JPH08279446A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH08279446A
JPH08279446A JP7082821A JP8282195A JPH08279446A JP H08279446 A JPH08279446 A JP H08279446A JP 7082821 A JP7082821 A JP 7082821A JP 8282195 A JP8282195 A JP 8282195A JP H08279446 A JPH08279446 A JP H08279446A
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JP
Japan
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semiconductor device
manufacturing
process parameters
value
parameters
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JP7082821A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Kunikiyo
辰也 國清
Katsumi Nagahisa
克己 永久
Kenichiro Sonoda
賢一郎 園田
Masato Fujinaga
正人 藤永
Kiyoshi Ishikawa
清志 石川
Kyohiko Kotani
教彦 小谷
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • G06F30/30Circuit design
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/02Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components specially adapted for rectifying, oscillating, amplifying or switching and having at least one potential-jump barrier or surface barrier; including integrated passive circuit elements with at least one potential-jump barrier or surface barrier
    • H01L27/0203Particular design considerations for integrated circuits
    • H01L27/0207Geometrical layout of the components, e.g. computer aided design; custom LSI, semi-custom LSI, standard cell technique

Abstract

(57)【要約】 【目的】 仕様を満たす半導体装置を短時間かつ低コス
トで開発する半導体装置の製造方法を提供する。 【構成】 半導体装置の製造方法は、半導体装置の特性
を、半導体装置の製造工程におけるプロセスパラメータ
を引数とするプロセス関数で記述するステップと、仕様
を満たす最適なプロセスパラメータの組を、プロセス関
数を用いて抽出するステップと、抽出されたプロセスパ
ラメータに従った製造工程を用いて半導体装置を製造す
るステップとを含む。プロセスパラメータの抽出は、た
とえばガウス−ニュートン法などを用いればよい。抽出
されたプロセスパラメータをオンラインなどで製造工場
に伝送することにより、製造までの時間をさらに短縮で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は一般に半導体装置を製
造する方法に関し、より特定的には、求められる仕様を
満たす半導体装置を実現するためのプロセス条件を迅速
に抽出することにより、半導体装置の製造工程期間の短
縮化を図ることを特徴とする半導体装置の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】大規模集積回路(ULSI)は、汎用半
導体と特定用途向け半導体(ASIC:Application Sp
ecific Integrated Circuit )に大きく分類される。汎
用半導体とはDRAM(Dynamic Random Access Memor
y)やSRAM(Static RandomAccess Memory )等を言
う。特定用途向け半導体は主としてロジックMOSLS
I(Metal Oxide Semiconductor Large Scale Integrat
ed circuit)等を言う。ASICの場合は、顧客から提
示された仕様を満たすチップを短い納期で安く提供する
ことがビジネスポイントとなる。
【0003】顧客から提示された仕様を満たすチップを
実現するには、設計技術と半導体製造技術とが要求され
る。これらのうちで開発期間がかかるのは製造技術の方
である。なぜ製造技術に開発期間がかかるかを、従来の
電界効果トランジスタ(MOSFET)を製造する方法
を例に挙げて以下で説明する。
【0004】図13〜図21は、従来のMOSFET
(MOS Field Effect Transistor )の製造方法の概要を
断面図で示す工程図である。
【0005】図13を参照して、半導体基板1の主表面
上に下敷酸化膜2と窒化膜3とを順次形成する。
【0006】図14を参照して、素子分離酸化膜を形成
すべき部分の上に開口部4ができるように、下敷酸化膜
2および窒化膜3をパターニングする。
【0007】図15を参照して、窒化膜3をマスクにし
て、半導体基板1の主表面を酸化し、それによって半導
体基板1の主表面に素子分離酸化膜5を形成する。図1
5および図16を参照して、下敷酸化膜2と窒化膜3と
を除去する。この方法はLOCOS(LOCal Oxidizatio
n of Silicon)法と呼ばれている。
【0008】図17を参照して、半導体基板1の表面
に、ウェル層6と、素子間を電気的に分離するためのチ
ャネルカット層7とを形成するための不純物イオン8を
注入する。
【0009】図18を参照して、素子領域にチャネル層
を形成するために、たとえばボロンイオンを注入する。
これをチャネル注入と呼ぶ。次に、ゲート酸化膜9とポ
リシリコンゲート電極10を順次堆積し、パターニング
することによりゲート11を形成する。
【0010】図19を参照して、n- ソース/ドレイン
層12を形成するために、たとえばリンイオン13を半
導体基板に注入する。
【0011】図20を参照して、半導体基板上に酸化膜
を堆積し、その後異方性エッチングによりサイドウォー
ル酸化膜14をゲート酸化膜9とポリシリコンゲート電
極10の側面に形成する。
【0012】図21を参照して、n+ ソース/ドレイン
層15を形成するために、たとえば砒素イオン16を半
導体基板に注入する。その後半導体基板を熱処理して注
入イオンを電気的に活性化させてMOSFET17が形
成される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記したようなMOS
FETの製造工程の最適化に関して、従来の半導体装置
の製造方法には以下のような問題点があった。
【0014】半導体装置を開発する際には、顧客の仕様
を満たすための半導体装置を製造する製造装置の条件を
抽出する必要がある。この条件を、本願明細書では「プ
ロセス条件」と呼ぶ。1つのプロセス条件は、半導体装
置の複数の電気的特性(たとえばしきい値電圧、耐圧、
電流駆動力、信頼性等)に影響を与える。たとえば、ゲ
ート酸化膜厚は、しきい値電圧、耐圧、電流駆動力、信
頼性のすべてに影響する。逆に、しきい値電圧に影響を
与えるプロセス条件を挙げると、ゲート酸化膜厚、ソー
ス/ドレインの形成条件、チャネル注入条件等が挙げら
れる。
【0015】仕様をすべて満たすプロセス条件を抽出す
るために、従来は、各プロセス条件を変えて半導体装置
を試作し、電気的特性を測定して最適値を探索する方法
がとられていた。以下一例を説明する。
【0016】ドレイン電圧0.2Vのときにしきい値電
圧0.5V、かつ、ドレイン電圧3Vのときにドレイン
電流4.5mAという仕様を満たすn型MOSトランジ
スタの開発を例にとる。変化させるプロセス条件は、チ
