JPH082952B2 - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法

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JPH082952B2 JP25784790A JP25784790A JPH082952B2 JP H082952 B2 JPH082952 B2 JP H082952B2 JP 25784790 A JP25784790 A JP 25784790A JP 25784790 A JP25784790 A JP 25784790A JP H082952 B2 JPH082952 B2 JP H082952B2
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清文 遠山
寅之助 斉藤
博記 角町
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱可塑性エラストマーとしての性質を有し、
耐熱性、機械的強度及び成形加工性に優れているポリエ
ステルを安定して製造する方法に関する。
(従来の技術) 熱可塑性エラストマーは常温でゴム弾性を示し、しか
も成形可能なため、各種工業用品に広く用いられてい
る。特に、p−ターフェニルもしくはp−クォーターフ
ェニル骨格を有するジヒドロキシ化合物を構成成分とす
るポリエステルは、機械的物性に優れた熱可塑性エラス
トマーを提供し得、本出願人はこのポリエステルに関す
る発明を既に出願した(例えば、特願平1-263476号)。
また、このようなポリエステルを安定に製造する方法と
して、本出願人は特願平1-235374号において、ジカルボ
ン酸の低級エステルと脂肪族ジオールとをジヒドロキシ
化合物が溶融しない温度でエステル交換反応させた後、
反応温度を昇温してジヒドロキシ化合物を溶解させ、次
にジヒドロキシ化合物が析出しない範囲の温度まで降温
して、この温度でさらにエステル交換反応を行うポリエ
ステルの製造方法を提案した。
上記方法は、p−ターフェニルまたはp−クォーター
フェニル骨格を有するジヒドロキシ化合物は、共存する
モノマー類に対して難溶性であり、所定の重縮合温度
(例えば、250℃〜300℃)では反応系は不均一な状態で
あって、かりに、このような不均一系で重縮合反応を行
った場合には、生成ポリエステル中に未反応のジヒドロ
キシ化合物が残存することとなり物性上望ましくないの
で、このような問題を避けるために、まず重合系の温度
を高温にしてジヒドロキシ化合物を溶解させて反応系を
均一にした後、脂肪族モノマー類の分解反応を抑えるた
めに所定温度まで降温してエステル交換反応を行うよう
にしたものである。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記方法においても、モノマーの配合割合あ
るいは反応条件(温度、時間)等によっては、構造欠陥
あるいは熱分解を起こすことにより成形時熱安定性に劣
るポリエステルが生成することがあった。
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは、熱可塑性エラストマーとしての
性質を有し、機械的物性に優れている上に、成形時の熱
安定性に優れているポリエステルの製造方法を提供する
ことにある。
(課題を解決するための手段) 本発明のポリエステルの製造方法の製造方法は、一般
式が下記〔I〕で表われる脂肪族ジカルボン酸、脂肪族
ジオールおよび一般式が下式〔II〕で表わされるジヒド
ロキシ化合物を主たる構成成分とするポリエステルを製
造するにあたり、脂肪族ジカルボン酸〔I〕の低級エス
テル1モルに対し脂肪族ジオール1.4〜2.1モルを加え、
ジヒドロキシ化合物〔II〕が溶融しない温度でエステル
交換反応を行った後、反応温度を昇温してジヒドロキシ
化合物〔II〕を溶解させ、次にジヒドロキシ化合物〔I
I〕が析出しない範囲の温度まで降温して、この温度で
さらにエステル交換反応を行うことを特徴とし、そのこ
とにより上記目的が達成される。
HOOC−(CH2)n−COOH 〔I〕 (式中、nは0〜10の整数を示す。) (式中、R1、R2は独立的にアルキレン基を示し、pは
3または4であり、q、rは独立的に0または1以上の
整数を示す。) 上記脂肪族ジカルボン酸〔I〕において、炭素数が10
を越えるジカルボン酸を用いると、ポリエステルから得
られる成形体の物性が低下する。上記ジカルボン酸とし
ては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、スベリン酸、およびセバチン酸が好適に用い
られる。
上記脂肪族ジオールとしては、グリコール及びポリア
ルキレンオキシドがあげられる。上記グリコールとして
