JPH08278649A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH08278649A
JPH08278649A JP10311095A JP10311095A JPH08278649A JP H08278649 A JPH08278649 A JP H08278649A JP 10311095 A JP10311095 A JP 10311095A JP 10311095 A JP10311095 A JP 10311095A JP H08278649 A JPH08278649 A JP H08278649A
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孝彰 池上
Eiji Kurimoto
鋭司 栗本
Setsu Rokutanzono
節 六反園
Yasuo Suzuki
康夫 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 可視域から近赤外域に亘って高感度であり、
繰り返し使用時においても帯電電位の減少、残留電位の
上昇などのない静電特性の安定性に優れ、画像濃度の低
下や地汚れの発生がなく、高寿命で高信頼性を有する単
層型電子写真感光体を提供する。 【構成】 導電性支持体上に光導電層を形成してなる電
子写真感光体において、該光導電層が下記一般式(I)
で表される少なくとも一つのジスアゾ顔料、X型無金属
フタロシアニン、電荷輸送物質及び結着樹脂を含有する
単一の層からなる電子写真感光体。 〔但し、上記一般式(I)中、A及びBは、特定のカッ
プラー残基を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンター等
に用いられる電子写真感光体に関し、更に詳しくは単層
型の電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来技術】電子写真感光体に用いる光導電性物質とし
て、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無機物質
があるが、これら無機物質は電子写真感光体として要求
される光感度、熱安定性、耐久性等の特性、及び製造条
件において必ずしも満足できるものではない。例えば、
セレンは熱、汚れ等により結晶化し易く特性が劣化しや
すく、また、製造コスト、耐衝撃性、毒性等取扱上の注
意を要するなどの欠点がある。硫化カドミウムを用いた
電子写真感光体は耐湿性、耐久性に劣り、また、毒性の
問題がある。酸化亜鉛も、耐湿性、耐久性に劣るという
欠点がある。
【0003】これらの無機光導電性物質を用いた電子写
真感光体に対し、有機光導電性物質を用いた電子写真感
光体は、成膜容易性、製造コストあるいは有機化合物と
してのバリエーションの広さから、活発に研究開発が行
れるようになっている。有機光導電性物質を用いた電子
写真感光体としては、電荷発生層と電荷輸送層とを積層
した機能分離型の電子写真感光体、樹脂バインダー中に
電荷発生物質を分散させた単層型の電子写真感光体など
が挙げられ、中でも積層型の電子写真感光体が高感度と
いう点から主流を占めている。例えば、積層型の電子写
真感光体としては特公昭55−42380号公報に記載
のクロルダイアンブルーを含有する電荷発生層とヒドラ
ゾン化合物を含有する電荷輸送層とを組み合わせた電子
写真感光体など多くのものが知られており、また、電荷
発生物質としては特開昭53−133445号公報、特
開昭54−21728号公報、特開昭54−22834
号公報などにより、電荷輸送物質としては特開昭58−
198043号公報、特開昭58−199352号公報
などにより多くのものが知られている。有機光導電性物
質を用いた電子写真感光体として実用化されているもの
は殆どこの積層型の電子写真感光体である。
【0004】しかしながら、積層型の電子写真感光体で
は、一般に高感度化のために電荷発生層を0.1〜1.
0μmと膜厚を薄くする必要があり、導電性基体表面の
状態や塗工時の雰囲気、環境等の影響を受け易く、歩留
まり、製造コスト等に大きな影響を及ぼしている。ま
た、電荷輸送層に含有される電荷輸送物質は高感度化の
ために電荷移動度の高いものが要求されるが、電荷移動
度の高い電荷輸送物質は殆どが正孔輸送性のものである
ため、実用化されている積層型の電子写真感光体は負帯
電型のものに限られている。このような負帯電型の電子
写真感光体では、使用時に負極性のコロナ放電を利用す
るものが殆どであるため、オゾンの発生量が多く、人体
に有害であるばかりでなく、感光体材料と反応すること
によって電子写真感光体そのものの寿命も短くしてい
る。これを防止するため、オゾンを発生しにくい帯電シ
ステムや生成オゾンを分解するシステム、装置内のオゾ
ンを排気するシステム等、特別なシステムが提案され実
用化されているが、プロセスやシステムを複雑化するな
どの欠点がある。
【0005】これらの欠点を解消するために、正帯電プ
ロセスに用いられる単層型の電子写真感光体の研究が進
められており、このような正帯電型の電子写真感光体と
して、例えば、特公昭50−10496号公報にはポリ
ビニルカルバゾールと2,4,7−トリニトロ−9−フ
ルオレノンを含有した電子写真感光体が、特公昭48−
25658号公報にはポリビニルカルバゾールをピリリ
ウム塩系色素で増感した電子写真感光体、又は共晶錯体
を主成分とする電子写真感光体が、特開昭47−303
30号公報には電荷発生物質と電荷輸送物質からなる電
子写真感光体が、特開昭63−271461号公報、特
開平1−118143号公報、特開平3−65961号
公報等にはペリレン顔料と電荷輸送物質からなる電子写
真感光体が、また特開平3−65961号公報等にはフ
タロシアニン化合物と結着樹脂からなる電子写真感光体
が、それぞれ開示されている。
【0006】また、近年、複写機の複合化、高機能化に
伴い、アナログ及びデジタル機能を持ち合わせる複写機
等に対応する電子写真感光体の開発が行われている。こ
の場合、電子写真感光体に要求される特性としては、デ
ジタル機能に対応するにはLDレーザー光源の波長であ
る近赤外領域に高感度を有していることが、またアナロ
グ機能に対応するには白色光源の波長つまり、可視光域
に高感度を有することが望まれる。このような電子写真
感光体としては、特開昭63−236047号公報、特
開昭63−243950号公報、特開昭63−2439
51号公報、特開平1−315752号公報などに、可
視光域に感度を有する顔料と近赤外域に感度を有する顔
料とを混合して可視域から近赤外域に亘って広い分光感
度を有するようにした電子写真感光体が提案されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の単層型電子写真
感光体は、積層型の電子写真感光体に比べて、特に感度
並びに繰り返し使用時における帯電電位の減少や残留電
位の上昇など静電特性の安定性などに劣り、画像濃度の
低下や地汚れが発生し、高寿命で高信頼性を有する単層
型電子写真感光体が得られないという問題がある。ま
た、アナログ及びデジタル機能を持ち合わせる複写機等
に対応する電子写真感光体として、可視域から近赤外域
に亘って広い分光感度を有するようにした電子写真感光
体が提案されているが、これらの電子写真感光体は、積
層型で構成されている場合がほとんどであり、この場合
には、上層における電荷輸送物質が光を吸収するため、
特に短波長域での光感度が劣化し、可視域から近赤外域
に亘って高い分光感度が得られないという問題がある。
【0008】そこで本発明の課題はこのような問題を解
決することにある。従って、本発明の目的は、可視域か
ら近赤外域に亘って高感度であり、繰り返し使用時にお
いても帯電電位の減少や残留電位の上昇などのない静電
特性の安定性に優れ、画像濃度の低下や地汚れの発生の
ない高寿命で高信頼性を有する単層型電子写真感光体を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、光導電層
中に可視域に感度を有する特定のジスアゾ顔料と近赤外
域に感度を有するX型無金属フタロシアニン顔料を含有
させることにより、ジスアゾ顔料又はX型無金属フタロ
シアニン顔料をそれぞれ単独に用いた場合の感度の総和
以上の増感効果があり、更に単層型構造とすることによ
