JPH08268755A - ジルコニア系複合セラミック焼結体及びその製法 - Google Patents

ジルコニア系複合セラミック焼結体及びその製法

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JPH08268755A JP7269334A JP26933495A JPH08268755A JP H08268755 A JPH08268755 A JP H08268755A JP 7269334 A JP7269334 A JP 7269334A JP 26933495 A JP26933495 A JP 26933495A JP H08268755 A JPH08268755 A JP H08268755A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高強度及び高靱性を有するジルコニア系複合
セラミック焼結体及びその製法を提供する。 【解決手段】 CeO2 を8〜12モル%及びTiO2
を0.05〜4モル%含有する平均粒子径5μm以下の
部分安定化ジルコニアに、第2相として平均粒子径2μ
m以下のAl2 3 粒子が分散したジルコニア系複合セ
ラミック焼結体において、Al2 3 の含有量が、ジル
コニア系複合セラミック焼結体全量に対して、0. 5〜
50容量%であり、かつ、部分安定化ジルコニア粒子内
に存在する平均粒子径1μm以下の微細なAl2 3
子の含有量が、前記Al2 3 全量に対して、2数量%
以上である。CeO2 を8〜12モル%及びTiO2
0.05〜4モル%含有する部分安定化ジルコニアを生
成する第1成分と、0. 5〜50容量%含有するAl2
3 を生成する第2成分との混合物Aを、大気中で常圧
焼結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば構造用材
料等に好適なジルコニア系複合セラミック焼結体及びそ
の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックは、その優れた耐熱性、耐摩
耗及び耐食性を有する点で、自動車エンジン用ターボチ
ャージャーロータ、軸受け、メカニカルシール、切削バ
イト、ドリル工具等の機械部品、粉砕メディア、光コネ
クターフェルール、ダイス、種々の刃物類、鋸、スポー
ツレジャー用品等の幅広い用途に使用されている。しか
し、セラミックは、本来共有結合性やイオン結合性が強
く、金属材料のように転位又は塑性変形等を示さないた
め、クラックの先端の応力集中を緩和できず、材料中の
微細な欠陥や表面傷を起点として容易に即時破断してし
まう。このようにセラミックは靱性が低く非常に脆いた
め、大型の部品や複雑な形状を有する部品の構成材料と
しては適切でなく、自ずと成形品の形状や寸法等に制限
が加わるのが実状である。そこで、このセラミックの脆
さを改善するために、セラミック焼結体のマトリックス
に第2相として粒子、ウィスカー、あるいは長繊維等を
分散させて複合化し、クラックの進展を阻止するよう制
御することにより、靱性の向上を図る試みがなされてい
る。これらの試みは、マトリックスに第2相として各種
の形状の分散相をミクロンレベルで分散させたミクロ複
合材料の範疇に属するものであり、例えば、粒子、ウィ
スカー等で複合化した系では、6〜8MPam1/2 程度
の靱性値を、また、SiC等の長繊維で複合した系で
は、20〜30MPam1/2 にも及ぶ高い靱性値を達成
している。しかし、強度面については、ミクロンレベル
の第2相の添加が、マトリックスの破壊源の増大をもた
らす場合が多く、セラミックマトリックス単体の5〜6
割程度の向上に留まっており、さらなる強度の向上が望
まれている。
【0003】セラミックの粒界を複合化した前記のミク
ロ複合材料に対し、セラミック結晶粒子内に、第2相と
してナノメータサイズの微粒子を分散させたナノ複合材
料が作製され、強度、高温強度及びクリープ特性等の機
