JPH08282135A - 昇華転写記録用受像体 - Google Patents

昇華転写記録用受像体

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JPH08282135A
JPH08282135A JP7094923A JP9492395A JPH08282135A JP H08282135 A JPH08282135 A JP H08282135A JP 7094923 A JP7094923 A JP 7094923A JP 9492395 A JP9492395 A JP 9492395A JP H08282135 A JPH08282135 A JP H08282135A
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JP7094923A
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Akira Naito
晃 内藤
Yasuo Sugishita
康雄 杉下
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】昇華転写記録用受像体の剥離層に熱膨張性の中
空粒子を含有させることにより、基材との接着、剥離の
制御を行い、転写後の被転写材の表面耐性、耐ブロッキ
ング性を持たせた昇華転写記録用受像体を提供する。 【構成】昇華転写用記録受像体は基材1、剥離層2、中
間接着層3、染料受像層4が順次積層された構造を有す
る。剥離層2には熱膨張性の中空粒子21が含有され、
染料受像層4に画像を形成した後、被転写材6と染料受
像層4を重ね合わせ、基材1側から加熱、加圧すること
により、染料受像層及び中間接着層を溶融或いは軟化さ
せて被転写材に融着させる。この時、基材1側から充分
な熱が加えられるため剥離層2の中の熱膨張性中空粒子
21が熱膨張し、基材から容易に剥離する。さらに、被
転写材の表面は熱膨張した中空粒子22を含有する剥離
層で形成されるため、表面は粗いマット調となり、耐ブ
ロッキング性に優れた転写物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は昇華性染料含有インキ層
を有する熱転写記録媒体から加熱転写により移行してく
る昇華染料を受容して画像を形成する染料受像層を有す
る昇華転写記録用受像体に関する。より詳しくは、昇華
転写により画像が形成される染料受像層を有し、画像が
形成された染料受像層を布地のような表面平滑性に乏し
く且つ柔軟性及び伸縮性に富んだ被転写材に容易に貼着
させることができる昇華転写記録用受像体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビやビデオ画像、或いはコン
ピュ−タ−グラフィックス画像などのカラ−ハ−ドコピ
−の方法として、良好な階調性表現と表示とを実現でき
る昇華染料を利用する昇華転写記録方法が広く利用され
るようになっている。この場合画像形成原理は、昇華性
染料含有インキ層を有する熱転写記録媒体と、昇華染料
を受容できる染料受像層とを対向させ、画像情報に応じ
て熱転写記録媒体のインキ層を加熱して昇華性染料を染
料受像層に移行させて画像を形成するものである。
【0003】ところで、このような昇華転写記録方法で
形成された画像を、更に任意の被転写材に転写すること
が広く行なわれているが、その中で布、軟質のプラスチ
ック、ゴム或いは紙等の柔軟性或いは伸縮性に富んだ材
料や表面が粗く、平滑性に乏しい被転写材に転写する方
法として、染料受像層、中間接着層、剥離層、基材から
なる昇華転写記録用受像体の染料受像層と被転写材を重
ね合わせ、基材側から加熱、加圧し、剥離層面から転写
する方法が行われている。
【0004】しかし、上述の方法では染料受像層に画像
を形成する場合の基材と剥離層の接着性と被転写材に加
熱、加圧により転写する場合の基材と剥離層の剥離性を
バランス良くコントロールするのが難しいという問題が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来技術を解決しようとするものであり、剥離層に熱
膨張性の中空粒子を含有させることにより、染料受像層
に画像を形成する時の基材、剥離層の接着性と染料受像
層を被転写材に転写するときの基材、剥離層の剥離性を
容易にコントロールでき、特に柔軟性あるいは伸縮性に
富んだ被転写材に良好に転写できる。転写後の染料画像
の箔落ちやひび割れが生じず、安定した昇華転写記録用
受像体を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、基材、剥離層、中間接着層、染料受像