り積層型構造で生じる短波長光に対する感度低下がな
く、可視光及び近赤外光に対して高い感度を有し、且つ
繰り返し使用時においても帯電電位の減少や残留電位の
上昇などのない静電特性の安定性に優れ、画像濃度の低
下や地汚れの発生のない電子写真感光体が得られること
を見い出し、本発明に至ったものである。
【0010】すなわち、本発明の上記目的は、導電性支
持体上に光導電層を形成してなる電子写真用感光体にお
いて、光導電層が、下記一般式(I)で表される少なく
とも一つのジスアゾ顔料、X型無金属フタロシアニン、
電荷輸送物質及び結着樹脂を含有する単一の層からなる
ことを特徴とする電子写真感光体によって達成される。
【化1】 〔但し、上記一般式(I)中、A及びBは、下記一般式
(II)〜(VIII)で表されるカプラー残基を示す。
【化2】 {但し、上記一般式(II)中、X1、Y1及びZはそれぞ
れ以下のものを表す。 X1:−OH、−NHCOCH3、又は−NHSO2
3。 Y1:−CON(R2)(R3)、−CONHN=C
(R6)(R7)、−CONHN(R8)(R9)、−CO
NHCONH(R12)、水素原子、−COOH、−CO
OCH3、−COOC65、又はベンズイミダゾリル
基。(R2、R3は水素原子、置換若しくは無置換のアル
キル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しく
は無置換のヘテロ環基を示し、R2、R3はそれらに結合
する窒素原子と共に環を形成しても良い。R6、R7は水
素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しく
は無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリー
ル基、置換若しくは無置換のスチリル基、置換若しくは
無置換のヘテロ環基を示し、R6、R7はそれらに結合す
る炭素原子と共に環を形成しても良い。R8、R9は水素
原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは
無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール
基、置換若しくは無置換のスチリル基、置換若しくは無
置換のヘテロ環基を示し、R8、R9は5員環あるいは6
員環を形成してもよく、この場合5員環あるいは6員環
は、縮合芳香族環を有しても良い。R12は置換若しくは
無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール
基、置換若しくは無置換のヘテロ環基を示す。) Z:ベンゼン環と結合してナフタレン環、アントラセン
環、カルバゾール環、ベンゾカルバゾール環、ジベンゾ
カルバゾール環、ジベンゾフラン環、ベンゾナフトフラ
ン環、及びジベンゾチオフェン環から選ばれる多環芳香
族環又はヘテロ環を形成するのに必要な残基。これらの
環には置換基が有ってもよい。}
【化3】 (R4は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、
又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。)
【化4】 (R5は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、
又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。)
【化5】 (Yは芳香族炭化水素の2価の基、又は窒素原子を環内
に含むヘテロ環の2価の基を示す。)
【化6】 (Yは芳香族炭化水素の2価の基、又は窒素原子を環内
に含むヘテロ環の2価の基を示す。)
【化7】 (R10は水素原子、低級アルキル基、カルボキシル基、
又はそのエステルを示し、Ar1は置換若しくは無置換
の芳香族炭化水素環基を示す。)
【化8】 (R11は水素原子、低級アルキル基、カルボキシル基、
又はそのエステルを示し、Ar2は置換若しくは無置換
の芳香族炭化水素環基を示す。)〕
【0011】上記一般式で示されるカップラー残基は、
更に具体的には、R2、R3、R4、R5、R6、R7
8、R9、又はR12におけるアルキル基、アリール基、
アラルキル基、ヘテロ環基としては、炭素数1〜4の低
級アルキル基、フェニル基、ナフチル基、アンスリル
基、ピレニル基、ベンジル基、フリル基、チエニル基、
ピリジル基、カルバゾリル基、ジベンゾフリル基などが
挙げられる。アルキル基における置換基としては、ハロ
ゲン原子などが、またアリール基、アラルキル基、ヘテ
ロ環基及びR6、R7、R8、R9のスチリル基における置
換基としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ
素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基などの
低級アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基などのアルコキシ基、ジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基などのアルキルアミノ基、ニトロ
基、シアノ基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ基、
フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基などが挙げられ
る。
【0012】Zがベンゼン環と結合して形成される多環
芳香族環又はヘテロ環における置換基としては、塩素原
子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原
子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、t−ブチル基などの低級アルキル基、メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基など
のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基などが挙げられ
る。また、R10及びR11の低級アルキル基としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、t−ブチル基などが挙げられ、Ar1及びAr2
おける芳香族炭化水素環基としては、フェニル基、ナフ
チル基などが、その置換基としては、ハロゲン原子、低
級アルキル基などが挙げられる。
【0013】本発明に使用されるジスアゾ顔料とX型無
金属フタロシアニンの含有比は、重量比で0.01≦X
型無金属フタロシアニン/(ジスアゾ顔料+X型無金属
フタロシアニン)≦0.99の範囲とするのが好まし
く、この範囲外では光感度の増感効果が少なくなる。光
感度の増感は、特にX型無金属フタロシアニンが感度を
有する700nm以上の長波長域で起こり、ジスアゾ顔
料とX型無金属フタロシアニンの含有比が、0.40≦
X型無金属フタロシアニン/(ジスアゾ顔料+X型無金
属フタロシアニン)≦0.99の範囲である場合により
大きな増感効果をを示し、特に好ましい。
【0014】更に、ジスアゾ顔料とX型無金属フタロシ
アニン顔料とを同時に機械的エネルギーを加えて混合粉
砕することによって、上記の増感効果が著しく向上す
る。この理由については明らかではないが、機械的エネ
ルギーを加えて粉砕あるいは混合処理等を行うことによ
り、顔料間で相互作用が生じ易い状態となり、電荷発生
効率が向上することによるものと推測される。
【0015】本発明で用いられる一般式(I)で表され
るジスアゾ顔料の具体例としては、以下に述べるような
化合物が挙げられるが、これらの中でも特に下記式
(A)及び(B)で表される化合物は、可視域の感度が
高く、X型無金属フタロシアニン顔料との組み合わせで
混合使用した場合、塗工液の安定性よく、良好な塗膜形
成が可能であり、且つ大幅な増感効果が得られる。
【0016】
【化9】
【化10】
【0017】一般式(I)で表されるジスアゾ顔料のカ
ップラー残基を形成するカップラーの具体例を下記表1
−(1)乃至表16に例示する。
【0018】
【表1−(1)】
【0019】
【表1−(2)】
【0020】
【表1−(3)】
【0021】
【表2−(1)】
