JP2909751B2 - 摺動性樹脂組成物 - Google Patents

摺動性樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、特定のサーモトロピック液晶ポリマーと無
水石膏ウィスカー及びフッ素樹脂とを含有してなる自己
潤滑性、耐摩耗性に優れた組成物に関する。特に相手材
を金属として高速かつ高荷重での使用に耐える摺動性樹
脂組成物に関する。
(従来の技術) 近年、機械の軽量化、製品コストの低減のため合成樹
脂製品が機械部品として、数多く用いられる様になり摺
動性を要求される部品にもまた多く利用されてきてい
る。
従来摺動特性のよい樹脂組成物として、ポリアミド、
ポリアセタール、ポリフェニレンスルフィド、フッ素樹
脂等の樹脂に、固体潤滑剤、潤滑油等の摩擦係数を下げ
る添加剤を加えたり、ガラスファイバー、カーボンファ
イバーのような補強材によって耐摩耗性を付与したもの
が利用されている。
これらは比較的低荷重、低速度においてはあまり問題
なく使用されるが、高荷重、高速になるに従い、摩耗し
易くなり、また摩擦熱の為に焼き付いたり溶融して使用
できなくなる。このため耐摩耗性、耐熱性を向上させる
目的で、ガラス繊維、炭素繊維、各種ウィスカー等を添
加することも提案されているが、これらは、摺動時の相
手材を傷つけ易いため、相手材を摩耗させると同時に摩
耗粉により自分も摩耗し易くなるという問題点がある。
即ち、高荷重で高速の摺動部位は、従来のそれとは異
なり、摩擦係数が低いことはもとより、耐摩耗性や耐熱
性そのほかの物性も要求されるため、今までの摺動部材
とは全く異なる観点から材料を選択しなければならない
のである。
一方、高融点のサーモトロピック液晶ポリマーは数多
くのプラスチックの中でも耐熱性が高く、そのために摩
擦熱によって焼き付いたり溶融したりすることが少ない
と予想される。
しかしながら、通常サーモトロピック液晶ポリマーそ
れ自身では、相手材のアルミニウムや鋼などに較べて、
耐摩耗性が劣っているため、従来上記のような摺動材に
使用されることはほとんど無かった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、上記従来技術の有している課題を解
決することにあり、特に耐摩耗性に優れ、相手材を傷つ
けず、耐熱性を有する優れた摺動性樹脂組成物を提供す
ることにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、組成物100重量部中、サーモトロピッ
ク液晶ポリマー75〜25重量部、無水石膏ウィスカー20〜
70重量部、及びフッ素樹脂5〜30重量部よりなる摺動性
樹脂組成物が上記の課題を解決することを見出し本発明
に到達した。
以下に本発明の詳細を述べる。
まず本発明におけるサーモトロピック液晶ポリマーと
は、溶融時に光学的異方性を示す熱可塑性溶融可能なポ
リマーであって、少なくとも一般式 で表わされるモノマー単位を含む(共)重合体である。
具体的には 等がある。
また本発明でいう無水石膏ウィスカーとは、無水の硫
酸カルシウムを主成分にする針状結晶のことで、その中
でも平均直径3μm以下かつアスペクト比50以下の物が
好ましい。なぜなら平均直径が3μmを越える場合、ま
たは平均アスペクト比が50を越える場合は混練時に針状
結晶が破壊されてしまい該樹脂組成物の耐摩耗性が悪化
する可能性があるからである。また本発明に用いられる
無水石膏ウィスカーは混練時にサーモトロピック液晶ポ
リマーの加水分解を防ぐため、無水の硫酸カルシウムが
主成分のものが好ましい。
また本発明で用いられるフッ素樹脂としてはポリテト
ラフルオロエチレン(以下「PTFE」という)、テトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、ポ
リトリクロロフルオロエチレン、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等が
例示されるが、その中でも、PTFEが好ましい。また、PT
FEとしては、特に平均粒径が、20μm未満の滑材級のPT
FEが好ましい。平均粒径が大き過ぎると、摺動性能が十
分に発揮できないので好ましくない。
本発明における無水石膏ウィスカー及びフッ素樹脂の
添加量は、該摺動性樹脂組成物100重量部にたいして、
無水石膏ウィスカー20〜70重量部、フッ素樹脂5〜30重
量部の範囲にあるものが有効である。特に、無水石膏ウ
ィスカーが22〜65重量部、PTFEが5〜25重量部にある場
合が好ましい。
すなわち無水石膏ウィスカーの添加量が20重量部未満
の場合耐摩耗性の低下があり、また、70重量部を越える
と引っ張り強度などの機械物性の低下が著しく、また成
形性の悪化が起こるため好ましくない。さらに、フッ素
樹脂の添加量が5重量部未満の場合、摺動特性の面にお
いて不十分で、30重量部を越えて添加した場合は、混練
が困難になり、成形性や表面状態が悪化するだけで本発
明の効果は得られない。
本発明の組成物にはさらに種々の添加剤も配合でき
る。
添加剤には、無機充填材、有機充填材、安定剤、紫外
線吸収剤、顔料、染料、改質剤等があげられる。このう
ち特に無機充填材が重要で、加工性、物性などの改良の
ため用いることが出来る。
無機充填材としては、二硫化モリブデン、ブロンズ、
タルク、マイカ、クレー、セリサイト、炭酸カルシウ
ム、珪酸カルシウム、リン酸カルシウム、ピロリン酸カ
ルシウム、シリカ、アルミナ、水酸化カルシウム、黒
鉛、フッ化黒鉛、チタン酸カリウムが挙げられる。また