ャネル注入エネルギを40keVに固定したときのチャ
ネルドーズ量と、ドーズ量を1.0×1014/cm2
固定したときのn- ソース/ドレイン注入エネルギとす
る。プロセス条件をまとたものを表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】これらのプロセス条件を変化させた場合の
トランジスタの電気的特性を、横軸にしきい値電圧の実
測値を、縦軸にドレイン電流の実測値をとったグラフと
して図22に示す。図22を参照して、チャネルドーズ
量と電気特性との関係は複数の線18によって示されて
いる。n- ソース/ドレイン注入エネルギと電気特性と
の関係は線群19によって示されている。丸付数字1〜
16で示される、線群18と線群19との交点は実測値
であり、各丸の中の番号は表1に示したウェハ番号を表
わす。
【0019】図22において、与えられた仕様は点21
によって表わされている。図22によれば、この仕様を
満足するためには、チャネルドーズ量は2.0×1012
/cm2 、n- ソース/ドレイン注入エネルギは30k
eVが最適であることがわかる。
【0020】変化させるプロセス条件と仕様で提示され
た特性が2つであれば、実測値から図22に示されるよ
うなグラフを書いてプロセス条件の最適値を判定するこ
とができる。しかしそうした特性が3つ以上の場合に
は、系統的に最適値を探すことが非常に困難になる。仮
に図22に示されるようなグラフを書いて最適値を求め
る従来の方法では最適値を求めるのに非常に時間がかか
り、そのため開発に要する時間が長く、かつ開発費用が
かかるという問題点があった。また、この従来の方法は
実験値を基本としているので、実験していないプロセス
条件が最適解である場合には、最適解が見つからないと
いう問題点があった。
【0021】それゆえに本願請求項1から20に記載の
発明の目的は、仕様を満たす半導体装置を、従来の方法
よりも短時間かつ低コストで開発することができる半導
体装置の製造方法を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る半導体装置の製造方法は、半導体装置の特性を、半
導体装置の製造工程におけるプロセスパラメータを引数
とするプロセス関数で記述するステップと、所与の仕様
を満たす最適なプロセスパラメータの組を、プロセス関
数を用いて抽出するステップと、抽出されたプロセスパ
ラメータに従った製造工程を用いて半導体装置を製造す
るステップとを含む。
【0023】請求項2に記載の発明に係る半導体装置の
製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法で
あって、半導体装置の特性をプロセス関数で記述するス
テップにおいて、実験値からプロセス関数を決定するこ
とを特徴とする。
【0024】請求項3に記載の発明に係る半導体装置の
製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法で
あって、半導体装置の特性をプロセス関数を用いて記述
するステップにおいて、シミュレーション値からプロセ
ス関数を決定することを特徴とする。
【0025】請求項4に記載の発明に係る半導体装置の
製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法で
あって、半導体装置の特性をプロセス関数で記述するス
テップにおいて、実験値およびシミュレーション値の双
方を用いてプロセス関数を決定することを特徴とする。
【0026】請求項5に記載の発明に係る半導体装置の
製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法で
あって、プロセス関数は、複数個の1次関数を用いて記
述されることを特徴とする。
【0027】請求項6に記載の発明に係る半導体装置の
製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法で
あって、半導体装置の特性をプロセス関数で記述するス
テップは、各々が、対応の1つのプロセス工程が半導体
装置の特性の1つに与える特性を記述する複数個のプロ
セス関数を決定するステップと、半導体装置の特性の各
々を、複数個のプロセス関数の1次結合で表わすステッ
プとを含む。
【0028】請求項7に記載の発明に係る半導体装置の
製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法で
あって、プロセスパラメータを抽出するステップにおい
て、ガウス−ニュートン(Gauss-Newton)法を用いるこ
とを特徴とする。
【0029】請求項8に記載の発明に係る半導体装置の
製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法で
あって、プロセスパラメータを抽出するステップにおい
て、レーベンバーグ−マーカート(Levenberg-Marquard
t )法を用いることを特徴とする。
【0030】請求項9に記載の発明に係る半導体装置の
製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法で
あって、プロセスパラメータを抽出するステップにおい
て、デニス−ゲイ−ウェルシュ(Denis-Gay-Welsch)法
を用いることを特徴とする。
【0031】請求項10に記載の発明に係る半導体装置
の製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法
であって、プロセスパラメータを抽出するステップにお
いて、ビッグス(Biggs )法を用いることを特徴とす
る。
【0032】請求項11に記載の発明に係る半導体装置
の製造方法は、請求項8から10のいずれかに記載の半
導体装置の製造方法であって、プロセスパラメータを抽
出するステップにおいて、プロセスパラメータの初期値
を乱数を用いて決定することを特徴とする。
【0033】請求項12に記載の発明に係る半導体装置
の製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法
であって、プロセスパラメータを抽出するステップにお
いて、シミュレーテッド−アニーリング法を用いること
を特徴とする。
【0034】請求項13に記載の発明に係る半導体装置
の製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法
であって、プロセスパラメータを抽出するステップにお
いて、プロセスパラメータの上限と下限とを定め、その
範囲内でプロセスパラメータを抽出することを特徴とす
る。
【0035】請求項14に記載の発明に係る半導体装置
の製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法
であって、プロセスパラメータを抽出するステップにお
いて、プロセスパラメータの取得る範囲を、その範囲内
でプロセスパラメータが単調に変化するものに限定し、
その範囲内で最適なプロセスパラメータを抽出すること
を特徴とする。
【0036】請求項15に記載の発明に係る半導体装置
の製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法
であって、プロセスパラメータを抽出するステップにお
いて、すべてのプロセスパラメータを一括して抽出する
ことを特徴とする。
【0037】請求項16に記載の発明に係る半導体装置
の製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法
であって、プロセスパラメータを抽出するステップが、
一部のプロセスパラメータを一括して抽出する第1のス
テップと、その後、第1のステップで抽出されたプロセ
スパラメータの値を固定して、残りのプロセスパラメー
タを抽出する第2のステップとを含むことを特徴とす
る。
【0038】請求項17に記載の発明に係る半導体装置
の製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法
であって、第1のステップで、プロセスパラメータのう
ちの感度の高いプロセスパラメータのみを抽出し、第2
のステップでは、感度の低いプロセスパラメータを抽出
することを特徴とする。
【0039】請求項18に記載の発明に係る半導体装置
の製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法