【0022】
【表2−(2)】
【0023】
【表3−(1)】
【0024】
【表3−(2)】
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】
【表7】
【0029】
【表8】
【0030】
【表9】
【0031】
【表10】
【0032】
【表11】
【0033】
【表12−(1)】
【0034】
【表12−(2)】
【0035】
【表12−(3)】
【0036】
【表13−(1)】
【0037】
【表13−(2)】
【0038】
【表13−(3)】
【0039】
【表14−(1)】
【0040】
【表14−(2)】
【0041】
【表15】
【0042】
【表16】
【0043】また、本発明の電子写真感光体に用いられ
る電荷輸送物質としては、例えば、オキサゾール誘導
体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、
及び以下に述べるような一般式(1)〜(19)で表さ
れるような化合物が挙げられる。
【0044】
【化11】 (式中、R1はメチル基、エチル基、2−ヒドロキシエ
チル基又は2−クロルエチル基を表し、R2はメチル
基、エチル基、ベンジル基又はフェニル基を表し、R3
は水素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアル
キル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、ジアルキルア
ミノ基又はニトロ基を表す。)
【0045】一般式(1)で表される化合物には、例え
ば、9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−1−メ
チル−1−フェニルヒドラゾン、9−エチルカルバゾー
ル−3−アルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒド
ラゾン、9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−
1,1−ジフェニルヒドラゾンなどがある。
【0046】
【化12】 (式中、Arはナフタレン環、アントラセン環、スチリ
ル環及びそれらの置換体あるいはピリジン環、フラン
環、チオフェン環を表し、Rはアルキル基又はベンジル
基を表す。) 一般式(2)で表される化合物には、例えば、4−ジエ
チルアミノスチリル−3−アルデヒド−1−メチル−1
−フェニルヒドラゾン、4−メトキシナフタレン−1−
アルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾンな
どがある。
【0047】
【化13】 (式中、R1は炭素数1〜11のアルキル基、置換若し
くは無置換のフェニル基又は複素環基を表し、R2、R3
はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭
素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、クロ
ルアルキル基又は置換若しくは無置換のアラルキル基を
表し、また、R2とR3は互いに結合し窒素を含む複素環
を形成していてもよい。R4は同一でも異なっていても
よく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキ
シ基又はハロゲン原子を表す。)
【0048】一般式(3)で表される化合物には、例え
ば、1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プ
ロパン、トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メタ
ン、1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プ
ロパン、2,2′−ジメチル−4,4′−ビス(ジエチ
ルアミノ)−トリフェニルメタンなどがある。
【0049】
【化14】 (式中、Rは水素原子又はハロゲン原子を表し、Arは
置換若しくは無置換のフェニル基、ナフチル基、アント
リル基又はカルバゾリル基を表す。) 一般式(4)で表される化合物には、例えば、9−(4
−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、9−ブロム
−10−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン
などがある。
【0050】
【化15】 (式中、R1は低級アルキル基、置換若しくは無置換の
フェニル基又はベンジル基を表し、R2及びR3は水素原
子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原
子、ニトロ基、アミノ基あるいは低級アルキル基又はベ
ンジル基で置換されたアミノ基を表し、nは1または2
の整数を表す。) 一般式(5)で表される化合物には、例えば、3−スチ
リル−9−エチルカルバゾール、3−(4−メトキシス
チリル)−9−エチルカルバゾールなどがある。
【0051】
【化16】 (式中、R1は水素原子、アルキル基、アルコキシ基又
はハロゲン原子を表し、R2及びR3はアルキル基、置換
若しくは無置換のアラルキル基あるいは置換若しくは無
置換のアリール基を表し、R4は水素原子又は置換若し
くは無置換のフェニル基を表し、また、Arは置換若し
くは無置換のフェニル基又はナフチル基を表す。)
【0052】一般式(6)で表される化合物には、例え
ば、4−ジフェニルアミノスチルベン、4−ジベンジル
アミノスチルベン、4−ジトリルアミノスチルベン、1
−(4−ジフェニルアミノスチリル)ナフタレン、1−
(4−ジエチルアミノスチリル)ナフタレンなどがあ
る。
【0053】
【化17】 〔式中、nは0又は1の整数、R1は水素原子、アルキ
ル基又は置換若しくは無置換のフェニル基を表し、Ar
1は置換若しくは無置換のアリール基を表し、R5は置換
アルキル基を含むアルキル基又は置換若しくは無置換の
アリール基を表し、Aは9−アントリル基、置換若しく
は無置換のカルバゾリル基又は
【化18】 を表し、ここでR2は水素原子、アルキル基、アルコキ
シ基、ハロゲン原子、又は
【化19】 (但し、R3及びR4はアルキル基、置換若しくは無置換
のアラルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を
示し、R3及びR4は同じでも異なっていてもよく、また
環を形成してもよい)を表し、mは0,1,2又は3の
整数であって、mが2以上のときはR2は同一でも異な
ってもよい。また、nが0のとき、AとR1は共同で環
を形成してもよい。〕
【0054】一般式(7)で表される化合物には、例え
ば、4′−ジフェニルアミノ−α−フェニルスチルベ
ン、4′−ビス(メチルフェニル)アミノ−α−フェニ
ルスチルベンなどがある。
【0055】
【化20】 (式中、R1は低級アルキル基、低級アルコキシ基又は
ハロゲン原子を表し、nは0〜4の整数を表し、R2
3は同一でも異なっていてもよく、水素原子、低級ア
ルキル基、低級アルコキシ基又はハロゲン原子を表
す。)
【0056】一般式(8)で表されるベンジジン化合物
には、例えば、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス
(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−
4,4′−ジアミン、3,3’−ジメチル−N,N,
N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−
[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミンなどが
ある。
【0057】
【化21】 (式中、R1、R3及びR4は水素原子、アミノ基、アル
コキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、メチ
レンジオキシ基、置換若しくは無置換のアルキル基、ハ
ロゲン原子又は置換若しくは無置換のアリール基を、R
2は水素原子、アルコキシ基、置換若しくは無置換のア
ルキル基、又はハロゲン原子を表す。但し、R1、R2
3及びR4はすべて水素原子である場合を除く。また、
