JPH08274057A - 半導体基板の洗浄装置及び洗浄方法並びに洗浄液の生成 方法 - Google Patents
半導体基板の洗浄装置及び洗浄方法並びに洗浄液の生成 方法Info
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Abstract
ウェーハ表面上の有機ならびに金属不純物の除去が可能
な洗浄装置及び洗浄方法並びに洗浄液生の成方法を提供
し、半導体装置製造コストの削減と環境負荷の低減を図
る。 【構成】PEEK材からなる洗浄槽6に純水供給口2よ
り純水を入れ、Cl2 供給口1Aより純水中にCl2 を
バブリングさせ塩素イオンと次亜塩素酸イオンと塩素酸
イオンを含む洗浄液を生成し、この洗浄液中にウェーハ
5を浸漬させて洗浄する。
Description
セスに用いられる半導体基板の洗浄装置及び洗浄方法並
びに洗浄液の生成方法に関する。
の微細化、高集積化に伴い、各工程間で半導体基板表面
の清浄化のため、様々な汚染物を除去する目的で清浄度
の高い有機溶剤や強酸、強アルカリ等の化学薬品を使用
したウェット清浄処理が不可欠であり、しかも、様々な
場面でこれら薬液を多量に使用せざるを得ない。
目的とした洗浄工程では、塩酸(37%)と過酸化水素
水(30%)と純水を1:1:6の容量比率で混合した
薬液(以下HPM液という)などが多量に使用される。
この様な高純度かつ高濃度の薬品の多量の消費は地球環
境に与える負荷は大きい。さらに、高純度薬品の製造コ
スト、廃液処理コストが嵩むことを考慮し、化学薬品の
大量消費型のウェット洗浄工程の見直しが検討され始め
ている。
8号公報によれば、高濃度の化学薬品を使用せずに純水
中に塩素ガスを微量溶解させ、水と反応させて生成する
次亜塩素酸、次亜塩素酸イオンを純水供給配管中に発生
するバクテリアの除去と、半導体基板の洗浄処理に用い
ている。この場合は純水の代替えとして使用するもので
ある。そのため、多量の塩素ガスを純水中に溶解させた
洗浄液を使用すると、半導体基板上に塩素が残留し、ア
ルミニウム系の金属配線の腐食などの半導体デバイスの
特性に影響を与える可能性があるので、次亜塩素酸並び
に次亜塩素酸イオンの量を0.1ppm以下に押さえて
いる。
大幅に削減できる画期的なウェット処理方法を発明し既
に出願している(特願平6−56106)。これは、微
量の電解質が添加された純水を電気分解し、その結果得
られた特殊な水、すなわち電解活性水を用いて半導体基
板のウェット処理を行うというものである。特に半導体
基板表面の金属不純物の除去に関して、ここでは電解質
としてハロゲン系ガスを用いている。これは、電解活性
水の製造にあたり、電気分解部の陽極部において、塩素
ガスあるいは塩化水素ガスあるいは臭化水素ガスあるい
はヨウ化水素ガスの内の少なくとも1種類を含む気体を
予め溶存させ、電気分解処理して得られる電解活性水を
用いて、半導体基板表面上の金属不純物除去を可能とす
るものである。
の要因で残留した金属不純物は、シリコンと結合してい
たり、酸化物として存在していたりして容易に除去しに
くい状態となっている。また、フォトレジスト起因等の
有機物は酸化性の酸化洗浄液でも微量残留し、除去しき
れなくなっている。特開昭56−150818号公報に
おいては、0.1ppm以下に押さえた塩素バブリング
水を純水の代替えとして使用している。しかしながら、
この様な方法で得られる洗浄液中の塩素は遊離塩素とし
て存在しており、たとえば加熱などによって容易に塩素
イオンになるなど、安定性がなく、微量金属不純物除去
を目的として用いてもほとんど効果がなかった。
6−56106)における目的の一つは化学薬品の使用
量の大幅な削減である。電解活性水の使用は高純度化学
薬品の使用量を大幅に削減できる。しかしながら、電解
効率を上げる手段として電解質の添加に加えて、印加電
圧を上げる手段がとられている。そのため、電力消費量
の大幅な削減は今のところ難しい。
がある。不安定さは洗浄効果が大きいことに繋がるが、
一方で洗浄時までに効果が低下する可能性があることも
意味している。適応する洗浄工程によっては安定性が重
要である。たとえば、陽極水は陰極水よりも劣化の度合
いは小さいが、室温下で製造直後に1200mVあった
