JPH0160509B2 - - Google Patents

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JPH0160509B2
JPH0160509B2 JP5262981A JP5262981A JPH0160509B2 JP H0160509 B2 JPH0160509 B2 JP H0160509B2 JP 5262981 A JP5262981 A JP 5262981A JP 5262981 A JP5262981 A JP 5262981A JP H0160509 B2 JPH0160509 B2 JP H0160509B2
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JP
Japan
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weight
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ptfe
wear
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JP5262981A
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English (en)
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JPS57167348A (en
Inventor
Teruo Tsumato
Kuniaki Asai
Hiroshi Ishida
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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【発明の詳細な説明】
本発明は、オキシベンゾイルポリエステルとフ
ルオロカーボン重合体にプリフエニレンサルフア
イド(以下PPSと略すことがある。)を加えてな
る射出成形可能な摺動材組成物に関するものであ
る。 最近、軸受などの摺動部品には、軽量化、生産
性の点で射出成形可能な耐熱性プラスチツク材料
が大量に使用されている。これらはいずれも耐摩
耗性、潤滑特性を付与させるため、耐熱性のベー
スレンジに、ガラス繊維、炭素繊維などの減摩材
およびポリテトラフルオロエチレン(以下PTFE
と略すことがある。)に代表されるフルオロカー
ボン重合体、二硫化モリブデン、黒鉛などの固体
潤滑剤を充填した組成物より成り立つている。 一方、相手材の方も軽量化、生産性の面でアル
ミなどの軟質材、特にアルミダイカストが使用さ
れるケースが増えてきている。ところがアルミは
非常に軟かいため、プラスチツク軸受材に減摩材
として使用されているガラス繊維、炭素繊維によ
り低いPV値(軸受にかかる圧力と速度の積)条
件下で損傷される。一旦、アルミ摩耗粉が生ずる
とこれがプラスチツク軸受にざらつき摩耗的に働
き、プラスチツク側の摩耗も促進し、軸受全体の
温度が上昇し、焼きついてしまうという現象が起
こる。 このような現象は減摩耗が繊維状のものでなく
て、たとえばガラスビーズカーボンのような無機
物であつても程度の差はあれ、起こる。 従つて、アルミなどの軟質材料に対して用いる
プラスチツク軸受としては、減摩材として繊維状
のものあるいは無機物を加えることは好ましくな
い。しかしながら、固体潤滑剤添加のみでは摩耗
特性が不充分であるため、低PV値下でしか使用
することができない。以上のことからプラスチツ
ク軸受をアルミなどの軟質材料に対して用いる場
合は、摩耗特性を向上されるためには、繊維状で
ない有機充填剤を用いるのが好ましい。このよう
なものとしては、オキシベンゾルポリエステルが
ある。 オキシベンゾルポリエステルは、400℃以下の
温度ではほとんど軟化することなく、耐摩耗性、
耐圧縮クリープ特性、耐薬品性において非常に優
れたものである。また、結晶構造が黒鉛や二硫化
モリブデンのような固体潤滑剤に類似した板状結
晶を有しているため、自己潤滑性に優れている。
このオキシベンゾイルポリエステルをフルオロカ
ーボン重合体、特にPTFEに添加した場合、
PTFEの欠点である耐摩耗特性、耐圧縮クリープ
特性を大巾に改良し、(摩耗量は、オキシベンゾ
イルポリエステル20重量%添加で、PTFEの1/10
00以下となる。)摩擦係数もPTFEの低い値を維
持するだけでなく、安定であるという非常に優れ
た摺動特性を有する。もちろん相手材がアルミな
どの軟質材料の場合、ほとんど損傷することな
く、800〜1000Kg/cm2・m/minという高PV値条
件でも使用可能である。このような組成物につい
ては、特公昭49−27415に記載されている。とこ
ろが該組成物の成形法としては、室温でプレホー
ムを成形し、これを充分温度コントロールのされ
た高温(350〜370℃)の熱風循環焼成炉中で焼結
させるという非常に特殊な成形法がとられる。ま
た、軸受形状にするためには、更に切削加工が必
要であるために生産性が悪く、非常にコストがか
かるなどの問題がある。従つて、本発明者らの目
的は、該組成物の特徴を維持し、射出成形可能な
ものにすることであつた。 これらの目的のため、鋭意検討した結果、該組
成物に流動性付与剤としてPPSを配合することに
より、前記摺動特性を維持し、しかも射出成形可
能な摺動材組成物にすることが可能であることを