であって、さらに、最適解が複数個得られたか否かを判
定するステップを含み、最適解が複数個得られた時には
さらに、得られた複数個の最適解の各々について感度解
析を行なうステップと、最も感度が低いと判定された最
適解を最適なプロセスパラメータの組として選択するス
テップとを含む。
【0040】請求項19に記載の発明に係る半導体装置
の製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法
であって、製造するステップは、抽出されたプロセスパ
ラメータを、伝送手段を用いて製造工場に伝送するステ
ップと、製造工場において、伝送されたパラメータに従
った条件で半導体装置を製造するステップとを含む。
【0041】請求項20に記載の発明に係る半導体装置
の製造方法は、請求項1に記載の半導体装置の製造方法
であって、あるプロセス関数が複数のプロセスパラメー
タの関数である場合に、プロセス関数で記述するステッ
プは、複数のプロセスパラメータのうちの一部のプロセ
スパラメータの値を各々複数個の値に固定して、一部の
プロセスパラメータのうちの残りのプロセスパラメータ
を種々に変化させることにより、プロセス関数の関数値
の、残りのプロセスパラメータの各値に対する分布範囲
を求めるステップと、残りのプロセスパラメータの各値
に対して、求められた分布範囲の中心値を抽出し、これ
ら中心値を連ねたものをプロセス関数として決定するス
テップとを含む。
【0042】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、各プロセス工
程が半導体装置の特性に与える影響をプロセス関数の形
で表現するため、仕様の値から、それを実現するパラメ
ータ値を数値計算によって求めることができる。1つの
特性には複数のプロセス条件が関係しているが、その関
係を定量化することにより、複数のプロセス条件を一括
して最適化することが可能となる。
【0043】請求項2に記載の発明によれば、プロセス
関数を過去の実験値を用いて決定するため、信頼度の高
い関数を得ることが可能である。また、実験していない
条件であっても、プロセス関数を補間あるいは補外、外
挿することにより、仕様を満たす条件を探索することが
可能となる。
【0044】請求項3に記載の発明によれば、プロセス
関数をシミュレーション値を用いて決定するため、実験
していない条件をプロセス関数に反映させることが可能
となる。
【0045】請求項4は、プロセス関数を実験値とシミ
ュレーション値とを用いて決定するため、プロセスパラ
メータに対して、精度よく、かつ広い条件範囲について
有効なプロセス関数を求めることが可能となる。
【0046】請求項5に記載の発明によれば、パラメー
タ値を複数の領域に分割し、それぞれの領域で半導体装
置の特性を1次関数で表わす。したがってパラメータ抽
出の数値計算が、1次関数以外で表わされた場合と比較
してより容易になる。
【0047】請求項6に記載の発明によれば、1つのプ
ロセス関数が、プロセス関数の1次結合で表わされ、各
プロセス関数は、1つのプロセス工程が半導体装置の電
気特性の1つに与える特性を記述している。そのため、
複数の特性とプロセスパラメータとを関係づけるプロセ
ス関数を、行列形式で表現することができる。その結果
パラメータ抽出を行なうための数値計算が容易になる。
【0048】請求項7に記載の発明によれば、パラメー
タ抽出をガウス−ニュートン法により行なう。比較的線
形性が強い問題に対して収束性がよいので、効率よくパ
ラメータ抽出ができる。
【0049】請求項8に記載の発明によれば、パラメー
タ抽出をレーベンバーグ−マーカート法により行なう。
比較的非線形性が強い問題に対して安定であり、かつ早
く収束するので効率よくパラメータ抽出ができる。
【0050】請求項9に記載の発明においては、パラメ
ータ抽出をデニス−ゲイ−ウェルシュ法により行なう。
2次の微分項を考慮するために、収束半径がレーベンバ
ーグ−マーカート法に比べて大きく、初期値依存性が少
ないので、より確実にパラメータ抽出ができる。
【0051】請求項10に記載の発明においては、パラ
メータ抽出をビッグス法により行なう。2次の微分項を
考慮するために、収束半径が大きく、初期値依存性が少
なく、したがってより確実にパラメータ抽出ができる。
【0052】請求項11に記載の発明によれば、パラメ
ータを抽出する際の初期値を乱数を用いて設定する。パ
ラメータ抽出をする際にガウス−ニュートン法やレーベ
ンバーグ−マーカート法を用いる場合は、極小値が複数
ある問題に対して、最適値の初期値依存性が問題にな
る。初期値を乱数で決め、抽出を繰返すことにより複数
の極小値を検索することができる。
【0053】請求項12に記載の発明においては、パラ
メータ抽出をシミュレーテッド−アニーリング法により
行なう。極小値が多数ある問題に対して、広い領域で最
小値を検索することができる。パラメータの値の範囲を
広くとって、グローバルな最小値を検索することが可能
になる。
【0054】請求項13に記載の発明によれば、パラメ
ータ値の上限と下限を設定してパラメータ抽出を行な
う。これにより、物理的に意味のある値を持つパラメー
タを抽出することができる。
【0055】請求項14に記載の発明によれば、プロセ
スパラメータの範囲を、プロセスパラメータがその範囲
で単調に変化するように定め、その範囲内でプロセスパ
ラメータを抽出する。これにより、極小値の数を減少さ
せることができる。
【0056】請求項15は、プロセスパラメータのすべ
てを一括して抽出する。これにより、グローバルな最小
値を検索することが可能になる。
【0057】請求項16に記載の発明によれば、プロセ
スパラメータの一部のみをまず一括して抽出する。そし
てそれらを固定したうえで残りのパラメータの最適化を
行なうことができる。プロセスパラメータの一部は、実
際の作成条件上固定しなければならない場合があり、そ
のような束縛条件下でも最適のパラメータ値を求めるこ
とができる。
【0058】請求項17に記載の発明によれば、感度の
高いプロセスパラメータのみを抽出し、次に感度の低い
プロセスパラメータを抽出する。こうすることにより一
括して最適化するよりもさらに効率のよい抽出が可能と
なる。
【0059】請求項18に記載の発明によれば、パラメ
ータ抽出において最適解が複数存在する場合には、感度
解析を行なって感度の鈍い方を最適値とする。これによ
ってプロセスマージンが大きい最適値を得ることができ
る。
【0060】請求項19に記載の発明によれば、抽出さ
れたパラメータを半導体製造装置に伝送手段により伝送
する。そして伝送されたパラメータに従って半導体装置
を試作する。これにより、開発期間を従来の方法に比べ
て短くすることができる。
【0061】請求項20に記載の発明によれば、常に中
心値を用いてプロセス関数を特定するので、特定のパラ
メータの変動に対してもプロセス関数は大きな影響を受
けない。したがって最小2乗法等の手法を用いることに
より、仕様を満たす最適なパラメータ値を安定して得る
ことができる。
【0062】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0063】[実施例1]図1に、プロセスパラメータ
aを引数とするプロセス関数F(a)の一例の曲線24
を示す。プロセスパラメータとは、半導体装置の製造工
程における条件を言う。プロセス関数が記述するのは、
製造される半導体素子の特性であり、この特性は電気特
性に限らない。
【0064】たとえば、仕様で提示された電気特性がし
きい値電圧(Vth)、電流駆動力(gm)、耐圧(B
V)、基板定数(K)である場合に、ゲート酸化膜厚
(tox)、チャネルドーズ量(Dc)、サイドウォール
幅(Ws)、n- ソース/ドレインイオン注入のエネル
ギ(Esd)、熱処理時間(ta)をプロセスパラメー
タとすると、各電気特性は次の式(1)のように表わさ
れる。
【0065】
【数1】
【0066】ただし式(1)においてF1 、G1
1 、I1 はゲート酸化工程に関するゲート酸化膜のプ
ロセス関数、F2 、G2 、H2 、I2 はチャネルイオン
注入に関するチャネルドーズ量のプロセス関数、F3
3 、H3 、I3 はサイドウォール形成工程に関するサ
イドウォール幅のプロセス関数、F4 、G4 、H4 、I
4はn- ソース/ドレイン形成工程に関するイオン注入
エネルギのプロセス関数、F5 、G5 、H5 、I5 は、
熱処理工程に関する熱処理時間のプロセス関数である。