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリ
メチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオー
ル、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、シ
クロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2−
ジオール、シクロヘキサン−1,3−ジオール、シクロヘ
キサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタ
ノール等があげられ、これらは単独で使用されてもよ
く、二種以上が併用されてもよい。
上記ポリアルキレンオキシドとしては、ポリエチレン
オキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリテトラメチレ
ンオキシド、ポリヘキサメチレンオキシド等があげら
れ、これらは単独で使用されてもよく、二種以上が併用
されてもよい。ポリアルキレンオキシドの数平均分子量
は、小さくなると生成するポリエステルに柔軟性を付与
する能力が低下し、大きくなりすぎと得られたポリエス
テルの熱安定性等の物性が低下するので、100〜20,000
が好ましく、より好ましくは500〜5,000である。
上記式〔II〕で表されるジヒドロキシ化合物は液晶性
を示す低分子化合物であって、アルキレン基R1およびR2
はエチレン基又はプロピレン基が好ましく、q及びrは
0又は1が好ましく、4,4″−ジヒドロキシ−p−ター
フェニル、4,4−ジヒドロキシ−p−クォーターフェ
ニル、4,4−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)−p−ク
ォーターフェニル等が好適に使用される。
4,4″−ジヒドロキシ−p−ターフェニルの結晶状態
から液晶状態への転移温度は260℃で、4,4−ジヒドロ
キシ−p−クォーターフェニルのそれは336℃、そして
4,4−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)−p−クォータ
ーフェニルのそれは403℃である。尚、液晶状態とは、
化合物が溶融状態であって、また分子が配向状態を保持
している状態をいう。上記各ジヒドロキシ化合物〔II〕
はそれぞれ単独で使用しても良く、あるいは併用しても
良い。
液晶性の分子は一般に結晶性が高く、上記したように
4,4″−ジヒドロキシ−p−ターフェニル、4,4−ジヒ
ドロキシ−p−クォーターフェニル及び4,4−ジ(2
−ヒドロキシエトキシ)−p−クォーターフェニル等は
その結晶から液晶状態への転移点が高いために、これら
のジヒドロキシ化合物〔II〕がポリマー鎖中に組み込ま
れた場合、そのポリマーは特異な性質を示す。
すなわち、ジヒドロキシ化合物〔II〕が結晶性を示
し、しかもその転移点が高いので、ジヒドロキシ化合物
〔II〕の配合量が少量の場合でも強固で耐熱性の高い物
理的架橋を形成する。その結果、ソフトセグメントに由
来する柔軟性を損なうことなく耐熱性の高い熱可塑性エ
ラストマーが得られるものと推察される。
上記脂肪族ジカルボン酸〔I〕、脂肪族ジオールおよ
びジヒドロキシ化合物〔II〕を構成成分とするポリエス
テルに、2個の水酸基を有するポリシリコーン、ラクト
ン、および芳香族ヒドロキシカルボン酸を構成成分とし
て含有させてもよい。
上記ポリシリコーンは、2個の水酸基を有するもので
あり、2個の水酸基が分子末端にあるポリシリコーンが
好ましく、たとえば、分子の両末端に2個の水酸基を有
するジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサ
ン、ジフェニルポリシロキサン等があげられる。ポリシ
リコーンの数平均分子量は、小さくなると、生成するポ
リエステルに柔軟性を付与する能力が低下し、大きくな
ると、ポリエステルの生成が困難になるので、100〜20,
000が好ましく、より好ましくは500〜5,000である。
上記ラクトンは、開環して酸及び水酸基と反応し、脂
肪族鎖を付加するものであって、ポリエステルに柔軟性
を付与するものであり、環の中に4個以上の炭素原子を
有するものが好ましく、より好ましくは5員環〜8員環
であり、例えばε−カプロラクトン、δ−バレロラクト
ン、γ−ブチロラクトン等あげられる。
上記芳香族ヒドロキシカルボン酸は、ポリエステルに
剛性や液晶性を付与するものであり、サリチル酸、メタ
ヒドロキシ安息香酸、パラヒドロキシ安息香酸、3−ク
ロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3−ブロモ−4−ヒド
ロキシ安息香酸、3−メトキシ−4−ヒドロキシ安息香
