JPS6138957B2 - - Google Patents
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- JPS6138957B2 JPS6138957B2 JP11900681A JP11900681A JPS6138957B2 JP S6138957 B2 JPS6138957 B2 JP S6138957B2 JP 11900681 A JP11900681 A JP 11900681A JP 11900681 A JP11900681 A JP 11900681A JP S6138957 B2 JPS6138957 B2 JP S6138957B2
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Description
本発明はポリテトラフルオロエチレン(以下
PTFEと略す)にオキシベンゾイルポリエステル
と天然鱗片状黒鉛とを加えてなる高い限界PV値
を有し、かつ相手材の損傷度が非常に少ない摺動
材組成物に関するものである。 PTFEは低摩擦特性を有するが、耐摩耗性、耐
圧縮クリープ特性が非常に劣るため、軸受などの
摺動材として使用するには、減摩材としてガラス
繊維、カーボン繊維などの繊維状物を充填させる
のが周知の方法である。ところがこれらの繊維状
物を充填した系は、相手材がアルミ、SUS、真鋳
などの軟質金属の場合、これらが著しく損傷され
る。 一旦、金属摩耗粉が生ずると、これがプラスチ
ツク側にざらつき摩耗的に働き、摩耗係数が不安
定になるとともに、プラスチツク側の摩耗も促進
し、系全体の温度が上昇し、焼きついてしまうと
いう現象が起る。 従つてこれらの繊維状物を充填したPTFEは、
相手材が軟質材料である軸受などには一般的に使
用することができない。 一方ポリイミド、オキシベンゾイルポリエステ
ルの如き、耐熱性の有機系充填剤を用いると、相
手材の損傷度は著しく改善されることが知られて
いる。特にオキシベンゾイルポリエステルは、
400℃以下の温度ではほとんど軟化することな
く、耐摩耗性、耐クリープ特性、耐薬品性におい
て非常に優れたものである。また結晶構造が黒鉛
や二硫化モリブデンのような固体潤滑剤に類似し
た板状結晶を有しているため、自己潤滑性に優れ
ている。このオキシベンゾイルポリエステルを
PTFEに添加した場合、PTFEの欠点である耐摩
耗性、耐圧縮クリープ特性を大巾に改良し、(摩
耗量は、オキシベンゾイルポリエステル20重量%
添加で、PTFEの1/1000以下となる。)摩擦係数
もPTFEの低い値を維持するだけでなく、安定で
あるという非常に優れた摺動特性を有する。もち
ろん相手材がアルミなどの軟質金属の場合、ほと
んど損傷することなく、800〜1000Kg/cm2・m/mi
nという高いPV値(軸受にかかる圧力と速度の
積)下でも使用可能である。このような組成物に
ついては、特公昭49−27415に記載されている。 しかしながらサイクルが非常に速い往復運動を
伴なう、ピストンリングとか放熱面積が非常に小
さい無給油軸受などのように過酷な条件下で適合
した場合、摺動面温度が著しく上昇し、クリープ
現象を伴なうなどの問題があつた。このクリープ
現象を改良する目的で、ガラス繊維、カーボン繊
維などの繊維状物を該組成物に対して5重量部添
加しただけででも相手材が軟質金属の場合は著し
く損傷される。 従つて本発明者らの目的は該組成物の相手材を
損傷しないという特性を繊持しつつ、前記の過酷
な条件下でも適用できるよう、更に限界PV値を
上げることであつた。 これらの目的のために鋭意検討した結果、
PTFEにオキシベンゾイルポリエステルと天然鱗
片状黒鉛との混合物を添加することにより、
PTFEとオキシベンゾイルポリエステルとの組成
物に見られる相手材を損傷しないという特性を維
持し、限界PV値が1500〜1600Kg/cm2・m/minと向
上することを見出し、本発明に到つた。 すなわち本発明者らはPTFE100部に対して、
