JPH08283693A - 表面処理剤 - Google Patents

表面処理剤

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JPH08283693A
JPH08283693A JP8896695A JP8896695A JPH08283693A JP H08283693 A JPH08283693 A JP H08283693A JP 8896695 A JP8896695 A JP 8896695A JP 8896695 A JP8896695 A JP 8896695A JP H08283693 A JPH08283693 A JP H08283693A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水分散状態において優れた安定性を有すると
ともに、基材表面の処理剤として、非粘着性、撥水性、
滑り性に優れた皮膜を形成し、基材に対して優れた密着
性を示す水系表面処理剤を提供する。 【構成】 (1) 少なくとも1個の炭素原子を介してケイ
素原子に結合した置換または非置換のアミノ基とケイ素
原子に結合したアルコキシ基を有するシランおよび/ま
たはシロキサン、(2) 少なくとも1個の炭素原子を介し
てケイ素原子に結合したエポキシ基とケイ素原子に結合
したアルコキシ基を有するシランおよび/またはシロキ
サン、(3) カルボン酸及び(4) 水を含有する表面処理
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、紙、ゴム、プラスチッ
ク、金属などの基材表面を処理することにより、表面に
非粘着性、撥水性、耐摩耗性および滑り性を付与する表
面処理用ポリオルガノシロキサン組成物に関する。さら
にまた、本発明は、基材に他のポリシロキサン組成物を
接着させるときの接着性を向上させるためのプライマー
皮膜の形成を目的とするポリオルガノシロキサン組成物
に関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】従来、基材表面に非
粘着性を付与するための処理に、各種のポリオルガノシ
ロキサン組成物が用いられている。これらを大別する
と、末端に水酸基をもつポリジオルガノシロキサンに
Si-H結合含有ポリオルガノシロキサンおよび/またはオ
ルガノアルコキシシランを加え、さらに有機スズ化合物
と有機溶剤を配合した溶液、末端に水酸基をもつポリ
ジオルガノシロキサンにSi-H結合含有ポリオルガノシロ
キサンおよび/またはオルガノアルコキシシランを加え
たものを、ポリビニルアルコールなどを加えて水で乳化
した水性エマルジョン、分子中に2個以上のビニル基
を有するポリオルガノシロキサン、Si-H結合含有ポリオ
ルガノシロキサン、白金または白金化合物の各成分と有
機溶剤および/または硬化抑制剤からなる組成物、であ
る。これらのポリオルガノシロキサン組成物は、基材表
面に非粘着性皮膜を与えるという点では優れているが、
基材にゴムやプラスチックなどを用いた場合、硬化した
シリコーン層が基材から容易に脱落するという欠点があ
る。また組成物を天然ゴム、通常の合成ゴム、軟質ポ
リ塩化ビニルを基材として処理した場合、しばしば、こ
れら基材に含まれる加硫剤、加硫促進剤または可塑剤が
組成物の白金または白金化合物の活性を冒し、そのた
めに組成物の硬化が阻害されることがある。一方、特
開昭54−43891 号公報において、前記の欠点を除去し、
特にゴムおよびプラスチックの表面に優れた非粘着性、
撥水性および耐摩耗性を付与する方法について研究した
結果、グリシドキシ基および/またはエポキシシクロヘ
キシル基のようなエポキシ基含有基で置換された1価の
炭化水素基が1分子中に少なくとも2個以上ケイ素原子
に結合して存在するポリオルガノシロキサンと、少なく
とも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結合した置換
または非置換アミノ基と、ケイ素原子に結合したアルコ
キシ基を有するシランおよび/またはシロキサンとから
なる組成物によって、硬化皮膜に滑り性を与えることが
提案され、さらに特開昭56−78960 号公報においては、
上記組成物に両末端を水酸基で閉塞されたポリジオルガ
ノシロキサンを成分として加え、更にポリオルガノハイ
ドロジェンシロキサンおよび金属脂肪酸塩を加えること
で表面の滑り性を改善できること、硬化皮膜に柔軟性を