械的特性が、通常のミクロ複合材料に比べ、大幅に改善
されることが報告されている。しかし、この場合の靱性
の改善は、ミクロ複合材料に比較して小さく、セラミッ
クマトリックス単体の3〜4割程度の向上に留まってお
り、さらなる靱性の向上が望まれている。
【0004】このように、一般的なセラミック系複合材
料では、ミクロ複合材料又はナノ複合材料のいずれの系
でも、強度及び靱性を同時に改善したものは得られてお
らず、強度と靱性とを同時に備えた強靱なセラミック焼
結体の開発が強く望まれている。一方、安定化剤として
2 3 、あるいはCeO2 を固溶した部分安定化ジル
コニア焼結体は、クラック近傍の応力場で、約4%程度
の体積膨張を伴いながら、正方晶から単斜晶へと応力誘
起相変態するため、クラック先端の応力遮蔽等の効果に
より、通常のアルミナ、窒化珪素、炭化珪素等に比べ、
それぞれ高強度あるいは高靱性を示す材料として知られ
ている。しかし、これら部分安定化ジルコニアであって
も、高強度及び高靱性が同時に改善された材料は得られ
ておらず、さらなる特性改善が望まれている。例えば、
2 3 系部分安定化ジルコニアでは、単相で1000
MPaを越える高い強度を持ち、さらにAl2 3 を含
有した複合材料では、2400〜3000MPaと著し
い強度改善が図られているが、靱性面ではいずれも5〜
6MPam1/2 に留まっている。また、CeO2 系部分
安定化ジルコニアは、単相で10〜20MPam1/2
も及ぶ高い靱性を示すものの、強度面では600〜80
0MPaと、Y2 3 系部分安定化ジルコニアに比べて
総じて低いのが実状である。しかし、CeO2 系部分安
定化ジルコニアは、Y2 3 系に比べて幅広い高温正方
晶領域を有しているため、200〜400℃付近での熱
安定性に優れ、水熱下の雰囲気でも強度劣化しない特徴
を有する。従って、CeO2 系部分安定化ジルコニアに
高強度が付与されれば、現在広く使用されているY2
3 系部分安定化ジルコニアの低温域での強度劣化を克服
する材料として、実用面で広範な用途展開が期待され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−24676
0号公報に開示されているように、本発明者らは、Ce
2 を5〜30モル%含む部分安定化ジルコニアマトリ
ックス粒子内に、第2相として、前記ジルコニアマトリ
ックスの焼結温度よりも高い融点を持ち、且つAl2
3 、SiC、Si3 4 、若しくはB4 C又は周期律表
のIVa、Va, VIa族に属する元素の炭化物、窒化物、
若しくは、ほう化物の中から選ばれた少なくとも1種よ
りなる微粒子を分散させることにより、強度及び靱性が
改善されたジルコニア系複合セラミック焼結体及びその
製法を提案している。しかし、SiC、Si3 4 、若
しくはB4 C又は周期律表のIVa、Va, VIa族に属す
る元素の炭化物、窒化物、若しくは、ほう化物の中から
選ばれた少なくとも1種よりなる非酸化物系のセラミッ
ク第2相粒子は、セラミックマトリックスの焼結を著し
く阻害するため、焼結が極めて困難になる。そこで、通
常、ホットプレス焼結あるいはHIP焼結等により緻密
化されるが、部分安定化ジルコニアの安定化剤であるC
eO2 は、カーボン雰囲気等の還元性雰囲気中では容易
に還元されて、Ce2 3 となりやすく、安定化剤とし
ての効果を失う。その結果、ジルコニアの高温安定相で
ある正方晶を室温まで準安定的に保持することができな
くなり、焼結後の冷却過程で単斜晶に相変態するため、
焼結体が割れ、著しい特性劣化を示す等の問題が生じや
すかった。従って、前記CeO2 の還元反応を防止する
ためには、カーボンフリーな状況下での焼結が必須とな
り、例えば、ホットプレスに使用するモールドとして
は、SiC等の黒鉛以外の材質の選定、あるいは、ヒー
ターとして、カーボン抵抗炉が使用できないため、モリ
ブデンあるいはタングステンメッシュ等の金属製ヒータ
ーを用いなければならない等、製法上大きな制約が加わ
るのが実状であった。