オキシベンゾイルポリエステルと天然鱗片状黒鉛
との重量比が90:10〜40:60である。混合物を10
〜100部加えることによつて、PTFEとオキシベ
ンゾイルポリエステルとの組成物に見られる相手
材を損傷しないという特性を維持し、限界PV値
が1500〜1600Kg/cm2・m/minと向上することによ
り、前記の過酷な条件下でも適用できることを見
出し本発明に到つたのである。 本発明に使用し得るオキシベンゾイルポリエス
テルは一般に次式()の反復単位をもつたもの
である。 これらのポリエステルの合成法としては、特公
昭46−6796、特公昭47−47870で用いられている
ような高沸点溶剤を重合媒体として用いる方法や
特開昭54−46287、特開昭54−46291に見られるよ
うに重合系に実質的に溶剤を用いない塊状重合法
があり、このものはエコノールE101(住友化
学工業製)という商品名で市販されている。 本発明で使用し得るポリテトラフルオロエチレ
ンとは、次式()の返復単位 を有するものであり、一般的にポリフロンM―
12,M―31(ダイキン工業製)、テフロンT―7
―J,T―820―J(以上三井フロロケミカル
製)という商品名が市販されている。 本発明で使用し得る天然鱗片状黒鉛とは、外形
がうろこ、葉状、針状を呈するものを大部分含む
天然産の黒鉛で、天然土状黒鉛にくらべ、固定炭
素分が高く、SiO2などの灰分が少なく、耐熱
性、電気抵抗、潤滑性の点で格段に優れている。
また人造黒鉛に比較しても結晶性が高く耐熱性、
潤滑性の点ではるかに優れているものである。特
に300メツシユ以下の粒度をもち、かつ固定炭素
が95%以上の天然鱗片状黒鉛を使用した場合、分
散性、μの安定性、相手材の損傷度の点で優れ、
安定して高PV値が得られる。市販品としては
CPB―30,CPB―1000,CPB―3000,CPB―5000
(以上中越黒鉛製)などがある。 PTFE100部に対するオキシベンゾイルポリエ
ステルと天然鱗片状黒鉛との混合物の充填量は10
〜100部、好ましくは20〜60部である。これらの
混合物が10部より少ない場合はPTFEの耐摩耗耐
圧縮クリープ特性の改良が不充分で100部より多
い場合は機械的に非常にもろいものとなる。 PTFEに充填するオキシベンゾイルポリエステ
ルと天然鱗片状黒鉛との混合割合は重量比で90:
10〜40:60、好ましくは85:15〜50:50である。
この範囲を越えるとPTFEとオキシベンゾイルポ
リエステルとの組成物の限界PV値の向上は認め
られない。 本発明の組成物の混合方法としてはPTFEとオ
キシベンゾイルポリエステルおよび天然鱗片状黒
鉛とを例えばヘンシエルミキサー、スーパーミキ
サーなどの混合機でドライブレンドする方法が一
般的である。また、PTFEの水性懸濁液にオキシ
ベンゾイルポリエステル、天然鱗片状黒鉛を添加
し、析出後乾燥させる方法もとることが可能であ
る。 該、組成物から軸受、ピストンリングなどの摺
動部品を得るには、室温で圧縮成形によりプレホ
ーム作製後熱風循環焼成炉で350〜370℃の温度で
焼結させ、その後切削加工するのが一般的であ
る。またラム押出成形ペースト押出成形などの方
法も取ることができる。 本発明の組成物はPTFEとオキシベンゾイルポ
リエステルよりなる組成物にみられる、相手材が
アルミのような軟質金属であつてもほとんど損傷
することがないユニークな特性を維持し、該組成
物より更に高い限界PV値を有する摺動材料であ
る。 本発明は以下の実施例によつて説明するが、
部、%は特に断わらない限り重量部、重量%をあ
らわす。また実施例は本発明の好適な態様を示す
ものであつて、本発明の範囲を限定するものでは
ない。 実施例 1〜5 PTFE(ポリフロンM―12、ダイキン工業製)
と平均粒径20μを有するオキシベンゾイルポリエ
ステル(エコノールE101、住友化学工業製)
と全量が800メツシユ(18μ)パスの平均粒径5
μを有する天然鱗片状黒鉛(中越黒鉛製、CPB―