付与できること、加熱硬化の際の硬化速度を上げられる
ことが提案されている。また、特開平5−5082号公報に
おいては、特開昭54−43891 号公報の組成物にさらにメ
ルカプト基を含有するアルコキシシランを加え、特にE
PDM等の基材に対する密着性を改善することが提案さ
れている。しかし、これらに示される組成物は、一般に
有機溶剤溶液であり、水分散した組成物は具体的に示さ
れていない。これら有機溶剤溶液からなる組成物を使用
した場合、環境衛生上や引火性などによる安全上の問題
の他に、ゴム、プラスチックなどの基材を変質させるな
どの問題もあった。またこれらに示される組成物を単純
に適当な界面活性剤を用いて水に分散させたものでは、
特に経時安定性が悪く、良好な特性の水系組成物を得る
ことは困難であった。
【0003】
【発明の目的】本発明の目的は、水分散状態において優
れた安定性を有するとともに、基材表面の処理剤とし
て、非粘着性、撥水性、滑り性に優れた皮膜を形成し、
基材に対して優れた密着性を示す水系表面処理剤を提供
することを目的とする。
【0004】
【発明の構成】本発明者らは、上記問題点の解決方法を
鋭意検討した結果、カルボン酸によりアミノ基の活性を
抑制することにより、水分散状態においても安定でかつ
基材に対して優れた密着性を有し、非粘着性、撥水性、
滑り性に優れる皮膜を形成する表面処理剤が得られるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。即ち本発明の
表面処理剤は、 (1) 少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結
合した置換または非置換のアミノ基とケイ素原子に結合
したアルコキシ基を有するシランおよび/またはシロキ
サン (2) 少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結
合したエポキシ基とケイ素原子に結合したアルコキシ基
を有するシランおよび/またはシロキサン (3) カルボン酸 (4) 水 を含有してなることを特徴とする。
【0005】以下、本発明の表面処理剤について詳細に
説明する。本発明で用いられる(1) 成分のシランおよび
/またはシロキサンは、少なくとも1個の炭素原子を介
してケイ素原子に結合した置換または非置換アミノ基を
有するアルコキシシラン、およびその部分縮合によって
得られたシロキサンである。このような少なくとも1個
の炭素原子を介してケイ素原子に結合する置換または非
置換アミノ基としては、アミノメチル基、β−アミノエ
チル基、γ−アミノプロピル基、δ−アミノブチル基、
γ−(メチルアミノ)プロピル基、γ−(エチルアミ
ノ)プロピル基、N−(β−アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピル基、N−(β−ジメチルアミノエチル)−γ
−アミノプロピル基およびこれらのアミノ基の一部また
は全部を第4級アンモニウム化した塩などが例示され
る。貯蔵中の安定性からは、たとえばγ−アミノプロピ
ル基のように、少なくとも3個の炭素原子を介してアミ
ノ基がケイ素原子に結合していることが好ましい。該シ
ランおよび/またはシロキサンは、かかる置換または非
置換アミノ基を含む基を1分子中に少なくとも1個有す
るものであるが、さらに、基材への密着性を増すため
に、ケイ素原子に結合したアルコキシ基を有する。アル
コキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基、ブトキシ基などが例示されるが、合成のしやすさ
から、メトキシ基およびエトキシ基が一般的である。こ
のようなアルコキシ基は、良好な密着性を得るために
は、1分子中に少なくとも2個存在することが好まし
い。他の残りのケイ素原子に結合する基は炭素数が1〜
6の1価のアルキル基である。
【0006】本発明で用いられる(2) 成分のシランおよ
び/またはシロキサンは、少なくとも1個の炭素原子を
介してケイ素原子に結合したエポキシ基を有するアルコ
キシシラン、およびその部分縮合によって得られたシロ
キサンである。このような少なくとも1個の炭素原子を
介してケイ素原子に結合するエポキシ基を含有する基と
しては、γ−グリシドキシプロピル基などのグリシジル
基、β−(3,4 −エポキシシクロヘキシル)エチル基な
どのエポキシシクロヘキシル基などが例示される。該シ
ランおよび/またはシロキサンは、かかるグリシジル基
