JPH08276443A - 積層体の製造方法 - Google Patents

積層体の製造方法

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JPH08276443A
JPH08276443A JP7082832A JP8283295A JPH08276443A JP H08276443 A JPH08276443 A JP H08276443A JP 7082832 A JP7082832 A JP 7082832A JP 8283295 A JP8283295 A JP 8283295A JP H08276443 A JPH08276443 A JP H08276443A
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JP
Japan
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molten resin
skin
base material
foamable
foam
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Application number
JP7082832A
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English (en)
Inventor
Katsunori Ishidoya
勝則 石戸谷
Kazunori Kuse
和典 久瀬
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Araco Co Ltd
Original Assignee
Araco Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表皮シートや発泡性シートをそれぞれシート
状に形成することなく、簡単な工程でドアトリムなどの
積層体を製造する方法を提供すること。 【構成】 下型20にセットされたドアトリム形状の木
質系基材11の上面に表皮材12となる発泡性ポリプロ
ピレン樹脂12meltを供給し、上型21との間でプレス
する。上型21を所定量離間した後、下型20の熱風供
給経路20bより熱風を噴出させて発泡性ポリプロピレ
ン樹脂12meltを発泡させ、発泡層12aを形成する。
発泡層12aの表面は上型21に当接して融着し、表皮
層12bを形成する。この状態で冷却・硬化することに
よって木質系基材11に表皮材12が積層一体化された
ドアトリムが製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のドアトリム、車
両用内装材、屋内用内装材等に使用される積層体の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上記した用途に使用される積層体とし
て、所定形状に形成された基材に発泡層を介して樹脂層
を被覆したものが知られている。このような積層体の具
体例としては、ドアトリムの形状に形成された木質系の
ハードボードからなる木質系基材の表面に発泡性シート
を接着し、これらの木質系基材と発泡性シートとを表皮
シートで全面的に被覆したドアトリムがある。
【0003】このような構成のドアトリムを製造する工
程においてはまず、図10(a)に示したように、木質
系基材51に発泡性シート52を貼着し、表面に適宜所
定の意匠模様をつけてシート状に形成された表皮シート
53をこの発泡性シート52の上に配設して真空成形型
の下型54と上型55の間でプレスすることによって接
着剤で木質系基材51と発泡性シート52と表皮シート
53との接着一体化が行われる。こうして三部材51,
52及び53が一体化されたのち、表皮シート53は、
図10(b)に示されているようにその端末が木質系基
材51から幾分はみ出るように切断される。この表皮シ
ート53のはみ出し部分53aは、つづいて図10
(c)に示されているように木質系基材51と発泡性シ
ート52の端部を巻き込むように接着処置され、表皮シ
ート53がはみ出て美観を損ねることがないように形成
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来のド
アトリムの製造方法においては、接着剤を木質系基材5
1側あるいは発泡性シート52側、または表皮シート5
3側に塗布などによって供給する装置及び供給工程が必