k,l,m及びnは1,2,3又は4の整数であり、各
々が2,3又は4の整数のときは前記R1、R2、R3
びR4は同じでも異なっていてもよい。)
【0058】一般式(9)で表されるビフェニルアミン
化合物には、例えば、4’−メトキシ−N,N−ジフェ
ニル−[1,1’−ビフェニル]−4−アミン、4’−
メチル−N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−
[1,1’−ビフェニル]−4−アミン、4’−メトキ
シ−N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−[1,
1’−ビフェニル]−4−アミンなどがある。
【0059】
【化22】 (式中、Arは炭素数18個以下の縮合多環式炭化水素
基を表し、また、R1及びR2は水素原子、ハロゲン原
子、置換若しくは無置換のアルキル基、アルコキシ基、
置換若しくは無置換のフェニル基を表し、それぞれ同じ
でも異なっていても良い。) また、一般式(10)で表されるトリアリールアミン化
合物には、例えば、1−ルアミノピレン、1−ジ(p−
トリルアミノ)ピレンなどがある。
【0060】
【化23】 A−CH=CH−Ar−CH=CH−A (11) 〔式中、Arは置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基
を表し、Aは、
【化24】 (但し、Ar′は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素
基を表し、R1及びR2は置換若しくは無置換のアルキル
基又は置換若しくは無置換のアリール基である)を表
す。〕 一般式(11)で表されるジオレフィン芳香族化合物に
は、例えば、1,4−ビス(4−ジフェニルアミノスチ
リル)ベンゼン、1,4−ビス[4−ジ(p−トリル)
アミノスチリル]ベンゼンなどがある。
【0061】
【化25】 (式中、R1はアルキル基、ベンジル基、フェニル基又
はナフチル基を表し、R2は水素原子、炭素数1〜3の
アルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、ジアルキル
アミノ基、ジアラルキルアミノ基又はジアリールアミノ
基を表し、nは1〜4の整数を表し、nが2以上のとき
はR2は同じでも異なっていてもよい。R3は水素原子又
はメトキシ基を表す。)
【0062】一般式(12)で表される化合物には、例
えば、4−メトキシベンズアルデヒド−1−メチル−1
−フェニルヒドラゾン、2,4−ジメトキシベンズアル
デビド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4−
ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニル
ヒドラゾン、4−メトキシベンズアルデヒド−1−べン
ジル−1−(4−メトキシ)フェニルヒドラゾン、4−
ジフェニルアミノベンズアルデヒド−1−ベンジル−1
−フェニルヒドラゾン、4−ジベンジルアミノベンズア
ルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾンなどがある。
【0063】
【化26】 (式中、R1は水素原子、置換若しくは無置換のアルキ
ル基及びフェニル基を表し、R2は水素原子、置換若し
くは無置換のアルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン
原子を示す。) 一般式(13)で表される化合物としては、例えば、N
−エチル−3,6−テトラベンジルアミノカルバゾール
などがある。
【0064】
【化27】 〔式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭
素数1〜4のアルコキシ基又は炭素数1〜4のアルキル
基を表し、Arは
【化28】 を表し、R2は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R3
水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、
炭素数1〜4のアルコキシ基又はジアルキルアミノ基を
表し、nは1又は2であって、nが2のときはR3は同
一でも異なってもよく、R4及びR5は水素原子、炭素数
1〜4の置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若し
くは無置換のベンジル基を表す。〕 一般式(14)で表される化合物としては、例えば、9
−(4−ジメチルアミノベンジリデン)フルオレン、3
−(9−フルオレニリデン)−9−エチルカルバゾール
などがある。
【0065】
【化29】 (式中、Rはカルバゾリル基、ピリジン基、チエニル
基、インドリル基、フリル基あるいは置換若しくは非置
換のフェニル基、スチリル基、ナフチル基又はアントリ
ル基であって、これらの置換基がジアルキルアミノ基、
アルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基又はそのエス
テル、ハロゲン原子、シアノ基、アラルキルアミノ基、
N−アルキル−N−アラルキルアミノ基、アミノ基、ニ
トロ基及びアセチルアミノ基からなる群から選ばれた基
を表す。) 一般式(15)で表される化合物には、例えば、1,2
−ビス(4−ジエチルアミノスチリル)ベンゼン、1,
2−ビス(2,4−ジメトキシスチリル)ベンゼンなど
がある。
【0066】
【化30】 (式中、R1、R2及びR3は水素原子、低級アルキル
基、低級アルコキシ基、ジアルキルアミノ基又はハロゲ
ン原子を表し、nは0又は1を表す。) 一般式(16)で表される化合物には、例えば、1−フ
ェニル−3−(4−ジエチルアミノスチリル)−5−
(4−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−フェ
ニル−3−(4−ジメチルアミノスチリル)−5−(4
−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリンなどがある。
【0068】
【化31】 (式中、R1及びR2は置換アルキル基を含むアルキル
基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表し、Aは
置換アミノ基、置換若しくは無置換のアリール基又はア
リル基を表す。)
【0069】一般式(17)で表される化合物には、例
えば、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾール、2−N,N−ジフェニ
ルアミノ−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−1,
3,4−オキサジアゾール、2−(4−ジメチルアミノ
フェニル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾールなどがある。
【0070】
【化32】 (式中、Xは水素原子、低級アルキル基又はハロゲン原
子を表し、Rは置換アルキル基を含むアルキル基、又は
置換若しくは無置換のアリール基を表し、Aは置換アミ
ノ基又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
【0071】一般式(18)で表される化合物として
は、例えば、2−N,N−ジフェニルアミノ−5−(N
−エチルカルバゾール−3−イル)−1,3,4−オキ
サジアゾール、2−(4−ジエチルアミノフェニル)−
5−(N−エチルカルバゾール−3−イル)−1,3,
4−オキサジアゾールなどがある。
【0072】
【化33】 (式中、Arは芳香族炭化水素基を、Rは水素原子、置
換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換
のアリール基を、それぞれ表す。nは0又は1、mは1
又は2であって、n=0,m=1の場合、ArとRは共
同で環を形成しても良い。) 一般式(19)で表されるスチリルピレン化合物として
は、例えば、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ピ
レン、1−[4−ジ(p−トリル)アミノスチリル]ピ
レンなどがある。
