JPH0987533A - 摺動部材組成物 - Google Patents

摺動部材組成物

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JPH0987533A
JPH0987533A JP25050595A JP25050595A JPH0987533A JP H0987533 A JPH0987533 A JP H0987533A JP 25050595 A JP25050595 A JP 25050595A JP 25050595 A JP25050595 A JP 25050595A JP H0987533 A JPH0987533 A JP H0987533A
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JP
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whiskers
resin
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JP25050595A
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Hideyuki Tsutsui
英之 筒井
Mari Kataoka
真理 片岡
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摺動部材組成物を、摺動相手材が、樹脂また
は軟質金属のいずれの場合であってもこれを損傷する性
質が可及的に小さく、また安定した低摩擦係数である摺
動性能を示し、しかも耐摩耗性に優れたものとすること
である。 【解決手段】 ポリフェニレンサルファイドその他の合
成樹脂50〜95容量%、炭酸カルシウムウィスカ単独
またはこれとホウ酸アルミニウムウィスカとの混合物を
1〜30容量%、芳香族ポリアミド繊維1〜30容量%
および四フッ化エチレン樹脂粉末などの固体潤滑剤3〜
30容量%を含む摺動部材組成物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、摺動部材組成物
に関し、特に滑り軸受や歯車等のような耐摩耗性の必要
な部材に適用できる摺動部材組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、軸受、歯車のような摺動部材の
成形材料は合成樹脂を主成分として、所要の摺動性能を
確保しつつ部材の軽量化を図るようになり、組成のマト
リックスとして使用される合成樹脂は、ポリアミドなど
の汎用されている合成樹脂の他にも、耐熱性のポリフェ
ニレンサルファイド、ポリアセタールなどが用いられて
いる。
【0003】そして、このような合成樹脂に添加される
繊維状補強材としては、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊
維、チタン酸カリウムウィスカが知られており、固体潤
滑剤としては四フッ化エチレン樹脂、黒鉛などが知られ
ている。
【0004】摺動部材組成物は、摺動相手材となる金属
または他の合成樹脂材などに対して低摩擦係数であっ
て、さらに相手材を損傷しないようにし、しかも高い耐
摩耗性が要求される。
【0005】しかしながら、前記した繊維状補強材のう
ち、ガラス繊維や炭素繊維は、硬質で摺動相手材を損傷
し易く、芳香族ポリアミド繊維やチタン酸カリウムウィ
スカは、相手材を損傷させる度合いは低いが、耐摩耗性
を改善する効果を充分に発揮しない。
【0006】上記欠点を改善するべく改良された摺動部
材組成物としては、特開平3−239756号公報に開
示されているように、酸化亜鉛ウィスカ1〜30容量
%、芳香族ポリアミド繊維0〜30容量%、四フッ化エ
チレン樹脂などの固体潤滑剤3〜30容量%、残部が合
成樹脂の組成であるものがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した酸化
亜鉛ウィスカ、芳香族ポリアミド繊維および固体潤滑剤