要であるとともに、木質系基材51に接着させる発泡性
シート52や表皮シート53はあらかじめシート状に成
形しておかなくてはならず、したがって表皮シート53
を成形するのための別個の装置及び工程も必要となり、
一連の製造装置及び製造工程数が増加して複雑であると
いう問題点があった。
【0005】
【発明の目的】そこで本発明は上記の課題を解決するた
めになされたもので、表皮シートや発泡性シートをそれ
ぞれシート状に形成することなく、また、接着剤を用い
ないで基材と発泡性シートと表皮シートを一体化するこ
とによって簡単な工程でドアトリムなどの積層体を製造
する方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた請求項1に記載された発明は、通気性のある
多孔性基材と、この多孔性基材の表側表面を全面的に被
覆する発泡層及びこの発泡層の表面が融着されて形成さ
れた表皮層からなる表皮材とで構成された積層体の製造
方法であって、基材側成形型の成形面に前記多孔性基材
をセットする工程と、この多孔性基材の表面に前記表皮
材となる発泡性溶融樹脂系材料をこの発泡性溶融樹脂系
材料が発泡しない温度で供給する工程と、前記基材側成
形型と表皮材側成形型を重合して前記発泡性溶融樹脂系
材料を前記多孔性基材の表面全面に押し広げる工程と、
前記表皮材側成形型を前記発泡性溶融樹脂系材料から所
定量離間させると同時あるいは所定量離間させた後に前
記基材側成形型の成形面から熱風を噴出して前記発泡性
溶融樹脂系材料を発泡させるとともにこの発泡した発泡
性溶融樹脂系材料の表皮材側成形型に当接する面を融着
させて同発泡性溶融樹脂系材料を冷却・硬化する工程と
からなることを特徴とする。
【0007】また上記目的を達成するためになされた請
求項2に記載された本発明は、通気性のある多孔性基材
と、この多孔性基材の表側表面を全面的に被覆し前記多
孔性基材側の発泡層と表面側の表皮層とからなる表皮材
とで構成された積層体の製造方法であって、基材側成形
型の成形面に前記多孔性基材をセットする工程と、この
多孔性基材の表面全面に前記発泡層となる発泡性溶融樹
脂系材料と前記表皮層となる非発泡性溶融樹脂系材料と
を前記発泡性溶融樹脂系材料が発泡しない温度で積層し
て供給する工程と、前記基材側成形型と表皮材側成形型
を重合して前記発泡性溶融樹脂系材料と前記非発泡性溶
融樹脂系材料とを前記多孔性基材の表面全面に押し広げ
る工程と、前記表皮材側成形型を前記発泡性溶融樹脂系
材料から所定量離間させると同時あるいは所定量離間さ
せた後に前記基材側成形型の成形面から熱風を噴出して
前記発泡性溶融樹脂系材料を発泡させて同発泡した発泡
性溶融樹脂系材料と前記非発泡性溶融樹脂系材料を冷却
・硬化する工程とからなることを特徴とする。
【0008】そして請求項1及び請求項2の製造方法に
おいて基材側成形型から噴出させる熱風として、蒸気を
含む熱風を用いることが好ましい。
【0009】
【発明の作用・効果】請求項1に記載された積層体の製
造方法によれば、まず一対の成形型を重合することによ
って多孔性基材の表面に発泡性溶融樹脂系材料が押し広
げられる。次に表皮材側成形型を押し広げられた発泡性
溶融樹脂系材料から所定量離間すると同時あるいは所定
量離間した後に基材側成形型の成形面から熱風を噴出さ
せる。その熱風が通気性のある多孔性基材を通過して発
泡性溶融樹脂系材料を発泡させることによって発泡層が
形成される。そして発泡層の表面が表皮材側成形型に当
接すると、その表面部分が融着して表皮層が形成され
る。なおこのように形成された表皮材は、多孔性基材の
内部の少なくとも表側に発泡性樹脂系材料が溶融状態で
含浸・硬化することにより、即ちアンカー効果で多孔性
基材の表面に積層一体化される。
【0010】また請求項2に記載された積層体の製造方
法は、請求項1に記載された積層体の製造方法と、表皮
材を構成する材料として発泡性溶融樹脂系材料と非発泡
性溶融樹脂系材料を用い、発泡性溶融樹脂系材料を発泡
させて発泡層を形成し、非発泡性溶融樹脂系材料をその
まま硬化させて表皮層を形成する点でのみ異なってい
る。
【0011】したがって請求項1及び請求項2に記載さ
れた本発明の積層体の製造方法によれば、従来の製造方
法においては必須であった接着剤の塗布工程や、表皮シ
ート及び発泡性シートの成形工程を行う必要がなく、製
造工程を簡略化することができる。更に、本発明の積層
体の製造方法では接着剤を使用していないため、使用材
