JPH0762184A - 摺動シール組成物 - Google Patents
摺動シール組成物Info
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- JPH0762184A JPH0762184A JP22804493A JP22804493A JPH0762184A JP H0762184 A JPH0762184 A JP H0762184A JP 22804493 A JP22804493 A JP 22804493A JP 22804493 A JP22804493 A JP 22804493A JP H0762184 A JPH0762184 A JP H0762184A
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- JP
- Japan
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- polytetrafluoroethylene
- base resin
- powder
- sliding seal
- abrasion
- Prior art date
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- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
- Sealing Material Composition (AREA)
- Lubricants (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】複合材料の特性が改善され、耐摩耗性及び機械
的強度の向上を図ることのできる摺動シール組成物を提
供する。 【構成】ベースレジンとしてポリテトラフロロエチレン
及びポリフェニレンサルファイドを適宜量配合し、同ベ
ースレジンに充填される充填材として、炭素繊維、ガラ
ス繊維、アラミド繊維の何れか一種のみを短繊維として
適宜量配合し、グラファイト粉末又は二流化モリブデン
の何れか一種のみを固体潤滑剤として適宜量配合した
後、ホットコイニング成形法により適宜形状寸法に一体
成形した摺動シール組成物をシール部材として用いるこ
とで、無潤滑状態で長期使用しても摩耗や摩擦等の不具
合が生じず、耐摩耗性及び機械的強度が向上する。
的強度の向上を図ることのできる摺動シール組成物を提
供する。 【構成】ベースレジンとしてポリテトラフロロエチレン
及びポリフェニレンサルファイドを適宜量配合し、同ベ
ースレジンに充填される充填材として、炭素繊維、ガラ
ス繊維、アラミド繊維の何れか一種のみを短繊維として
適宜量配合し、グラファイト粉末又は二流化モリブデン
の何れか一種のみを固体潤滑剤として適宜量配合した
後、ホットコイニング成形法により適宜形状寸法に一体
成形した摺動シール組成物をシール部材として用いるこ
とで、無潤滑状態で長期使用しても摩耗や摩擦等の不具
合が生じず、耐摩耗性及び機械的強度が向上する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、ピストンリ
ング、ロッドパッキン、リングシール等のシール部材を
成形するために用いられる摺動シール組成物に関する。
ング、ロッドパッキン、リングシール等のシール部材を
成形するために用いられる摺動シール組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、上述例のようなシール部材に用い
られる摺動シール組成物としては、例えば、ポリテトラ
フロロエチレン（ＰＴＦＥ）、ポリアミド（ＰＡ）、ポ
リイミド（ＰＩ）、ポリエーテルケトン（ＰＥＥＫ）、
芳香族ポリエステル等を適宜量混合し、同混合材料に充
填される充填材として、例えば、グラファイト（Ｇ
ｒ）、カーボン粉末、炭素繊維（ＣＦ）、ガラス繊維
（ＧＦ）、二流化モリブデン（ＭｏＳ2 ）等を適宜量配
合して成形した組成物がある。
られる摺動シール組成物としては、例えば、ポリテトラ
フロロエチレン（ＰＴＦＥ）、ポリアミド（ＰＡ）、ポ
リイミド（ＰＩ）、ポリエーテルケトン（ＰＥＥＫ）、
芳香族ポリエステル等を適宜量混合し、同混合材料に充
填される充填材として、例えば、グラファイト（Ｇ
ｒ）、カーボン粉末、炭素繊維（ＣＦ）、ガラス繊維
（ＧＦ）、二流化モリブデン（ＭｏＳ2 ）等を適宜量配