3〜30を含む摺動部材組成物は、樹脂および軟質金属
について、いずれに対しても耐摩耗性と相手材非損傷性
を充分に発揮するという特性は獲得されたものではな
い。
【0008】また、特開平6−279689号公報に開
示されている合成樹脂を主成分として、硫酸カルシウム
ウィスカ、ホウ酸アルミニウムウィスカ、短繊維状合成
ケイ酸カルシウム水和物、チタン酸バリウムウィスカか
らなる群から選ばれる一種以上のウィスカ1〜30容量
%、芳香族ポリアミド繊維1〜30容量%、固体潤滑剤
3〜30容量%を添加した摺動部材組成物がある。
【0009】しかし、このような摺動部材組成物であっ
ても、樹脂製部品を摺動相手材とした場合には優れた摺
動特性を示すが、アルミニウムなどの軟質金属を相手材
とした場合には相手材を損傷させるという問題点があっ
た。
【0010】そこで、この発明の課題は、上記した問題
点を解決し、摺動部材組成物を、摺動相手材が、樹脂ま
たは軟質金属のいずれの場合であってもこれを損傷する
性質が可及的に小さく、また安定した低摩擦係数である
摺動性能を示し、しかも耐摩耗性に優れたものとするこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、合成樹脂50〜95容量%、
炭酸カルシウムウィスカ1〜30容量%、芳香族ポリア
ミド繊維1〜30容量%および固体潤滑剤3〜30容量
%を含んだ摺動部材組成物とする手段を採用したのであ
る。
【0012】または、合成樹脂50〜95容量%、炭酸
カルシウムウィスカとホウ酸アルミニウムウィスカとを
合計量で1〜30容量%、芳香族ポリアミド繊維1〜3
0容量%および固体潤滑剤3〜30容量%を含んだ摺動
部材組成物とする手段を採用したのである。
【0013】
【発明の実施の形態】まず、この発明において摺動部材
組成物の主成分として採用される合成樹脂は、所要の耐
熱温度その他の条件によって適宜選択すればよいので、
特に限定できるものではないが、特に、設置される環境
に耐熱性の要求される場合には、ポリフェニレンサルフ
ァイド(以下、PPSと略記する。)、ポリエーテルケ
トン、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルニトリル、ポ
リアセタール、ポリアミドイミド、芳香族ポリエスル樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などの耐熱性樹脂が
より好ましいものであるといえる。
【0014】ここで、この発明に用いる合成樹脂として
適用できるPPSとしては、下記の化1で示されるよう
な種々の繰り返し単位からなるものが挙げられる。
【0015】
【化1】
【0016】これらのPPSのうち、下記の化2で示さ
れるものを採用して特に好ましい結果を得ている。その
市販品としては、米国のフィリップス・ペトローリアム
社製:ライトンがあり、その製造方法は、米国特許第3
354129号に開示されている。
【0017】上記米国特許公報によると、「ライトン」
は、N−メチルピロリドン溶媒中、160〜250℃、
加圧条件下にp−ジクロルベンゼンと二硫化ソーダとを
反応させることによって製造できる。このようにする
と、樹脂中に交差結合が全くないものから部分的交差結
合を有するものまで、各種重合度のものを後熱処理工程
でつくり出すことができ、所要の溶融ブレンドとするた
めに適当な溶融粘度特性を持たせることができる。ま
た、これ以外のPPSで架橋構造のない直鎖状のPPS
樹脂を採用することもできる。
【0018】
【化2】
【0019】前記例示した合成樹脂のうち、ポリエーテ
ルケトンとしては、下記の化3に示される一般式を繰り
返し単位としたもの、またはこのような繰り返し単位と
共に下記の化4に示されるような繰り返し単位が、ポリ
エーテルケトン本来の特性が失われない程度に共存した
重合体がある。
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】上記したポリエーテルケトンの市販品とし
