JPH0830118B2 - ポリエステル樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリエステル樹脂の製造方法

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JPH0830118B2
JPH0830118B2 JP6806587A JP6806587A JPH0830118B2 JP H0830118 B2 JPH0830118 B2 JP H0830118B2 JP 6806587 A JP6806587 A JP 6806587A JP 6806587 A JP6806587 A JP 6806587A JP H0830118 B2 JPH0830118 B2 JP H0830118B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、共重合ポリエステル樹脂の製造方法に関
し、より詳しくは金属との密着性に優れた共重合ポリエ
ステル樹脂の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
有機溶剤に可溶な共重合ポリエステル樹脂は、加工性
と硬度のバランスが良好で、各種プラスチックとの密着
性も良好なことから、従来より塗料、接着剤、インキ等
の用途に使用されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、これら共重合ポリエステル樹脂は、金属との
密着性が不十分なため、金属に対して使用する場合に
は、金属素材を化成処理、サンディング、プライマー塗
装等の処理をすることによって密着性を付与させている
が、これらの処理はコストアップにつながる。また、金
属との密着性を向上させる方法として、共重合ポリエス
テル樹脂の一成分に樹脂族ジカルボン酸を導入して軟化
点を低下させ、密着性を向上させることも試みられてい
るが、耐熱性や耐水性が大幅に低下する欠点がある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、かかる従来の問題点を解決すべく鋭意
検討を重ねた結果、共重合ポリエステル樹脂を構成する
ジカルボン酸成分とジオール成分とに特定の成分を特定
の構成割合となるように用い、かつリン化合物を併用す
ることにより、これらの問題点を解決することができる
ことを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のポリエステル樹脂の製造方法は、
ジカルボン酸成分とジオール成分とを重縮合させてポリ
エステル樹脂を製造する方法において、 (1)全ジカルボン酸成分に対して、イソフタル酸また
はそのエステル形成性誘導体およびテレフタル酸または
そのエステル形成性誘導体の構成比率を70モル%以上と
し、イソフタル酸成分とテレフタル酸成分とのモル構成
比率を30:70〜70:30の範囲とし、 (2)ジオール成分は、エチレングリコールとネオペン
チルグリコールとからなり、エチレングリコールとネオ
ペンチルグリコールとのモル構成比率を30:70〜70:30の
範囲とし、 (3)リン化合物を全ジカルボン酸成分に対して0.2〜1
0モル%の範囲で添加し、 (4)生成するポリマーの重量平均分子量が25000〜550
00となるよう重縮合させる、 ことを特徴とする。
〔発明を実施するための好適な態様〕
本発明の方法において、ポリエステル樹脂を構成する
ジカルボン酸成分としては、主として芳香族ジカルボン
酸を使用する。脂肪族ジカルボン酸を用いてもよいが、
その場合には、全ジカルボン酸成分の30モル%以下とな
るような量で用い、20モル%以下となるよう用いること
が好ましい。脂肪族ジカルボン酸成分の量が上記範囲を
越えると耐熱性や耐水性が低下する。
芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸とイ
ソフタル酸とを用いる。テレフタル酸およびイソフタル
酸は、全ジカルボン酸成分の70モル%以上を構成するよ
う用いられる。また、テレフタル酸とイソフタル酸の構
成比率は、30:70〜70:30(モル比)の範囲であることが
適当である。テレフタル酸とイソフタル酸の使用割合が
この範囲から外れ一方が過剰に使用されると、密着性が
著しく低下し、かつ耐熱性も低下する。
脂肪族ジカルボン酸としては、例えばアジピン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸が挙げら
れ、これらの一種または二種以上を併用して用いてもよ
い。
これらジカルボン酸成分は、重合反応に際しては酸の
形で使用されてもよいし、あるいはジメチルエステルの
ようなエステル形成性の誘導体の形で使用されてもよ
い。
一方、発明の方法においては、ポリエステル樹脂を構
成するジオール成分としては、エチレングリコールとネ
オペンチルグリコールとを使用する。エチレングリコー
ルとネオペンチルグリコールのモル構成比率は、30:70
〜70:30の範囲で調整される。エチレングリコールとネ
オペンチルグリコールのモル比率がこの範囲を外れる
と、密着性、耐熱性および耐水性が低下する。
本発明の方法で用いるリン化合物としては、例えばト
リメチルフォスフェート、フェニルホスホン酸、フェニ
ルホスホン酸ジメチル、フェニルホスホン酸ジフェニル
およびこれらとエチレングリコールやネオペンチルグリ
コールとの反応物等が挙げられる。その使用量は、酸成
分に対して0.2〜10モル%で用いられる。リン化合物を
用いることにより、密着性を大幅に向上させることがで
きる。リン化合物の添加時期は、重合反応前または重合