【0073】これらの電荷輸送物質は、単独又は2種以
上混合して用いることもできる。以上の中でも本発明に
おいては、酸化電位+0.5V(vs SCE)以上の
電荷輸送物質、更には一般式(1)〜(11)で表され
る電荷輸送物質を用いることにより、帯電性及び光感度
の面で優れたものとなり、好ましい。なお、本発明にお
ける電荷輸送物質の酸化電位とは、一般に知られている
サイクリックボルタメタリー測定における半波電位のこ
とであり、条件としては常温にて溶媒としてアセトニト
リル、電解質として0.1MTEAP、参照電極として
飽和カロメル電極(SCE)を用いたときの値である。
【0074】また、本発明に用いられる結着樹脂として
は、公知のものが用いられるが、絶縁性でフィルム形成
能の高い高分子重合体が好ましい。例えば、ポリスチレ
ン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合
体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート(ビスフェ
ノールAタイプ、ビスフェノールZタイプ)、酢酸セル
ロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコー
ン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、
フェノール樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性又は熱硬化
性樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0075】本発明の電子写真感光体に用いられる導電
性の支持体としては、アルミニウム、黄銅、ステンレ
ス、ニッケル等の金属又は合金、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリプロピレン、ナイロン、ガラス、紙等の絶
縁性支持体上にアルミニウム、銀、金、ニッケルなどの
金属あるいは酸化インジウム、酸化スズ等の導電性材料
を薄膜形成したもの、カーボンブラック、酸化インジウ
ム、酸化スズ等の導電性粉末を適当な樹脂に分散し皮膜
形成したもの、導電処理を施した紙等が例示できる。導
電性支持体の形状は特に制約はなく、必要に応じて板
状、ドラム状、ベルト状のものが用いられる。
【0076】以下、本発明を図1〜4において説明する
と、1は導電性支持体、2は本発明に係る光導電層を示
す。本発明の電子写真感光体は、図1〜4に示す如く、
光導電層が単層型であればいずれの形態でもよく、光導
電層2と導電性支持体1の間に接着性、電荷ブロッキン
グ性を向上させるために下引層3を設けてもよい。更
に、耐摩耗性など機械的耐久性を向上させるために、光
導電層上に保護層4を設けてもよい。
【0077】本発明の電子写真感光体を作成するには、
前記ジスアゾ顔料とX型無金属フタロシアニン顔料を前
記の方法で同時に混合粉砕したものに、電荷輸送物質、
結着樹脂を加えて混合し、導電性支持体上に浸漬塗工法
やスプレーコート、ビードコート法などを用いて塗布す
ればよい。混合粉砕するときの溶媒としては、ケトン、
エステル、アルコール、環状エーテル、環状ケトン等が
挙げられ、好ましくは環状エーテル、環状ケトン、特に
好ましくは、増感効果の発現性からみてテトラヒドロフ
ラン、シクロヘキサノンが挙げられる。
【0078】本発明の電子写真感光体における電荷発生
物質と結着樹脂との割合としては、結着樹脂10重量部
に対し、ジスアゾ顔料を0.01〜10重量部、特に
0.1〜10重量部の範囲とするのが好ましい。ジスア
ゾ顔料が上記範囲より少ないと感度が低下し、また残留
電位が大きく、上記範囲より多いと帯電性及び機械的強
度が低下する。また、電荷輸送物質と結着樹脂との割合
としては、電荷輸送物質が結着樹脂10重量部に対し1
〜15重量部の範囲とするのが好ましい。電荷輸送物質
が上記範囲より少ないと感度が低下し、上記範囲より多
いと帯電性及び機械的強度が劣化する。
【0079】本発明の光導電層の膜厚は5〜100μ
m、特に10〜50μmの範囲が好ましい。5μmより
薄いと機械的耐久性がなく、100μmより厚いと残留
電位が増加する。
【0080】
【実施例】次に、実施例により、本発明を更に詳細に説
明する。
【0081】実施例1 電荷発生物質として下記No.1のジスアゾ顔料5重量
部とX型無金属フタロシアニン顔料〔8120B(大日
本インキ化学工業社製)〕5重量部とをそれぞれテトラ
ヒドロフラン35重量部とともにボールミルで5日間分
散した後、撹拌混合し、これを分子量6万のZ型ポリカ
ーボネート樹脂100重量部、テトラヒドロフラン30
0重量部、電荷輸送物質として一般式(12)で表され
る4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1−ベンジル
−1−フェニルヒドラゾン80重量部、シリコーンオイ
ル〔KF−50(信越化学工業社製)〕0.1重量部か
らなる溶液に加え、光導電層用塗工液を調製した。この
ようにして得られた光導電層用塗工液を厚さ0.2mm
のアルミニウム板〔A1080(住友軽金属社製)〕に
ブレード塗布し、130℃で20分間乾燥させ、厚さ2
0μmの光導電層を形成し、実施例1の電子写真感光体
を作成した。なお、実施例1で用いた電荷輸送物質の酸
化電位を前述の方法により測定したところ、0.50V
(vs SCE)であった。
【化34】
【0082】実施例2 実施例1において、No.1のジスアゾ顔料を、下記N
o.2のジスアゾ顔料に変更した以外は、実施例1と同
様にして実施例2の電子写真感光体を作成した。
【化35】
【0083】実施例3 実施例1において、No.1のジスアゾ顔料を、下記N
o.3のジスアゾ顔料に変更した以外は、実施例1と同
様にして実施例3の電子写真感光体を作成した。
【化36】
【0084】実施例4 実施例1において、No.1のジスアゾ顔料の投入量を
0.04重量部に、X型無金属フタロシアニン顔料の投
入量を0.04重量部にそれぞれ変更した以外は、実施
例1と同様にして実施例4の電子写真感光体を作成し
た。
【0085】実施例5 実施例1において、No.1のジスアゾ顔料の投入量を
0.05重量部に、X型無金属フタロシアニン顔料の投
入量を0.05重量部にそれぞれ変更した以外は、実施
例1と同様にして実施例5の電子写真感光体を作成し
た。
【0086】実施例6 実施例1において、No.1のジスアゾ顔料の投入量を
50重量部に、X型無金属フタロシアニン顔料の投入量
を50重量部にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同
様にして実施例6の電子写真感光体を作成した。
【0087】実施例7 実施例1において、No.1のジスアゾ顔料の投入量を
75重量部に、X型無金属フタロシアニン顔料の投入量
を75重量部にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同
様にして実施例7の電子写真感光体を作成した。
【0088】実施例8 実施例1において、電荷輸送物質の投入量を5重量部に
変更した以外は、実施例1と同様にして実施例8の電子
写真感光体を作成した。
【0089】実施例9 実施例1において、電荷輸送物質の投入量を10重量部
に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例9の電
子写真感光体を作成した。
【0090】実施例10 実施例1において、電荷輸送物質の投入量を150重量
部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例10
の電子写真感光体を作成した。
【0091】実施例11 実施例1において、電荷輸送物質の投入量を200重量
部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例11
の電子写真感光体を作成した。
【0092】比較例1 電荷発生物質として前記No.1のジスアゾ顔料10重
量部をテトラヒドロフラン70重量部とともにボールミ
ルで5日間分散し、これを分子量6万のZ型ポリカーボ
ネート樹脂100重量部、テトラヒドロフラン300重
量部、実施例1で用いた電荷輸送物質80重量部、シリ
コーンオイル〔KF−50(信越化学工業社製)〕0.