またはエポキシシクロヘキシル基を含む基を1分子中に
少なくとも1個有するものであるが、さらに、基材への
密着性を増すために、ケイ素原子に結合したアルコキシ
基を有する。アルコキシ基としては、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが例示される
が、合成のしやすさから、メトキシ基およびエトキシ基
が一般的である。このようなアルコキシ基は、良好な密
着性を得るためには、1分子中に少なくとも2個存在す
ることが好ましい。他の残りのケイ素原子に結合する基
は炭素数が1〜6の1価のアルキル基である。
【0007】(1) 成分と(2) 成分の配合比は、(1) 成分
のアミノ基の数1個に対して(2) 成分のエポキシ基の数
が 0.1〜10個の範囲が好ましく、 0.5〜2個の範囲が更
に好ましい。エポキシ基の数が少なすぎると、ゴムへの
密着性が十分でなく、かつ硬化後の皮膜が脆くなる。ま
たエポキシ基の数が多すぎるとゴムへの密着性、硬化性
が十分でなくなる。本発明において(1) 成分と(2) 成分
は混合物の形で用いられるのが一般的であるが、(1) 成
分と(2) 成分との反応生成物を用いてもよく、あるい
は、予め(1)成分と(2) 成分の一部を反応させ、これに
最終的に、アミノ基に対するエポキシ基の量が所定量と
なるよう(1) 成分(2) 成分を混合しても差し支えない。
ただし、ここで用いられる反応生成物は、完全に硬化が
進行したものではなく、(1) 成分のアミノ基の一部に
(2) 成分のエポキシ基の一部が反応した状態のものでな
ければならない。
【0008】本発明で用いられる(3) 成分のカルボン酸
は、(1) 成分のアミノ基の活性を抑制し、本発明の組成
物に安定性をもたせる成分であるとともに、(1) 成分及
び(2) 成分のシランおよび/またはシロキサンの水への
分散を助けるものである。(3) 成分のカルボン酸として
は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリン酸、ス
テアリン酸などの飽和脂肪族モノカルボン酸、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸などの飽和脂肪族
ジカルボン酸、アクリル酸、メタクリル酸、オレイン
酸、マレイン酸、フマル酸などの不飽和脂肪族カルボン
酸、安息香酸、フタル酸などの炭素環式カルボン酸、グ
リコール酸、乳酸などのヒドロキシ酸、無水酢酸、無水
マレイン酸などの酸無水物などが例示され、中でもシラ
ンなどの分散性が良くなることから炭素数が10以下、特
に5以下のものが好ましい。また、組成物の安定性が良
好なことから、脂肪族カルボン酸およびその酸無水物が
好ましく、特に飽和脂肪族カルボン酸が好ましい。(3)
成分の添加量としては、(1) 成分のアミノ基数1個に対
しカルボキシル基が 0.5個以上であればよく、好ましく
は 0.8〜10個である。カルボン酸の量が少なすぎると、
本発明の組成物の経時安定性が悪くなると共に、(1) 成
分あるいは(2) 成分として水に分散しないものを使用し
たとき、このものの水への分散ができなくなることがあ
る。カルボン酸の量が多い場合、過剰の酸による容器の
腐食、作業環境の悪化という問題がある。
【0009】本発明で用いられる(4) 成分の水は(1) 成
分及び(2) 成分の分散媒となるもので水であれば特に限
定されない。水の配合量は、良好な分散状態を得ること
から、(1) 成分および(2) 成分の合計量 100重量部に対
して 100〜10000 重量部、好ましくは、 300〜5000重量
部である。
【0010】本発明では、さらに(1) 〜(4) 成分に加え
界面活性剤を配合することが好ましい。この界面活性剤
は、(1) 成分および(2) 成分が、(3) 成分のカルボン酸
だけでは水に分散できない場合、これを分散可能とする
場合に加える成分であるとともに、本発明の組成物の基
材への濡れ性を良くするために加える成分である。この
ような界面活性剤としては、次のようなノニオン系界面
活性剤やカチオン系界面活性剤が使用される。ノニオン
系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキル
エーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール、
ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ポリオキシア