ORP(酸化還元電位)が約70時間経過後には100
0mV以下まで低下している。ところがpH(水素イオ
ン濃度)は不変であった。金属不純物除去には洗浄液の
pHの値と共にORPの値が除去性能を左右する。有機
不純物の除去にはORPの値が除去性能を左右する。通
常の化学薬品の様に安定な状態を保持するのには従来の
技術では限界があった。
半導体装置の製造コストの大幅な削減と環境負荷の低減
であり、化学薬品を多量に使用することなく、また電力
消費量を極力抑え、しかも半導体基板表面の金属あるい
は有機物を除去する性能は従来と同等あるいはそれ以上
となる半導体基板の洗浄装置及び洗浄方法並びに洗浄液
の生成方法を提供することにある。
の洗浄装置は、高純度塩素ガスを純水中にバブリングさ
せる機構を有しており、また、紫外線(<340nm)
照射機構と外部からの光を遮断する設備を内蔵してい
る。また、ウェット処理時に処理液の温度を0〜70℃
の間で可変できる加熱ならびに冷却機構を備えている。
更に洗浄液内の金属錯塩ならびに塩素イオンの除去可能
な高交換容量の強酸陽イオン交換樹脂を内蔵している。
水中に次亜塩素酸イオンと塩素酸イオンと塩素イオンを
同時に含ませた洗浄液を用いるものである。
に塩素ガスをバブリングさせ、0.003〜0.3重量
(wt)%の塩素イオを溶存させ、少くとも次亜塩素酸
イオンと塩素酸イオンを含ませるものである。
以上の超純水中に次亜塩素酸イオン、塩素酸イオンそし
て塩素イオンを同時に含み、陽イオンは水素イオンのみ
とし、ナトリウム、アンモニウム等のアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、第四級アミン類を含まない。この様な
構成の洗浄液を使用した場合、半導体基板上に吸着した
金属不純物は、酸性領域下で酸化力の強い次亜塩素酸イ
オンならびに塩素酸イオンの作用により酸化溶解し、塩
素イオンにより金属錯塩を形成する為再付着が防止され
る。
塩素酸イオン、塩素酸イオンにより有機不純物は分解さ
れ、二酸化炭素ならびに水として溶解除去される。有機
物を単に半導体基板から脱離するのではなく、最小単位
まで分解するので再付着の心配はない。
を超純水中(18MΩ以上)にバブリングさせる。塩素
ガスを純水中にバブリングさせると、ナトリウム、アン
モニウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属、第四級
アミン類を含まずに、塩素ガスと水の反応により、高収
率の次亜塩素酸イオン、塩素酸イオンが生成する。次の
(1)(2)(3)式に塩素ガスと水の反応式を示す。
し、飽和溶存量に近い多量の塩素ガスを純水中に溶解さ
せても、効率よく塩素酸系のイオン種は生成せず、塩素
ガスとして残留している塩素ガスが大気拡散する可能性
がある為非常に危険である。そこで、塩素ガスの溶存量
の範囲を0.3〜0.003wt%とする。この濃度範
囲はpHが3以上で酸化還元電位が1000mV以上の
洗浄液が供給できる。また、この時の塩素酸系イオンの
生成は0.1〜0.001wt%となる。
線照射を施す。塩素酸系のイオン種のうち次亜塩素酸イ
オンは紫外線hνを照射することで(4)式に示す分解
反応が促進する。
物の分解除去が効率よくおこなわれる。しかしながら、
次亜塩素酸イオンは紫外線ならびに可視光によって分解
してしまう性質を持っている。そこで洗浄時以外は、こ
れらの光を遮断することで次亜塩素酸イオンの不必要な
分解反応を阻止し、効率よい洗浄を可能にする。
加温する。熱によっても(4)式の分解反応は促進され
る。しかしながら、活性酸素の寿命は短い。そのため、
加温時間の短縮をはかるため、μ波による加熱方式を用
いる。さらに、熱による不必要な次亜塩素酸イオンの分
解を避けるため、使用時以外は冷却手段により冷温保存
して洗浄液の劣化を防ぐ。洗浄液の温度は0〜70℃と
する。0℃以下では洗浄液が凍結し、又70℃以上では
溶存する塩素が飛散する為好ましくない。
内の金属錯塩ならびに塩素の除去可能な高交換容量を有
する強酸陽イオン交換樹脂を用いて、クリーンな液を再
生し、過剰な超純水を使用せずとも塩素ガスのバブリン
グにより新たな洗浄液を生成する。このイオン交換樹脂
は架橋度15〜20%のスチレン系基材をスルホン酸基