反応中に添加することが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂の製造方法における重合操
作は、従来公知の共重合ポリエステル樹脂の重合操作が
そのまま適用できる。例えばジカルボン酸成分とジオー
ル成分とを直接エステル化反応させてももよいし、ある
いはジカルボン酸のエステル形成性誘導体とジオール成
分とをエステル交換し、加熱減圧下で重縮合反応を実施
してポリエステル樹脂を得てもよい。これらの場合、必
要に応じて公知の反応促進触媒や耐熱安定性を添加使用
してもよい。
本発明の方法においては、得られる共重合ポリエステ
ル樹脂の重量平均分子量が25000〜55000、好ましくは30
000〜40000の範囲となるように重合を実施する。重量平
均分子量が25000未満の場合には、耐熱性が低く、かつ
密着性も不十分となりやすい。一方、重量平均分子量が
55000を越えると、密着性が低下し、また溶剤溶解性も
低下する。
本発明により得られる共重合ポリエステル樹脂には、
目的に応じて、顔料、添加剤、イソシアネート化合物、
エポキシ化合物等を添加して使用することができる。
また、本発明により得られる共重合ポリエステル樹脂
は、溶剤可溶型の樹脂として使用することができ、溶剤
としては、ベンゼン、トルエン、アセトン、クロロホル
ム、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン、シクロヘキサノン、メチルエチルケト
ン、フェノール等の溶剤を単独でまたは併用して用いる
ことができる。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、耐熱性、耐水性を損なうこと
なく金属との密着性を向上させることが可能であり、特
に金属を被着体とする塗料、接着剤、インク等の用途に
有用である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。実
施例中の部は、重量部を表わす。
実施例1 ジメチルテレフタレート2モル、ジメチルイソフタレ
ート2モル、エチレングリコール5.62モル、ネオペンチ
ルグリコール3.74モルおよび酢酸マンガン二水塩0.31g
を反応器に仕込み、窒素気流下で180〜240℃に加熱昇温
して、エステル交換反応を実施した。メタノールの留出
が完了した後、予めエチレングリコールに反応溶解させ
たトリメチルフォスフェート7.37gを添加し、更に30分
後に三酸化アンチモン0.31gを添加し、次いで240〜270
℃で徐々に添加減圧して過剰のグリコール成分を留出さ
せ、最終的に1mmHg以下で4時間重縮合反応を実施し、
重量平均分子量31000のポリマーを得た。
得られたポリマーをクロロホルムで固形分が25%とな
るように溶解し、この溶解を、みがき軟鋼板〔太佑機材
(株)、SPCC−B、G3141(JIS規格)〕、ステンレス板
〔太佑機材(株)SUS−304、G4305(JIS規格)〕、トタ
ン板(太佑機材(株)SPG、G3302(JIS規格)〕および
アルミ板〔太佑機材(株)、A1050D、H4000(JIS規
格)〕上に、それぞれ膜厚が20μmになるように塗布
し、乾燥させた後、塗膜の密着性、耐熱性、耐水性の評
価を実施した。
各評価は、下記の方法によった。
密着性:塗膜に1mm間隔のごばん目カットを入れ、セロ
ハンテープで剥離し、「剥離前/剥離後」のごばん目の
数で示した。
耐熱性:アルミ板上の塗膜を乾燥させた後、沸騰水に1
時間浸漬した後の外観状態を観察した。
耐水性:アルミ板上の塗膜を完成させた後、25℃の水中
に10日間浸漬した後の外観状態を観察した。
実施例2〜10 ジカルボン酸成分、ジオール成分およびリン化合物の
使用量を、得られるポリエステル樹脂の各成分割合が第
1表に示した割合となるよう変化させたことを除き、実
施例1と全く同様にしてポリエステル樹脂を製造した。
得られた各樹脂につき、実施例1と同様にして評価した
結果を第3表に示した。いずれの樹脂についても良好な
結果が得られた。
比較例1〜8 ジカルボン酸成分、ジオール成分およびリン化合物の
使用量を、得られるポリエステル樹脂の各成分割合が第
2表に示した割合となるよう変化させたことを除き、実
施例1と全く同様にしてポリエステル樹脂を製造した。
得られた各樹脂につき、実施例1と同様にして評価した
結果を第3表に示した。
フロントページの続き (72)発明者 岩崎 等 愛知県豊橋市牛川通4−1−2 三菱レイ ヨン株式会社豊橋工場内 (56)参考文献 特開 昭52−47831(JP,A) 特開 昭57−83524(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジカルボン酸成分とジオール成分とを重縮
    合させてポリエステル樹脂を製造する方法において、 (1)全ジカルボン酸成分に対して、イソフタル酸また
    はそのエステル形成性誘導体およびテレフタル酸または
    そのエステル形成性誘導体の構成比率を70モル%以上と
    し、イソフタル酸成分とテレフタル酸成分とのモル構成
    比率を30:70〜70:30の範囲とし、 (2)ジオール成分は、エチレングリコールとネオペン
    チルグリコールとからなり、エチレングリコールとネオ
    ペンチグリコールとのモル構成比率を30:70〜70:30の範
    囲とし、 (3)リン化合物を全ジカルボン酸成分に対して0.2〜1
    0モル%の範囲で添加し、 (4)生成するポリマーの重量平均分子量が25000〜550
    00となるように重縮合させる、 ことを特徴とするポリエステル樹脂の製造方法。
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