料を低減できる点でも効果的である。そのうえ請求項2
に記載された積層体の製造方法によれば、表皮層を非発
泡性溶融樹脂系材料の硬化によって形成しているので、
表皮材側成形型の温度、また熱風の供給時間や温度等の
製造条件をそれほど厳密にしなくても、表皮材表面を均
一に見栄えよく、かつ手触りよくすることができる。
【0012】なお基材側成形型の成形面から噴出させる
加熱のための熱風として蒸気を含んだ熱風を用いれば、
熱伝導性がよいため効率よく加熱発泡を行わせることが
できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の積層体の製造方法の実施例を
図面を用いて説明する。まずこの出願の請求項1に記載
された発明の実施例(以下、第1実施例という)として
車両用のドアトリムの製造方法を採用し、図1から図7
を用いてそのドアトリムの製造方法を説明する。
【0014】第1実施例の製造方法によって製造される
ドアトリムは、図1及び図2に示すような自動車用のド
アトリム10であって、ドアトリムの形状に形成された
木質系基材11(本発明の多孔性基材に相当する)と、
この木質系基材11の表側表面を全面的に被覆する表皮
材12とで構成され、必要に応じてこの表皮材12の一
部分がオーナメント13で装飾されている。この木質系
基材11は木質のチップや繊維、粉末などの主材料にフ
ェノール樹脂を結着剤として添加混合した集合体を多孔
性を保って成形した成形体からなる。表皮材12は熱可
塑性樹脂であるポリプロピレン樹脂を溶融状態で発泡さ
せて硬化した発泡層12aと同発泡層12aの表面が融
着して硬化した表皮層12bとからなる。木質系基材1
1と表皮材12との接合部は、表皮材12のポリプロピ
レン樹脂が木質系基材11の内部の孔内に含浸・充填さ
れた状態で硬化した形態になっており、即ち両部材1
1,12がアンカー効果で接合されている。
【0015】図3〜図7には、図1及び図2に示された
ドアトリム10を製造する方法を説明するための図が示
されている。この製造方法には、ドアトリムの裏側成形
面20aが形成された下型20と、表皮材表面の意匠模
様を形作るためのシボが刻まれた表側成形面21aが形
成された上型21とからなる上下一対の成形型20,2
1が用いられる。下型20の内部には、熱風供給装置2
2から裏側成形面20aに熱風を送る熱風供給経路20
bと、下記に詳細に説明するように、木質系基材11が
下型20の裏側成形面20aから離れるのを防止するス
ライド型20cが油圧シリンダ(図示しない)により成
形面20aに向かって進退できるように組み込まれてい
る。
【0016】製造にあたってはまず図3に示すように、
あらかじめ50℃〜80℃の温度に調節されている成形
型20,21のうちの下型20の成形面20aに、ドア
トリムの形状の木質系基材11をセットする。この時下
型20のスライド型20cを油圧シリンダの作動により
裏側成形面20aから進出させ、木質系基材11の外周
に部分的に形成されている縁部11aに係合させること
によって、木質系基材11を下型20に固定した状態に
する。次にこの木質系基材11の上面に、発泡剤として
のアゾジカルボンアミド(分解温度約200℃)を混合
した溶融状態のポリプロプレン樹脂12melt(本発明の
発泡性溶融樹脂系材料に相当する)を、発泡剤が発泡し
ない温度(約160℃)で供給装置23を用いて供給す
る。
【0017】続いて図4に示すように、上型21と下型
20との間でプレスを行うことによって発泡性ポリプロ
ピレン樹脂12meltを押し広げ、一部のポリプロピレン
樹脂12meltを木質系基材11の表側の内部の孔を充填
するように含浸させる。このときポリプロピレン樹脂1
2meltは木質系基材11の表面と上型21の間の距離が
約1mmになるように約1秒で瞬時に押し広げられる。
【0018】この状態で約1秒間保持してから、図5に
示すように、両型20,21の間隔を約1.5mm広げ
る。この際、前述したように木質系基材11はスライド
型20cにより下型20に固定されているため、木質系
基材11と押し広げられた溶融ポリプロピレン樹脂12
meltとが上型21側に保持されたままにならず、上型2
1の成形面21aと溶融ポリプロピレン樹脂12meltと
の間に約1.5mmの間隔が保たれる。
【0019】次に図6に示すように、熱風供給装置22
より下型20の熱風供給経路20bに蒸気を含んだ熱風
(約250℃)を供給し、裏側成形面20aに開口する