で修飾したH+ 型樹脂とHをAgに置換したAg+ 型樹
脂の二種類の樹脂を充填して用いる。H+ 型樹脂は遷移
金属に高い選択性を持っている。Ag+ 型樹脂は処理液
中のCl - ,Br- ,I- をハロゲン化銀として析出さ
せて除去するのに適している。
明する。図1は本発明の第1の実施例の半導体基板の洗
浄装置の構成図である。
の洗浄槽6に設けられた純水供給口2と洗浄液の排出口
3と、純水中に塩素ガスをバブリングさせる為のCl2
供給口1Aを有する配管1とから主に構成され、塩素ガ
スをバブリングすることで効率よく塩素酸系イオン種を
含んだ洗浄液の実現をするために適したものとなってい
る。
はPEEK(パーエーテルエーテルケトン)材を使用し
ている。Cl 2 供給配管1は内部にPEEK、外部はク
ロム不導体化したステンレスを使用している。また、ウ
ェーハキャリア4についてもPEEKを使用している。
PEEKは、PTEE(ポリテトラフロロエチレン)や
PP(ポリプロピレン)等の他の樹脂に比べてパーティ
クルや有機不純物の溶出が少なく、熱変形温度は152
℃、引張強度は930kgf/cm2 であり熱や多少の
圧力に耐えうるためである。さらに、周知の通りPEE
Kは黒色のため光(紫外光ならびに可視光)を遮断する
機能を有している。
成する方法について説明する。まず、純水供給口2から
超純水を供給し、ついでCl 2 供給口1Aより高純度C
l 2を供給する。この時、生成する洗浄液の劣化を極力
押さえる目的で紫外光ならびに可視光を遮断した状態で
20℃常温で行った。Cl2 の供給を制御し、Cl2の
溶存量を0.3%とした。そしてシリコン表面を意図的
に、1×1012原子/cm2 オーダーのFe,Cuで汚
染したウェーハをウェハキャリア4を用いて洗浄槽で生
成した洗浄液中に浸漬して洗浄したときの金属除去効果
を調べた。図2はこの時のFeとCuの汚染除去効果を
示すものである。従来のHPM液洗浄と比較して、Cu
量は1×1010原子/cm2 オーダーまで減少し、塩素
バブリング水洗浄の方が若干良い。Fe量は、HPM洗
浄、塩素バブリング水洗浄とも1×1010原子/cm2
オーダーまで減少し、ほぼ同等の除去効果が得られた。
の洗浄装置の構成図であり、図1に示した第1の実施例
と異なる所は、洗浄槽6の側面に加熱用のμ波発振器7
と、洗浄槽6の底面下に冷却装置8を設けたことであ
る。
の塩素バブリング水を生成した。図1の洗浄槽と同様に
配管系はPEEKを使用している。この時のCl2 の溶
存量も0.3%である。まず、純水供給口2から超純水
を供給し、ついでCl2 供給口1Aより高純度Cl2 を
供給する。この時、生成する洗浄液の劣化を極力押さえ
る目的で紫外光ならびに可視光を遮断した状態で行っ
た。そして、μ波による加熱機構7により、15〜20
℃/min.の昇温レートで60℃まで加温した。
ウェーハを前述の洗浄液を用いて洗浄した。この時の金
属除去の評価結果を図4に示す。従来のHPM液洗浄と
比較して、第2の実施例での洗浄では、Fe除去におい
ては1×1010原子/cm2オーダーで若干よく、Cu
ではほぼ同等レベルの除去性能が得られた。さらに、図
2と図4を比較すると、μ波加熱を施してある本第2の
実施例の方が第1の実施例に比較して洗浄液が活性な状
態なので、固体差が少なく除去性能も良いものであっ
た。
の洗浄装置の構成図であり、図1に示した第1の実施例
と異なる所は、洗浄槽6Aを高純度の石英製とし、その
側面及び底面に紫外線ランプ9を設けたことである。
ての塩素バブリング水を生成した。図1および図3の洗
浄槽と同様に配管系はPEEKを使用している。この時
の溶存Cl2 量も0.3%である。まず、純水供給口2
から超純水を供給し、ついでCl2 供給口1Aより高純
度Cl2 を供給する。この時、生成する洗浄液の劣化を
極力押さえる目的で紫外光ならびに可視光を遮断した状
態で20℃常温で行った。そして、ウェーハ洗浄時に紫
外光を照射した。この時の洗浄槽6AにはPEEK材で
はなくて高純度の石英を用い、紫外線照射が洗浄液全体
に行き渡るようにした。この時、Fe,Cuで強制汚染
させたシリコンウェーハの金属除去は、前述の第2の実
施例のμ波加熱の場合とほぼ同等の結果が得られた。
の洗浄装置の構成図であり、図1に示した第1の実施例