3000)を第1表の組成比となるようにヘンシエル
ミキサーで混合し、37トンプレスを用い室温で、
圧力300Kg/cm2、保圧時間5分の条件で外径30mm、
高さ50mmのプレホームを成形し、これを昇降温プ
ログラムのついた熱風循環焼成炉を用いて室温か
ら370℃まで5時間で昇温後、370℃で5時間保持
し100℃まで4時間で降温し、取り出した。 これらの成形品から摩耗リングの形状(外径
25.6mm、内径20mm、高さ15mm)に切削加工した。
これらの摩耗リングからは鈴木式摩耗試験機(東
洋ボールドウイン製)を用いて、圧力P=15Kg/
cm2、速度V=50m/minの条件下、相手材をアル
ミ(JIS5052)とし2時間の摺動を行なつた。そ
の後Pを一定としてVをPV=800,900,1000…
Kg/cm2・m/minと100ずつ2時間の割合で増加さ
せながら、サンプルの変形が見られるか摩擦係数
が急激に不安定となるPV値まで、連続的に摺動
を行ない、このようになつた時点を限界PV値と
し運転を停止し、この時点までの相手材のアルミ
の摩耗量を測定した。これとの結果を第1表にま
とめて示す。表から明らかなようにいずれも1500
〜1600Kg/cm2・m/minという高い限界PV値を有
し、相手材アルミの摩耗はほとんどみられなかつ
た。
PTFEと略す)にオキシベンゾイルポリエステル
と天然鱗片状黒鉛とを加えてなる高い限界PV値
を有し、かつ相手材の損傷度が非常に少ない摺動
材組成物に関するものである。 PTFEは低摩擦特性を有するが、耐摩耗性、耐
圧縮クリープ特性が非常に劣るため、軸受などの
摺動材として使用するには、減摩材としてガラス
繊維、カーボン繊維などの繊維状物を充填させる
のが周知の方法である。ところがこれらの繊維状
物を充填した系は、相手材がアルミ、SUS、真鋳
などの軟質金属の場合、これらが著しく損傷され
る。 一旦、金属摩耗粉が生ずると、これがプラスチ
ツク側にざらつき摩耗的に働き、摩耗係数が不安
定になるとともに、プラスチツク側の摩耗も促進
し、系全体の温度が上昇し、焼きついてしまうと
いう現象が起る。 従つてこれらの繊維状物を充填したPTFEは、
相手材が軟質材料である軸受などには一般的に使
用することができない。 一方ポリイミド、オキシベンゾイルポリエステ
ルの如き、耐熱性の有機系充填剤を用いると、相
手材の損傷度は著しく改善されることが知られて
いる。特にオキシベンゾイルポリエステルは、
400℃以下の温度ではほとんど軟化することな
く、耐摩耗性、耐クリープ特性、耐薬品性におい
て非常に優れたものである。また結晶構造が黒鉛
や二硫化モリブデンのような固体潤滑剤に類似し
た板状結晶を有しているため、自己潤滑性に優れ
ている。このオキシベンゾイルポリエステルを
PTFEに添加した場合、PTFEの欠点である耐摩
耗性、耐圧縮クリープ特性を大巾に改良し、(摩
耗量は、オキシベンゾイルポリエステル20重量%
添加で、PTFEの1/1000以下となる。)摩擦係数
もPTFEの低い値を維持するだけでなく、安定で
あるという非常に優れた摺動特性を有する。もち
ろん相手材がアルミなどの軟質金属の場合、ほと
んど損傷することなく、800〜1000Kg/cm2・m/mi
nという高いPV値(軸受にかかる圧力と速度の
積)下でも使用可能である。このような組成物に
ついては、特公昭49−27415に記載されている。 しかしながらサイクルが非常に速い往復運動を
伴なう、ピストンリングとか放熱面積が非常に小
さい無給油軸受などのように過酷な条件下で適合
した場合、摺動面温度が著しく上昇し、クリープ
現象を伴なうなどの問題があつた。このクリープ
現象を改良する目的で、ガラス繊維、カーボン繊
維などの繊維状物を該組成物に対して5重量部添
加しただけででも相手材が軟質金属の場合は著し
く損傷される。 従つて本発明者らの目的は該組成物の相手材を
損傷しないという特性を繊持しつつ、前記の過酷
な条件下でも適用できるよう、更に限界PV値を
