JPH0525389A - 摺動性樹脂組成物 - Google Patents

摺動性樹脂組成物

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JPH0525389A
JPH0525389A JP3178193A JP17819391A JPH0525389A JP H0525389 A JPH0525389 A JP H0525389A JP 3178193 A JP3178193 A JP 3178193A JP 17819391 A JP17819391 A JP 17819391A JP H0525389 A JPH0525389 A JP H0525389A
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JP
Japan
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resin
aromatic polyamide
polyamide resin
resin composition
weight
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JP3178193A
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Toshimi Takagi
敏己 高城
Takahiko Uchiyama
貴彦 内山
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐熱性、摩擦摩耗特性及び寸法安定性に優れ、
且つ、射出成形が可能な摺動性樹脂組成物を提供する。 【構成】ポリフェニレンサルファイド樹脂50〜90重
量%と、芳香族ジカルボン酸成分と、脂肪族ジアミン、
脂環族ジアミン、芳香族カルボン酸アミドより選ばれる
群の中の少なくとも一種との重縮合物を主成分とするポ
リアミド樹脂10〜50重量%と、を含有し、前記ポリ
フェニレンサルファイド樹脂中に前記ポリアミド樹脂を
球状ないしは粒状で分散した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、摺動性樹脂組成物に係
り、特に、耐熱性、摩擦摩耗特性及び寸法安定性に優
れ、且つ、射出形成が可能な摺動性樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般的に、カムや滑り軸受,軸受用保持
器等の摺動部品には、従来よりフェノール樹脂,ポリア
ミド樹脂,ポリアセタール樹脂,フッ素樹脂,これらの
樹脂にフッ素樹脂粉末,二硫化モリブデン,グラファイ
ト等の固体潤滑剤を混合した物質等が使用されている。
【0003】また、特開昭62−256830号公報に
開示されているように、芳香族ポリアミド系の樹脂を滑
り軸受や軸受用保持器等の摺動部品に用いることで、摺
動特性を向上した従来例が知られている。さらに、特開
昭63−175065号公報に開示されているように、
耐熱性,耐薬品性に優れたポリフェニレンサルファイド
樹脂(以下、PPS樹脂という)系を滑り軸受や軸受用
保持器等の摺動部品に用いることで、摺動特性を向上し
た従来例が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
62−256830号公報に開示されている従来例は、
芳香族ポリアミド樹脂自体の摺動特性が良好である反
面、吸水率が大きいため、吸水による寸法変化を起こし
易く、寸法安定性が劣るという問題があった。また、当
該芳香族ポリアミド樹脂は、高温で劣化し易いため、高
精度を要求される軸受部品や摺動部品に用いる材料とし
て適しているとはいえなかった。
【0005】また、特開昭63−175065号公報に
開示されている従来例は、PPS樹脂は、耐熱性,耐薬
品性に優れ、吸水率も小さいという利点を有している反