層が順次積層されてなる昇華転写記録用受像体におい
て、剥離層に熱膨張性の中空粒子を含有することを特徴
とする。この場合、剥離層は染料受像層に画像を形成す
るときには、基材と強固に接着し、被転写材に染料受像
層を転写するときには基材と剥離し染料受像層、中間接
着層と共に転写されなければならない。更に、被転写材
に転写された後は、最表層となるため耐摩擦、耐熱、耐
水性などが要求される。このような基材との接着、剥離
のコントロ−ルや、耐性をもたせるため、本発明では剥
離層に熱膨張性の中空粒子を含有させ、以上の目的を達
成することが出来た。
【0007】以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明
する。図1は本発明の好ましい態様の昇華転写記録用受
像体の断面図である。図1に示すように、この昇華転写
用受像体は、基材1、剥離層2、中間接着層3、染料受
像層4が順次積層された構造を有する。剥離層2には熱
膨張性の中空粒子21が含有されている。
【0008】まず、サ−マルヘッド等を用いた昇華転写
記録装置により染料受像層4に染料画像が形成される。
この場合、熱は染料受像層4の表面側から瞬間的に加わ
る程度で、剥離層2までは熱があまり伝わらず熱膨張性
の中空粒子21は膨張しないで剥離層2と基材1は接着
したままである。
【0009】次に染料受像層4の染料画像を被転写材に
形成する場合、基材1側からアイロン等をあて染料受像
層或いは中間接着層3を溶融或いは軟化させて被転写材
に融着させる。この時基材1側から充分な熱が加えられ
るため剥離層2の中の熱膨張性の中空粒子21は熱膨張
し、剥離層2の内部或いは剥離層2と基材1との間に多
くの空間が形成され、剥離層2と基材1の接着力が弱く
なり剥離層2と基材1は容易に剥離する。
【0010】被転写材の表面は膨張した熱膨張性の中空
粒子22を含有する剥離層2で形成されるため、表面は
粗いマット調となり、耐ブロッキング性に優れた転写物
となる。例えば、洗濯機や、乾燥機内での転写物どうし
の貼りつきや、アイロン時のあて布との貼りつきを防止
することができる。
【0011】本発明において使用する基材1としては、
従来から感熱記録媒体の基材として使用されているもの
と同様なものを使用することができ、機械的強靭性、柔
軟性、耐熱性などを考慮して適宜選択することができ
る。
【0012】このような基材の具体例としては、ポリエ
チレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−トなど
のポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
カ−ボネ−ト、ポリスチレン、ポリサルフォン、ポリイ
ミド、ポリビニルアルコ−ル、芳香族ポリアミド、アラ
ミドフィルムなどのプラスチッククフィルム、あるいは
上質紙、コ−ト紙、合成紙などの紙基材、これらを組み
合わせたシ−トなどが使用出来る。中でも平滑性、強
度、コストなどの点からポリエステルフィルムが好まし
い。基材1の厚さは特に限定はないが、プリンタ−の搬
送性等を考慮すると、一般的には25〜250μm、好
ましくは75〜200μmである。
【0013】剥離層2は染料受像層4に画像を形成する
ときは、基材2と強固に接着し剥離してはならないが、
被転写材に染料画像を転写するときには基材と容易に剥
離し染料受像層、中間接着層3と共に転写されなければ
ならない。更に、被転写材に転写された後は、転写画像
の表面保護層として機能する。従って、このような剥離
層2としては、基材1との適度な接着力を有し手作業で
容易に剥離が可能で且つ中間接着層3と強固に接着し、
更に耐熱性、耐擦過性、耐水性、耐薬品性などに優れ、
昇華染料が浸透、拡散、透過し難い光透過性の材料を使
用する。
【0014】剥離層2の材料としては、たとえばブチラ
−ル樹脂、飽和ポリエステル、ウレタン、アクリル、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢
酸ビニル塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、スチレン−ブタジエ
ン共重合体などの種々の熱可塑性樹脂やこれらの架橋生
成物、フェノ−ル樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、ジアリルフタレ−ト樹脂、けい素樹脂、アル
キド樹脂、ポリイミド、シリコ−ン樹脂などの熱硬化性
樹脂の中から一種以上を適宜選択して使用することがで
きる。