上げることであつた。 これらの目的のために鋭意検討した結果、
PTFEにオキシベンゾイルポリエステルと天然鱗
片状黒鉛との混合物を添加することにより、
PTFEとオキシベンゾイルポリエステルとの組成
物に見られる相手材を損傷しないという特性を維
持し、限界PV値が1500〜1600Kg/cm2・m/minと向
上することを見出し、本発明に到つた。 すなわち本発明者らはPTFE100部に対して、
オキシベンゾイルポリエステルと天然鱗片状黒鉛
との重量比が90:10〜40:60である。混合物を10
〜100部加えることによつて、PTFEとオキシベ
ンゾイルポリエステルとの組成物に見られる相手
材を損傷しないという特性を維持し、限界PV値
が1500〜1600Kg/cm2・m/minと向上することによ
り、前記の過酷な条件下でも適用できることを見
出し本発明に到つたのである。 本発明に使用し得るオキシベンゾイルポリエス
テルは一般に次式()の反復単位をもつたもの
である。 これらのポリエステルの合成法としては、特公
昭46−6796、特公昭47−47870で用いられている
ような高沸点溶剤を重合媒体として用いる方法や
特開昭54−46287、特開昭54−46291に見られるよ
うに重合系に実質的に溶剤を用いない塊状重合法
があり、このものはエコノールE101(住友化
学工業製)という商品名で市販されている。 本発明で使用し得るポリテトラフルオロエチレ
ンとは、次式()の返復単位 を有するものであり、一般的にポリフロンM―
12,M―31(ダイキン工業製)、テフロンT―7
―J,T―820―J(以上三井フロロケミカル
製)という商品名が市販されている。 本発明で使用し得る天然鱗片状黒鉛とは、外形
がうろこ、葉状、針状を呈するものを大部分含む
天然産の黒鉛で、天然土状黒鉛にくらべ、固定炭
素分が高く、SiO2などの灰分が少なく、耐熱
性、電気抵抗、潤滑性の点で格段に優れている。
また人造黒鉛に比較しても結晶性が高く耐熱性、
潤滑性の点ではるかに優れているものである。特
に300メツシユ以下の粒度をもち、かつ固定炭素
が95%以上の天然鱗片状黒鉛を使用した場合、分
散性、μの安定性、相手材の損傷度の点で優れ、
安定して高PV値が得られる。市販品としては
CPB―30,CPB―1000,CPB―3000,CPB―5000
(以上中越黒鉛製)などがある。 PTFE100部に対するオキシベンゾイルポリエ
ステルと天然鱗片状黒鉛との混合物の充填量は10
〜100部、好ましくは20〜60部である。これらの
混合物が10部より少ない場合はPTFEの耐摩耗耐
圧縮クリープ特性の改良が不充分で100部より多
い場合は機械的に非常にもろいものとなる。 PTFEに充填するオキシベンゾイルポリエステ
ルと天然鱗片状黒鉛との混合割合は重量比で90:
10〜40:60、好ましくは85:15〜50:50である。
この範囲を越えるとPTFEとオキシベンゾイルポ
リエステルとの組成物の限界PV値の向上は認め
られない。 本発明の組成物の混合方法としてはPTFEとオ
キシベンゾイルポリエステルおよび天然鱗片状黒
鉛とを例えばヘンシエルミキサー、スーパーミキ
サーなどの混合機でドライブレンドする方法が一
般的である。また、PTFEの水性懸濁液にオキシ
ベンゾイルポリエステル、天然鱗片状黒鉛を添加
し、析出後乾燥させる方法もとることが可能であ
る。 該、組成物から軸受、ピストンリングなどの摺
動部品を得るには、室温で圧縮成形によりプレホ
ーム作製後熱風循環焼成炉で350〜370℃の温度で
焼結させ、その後切削加工するのが一般的であ
る。またラム押出成形ペースト押出成形などの方
法も取ることができる。 本発明の組成物はPTFEとオキシベンゾイルポ
リエステルよりなる組成物にみられる、相手材が
アルミのような軟質金属であつてもほとんど損傷
することがないユニークな特性を維持し、該組成
物より更に高い限界PV値を有する摺動材料であ
る。 本発明は以下の実施例によつて説明するが、