1重量部からなる溶液に加え、光導電層用塗工液を作成
した。このようにして得られた光導電層用塗工液を実施
例1と同様に成膜し、比較例1の電子写真感光体を作成
した。
【0093】比較例2 電荷発生物質として実施例1のX型無金属フタロシアニ
ン顔料10重量部をテトラヒドロフラン70重量部とと
もにボールミルで5日間分散し、これを分子量6万のZ
型ポリカーボネート樹脂100重量部、テトラヒドロフ
ラン300重量部、実施例1で用いた電荷輸送物質80
重量部、シリコーンオイル〔KF−50(信越化学工業
社製)〕0.1重量部からなる溶液に加え、光導電層用
塗工液を調製した。このようにして得られた光導電層用
塗工液を実施例1と同様に成膜し、比較例2の電子写真
感光体を作成した。
【0094】実施例12 電荷発生物質として前記No.1のジスアゾ顔料5重量
部と実施例1のX型無金属フタロシアニン顔料5重量部
とをテトラヒドロフラン70重量部とともにボールミル
で5日間分散して同時粉砕混合処理を施した後、撹拌混
合し、これを分子量6万のZ型ポリカーボネート樹脂1
00重量部、テトラヒドロフラン300重量部、電荷輸
送物質として、実施例1で使用した電荷輸送物質80重
量部、シリコーンオイル〔KF−50(信越化学工業社
製)〕0.1重量部からなる溶液に加え、光導電層用塗
工液を調製した。このようにして得られた光導電層用塗
工液を厚さ0.2mmのアルミニウム板〔A1080
(住友軽金属社製)〕にブレード塗布し、150℃で2
0分間乾燥させ、厚さ20μmの光導電層を形成し、実
施例12の電子写真感光体を作成した。
【0095】以上のようにして得られた電子写真感光体
の静電特性を25℃/50%RHの環境下でEPA−8
100(川口電気製作所製)を用い、ダイナミック方式
にて測定した。まず、印加電圧+6KVで10秒間帯電
した後、20秒間暗減衰、更にハロゲンランプによる白
色光を表面照度10 luxになるようにして30秒間
露光を行った。また、同様に帯電、暗減衰を行い、表面
照度10μW/cm2の780nmの単色光光源による
露光も行った。帯電電位は帯電2秒後の表面電位V
2(V)を、感度は露光後の表面電位が露光直前の表面
電位の2分の1になるのに要する露光量E1/2(lux
・sec[白色光])及びE1/2(μJ/cm2[単色
光])を、残留電位は各々の光源で露光30秒後の表面
電位V30(V)を測定した。表17にその結果を示す。
【0096】
【表17】
【0097】表17から明らかなように、本発明の電子
写真感光体は可視光及び近赤外光に対して高感度を有し
ていることを示している。また、ジスアゾ顔料及びX型
無金属フタロシアニン顔料が結着樹脂10重量部に対し
0.1〜10重量部、電荷輸送物質が結着樹脂10重量
部に対し1〜15重量部含有する場合に、特に、感度、
帯電電位、残留電位等に優れていることを示している。
【0098】実施例13〜33 実施例1において、電荷輸送物質を以下の表18に示す
ような電荷輸送物質に変更した以外は、実施例1と同様
にしてそれぞれ実施例13〜33の電子写真感光体を作
成した。
【0099】
【表18】
【0100】以上のようにして得られた実施例13〜3
3、及び実施例1の電子写真感光体の静電特性を25℃
/50%RHの環境下でEPA−8100(川口電気製
作所製)を用い、ダイナミック方式にて測定した。ま
ず、印加電圧+6KVで10秒間帯電した後、20秒間
暗減衰、更にハロゲンランプによる白色光を表面照度1
0 luxになるようにして10秒間露光を行った。帯
電電位は帯電10秒間における飽和表面電位Vm(V)
を、感度は露光後の表面電位が露光直前の表面電位の2
分の1になるのに要する露光量E1/2(lux・sec
[白色光])を測定した。その結果を表19に示す。ま
た、飽和表面電位Vmについて、プロットした結果を図
5に示す。
【0101】
【表19】
【0102】更に、実施例1、実施例16及び実施例2
4の電子写真感光体について、前述の帯電〜露光を5,
000回繰り返し、静電特性の安定性について評価し
た。その結果を表20に示す。
【表20】
【0103】図5から明らかなように、電荷輸送物質の
酸化電位が+0.5V(vs SCE)以上の場合に、
特に高い帯電電位が得られる。また、表19に示されて
いるように、一般式(1)〜(11)で表される電荷輸
送物質を用いた実施例13〜27では、帯電性がよく、
且つ光感度も良好である。更に、表20に示されている
ように、本発明の電子写真感光体は、繰り返し使用時の
帯電安定性に優れたものであり、一般式(3)で表され
る電荷輸送物質を用いた実施例16の電子写真感光体
は、繰り返し使用時の帯電安定性の面で特に優れたもの
である。
【0104】実施例34〜39 実施例1において、電荷発生物質である前記No.1の
ジスアゾ顔料及びX型無金属フタロシアニン顔料の投入
量をそれぞれ、9重量部及び1重量部、6重量部及び4
重量部、4重量部及び6重量部、2重量部及び8重量
部、1重量部及び9重量部、0.1重量部及び9.9重
量部に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例3
4〜39の電子写真感光体を作成した。
【0105】以上のようにして得られた電子写真感光体
の静電特性を25℃/50%RHの環境下でEPA−8
100(川口電気製作所製)を用い、ダイナミック方式
にて、実施例2〜12と同様に帯電、暗減衰を行い、表
面照度10μW/cm2の780nmの単色光光源によ
る単色光感度E1/2(μJ/cm2[単色光])の評価を
行った。その結果を、実施例1及び比較例2の結果と共
に図6に示す。図6から明らかなように、ジスアゾ顔料
とX型無金属フタロシアニン顔料の含有比が、0.40
≦X型無金属フタロシアニン/(ジスアゾ顔料+X型無
金属フタロシアニン)≦0.99の範囲である場合に、
大きな増感効果を示している。
【0106】比較例3 電荷発生物質として前記No.1ジスアゾ顔料5重量部
と実施例1のX型無金属フタロシアニン顔料5重量部と
をテトラヒドロフラン70重量部とともにボールミルで
5日間分散し、更にテトラヒドロフラン420重量部で
希釈し電荷発生層用塗工液を調製した。このようにして
得られた電荷発生層用塗工液をアルミニウム板上にブレ
ード塗布し、100℃10分間乾燥させ、厚さ0.3μ
mの電荷発生層を形成した。次に、分子量6万のZ型ポ
リカーボネート樹脂100重量部、電荷輸送物質として
実施例1で用いた化合物80重量部、シリコーンオイル
〔KF−50(信越化学工業社製)〕0.1重量部をジ
クロロメタン300重量部に溶解し、電荷輸送層用塗工
液を調製した。このようにして得られた電荷輸送層塗布
液を前記電荷発生層上にブレード塗布し、150℃で2
0分間乾燥させ、厚さ20μmの電荷輸送層を形成し、
比較例3の積層型電子写真感光体を作成した。
【0107】このようにして得られた比較例3の積層型
電子写真感光体と実施例1の単層型電子写真感光体につ
いて、スタティック方式にて分光感度を測定した。比較
例3の積層型電子写真感光体については−600V、実
施例1の電子写真感光体については+600Vになるよ
うに印加電圧を調節し、その後、モノクロメーター(N
ikon社製)にて900nm〜400nm(20nm
刻み)に分光された単色光を照射し、露光直前の表面電
位が2分の1になるのに要する露光量から感度(V・c
2/μJ)を測定した。その結果を図7に示す。図7
から明らかなように、本発明にかかる実施例1の電子写
真感光体は、比較例3の積層型電子写真感光体に比べ
て、短波長域から長波長域にわたり感度の高いものであ
る。
【0108】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、可視域から
近赤外域に亘って高感度であり、繰り返し使用時におけ
る静電特性の安定性に優れ、画像濃度の低下や地汚れの
ない高寿命で高信頼性を有する電子写真感光体である。
特に、ジスアゾ顔料とX型無金属フタロシアニン顔料と