と異なる所は、金属錯塩及び塩素を除去する為のイオン
交換樹脂10を充填した配管を排出口3Aと純水供給口
2の間に設け、洗浄液をリサイクルできるようにしたこ
とである。
塩素バブリング水を生成した。まず、純水供給口2から
超純水を供給し、ついでCl2 供給口1Aより高純度C
l2を供給する。この時、生成する洗浄液の劣化を極力
押さえる目的で紫外光ならびに可視光を遮断した状態で
20℃の常温で行った。この洗浄液を用いて1〜1012
原子/cm2 オーダーのFe,Cuで汚染したウェーハ
を洗浄した。
高交換容量の強酸陽イオン交換樹脂10を通過させ、M
(Cl)x 等の金属錯塩、ならびに塩素イオンを除去
し、再度洗浄槽6に戻した。この時、速やかなイオン交
換反応を引き起こすためにキャリア液として純水または
希薄なアルカリ液をキャリア液供給口11に供給し、排
出口12から出るように循環させた。そして、一定量の
容積にするために純水供給口2より超純水を補給した。
そして、再度、塩素バブリング水を生成した。リサイク
ル前後における洗浄液中のFe,Cuの量を表1に示
す。表1に示したように洗浄処理後ではウェーハ表面か
ら溶出したFe,Cu量が増加しているが、リサイクル
後の洗浄液はウェーハ洗浄前の水準に戻っている。この
リサイクルシステムは、樹脂の交換容量(約10%程
度)を越えるまで可能である。Cl2 の含有量が0.3
%で約10回の連続使用が可能である。その後、樹脂部
を取り外し、強酸と有機溶剤で洗浄し、再度使用でき
る。
したが、これらの実施例を適宜組み合わせることが可能
である。そうすれば、金属ならびに有機物の洗浄除去性
能が向上する。
に純水を入れ高純度の塩素ガスをバブリングすること
で、アルカリ金属、アルカリ土類金属そして第四級アミ
ン類を含まずに、効率よく次亜塩素酸イオン、塩素酸イ
オン等の酸化性の強いイオン種を含む洗浄液が速やかに
が生成できる。そして紫外光ならびに可視光を遮断し、
冷温保存することで、この洗浄液の劣化を極力抑えるこ
とができる。又、ウェーハの洗浄時に洗浄液をμ波加熱
または紫外線照射することでより活性な状態で使用可能
となる。このとき、洗浄に関与せずに自己分解し、液自
体が劣化するのを防ぐために、μ波による急速加熱や洗
浄時のみの紫外線照射を施す。
金属錯塩や塩素イオンを高交換容量の強酸陽イオン交換
樹脂により除去し、リサイクルすることで常にクリーン
な液で洗浄ができるため純水や薬品の消費量の大幅な削
減ができ、半導体装置の製造コストのダウンと地球環境
に与える負荷の低減が実現される。
染除去効果を示す図。
染除去効果を示す図。
Claims (9)
- 【請求項1】 洗浄槽と、この洗浄槽に設けたれた純水
供給口と洗浄液排出口と、前記洗浄槽に設けられ純水中
に塩素ガスをバブリングさせる為の塩素ガス供給口を有
する配管とを含むことを特徴とする半導体基板の洗浄装
置。 - 【請求項2】 紫外線照射手段を備えている請求項1記
載の半導体基板の洗浄装置。 - 【請求項3】 外部からの光を遮断する手段を備えてい
る請求項1又は請求項2記載の半導体基板の洗浄装置。 - 【請求項4】 洗浄液の加熱手段及び冷却手段を備えて
いる請求項1又は請求項2又は請求項3記載の半導体基
板の洗浄装置。 - 【請求項5】 加熱手段はμ波を用いるものである請求
項4記載の半導体基板の洗浄装置。 - 【請求項6】 洗浄液中の金属錯塩及び塩素を除去する
為の強酸陽イオン交換樹脂を備えている請求項1又は請
求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5記載の半
導体基板の洗浄装置。 - 【請求項7】 洗浄槽内の洗浄液に半導体基板を浸漬す
る半導体基板の洗浄方法において、前記洗浄液として純
水中に塩素イオンと次亜塩素酸イオンと塩素酸イオンを
同時に含ませた液を用いることを特徴とする半導体基板
の洗浄方法。 - 【請求項8】 純水中に塩素ガスをバブリングさせ少く
とも次亜塩素酸イオンと塩素酸イオンを含ませることを
特徴とする洗浄液の生成方法。 - 【請求項9】 塩素ガスの溶存量は0.003〜0.3
重量%である請求項8記載の洗浄液の生成方法。
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