部、%は特に断わらない限り重量部、重量%をあ
らわす。また実施例は本発明の好適な態様を示す
ものであつて、本発明の範囲を限定するものでは
ない。 実施例 1〜5 PTFE(ポリフロンM―12、ダイキン工業製)
と平均粒径20μを有するオキシベンゾイルポリエ
ステル(エコノールE101、住友化学工業製)
と全量が800メツシユ(18μ)パスの平均粒径5
μを有する天然鱗片状黒鉛(中越黒鉛製、CPB―
3000)を第1表の組成比となるようにヘンシエル
ミキサーで混合し、37トンプレスを用い室温で、
圧力300Kg/cm2、保圧時間5分の条件で外径30mm、
高さ50mmのプレホームを成形し、これを昇降温プ
ログラムのついた熱風循環焼成炉を用いて室温か
ら370℃まで5時間で昇温後、370℃で5時間保持
し100℃まで4時間で降温し、取り出した。 これらの成形品から摩耗リングの形状(外径
25.6mm、内径20mm、高さ15mm)に切削加工した。
これらの摩耗リングからは鈴木式摩耗試験機(東
洋ボールドウイン製)を用いて、圧力P=15Kg/
cm2、速度V=50m/minの条件下、相手材をアル
ミ(JIS5052)とし2時間の摺動を行なつた。そ
の後Pを一定としてVをPV=800,900,1000…
Kg/cm2・m/minと100ずつ2時間の割合で増加さ
せながら、サンプルの変形が見られるか摩擦係数
が急激に不安定となるPV値まで、連続的に摺動
を行ない、このようになつた時点を限界PV値と
し運転を停止し、この時点までの相手材のアルミ
の摩耗量を測定した。これとの結果を第1表にま
とめて示す。表から明らかなようにいずれも1500
〜1600Kg/cm2・m/minという高い限界PV値を有
し、相手材アルミの摩耗はほとんどみられなかつ
た。
【表】
また実施例2、実施例4の組成物についてはP
=15Kg/cm2、V=80m/minの条件下、相手材をア
ルミ(JIS5052)とし、20時間の摺動を行ない摩
擦係数、摩耗係数、相手材アルミの摩耗量を測定
した。この結果を第2表に示す。表から明らかな
ように、このような高PV値下でも良好な摺動特
性を示し、相手材アルミの摩耗もほとんどみられ
なかつた。 またこれらについてはP=15Kg/cm2、V=100
m/minの条件下でもほぼ同様の結果を示した。
=15Kg/cm2、V=80m/minの条件下、相手材をア
ルミ(JIS5052)とし、20時間の摺動を行ない摩
擦係数、摩耗係数、相手材アルミの摩耗量を測定
した。この結果を第2表に示す。表から明らかな
ように、このような高PV値下でも良好な摺動特
性を示し、相手材アルミの摩耗もほとんどみられ
なかつた。 またこれらについてはP=15Kg/cm2、V=100
m/minの条件下でもほぼ同様の結果を示した。
【表】
実施例 6〜7
PTFE100部、オキシベンゾイルポリエステル
36部、天然鱗片状黒鉛7部の組成比とし、天然鱗
片状黒鉛として500メツシユ(30μ)パスの平均
粒径7μのもの(中越黒鉛製:CPB―1000)、
1500メツシユ(10μ)パスの平均粒径2μのもの
(中越黒鉛製:CPB―5000)の2種類を用いたも
のについて実施例1〜5と同様にして限界PV値
を求めたところ、いずれも1600Kg/cm2・m/minで
相手材アルミの摩耗もほとんどみられなかつた。 またこれらについて実施例1〜5と同様にP=
15Kg/cm2、V=80m/minの条件下で20時間の摺動
を行なつた。これらの結果を第3表に示す。表か
ら明らかなように、実施例4の天然鱗片状黒鉛と
してCPB―3000を用いたものとほとんど同じ摺動
特性を得た。また、相手材アルミの摩耗もほとん
どみられなかつた。またこれらについては、P=
15Kg/cm2、V=100m/minの条件下でもほぼ同様
の結果を示した。
36部、天然鱗片状黒鉛7部の組成比とし、天然鱗
片状黒鉛として500メツシユ(30μ)パスの平均
粒径7μのもの(中越黒鉛製:CPB―1000)、
1500メツシユ(10μ)パスの平均粒径2μのもの