【0006】また、特開昭63−144167号公報
で、35〜93.5モル%のジルコニア、5〜45モル
%のTiO2 及び1.5〜20モル%のCeO2 を主成
分とするセラミック組成物が開示されている。ここでT
iO2 は、ジルコニアの安定化剤として作用することが
公知の事実として開示されているが、TiO2 −ジルコ
ニア混合物だけでは、所望の硬度や靱性が得られないた
め、Y2 3 、CeO2等の安定化剤を少量添加するこ
とにより、正方晶を安定化させ、特性改善が図られるこ
とが示されている。しかし、前記組成物はTiO2 の添
加量が多いため、ジルコニアとジルコニアチタネート
(ZrTiO4 )との混合組織からなり、開示された実
施例では、十分な硬度や靱性が得られない。さらに、前
記組成物を強化分散相として、セラミック複合体全量に
対して少なくとも5容量%をアルミナ、ムライト等のセ
ラミックに添加することにより、強靱なセラミック複合
体が得られることが開示されている。ところが、前記構
成は、他のセラミック材料の強化を狙い、部分安定化セ
ラミックを分散相として用いたものであり、TiO2
添加量が多く、しかも、ジルコニアとジルコニアチタネ
ートとの混合組成を呈しているため、硬度や靱性につい
て満足できるレベルには、至っていなかった。
【0007】さらに、特公昭64−7029号公報で、
CeO2 系部分安定化ジルコニアにAl2 3 を含むジ
ルコニア質焼結体が開示されているが、この焼結体は不
純物として、SiO2 、TiO2 、Fe2 3 等を2重
量%以下含まれていても差し支えない旨が記載されてい
る。ところが、この記載以外に、TiO2 の含有量につ
いては、本文及び実施例等で具体的な記載がなく、開示
されている実施例に基づき、配合組成で100重量%に
満たない残りの部分を全てTiO2 であると仮定して、
部分安定化ジルコニア全量に対するTiO2 の含有量を
算出すると、0.17〜1.25モル%の範囲となる。
しかし、実施例に開示された酸化ジルコニウム(第一稀
元素化学工業株式会社製:商品名EPグレード)は、ジ
ルコニアの原料鉱石であるジルコンサンド(ZrO2
約65重量%、SiO2 が約35重量%)を酸で溶解し
て、三酸化ジルコニウムにした後に、この三酸化ジルコ
ニウムを仮焼することにより、作製される。この際、ジ
ルコニア原料鉱石中に含まれる不純物の1つであるTi
が製造過程で酸化されてTiO2 となる。すなわち、こ
のTiO2 は、不純物として不可避的に存在するもので
あり、強度等の特性を改善するために意図して添加し
た、というものではないことは明らかである。さらに、
現状のジルコニアの製法は、共沈又は加水分解法等の湿
式合成法によるものが主流であり、この場合に不可避的
に含まれる不純物としてのTiO2 の含有量は、極めて
微量で、0.001重量%程度以下であると推定され
る。すなわち、このTiO2 は不純物として不可避的に
存在するものであり、必須要素として添加されたもので
はなく、強度等の特性の改善効果が認められない。
【0008】本発明は、前記の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、高強度及び高靱性を有
するジルコニア系複合セラミック焼結体及びその製法を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
ジルコニア系複合セラミック焼結体は、ジルコニア並び
に安定化剤としてCeO2 及びTiO2 を含む部分安定
化ジルコニア全量に対して、CeO2 を8〜12モル%
及びTiO2 を0.05〜4モル%含有する平均粒径5
μm以下の部分安定化ジルコニアに、第2相として平均
粒径2μm以下のAl2 3 粒子が分散したジルコニア
系複合セラミック焼結体において、Al2 3 の含有量
が、ジルコニア系複合セラミック焼結体全量に対して、
0. 5〜50容量%であり、かつ、部分安定化ジルコニ
ア粒子内に存在する平均粒径1μm以下の微細なAl2