穴からその熱風を30秒間噴出させる。これによって木
質系基材11が加熱されてその上面に押し広げられたポ
リプロピレン樹脂12meltは内部に含まれているアゾジ
カルボンアミドが分解し、窒素ガスを発生することによ
り発泡する。そして発泡したポリプロピレン樹脂12me
ltの表面が上型21の成形面21aに当接すると、その
成形面21aに刻まれたシボの形状に合わせてポリプロ
ピレン樹脂12meltが融着する。この状態でポリプロピ
レン樹脂12meltが冷却・硬化すると、それぞれ発泡層
12aとシボによる意匠模様が刻まれた表皮層12b
(図2参照)とが形成される。そして木質系基材11の
孔に含浸されたポリプロピレン樹脂12meltはそのまま
硬化して木質系基材11の表側表面全面が表皮材12で
被覆されたドアトリム10が形成される。このように両
成形型20,21の間で形成されたドアトリム10は、
図7に示すように、油圧シリンダを作動してスライド型
20cを後退させてから下型20より取り外される。
【0020】次にこの出願の請求項2に記載された発明
の実施例(以下、第2実施例という)として車両用のド
アトリムの製造方法を採用し、図8及び図9を用いてそ
のドアトリムの製造方法を説明する。
【0021】第2実施例の製造方法によって製造される
ドアトリムは、図8(図2に対応する。)に示すような
自動車用のドアトリム30であって、ドアトリムの形状
に形成された木質系基材31と、この木質系基材31の
表側表面を全面的に被覆する表皮材32とで構成され、
必要に応じてこの表皮材32の一部分がオーナメント3
3で装飾されている。この木質系基材31は上記第1実
施例と同じく、木質のチップや繊維、粉末などの主材料
にフェノール樹脂を結着剤として添加混合した集合体を
多孔性を保って成形した成形体からなる。表皮材32は
発泡剤が混合された熱可塑性樹脂であるポリプロピレン
樹脂を溶融状態で発泡させて硬化した発泡層32aと、
発泡剤が含まれていない溶融ポリプロピレン樹脂を硬化
した表皮層32bとの二層からなる。木質系基材31と
表皮材32との接合部は、表皮材32のポリプロピレン
樹脂が木質系基材31の内部の孔内に含浸・充填された
状態で硬化した形態になっており、即ち両部材31,3
2がアンカー効果で接合されている。
【0022】図9には、図8に示されたドアトリム30
を製造する方法の一段階を説明するための図が示されて
いる。この製造方法には、第1実施例と同一の構成を持
つ下型40と上型41が用いられる。
【0023】製造にあたっては、あらかじめ50℃〜8
0℃の温度に調節されている成形型40,41のうちの
下型40の成形面40aに、まずドアトリムの形状の木
質系基材31をセットする。ここで木質系基材31は、
スライド型41cによって第1実施例と同様に下型40
に固定される。
【0024】次にこの木質系基材31の上面に、図9に
示されているように、発泡剤としてのアゾジカルボンア
ミド(分解温度約200℃)を混合した溶融状態のポリ
プロピレン樹脂32amelt(本発明の発泡性溶融樹脂系
材料に相当する)と、発泡剤の混合されていない溶融状
態のポリプロピレン樹脂32bmelt(本発明の非発泡性
溶融樹脂系材料に想到する)を積層して、発泡剤が発泡
しない温度(約160℃)で供給装置43を用いて供給
する。
【0025】続いて、第1実施例の図4で示したのと同
様に、上型41と下型40との間でプレスを行うことに
よって発泡性ポリプロピレン樹脂32ameltと非発泡性
ポリプロピレン樹脂32bmeltを押し広げ、一部の発泡
性ポリプロピレン樹脂32ameltを木質系基材31の表
側の内部の孔を充填するように含浸させる。このとき二
層のポリプロピレン樹脂32meltは木質系基材31と上
型41の間の距離が約1mmになるように約1秒で瞬時
に押し広げられる。
【0026】この状態で約1秒間保持してから、第1実
施例の図5で示したのと同様に、両型40,41の間隔
を約1.5mm広げ、上型41の表側成形面41aと非
発泡性のポリプロピレン32bmeltとの間に間隔を開け
た後、第1実施例の図6で示したのと同様に、熱風供給
装置42から下型40の熱風供給経路40bに蒸気を含
んだ熱風を供給し、裏側成形面40aに開口する穴から
熱風(約250℃)を約30秒間噴出させる。これによ
って木質系基材31は加熱され、その上面に押し広げら
れた発泡性ポリプロピレン樹脂32ameltに含まれるア
ゾジカルボンアミドが分解して窒素ガスを発生し発泡す