酸、3−メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3−フェニ
ル−4−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−6−ナ
フトエ酸、4−ヒドロキシ−4′−カルボキシビフェニ
ル等があげられ、好ましくは、パラヒドロキシ安息香
酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、4−ヒドロキシ
−4′−カルボキシビフェニルである。
さらに、上記ポリエステルに、ポリエステルの機械的
物性等を向上させるために、ジヒドロキシ化合物〔II〕
以外の芳香族ジオールや芳香族ジカルボン酸を構成成分
として含有させてもよい。
上記芳香族ジオールとしては、ヒドロキノン、レゾル
シン、クロロヒドロキノン、ブロモヒドロキノン、メチ
ルヒドロキノン、フェニルヒドロキノン、メトキシヒド
ロキノン、フェノキシヒドロキノン、4,4′−ジヒドロ
キシビフェニル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエー
テル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルサルファイド、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒ
ドロキシベンゾフェノン、4,4′−ジヒドロキシジフェ
ニルメタン、ビスフェノールA、1,1−ジ(4−ヒドロ
キシフェニル)シクロヘキサン、1,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェノキシ)エタン、1,4−ジヒドロキシナフタ
リン、2,6−ジヒドロキシナフタリン等があげられる。
上記芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、5−スルホイソフタル酸の金属塩、4,4′
−ジカルボキシビフェニル、4,4′−ジカルボキシジフ
ェニルエーテル、4,4′−ジカルボキシジフェニルサル
ファイド、4,4′−ジカルボキシジフェニルスルホン、
3,3′−ジカルボキシベンゾフェノン、4,4′−ジカルボ
キシベンゾフェノン、1,2−ビス(4−カルボキシフェ
ノキシ)エタン、1,4−ジカルボキシナフタリン、また
は2,6−ジカルボキシナフタリン等があげられる。
上記ジヒドロキシ化合物〔II〕と脂肪族ジオールと脂
肪族ジカルボン酸よりなるポリエステルは、ジヒドロキ
シ化合物〔II〕の含有量が、少なくなると耐熱性が低下
し、多くなると弾性率が高くなり柔軟性が低下し、熱可
塑性エラストマーとしては不適当になるので、上記ジヒ
ドロキシ化合物〔II〕の含有量は、ポリエステルを構成
する全モノマー中の0.1〜30モル%が好ましく、より好
ましくは0.5〜20モル%であり、さらに好ましくは1.0〜
10モル%である。尚、芳香族以外のジオールとしてポリ
アルキレンオキシドやポリシリコーンを使用する場合、
その構成単位を1モノマーとして数える。即ち、重合度
10のポリエチレンオキシドは10モノマーとして数える。
以上のような構成成分から成るポリエステルは、以下
の方法で合成することができる。
本発明においては、ジカルボン酸の低級エステル1モ
ルに対し1.4〜2.1モルの脂肪族ジーオルおよびジヒドロ
キシ化合物を反応容器に仕込み、ジヒドロキシ化合物が
溶融しない温度でジカルボン酸の低級エステルと脂肪族
ジオールとをエステル交換反応させる。特に好ましいジ
カルボン酸の低級エステルと脂肪族ジオールとのモル比
は、ジカルボン酸の低級エステル1モルに対し1.5〜1.9
モルである。このモル比が1.4を下回るときには、エス
テル交換反応が充分に行われず、2.1を上回るときに
は、ポリエステルの成形時熱安定性が劣る。
上記低級エステルとしては、通常低級アルキルエステ
ルが用いられ、例えば、メチルエステル、エチルエステ
ル、プロピルエステル等があげられる。ここで反応温度
は、ジヒドロキシ化合物が溶融しない温度であれば変動
してもよい。ジヒドロキシ化合物〔II〕が溶解しない温
度は、用いるジヒドロキシ化合物の種類、含有割合、ポ
リエステルの組成等により異なるが、実測することによ
り求めることができる。
次に、上記エステル交換反応が終了した後、反応温度
を昇温してジヒドロキシ化合物〔II〕を溶解させる。ジ
ヒドロキシ化合物が溶解した後、すみやかに反応温度を
降温してジヒドロキシ化合物が析出しない温度とする。
この範囲内の温度でジヒドロキシ化合物と上記エステル
交換反応後の反応物(他の共重合モノマー)とを所定時
間エステル交換反応させ、次いで放冷してポリエステル
が得られる。ジヒドロキシ化合物が析出しない温度は、
ジヒドロキシ化合物の溶解温度と同様に実測により求め