ルキレンソルビタンエステル、ポリエチレングライコー
ル、ポリプロピレングライコール、ジエチレングライコ
ールトリメチルノナノールのエチレンオキサイド付加物
が例示される。カチオン系界面活性剤としては、オクチ
ルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ドデシルトリ
メチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルトリメ
チルアンモニウムヒドロキシド、オクチルジメチルベン
ジルアンモニウムヒドロキシド、デシルジメチルベンジ
ルアンモニウムヒドロキシド、ジオクタデシルジメチル
アンモニウムヒドロキシド、牛脂トリメチルアンモニウ
ムヒドロキシド、ヤシ油トリメチルアンモニウムヒドロ
キシドなどのような第4級アンモニウムヒドロキシド及
びこれらの塩が例示される。界面活性剤は、上述の通
り、(1) 成分、(2) 成分および(3) 成分の組合せで水に
分散し、かつ基材となるゴムに対し十分な濡れ性を示す
場合は特に添加する必要はないが、水への分散不良や濡
れ性不良が生じる場合、本発明の特徴を損なわない配合
量の範囲で添加すればよい。一般的には、基材への密着
性の低下や、硬化皮膜のベタツキを抑える意味で(1) 成
分及び(2) 成分の合計量 100重量部に対し1〜200 重量
部、好ましくは5〜100 重量部使用される。
【0011】本発明の組成物の配合方法、処理方法は次
のようである。配合順については特に制限はないが、水
への分散のしやすさから、予め(1) 成分、(2) 成分など
の非水分散性成分に(3) 成分のカルボン酸あるいは界面
活性剤を混合し、それを水に分散させた後に残りの成分
を混合することが好ましい。前述の(1) 成分および/ま
たは(2) 成分は、加熱攪拌して反応を進めることによ
り、部分縮合物を形成してもよいが、特にそのような操
作を必ずしも必須としない。このようにして得た表面処
理剤は、ディップコート、スプレーコート、刷毛塗り、
ナイフコート、ロールコートなどの方法により、ゴム、
プラスチックなどの各種基材表面に塗布する。その後、
水を乾燥除去し、次いで室温で数時間放置するか、基材
に応じて若干の加熱を行って硬化せしめる。また本発明
において上記組成物に耐候性を向上させる為に無機系、
有機系の紫外線吸収剤や滑り性をさらに向上させるため
に高粘度ポリシロキサンのエマルジョン、又は球形、不
定形の無機粉末や有機粉末を添加してもよい。また、ゴ
ム基材への密着性をさらに向上させる目的でγ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシランなどの各種シランカッ
プリング剤を添加してもよい。
【0012】
【発明の効果】本発明の表面処理剤は、従来のシリコー
ン組成物による処理剤に比べて水分散させた状態での安
定性が著しく向上したとともに基材に対しての密着性に
優れた硬化皮膜を与える。また、比較的低温度で処理し
うるので、耐熱性の小さい基材や、大型で加熱処理のし
にくい基材に対しても処理が可能であり、他物質に対す
る良好な非粘着性、撥水性を有し、かつ優れた耐摩耗性
を有する硬化皮膜を与える。また、このようにして得ら
れた硬化皮膜は、基材にシリコーンゴム、またはゴム状
に硬化しうるシリコーン組成物を接着させる際のプライ
マーとしても用いられる。また、本発明の処理剤は、ゴ
ム、プラスチックをはじめ各種基材に対する非粘着性、
撥水性皮膜の形成やシリコーンゴムへの接着性前処理と
しても好適に用いられ、特に従来の水系表面処理剤では
十分な密着性が得られなかったEPDMゴムシートやモ
ールド成形スポンジなどのEPDM物品に対しても、優
れた密着性を持つ硬化皮膜を与える。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。実
施例において、部はいずれも重量部を示す。 実施例1 γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 100部に
酢酸50部を混合しさらに水1000部を加えホモミキサーで
混合した。この分散液に、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン 100部を混合し本発明の組成物を得た。得ら
れた組成物の状態を配合直後、30分、1時間、5時間、
10時間、24時間ごとに調べ、分散液の安定性を見た。そ