ガラス繊維、炭素繊維、各種ウィスカー等についても本
発明の効果を損なわない範囲で添加することが出来る。
本発明の組成物の混合方法は、特に制限されることは
なく、種々の手段が適用できる。
例えばそれぞれ別に押出機に供給して溶融混合しても
良いし、予めヘンシャルミキサー、タンブラーミキサー
等の混合機で予備混合した後に押出機に供給してもよ
い。
さらに、このようにして得られた本発明の組成物は、
一般には射出成形によって成形されるが、これ以外に押
し出し成形、圧縮成形等の方法によっても適宜の形状が
成形可能である。
本発明の組成物は優れた摺動性、耐摩耗性を有するた
め、電気用品、事務機・動力機器の軸受け、各種ギヤ、
カム、ベアリング、メカニカルシールの端面材、バルブ
の弁座、Vリング、ロッドパッキン、ピストンリング、
ライダーリング等のシール部材、圧縮機の回転軸・回転
スリーブ、ピストン、インペラー、ベーン、ローター等
における摺部材のために使用することが出来る。
(発明の効果) 本発明の組成物は次のような特長を有するために相手
材が金属材である高荷重で高速の摺動部位に用いること
が出来る。
従来のプラスチックの中でも特に融点の高いポリマー
を用いるために摩擦熱により溶融、焼き付けを起こさな
い。
無水石膏ウィスカーおよびフッ素樹脂を用いること
で、摩耗の少ない組成物が得られるうえに、相手材を傷
つけないようになるので、摺動材として非常に好まし
い。
サーモトロピック液晶ポリマーなので、高融点である
にもかかわらず溶融時の流動性が非常によいので各種摺
動部材に成形することが容易である。
摩擦熱による高温下では、通常不活性である潤滑油、
フロンガス等がこれらと接触する部材に対して腐食性を
示すことがある。しかし本発明の組成物はこれらに対し
ても非常に安定で、摺動用部材として好適である。
(実施例) 本発明をさらに詳しく説明するが、これらの実施例
は、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の好
適の態様を示すものである。
本発明で使用した原材料名を以下にまとめて示した。
サーモトロピック液晶ポリマー フタル酸、4ヒドロキシ安息香酸、ぢ及び4,4ジヒド
ロキシジフェニルの三元共重合体であるサーモトロピッ
ク液晶ポリマー(商品名ザイダー、米国アモコパフォー
マンスプロダクツ社製)の粉状物。融点360℃ 無水石膏ウィスカー 硫酸カルシウム二水塩から水熱合成された無水硫酸カ
ルシウムの単結晶ウィスカー 平均直径2μm 平均ア
スペクト比30 フッ素樹脂 4フッ化エチレン樹脂(PTFE) 平均粒径5μm グラスファイバー 平均繊維長30〜100μm 表面処理無し カーボンファイバー 平均径18μm 平均繊維長0.7m
m 黒鉛 鱗状黒鉛 平均粒径5μm 粒度範囲1〜25μ
m 実施例1〜8 上に示した原材料を第1表に示す割合で混合、ペレッ
ト化したものを成形し、曲げ試験はASTM D790により、
熱変形温度は荷重18.5kg/cm2でASTM D648により求め
た。また摺動特性はオリエンテック社製の鈴木式摩擦摩
耗試験機を用いてJIS7218により荷重B=10kg/cm2、相
手材として炭素鋼 S45C、速度33.3cm/secの条件で摩耗
係数を求め、同時に摩擦力を測定することにより摩擦係
数を求めた。これらの結果を第1表に示した。
比較例1〜7 上に示した原材料を第2表に示す割合で使用して実施
例と同様に、混合、測定を行い、測定を第2表にまとめ
た。
ここで、実施例1〜8と比較列1〜7を較べると、実
施例1〜8は各成分の配合量がすべて望ましい範囲にあ
るために、摺動特性、耐熱性、強度共に優れた組成物を
得ることができる。
これにたいして比較例1〜3では、組成物中の無水石
膏ウィスカーの添加が泣いために、摩耗係数が大きくな
り、比較例4ではPTFEの量が少ないために、摩耗係数が
大きくなり摺動材として用いるには適当でない。
比較例5,6ではそれぞれPTFE、無水石膏ウィスカーの
量が多いために強度が低下してしまった。
また比較例7ではPTFEの添加量が多いため、成形品の
外観が不良になった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C10N 10:04 20:06 30:06 40:02 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10M 107/32,125/22 C10M 147/00 - 147/04 C10N 20:06 C10N 40:02 C08L 67/03

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組成物100重量部中、一般式 で表されるモノマー単位をもつサーモトロピック液晶ポ
    リマー75〜25重量部、無水石膏ウィスカー20〜70重量
    部、及びフッ素樹脂5〜30重量部からなることを特徴と
    する摺動性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】サーモトロピック液晶ポリマーが全芳香族
    ポリエステルである請求項1に記載の摺動性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】該無水石膏ウィスカーが、平均直径3μm
    以下かつ平均アスペクト比50以下である請求項1又は2
    に記載の摺動性樹脂組成物。
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