また、ai 、bi 、ci 、di (i=1、2、…、5)
は、これらプロセス関数の1次結合のためのパラメータ
である。ただしこれらは「プロセスパラメータ」ではな
い。なお式(1)に示した例では、プロセス関数の引数
は1つであるが、2つ以上の場合にも同様に表現でき
る。
【0067】各プロセス関数やパラメータは、たとえば
実験値から求めることができる。実験値から求める場
合、過去の実験結果を蓄積し生かすことで信頼性を高め
るができる。また、ある条件の実験値がないものについ
ては、半導体プロセスシミュレータの計算結果を用いて
プロセス関数やパラメータを決定することも可能であ
る。シミュレーションの計算結果を用いれば、実験が容
易に行なえないものに関しても最適なパラメータを求め
ることができる。
【0068】次に、仕様で提示された電気特性の値が、
しきい値電圧Vth*、電流駆動力gm*、耐圧BV
*、基板定数K*であるときに、最適なプロセスパラメ
ータを求める方法について説明する。
【0069】図2に、本願第1の実施例によって半導体
装置を製造するステップを示す。まずプロセス関数を設
定し(ステップ30)、このプロセス関数を用いてプロ
セスパラメータを決定する(ステップ32)。そして決
定されたプロセスパラメータを製造工場にLAN(ロー
カルエリアネットワーク)、衛星通信、専用回線、公衆
電話回線等を用いてオンラインで伝送し(ステップ3
4)、伝送されたプロセスパラメータを用いて半導体装
置を製造する(ステップ36)。
【0070】図3を参照して、ステップ32のプロセス
パラメータを決定するステップではまず仕様値の設定が
行なわれる(ステップ40)。次にプロセスパラメータ
の初期値を設定する(ステップ42)。過去に同じよう
な仕様があった場合には、過去に求められた最適なプロ
セスパラメータ値を初期値として設定する。これは上述
の式(1)にプロセスパラメータの初期値を代入するこ
とに相当する。全く新たな仕様の場合には、初期値を乱
数で決定してもよい。たとえば乱数を用いて初期値を決
定し、それによって最適解を求める作業を複数回繰返す
ことにより、そのうちの最も最適なものを選ぶことがで
き、グローバルな最適値を選ぶことができるという効果
が得られる。
【0071】続いてステップ48で、こうして得られた
プロセス関数を用いて表わされた電気特性の値と、仕様
値との差の2乗和を計算する(ステップ48)。これを
式(2)に示す。
【0072】
【数2】
【0073】ただし式(2)においてS=2乗和、wi
(i=1、2、…、4)は重みである。重みを調整する
ことにより、仕様で提示された特性値のうち、どれを最
も優先して実現すべきかについての優先度を与えること
ができる。
【0074】2乗和Sがプロセスパラメータtox#、D
c#、Ws#、Esd#、ta #で極小値をとるものと
すると、次の式(3)を満たす。
【0075】
【数3】
【0076】式(3)を満たす解を求めるために、本実
施例ではニュートン法を用いる。Sをプロセスパラメー
タで微分した量をテイラー展開すると次の式(4)とな
る。
【0077】
【数4】
【0078】ただしmはこの例では5であり、は最適
値ベクトル、(q)はq番目のプロセスパラメータの
近似値のベクトルである。なお本願明細書および図面で
は、アルファベットの小文字にアンダーラインを付した
ものはベクトルを表わし、アルファベットの大文字にア
ンダーラインを付したものは行列を表わすものとする。
【0079】こうして反復計算していく上で、q番目の
プロセスパラメータの近似値をtox(q)、Dc
(q)、Ws(q)、Esd(q)、Ta (q)とする
と、ベクトル(q)は次の式(5)のように表わすこ
とができる。なおベクトル(q)の成分x1 、x2
3 、x4 、x5 はそれぞれtox(q)、Dc(q)、
Ws(q)、Esd(q)、Ta (q)に相当する。
【0080】
【数5】
【0081】式(4)の中央の辺の第1項が0次の項、
第2項目が1次の項、それ以降が2次以降の項である。
式(4)において2次以降の項を無視すると次の式
(6)のようになる。
【0082】
【数6】
【0083】この式(6)をより具体的に書けば次の式
(7)となる。
【0084】
【数7】
【0085】式(7)において変化量Δを求めること
により、(q+1)番目の近似値は次の式(8)で表わ
される。
【0086】
【数8】
【0087】式(7)と式(8)の計算を反復して行な
い、半導体装置の特性の計算値と仕様値との差がある値
より小さくなったときにが収束したと判定する。図3
のステップ44〜60にその流れを示す。
【0088】以上の計算により、最適なプロセスパラメ
ータを一括して求めることができる。なお以上の説明で
は、残差2乗和Sのプロセスパラメータの2回微分を計
算するものとしていたが、2回微分の計算は負荷が大き
い。そこで実際には次のような計算方法がとられてい
る。
【0089】式(2)を一般化して書けば次の式(9)
のようになる。
【0090】
【数9】
【0091】ただし式(9)においてSは2乗和、wi
は重み、yi は測定値、fi はモデル式、xi はパラメ
ータである。Sの、各パラメータに関する2回微分を求
めると次の式(10)(11)のようになる。
【0092】
【数10】
【0093】
【数11】
【0094】式(11)の右辺の第2項を無視し、1回
微分をヤコビ行列の形式で表わせば、式(6)は次の
式(12)のようになる。
【0095】
【数12】
【0096】ただし、行列の左肩のtは転置行列を意味
する。または重みの行列である。式(12)における
ベクトルを残差ベクトルと呼ぶ。モデルの数がn個、
パラメータの数がm個の場合、ヤコビ行列は次のよう
になる。
【0097】
【数13】
【0098】実際の計算においては次の式(14)を解
いて(式(15))、得られた変化量Δを用いてパラ
メータを更新し、Sの値が収束するまでこの計算を繰返
す。
【0099】
【数14】
【0100】
【数15】
【0101】このように、式(11)の2回微分を無視
して式(6)を式(14)の形にして計算する手法をガ
ウス−ニュートン法と呼ぶ。ガウス−ニュートン法によ
り、比較的線形な問題に対しては容易に最適なパラメー
タが求められる。
【0102】なお、プロセスパラメータを求める場合、
その上限値と下限値を設定する必要がある場合がある。
これは、半導体製造装置で実現できないような場合に対
応するプロセスパラメータの値を予め除外しておくため
である。たとえばイオン注入において入射角が90度と
なるような値は予め除外しておく必要がある。
【0103】なお、パラメータの値の範囲を設定する場
合の最小2乗法の計算方法は以下のとおりである。パラ
メータがtox、Dc、Ws、Esd、ta の5つである
場合を考え、パラメータWsの範囲をWsmin<Ws
<Wsmaxとする。
【0104】パラメータWsの値がこの範囲内にあると
きの計算式は次の式(16)に示すとおりである。
【0105】
【数16】
【0106】式(16)を計算した後、Wsが設定範囲
外となった場合を考える。この場合には、次の反復計算
において解くべき式は次の式(17)である。
【0107】
【数17】
【0108】このときWs>Wsmaxの場合にはWs
=Wsmax、Ws<WsminのときにはWs=Ws
minと固定し、式(17)の左辺の行列において、W
sに関する微分についての行を1行抜いて4×4の行列
にし、Ws以外のパラメータについて変化量Δtox、Δ
Dc、ΔEsd、Δta を計算する。こうしてWsが範
囲内にある限り式(16)を計算し、Wsが範囲外にな
った場合にはWsの値を範囲内に固定して式(17)を
計算し、このようにして変化量が小さくなるまですべて
の計算を繰返す。
【0109】図4に、このようにして求められたプロセ
スパラメータを製造工場に送り半導体装置を製造する工
程を模式的に示す。図4を参照して、最適なパラメータ
を抽出する機能はプログラムによって具体化され、この
プログラムがEWS(エンジニアリングワークステーシ
ョン)72上で動作する。このエンジニアリングワーク
ステーションは標準的な構成を持ったものでよい。エン
ジニアリングワークステーション72は工場70とオン
ライン回線あるいは衛星回線で接続され、抽出された最
適なパラメータが半導体の製造工場74に送られる。半
導体製造工場74においては、送られたプロセスパラメ
ータをCVD装置82、イオン注入装置84、露光シス
テム86、エッチング素子88などに反映させて半導体
装置を製造する。
【0110】このようにプロセスパラメータを抽出する