合して成形した組成物がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述ような複
合材料で成形した組成物は、表２に示すように、摩耗係
数及び摩擦係数が大きいため、無潤滑状態で長期使用し
た場合、成形品及び相手材に生じる摩耗量が大きく、損
傷や破損等が起きることがあるため、長期使用すること
ができないという問題点を有している。
合材料で成形した組成物は、表２に示すように、摩耗係
数及び摩擦係数が大きいため、無潤滑状態で長期使用し
た場合、成形品及び相手材に生じる摩耗量が大きく、損
傷や破損等が起きることがあるため、長期使用すること
ができないという問題点を有している。
【０００４】この発明は上記問題に鑑み、組成物のベー
スレジンとしてポリテトラフロロエチレン及びポリフェ
ニレンサルファイドを適宜量配合し、同ベースレジンの
充填材として短繊維及び固体潤滑剤を適宜量配合するこ
とにより、複合材料の特性が改善され、耐摩耗性及び機
械的強度の向上を図ることができる摺動シール組成物の
提供を目的とする。
スレジンとしてポリテトラフロロエチレン及びポリフェ
ニレンサルファイドを適宜量配合し、同ベースレジンの
充填材として短繊維及び固体潤滑剤を適宜量配合するこ
とにより、複合材料の特性が改善され、耐摩耗性及び機
械的強度の向上を図ることができる摺動シール組成物の
提供を目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】請求項１記載の摺動シー
ル組成物は、組成物のベースレジンとしてポリテトラフ
ロロエチレンを２０wt％〜８０wt％配合し、ポリフェニ
レンサルファイドを１０wt％〜７０wt％配合すると共
に、該ベースレジンに充填される充填材として短繊維を
２wt％〜１０wt％配合し、グラファイト粉末又は二流化
モリブデンの何れか一種のみを固体潤滑剤として０wt％
〜２０wt％配合した摺動シール組成物であることを特徴
とする。
ル組成物は、組成物のベースレジンとしてポリテトラフ
ロロエチレンを２０wt％〜８０wt％配合し、ポリフェニ
レンサルファイドを１０wt％〜７０wt％配合すると共
に、該ベースレジンに充填される充填材として短繊維を
２wt％〜１０wt％配合し、グラファイト粉末又は二流化
モリブデンの何れか一種のみを固体潤滑剤として０wt％
〜２０wt％配合した摺動シール組成物であることを特徴
とする。
【０００６】請求項２記載の摺動シール組成物は、上記
の請求項１記載の構成と併せて、上記ポリテトラフロロ
エチレンの原料粉を焼成処理し、粉末状に再生処理した
ポリテトラフロロエチレンの再生粉をベースレジンとし
て２０wt％〜８０wt％配合した摺動シール組成物である
ことを特徴とする。
の請求項１記載の構成と併せて、上記ポリテトラフロロ
エチレンの原料粉を焼成処理し、粉末状に再生処理した
ポリテトラフロロエチレンの再生粉をベースレジンとし
て２０wt％〜８０wt％配合した摺動シール組成物である
ことを特徴とする。
【０００７】
【発明の効果】この発明によれば、組成物のベースレジ
ンとしてポリテトラフロロエチレン及びポリフェニレン
サルファイドを適宜量配合し、同ベースレジンの充填材
として短繊維及び固体潤滑材を適宜量配合するので、複
合材料の特性が改善され、表２に示すように摩耗係数及
び摩擦係数が小さくなるため、無潤滑状態で長期使用し
ても摩耗や摩擦等の不具合が生じず、耐摩耗性及び機械
的強度の向上を図ることができる。
ンとしてポリテトラフロロエチレン及びポリフェニレン
サルファイドを適宜量配合し、同ベースレジンの充填材
として短繊維及び固体潤滑材を適宜量配合するので、複
合材料の特性が改善され、表２に示すように摩耗係数及
び摩擦係数が小さくなるため、無潤滑状態で長期使用し
ても摩耗や摩擦等の不具合が生じず、耐摩耗性及び機械
的強度の向上を図ることができる。
【０００８】しかも、予め焼成処理したポリテトラフロ
ロエチレンの再生粉をベースレジンとして適宜量配合す
ることで、ポリフェニレンサルファイドの融点付近の温
度で成形することができ、シール部材の成形が容易に行
えると共に、低い成形温度で所定の物性が得られる。且
つ、未焼成のポリテトラフロロエチレンを配合するより
も耐摩耗性が一段と向上する。
ロエチレンの再生粉をベースレジンとして適宜量配合す
ることで、ポリフェニレンサルファイドの融点付近の温
度で成形することができ、シール部材の成形が容易に行