3 粒子の含有量が、前記Al2 3 全量に対して、2
数量%以上であることを特徴とする。
【0010】本発明の請求項2に係るジルコニア系複合
セラミック焼結体は、前記部分安定化ジルコニア粒子の
うち、平均粒径1μm 以下の微細なジルコニア粒子
が、Al2 3 の粒子内に存在することを特徴とする。
【0011】本発明の請求項3に係るジルコニア系複合
セラミック焼結体は、前記ジルコニア系複合セラミック
焼結体中のジルコニアの正方晶の含有量が、ジルコニア
の結晶相全量に対して、90容量%以上であることを特
徴とする。
【0012】本発明の請求項4に係るジルコニア系複合
セラミック焼結体の製法は、請求項1乃至請求項3いず
れかに記載のジルコニア系複合セラミック焼結体を製造
するジルコニア系複合セラミック焼結体の製法におい
て、CeO2 を8〜12モル%、TiO2 を0. 05〜
4モル%及び残りがジルコニアからなる部分安定化ジル
コニアを生成する第1成分と、Al2 3 を生成する第
2成分とを混合して、ジルコニア系複合セラミック焼結
体が、0. 5〜50容量%のAl2 3 と、残りが前記
部分安定化ジルコニアからなるように、混合物Aを作製
し、この混合物Aを所望の形状に成形した予備成形体
を、大気中で常圧焼結することを特徴とする。
【0013】本発明の請求項5に係るジルコニア系複合
セラミック焼結体の製法は、前記第1成分と第2成分と
の混合物Aを、大気中で常圧焼結して相対密度95%以
上にした後に、酸素雰囲気下で熱間静水圧加圧焼結(H
IP)することを特徴とする。
【0014】本発明の請求項6に係るジルコニア系複合
セラミック焼結体の製法は、部分安定化ジルコニア全量
に対して、CeO2 を8〜12モル%含有し、かつ、平
均粒径が0. 5μm以下である第1の部分安定化ジルコ
ニア粉末に、平均粒径0. 5μm以下のTiO2 粉末
を、部分安定化ジルコニア全量に対して、0.05〜4
モル%添加して混合した後に、仮焼、粉砕して得た部分
安定化ジルコニア粉末を、前記混合物A中の部分安定化
ジルコニアを生成する第1成分として用いることを特徴
とする。
【0015】本発明の請求項7に係るジルコニア系複合
セラミック焼結体の製法は、ジルコニウム塩の水溶液
に、部分安定化ジルコニア全量に対して、セリウム塩8
〜12モル%及びチタン塩0.05〜4モル%を水溶液
として添加して得た混合溶液Bを、アルカリ性水溶液に
より加水分解して、沈殿物を得た後に、この沈殿物を乾
燥、仮焼、粉砕して得た部分安定化ジルコニア粉末を、
前記混合物A中の部分安定化ジルコニアを生成する第1
成分として用いることを特徴とする。
【0016】本発明の請求項8に係るジルコニア系複合
セラミック焼結体の製法は、ジルコニウム塩の水溶液
に、部分安定化ジルコニア全量に対して、セリウム塩8
〜12モル%を添加して得た混合溶液Cに、部分安定化
ジルコニア全量に対して、チタンのアルコキシド0.0
5〜4モル%を含有する有機溶液を混合して混合溶液D
を得、この混合溶液Dをアルカリ性水溶液により加水分
解して沈殿物を得た後に、この沈殿物を乾燥、仮焼、粉
砕して得た部分安定化ジルコニア粉末を、前記混合物A
中の部分安定化ジルコニアを生成する第1成分として用
いることを特徴とする。
【0017】本発明の請求項9に係るジルコニア系複合
セラミック焼結体の製法は、平均粒径0. 5μm以下の
α−Al2 3 粉末を、前記混合物A中のAl2 3
生成する第2成分として用いることを特徴とする。
【0018】本発明の請求項10に係るジルコニア系複
合セラミック焼結体の製法は、比表面積100m2/g以
上のγ−Al2 3 粉末を、前記混合物A中のAl2
3 を生成する第2成分として用いることを特徴とする。
【0019】本発明の請求項11に係るジルコニア系複
合セラミック焼結体の製法は、アルミニウム塩の水溶液
に、第1成分である部分安定化ジルコニア粉末を添加し
て混合物Eを得、この混合物E中の、アルミニウム塩を
アルカリ性水溶液により加水分解して混合物Fを得た後