機能を持った装置と半導体製造装置とをオンラインで結
んでおけば、従来よりも短期間に、仕様を満たす半導体
装置を製造することができる。さらに、エンジニアリン
グワークステーションと半導体製造装置を衛星回線を用
いて繋げば、設計する場所と半導体装置を製作する場所
とが離れていても、同様のことが可能である。
【0111】なお以上の実施例では、最適なプロセスパ
ラメータを抽出する方法としてガウス−ニュートン法を
用いて説明した。しかしこの方法は非線形性が強い問題
に対して不安定である。非線形性が強い問題に対しては
ガウス−ニュートン法ではなく、レーベンバーグ−マー
カート(Levenberg-Marquardt )法を用いれば、最適な
パラメータを抽出することが可能である。さらに、デニ
ス−ゲイ−ウェルシュ(Denis-Gay-Welsch)法またはビ
ッグス(Biggs )法を用いてもよい。これらの方法は、
2次の微分項まで考慮するために、収束半径がレーベン
バーグ−マーカート法に比べて大きく、初期値依存性が
少ない。したがって非線形性が強い問題に対しても、よ
り安定して確実に最適なパラメータを抽出することが可
能である。
【0112】[実施例2]上述のようにガウス−ニュー
トン法やレーベンバーグ−マーカート法を用いることに
より最適なプロセスパラメータを抽出することができる
が、これらの方法は収束解がパラメータの初期値に依存
するという問題点がある。たとえば図5を参照して、模
式的に曲線90で示すように、パラメータ値に対して残
差2乗和の曲線が極小値を2箇所以上で持つ場合を考え
る。この場合、96で示される初期値から上述の方法を
用いてパラメータ抽出を行なうと、極小値94が抽出さ
れることになる。しかし図5に示すように、極小値92
の方が実際には最適なパラメータである、という場合が
起こり得る。すなわち、上述の方法の収束解として求め
たプロセスパラメータが、必ずしも最小値であるとは限
らない。
【0113】このような問題をできるだけ回避するため
に、実施例2では次のような方法を用いる。すなわちま
ず初期値を乱数で決め、その初期値からスタートして実
施例1の計算方法に従って解を見つける。そうした計算
を複数回繰返すことにより、複数個の解を見つけ、それ
らの中で最も残差2乗和が小さいものを解とする。こう
することにより、最小値かあるいはそれに近い値を与え
るパラメータ値を求めることができる。
【0114】図6にこの方法に従った処理のフローチャ
ートを示す。まず変数iに1を代入する(ステップ10
0)。乱数を用いてi番目の初期値を決定する(ステッ
プ102)。この初期値から出発して最小2乗法で2乗
和S(i) を最小にするまで、上記実施例1で述べた方法
を用いた計算を行なう(ステップ104)。こうして求
めたS(i) を最小にするようなプロセスパラメータの組
(i) とする(ステップ106)。次にiを1加算す
る(ステップ108)。iが、予め定めた、解を求める
個数(n)より大きいか否かを判定する(ステップ11
0)。iがn以下であれば制御はステップ102に戻
り、iがnより大きければ制御はステップ112に進
む。
【0115】上述のステップ100〜110の処理によ
り、n個の最小2乗和S(1) 、S(2 ) 、…、S(n) が求
められる。これらのうち、S(j) が最小値となるような
jを見つける(ステップ112)。ステップ112で求
めたS(j) を与えるプロセスパラメータの組 (j) を、
求めるプロセスパラメータとする。
【0116】このようにすることにより、極小値が複数
個ある場合でも、最小値である可能性の高いものに対応
するプロセスパラメータを最適解として求めることがで
きる。
【0117】[実施例3]極小値が複数個ある問題に対
しては、上記した実施例2で説明したように、パラメー
タの初期値が悪い値であると、必ずしも最小値を与える
パラメータ値を求めることができない(図5参照)。こ
のような場合には、シミュレーテッド−アニーリング
(Simulated Annealing )法を用いれば、初期値に依存
することなく最小値を求めることが可能である。
【0118】シミュレーテッド−アニーリング法とは、
上記したようなガウス−ニュートン法などのアルゴリズ
ムによって収束解を求めることにより最適値を求めるの
ではなく、実際にさまざまなプロセスパラメータに対し
てその与える2乗和S(i) を計算し、それらのうちで最
小値を与えるようなプロセスパラメータの組を求めるプ
ロセスパラメータとする方法である。図7は、この方法
を実現するためのフローチャートである。図7を参照し
て、変数iに1を代入する(ステップ120)。乱数
で、i番目のプロセスパラメータの組 (i) を決定する
(ステップ122)。続いてこのプロセスパラメータの
(i) をプロセス関数に代入することにより、特性値
を求め、仕様値との2乗和S(i) を計算する(ステップ
124)。さらにステップ126でiを1インクリメン
トし、iがn以下であればステップ122に制御が戻
り、さもなければ制御はステップ130に進む。
【0119】上記したステップ122〜ステップ128
の処理を繰返すことにより、n個のプロセスパラメータ
の組に対して2乗和S(i) が計算されることになる。
【0120】これら2乗和S(1) 、S(2) 、…、S(n)
の中で最小値となるようなS(j) を見つける(ステップ
130)。S(j) を与えるプロセスパラメータの組
(j) を、求めるプロセスパラメータとする。
【0121】このように複数個のプロセスパラメータの
組に対してプロセス関数を用いて電気的特性を計算し、
仕様値との間で2乗和S(i) を計算し、その中の最小値
を与えるようなプロセスパラメータを選択することによ
り、初期値に依存せず最小値を求めることができる。
【0122】[実施例4]ところで、上記した実施例2
および実施例3では、最適なパラメータの組が複数個発
見される場合があり得る。そうした場合、いずれのパラ
メータの組を最適解としてもよいが、できれば次のよう
にして最適解を選択することが望ましい。
【0123】一般に、プロセスパラメータが定まったと
しても、そのプロセスパラメータに正確に一致するよう
なプロセス条件を実現するのは、装置の動作精度の制御
もあって難しい。したがって、多少プロセス条件が異な
ったとしても、仕様値からそれほど離れないような結果
を得られることが望ましい。すなわち、より大きいプロ
セスマージンを与えるような最適解を最適解として選択
する方が望ましい。
【0124】そのために、上述のように最適なパラメー
タの組が複数ある場合には、各パラメータの感度解析を
行ない、感度が鈍い方を最適として選択することとす
る。感度が鈍いとは、パラメータの微小な変化に対し
て、得られる電気特性の変化量が小さいことを言う。
【0125】図8に、そうした方法を実現する処理のフ
ローチャートを示す。図8に示す処理は、たとえば実施
例2や実施例3の処理を行なった結果解が複数個ある場
合に行なえばよい。
【0126】まずステップ140で、最適解が複数個得
られたか否かについて判断する。最適解が複数個ない場
合には以下の処理を行なう必要はない。
【0127】最適解がn個(n≧2)あった場合を考え
る。その最適解を (i) (i=1〜n)とする。
【0128】まずステップ142で変数iに1を代入す
る。続いてステップ144で (i)+Δxを計算する。
すなわち所定の変化をこのパラメータの組に与える。ス
テップ146で、 (i) +Δを用いてS(i) +ΔS
(i) を計算する。この場合の変化量ΔS(i) は、変化量
の大きさを表わすような所定の式によって計算するもの
とする。たとえば計算によって得られた値と、元の値S
(i) との各パラメータの差の2乗和などが考えられる。
ステップ148でiを1インクリメントし、iがn以下
であれば制御はステップ144に戻り、さもなければ制
御はステップ152に進む(ステップ150)。
【0129】ステップ152では、上述のようにして求
めたn個の変化量ΔS(1) 、ΔS(2 ) 、…、ΔS(n)
中で最小値ΔS(j) を見つける。そしてその最小値ΔS
(j)を与えるプロセスパラメータの組 (j) を、求める
プロセスパラメータとする。
【0130】上述のようにして最適解を選択することに
より、実際に製造する際のプロセスマージンが大きくな
り、実際に製造する半導体装置が仕様値から大きく離れ
た特性を示すようになる恐れが少なくなる。
【0131】[実施例5]ところで、プロセスパラメー
タの数が多いと、上述した計算では計算量が増大する。