えると共に、低い成形温度で所定の物性が得られる。且
つ、未焼成のポリテトラフロロエチレンを配合するより
も耐摩耗性が一段と向上する。
【０００９】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面はシール部材を成形するために用いられる
摺動シール組成物を示し、図１に於いて、この摺動シー
ル組成物１は、ポリテトラフロロエチレン（ＰＴＦＥ）
及びポリフェニレンサルファイド（ＰＰＳ）をベースレ
ジンとして適宜量配合し、同ベースレジンに充填する充
填材として、炭素繊維（ＣＦ）、ガラス繊維（ＧＦ）、
アラミド繊維（ＡＦ）の何れか一種のみを短繊維として
適宜量配合し、グラファイト粉末（Ｇｒ）又は二流化モ
リブデン（ＭｏＳ2 ）の何れか一種のみを固体潤滑剤と
して適宜量配合した後、一般的に知られているホットコ
イニング成形法（圧縮成形法）により適宜形状寸法に一
体成形した組成物である。
述する。図面はシール部材を成形するために用いられる
摺動シール組成物を示し、図１に於いて、この摺動シー
ル組成物１は、ポリテトラフロロエチレン（ＰＴＦＥ）
及びポリフェニレンサルファイド（ＰＰＳ）をベースレ
ジンとして適宜量配合し、同ベースレジンに充填する充
填材として、炭素繊維（ＣＦ）、ガラス繊維（ＧＦ）、
アラミド繊維（ＡＦ）の何れか一種のみを短繊維として
適宜量配合し、グラファイト粉末（Ｇｒ）又は二流化モ
リブデン（ＭｏＳ2 ）の何れか一種のみを固体潤滑剤と
して適宜量配合した後、一般的に知られているホットコ
イニング成形法（圧縮成形法）により適宜形状寸法に一
体成形した組成物である。
【００１０】或いは、ポリテトラフロロエチレンの原料
粉を焼成処理して、粉末状（粒径、約５０μｍ〜約６０
μｍ）に再生処理したポリテトラフロロエチレンの再生
粉をベースレジンとして適宜量配合する。
粉を焼成処理して、粉末状（粒径、約５０μｍ〜約６０
μｍ）に再生処理したポリテトラフロロエチレンの再生
粉をベースレジンとして適宜量配合する。
【００１１】上述の摺動シール組成物１をホットコイニ
ング成形法により成形する場合、例えば、ポリテトラフ
ロロエチレンを２０wt％〜８０wt％配合し、ポリフェニ
レンサルファイドを１０wt％〜７０wt％配合し、炭素繊
維（繊維径 約１０μｍ〜約１８μｍ、繊維長さ 約
０．１０mm〜約０．２０mm）を２wt％〜１０wt％配合
し、グラファイト粉末又は二流化モリブデンの何れか一
種のみを０wt％〜２０wt％配合して、ホットコイニング
成形法（圧縮成形法）により適宜形状寸法に成形する。
ング成形法により成形する場合、例えば、ポリテトラフ
ロロエチレンを２０wt％〜８０wt％配合し、ポリフェニ
レンサルファイドを１０wt％〜７０wt％配合し、炭素繊
維（繊維径 約１０μｍ〜約１８μｍ、繊維長さ 約
０．１０mm〜約０．２０mm）を２wt％〜１０wt％配合
し、グラファイト粉末又は二流化モリブデンの何れか一
種のみを０wt％〜２０wt％配合して、ホットコイニング
成形法（圧縮成形法）により適宜形状寸法に成形する。
【００１２】上述のポリテトラフロロエチレンは、２０
wt％〜８０wt％の配合量が最適であり、２０wt％以下に
配合量が減少すると伸び率（弾性）が極端に小さくな
り、成形材料が脆くなる。８０wt％以上に配合量が増加
すると耐摩耗性が非常に悪くなり、長期使用に必要とす
る耐久性が得られない。
wt％〜８０wt％の配合量が最適であり、２０wt％以下に
配合量が減少すると伸び率（弾性）が極端に小さくな
り、成形材料が脆くなる。８０wt％以上に配合量が増加
すると耐摩耗性が非常に悪くなり、長期使用に必要とす
る耐久性が得られない。
【００１３】ポリフェニレンサルファイドは、１０wt％
〜７０wt％の配合量が最適であり、１０wt％以下に配合
量が減少すると機械的強度が低下し、７０wt％以上に配
合量が増加すると伸び率（弾性）が低下し、成形材料が
脆くなる。且つ、ポリテトラフロロエチレンの配合量が
減少するため、摩擦係数が増加し、摺動性の低下を引き
起こす。
〜７０wt％の配合量が最適であり、１０wt％以下に配合
量が減少すると機械的強度が低下し、７０wt％以上に配
合量が増加すると伸び率（弾性）が低下し、成形材料が
脆くなる。且つ、ポリテトラフロロエチレンの配合量が
減少するため、摩擦係数が増加し、摺動性の低下を引き
起こす。