に、この混合物Fを乾燥、加熱処理して得た混合粉末
を、前記混合物Aとして用いることを特徴とする。
【0020】本発明の請求項12に係るジルコニア系複
合セラミック焼結体の製法は、アルミニウムのアルコキ
シドの有機溶液に、第1成分である部分安定化ジルコニ
ア粉末を添加して混合物Gを得、この混合物G中の、ア
ルミニウムのアルコキシドを加水分解して混合物Hを得
た後に、この混合物Hを乾燥、加熱処理して得た混合粉
末を、前記混合物Aとして用いることを特徴とする。
【0021】本発明の請求項13に係るジルコニア系複
合セラミック焼結体の製法は、ジルコニウム塩の水溶液
をアルカリ性水溶液により加水分解して得られたジルコ
ニアゾル溶液に、部分安定化ジルコニア全量に対して、
セリウム塩8〜12モル%及びチタン塩0.05〜4モ
ル%を水溶液として、並びにジルコニア系複合セラミッ
ク焼結体全量に対して、Al2 3 0. 5〜50容量%
をアルミニウム塩の水溶液として添加して混合溶液Iを
得、この混合溶液Iをアルカリ性水溶液により加水分解
して沈殿物を得た後に、この沈殿物を乾燥、加熱処理し
て得た混合粉末を、前記混合物Aとして用いることを特
徴とする。
【0022】本発明の請求項14に係るジルコニア系複
合セラミック焼結体の製法は、第1成分である部分安定
化ジルコニア粉末と、第2成分であるAl2 3 粉末と
を含む混合物Hを、1000℃以上で、かつ、焼結温度
以下の温度で仮焼した後に、粉砕して得られた混合粉末
を、前記混合物Aとして用いることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0024】本発明に係るジルコニア系複合セラミック
焼結体は、CeO2 とTiO2 とを共に含有した部分安
定化ジルコニア相とアルミナ相とを有する。前記部分安
定化ジルコニアは、安定化剤として、部分安定化ジルコ
ニア全量に対して、CeO2を8〜12モル%及びTi
2 を0.05〜4モル%含むことが必須である。この
範囲であれば、前記部分安定化ジルコニアの結晶相は、
90容量%以上の正方晶からなり、単斜晶が生成したと
しても10容量%以下に抑制され、立方晶は生成しない
ので、応力誘起相変態に基づく高強度、高靱性を得る上
で好ましい。即ち、部分安定化ジルコニア全量に対し
て、CeO2 が8モル%未満の場合には、準安定相であ
る正方晶化が不十分となり単斜晶が支配的に多くなるた
め、焼結後に割れたり、マクロクラックが内在した試料
となり易く、著しい強度劣化を示すので好ましくなく、
CeO2 が12モル%を越える場合には、正方晶が非常
に安定化され、応力誘起による相転移が起こり難くなる
ため、十分な靱性が得られなくなるので好ましくない。
一方、TiO2 は、ZrO2 −TiO2 系状態図による
と、高温では正方晶ジルコニア中に、単独で18モル%
程度まで固溶可能であり、Y2 3 やCeO2 と同じく
室温付近でジルコニアの正方晶を準安定に保持させる添
加剤として知られている。さらに、TiO2 の添加は、
多くの系でセラミックの粒成長を促進させることが知ら
れている。例えば、8モル%のY2 3及び10モル%
のTiO2 を固溶させた立方晶安定化ジルコニア焼結体
は、ジルコニアの粒成長により、透光性を示すことが報
告されている。従って、安定化剤としてのTiO2 の単
独添加は、ジルコニアマトリックスの粒成長を著しく促
進させ、ジルコニア結晶粒子の粗大化による強度低下を
もたらすことが懸念されるため望ましくない。さらに、
TiO2 の固溶は、他の安定化剤と同じくジルコニアの
正方晶から単斜晶への転移温度を低下させるため、正方
晶がより安定化される。その結果、多量のTiO2 の添
加は、応力誘起相変態を抑制し靱性の低下をもたらすた
め好ましくない。
【0025】本発明は、ジルコニアの安定化剤としてC
eO2 を基本に、TiO2 をジルコニアマトリックスの
粒成長促進剤及び安定剤として少量添加することによ
り、靱性の低下を最小限に留めると共に、正方晶をより