見出し本発明に到つた。 すなわち、本発明者らはオキシベンゾイルポリ
エステルとフルオロカーボン重合体の重量比が
10:90〜90:10の割合で含有してなる組成物100
重量部に対して、PPS30〜300重量部を加えるこ
とにより、射出成形可能となり、オキシベンゾイ
ルポリエステルとフルオロカーボン重合体よりな
る組成物の摺動特性を維持できることを見出し本
発明に到つたのである。 本発明に使用し得るオキシベンゾイルポリエス
テルは一般に次式()の反復単位をもつたもの
である。 これらのポリエステルの合成法としては、特公
昭46−6796、特公昭47−47870で用いられている
ような高沸点溶剤を重合媒体として用いる方法や
特開昭54−46287、54−46291に見られるように重
合系に実質的に溶剤を用いない塊状重合法があ
り、このものはエコノール E101(住友化学工業
製)という商品名で市販されている。 本発明で使用し得るフルオロカーボン重合体
は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオ
ロエチレン―ヘキサフルオロプロピレン共重合
体、ポリトリクロロフルオロエチレン、テトラフ
ルオロエチレン―パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体などを含むが、特にポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)が好ましい。また、
PTFEの中でも平均粒度20μ未満の滑剤級PTFE
粉末が好ましく、市販されているものの例として
は、フルオン L169,L170,L171(ICI社製)、ル
ブロン L―2,L―5,LD―1(ダイキン工業
社製)、テフロン TLP―10、TLP―10F―1
(デユポン社製)などがある。 本発明に使用し得るPPSとは、ポリハロ置換芳
香族化合物とアルカリ金属サルフアイドとも極性
有機溶媒中で高温下で反応させることにより得ら
れるもので、米国特許第3354129号明細書に記載
されているものである。このものはライトン P
―4,V―1(フイリツプスペトロリアム社製)
という商品名で市販されている。尚P―4は成形
用粉末で、V―1は塗料用粉末である。 オキシベンゾイルポリエステルとフルオロカー
ボン重合体との混合割合は重量比で10:90から
90:10、好ましくは20:80から80:20である。オ
キシベンゾイルポリエステルが10重量部より少な
い時は、耐摩耗特性、耐圧縮クリープ特性が不充
分で、90重量部をこえると、すなわち、フルオロ
カーボン重合体が10重量部より少ない時は摩擦係
数が大きくなるなど、摩擦特性が不充分である。 オキシベンゾイルポリエステルとフルオロカー
ボン重合体との組成物100重量部に対するPPSの
配合割合は30から300重量部、好ましくは50から
150重量部である。PPSが30重量部より少ない場
合は射出成形が不可能で、300重量部より多い場
合は、オキシベンゾイルポリエステルとフルオロ
カーボン重合体との組成物のもつ良好な摩擦摩耗
特性、耐圧縮クリープ特性が損なわれるのと成形
品の熱変形温度が低くなり限界PV値が低下する。 また、本発明の組成物に対しては、更に潤滑特
性を向上させるために二硫化モリブデン、黒鉛な
どの固体潤滑剤を加えることも可能である。 本発明の組成物の混合方法としては、オキシベ
ンゾイルポリエステルとフルオロカーボン重合体
およびPPSを、例えばヘンシエルミキサー、スー
パーミキサーなどの混合機でドライブレンドした
後、押出し機を通してペレツト状にする方法が一
般的であるが、他の例としてはロール混練、バン
バリーミキサー混練あるいは液体中での懸濁混合
なども可能である。 本発明の組成物はオキシベンゾイルポリエステ
ルとフルオロカーボン重合体との組成物にみられ
る低い摩擦係数、非常に優れた耐摩耗、耐圧縮ク
リープ特性を有し、かつ相手材がアルミのような
軟質金属であつてもほとんど損傷することがない
というユニークな特性を維持した射出成形可能な
摺動材料である。 本発明は以下の実施例によつて説明するが、
部、%は特に断わらない限り重量部、重量%をあ
らわす。また実施例は本発明の好適な態様を示す
ものであつて、本発明の範囲を限定するものでは
ない。 実施例 1〜3 平均粒径約20μを有するオキシベンゾイルポリ
エステル(エコノール E101、住友化学工業製)
とPTFE(フルオン L169、ICI製)およびPPS
(ライトン P―4、フイリツプスペトロリアム
製成形用粉末)を第1表の組成比となるようにヘ
ンシエルミキサーで混合し、2軸タイプの押出機
(池貝鉄工製PCM―30)で、シリンダー中央部温
度を270〜280℃に設定し、押出し造粒を行ないペ
レツトを得た。これらを1oz射出成形機(住友重
機械製ネオマツト47/28)を用いて、シリンダー
中央部温度を290〜310℃に設定し、JIS1号ダンベ
ルおよび摩耗リング(外径25.6mm、内径20mm、高
さ15mm)を成形した。JIS1号ダンベルから引張強
度を測定し、摩耗リングからは鈴木式摩耗試験機
(東洋ボールドウイン製)を用いて、圧力P=10
Kg/cm2、速度V=40m/minの条件下、相手材を
アルミ(JIS5052)とし、20時間の摺動を行なつ
た。 それぞれの組成物についての造粒性、射出成形
性、引張強度、摺動特性を第1表にまとめて示
す。
【表】 ** ○印……良好
表から明らかなように実施例1〜3の組成物は