【００１４】炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の
短繊維は、２wt％〜１０wt％の配合量が最適であり、２
wt％以下に配合量が減少すると耐クリープ性、耐摩耗性
が低下し、長期使用に必要とする耐久性が得られない。
１０wt％以上に配合量が増加すると相手材に損傷が生じ
やすくなり、また、成形材料の分散性が低下するため、
変形や歪み等が生じる。
短繊維は、２wt％〜１０wt％の配合量が最適であり、２
wt％以下に配合量が減少すると耐クリープ性、耐摩耗性
が低下し、長期使用に必要とする耐久性が得られない。
１０wt％以上に配合量が増加すると相手材に損傷が生じ
やすくなり、また、成形材料の分散性が低下するため、
変形や歪み等が生じる。
【００１５】グラファイト粉末や二流化モリブデン等の
固体潤滑剤は、０wt％〜２０wt％の配合量か最適であ
り、２０wt％以上に配合量が増加すると分散性が低下
し、変形や歪み等が生じるため、成形性に問題が生じ
る。
固体潤滑剤は、０wt％〜２０wt％の配合量か最適であ
り、２０wt％以上に配合量が増加すると分散性が低下
し、変形や歪み等が生じるため、成形性に問題が生じ
る。
【００１６】図２は摺動シール組成物１を摺動試験する
ために用いられるスラスト試験機２を示し、このスラス
ト試験機２は、同機を構成する回転台３の上面側に摺動
シール組成物１を固定し、金属製の相手材４を摺動シー
ル組成物１の上面側に圧接した後、回転台３を高速回転
させながら相手材４で加圧して、相手材４の摺動部分に
生じる発熱温度と摩擦係数とを測定する。
ために用いられるスラスト試験機２を示し、このスラス
ト試験機２は、同機を構成する回転台３の上面側に摺動
シール組成物１を固定し、金属製の相手材４を摺動シー
ル組成物１の上面側に圧接した後、回転台３を高速回転
させながら相手材４で加圧して、相手材４の摺動部分に
生じる発熱温度と摩擦係数とを測定する。
【００１７】すなわち、発熱温度を測定する場合、相手
材４の摺動部分から約３mm離れた位置に熱電対５を差込
み、同熱電対５の接続点に生じる熱起電力を発熱温度に
変換してペンレコーダー（図示省略）で記録する。且
つ、摩擦係数Ｋを測定する場合、フッ素樹脂摺動部材１
の摺動時に於ける摩擦抵抗をロードセル（図示省略）で
検知し、ペンレコーダーで抵抗値を記録する。
材４の摺動部分から約３mm離れた位置に熱電対５を差込
み、同熱電対５の接続点に生じる熱起電力を発熱温度に
変換してペンレコーダー（図示省略）で記録する。且
つ、摩擦係数Ｋを測定する場合、フッ素樹脂摺動部材１
の摺動時に於ける摩擦抵抗をロードセル（図示省略）で
検知し、ペンレコーダーで抵抗値を記録する。
【００１８】上述の摺動シール組成物１の比較例とし
て、例えば、表１に示すように、ポリテトラフロロエチ
レン（ＰＴＦＥ）と、ポリフェニレンサルファイド（Ｐ
ＰＳ）と、炭素繊維（ＣＦ）と、グラファイト粉末（Ｇ
ｒ）と、二流化モリブデン（ＭｏＳ2 ）とを適宜量配合
してなる本発明の試験片Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄと、ポリテトラ
フロロエチレン（ＰＴＦＥ）と、カーボン粉末と、芳香
族ポリエステルとを適宜量配合してなる従来品の試験片
Ｅ，Ｆとをスラスト試験機２により同一条件で摺動試験
する。なお、試験片Ｃ，Ｄは、ポリテトラフロロエチレ
ンの原料粉を焼成処理して、粉末状（粒径５０μｍ〜６
０μｍ）に再生処理したポリテトラフロロエチレンの再
生粉をベースレジンとして配合している。
て、例えば、表１に示すように、ポリテトラフロロエチ
レン（ＰＴＦＥ）と、ポリフェニレンサルファイド（Ｐ
ＰＳ）と、炭素繊維（ＣＦ）と、グラファイト粉末（Ｇ
ｒ）と、二流化モリブデン（ＭｏＳ2 ）とを適宜量配合
してなる本発明の試験片Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄと、ポリテトラ
フロロエチレン（ＰＴＦＥ）と、カーボン粉末と、芳香
族ポリエステルとを適宜量配合してなる従来品の試験片
Ｅ，Ｆとをスラスト試験機２により同一条件で摺動試験
する。なお、試験片Ｃ，Ｄは、ポリテトラフロロエチレ
ンの原料粉を焼成処理して、粉末状（粒径５０μｍ〜６
０μｍ）に再生処理したポリテトラフロロエチレンの再
生粉をベースレジンとして配合している。
【００１９】下記の表１は、試験片Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，