の結果を表1に示す。またこの組成物をEPDMゴムシ
ートに刷毛ぬりし、室温で24時間放置して水の揮散と皮
膜の硬化を行い、本発明の組成物の皮膜が表面に形成さ
れたEPDMゴムシートを得た。得られたゴムシートに
ついて、塗膜表面の状態、皮膜強さを調べるとともに碁
盤目テープ剥離試験を行った。これらの結果を表2に示
す。ここで碁盤目テープ剥離試験は次のように行った。
即ち、塗膜面に1mm間隔で縦横に各11本の平行線を入れ
て 100個のマス目をクロスカットし、その上に粘着テー
プ(シリコーン粘着剤YR3340(商品名、東芝シリコーン
(株)製)を40μm の厚さになるようにコーティングし
て恒温恒湿室に48時間放置しておいたポリエステルフィ
ルム)を付着させた後、テープを剥離し、剥離しないマ
ス目の数を測定し、密着性を評価した。 実施例2 γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 100部に
ポリオキシエチレン(22)ノニルフェニルエーテル50部を
混合し、さらに水1000部を加えホモミキサーで分散させ
た。この溶液に酢酸50部、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン100部を加え混合分散させ本発明の組成物を
得た。得られた組成物については、実施例1と同様に安
定性を見るとともに、EPDMゴムシートに実施例1と
同様にコートし、得られたゴムシートの特性を実施例1
と同様に評価した。結果を表1および表2に示す。 比較例1 酢酸を混合しない他は、実施例1と同様にして得た組成
物を、実施例1と同様に評価、またその組成物を実施例
1と同様にEPDMゴムシートにコートし評価を行っ
た。結果を表1および表2に示す。 比較例2 酢酸を混合しない他は、実施例2と同様にして得た組成
物を実施例1と同様に評価、またその組成物を実施例1
と同様にEPDMゴムシートにコートし評価を行った。
結果を表1および表2に示す。 実施例3 酢酸の配合量を10部とする以外は実施例2と同様にして
得た組成物を実施例1と同様に評価、またその組成物を
実施例1と同様にEPDMゴムシートにコートし評価し
た。その結果を表1および表2に示す。 実施例4 酢酸の配合量を 500部とする以外は実施例2と同様にし
て得た組成物を実施例1と同様に評価、またその組成物
を実施例1と同様にEPDMゴムシートにコートし評価
した。その結果を表1および表2に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】実施例5 β−(3,4 −エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン 100部にドデシルトリメチルアンモニウムヒ
ドロキシド20部、水 100部を混合し、さらに水400 部、
酢酸 200部を加えてホモミキサーで分散させた。この溶
液にN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン 200部を混合分散し、本発明の組成物
を得た。得られた組成物の状態を配合直後、30分、1時
間、10時間、24時間ごとに調べ分散液の安定性を見た。
その結果を表3に示す。この組成物を発泡EPDMゴム
シートにスプレー塗布し、水を揮散させたのち150 ℃、
5分間の熱処理をしたところゴム表面に堅牢な皮膜を得
た。この皮膜の耐摩耗性の試験結果を表4に示す。耐摩
耗性の試験は、直径5mmのステンレス棒を5mmの深さに
押しつけて10cmの距離を30回/min の速度で往復するこ
とにより行い、亀裂が発生したときの往復回数により評
価した。 比較例3 酢酸を混合しない他は、実施例3と同様にして得た組成
物を実施例3と同様に評価、またその組成物を実施例3
と同様に発泡EPDMゴムシートにスプレーコートし評
価した。結果を表3および表4に示す。 比較例4 未処理の発泡EPDMシートの耐摩耗性試験結果を表4
に示す。
【0017】
【表3】
【0018】
【表4】
【0019】実施例6 γ−アミノプロピルトリメトキシシランをフラスコに取
り、該アルコキシシランと等モル量の水を滴下しながら
加熱還留し、加水分解を行ってアルコキシシロキサンを
得た。γ−アミノプロピルトリエトキシシランの代わり
に上記アルコキシシロキサンを用いた以外は、実施例2
と同様の操作で目的の組成物を得た。この組成物を用い
て実施例1と同様な評価を行ったところ、実施例1と同