いずれも良好な押出し造粒性、射出成形性、摺動
特性を示した。 実施例 4,5 実施例1〜3と同じオキシベンゾイルポリエス
テルとPTFEとを用いて、これにPPSとしてライ
トン V―1(フイリツプスペトロリアム製塗料
用粉末)を第2表の組成比となるように、ヘンシ
エルミキサーで混合し、実施例1〜3と同じ方法
で押し出し造粒性、射出成形性をみるとともに、
引張強度、摺動特性を測定した。これらの結果を
第2表にまとめて示す。ただし、押出し造粒時の
シリンダーの中央部温度は240〜250℃に設定し、
射出成形時のシリンダー中央部温度は、260〜270
℃に設定した。
【表】 表から明らかなように、実施例4〜5の組成物
は、いずれも良好な押出し造粒性、射出成形性、
摺動特性を示した。 実施例 6,7 実施例1〜3と同じオキシベンゾイルポリエス
テルとPTFEとを用いて、これにPPSとしてライ
トン V―4およびV―1を第3表の組成比とな
るようにヘンシエルミキサーで混合し、実施例1
〜3と同じ方法で、押出し造粒性、射出成形性を
みるとともに引張強度、摺動特性を測定した。こ
れらの結果を第3表にまとめて示す。ただし押出
し造粒時のシリンダー中央部温度は、250〜260℃
に設定し、射出成形時のシリンダー中央部温度は
270〜285℃に設定した。
【表】 表から明らかなように、PPSとしてP―4とV
―1を併用することにより、バランスのとれた特
性が得られた。 比較例 1〜4 実施例1〜3と同じオキシベンゾイルポリエス
テルとPTFEとを用いて、これにPPSとしてP―
4もしくはV―1を第4表の組成比となるよう
に、ヘンシエルミキサーで混合し、実施例1〜3
と同じ方法で押出し造粒性、射出成形性をみると
ともに射出成形可能であつたものについては、引
張強度、摺動特性を測定した。 これらの結果を第4表にまとめて示す。
【表】 表から明らかなように、オキシベンゾイルポリ
エステルとPTFEとの総量100部に対してPPSの
配合量が本発明の上限より多い350部の場合は、
摩擦係数、摩耗係数は高くなり、オキシベンゾイ
ルポリエステルとPTFEとの組成物のもつ良好な
摺動特性が得られない。 比較例2に示すようにPPSの添加量が本発明の
下限より少ない20部の場合は射出成形は不可能で
ある。 比較例3,4に示すようにオキシベンゾイルポ
リエステルとPTFEの組成比が本発明範囲外のも
のは比較例3のように摩耗係数が大きいか、比較
例4のように摩擦係数が大きく摺動特性が不充分
である。 比較例 5,6 ヘンシエルミキサーで混合した炭素繊維(呉羽
化学製KCF―200)20部、PTFE(フルオンL169)
10部およびライトンP―4、70部とからなる配合
物(比較例5)、PTFE(フルオンL169)20部と
ライトンP―4、80部とからなる配合物(比較例
6)をそれぞれ実施例1〜3と同じ方法で押出し
造粒性、射出成形性をみるとともに、摺動特性を
測定した。これらの結果を第5表にまとめて示
す。
【表】 表から明らかなように比較例5の組成物は、摩
擦係数が高く不安定で、アルミの摩耗量が非常に
大きい。また比較例6の組成物はアルミの摩耗量
は少ないが、それ自体の摩耗が大きく、測定後の
摩耗リング端面は溶融により変形していた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 オキシベンゾイルポリエステルとフルオロカ
    ーボン重合体の重量比が10:90〜90:10の割合で
    含有してなる組成物100重量部に対してポリフエ
    ニレンサルフアイド30〜300重量部を加えてなる
    射出成形可能な摺動材組成物。
JP5262981A 1981-04-07 1981-04-07 Sliding material composition Granted JPS57167348A (en)

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JP5262981A JPS57167348A (en) 1981-04-07 1981-04-07 Sliding material composition

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JPS58160353A (ja) * 1982-03-16 1983-09-22 Sumitomo Chem Co Ltd 樹脂組成物
FR2534592B1 (fr) * 1982-10-14 1986-01-24 Charbonnages Ste Chimique Procede de fabrication de materiaux composites thermoplastiques a matrice et phase renforcante fibrillaire polymerique
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JPS6460649A (en) * 1987-08-29 1989-03-07 Aisin Seiki Heat-resistant resin for rotary sliding part of pump rotor
JP4818304B2 (ja) * 2008-04-07 2011-11-16 Ntn株式会社 すべりねじ装置

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