Ｅ，Ｆの配合割合を示す。
Ｅ，Ｆの配合割合を示す。
【００２０】
【表１】
【００２１】すなわち、試験条件のＰＶ値を９００kgf/
cm2 ・cm/secに設定し、試験面圧Ｐを９kgf/cm2 に設定
し、試験速度Ｖを１００cm/secに設定して、試験雰囲気
を空気に設定し、試験温度を２５度に設定し、相手材４
（Ｓ４５Ｃ）を表面粗さ＝０．８s に設定し、試験時間
を２０Hrに設定して試験片Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆを試
験する。
cm2 ・cm/secに設定し、試験面圧Ｐを９kgf/cm2 に設定
し、試験速度Ｖを１００cm/secに設定して、試験雰囲気
を空気に設定し、試験温度を２５度に設定し、相手材４
（Ｓ４５Ｃ）を表面粗さ＝０．８s に設定し、試験時間
を２０Hrに設定して試験片Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆを試
験する。
【００２２】下記の表２は、上記条件で試験片Ａ，Ｂ，
Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆを試験した結果を示す。
Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆを試験した結果を示す。
【００２３】
【表２】
【００２４】表２に記述した摩耗係数Ｋを測定する場
合、試験開始前と試験終了後とに於いて試験片Ａ，Ｂ，
Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆの重量を化学天秤で計量し、その摩耗重
量Ｍから摩耗高さＷを下記の数１で求め、さらに、摩耗
係数Ｋを下記の数１で求める。
合、試験開始前と試験終了後とに於いて試験片Ａ，Ｂ，
Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆの重量を化学天秤で計量し、その摩耗重
量Ｍから摩耗高さＷを下記の数１で求め、さらに、摩耗
係数Ｋを下記の数１で求める。
【００２５】
【数１】
【００２６】上記の試験結果で明らかなように、従来品
の試験片Ｅ，Ｆに比べて、本発明の試験片Ａ，Ｂ，Ｃ，
Ｄの方が摩耗係数及び摩擦係数が小さく、耐摩耗性及び
機械的強度に優れていることが証明される。
の試験片Ｅ，Ｆに比べて、本発明の試験片Ａ，Ｂ，Ｃ，
Ｄの方が摩耗係数及び摩擦係数が小さく、耐摩耗性及び
機械的強度に優れていることが証明される。
【００２７】且つ、通常粉のポリテトラフロロエチレン
は約３２８℃で融解し、通常粉のポリフェニレンサルフ
ァイドは約２８２℃で融解するため、成形温度が低いと
通常粉のポリテトラフロロエチレンは十分に融解せず、
未焼成となるため所定の物性が得られない。反対に、成
形温度が高いとポリフェニレンサルファイドに含まれる
低分子量物やその他の化合物がガス化し、成形品にボイ
ドが発生するので、試験片Ｃ，Ｄのように、予め焼成処
理したポリテトラフロロエチレンの再生粉をベースレジ
ンとして適宜量配合することにより、ポリフェニレンサ
ルファイドの融点付近の温度で成形することができる。
は約３２８℃で融解し、通常粉のポリフェニレンサルフ
ァイドは約２８２℃で融解するため、成形温度が低いと
通常粉のポリテトラフロロエチレンは十分に融解せず、
未焼成となるため所定の物性が得られない。反対に、成
形温度が高いとポリフェニレンサルファイドに含まれる
低分子量物やその他の化合物がガス化し、成形品にボイ
ドが発生するので、試験片Ｃ，Ｄのように、予め焼成処
理したポリテトラフロロエチレンの再生粉をベースレジ
ンとして適宜量配合することにより、ポリフェニレンサ
ルファイドの融点付近の温度で成形することができる。
【００２８】以上のように、摺動シール組成物１のベー
スレジンとしてポリテトラフロロエチレン及びポリフェ
ニレンサルファイドを適宜量配合し、同ベースレジンの
充填材として、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等
の短繊維及びグラファイト粉末や二流化モリブデン等の
固体潤滑材を適宜量配合することで、複合材料の特性が
改善され、表２に示すように摩耗係数及び摩擦係数が小
さくなるため、無潤滑状態で長期使用しても摩耗や摩擦
等の不具合が生じず、耐摩耗性及び機械的強度の向上を