の含有比を重量比で、0.40≦X型無金属フタロシア
ニン/(ジスアゾ顔料+X型無金属フタロシアニン)≦
0.99とすることにより、より感度が向上し、また、
電荷輸送物質として酸化電位が+0.5V(vsSC
E)以上の電荷輸送物質を用いることにより、更に、静
電特性及び感度に優れた電子写真感光体を得ることがで
きる。また、ジスアゾ顔料とX型無金属フタロシアニン
顔料を同時に粉砕混合処理することにより得られる混合
顔料を用いることにより、更に、感度の優れた電子写真
感光体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子写真感光体の一例を模式的に
示す断面図である。
【図2】本発明による電子写真感光体の他の一例を模式
的に示す断面図である。
【図3】本発明による電子写真感光体の他の一例を模式
的に示す断面図である。
【図4】本発明による電子写真感光体の他の一例を模式
的に示す断面図である。
【図5】本発明の電子写真感光体における電荷輸送物質
の酸化電位(vs SCE)と帯電電位との関係を示す
図である。
【図6】本発明の電子写真感光体におけるジスアゾ顔料
及びX型無金属フタロシアニン顔料の含有比と感度との
関係を示す図である。
【図7】本発明の電子写真感光体及び比較電子写真感光
体の分光感度を示す図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 光導電層 3 下引層 4 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 康夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に光導電層を形成してな
    る電子写真感光体において、該光導電層が、下記一般式
    (I)で表される少なくとも一つのジスアゾ顔料、X型
    無金属フタロシアニン、電荷輸送物質及び結着樹脂を含
    有する単一の層からなることを特徴とする電子写真感光
    体。 【化1】 〔但し、上記一般式(I)中、A及びBは、下記一般式
    (II)〜(VIII)で表されるカプラー残基を示す。 【化2】 {但し、上記一般式(II)中、X1、Y1及びZはそれぞ
    れ以下のものを表す。 X1:−OH、−NHCOCH3、又は−NHSO2
    3。 Y1:−CON(R2)(R3)、−CONHN=C
    (R6)(R7)、−CONHN(R8)(R9)、−CO
    NHCONH(R12)、水素原子、−COOH、−CO
    OCH3、−COOC65、又はベンズイミダゾリル
    基。(R2、R3は水素原子、置換若しくは無置換のアル
    キル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しく
    は無置換のヘテロ環基を示し、R2、R3はそれらに結合
    する窒素原子と共に環を形成しても良い。R6、R7は水
    素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しく
    は無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリー
    ル基、置換若しくは無置換のスチリル基、置換若しくは
    無置換のヘテロ環基を示し、R6、R7はそれらに結合す
    る炭素原子と共に環を形成しても良い。R8、R9は水素
    原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは
    無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール
    基、置換若しくは無置換のスチリル基、置換若しくは無
    置換のヘテロ環基を示し、R8、R9は5員環あるいは6
    員環を形成してもよく、この場合5員環あるいは6員環
    は、縮合芳香族環を有しても良い。R12は置換若しくは
    無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール
    基、置換若しくは無置換のヘテロ環基を示す。) Z:ベンゼン環と結合してナフタレン環、アントラセン
    環、カルバゾール環、ベンゾカルバゾール環、ジベンゾ
    カルバゾール環、ジベンゾフラン環、ベンゾナフトフラ
    ン環、及びジベンゾチオフェン環から選ばれる多環芳香
    族環又はヘテロ環を形成するのに必要な残基。これらの
    環には置換基が有ってもよい。} 【化3】 (R4は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、
    又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。) 【化4】 (R5は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、
    又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。) 【化5】 (Yは芳香族炭化水素の2価の基、又は窒素原子を環内
    に含むヘテロ環の2価の基を示す。) 【化6】 (Yは芳香族炭化水素の2価の基、又は窒素原子を環内
    に含むヘテロ環の2価の基を示す。) 【化7】 (R10は水素原子、低級アルキル基、カルボキシル基、
    又はそのエステルを示し、Ar1は置換若しくは無置換
    の芳香族炭化水素環基を示す。) 【化8】 (R11は水素原子、低級アルキル基、カルボキシル基、
    又はそのエステルを示し、Ar2は置換若しくは無置換
    の芳香族炭化水素環基を示す。)〕
  2. 【請求項2】 ジスアゾ顔料とX型無金属フタロシアニ
    ン顔料との含有比が、重量比で0.40≦X型無金属フ
    タロシアニン/(ジスアゾ顔料+X型無金属フタロシア
    ニン)≦0.99であることを特徴とする請求項1記載
    の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 ジスアゾ顔料が下記式(A)又は(B)
    で表される化合物であることを特徴とする請求項1又は
    2記載の電子写真感光体。 【化9】 【化10】
  4. 【請求項4】 ジスアゾ顔料及びX型無金属フタロシア
    ニンが、結着樹脂10重量部に対し、0.01〜10重
    量部含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載
    の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 電荷輸送物質が、結着樹脂10重量部に
    対し、1〜15重量部含有することを特徴とする請求項
    1、2、3又は4記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 電荷輸送物質が酸化電位が+0.5V
    (vs SCE)以上の化合物であることを特徴とする
    請求項1記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 酸化電位が+0.5V(vs SCE)
    以上の電荷輸送物質として下記一般式(1)から選ばれ
    る化合物を少なくとも一つ含有することを特徴とする請
    求項6記載の電子写真感光体。 【化11】 (式中、R1はメチル基、エチル基、2−ヒドロキシエ
    チル基、又は2−クロルエチル基を表し、R2はメチル
    基、エチル基、ベンジル基、又はフェニル基を表し、R
    3は水素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
    炭素数1〜4のアルコキシル基、ジアルキルアミノ基、
    又はニトロ基を表す。)
  8. 【請求項8】 酸化電位が+0.5V(vs SCE)