安定化し、正方晶から単斜晶への応力誘起相転移の臨界
応力が上昇し、さらなる高強度化を達成できることを見
出したものである。ここに、TiO2 の添加量は、部分
安定化ジルコニア全量に対して、0.05〜4モル%の
範囲に留めることが必要である。即ち、部分安定化ジル
コニア全量に対して、TiO2 の添加量が0.05モル
%未満の場合には、十分なジルコニアの粒成長促進効果
が得られず、4モル%を越えると、ジルコニア粒子の異
常粒成長が起こり、著しい強度劣化及び靱性の低下を招
くため好ましくない。次に、CeO2 −TiO2 併用系
部分安定化ジルコニア粉末を得る方法としては、安定化
剤元素とZrを含む水溶液を用いて湿式合成法によって
得た粉末を仮焼する方法等がある。本発明の部分安定化
ジルコニア複合焼結体は、常圧焼結、あるいは熱間静水
圧加圧焼結(HIP)等により緻密化され、焼結過程で
分散相の一部が部分安定化ジルコニアマトリックス粒子
内に取り込まれた構造を有していることが必要である。
そのためには、焼結過程でマトリックスであるジルコニ
ア粒子を優先的に粒成長させることが重要となる。ここ
で、TiO2 の添加は、ジルコニアのみならず分散相で
あるAl2 3 にも若干固溶し、Al23 を粒成長さ
せることが懸念されるため、あらかじめTiO2 を安定
化剤であるCeO2 と共に、ジルコニアに固溶させた部
分安定化ジルコニア粉末としておくことが望ましい。し
かし、TiO2 のAl2 3 への固溶量は少なく、優先
的にジルコニアに固溶するため必ずしも前記方法に限定
されるものではなく、Al2 3 を同時に添加しても差
し支えない。また、このマトリックスに分散されるAl
2 3 粒子は、焼結過程でマトリックス粒子内に取り込
まれるためには、微細なものでなければならず、平均粒
径1μm以下であることが必要である。本発明における
セラミックマトリックスを構成する部分安定化ジルコニ
アに対するAl2 3 粒子の添加量は、ジルコニア系複
合セラミック焼結体全量に対して、0.5〜50容量%
であることが必要であり、好ましくは、20〜40容量
%である。即ち、分散相であるAl2 3 粒子が、0.
5容量%未満の場合には、強度向上の効果が充分でな
く、40容量%を越える場合には、ジルコニア系複合セ
ラミック焼結体中の部分安定化ジルコニアの割合が減少
し、その結果、応力誘起相変態に基づく強化機構が支配
的でなくなり、緩やかに強度低下を示すようになり、さ
らに、50容量%を越えると、もはやAl2 3 がジル
コニア系複合セラミック焼結体のマトリックスとなり、
著しい強度劣化及び靱性劣化を示すようになる。
【0026】次に、本発明に係るジルコニア系複合セラ
ミック焼結体の強靱化の改善効果のメカニズムについて
考察を加える。本発明者らは、特開平5−246760
号公報で開示したように、CeO2 系部分安定化ジルコ
ニアセラミックの粒界、あるいは一部粒内に分散された
微細なセラミック第2相粒子は、焼結過程でジルコニア
の粒成長を抑制する作用を有し、その結果、マトリック
スは微細な組織で構成され、破壊源寸法の減少及び焼結
後のジルコニアの正方晶の安定化をもたらし、強度及び
硬度が大幅に上昇することを示す。しかし、セラミック
第2相粒子の添加によるジルコニアの粒成長の抑制は、
焼結過程でAl2 3 粒子をジルコニアマトリックス粒
内に取り込み難くなり、強度を改善するには、必ずしも
望ましい方向とは言えない。そこで、本発明は、安定化
剤としてCeO2 とTiO2 を併用することにより、
ジルコニアマトリックスの粒成長を促進させ、その結果
ジルコニア結晶粒子内に、より有効にAl2 3 粒子を
分散させることが可能であること。正方晶から単斜晶
への応力誘起相転移の臨界応力を上昇させることが可能
であることを見出した。すなわち、前記、の相互作
用により、強度の向上が達成される。このように、平均
粒径5μm以下の部分安定化ジルコニア粒子が、均一に
分散した平均粒径2μm以下のAl2 3 粒子に取り囲