また、製造装置による制限などにより、プロセスパラメ
ータの一部に制約が付される場合がある。この実施例5
は、そうした場合でも効率よくプロセスパラメータを抽
出することができる方法である。
【0132】この実施例5の方法は、端的に言えば、感
度の高いパラメータのみを選択してそれらパラメータに
ついて最適化を行なった後に、これら感度の高いパラメ
ータの最適値を固定したまま、感度の鈍いパラメータの
みで再び最適化を行なう、という方法である。これによ
りパラメータの計算量が減少するので、一括して最適化
するよりも効率のよい抽出をすることができる。
【0133】図9にそうした処理のフローチャートを示
す。まず仕様値を設定する(ステップ160)。そして
感度の高いプロセスパラメータの初期値の設定を行なう
(ステップ162)。感度の高いプロセスパラメータに
ついて最適解を求める(ステップ164)。この処理自
体は、上述した実施例1〜実施例4に記載のいずれかの
方法またはそれらの組合せを用いればよい。こうした処
理により、感度の高いプロセスパラメータについての最
適化を求めることができる。
【0134】続いて、こうして求められた感度の高いプ
ロセスパラメータを固定する(ステップ166)。感度
の低いプロセスパラメータについて初期値を設定する
(ステップ168)。そして、感度の低いプロセスパラ
メータについて上述の初期値からスタートして最適解を
求める(ステップ170)。この処理も、上述の実施例
1〜実施例4のいずれかの方法またはそれらの組合せを
用いればよい。
【0135】こうして感度の低いプロセスパラメータに
ついても最適解を求めることができる。既に感度の高い
プロセスパラメータについての解は求められているの
で、これと併せて全プロセスパラメータについての最適
解が求められたことになる(ステップ172)。
【0136】この方法によれば、すべてのパラメータを
一括して最適化するよりも効率のよい抽出が可能であ
る。また一部のプロセスパラメータに制約条件がある場
合にも適用できる。
【0137】[実施例6]以上の実施例1〜実施例5の
方法を用い、最適なパラメータを計算することができ
る。しかしこれら方法では依然として計算が複雑である
という問題点がある。そこで実施例6では、より簡易に
計算が行なえる方法を提供する。
【0138】図10に示すように、パラメータPに対す
るプロセス関数F(曲線180)が、単調増加あるいは
単調減少するようなパラメータの範囲が存在する場合を
考える。そうした場合、パラメータの変化可能な範囲を
その範囲内に限定する。すなわち、プロセスパラメータ
の変化範囲を、プロセス関数が単調増加または単調減少
する範囲に限定する。そして、プロセス関数をその範囲
内で1次関数によって近似する。図10においては曲線
180を4つの直線182、184、186、188で
近似している。このように複雑な曲線であるプロセス関
数を1次関数で近似することにより、線形計画法を用い
ることができ、簡易な計算で最適解を求めることができ
る。しかもこの範囲でプロセス関数は単調増加または単
調減少であるため、最適なパラメータ設定を必ず一意に
決定できる。なおこのようにしてパラメータ値を求め、
これを初期値として上述の実施例1〜実施例4の方法を
用いてさらに最適解を求める処理を行なってもよい。
【0139】[実施例7]プロセス関数が2つのプロセ
スパラメータP、Qの関数である場合に、プロセス関数
を実験結果より求めることを考える。実験は、パラメー
タQの値をたとえば3つの値a、b、cに固定し、パラ
メータPを変えたときのプロセス関数値(たとえばしき
い値電圧等)を求めるものとする。実験結果を、Pの値
を横軸に、プロセス関数F(P、Q)の値を縦軸にして
グラフにまとめると図11に示すようになるであろう。
あるQの値に対して、FはPと所定の関係を持った関数
であると考えられる。しかしQを変化させれば、Pの変
化に対するFの振舞いも異なってくる。したがってプロ
セス関数値F(P,Q)の値は図11に示すように帯状
の分布をする。
【0140】図11に示される帯状に分布について、そ
の包絡線F(max)200およびF(min)202
を考えることができる。包絡線F(max)は、あるP
の値に対して、3つのQの値(a,b,c)についての
F(P,Q)の最大値を連ねた線と考えることができ
る。また包絡線F(min)は、同様にしてある値のP
について、F(P,Q)の最小値を連ねた曲線と考える
ことができる。
【0141】この2つの包絡線F(max)、F(mi
n)の中心線F(average)204を考えること
ができる。この中心線は、包絡パラメータPの値に対す
る包絡線F(max)とF(min)の値の中心値をつ
ねらたものであると考えることができる。この中心線F
(average)204をもって、プロセス関数Fの
特性曲線であると定めることができる。
【0142】この方法を用いてFを定めることにより、
パラメータQの変動による特性の変化の中心値がプロセ
ス関数の値となる。したがって特定のパラメータの変動
に対して大きな影響を受けずに、最小2乗法等の手法に
よって、仕様を満たす最適なパラメータ値を得ることが
できるという効果を奏する。
【0143】図12にこの処理を行なうためのフローチ
ャートを示す。まずステップ210で、パラメータQを
aに固定してBに対するプロセス関数値を求める。さら
にb、cについても同様の処理を行なう(ステップ21
2および214)。そして各関数値のPに対する帯状の
分布の上下の包絡線を求める(ステップ216)。こう
して求めた上下の包絡線の中心線をプロセス関数と定め
る(ステップ218)。
【0144】こうした処理を行なうことにより、特定の
パラメータの変動に対しても大きな影響を受けずに仕様
を満たす最適なパラメータ値を得ることが可能になる。
【0145】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明によ
れば、各プロセス工程が半導体装置の特性に与える影響
をプロセス関数の形で表現するため、仕様の値に基づい
て、それを実現するパラメータ値を数値計算によって求
めることができる。また1つの特性には、複数のプロセ
ス条件が関係しているが、その関係をプロセス関数の形
で定量化することにより、複数のプロセス条件を一括し
て最適化することが可能となる。その結果、仕様を満た
す半導体装置を短時間かつ低コストで開発する半導体装
置の製造方法を提供できる。
【0146】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の半導体装置の製造方法において、プロセス関数
を過去の実験値を用いて決定するため、信頼度の高い関
数度を得ることができる。また実験していないような条
件であっても、プロセス関数に従って計算できるため、
仕様を満たす条件を検索することが容易に行なえる。そ
の結果、仕様を満たす半導体装置を短時間かつ低コスト
で開発できる半導体装置の製造方法を提供できる。
【0147】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
に記載の半導体装置の製造方法において、プロセス関数
をシミュレーション値を用いて決定するため、実験して
いない条件であってもプロセス関数に反映させることが
可能となる。その結果、仕様を満たす半導体装置を、短
時間かつ低コストで開発する半導体装置の製造方法を提
供できる。
【0148】請求項4に記載の発明によれば、プロセス
関数値を実験値とシミュレーション値を用いて決定する
ため、プロセスパラメータに対して精度よく、かつ広い
条件範囲について有効なプロセス関数を求め、仕様の値
から、それを実現するパラメータ値を数値計算によって
求めることができる。その結果、仕様を満たす半導体装
置を短時間かつ低コストで開発する半導体装置の製造方
法を提供できる。
【0149】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
の半導体装置の製造方法において、プロセス関数を複数
個の1次関数を用いて記述する。そのため、パラメータ
抽出の数値計算が容易になる。その結果、仕様を満たす
半導体装置を、短時間かつ低コストで開発する半導体装
置の製造方法を提供できる。
【0150】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
に記載の半導体装置の製造方法において、半導体装置の
1つの特性が、プロセス関数の1次結合で表わされる。