ては、下記の化5で表わされるビクトレックス(VICTRE
X)社製:PEEK、下記の化6で表わされるビクトレッ
クス(VICTREX)社製:PEK、下記の化7で表わされる
BASF社製:Ultrapekが挙げられる。これら
の製法は特開昭54−90265号公報にも記載されて
いる。
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】前記例示した合成樹脂のうち、熱可塑性ポ
リイミドは、下記の化8の式で表わされるものであり、
このものは下記の化9の式で表わされる芳香族エーテル
ジアミンと、一種以上のテトラカルボン酸二無水物の反
応によって得られるポリイミド酸を脱水環化して得られ
る。
【0027】
【化8】
【0028】(式中、Xは直結または炭素数1〜10の
炭化水素基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カ
ルボニル基、チオ基およびスルホン基からなる群より選
ばれる基を表わし、R1 〜R4 は水素、低級アルキル
基、低級アルコキシ基、塩素または臭素を表わし、互い
に同じであっても異なっていてもよい。Yは炭素数2以
上の脂肪族基、環式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多
環式芳香族基、芳香族基が直接または架橋員により相互
に連結された非縮合多環式芳香族基から成る群から選ば
れた4価の基を表わす。)
【0029】
【化9】
【0030】(式中、Xは直結または炭素数1〜10の
炭化水素基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カ
ルボニル基、チオ基およびスルホン基からなる群より選
ばれる基を表わし、R1 〜R4 は水素、低級アルキル
基、低級アルコキシ基、塩素または臭素を表わし、互い
に同じであっても異なっていてもよい。)このようなポ
リイミドのうち、市販品(前記化9の式におけるR1
4 が全て水素であるもの)としては、三井東圧化学社
製:AURUMが挙げられる。
【0031】この発明において、後述する芳香族ポリア
ミド繊維の耐摩耗性を相乗的に高める炭酸カルシウムウ
ィスカは、化学式CaCO3 で表わされる白色針状結晶
繊維であり、平均繊維長20〜30μm、平均繊維径
0.5〜1.0μmのものが好ましい。このような条件
を満足する市販の炭酸カルシウムとしては、丸尾カルシ
ウム社製:ウィスカ状炭酸カルシウムが例示できる。
【0032】炭酸カルシウムウィスカの配合割合は、1
〜30容量%である。なぜなら、1容量%未満では耐摩
耗性の改善効果がなく、30容量%を越える多量の配合
では組成物と摺動する相手材(樹脂または軟質金属)の
損傷度合いが大きくなり、却って耐摩耗性も低下する場
合があるからである。
【0033】また、この発明では、上記した炭酸カルシ
ウムウィスカと共にホウ酸アルミニウムウィスカを併用
することができる。ホウ酸アルミニウムウィスカは、化
学式9Al2 3 ・2B2 3 または2Al2 3 ・B
2 3 で表わされる白色針状結晶であって、平均繊維径
0.5〜1μm、平均繊維長10〜30μmのものが好
ましい。このようなホウ酸アルミニウムの市販品として
は、四国化成工業社製:アルボレックスが挙げられる。
【0034】このうち、9Al2 3 ・2B2 3 で表
わされるものは、真比重2.93〜2.95、融点14
20〜1460℃であり、アルミニウム水酸化物および
アルミニウム無機塩の少なくとも一種と、ホウ素の酸化
物、酸素酸およびアルカリ金属塩の少なくとも一種を、
アルカリ金属の硫酸塩、塩化物および炭酸塩の少なくと
も一種からなる溶融剤の存在下900〜1200℃に加
熱して、反応、育成させることによって製造できる。
【0035】ホウ酸アルミニウムウィスカの摺動部材組
成物中の配合割合は、前記した炭酸カルシウムとの合計
量で1〜30容量%であり、そのような数値限定理由は
前記した炭酸カルシウムについての理由と同じである。
【0036】なお、このようなホウ酸アルミニウムウィ