面、PPS樹脂自体の摩擦摩耗特性が必ずしも優れてい
るとはいえないという問題があった。このため、PPS
樹脂系の摺動材料は、当該樹脂中に、例えば、ポリテト
ラフルオロエチレン,二硫化モリブデン,グラファイト
等の固体潤滑剤や、炭素繊維,芳香族ポリアミド繊維,
チタン酸カリウムウィスカー等の耐摩耗材を多量に混合
するか、または、潤滑油を混入することで摩擦摩耗特性
を改良している。従って、成形材料としての流動性を考
慮すると、それに含有するフィラー量にも自ずから限界
が生じるため、摺動特性の改善も制限されるという問題
があった。
【0006】本発明は、このような問題を解決すること
を課題とするものであり、耐熱性、摩擦摩耗特性及び寸
法安定性に優れ、且つ、射出成形が可能な摺動性樹脂組
成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、PPS樹脂50〜90重量%と、芳香族
ジカルボン酸成分と、脂肪族ジアミン、脂環族ジアミ
ン、芳香族カルボン酸アミドより選ばれる群の中の少な
くとも一種との重縮合物を主成分とするポリアミド樹脂
(以下、含芳香族ポリアミド樹脂という)10〜50重
量%と、を含有し、前記PPS樹脂中に前記含芳香族ポ
リアミド樹脂を球状ないしは粒状で分散したことを特徴
とする摺動性樹脂組成物を提供するものである。
【0008】
【作用】本発明に係る摺動性樹脂組成物は、PPS樹脂
50〜90重量%と、含芳香族ポリアミド樹脂10〜5
0重量%と、を含有し、前記PPS樹脂中に前記含芳香
族ポリアミド樹脂を球状ないしは粒状で分散したこと
で、耐熱性、摩擦摩耗特性及び寸法安定性に優れ、且
つ、射出成形が可能な摺動性樹脂組成物を提供すること
ができる。
【0009】即ち、前記PPS樹脂は、耐熱性,耐薬品
性に優れ、吸水率も小さいため、前記含芳香族ポリアミ
ド樹脂の欠点とされている吸水による寸法変化を抑制す
ることができる。また、前記含芳香族ポリアミド樹脂
は、耐摩擦摩耗性等の摺動特性に優れているため、前記
PPS樹脂の欠点とされている耐摩擦摩耗性を改善する
ことができる。またさらに、本発明者らが鋭意研究を重
ねた結果、前記PPS樹脂中に前記含芳香族ポリアミド
樹脂が球状ないしは粒状で分散することで、当該分散粒
子(含芳香族ポリアミド樹脂)が前記摺動性樹脂組成物
の摺動面において荷重を受けると共に、摩擦係数を低下
することを見出した。
【0010】また、PPS樹脂と含芳香族ポリアミド樹
脂は、融点が互いに近似しており、両者は、溶融混練に
好適である。前記PPS樹脂の含有量が50重量%未満
であると、PPS樹脂の長所である耐熱性,耐薬品性及
び低吸水率に優れた性質を充分に発揮することができ
ず、吸水率及び寸法変化率が低下し、十分な寸法安定性
を付与することができない。さらに、摺動性樹脂組成物
の性質に変化がみられ、PPS樹脂及び含芳香族ポリア
ミド樹脂がそれぞれ連続相をなす(いわゆる海海構造と
なる)傾向が強くなり、混練条件により相が不安定とな
る。また、良好な耐熱性を付与することができない。一
方、当該PPS樹脂の含有量が90重量%を越えると、
摩擦摩耗特性の十分な改善がなされない。このため、前
記PPS樹脂の含有量を50〜90重量%と限定した。
【0011】前記含芳香族ポリアミド樹脂の含有量が1
0重量%未満であると、含芳香族ポリアミド樹脂の長所
である耐摩擦摩耗性等の摺動特性に優れた性質を充分に
発揮することができず、摩擦摩耗特性の十分な改善がな
されない。一方、当該含芳香族ポリアミド樹脂の含有量
が50重量%を越えると、吸水率,寸法変化率が低下
し、十分な寸法安定性を付与することができず、さら
に、摺動性樹脂組成物の性質に変化がみられ、PPS樹
脂及び含芳香族ポリアミド樹脂がそれぞれ連続相をなす
傾向が強くなり、混練条件により相が不安定となる。こ
のため、前記含芳香族ポリアミド樹脂の含有量を10〜
50重量%と限定した。
【0012】
【実施例】次に、本発明に係る一実施例について説明す