【0015】この剥離層2に含有される熱膨張性の中空
粒子21としては、熱可塑性の樹脂の中に熱膨張性のガ
ス、あるいは液体を内填した中空粒子を用いる。熱可塑
性の樹脂としては例えばブチラ−ル樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、アクリル、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合樹脂、ポリウレタン、ポリカ−ボネ−ト、ポリ
アミド、ポリカプロラクトン、ポリアクリロニトリル、
尿素樹脂、ポリエステル、エチレン−酢酸ビニル共重合
樹脂、ポリビニルアセタ−ル、エポキシ、ケトン樹脂、
或いはこれらの共重合樹脂、変性樹脂やブレンド物など
の熱可塑性樹脂等が用いられる。
【0016】熱膨張性の中空粒子21中に内填されるも
のとしては外側の樹脂を侵さない液体、或いは気体であ
れば良いが、好ましくは、沸点が70〜180℃程度の
液体等が用いられる。中空粒子の大きさは小さすぎる
と、剥離効果も小さく、大きすぎても塗液の安定性や塗
工安定性が悪くなるので、好ましくは、0.1〜10μ
mで、熱膨張時には1〜100μmの径になるのが好ま
しい。
【0017】熱膨張性の中空粒子21の添加量として
は、膜の強度や塗液の流動性を考え、好ましくは対樹脂
で10〜200%である。熱膨張する温度としては、塗
膜の乾燥あるいは染料画像形成時にあまり膨張せず、ア
イロン時に極端に膨張することが好ましいので、70〜
200℃、更に好ましくは100〜180℃での膨張が
大きいものを用いる。なお、剥離層2の厚さは特に制限
はないが、薄すぎると被転写材に転写した染料画像の種
々の耐性が低下し、厚すぎると画像品位が低下するの
で、一般的には、1〜10μmとすることが好ましい。
【0018】中間接着層3は染料受像層4の柔軟性と伸
縮性を補い、そのひび割れや箔落ちを防止するための層
である。このような中間接着層3としては、引張伸度が
300%以上、好ましくは400〜1000%の樹脂を
使用する。 更に、そのような引張伸度の樹脂の中で
も、引張強度が200kg/cm2 以上の樹脂を使用す
ることが好ましい。引張伸度が300%未満であると、
染料受像体4の柔軟性と伸縮性とを十分に補うことがで
きない。また、引張強度が200kg/cm2 未満であ
ると層が破断しやすく、ひび割れ等が発生しやすい。ま
た、このような樹脂だけでは、中間接着層を形成後、コ
−ティング装置のロ−ルへの貼りつきや、巻取り時の基
材裏面とのブロッキング等が発生しやすく、製造中に基
材との剥がれや浮きが生じる為、該樹脂にワックスを混
合して用いることもできる。
【0019】中間接着層3に使用する樹脂の具体例とし
ては、飽和ポリエステル、ウレタン、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリブタジエンポリ塩化ビニル、ポリ酢
酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリアミド、スチレン−ブ
タジエン共重合樹脂等の熱可塑性樹脂が使用できる。こ
れら材料は単独で使用しても良いし、各種混合して使用
してもよい。また、これらにブロッキング防止剤とし
て、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、カル
ナバワックス、キャンデリラワックス、エステルワック
ス、酸化ワックス、ライスワックス、モンタンワック
ス、石油樹脂ワックス等のワックス類等を添加してもよ
い。
【0020】中間接着層3の厚みには特に制限はない
が、薄すぎると染料受像層4の柔軟性と伸縮性とを十分
に補うことができなくなり、厚すぎると画像品位の低下
が生じるので、一般的には10〜100μmとすること
が好ましい。
【0021】染料受像層4は、熱転写記録媒体のインキ
層の昇華性染料を受容して画像が形成される層であると
ともに、形成された画像を更に他の被転写材に転写する
場合に、別途に接着シ−トを使用せずに加熱、加圧によ
り被転写材に染料受像層自体が直接接着する機能を有す
る。
【0022】このような染料受像層4としては、染料染
着性を有する、ブチラ−ル樹脂、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル、アクリル、ポリ塩化ビニデリン、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合樹脂、ポリウレタン、ポリカ−ボネ−
ト、ポリアミド、ポリカプロラクトン、ポリアクリロニ
