JPH08284456A

JPH08284456A - ゴンドラ式駐車設備

Info

Publication number: JPH08284456A
Application number: JP9327395A
Authority: JP
Inventors: Yoshinori Nishino; 義則西野; Toshihiro Nakao; 敏弘中尾; Masato Takeuchi; 正人竹内
Original assignee: N BII L KK; Nichimen Co Ltd; Yanmar Diesel Engine Co Ltd
Current assignee: N BII L KK; Nichimen Co Ltd; Yanmar Co Ltd
Priority date: 1995-04-19
Filing date: 1995-04-19
Publication date: 1996-10-29

Abstract

(57)【要約】【目的】車両を前進させて容易に入出庫し得るゴンド
ラ式駐車設備を提供する。【構成】建屋１内に、長円状経路に沿って回動可能な
前後一対の無端状のチェン５を設け、前部のチェン５と
後部のチェン５との間に支軸15を連結し、支軸15に、フ
ック16を有するゴンドラ17を着脱自在に吊り下げ、建屋
１内の下部に入出庫部25を設け、入出庫部25に、ゴンド
ラ17を持上げる昇降装置26と、持上げられたゴンドラ17
を回転させるターンテーブル27とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、駐車車両を支持するゴ
ンドラを上下方向の長円状経路に沿って回転させるゴン
ドラ式駐車設備に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ゴンドラ式駐車設備としては例え
ば図10，図11に示されるものがある。すなわち、建屋41
内に、上下一対のスプロケット42，43を前後に相対向さ
せて配設し、上部スプロケット42と下部スプロケット43
との間に、これら両スプロケット42，43に噛合するチェ
ン44が巻回されている。これら前部のチェン44と後部の
チェン44との間には、駐車車両45を支持するゴンドラ46
が複数台連結されている。また、下部スプロケット43に
は、下部スプロケット43を回転駆動させるモータ47が連
結されている。建屋41内の下部には、車両45が入出庫可
能な入出庫部48が設けられており、この入出庫部48の前
面には入出庫口49が形成されている。

【０００３】これによると、車両45を駐車する場合、車
両45を入出庫口49から前進させ、入出庫部48に位置する
ゴンドラ46に搭載する。これにより、車両45はその前部
をゴンドラ46の奥側に向けた状態で建屋41内に駐車され
る。また、車両45を出庫する場合は、目的のゴンドラ46
を入出庫部48まで移動させた後、車両45を後進させて入
出庫口49から建屋41の外部に出庫させる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来形式では、出庫時、車両45を後進させてゴンドラ46
から出す必要があるため、特に初心者の運転者にとって
は出庫時の運転操作が難しかった。これとは逆に、車両
45を後進させて入庫し、前進させて出庫することも可能
であるが、いずれにせよ、入庫時または出庫時のいずれ
かに車両45を後進させる必要があるため、特に後進走行
に不慣れな初心者の運転者にとっては運転操作が難しい
といった問題があった。また、後進走行時の視野は前進
走行時よりも狭まるため、事故発生率も高くなった。

【０００５】本発明は上記問題を解決するもので、車両
を容易かつ安全に入出庫し得るゴンドラ式駐車設備を提
供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明におけるゴンドラ式駐車設備は、建屋内に、上
下方向の長円状経路に沿って回動可能な前後一対の無端
回動体と、各無端回動体に係合する前後一対の輪体と、
少なくとも前後いずれかの輪体を回転駆動させる駆動装
置とを設け、上記前部の無端回動体と後部の無端回動体
との間に、アームを介して支軸を連結し、この支軸に、
フックを有するゴンドラを着脱自在に吊り下げ、上記建
屋内の下部に、車両が入出庫可能な入出庫部を設け、こ
の入出庫部に、入出庫部に位置するゴンドラを持ち上げ
る昇降装置と、持ち上げられたゴンドラを回転させるタ
ーンテーブルとを設けたものである。

【０００７】

【作用】上記構成によると、車両を駐車する場合、車両
を前進させ、入出庫部に位置するゴンドラに搭載する。
これにより、車両はその前部をゴンドラの奥側に向けた
状態で建屋内に駐車される。

【０００８】また、車両を出庫する場合は、目的のゴン
ドラを入出庫部まで移動させた後、昇降装置を作動させ
てこのゴンドラを持ち上げる。これにより、ゴンドラの
フックが支軸から上方に外れ、このゴンドラが支軸から
取り外される。この状態で、ターンテーブルを作動させ
てゴンドラを前後に半回転させることにより、このゴン
ドラに搭載された車両の向きが入庫時の向きに対して前
後方向で入れ替わる。これにより、出庫時も、車両を前
進させて出庫することができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１〜図９に基づ
いて説明する。図４に示すように、１は建屋であり、地
上に立設された前後左右４本の支柱２と、これら支柱２
間に連結される横部材３とにより構成されている。図
２，図３に示すように、建屋１内には、上下方向に長い
長円状経路４が前後一対形成されている。これら長円状
経路４に沿って回動可能な無端状のチェン５（無端回動
体の一例）がそれぞれ配置されている。これらチェン５
は、内周側のガイドフレーム６と外周側のガイドフレー
ム７とにより長円状経路４上を支持案内されている。ま
た、各長円状経路４の内側下部には、各チェン５に噛合
するスプロケット８（輪体の一例）が設けられている。