まれ、かつ、平均粒径1μm以下の微細なAl2 3
子が、Al2 3 全量に対して、2数量%以上ジルコニ
ア粒子内に取り込まれた組織を形成することにより、部
分安定化ジルコニア結晶粒子内には、ジルコニアとAl
2 3 との熱膨張係数のミスマッチに起因する残留応力
場が形成され、これによりジルコニア粒子自身が大幅に
強化される。即ち、膨張係数の大きいジルコニアセラミ
ックと膨張係数の小さいAl2 3 粒子との熱膨張のミ
スマッチにより、焼結後の冷却過程で、ジルコニア粒子
内及びAl2 3 粒子周辺には残留応力場が形成され、
この残留応力場の相互作用により、ジルコニア粒内には
転位が発生しやすくなる。さらに、ジルコニア粒子内に
は、これらの転位がパイルアップしたサブグレインバウ
ンダリーが形成され、ジルコニア粒子は、TiO2 の固
溶により粒成長しても、実際の結晶粒径よりも転位によ
り分割された小さな粒子として作用し、組織が細分化さ
れる結果、破壊源寸法の増大を抑制することができる。
このサブグレインバウンダリーの形成は、ジルコニア結
晶粒子内組織の微細化に加え、ジルコニアの正方晶から
単斜晶への応力誘起相変態を開始する臨界応力を著しく
上昇させる効果を有し、その結果、一層の強度改善が達
成される。加えて、ジルコニア粒界に存在するAl2
3 粒子により、クラック進展過程でクラックの先端が湾
曲(ボーイング)、あるいは偏曲(ディフレクション)
されることにより靱性が向上する。一方、平均粒径2μ
m以下のAl2 3 粒子内に、平均粒径1μm以下の微
細なジルコニア粒子が取り込まれた組織が共存すると、
Al2 3 粒子内には、前述した熱膨張係数のミスマッ
チに起因する残留応力場及びサブグレインバウンダリー
が形成され、Al2 3 粒子自身が大幅に強化される結
果、さらなる強度改善が達成される。
【0027】次に、本発明に係るジルコニア系複合セラ
ミック焼結体の製造方法について説明する。本発明に係
るジルコニア系複合セラミック焼結体の製造方法は、部
分安定化ジルコニア全量に対して、CeO2 を8〜12
モル%及びTiO2 を0.05〜4モル%含有した部分
安定化ジルコニアを生成する第1成分と、得られる複合
セラミック焼結体全量に対して、0. 5〜50容量%含
むAl2 3 を生成する第2成分との混合物Aを、大気
中で常圧焼結することにより得られる。さらに、前記混
合物Aを、大気中、相対密度95%以上となるよう常圧
焼結した後、酸素雰囲気下、熱間静水圧加圧焼結(HI
P)すると、完全に緻密化されるため、さらなる強度向
上を図る上でより好ましい。この場合の酸素濃度は特に
限定するものではないが、通常、アルゴン等の不活性ガ
スと酸素ガスとの混合ガスが用いられ、混合ガス全量に
対して、5容量%以上の酸素濃度が望ましい。ジルコニ
ア系複合セラミック焼結体の製造方法を、さらに具体的
に説明する。
【0028】部分安定化ジルコニアを生成する第1成分
の製法としては、以下に示す〔1〕〜〔3〕の方法等が
挙げられる。 〔1〕平均粒径0. 5μm以下のCeO2 を部分安定化
ジルコニア全量に対して、8〜12モル%含有する部分
安定化ジルコニア粉末に、平均粒径0. 5μm以下のT
iO2 粉末を0.05〜4モル%含有するように配合し
たものを、エタノール、アセトン、トルエン等を溶媒と
して湿式ボールミル混合し、次いで乾燥して混合粉末と
する。次に、正方晶安定化温度付近(約800〜100
0℃)で仮焼し、TiO2 をジルコニアに固溶させた
後、最終、湿式ボールミルにより粉砕して所望の部分安
定化ジルコニア粉末を得る方法。 〔2〕ジルコニウム塩の水溶液に、得られる部分安定化
ジルコニア全量に対して8〜12モル%含有するよう調
合したセリウム塩の水溶液及び0.05〜4モル%含有
するよう調合したチタン塩の水溶液を加えた混合溶液B
を用い、この混合溶液Bにアンモニア水等のアルカリ性
水溶液を加えて加水分解し、沈殿物を得た後、この沈殿
物を大気中800℃程度で数時間仮焼し、最終、湿式ボ