る。そして非発泡性ポリプロピレン樹脂32bmeltは溶
融状態のまま上型41の成形面41aに当接する。
【0027】続いて発泡性ポリプロピレン樹脂32ame
ltと非発泡性ポリプロピレン樹脂32bmeltを冷却・硬
化させると、それぞれ発泡層32aとシボによる意匠模
様が刻まれた表皮層32b(図8参照)とが形成され
る。こうして木質系基材31の孔に含浸されたポリプロ
ピレン樹脂32ameltはそのまま硬化して木質系基材3
1の表側表面全面が表皮材32で被覆されたドアトリム
30が形成される。最後に第1実施例の図9で示されて
いるのと同様に、スライド型40cを後退させてドアト
リム30が取り外される。
【0028】したがって第1実施例及び第2実施例のド
アトリムの製造方法によれば、従来の製造方法において
は必須であった接着剤の塗布工程や、表皮シート及び発
泡性シートの成形工程を行う必要がなく、製造工程を簡
略化することができる。更に、これらの実施例のドアト
リムの製造方法によれば、接着剤を使用していないため
使用材料を低減できる点でも効果的である。特に第2実
施例の製造方法では、表皮層32bを非発泡性のポリプ
ロピレン樹脂の硬化によって形成しているので、上型4
1の温度、また熱風の供給時間や温度等の製造条件をそ
れほど厳密にしなくても、表皮材32の表面を均一に見
栄えよく、かつ手触りよくすることができる。
【0029】そしてこれらの実施例では、下型20,4
0の成形面から噴出させる加熱のための熱風として蒸気
を含んだ熱風を用いているため熱伝導性がよく、したが
って効率よく加熱発泡を行わせることができる。またこ
れらの実施例では多孔性基材として木質系基材11,3
1を用いており、木質系基材11,31は蒸気を含んだ
熱風があたると膨張するが、表皮材32となる樹脂も溶
融状態から冷却・硬化状態に変化する際に収縮するた
め、成形されたドアトリム10,30が冷却によって反
るのを防止することができる。
【0030】なお、第1実施例及び第2実施例では、下
型20,40からの熱風の噴出を下型20,40と上型
21,41を離間させた後に行ったが、両成形型20,
21,40,41を離間させるのと同時に熱風を噴出す
るようにしてもよい。
【0031】また上記の各実施例においては、通気性の
ある多孔性基材として木質系基材11,41を用いた
が、硬質発泡ウレタンなどからなる多孔性で通気性のあ
る樹脂系成形体を用いてもよい。この他、フェノール樹
脂やエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂などの熱硬化性材
料やポリプロピレン樹脂、ABS樹脂などの熱可塑性樹
脂を主体として適宜補強剤や帯電防止のための導電剤な
どを添加した通気多孔性の樹脂系成形体や金属繊維を加
圧成形した多孔性の成形体、カーボン材料からなる成形
体、ラスメタルや不織布等からなる支持体に多孔性の樹
脂を担持または積層した成形体等も用いることができ
る。そして、それらの材料からなる基材と表皮材を構成
する樹脂との濡れ性が悪いような場合には、変性オレフ
ィンなどの表面改質剤を基材表面に塗布、あるいは含浸
して多孔性基材の孔内への溶融樹脂の浸透性を良くする
ことによって、両者の接合強度を高めることができる。
たとえば基材がポリプロピレン樹脂で表皮材が塩化ビニ
ルであるような場合には、表面改質剤としては塩素化ポ
リオレフィンをベースとするプライマーが用いられる。
【0032】また、上記実施例においては、表皮材とし
てポリプロピレン樹脂を用いたが、他のオレフィン樹
脂、例えば塩化ビニル樹脂やポリエチレン、エチレン−
プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−アクリル酸重合体などや、ポリアミド樹脂、
ASA樹脂等の熱可塑性樹脂を単独で、あるいは二種以
上を配合して用いてもよい。また、表皮材に光沢を付与
する光沢付与剤や、難燃剤などを添加することも、出来
上り製品の見栄えや性能等を考慮して適宜行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる積層体の製造方法の第1実施
例によって製造されるドアトリムの斜視図である。
【図2】 図1における線2−2で切断した縦断面図で
ある。
【図3】 本発明にかかる積層体の製造方法の第1実施
例であるドアトリムの製造方法を説明するための一工程
図である。
【図4】 本発明にかかる積層体の製造方法の第1実施
例であるドアトリムの製造方法を説明するための図3に