【００１０】これら各スプロケット８および上記内周側
のガイドフレーム６と外周側のガイドフレーム７とは、
建屋１の前部と後部にそれぞれ取付けられたフレーム体
９の内側に取付けられている。上記前部のスプロケット
８と後部のスプロケット８とは回転軸10により連動連結
されており、前部のフレーム体９の下部外面には、前部
のスプロケット８を回転駆動させるモータ11（駆動装置
の一例）が取付けられている。

【００１１】上記前後一対のチェン５にはそれぞれ、所
定ピッチおきに外側方に突出するアーム14が複数本取付
けられ、相対向する前部のチェン５のアーム14と後部の
チェン５のアーム14との間にはそれぞれ、支軸15が連結
されている。これら支軸15にはそれぞれ、前後一対のフ
ック16を有するゴンドラ17が着脱自在に吊り下げられて
いる。すなわち、図１〜図３に示すように、これらゴン
ドラ17は、車両18を載置可能なパレット19と、このパレ
ット19の前端部と後端部とにそれぞれ取付けられた門形
状の枠フレーム20とから構成されている。上記フック16
は、各枠フレーム20の水平部材20ａの上面中央に取付け
られており、支軸15の両端部に上方から係合可能であ
る。また、図５に示すように、これらフック16の開口部
21の間隔Ｈは支軸15の両端部の径Ｄよりも大きく形成さ
れているため、フック16を支軸15の両端部から外すこと
も可能である。

【００１２】図５，図６に示すように、各フック16の上
部には、前後で相対向するフック16の方向に張り出した
円弧状の係止板23が形成されている。また、支軸15の両
端部には、上記係止板23の外周面に重複可能な円弧状の
抜止め板24が取付けられている。

【００１３】図１〜図３に示すように、建屋１内の下部
には、車両18の入出庫部25が設けられている。入出庫部
25には、この入出庫部25に位置するゴンドラ17を持ち上
げる昇降装置26と、持ち上げられたゴンドラ17を回転さ
せるターンテーブル27とが設けられている。上記昇降装
置26は床側28に設置された複数本のシリンダ29で構成さ
れ、各シリンダ29のピストンロッド30の先端に上記ター
ンテーブル27が支持されている。また、入出庫部25の前
面には、車両18が通行可能な入出庫口31が形成されてい
る。

【００１４】また、図２，図４に示すように、前後で相
対向する支柱２の中間部には、長円状経路４の垂直経路
部４ａを移動するゴンドラ17の揺れを防止するための、
左右一対の揺れ止めフレーム33が上下方向にわたり取付
けられている。これら揺れ止めフレーム33とゴンドラ17
との間には、わずかな隙間Ｓが形成されている。

【００１５】以下、上記構成における作用を説明する。
車両18を駐車する場合、車両18を前進させて入出庫口31
を通り、入出庫部25に位置するゴンドラ17に搭載する。
これにより、図３に示すように、車両18はその前部をゴ
ンドラ17の奥側に向けた状態で建屋１内に駐車される。

【００１６】また、車両18を出庫する場合は、モータ11
を駆動させることにより、回転軸10を介して両スプロケ
ット８が回転し、前後一対の各チェン５が長円状経路４
に沿って同方向に同期して回動し、図１に示すように、
目的とするゴンドラ17が支軸15に吊り下げられた状態で
入出庫部25まで移動する。

【００１７】その後、図８の実線に示すように、各シリ
ンダ29が同期作動してピストンロッド30が伸長し、ター
ンテーブル27を介して目的のゴンドラ17が持ち上げられ
る。これにより、目的のゴンドラ17の前後両フック16が
支軸15の上方に外れる。次に、モータ11を駆動させてチ
ェン５をわずかに回動させて、図８の仮想線に示すよう
に支軸15の両端部を前後両フック16の開口部21から外側
方へ抜き出すことにより、目的のゴンドラ17が支軸15か
ら取り外される。

【００１８】この状態で、ターンテーブル27を作動させ
て目的のゴンドラ17を前後に半回転させることにより、
図９に示すようにこのゴンドラ17に搭載された車両18の
前部が入出庫口31側に方向転換される。その後、車両18
を前進させて目的のゴンドラ17から入出庫口31を通って
建屋１の外部に出庫させる。このように、車両18を前進
させて入庫および出庫ができ、入出庫時に、車両18を後
進させる必要はない。したがって、後進走行に不慣れな
初心者の運転者であっても、容易かつ安全に入出庫を行
える。

【００１９】出庫完了後、再びターンテーブル27を作動
させて、空になったゴンドラ17を半回転させ、フック16
の向きを元に戻す。そして、モータ11を逆駆動させてチ
ェン５をわずかに逆回動させ、支軸15の両端部を開口部
21から前後両フック16に挿入し、各シリンダ29のピスト
ンロッド30を短縮させる。これにより、ゴンドラ17はタ
ーンテーブル27を介して下降し、前後両フック16が支軸
15の両端部に上方から係合するため、ゴンドラ17は、元
通りに、支軸15に吊り下げられる。

