JP3324159B2 - 熱可塑性ポリエステルエラストマー - Google Patents

熱可塑性ポリエステルエラストマー

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JP3324159B2
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浩尚 佐々木
伊智朗 森田
琢磨 小林
弘 今中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴム弾性を有する熱可塑
性ポリエステルエラストマーに関する。更に詳しくは成
形性、耐水性、耐候性に優れた熱可塑性ポリエステルエ
ラストマー、特にギヤ、チューブ、シート等の成形材料
に適した新規な共重合ポリエスエル樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ポリエスエルエラストマーとし
ては、従来よりポリブチレンテレフタレート(PBT)
単位をハードセグメント、ポリテトラメチレングリコー
ル(PTMG)をソフトセグメントとするポリエステル
エーテルエラストマー(特公昭49−48195、49
−31558号)、PBT単位をハードセグメント、ポ
リカプロラクトン(PCL)単位をソフトセグメントと
するポリエステルエステルエラストマー(特公昭48−
4116号、特開昭59−12926号、特開昭59−
15117号)、及びPBT単位をハードセグメント、
二量体脂肪酸をソフトセグメントとするポリエステルエ
ステルエラストマー(特開昭54−127955号)等
が知られ、実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらPTMG
を使用するエラストマーでは耐候性の点に問題がある。
一方PCLや二量体脂肪酸を使用するエラストマーでは
耐水性、カラーに問題がありそれぞれ適用範囲に制約を
受けているため改善が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは耐候性と耐
水性を兼ね備えるポリエステルエラストマーを鋭意検討
した結果、ダイマージオールをソフトセグメントに使用
する特定のポリエステルに於て、ゴム弾性を保持し耐水
性と耐候性を付与でき、更にカラーにも優れることを見
出し、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は酸成分が芳香族ジカルボ
ン酸を70モル%以上含み、かつテレフタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、イソフタ
ル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、シクロヘキ
サンジカルボン酸から選ばれる少なくとも2種以上のジ
カルボン酸成分を含み、グリコール成分が全グリコール
成分に対して50モル%のダイマージオールを含有
してなる共重合ポリエステルであって、還元粘度が0.
5〜3.0であることを特徴とする熱可塑性ポリエステ
ルエラストマーである。
【0006】本発明の共重合ポリエステルにおいて、酸
成分は芳香族ジカルボン酸を全酸成分の70モル%以
上、好ましくは80モル%以上含む。芳香族ジカルボン
酸としてはテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジ
フェニルジカルボン酸、イソフタル酸、5−ナトリウム
スルホイソフタル酸より選ばれる一種もしくは二種の組
合せを用いることが好ましい。その他の酸成分としては
族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸が用いられ、
族ジカルボン酸としてはシクロヘキサンジカルボン
酸、テトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられ、脂肪族ジ
カルボン酸としてはコハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマ
ー酸、等が挙げられる。これらは樹脂の融点を大きく低
下させない範囲で用いられ、その量は全酸成分の30モ
ル%未満、好ましくは20モル%未満である。酸成分中
の芳香族ジカルボン酸の含有量についての上記条件の下
で、酸成分はテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、
ジフェニルジカルボン酸、イソフタル酸、5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸か
ら選ばれる少なくとも2種以上のジカルボン酸成分を含
む。
【0007】尚、融点の下限は特に限定はないが一般的
には150℃以上が好ましく、180℃以上が特に好ま
しい。
【0008】本発明の共重合体ポリエステルにおいて、
グリコール成分はダイマージオールを、全グリコール成
分に対して50モル%含有することが必要である
イマージオールが5モル%未満では柔軟性に劣り、目
的とするエラストマーが得られ難い。又50モル%を越
えると耐水性、耐候性に劣るようになる。
【0009】本発明において使用するダイマージオール
とは例えば不飽和脂肪酸の二量体であるダイマー酸を水
素化して得られる脂肪族両末端ジオールである。ダイマ
ージオールの製法はこれに限定されるものではない。ダ
イマージオールの市販品としては例えば荒川化学工業社
製のKX−501,500等がある。
【0010】本発明の共重合ポリエステルにおいて、ダ
イマージオール以外のグリコール成分としては、炭素数
が2〜25のグリコールを用いることができる。炭素数
が2〜25のグリコールはたとえばエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ジメチロールヘプタン、ジメチロールペンタン、シ
クロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノ
ール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、ビスフェノールXのエチレンオキサイド誘導
体(XはA,S,F)等である。これらのグリコールは
各種特性のバランスにより適正な組合せで用いられる