トリル、尿素樹脂、ポリエステル、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合樹脂、ポリビニルアセタ−ル、エポキシ、ケト
ン樹脂、或いはこれらの変性樹脂やブレンド物などの熱
可塑性樹脂や、ポリエチレンワックス、パラフィンワッ
クス、カルナバワックス、キャンデリラワックス、エス
テルワックス、酸化ワックス、ライスワックス、石油樹
脂ワックス等のワックス類等を使用することができる。
これらは単独でも2種以上を混合してもよい。
【0023】なお、これらの熱可塑性の樹脂やワックス
は染料受像層に形成された染料画像を被転写材に加熱、
加圧により転写する場合に良好な粘着性を示さなければ
ならない点を考慮すると、その融点もしくは軟化点が1
60℃以下のものが好ましく、50〜130℃のものが
より好ましい。
【0024】染料受像層4の厚さは、薄すぎると画像の
反射濃度が低下し、更に表面が粗い被転写材への接着性
が不十分となり転写不良が生じる。一方、厚すぎると画
像品位が低下する。従って、一般的には1〜50μm、
好ましくは3〜10μmとする。
【0025】なお、染料受像層4には、画像形成時の熱
転写記録媒体への熱融着を防止する目的で、種々の離型
剤を含有させることが好ましい。このような離型剤とし
ては、公知の離型剤を適宜選択して使用することができ
る。例えば、シリコ−ン系、フッ素系、リン酸エステル
系の各種オイルや界面活性剤、樹脂および変性樹脂、或
いは金属、金属酸化物、樹脂等の微粉末、カ−ボンブラ
ック、シリカ、炭酸カルシウム、等の各種フィラ−等が
使用でき、中でもシリコ−ンオイルを好ましく使用する
ことができる。また、その添加量は、染料受像層4の構
成材料により異なるが、一般には1〜30重量%で配合
することが好ましい。
【0026】図2は本発明の別の態様の昇華転写記録用
受像体の断面図である。基材1と剥離層2の間に、更に
離型層5を設けたものである。離型層5を設けることに
より、染料画像が形成された染料受像層を被転写材に接
着して基材1を剥離する場合に離型層5と剥離層3との
界面でより容易に剥離することが可能となる。
【0027】離型層5としては、従来より離型層として
用いられているものの中から剥離層2よりも基材1によ
り強固に接着するものを適宜選択して使用する。例えば
このような離型層5としては、ポリエステル、ウレタ
ン、エポキシ、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリカ−ボネ−ト、ニトロセルロ−ス、ブチラ−
ル、シリコ−ン樹脂や、これらの硬化反応物等を例示す
ることができる。離型層5の厚みには、特に制限はな
く、必要に応じて適宜選択することができる。
【0028】本発明の昇華転写記録用受像体を構成する
各層には、必要に応じて各種の添加剤を添加することが
でき、例えば、接着強度を調整するためのフィラ−や界
面活性剤、層の柔軟性や強度を向上させるための可塑剤
や硬化剤、画像の耐光性を向上させるための紫外線吸収
剤などを添加することができる。
【0029】本発明の昇華転写記録用受像体は常法によ
り製造することができ、例えば基材上にメイヤ−バ−コ
ート、グラビア印刷、ロ−ルコ−トなどの塗工方法によ
り剥離層形成用組成物を塗工、乾燥して剥離層を形成
し、更に同様にして中間接着層、染料受像層を形成する
ことにより製造することができる。
【0030】本発明の昇華記録用受像体に画像を形成す
るには、通常の昇華記録型の熱転写記録媒体とプリンタ
とを用いて行なうことができる。なお、プリンタ−とし
ては、被転写材に染料受像層を転写するときに画像が反
転するので、原稿ソ−スに対し鏡像画像を形成できるも
のが好ましい。
【0031】図1に示した本発明の昇華転写記録用受像
体の染料受像層に画像を形成した後に、この染料受像層
を被転写材に転写する場合には、図3に示すように、染
料受像層4を被転写材6に重ねた後、市販の家庭用アイ
ロン、熱ロ−ルを利用したラミネ−タ−、熱板を用いた
ホットプレス機あるいはホットスタンプ機などの加熱手
段7で、基材1側もしくは被転写材6側から加熱、加圧
することにより染料受像層を被転写材6に接着させ、最
後に基材1を剥離層2から剥離する。また、基材1と剥
離層2との間に離型層5が形成されている場合には、図
4に示すように最後に基材1と離型層5と共に剥離層2
から剥離する。
【0032】
【作用】本発明の昇華転写記録用受像体において、離型
層に熱膨張性の中空粒子が含有されているため、染料画
像形成時には基材と剥離層の剥離が起こらず、被転写材
にアイロン等で加熱転写させる時には容易に基材層から
剥離でき、一方布のような柔軟性あるいは伸縮性に富ん
だ材料や表面が粗く平滑性に乏しい被転写材に対して良