複数の特性とプロセスパラメータを関係づけるプロセス
関数を行列で表現することができるため、パラメータ抽
出をするための数値計算が容易になる。その結果、仕様
を満たす半導体装置を、短時間かつ低コストで開発する
半導体装置の製造方法を提供できる。
【0151】請求項7に記載の発明では、請求項1に記
載の半導体装置の製造方法において、プロセスパラメー
タをガウス−ニュートン法を用いて抽出する。比較的線
形性が強い問題に対して収束性がよいので、効率よくパ
ラメータ抽出ができる。その結果、仕様を満たす半導体
装置を短時間かつ低コストで開発する半導体装置の製造
方法を提供できる。
【0152】請求項8に記載の発明によれば、請求項1
に記載の半導体装置の製造方法において、レーベンバー
グ−マーカート法を用いてプロセスパラメータを抽出す
る。比較的非線形性が強い問題に対して安定であり、か
つ早く収束するので、効率よくパラメータ抽出ができ
る。その結果、仕様を満たす半導体装置を短時間かつ低
コストで開発する半導体装置の製造方法を提供できる。
【0153】請求項9に記載の発明によれば、請求項1
に記載の半導体装置の製造方法において、デニス−ゲイ
−ウェルシュ法を用いてプロセスパラメータを抽出す
る。収束半径が比較的大きく初期値依存性が少ないた
め、安定して確実にパラメータ抽出ができる。その結
果、仕様を満たす半導体装置を短時間かつ低コストで開
発する半導体装置の製造方法を提供できる。
【0154】請求項10に記載の発明によれば、請求項
1に記載の半導体装置の製造方法において、ビッグス法
を用いてプロセスパラメータを抽出する。収束半径が比
較的大きく、初期値依存性が少ないため安定して確実に
パラメータを抽出することができる。その結果、仕様を
満たす半導体装置を短時間かつ低コストで開発する半導
体装置の製造方法を提供できる。
【0155】請求項11に記載の発明によれば、請求項
8から10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法に
おいて、プロセスパラメータの初期値を乱数を用いて決
定する。最適値の初期値依存性が問題になるような方法
を用いてパラメータ抽出を行なう場合、抽出されるパラ
メータの範囲が偏ったりすることなく、グローバルな範
囲での最小値を抽出することができる。その結果、仕様
を満たす半導体装置を短時間かつ低コストで開発する半
導体装置を提供できる。
【0156】請求項12に記載の発明によれば、請求項
1に記載の半導体装置の製造方法において、シミュレー
テッド−アニーリング法を用いてプロセスパラメータが
抽出される。極小値が多数あるような問題に対しても、
広い領域内での最小値を検索するのに優れており、パラ
メータの値の範囲を広くとればグローバルな最小値を検
索することが可能になる。その結果、仕様を満たす半導
体装置を短時間かつ低コストで開発する半導体装置を提
供できる。
【0157】請求項13に記載の発明によれば、請求項
1に記載の半導体装置の製造方法において、プロセスパ
ラメータの上限と下限とを定め、その範囲内でプロセス
パラメータを抽出する。これにより、物理的に意味のあ
る値を持つパラメータのみを抽出することができる。そ
の結果、仕様値を満たす半導体装置を短時間かつ低コス
トで開発する半導体装置の製造方法を提供できる。
【0158】請求項14に記載の発明によれば、請求項
1に記載の半導体装置の製造方法において、プロセスパ
ラメータの取得る範囲を、その範囲内でプロセスパラメ
ータが単調に変化するものに限定し、その範囲内で最適
なプロセスパラメータを抽出する。これにより、極小値
の数を減少させることができるため、プロセスパラメー
タの抽出が効率的になる。その結果、仕様値を満たす半
導体装置を短時間かつ低コストで開発する半導体装置の
製造方法を提供できる。
【0159】請求項15に記載の発明によれば、請求項
1に記載の半導体装置の製造方法において、すべてのプ
ロセスパラメータを一括して抽出する。これにより、グ
ローバルな最小値を検索することが可能である。その結
果、仕様を満たす半導体装置を短時間かつ低コストで開
発する半導体装置の製造方法を提供できる。
【0160】請求項16に記載の発明によれば、請求項
1に記載の半導体装置の製造方法において、まず一部の
プロセスパラメータを一括して抽出し、残りのパラメー
タをその後で一括して抽出する。これにより、束縛条件
下で、一部のパラメータ値を固定してその他のパラメー
タ値の最適化を行なうことが可能である。また計算量も
削減できる。その結果、仕様を満たす半導体装置を短時
間かつ低コストで開発する半導体装置の製造方法を提供
できる。
【0161】請求項17に記載の発明によれば、請求項
16に記載の半導体装置の製造方法において、まずプロ
セスパラメータのうちの感度の高いもののみを抽出し、
次に感度の低いプロセスパラメータを抽出する。こうす
ることにより、効率よくプロセスパラメータを抽出する
ことがきる。その結果、仕様を満たす半導体装置を短時
間かつ低コストで開発する半導体装置の製造方法を提供
できる。
【0162】請求項18に記載の発明によれば、請求項
1に記載の半導体装置の製造方法において、複数個の最
適解が得られた場合、最も感度が低いと判定された最適
解を最適なプロセスパラメータの組として選択する。プ
ロセスマージンが大きくなるため、実際の製造工程にお
ける条件のばらつきを考慮しても仕様値に適合した半導
体装置を得ることができる。その結果、仕様を満たす半
導体装置を短時間かつ低コストで開発する半導体装置の
製造方法を提供できる。
【0163】請求項19に記載の発明によれば、請求項
1に記載の半導体装置の製造方法において、抽出された
プロセスパラメータをたとえばLANなどの伝送手段を
用いて製造工場に転送し、製造工場ではそのパラメータ
に従って半導体装置を製造する。これによりプロセスパ
ラメータの抽出から半導体装置の製造までの時間が短縮
できる。その結果、仕様を満たす半導体装置を短時間か
つ低コストで開発する半導体装置の製造方法を提供でき
る。
【0164】請求項20に記載の発明によれば、請求項
1に記載の半導体装置の製造方法において、プロセス関
数を、プロセスパラメータに対するプロセス関数値の分
布範囲の中心値を抽出し、これら中心値を連ねたものと
して決定する。特定のプロセスパラメータが変化して
も、プロセス関数値の値はその平均値であるため、仕様
からそれほど大きくはずれた特性を示すことがなくな
る。その結果、仕様を満たす半導体装置を短時間かつ低
コストで開発する半導体装置の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プロセスパラメータを引数とするプロセス関
数の関係の一例を示す図である。
【図2】 本発明に従った半導体装置の製造方法の概略
の手順を示すフローチャートである。
【図3】 本発明の第1の実施例におけるプロセスパラ
メータ抽出の手順を示すフローチャートである。
【図4】 プロセスパラメータの伝送を模式的に示す図
である。
【図5】 抽出されたパラメータ値の初期値依存性を説
明する模式図である。
【図6】 実施例2によるプロセスパラメータの抽出手
順を示すフローチャートである。
【図7】 実施例3による計算手順を示すフローチャー
トである。
【図8】 実施例4の計算手順を示すフローチャートで
ある。
【図9】 実施例5に従った処理の手順を示すフローチ
ャートである。
【図10】 実施例6を説明するためのプロセス関数の
模式図である。
【図11】 2つのプロセスパラメータP、Qおよびそ
の関数F(P,Q)の分布範囲を模式的に示す図であ
る。
【図12】 実施例6による処理の手順を示すフローチ
ャートである。
【図13】 MOSFETの従来の製造方法の概要を断
面図で示す工程図である。
【図14】 MOSFETの従来の製造方法の概要を断
面図で示す工程図である。
【図15】 MOSFETの従来の製造方法の概要を断
面図で示す工程図である。
【図16】 MOSFETの従来の製造方法の概要を断
面図で示す工程図である。
【図17】 MOSFETの従来の製造方法の概要を断
面図で示す工程図である。
【図18】 MOSFETの従来の製造方法の概要を断
面図で示す工程図である。
【図19】 MOSFETの従来の製造方法の概要を断
面図で示す工程図である。
【図20】 MOSFETの従来の製造方法の概要を断
面図で示す工程図である。
【図21】 MOSFETの従来の製造方法の概要を断
面図で示す工程図である。
【図22】 プロセス条件を変化させた場合の、トラン