(中越黒鉛製:CPB―5000)の2種類を用いたも
のについて実施例1〜5と同様にして限界PV値
を求めたところ、いずれも1600Kg/cm2・m/minで
相手材アルミの摩耗もほとんどみられなかつた。 またこれらについて実施例1〜5と同様にP=
15Kg/cm2、V=80m/minの条件下で20時間の摺動
を行なつた。これらの結果を第3表に示す。表か
ら明らかなように、実施例4の天然鱗片状黒鉛と
してCPB―3000を用いたものとほとんど同じ摺動
特性を得た。また、相手材アルミの摩耗もほとん
どみられなかつた。またこれらについては、P=
15Kg/cm2、V=100m/minの条件下でもほぼ同様
の結果を示した。
【表】
比較例 1〜3
天然鱗片状黒鉛を用いないPTFEとオキシベン
ゾイルポリエステルの組成物で、第4表の組成比
のものについて実施例1〜5とまつたく同様の方
法で限界PV値、相手材アルミの摩耗量を求め
た。結果を第4表に示す。相手材アルミの摩耗に
ついてはほとんど認められないが天然鱗片状黒鉛
を添加したものにくらべ、限界PV値はかなり低
い。
ゾイルポリエステルの組成物で、第4表の組成比
のものについて実施例1〜5とまつたく同様の方
法で限界PV値、相手材アルミの摩耗量を求め
た。結果を第4表に示す。相手材アルミの摩耗に
ついてはほとんど認められないが天然鱗片状黒鉛
を添加したものにくらべ、限界PV値はかなり低
い。
【表】
またこれらのものを実施例1〜5と同様にして
P=15Kg/cm2、V=80m/minの条件下で摺動を行
なつたが、いずれも測定後2時間以内でサンプル
は変形し、異常摩耗をおこし摩耗擦係数が高く不
安定となつた。これらの比較例から天然鱗片状黒
鉛の添加効果は明らかである。 比較例 4 実施例4と同じ組成で天然鱗片状黒鉛のかわり
にCPB―3000と同程度の粒径をもつ土状黒鉛(中
越黒鉛製AX―600)を用いて、実施例1〜5と同
様にして限界PV値、相手材アルミの摩耗量を求
めたが、初期のP=15Kg/cm2、V=50m/minの条
件下、2時間の測定で異常摩耗をおこし、サンプ
ルが変形した。また相手材アルミ表面は著しく損
傷していた。土状黒鉛に含まれているSiO2が相
手材を損傷したと考えられる。 比較例 5 実施例4と同じ組成で天然鱗片状黒鉛のかわり
にCPB―1000と同程度の粒径をもつ人造黒鉛(中
越黒鉛製G―10)を用いて、実施例1〜5と同様
にして、限界PV値、相手材アルミの摩耗量を求
めた。その結果PV=1000Kg/cm2・m/minでサンプ
ルが変形した。ただし相手材アルミ表面の摩耗は
ほとんどみられなかつた。すなわち人造黒鉛の場
合、添加することにより、土状黒鉛のように悪影
響を及ぼさないが、効果は認められなかつた。
P=15Kg/cm2、V=80m/minの条件下で摺動を行
なつたが、いずれも測定後2時間以内でサンプル
は変形し、異常摩耗をおこし摩耗擦係数が高く不
安定となつた。これらの比較例から天然鱗片状黒
鉛の添加効果は明らかである。 比較例 4 実施例4と同じ組成で天然鱗片状黒鉛のかわり
にCPB―3000と同程度の粒径をもつ土状黒鉛(中
越黒鉛製AX―600)を用いて、実施例1〜5と同
様にして限界PV値、相手材アルミの摩耗量を求
めたが、初期のP=15Kg/cm2、V=50m/minの条
件下、2時間の測定で異常摩耗をおこし、サンプ
ルが変形した。また相手材アルミ表面は著しく損
傷していた。土状黒鉛に含まれているSiO2が相
手材を損傷したと考えられる。 比較例 5 実施例4と同じ組成で天然鱗片状黒鉛のかわり
にCPB―1000と同程度の粒径をもつ人造黒鉛(中
越黒鉛製G―10)を用いて、実施例1〜5と同様
にして、限界PV値、相手材アルミの摩耗量を求
めた。その結果PV=1000Kg/cm2・m/minでサンプ
ルが変形した。ただし相手材アルミ表面の摩耗は
ほとんどみられなかつた。すなわち人造黒鉛の場
合、添加することにより、土状黒鉛のように悪影