ることができ、通常はジヒドロキシ化合物の溶解温度よ
りやや低い温度である。そのエステル交換反応の際には
系を減圧にするのが好ましく、特に高重合度のポリエス
テルを得る場合には重合後期に1torr以下の減圧度にし
てエステル交換反応を行うのが好ましい。
本発明において、重縮合する際には、一般にポリエステ
ルを製造する際に使用されている触媒が使用されてよ
い。この触媒としては、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、
ストロンチウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、コバル
ト、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモン、ヒ素、セリウ
ム、ホウ素、カドミウム、マンガン等の金属、その有機
金属化合物、有機酸塩、金属アルコキシド、金属酸化物
等があげられる。
特に好ましい触媒は、酢酸カルシウム、ジアシル第一
錫、テトラアシル第二錫、ジブチル錫オキサイド、ジブ
チル錫ジラウレート、ジメチル錫マレート、錫ジオクタ
ノエート、錫テトラアセテート、トリイソブチルアルミ
ニウム、テトラブチルチタネート、二酸化ゲルマニウ
ム、および三酸化アンチモンである。これらの触媒は二
種以上併用してもよい。
また、ポリエステルの製造時または製造後に、実用性
を損なわない範囲で、以下の添加剤が添加されてもよ
い。
無機繊維:ガラス繊維、炭素繊維、ポロン繊維、炭
化硅素繊維、アルミナ繊維、アモロファス繊維、シリコ
ン・チタン・炭素系繊維等 有機繊維:アラミド繊維等 無機充填剤:炭酸カルシウム、酸化チタン、マイ
カ、タルマ等 熱安定剤:トリフェニルホスファイト、トリラウリ
ルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、
2−tert−ブチル−α−(3−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)−p−クメニルビス(p−ノニルフェ
ニル)ホスファイト等 難燃剤:ヘキサブロモシクロドデカン、トリス−
(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、ペンタブロ
モフェニルアリルエーテル等 紫外線吸収剤:p−tert−ブチルフェニルサリシレー
ト、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−メトキシ−2′−カルボキシベンゾ
フェノン、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン等 酸化防止剤:ブチルヒドロキシアニソール、ブチル
ヒドロキシトルエン、ジステアリルチオジプロピオネー
ト、ジラウリルチオジプロピオネート、ヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤等 帯電防止剤:N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アルキ
ルアミン、アルキルアリルスルホネート、アルキルスル
ファネート等 無機物:硫酸バリウム、アルミナ、酸化珪素等 高級脂肪酸塩:ステアリン酸ナトリウム、ステアリ
ン酸バリウム、パルミチン酸ナトリウム等 その他の有機化合物:ベンジルアルコール、ベンゾ
フェノン等 結晶化促進剤:高結晶化したポリエチレンテレフタ
レート、ポリトランス−シクロヘキサンジメタノールテ
レフタレート等 さらに本発明の製造方法で得られたポリエステルは、
他の熱可塑性樹脂、例えば、ポリオレフィン、変性ポリ
オレフィン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネ
ート、ポリスルフォン、ポリエステル等と混合し、ある
いはゴム成分と混合してその性質を改質して使用しても
よい。
本発明の製造方法で得られたポリエステルは、プレス
成形、押出成形、射出成形、ブロー成形等により成形体
とされる。成形体の物性はその構成成分及びその配合割
合等によって任意に変化し得る。ポリエステルを熱可塑
性エラストマーとして調製した場合には、成形体は自動
車部品、ホース、ベルト、パッキン等の柔軟性を有する
成形体や、塗料、接着剤等に好適に用いることができ
る。
(実施例) 以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例1 アジピン酸ジメチル34.81g(0.2mol)、エチレングリ
コール22.35g(0.36mol)および4,4−ジヒドロキシ−
p−クォーターフェノール(以下、DHQという)6.77g
(0.02mol)のモノマー混合物に、触媒として二酸化ゲ
ルマニウム7.7mgおよび酢酸カルシウム44mgと、安定剤