スカのように、炭酸カルシウムウィスカと併用できるウ
ィスカとしては、チタン酸カリウムウィスカ、酸化チタ
ンウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、グラファイトウィス
カ、硫酸カルシウムウィスカが挙げられる。
【0037】このようなウィスカまたは前記したホウ酸
アルミニウムウィスカの補強効果をさらに向上させるた
めには、表面処理によってウィスカとマトリックスであ
る合成樹脂との濡れ性、結合性を改良することが有効で
ある。このとき使用する表面処理剤としては、シリコン
系、チタン系、アルミニウム系、ジルコニウム系、ジル
コアルミニウム系、クロム系、ボロン系、リン系、アミ
ノ酸系などである。
【0038】また、この発明において、摺動相手材を損
傷せずに組成物の耐摩耗性を高めるために用いる芳香族
ポリアミド繊維は、下記の化10に示されるパラ系また
はメタ系の繰り返し単位からなる樹脂繊維である。
【0039】パラ系の分子構造を有する樹脂繊維として
は、デュポン・東レ・ケブラー社製:ケブラー、帝人社
製:テクノーラ、日本アラミド社製:トワロンがある。
また、メタ系の分子構造を有する樹脂としては、デュポ
ン・東レ・ケブラー社製:ノーメックス、帝人社製:コ
ーネックスがある。この発明では、繊維径5〜25μ
m、繊維長0.25〜3mmの芳香族ポリアミド繊維を
適用できる。
【0040】
【化10】
【0041】このような芳香族ポリアミド繊維の配合割
合は、1〜30容量%である。なぜなら、1容量%未満
の少量では、組成物の機械的補強効果が全くなく、30
容量%を越える多量では、成形時の樹脂溶融粘度が高く
なりすぎるので、成形性が不良となり好ましくないから
である。
【0042】この発明において、組成物を所要の低摩擦
係数にするために用いる固体潤滑剤としては、マトリッ
クスの合成樹脂によく分散して摺動性を付与するもので
あれば、特に限定されるものでなく、たとえば四フッ化
エチレン樹脂、黒鉛、二硫化モリブデンなど公知の固体
潤滑剤を広く選択使用することができる。
【0043】特に、好ましい固体潤滑剤としては四フッ
化エチレン樹脂粉末であり、これは成形用の粉末であっ
ても、固体潤滑用の微粉末であってもよい。市販の四フ
ッ化エチレン樹脂粉末としては、三井デュポンフロロケ
ミカル社製:テフロン7J、TLP−10、旭ガラス社
製:フルオンG163、ダイキン工業社製:ポリフロン
M15,ルブロンL5、ヘキスト社製:ホスタフロンT
F9205などを例示できる。また、アルキルビニルエ
ーテルで変性されたものであってもよい。
【0044】このような固体潤滑剤の配合割合は、全体
量の3〜30容量%である。なぜなら、3容量%未満の
少量では摺動部材としての所要の低摩擦係数が得られ
ず、30容量%を越える多量を配合すると、機械的な強
度が損なわれ、また温度による寸法変化が大きくなって
好ましくないからである。そして、これら諸原料を混合
し成形するに際しては、マトリックスである合成樹脂に
適した周知の成形条件を採用できる。
【0045】
【実施例】実施例および比較例に使用した原材料を一括
して示すと以下の通りである。なお、〔 〕内に略称を
示し、配合割合は全て容量%である。 (1)ポリフェニレンサルファイド〔PPS〕 東ソーサスティール社製:#160 (2)パラ系芳香族ポリアミド繊維〔PA繊維−A〕 日本アラミド社製:トワロン(0.25mm) (3)メタ系芳香族ポリアミド繊維〔PA繊維−B〕 帝人社製:コーネックス(平均繊維長1mm) (4)潤滑用四フッ化エチレン樹脂〔PTFE−A〕 喜多村社製:KT400H (5)成形用四フッ化エチレン樹脂〔PTFE−B〕 三井デュポンフロロケミカル社製:テフロン7J (6)炭酸カルシウムウィスカ〔CaCO3 ウィスカ〕 丸尾カルシウム社製:ウィスカ状炭酸カルシウム (7)ホウ酸アルミニウムウィスカ〔AlBO3 ウィス
カ〕 四国化成工業社製:アルボレックス (8)ガラス繊維 旭ファイバーグラス社製:チョップドガラス繊維CS0