る。PPS樹脂として、「フォートロン(登録商標)K
PS;呉羽化学工業(株)製」、含芳香族ポリアミド樹
脂として、「アーレン(登録商標);三井石油化学工業
(株)製」、フッ素樹脂として、「テフロン(登録商
標);三井デュポンフロロケミカル(株)製」、炭素を
主成分とする球状粒子として、「ベルパール(登録商
標)C2000;鐘紡(株)製」、黒鉛として、「B
F;中越黒鉛社製」をそれぞれ用い、下記の表1に示す
割合で各原材料を溶融混練機にて混練し、摺動性樹脂組
成物(試験片No.=実施例1〜実施例13、及び比較
例1〜比較例11)を作製した後、二軸押し出し機を使
用してペレットを作製した。この時、二軸押し出し機の
樹脂溶融部のバレル温度は、320〜335℃となるよ
うに設定して行った。ここで、前記摺動性樹脂組成物
は、PPS樹脂がマトリックス(いわゆる海島構造の海
となる樹脂)となり、このPPS樹脂中に含芳香族ポリ
アミド樹脂が球状ないしは粒状で均一に分散した状態と
なっている。尚、表1では、含芳香族ポリアミド樹脂を
略して含芳香族PA樹脂と記した。
【0013】
【表1】
【0014】次いで、これらのペレットから、さらに射
出成形機を使用して、直径30mm、厚さ2mmの円板
状の試験片及び3mmの円板状の試験片を作製した。こ
の時、射出成形機の樹脂溶融部のバレル温度は、320
〜335℃となるように設定して行った。次に、以下の
方法により摩擦摩耗特性試験、寸法安定性試験を行っ
た。 (摩擦摩耗特性試験)厚み3mmの前記各試験片を用い
て、東洋ボールドウィン(株)製のスラスト型摩擦摩耗
試験機(MODEL−III −E)により、摩擦摩耗特性
試験を以下の条件で行い、5時間経過後の摩耗深さと動
摩擦係数を測定した。この結果を表2に示す。
【0015】 試験用のシャフトの材質 S45C 試験用のシャフトの形状 外径25mm、内径2
0mm、高さ15mmの円筒形状 摺動面の粗さ 1〜5S スラスト荷重の面圧 10Kg/cm2 また
は15Kg/cm2 摺動速度 20m/min. 雰囲気温度 常温 摺動性樹脂組成物の表面粗さ 2〜6S (寸法安定性試験) 厚み2mmの前記各試験片を用い、85℃の熱水中に1
00時間放置した後の吸水率(%)及び寸法変化率
(%)を測定した。この結果を表2に示す。
【0016】
【表2】
【0017】表2より、実施例1〜実施例13は、耐摩
擦摩耗性,寸法安定性共に、比較例1〜比較例11より
良好な結果が得られることがわかる。これより、PPS
樹脂の含有率が50〜90重量%、含芳香族ポリアミド
樹脂の含有率が10〜50重量%、を満たす試験片(実
施例1〜実施例4)及び、PPS樹脂の含有率が50〜
90重量%、含芳香族ポリアミド樹脂の含有率が10〜
50重量%、を満たす摺動性樹脂組成物にフッ素樹脂,
炭素粒子,黒鉛のうち少なくとも一つを混合した試験片
(実施例5〜実施例13)は、摩擦摩耗特性,寸法安定
性共に、優れていることが立証された。
【0018】そして、実施例5〜実施例8は、実施例3
に比較して摩擦摩耗特性,寸法安定性共に、より優れて
いることがわかる。これより、PPS樹脂50〜90重
量%、含芳香族ポリアミド樹脂10〜50重量%からな
る摺動性樹脂組成物に、フッ素樹脂を1〜25重量%か
つ/または炭素粒子,黒鉛のうち少なくとも一つを1〜
10重量%添加することで、さらに優れた耐熱性、摩擦
摩耗特性及び寸法安定性を付与し、且つ、射出成形が可
能な摺動性樹脂組成物を提供することができることが立
証された。
【0019】また、比較例4〜比較例9のように、含芳
香族ポリアミド樹脂の代わりに、フッソ樹脂,炭素粒
子,黒鉛を添加した試験片は、実施例1に比較して摩耗
深さが劣ることがわかる。これより、含芳香族ポリアミ
ド樹脂は、耐摩擦摩耗性の向上に大きく関与しているこ
とがわかる。また、比較例10及び比較例11のよう
に、フッ素樹脂,炭素粒子,黒鉛の合計含有量が樹脂組
成物の50重量%を越える試験片は、成形性が劣る。