響を及ぼさないが、効果は認められなかつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポリテトラフルオロエチレン100部に対し
て、オキシベンゾイルポリエステルと天然鱗片状
黒鉛との重量比が90:10〜40:60である混合物を
10〜100部加えてなる摺動材組成物。 2 天然鱗片状黒鉛として300メツシユ以下の粒
度をもち、かつ固定炭素が95%以上のものを使用
した特許請求の範囲第1項に記載された摺動材組
成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11900681A JPS5819397A (ja) | 1981-07-28 | 1981-07-28 | 摺動材組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11900681A JPS5819397A (ja) | 1981-07-28 | 1981-07-28 | 摺動材組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5819397A JPS5819397A (ja) | 1983-02-04 |
JPS6138957B2 true JPS6138957B2 (ja) | 1986-09-01 |
Family
ID=14750657
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11900681A Granted JPS5819397A (ja) | 1981-07-28 | 1981-07-28 | 摺動材組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5819397A (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60127933A (ja) * | 1983-12-13 | 1985-07-08 | Youbea Le-Ron Kogyo Kk | 工作機摺動部用材料 |
JPS61192738A (ja) * | 1985-02-22 | 1986-08-27 | Taiho Kogyo Co Ltd | 摺動材料 |
JPS62201996A (ja) * | 1986-02-28 | 1987-09-05 | Nok Corp | 摺動部用部材 |
JPH0830135B2 (ja) * | 1987-10-16 | 1996-03-27 | エヌオーケー株式会社 | 四フッ化エチレン樹脂組成物 |
JP2589714B2 (ja) * | 1987-11-25 | 1997-03-12 | 日本バルカー工業株式会社 | 摺動材組成物 |
JPH0320347A (ja) * | 1989-06-15 | 1991-01-29 | Mitsubishi Electric Corp | 摺動材料 |
JP2901322B2 (ja) * | 1990-08-10 | 1999-06-07 | 株式会社リケン | スターリングエンジン用シール装置 |
DE4323121A1 (de) * | 1993-07-10 | 1995-02-23 | Hoechst Ag | Abriebbeständige Fluorpolymer-Mischungen |
JP2001304420A (ja) * | 2000-02-18 | 2001-10-31 | Daikin Ind Ltd | シールリング |
-
1981
- 1981-07-28 JP JP11900681A patent/JPS5819397A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5819397A (ja) | 1983-02-04 |
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