【００２０】尚、ゴンドラ17が図２に示す長円状経路４
の上部半円経路４ｂを移動している際、図５の実線に示
すように抜止め板24が係止板23の外周面に上方から重複
するため、フック16の上方への移動が阻止される。した
がって、振動などによりフック16が不用意に支軸15の上
方に変移して支軸15から抜け落ちるといった不具合を防
止することができる。同様に、ゴンドラ17が図２に示す
長円状経路４の垂直経路部４ａを移動している場合も、
図７に示すように抜止め板24が係止板23の外周面の端部
に重複するため、フック16の抜け落ちを防止することが
できる。また、ゴンドラ17が図２に示す入出庫部25に位
置している場合、図５の仮想線に示すように抜止め板24
は係止板23の下方へ変位してこの係止板23から離間して
いるため、支軸15に対してフック16を着脱することが可
能となる。

【００２１】また、図２，図４に示すように、ゴンドラ
17が長円状経路４の垂直経路部４ａを移動している際、
振動などによりゴンドラ17が支軸15を中心に揺動しよう
としても、ゴンドラ17のパレット19の側面が揺れ止めフ
レーム33に接触して、ゴンドラ17の揺れが規制されるた
め、安全性が向上する。また、揺れ止めフレーム33は建
屋１の補強材の役目も兼ねている。

【００２２】上記実施例では図２に示すように、昇降装
置26を複数のシリンダ29で構成しているが、圧縮空気を
吸入，排気して上下方向に膨らんだり萎んだりする袋状
の膨縮体で構成してもよい。

【００２３】上記実施例では無端回動体の一例としてチ
ェン５を用いるとともに輪体の一例としてスプロケット
８を用いたが、無端回動体としてワイヤを用いるととも
に輪体としてプーリを用いてもよい。

【００２４】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、車両を駐
車する場合、車両を前進させ、入出庫部に位置するゴン
ドラに搭載すればよい。また、車両を出庫する場合は、
目的のゴンドラを入出庫部まで移動させた後、昇降装置
を作動させてこのゴンドラを持ち上げる。これにより、
ゴンドラのフックが支軸から上方に外れ、このゴンドラ
が支軸から取り外される。この状態で、ターンテーブル
を作動させてゴンドラを前後に半回転させることによ
り、このゴンドラに搭載された車両の向きが入庫時の向
きに対して前後方向で入れ替わる。これにより、出庫時
も、車両を前進させて出庫することができる。

【００２５】このように、車両を前進させて入庫および
出庫ができ、入出庫時に、車両を後進させる必要はな
い。したがって、後進走行に不慣れな初心者の運転者で
あっても、容易かつ安全に入出庫を行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例におけるゴンドラ式駐車設備
の入出庫部の正面図である。

【図２】ゴンドラ式駐車設備の内部構成を示す正面図で
ある。

【図３】ゴンドラ式駐車設備の内部構成を示す側面図で
ある。

【図４】ゴンドラ式駐車設備の斜視図である。

【図５】フックと抜止め板との拡大正面図である。

【図６】図５におけるＡ−Ａ矢視図である。

【図７】フックと抜止め板との位置関係を示す拡大正面
図である。

【図８】昇降装置で持ち上げられたゴンドラの正面図で
ある。

【図９】ターンテーブルで半回転したゴンドラの正面図
である。

【図１０】従来のゴンドラ式駐車設備の内部構成を示す
正面図である。

【図１１】従来のゴンドラ式駐車設備の内部構成を示す
側面図である。

【符号の説明】

１建屋４長円状経路５チェン（無端回動体）８スプロケット（輪体） 11 モータ（駆動装置） 14 アーム 15 支軸 16 フック 17 ゴンドラ 18 車両 25 入出庫部 26 昇降装置 27 ターンテーブル

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者西野義則大阪府大阪市此花区島屋４丁目２番７− 204号エヌビイエル株式会社内 (72)発明者中尾敏弘大阪府大阪市北区茶屋町１番32号ヤンマーディーゼル株式会社内 (72)発明者竹内正人大阪府大阪市北区茶屋町１番32号ヤンマーディーゼル株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】建屋内に、上下方向の長円状経路に沿っ
て回動可能な前後一対の無端回動体と、各無端回動体に
係合する前後一対の輪体と、少なくとも前後いずれかの
輪体を回転駆動させる駆動装置とを設け、上記前部の無
端回動体と後部の無端回動体との間に、アームを介して
支軸を連結し、この支軸に、フックを有するゴンドラを
着脱自在に吊り下げ、上記建屋内の下部に、車両が入出
庫可能な入出庫部を設け、この入出庫部に、入出庫部に
位置するゴンドラを持ち上げる昇降装置と、持ち上げら
れたゴンドラを回転させるターンテーブルとを設けたこ
とを特徴とするゴンドラ式駐車設備。