【0020】次に、摺動性樹脂組成物中に含有されるP
PS樹脂と含芳香族ポリアミド樹脂との割合(実施例1
〜実施例4及び比較例1〜比較例3の表2に示す結果)
による摩耗深さ(μm)、動摩擦係数(−)、吸水率
(%)及び寸法変化率(%)を各々図1〜図4に示す。
尚、図1〜図4共に、含芳香族ポリアミド樹脂の含有率
(重量%)を基準とした。
【0021】図1は、含芳香族ポリアミド樹脂の含有率
(重量%)を基準とした摩耗深さ(μm)の変化を、図
2は、動摩擦係数(−)の変化を示した図である。図1
及び図2より、含芳香族ポリアミド樹脂の含有率が10
重量%未満の場合は、摩耗深さが深く、動摩擦係数も大
きく、耐摩耗性が劣ることがわかるが、含芳香族ポリア
ミド樹脂の含有率が10重量%以上となると、摩耗深さ
が極めて小さくなり、さらに、動摩擦係数も減少して耐
摩耗性が大幅に改善されることが立証された。そして、
特に、含芳香族ポリアミド樹脂の含有率が20重量%以
上となると、動摩擦係数が極めて小さくなり、耐摩耗性
がさらに改善される。
【0022】図3は、含芳香族ポリアミド樹脂の含有率
(重量%)を基準とした吸水率(%)の変化を、図4
は、寸法変化率(%)を示した図である。図3及び図4
より、含芳香族ポリアミド樹脂の含有率が50重量%を
越えると、吸水率及び寸法変化率共に、含芳香族ポリア
ミド樹脂自体が示す値に近くなる。従って、吸水率及び
寸法変化率を抑制するためには、含芳香族ポリアミド樹
脂の含有率は、50重量%以下にすることが必要である
ことがわかる。
【0023】以上、図1〜図4の示す結果から、PPS
樹脂の含有率を50〜90重量%、含芳香族ポリアミド
樹脂の含有率を10〜50重量%とすることで、耐熱
性、摩擦摩耗特性及び寸法安定性に優れ、且つ、射出成
形が可能な摺動性樹脂組成物を提供することができるこ
とが立証された。本発明に最適なPPS樹脂としては、
本実施例で用いたフォートロン(登録商標)KPS;呉
羽化学工業(株)製のような直鎖状PPS樹脂の他、ラ
イトン(登録商標)フィリップスペトロリアム社製等の
ような分岐状PPS樹脂も挙げられる。
【0024】また、本発明に最適な含芳香族ポリアミド
樹脂としては、テレフタル酸成分及び/又はテレフタル
酸以外の含芳香族ジカルボン酸成分からなるジカルボン
酸成分単位と、脂肪族ジアミン及び/又は脂環族ジアミ
ンからなるジアミン成分単位との重縮合物を主成分とす
るポリアミド樹脂をポリオレフィン(例えば、ポリエチ
レン)で変成してなる物質が使用される。当該含芳香族
ポリアミド樹脂の粒子の大きさは、溶融混練時のせん断
速度,温度,混練時間,PPS樹脂の粘度,含芳香族ポ
リアミド樹脂の粘度等により変化するが、平均粒径とし
て1〜50μm程度が好適であり、より好ましくは、1
0〜20μm程度がよい。このような含芳香族ポリアミ
ド樹脂として、特に、本実施例で用いたアーレン(登録
商標);三井石油化学工業(株)製は、示差走査熱量分
析において、320℃付近の融点に対応する吸熱ピーク
を示し、PPS樹脂の融点(約285℃)と比較的近い
ことにより、PPS樹脂との溶融混練が容易である。
【0025】そして、本発明に最適なフッ素樹脂として
は、ポリテトラフルオロエチレン,テトラフルオロエチ
レン−エチレン共重合体や、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等があ
る。そして、その中でもポリテトラフルオロエチレン
(以下、PTFEと記す)が優れており、特に、その平
均粒径が30μm未満の滑剤級PTFE粉末が好適であ
る。この滑剤級PTFE粉末としては、本実施例で用い
たテフロン(登録商標);三井デュポンフロロケミカル
(株)製の他、ルブロン(登録商標);ダイキン工業
(株)等が挙げられる。
【0026】また、本発明に最適な炭素を主成分とする
球状粒子としては、等方性無定形炭素粒子が挙げられ
る。この等方性無定形炭素粒子は、例えば、特開昭57