が、好ましくは1,3−プロパンジオール、1,4−ブ
タンジオール,エチレングリコールを一種もしくは二種
以上用いるのがよい。その量は酸成分にて50〜9
5モル%である。
【0011】本発明の共重合ポリエステルにおいては少
量に限って三官能以上のポリカルボン酸やポリオール成
分を含むこともできる。例えば、無水トリメリット酸、
ベンゾフェノンテトラカルボン酸、トリメチロールプロ
パン、グリセリン、無水ピロメリット酸等を3モル%以
下使用できる。
【0012】本発明の共重合ポリエステルにおいて、還
元粘度は0.5〜3.0である。還元粘度が0.5未満
になると機械特性に劣り、3.0を越えると成形性に劣
る。
【0013】本発明の共重合ポリエステルは公知の任意
の方法によって製造される。例えば溶融重合法、溶液重
合法、固相重合法等いずれも適宜用いられる。溶融重合
の場合エステル交換法でも直重法であってもよい。
【0014】この様にして得られた樹脂には他の樹脂或
いは低分子化合物、無機物等を配合、ブレンド、もしく
はアロイ化して用いてもよい。例えばエポキシ化合物、
イソシアネート化合物、顔料、補強剤、添加剤、安定剤
等が挙げられる。
【0015】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳述する。なお
これら実施例において各測定項目は以下の方法に従っ
た。 (1)還元粘度 樹脂をフェノール/テトラクロルエタンの混合溶液に
0.05g/25ccの濃度に溶かして30℃で測定。 (2)融点、結晶化温度 DSCにて測定。 (3)機械特性 ASTM D638により測定。 (4)表面硬度 ASTM D2240により測定。 (5)耐候性 63℃、500hrフェードメーター照射後の強度保持
率を測定。 (6)耐水性 100℃、24hr処理後の強度保持率を測定。 (7)耐油性 90℃のブレーキ油に1週間浸せきしたものの強度保持
率を測定。
【0016】参考例 1 ジメチルテレフタレート6.95kg、1,4−ブタン
ジオール6.06kg、ダイマージオール2.51kg
を100Lのオートクレーブに仕込み、次いでチタンブ
トキサイド6.10g、アイオノックス−330 20
gを仕込み、120℃から230℃まで2時間かけて昇
温しエステル交換反応を行った。次いで缶内を徐々に減
圧すると共に更に昇温し、1時間かけて255℃、1to
rrにして初期重合を行った。更に255℃、1torr以下
の状態で42分重合反応を行った後、ポリマーをペレッ
ト状に取り出した。得られたポリマーの組成はNMR等
の測定よりテレフタル酸//1,4−ブタンジオール/
ダイマージオールのモル比が100//87.5/1
2.5で還元粘度が1.02、カラーbが2.1であっ
た。得られた共重合ポリエステルに関し、所定の試験を
行った。それらの結果を表1に示す。機械特性の引張強
度は370kg/cm 、引張伸度は600%、表面
硬度は63、融点204℃、結晶化温度165℃、耐候
性88%、耐水性91%、耐油性81%の優れたエラス
トマーであった。
【0017】実施例 参考 例1と同様にして樹脂組成が表1で示される共重合
ポリエステルを重合し、更に固相重合を210℃で行
い、還元粘度が2.31、カラーが2.3の共重合ポリ
エステルを得た。所定の試験結果は表1に示す。
【0018】実施例 参考 例1と同様にして樹脂組成が表1で示される共重合
ポリエステルを重合し、還元粘度が0.88、カラーが
3.1の共重合ポリエステルを得た。所定の試験結果は
表1に示す。
【0019】比較例 1,2参考 例1と同様にして樹脂組成が表1で示される共重合
ポリエスエルを重合した。各樹脂特性は表1に示した。
ダイマー酸を使用した比較例1では特に耐水性が劣って
いた。またPTMGを使用した比較例2では特に耐候性
が劣っていた。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明の共重合ポリ
エステルは機械特性に優れ、且つ結晶化温度が高いた
め、優れた成形性を有する熱可塑性エラストマーであ
る。さらに従来のポリエステル系エラストマーより耐候
性、耐水性、耐油性に優れており、各種成形材料に広範
囲に用いることが可能である。また本発明の熱可塑性エ
ラストマーはホットメルト接着材としても用いることが
できる。
フロントページの続き (72)発明者 今中 弘 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋 紡績株式会社 総合研究所内 (56)参考文献 特開 平3−252419(JP,A) 米国特許4451641(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸成分が芳香族ジカルボン酸を70モル
    %以上含み、かつテレフタル酸、ナフタレンジカルボン
    酸、ジフェニルジカルボン酸、イソフタル酸、5−ナト
    リウムスルホイソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン
    酸から選ばれる少なくとも2種以上のジカルボン酸成分
    を含み、グリコール成分が全グリコール成分に対して
    50モル%のダイマージオールを含有してなる共重合
    ポリエステルであって、還元粘度が0.5〜3.0であ
    ることを特徴とする熱可塑性ポリエステルエラストマ
    ー。
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US6242560B1 (en) 1997-10-06 2001-06-05 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Thermoplastic polyester elastomer and composition comprising the same
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KR20220161320A (ko) * 2020-03-30 2022-12-06 도요보 가부시키가이샤 폴리에스테르, 필름 및 접착제 조성물, 및 접착 시트, 적층체 및 프린트 배선판

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