好な接着性を示す。さらに被転写材に転写された受像体
の表面は熱膨張した中空粒子が存在するため、洗濯、乾
燥、アイロン時の受像体どうしや布との貼りつきを防止
できる。さらに隣接して300%以上の引張伸度を有す
る樹脂からなる中間接着層が形成されているので、染料
受像層が被転写材に転写された後に、染料受像層の柔軟
性と伸縮性を十分補うことができ、そのひび割れや箔落
ちを防止することができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。厚さ188μmの乳白色のポリエチレンテレフタレ
−トフィルム(W400、ダイヤホイル(株)製)に以
下の配合組成の剥離層形成用組成物、中間層接着形成用
組成物、染料移行防止層及び染料受像層形成用組成物を
順次使用して、メイヤ−バ−コ−タ−により順次塗工、
乾燥を繰り返し、2μm(乾燥厚)の剥離層、40μm
(乾燥厚)の中間接着層、5μm(乾燥厚)の染料受像
層を積層することにより、本発明の昇華転写記録用受像
体を作成した。
【0034】各層の塗工に使用した塗工組成物の1例。 剥離層塗工組成物 ・ブチラ−ル樹脂(積水化学製 SLec−BH3) 10重量部 ・塩化ビニデリン系中空粒子 10重量部 (松本油脂製薬製 マイクロスフィアF−30VSD) ・溶剤(トルエン/メチルエチルケトン=1/1) 90重量部 中間接着層塗工組成物 ・ウレタン樹脂液 100重量部 (アデカ製 ボンタイタ−HUX−160、固形分35%) (引張伸度725%、引張強度302kg/cm2 ) 染料受像層塗工組成物 ・ブチラ−ル樹脂(積水化学製 SLec−BM2) 10重量部 ・シリコ−ンオイル(信越シリコ−ン製 KP−301) 2重量部 ・溶剤(イソプロピルアルコ−ル/トルエン=1/1) 90重量部
【0035】得られた昇華転写記録用受像体に対して、
昇華転写型のカラ−熱転写記録媒体(GZ−Y100,
SHARP(株)製)とビデオプリンタ−(GZ−P1
0W,SHARP(株)製)とを用いて昇華転写記録を
行なったところ、受像体の染料受像層が熱転写記録媒体
に熱融着せず、良好なフルカラ−画像が得られた。
【0036】更に、画像が形成された染料受像層を綿ニ
ット布に重ね、基材側からアイロンで60秒間、加熱、
加圧(180℃、100g/cm2 )した後に、受像体
のポリエチレンテレフタレ−ト基材を引き剥がしたとこ
ろ、基材と剥離層が容易に剥離し、布地に良好な染料画
像を転写することができた。そして布を伸縮させたとこ
ろ、染料画像もその伸縮に追随し、剥離やひび割れが生
じなかった。更に、この画像が転写された布を全自動洗
濯機、乾燥機を用いて洗濯、乾燥を繰り返したところ、
剥離層に熱膨張性の中空粒子が含有されてないものに比
べ転写層表面どうしの貼りつきが起こらず繰り返し洗濯
が可能となった。
【0037】
【発明の効果】本発明の昇華転写記録用受像体は、昇華
転写記録方法により得られた画像を、特に柔軟性あるい
は伸縮性に富んだ材料や、表面が粗く平滑性に乏しい材
料に対しても良好に転写でき、転写後の画像のひび割れ
や箔落ちが生じないようにできる。転写後の転写物の貼
りつきの少ない安定した画像が得られる。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の昇華転写記録用受像体の好ましい態様
の断面図である。
【図2】本発明の昇華転写記録用受像体の別の態様の断
面図である。
【図3】本発明の昇華転写記録用受像体を使用して被転
写材へ画像を転写する方法の一実施例を示す説明図であ
る。
【図4】本発明の昇華転写記録用受像体を使用して被転
写材へ画像を転写する方法の一実施例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1…基材 2…剥離層 3…中間接着層 4…染料受像層 5…離型層 6…被転写材 7…加熱加圧手段 11…本発明の一実施例を示す昇華転写記録用受像体 12…本発明の一実施例を示す昇華転写記録用受像体 21…熱膨張性の中空粒子 22…熱膨張した中空粒子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材、剥離層、中間接着層、染料受像層が
    順次積層されてなる昇華転写記録用受像体において、該
    剥離層に熱膨張性の中空粒子を含有させたことを特徴と
    する昇華転写記録用受像体。
JP7094923A 1995-04-20 1995-04-20 昇華転写記録用受像体 Pending JPH08282135A (ja)

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