    以上の電荷輸送物質として下記一般式(2)から選ばれ
    る化合物を少なくとも一つ含有することを特徴とする請
    求項6記載の電子写真感光体。 【化12】 (式中、Arはナフタレン環、アントラセン環、スチリ
    ル環、及びそれらの置換体あるいはピリジン環、フラン
    環、チオフェン環を表し、Rはアルキル基又はベンジル
    基を表す。)
  9. 【請求項9】 酸化電位が+0.5V(vs SCE)
    以上の電荷輸送物質として下記一般式(3)から選ばれ
    る化合物を少なくとも一つ含有することを特徴とする請
    求項6記載の電子写真感光体。 【化13】 (式中、R1は炭素数1〜11のアルキル基、置換若し
    くは無置換のフェニル基、又は複素環基を表し、R2
    3は、それぞれ同一でも異なっていても良く、水素原
    子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル
    基、クロルアルキル基、又は置換若しくは無置換のアラ
    ルキル基を表し、また、R2とR3は互いに結合し窒素原
    子を含む複素環を形成していても良い。R4は同一でも
    異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜4のアルキ
    ル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。)
  10. 【請求項10】 酸化電位が+0.5V(vs SC
    E)以上の電荷輸送物質として下記一般式(4)から選
    ばれる化合物を少なくとも一つ含有することを特徴とす
    る請求項6記載の電子写真感光体。 【化14】 (式中、Rは水素原子、又はハロゲン原子を表し、Ar
    は置換若しくは無置換のフェニル基、ナフチル基、アン
    トリル基、又はカルバゾリル基を表す。)
  11. 【請求項11】 酸化電位が+0.5V(vs SC
    E)以上の電荷輸送物質として下記一般式(5)から選
    ばれる化合物を少なくとも一つ含有することを特徴とす
    る請求項6記載の電子写真感光体。 【化15】 (式中、R1は低級アルキル基、置換若しくは無置換の
    フェニル基、又はベンジル基を表し、R2は水素原子、
    低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニ
    トロ基、アミノ基、あるいは低級アルキル基、又はベン
    ジル基で置換されたアミノ基を表し、nは1又は2の整
    数を表す。)
  12. 【請求項12】 酸化電位が+0.5V(vs SC
    E)以上の電荷輸送物質として下記一般式(6)から選
    ばれる化合物を少なくとも一つ含有することを特徴とす
    る請求項6記載の電子写真感光体。 【化16】 (式中、R1は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、
    又はハロゲン原子を表し、R2及びR3はアルキル基、置
    換若しくは無置換のアラルキル基、あるいは置換若しく
    は無置換のアリール基を表し、R4は水素原子、低級ア
    ルキル基、又は置換若しくは無置換のフェニル基を表
    し、また、Arは置換若しくは無置換のフェニル基、又
    はナフチル基を表す。)
  13. 【請求項13】 酸化電位が+0.5V(vs SC
    E)以上の電荷輸送物質として下記一般式(7)から選
    ばれる化合物を少なくとも一つ含有することを特徴とす
    る請求項6記載の電子写真感光体。 【化17】 〔式中、nは0又は1の整数、R1は水素原子、アルキ
    ル基、又は置換若しくは無置換のフェニル基を表し、A
    1は置換若しくは無置換のアリール基を表し、R5は置
    換アルキル基を含むアルキル基、あるいは置換若しくは
    無置換のアリール基を表し、Aは、9−アントリル基、
    置換若しくは無置換のカルバゾリル基、又は 【化18】 を表し、ここでR2は水素原子、アルキル基、アルコキ
    シ基、ハロゲン原子、又は 【化19】 (但し、R3及びR4はアルキル基、置換若しくは無置換
    のアラルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を
    示し、R3及びR4は同じでも異なっていても良く、R4
    は環を形成しても良い)を表し、mは0,1,2又は3
    の整数であって、mが2以上の時はR2は同一でも異な
    っても良い。また、nが0のとき、AとR1は共同で環
    を形成しても良い。〕
  14. 【請求項14】 酸化電位が+0.5V(vs SC
    E)以上の電荷輸送物質として下記一般式(8)から選
    ばれる化合物を少なくとも一つ含有することを特徴とす
    る請求項6記載の電子写真感光体。 【化20】 (式中、R1は低級アルキル基、低級アルコキシ基又は
    ハロゲン原子を表し、nは0〜4の整数を表し、R2
    3は同じでも異なっていても良く、水素原子、低級ア
    ルキル基、低級アルコキシ基又はハロゲン原子を表
    す。)
  15. 【請求項15】 酸化電位が+0.5V(vs SC
    E)以上の電荷輸送物質として下記一般式(9)から選
    ばれる化合物を少なくとも一つ含有することを特徴とす
    る請求項6記載の電子写真感光体。 【化21】 (式中、R1、R3及びR4は水素原子、アミノ基、アル
    コキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、メチ
    レンジオキシ基、置換若しくは無置換のアルキル基、ハ
    ロゲン原子又は置換若しくは無置換のアリール基を、R
    2は水素原子、アルコキシ基、置換若しくは無置換のア
    ルキル基、又はハロゲン原子を表す。但し、R1、R2
    3及びR4はすべて水素原子である場合を除く。また、
    k、l、m及びnは1、2、3又は4の整数であり、各
    々が2、3又は4の整数のときは前記R1、R2、R3
    びR4は同じでも異なっていても良い。)
  16. 【請求項16】 酸化電位が+0.5V(vs SC
    E)以上の電荷輸送物質として下記一般式(10)から
    選ばれる化合物を少なくとも一つ含有することを特徴と
    する請求項6記載の電子写真感光体。 【化22】 (式中、Arは炭素数18個以下の縮合多環式炭化水素
    基を表し、また、R1及びR2は水素原子、ハロゲン原
    子、置換若しくは無置換のアルキル基、アルコキシ基、
    置換若しくは無置換のフェニル基を表し、それぞれ同じ
    でも異なっていても良い。)
  17. 【請求項17】 酸化電位が+0.5V(vs SC
    E)以上の電荷輸送物質として下記一般式(11)から
    選ばれる化合物を少なくとも一つ含有することを特徴と
    する請求項6記載の電子写真感光体。 【化23】 A−CH=CH−Ar−CH=CH−A (11) 〔式中、Arは置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基
    を表し、Aは、 【化24】 (但し、Ar′は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素
    基を表し、R1及びR2は置換若しくは無置換のアルキル
    基、又は置換若しくは無置換のアリール基である)を表
    す。〕
  18. 【請求項18】 ジスアゾ顔料とX型無金属フタロシア
    ニン顔料を同時に粉砕混合処理することにより得られる
    混合顔料を含有することを特徴とする請求項1記載の電
    子写真感光体。
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