3DE404 (9)酸化亜鉛ウィスカ〔ZnOウィスカ〕 松下電気産業社製:パナテトラ (10)硫酸カルシウムウィスカ〔CaSO4 ウィス
カ〕 大日精化社製:フランクリンファイバー。
【0046】〔実施例1〜4および比較例1〜5〕以上
の原材料を表1に示した割合で配合しヘンシェルミキサ
ーで混合した後、混練押出し機により、成形用ペレット
を得た。得られたペレットを射出成形機により成形して
試験片を形成し、以下の試験を行なって摩擦・摩耗性能
を調べた。この結果は、表1中に併記した。
【0047】 摩擦・摩耗係数の測定 摩擦摩耗試験機を用いて、試験片寸法;外径φ21×内
径φ17×厚さ10(mm)、滑り速度6m/分、面圧
5kgf/cm2 、温度120℃(雰囲気)、試験時間
100時間として、相手材をガラス繊維強化のポリアミ
ドイミドおよびポリエーテルイミドの混合物、またはア
ルミ合金A5056とし、潤滑剤無添加の試験条件で摩
擦係数および摩耗係数(×10-10 cm3 /kg・m)
を測定した。
【0048】 歯車耐久試験 動力吸収型の歯車耐久試験機を用いて、下記の条件で歯
車Aを実施例または比較例の組成物で形成した際の摩耗
量(mm3)を測定した。 歯車A:モジュール(m)=1、歯数(Z)=35、歯
幅(b)=8歯車B(ガラス繊維強化PAI/PEI) :モジュール(m)=1、歯数(Z)=47、歯幅
(b)=8 負荷トルク:5kgf・m、回転数300rpm、温度
220℃(雰囲気)、試験時間160時間
【0049】
【表1】
【0050】表1の試験結果からも明らかなように、実
施例1〜4は、摺動時に相手材が樹脂またはアルミ合金
いずれの場合でもこれらを損傷する度合いが少なく、そ
の摩擦係数、摩耗係数および摩耗量は、従来の酸化亜鉛
ウィスカを充填した比較例1またはガラス繊維を充填し
た比較例2に比べて顕著に低い値であり、低摩擦係数で
耐摩耗性に極めて優れた物性を示した。
【0051】また、硫酸カルシウムウィスカを充填した
比較例3は、樹脂を相手材とした場合にはそれを損傷さ
せることなく、摺動部材自身の摺動特性も良好である
が、アルミ合金を相手材とした場合には、相手材を損傷
させ、そのために摺動部材自身の耐摩耗性が低下した。
【0052】ウィスカを配合しなかった比較例4は低摩
擦係数ではあるが、耐摩耗性が充分とはいえず、所定量
よりも多く配合した比較例5は相手材をひどく損傷さ
せ、そのために摩擦係数が高くなって耐摩耗性も低下し
た。
【0053】
【効果】この発明は以上説明したように、合成樹脂に、
摺動相手材を損傷し難い芳香族ポリアミド繊維と、固体
潤滑剤と、炭酸アルミニウムウィスカを所定量配合した
摺動材とし、またはさらにホウ酸アルミニウムウィスカ
を所定量配合した摺動材としたので、摺動相手材が、樹
脂または軟質金属のいずれの場合であってもこれを損傷
する性質が可及的に小さく、また安定した低摩擦係数で
ある摺動性能を示し、しかも耐摩耗性に優れた摺動部材
組成物となる利点があり、特に軸受や歯車などの摺動部
材には最適のものであるといえる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂50〜95容量%、炭酸カルシ
    ウムウィスカ1〜30容量%、芳香族ポリアミド繊維1
    〜30容量%および固体潤滑剤3〜30容量%を含んで
    なる摺動部材組成物。
  2. 【請求項2】 合成樹脂50〜95容量%、炭酸カルシ
    ウムウィスカとホウ酸アルミニウムウィスカとを合計量
    で1〜30容量%、芳香族ポリアミド繊維1〜30容量
    %および固体潤滑剤3〜30容量%を含んでなる摺動部
    材組成物。
  3. 【請求項3】 合成樹脂がポフェニレンサルファイド樹
    脂である請求項1または2記載の摺動部材組成物。
JP25050595A 1995-09-28 1995-09-28 摺動部材組成物 Pending JPH0987533A (ja)

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