ジスタの電気特性を示すグラフである。
【符号の説明】
72 エンジニアリングワークステーション、74 半
導体製造工場、82、84、86、88 半導体製造装
置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 園田 賢一郎 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社ユー・エル・エス・アイ開発研究 所内 (72)発明者 藤永 正人 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社ユー・エル・エス・アイ開発研究 所内 (72)発明者 石川 清志 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社ユー・エル・エス・アイ開発研究 所内 (72)発明者 小谷 教彦 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社ユー・エル・エス・アイ開発研究 所内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置の特性を、前記半導体装置の
    製造工程におけるプロセスパラメータを引数とするプロ
    セス関数で記述するステップと、 所与の仕様を満たす最適なプロセスパラメータの組を、
    前記プロセス関数を用いて抽出するステップと、 前記抽出されたプロセスパラメータに従った製造工程を
    用いて前記半導体装置を製造するステップとを含む、半
    導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記記述するステップにおいて、実験値
    からプロセス関数を決定することを特徴とする、請求項
    1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記記述するステップにおいて、シミュ
    レーション値からプロセス関数を決定することを特徴と
    する、請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記記述するステップにおいて、実験値
    およびシミュレーション値の双方を用いてプロセス関数
    を決定することを特徴とする、請求項1記載の半導体装
    置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記プロセス関数は、複数個の1次関数
    を用いて記述することを特徴とする、請求項1記載の半
    導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記記述するステップが、 各々が、対応の1つのプロセス工程が半導体装置の特性
    の1つに与える特性を記述する複数個のプロセス関数を
    決定するステップと、 半導体装置の特性の各々を、前記複数個のプロセス関数
    の1次結合で表わすステップとを含む、請求項1記載の
    半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記プロセスパラメータを抽出するステ
    ップにおいて、ガウス−ニュートン法を用いることを特
    徴とする、請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記プロセスパラメータを抽出するステ
    ップにおいて、レーベンバーグ−マーカート法を用いる
    ことを特徴とする、請求項1記載の半導体装置の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記プロセスパラメータを抽出するステ
    ップにおいて、デニス−ゲイ−ウェルシュ法を用いるこ
    とを特徴とする、請求項1記載の半導体装置の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記プロセスパラメータを抽出するス
    テップにおいて、ビッグス法を用いることを特徴とす
    る、請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記プロセスパラメータを抽出するス
    テップにおいて、プロセスパラメータの初期値を乱数を
    用いて決定することを特徴とする、請求項8から10の
    いずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記プロセスパラメータを抽出するス
    テップにおいて、シミュレーテッド−アニーリング法を
    用いることを特徴とする、請求項1記載の半導体装置の
    製造方法。
  13. 【請求項13】 前記プロセスパラメータを抽出するス
    テップにおいて、プロセスパラメータの上限と下限とを
    定め、その範囲内でプロセスパラメータを抽出すること
    を特徴とする、請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記プロセスパラメータを抽出するス
    テップにおいて、プロセスパラメータの取得る範囲を、
    その範囲内でプロセスパラメータが単調に変化するもの
    に限定し、その範囲内で最適なプロセスパラメータを抽
    出することを特徴とする、請求項1記載の半導体装置の
    製造方法。
  15. 【請求項15】 前記プロセスパラメータを抽出するス
    テップにおいて、すべてのプロセスパラメータを一括し
    て抽出することを特徴とする、請求項1記載の半導体装
    置の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記プロセスパラメータを抽出するス
    テップは、 一部のプロセスパラメータを一括して抽出する第1のス
    テップと、 その後、前記第1のステップで抽出されたプロセスパラ
    メータの値を固定して、残りのプロセスパラメータを抽
    出する第2のステップとを含むことを特徴とする、請求
    項1記載の半導体装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記第1のステップで、プロセスパラ
    メータのうちの、感度の高いプロセスパラメータのみを
    抽出し、前記第2のステップでは、感度の低いプロセス
    パラメータを抽出することを特徴とする、請求項16記
    載の半導体装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 さらに、最適解が複数個得られたか否
    かを判定するステップを含み、 最適解が複数個得られた時にはさらに、 得られた複数個の最適解の各々について感度解析を行な
    うステップと、 最も感度が低いと判定された最適解を最適なプロセスパ
    ラメータの組として選択するステップとを含む、請求項
    1記載の半導体装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記製造するステップは、 抽出されたプロセスパラメータを、伝送手段を用いて製
    造工場に伝送するステップと、 前記製造工場において、伝送されたプロセスパラメータ
    に従った条件で半導体装置を製造するステップとを含
    む、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  20. 【請求項20】 あるプロセス関数が複数のプロセスパ
    ラメータの関数である場合に、 前記プロセス関数で記述するステップは、 前記複数のプロセスパラメータのうちの一部のプロセス
    パラメータの値を、各々複数個の値に固定して、前記一
    部のプロセスパラメータのうちの残りのプロセスパラメ
    ータを種々に変化させることにより、前記プロセス関数
    の関数値の、前記残りのプロセスパラメータの各値に対
    する分布範囲を求めるステップと、 前記残りのプロセスパラメータの各値に対して、求めら
    れた分布範囲の中心値を抽出し、これら中心値を連ねた
    ものを前記プロセス関数として決定するステップとを含
    む、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
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