続く一工程図である。
【図5】 本発明にかかる積層体の製造方法の第1実施
例であるドアトリムの製造方法を説明するための図4に
続く一工程図である。
【図6】 本発明にかかる積層体の製造方法の第1実施
例であるドアトリムの製造方法を説明するための図5に
続く一工程図である。
【図7】 本発明にかかる積層体の製造方法の第1実施
例であるドアトリムの製造方法を説明するための図6に
続く一工程図である。
【図8】 本発明にかかる積層体の製造方法の第2実施
例によって製造されるドアトリムの縦断面図(図2に相
当する)である。
【図9】 本発明にかかる積層体の製造方法の第2実施
例であるドアトリムの製造方法を説明するための一工程
図(図3に相当する)である。
【図10】 (a)〜(c)は、従来のドアトリムの製
造方法の一例を説明するための各工程図である。
【符号の説明】
10,30…ドアトリム、11,31…木質系基材、1
2,32…表皮材、12a,32a…発泡層、12b,
32b…表皮層、12melt,32amelt,32bmelt…
溶融樹脂、20,21,40,41…成形型、20a,
21a,40a,41a…成形面、20b,40b…熱
風供給経路、20c,40c…スライド型、22,42
…熱風供給装置、23,43…供給装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 21/08 B32B 21/08 27/08 27/08 B60R 13/02 B60R 13/02 Z // B29K 23:00 61:04 103:00 105:04 B29L 9:00 31:58

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性のある多孔性基材と、この多孔性
    基材の表側表面を全面的に被覆する発泡層及びこの発泡
    層の表面が融着されて形成された表皮層からなる表皮材
    とで構成された積層体の製造方法において、 基材側成形型の成形面に前記多孔性基材をセットする工
    程と、 この多孔性基材の表面に前記表皮材となる発泡性溶融樹
    脂系材料をこの発泡性溶融樹脂系材料が発泡しない温度
    で供給する工程と、 前記基材側成形型と表皮材側成形型を重合して前記発泡
    性溶融樹脂系材料を前記多孔性基材の表面全面に押し広
    げる工程と、 前記表皮材側成形型を前記発泡性溶融樹脂系材料から所
    定量離間させると同時あるいは所定量離間させた後に前
    記基材側成形型の成形面から熱風を噴出して前記発泡性
    溶融樹脂系材料を発泡させるとともにこの発泡した発泡
    性溶融樹脂系材料の表皮材側成形型に当接する面を融着
    させて同発泡性溶融樹脂系材料を冷却・硬化する工程と
    からなることを特徴とする積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】 通気性のある多孔性基材と、この多孔性
    基材の表側表面を全面的に被覆し前記多孔性基材側の発
    泡層と表面側の表皮層とからなる表皮材とで構成された
    積層体の製造方法において、 基材側成形型の成形面に前記多孔性基材をセットする工
    程と、 この多孔性基材の表面全面に前記発泡層となる発泡性溶
    融樹脂系材料と前記表皮層となる非発泡性溶融樹脂系材
    料とを前記発泡性溶融樹脂系材料が発泡しない温度で積
    層して供給する工程と、 前記基材側成形型と表皮材側成形型を重合して前記発泡
    性溶融樹脂系材料と前記非発泡性溶融樹脂系材料とを前
    記多孔性基材の表面全面に押し広げる工程と、 前記表皮材側成形型を前記発泡性溶融樹脂系材料から所
    定量離間させると同時あるいは所定量離間させた後に前
    記基材側成形型の成形面から熱風を噴出して前記発泡性
    溶融樹脂系材料を発泡させて同発泡した発泡性溶融樹脂
    系材料と前記非発泡性溶融樹脂系材料を冷却・硬化する
    工程とからなることを特徴とする積層体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記熱風が蒸気を含んでいることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の積層体の製造方
    法。
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