−177011号公報及び特開昭58−17114号公
報に開示されているように、フェノール類を用い、不活
性雰囲気中で球状のフェノール硬化物粒子を、500℃
以上の高温で焼成して炭化させて得られる平均粒径が1
〜30μm程度の粒子が挙げられる。この粒子のうち、
600〜2000℃で熱処理されたものは、特に摩擦摩
耗特性が優れている。そして、形状が球形であることか
ら流動性が良好であり、樹脂等に配合すると極めて均一
に分散され、滑らかな表面を得ることができる。
【0027】そして、本発明に最適な黒鉛としては、そ
の平均粒径が1〜10μm程度のものが挙げられる。ま
た、本発明に係る摺動性樹脂組成物は、前記PPS樹
脂,含芳香族ポリアミド樹脂,フッ素樹脂,炭素粒子及
び黒鉛の他、所望により、相溶化剤,離型剤,安定剤,
流動性改良剤,着色剤,カップリング剤,帯電防止剤等
の各種添加剤や、各種繊維を含む補強剤を添加すること
を妨げない。
【0028】尚、摺動性樹脂組成物の原材料の配合手段
は、特に限定されるものではなく、各々の原材料を別々
に溶融混練機に供給してもよく、また、ヘンシェルミキ
サーやリボンブレンダー等で予備混合してから溶融混練
機に供給してもよい。そして、本発明に係る摺動性樹脂
組成物は、耐熱性、摩擦摩耗特性及び寸法安定性に優
れ、且つ、射出成形が可能であり、滑り軸受やカム等の
摺動部,軸受用保持器等,あるいは、他の摺動部品等に
使用することで、その効果を発揮することができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る摺動
性樹脂組成物によれば、PPS樹脂50〜90重量%
と、含芳香族ポリアミド樹脂10〜50重量%と、を含
有したことで、前記PPS樹脂が前記含芳香族ポリアミ
ド樹脂の欠点である吸水による寸法変化を抑制し、ま
た、当該含芳香族ポリアミド樹脂が前記PPS樹脂の欠
点である耐摩擦摩耗性を改善することができる。さら
に、前記PPS樹脂中に前記含芳香族ポリアミド樹脂を
球状ないしは粒状で分散したことで、当該分散粒子が前
記摺動性樹脂組成物の摺動面において荷重を受けると共
に、摩擦係数を低下することができる。この結果、耐熱
性、摩擦摩耗特性及び寸法安定性に優れ、且つ、射出成
形が可能な摺動性樹脂組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】含芳香族ポリアミド樹脂の含有率による摩耗深
さの変化を示す図である。
【図2】含芳香族ポリアミド樹脂の含有率による動摩擦
係数の変化を示す図である。
【図3】含芳香族ポリアミド樹脂の含有率による吸水率
の変化を示す図である。
【図4】含芳香族ポリアミド樹脂の含有率による寸法変
化率を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ポリフェニレンサルファイド樹脂50〜
    90重量%と、芳香族ジカルボン酸成分と、脂肪族ジア
    ミン、脂環族ジアミン、芳香族カルボン酸アミドより選
    ばれる群の中の少なくとも一種との重縮合物を主成分と
    するポリアミド樹脂10〜50重量%と、を含有し、前
    記ポリフェニレンサルファイド樹脂中に前記ポリアミド
    樹脂を球状ないしは粒状で分散したことを特徴とする摺
    動性樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008275155A (ja) * 2008-04-21 2008-11-13 Ntn Corp 複写機またはプリンター用すべり軸受装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008275155A (ja) * 2008-04-21 2008-11-13 Ntn Corp 複写機またはプリンター用すべり軸受装置
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