図ることができる。
スレジンとしてポリテトラフロロエチレン及びポリフェ
ニレンサルファイドを適宜量配合し、同ベースレジンの
充填材として、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等
の短繊維及びグラファイト粉末や二流化モリブデン等の
固体潤滑材を適宜量配合することで、複合材料の特性が
改善され、表２に示すように摩耗係数及び摩擦係数が小
さくなるため、無潤滑状態で長期使用しても摩耗や摩擦
等の不具合が生じず、耐摩耗性及び機械的強度の向上を
図ることができる。
【００２９】しかも、予め焼成処理したポリテトラフロ
ロエチレンの再生粉をベースレジンとして適宜量配合す
ることで、ポリフェニレンサルファイドの融点付近の温
度で成形することができ、シール部材の成形が容易に行
えると共に、比較的、低い成形温度で所定の物性が得ら
れる。且つ、未焼成のポリテトラフロロエチレンを配合
するよりも耐摩耗性が一段と向上する。
ロエチレンの再生粉をベースレジンとして適宜量配合す
ることで、ポリフェニレンサルファイドの融点付近の温
度で成形することができ、シール部材の成形が容易に行
えると共に、比較的、低い成形温度で所定の物性が得ら
れる。且つ、未焼成のポリテトラフロロエチレンを配合
するよりも耐摩耗性が一段と向上する。
【００３０】この発明は、上述の実施例の構成のみに限
定されるものではない。
定されるものではない。
【００３１】上述の実施例では、摺動シール組成物１を
構成するベースレジンの充填材として炭素繊維を適宜量
配合しているが、例えば、ガラス繊維又はアラミド繊維
の何れか一種のみを適宜量配合するもよく、上述の実施
例と同等の作用効果が得られると共に、複合材料の配合
量を使用条件及び使用目的に応じて調整するもよい。
構成するベースレジンの充填材として炭素繊維を適宜量
配合しているが、例えば、ガラス繊維又はアラミド繊維
の何れか一種のみを適宜量配合するもよく、上述の実施
例と同等の作用効果が得られると共に、複合材料の配合
量を使用条件及び使用目的に応じて調整するもよい。
【図１】摺動シール組成物を示す斜視図。
【図２】スラスト試験機を示す縦断側面図。
１…摺動シール組成物 ２…スラスト試験機 ３…回転台 ４…相手材 ５…熱電対
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０８Ｌ 81/00 ＬＲＬ Ｃ０９Ｋ 3/10 Ｍ Ｃ１０Ｍ 169/04 9159−4Ｈ Ｆ１６Ｊ 9/28 15/16 Ａ //(Ｃ１０Ｍ 169/04 107:38 107:46 125:02 125:22 149:18） Ｃ１０Ｎ 10:12 20:06 Ｂ 40:34 50:08
Claims (2)
- 【請求項１】組成物のベースレジンとしてポリテトラフ
ロロエチレンを２０wt％〜８０wt％配合し、ポリフェニ
レンサルファイドを１０wt％〜７０wt％配合すると共
に、該ベースレジンに充填される充填材として短繊維を
２wt％〜１０wt％配合し、グラファイト粉末又は二流化
モリブデンの何れか一種のみを固体潤滑剤として０wt％
〜２０wt％配合したことを特徴とする摺動シール組成
物。 - 【請求項２】上記ポリテトラフロロエチレンの原料粉を
焼成処理し、粉末状に再生処理したポリテトラフロロエ
チレンの再生粉をベースレジンとして２０wt％〜８０wt
％配合したことを特徴とする請求項１記載の摺動シール
組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5228044A JP2831541B2 (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | 摺動シール組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5228044A JP2831541B2 (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | 摺動シール組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0762184A true JPH0762184A (ja) | 1995-03-07 |
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