様に溶液の安定性の良い、密着性に優れた皮膜が得られ
た。 実施例7 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランをフラス
コに取り、該アルコキシシランと等モル量の水を滴下し
ながら加熱還留し、加水分解を行ってアルコキシシラン
を得た。γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン
の代わりに上記アルコキシシロキサンを用いた以外は、
実施例2と同様の操作で目的の組成物を得た。この組成
物を用いて、実施例1と同様な評価を行ったところ、実
施例1と同様に溶液の安定性の良い、密着性の優れた皮
膜が得られた。 実施例8 γ−アミノプロピルトリエトキシシランの代わりに 100
部の[(CH3)3N+ (CH2)2NH(CH2)3Si(OCH3)3]Cl- を用いる
以外は実施例2と同様の処理を行ったところ、EPDM
ゴムシートの表面に密着した堅牢な皮膜を得た。これに
ついても実施例1と同様の碁盤目テープ剥離試験を行っ
たところ、密着性は 100/100 であった。また溶液の安
定性も実施例1と同様に良好な結果を示した。 実施例9 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 100部、
ポリオキシエチレン(24)ノニルフェニルエーテル 100
部、シュウ酸 100部を混合後、水2000部、γ−〔N−
(β−アミノエチル)アミノ〕プロピルトリメトキシシ
ラン 100部を加えホモミキサーにて混合し、本発明の組
成物を得た。この組成物は実施例1と同様に良好な安定
性を示した。この組成物をプライマーとして評価するた
めに発泡EPDMに刷毛にて塗布し、室温で30分間乾燥
して水を除去して、その上から平均式HO[(CH3)2SiO]440
H で示されるα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキ
サン 100部、エチルシリケート10部、ジブチルスズジオ
クトエート5部からなるゴム状に硬化し得る組成物をト
ルエンに溶かして10%溶液とし、刷毛にて塗布して溶剤
を揮散させた後 110℃で10分間加熱して、硬化したゴム
状の皮膜を得た。この皮膜は発泡EPDMシートとの間
に良好な密着性を持ち、指先でこすっても容易に脱落し
なかった。一方、このような表面処理剤なしに上記のゴ
ム状に硬化し得る組成物のトルエン溶液を塗布して同様
な条件で硬化させ皮膜を得たが、指先でこすったところ
ゴム状皮膜が基材から簡単に脱落した。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1) 少なくとも1個の炭素原子を介してケ
    イ素原子に結合した置換または非置換のアミノ基とケイ
    素原子に結合したアルコキシ基を有するシランおよび/
    またはシロキサン (2) 少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結
    合したエポキシ基とケイ素原子に結合したアルコキシ基
    を有するシランおよび/またはシロキサン (3) カルボン酸 (4) 水 を含有してなることを特徴とする表面処理剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載の表面処理剤を塗布してなる
    非粘着性皮膜を有する表面処理されたEPDM物品。
  3. 【請求項3】非粘着性皮膜がプライマー皮膜である請求
    項2記載のEPDM物品。
JP08896695A 1995-04-14 1995-04-14 表面処理剤 Expired - Lifetime JP3573820B2 (ja)

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US6432268B1 (en) 2000-09-29 2002-08-13 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Increased hydrophobic stability of a softening compound
CN104099019A (zh) * 2014-06-19 2014-10-15 锐展(铜陵)科技有限公司 一种含沙棘油的铝合金表面处理剂

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