として1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−
t−ブチル−4ヒドロキシベンジル)ベンゼン40mg、ト
リス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト40m
gを加え、反応系を窒素下200℃で2時間保ち、エステル
交換反応を行った。次いで、この反応系を320℃まで昇
温して、この状態で保持し、DHQを溶解させた後、すぐ
に300℃に降温し、1torr以下に減圧した状態で2時間重
縮合反応を行った。その結果、淡黄色の樹脂が得られ
た。
得られた脂肪族ポリエステルの極限粘度〔η〕をオル
トクロルフェノール中、30℃で行った。結果を表1に示
す。また成形時の熱安定性を評価するために、得られた
脂肪族ポリエステルを100℃で5時間乾燥させ、島津フ
ローテスターCFT500より表1に示す所定の温度で5分後
と30分後のフロー粘度を測定した(試験荷重100Kg、ダ
イ径1mm、ダイ長さ10mm)。
一方、30分後のフロー粘度測定により得られたストラ
ンドサンプルの極限粘度も併せて測定した。以上の結果
を表1に示す。
実施例2 エチレングリコール22.35g(0.36mol)のかわりに、
エチレングリコール19.9g(0.32mol)を用いた以外は、
実施例1と同様にして脂肪族ポリエステルを得、実施例
1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
比較例1 エチレングリコール22.35g(0.36mol)のかわりに、
エチレングリコール29.8g(0.48mol)を用いた以外は、
実施例1と同様にして脂肪族ポリエステルを得、実施例
1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
比較例2 エチレングリコール22,35g(0.36mol)のかわりに、
エチレングリコール27.3g(0.44mol)を用いた以外は、
実施例1と同様にして脂肪族ポリエステルを得、実施例
1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
比較例3 エチレングリコール22,35g(0.36mol)のかわりに、
エチレングリコール14.9g(0.24mol)を用いた以外は、
実施例1と同様にして脂肪族ポリエステルを得、実施例
1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
表1より明らかなように、実施例で得られた脂肪族ポ
リエステルは比較例で得られた脂肪族ポリエステルに比
べて、加熱による極限粘度の低下及びフロー粘度の低下
が小さい。これらのことから、本発明のように脂肪族ジ
カルボン酸の低級エステルと脂肪族ジオールとのモル比
を所定範囲としてエステル交換反応を行うことにより、
成形時の熱安定性の優れた脂肪族ポリエステルが得られ
ることがわかる。
(発明の効果) 本発明によれば、熱可塑性エラストマーとしての性質
を有し、耐熱性及び機械的物性に優れ、しかも成形加工
性に優れている上に、成形時の熱安定性にも優れたポリ
エステルを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸本 大志郎 大阪府茨木市三島丘2丁目11番20号 ウメ ヤママンション102 (56)参考文献 特開 平2−110130(JP,A) 特開 平2−276817(JP,A) 特開 平2−196822(JP,A) 特開 平2−1768(JP,A) 特公 昭48−4116(JP,B1) 特公 昭52−49037(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式が下式〔I〕で表わされる脂肪族ジ
    カルボン酸、脂肪族ジオールおよび一般式が下式〔II〕
    で表わされるジヒドロキシ化合物を主たる構成成分とす
    るポリエステルを製造するにあたり、 脂肪族ジカルボン酸〔I〕の低級エステル1モルに対し
    脂肪族ジオール1.4〜2.1モルを加え、ジヒドロキシ化合
    物〔II〕が溶融しない温度でエステル交換反応を行った
    後、反応温度を昇温してジヒドロキシ化合物〔II〕を溶
    解させ、次にジヒドロキシ化合物〔II〕が析出しない範
    囲の温度まで降温して、この温度でさらにエステル交換
    反応を行うことを特徴とするポリエステルの製造方法: HOOC−(CH2)n−COOH 〔I〕 (式中、nは0〜10の整数を示す。) (式中、R1、R2は独立的にアルキレン基を示し、pは3
    または4であり、q、rは独立的に0または1以上の整
    数を示す。)。
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