ールミル等により粉砕して所望の部分安定化ジルコニア
粉末を得る方法。 〔3〕ジルコニウム塩の水溶液と、得られる部分安定化
ジルコニア全量に対して8〜12モル%含有するよう調
合したセリウム塩との混合溶液Cに得られる部分安定化
ジルコニア全量に対して0.05〜4モル%含有するよ
う調合したチタンのアルコキシドの有機溶液を混合する
ことにより、前記チタンのアルコキシドを加水分解した
混合溶液Dをアルカリ性水溶液により加水分解して沈殿
物を得た以外は、〔2〕と同様な手法により所望の部分
安定化ジルコニア粉末を得る方法。
【0029】次に、Al2 3 を生成する第2成分の製
法としては、以下に示す〔4〕〜〔7〕の方法等が挙げ
られる。 〔4〕平均粒径0. 5μm以下のα−Al2 3 粉末を
用いる方法。 〔5〕比表面積100m2/g以上のγ−Al2 3 粉末
を用いる方法。 〔6〕アルミニウム塩の水溶液に、アンモニア水等のア
ルカリ性水溶液を加え、加水分解し沈殿物を得た後、こ
の沈殿物を乾燥、大気中800℃程度で数時間加熱処理
してアルミナ粉末を得る方法。 〔7〕アルミニウムのアルコキシドの有機溶液を加水分
解し沈殿物を得た後、この沈殿物を乾燥、大気中800
℃程度で数時間加熱処理してアルミナ粉末を得る方法。
【0030】次に、ジルコニア系複合セラミック焼結体
を得るための部分安定化ジルコニアを生成する第1成分
と、Al2 3 を生成する第2成分との混合粉末等の混
合物Aを得る製法としては、以下に示す〔8〕〜〔1
1〕の方法等が挙げられる。 〔8〕アルミニウム塩の水溶液に、前記〔1〕〜〔3〕
のいずれかに記載方法で作製した部分安定化ジルコニア
粉末を添加して混合物Eを作製し、この混合物E中のア
ルミニウム塩をアンモニア水等のアルカリ性水溶液によ
り加水分解して混合物Fを得た後、この混合物Fを乾
燥、大気中800℃程度で数時間加熱処理して混合粉末
を得る方法。
〔9〕アルミニウムのアルコキシドの有機溶液に、前記
〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の方法で作製した部分
安定化ジルコニア粉末を添加して得られた混合物G中の
アルミニウムのアルコキシドを加水分解した混合物Hを
乾燥、大気中800℃程度で数時間加熱処理して混合粉
末を得る方法。 〔10〕ジルコニウム塩の水溶液をアルカリ性水溶液に
より加水分解して得られたジルコニアゾルの溶液に、得
られる部分安定化ジルコニア全量に対して8〜12モル
%含有するよう調合したセリウム塩及び0.05〜4モ
ル%含有するよう調合したチタン塩並びに得られる複合
セラミック焼結体全量に対してAl2 3が0. 5〜5
0容量%となるよう調合したアルミニウム塩の水溶液を
添加した混合溶液Iを用い、この混合溶液Iをアルカリ
性水溶液により加水分解し沈殿物を得た後、この沈殿物
を乾燥、大気中800℃程度で数時間加熱処理して混合
粉末を得る方法。 〔11〕第1成分である部分安定化ジルコニア粉末と、
第2成分であるAl2 3 粉末とを含む混合物Hを、1
000℃以上で、かつ、焼結温度以下の温度で仮焼した
後に、湿式ボールミル等で粉砕して混合粉末を得る方
法。比表面積100m2/g以上のγ−Al2 3 粉末を
用いる場合は、一次粒子系が非常に細かいので、本発明
のジルコニア系複合セラミック焼結体を得るには好まし
いが、反面、大きな比表面積を有し、かさ高いため、常
用の成形法(乾式プレス法又は射出成形法等)で所望の
形状を付与することが困難であるという問題が想定され
る。従って、特に、比表面積100m2/g以上のγ−A
2 3 粉末を用いる場合には、前記〔11〕の方法等
が望ましい。
【0031】本発明に係るジルコニア系複合セラミック
焼結体は、従来のような製法上の制約を解消するため、
セラミック第2相を大気中で焼結できるAl2 3 に限
定し、かつ、安定化剤としてCeO2 とTiO2 とを併
用することにより、ジルコニアマトリックスの粒成長を
促進させ、その結果ジルコニア結晶粒子内に、より有効
にAl2 3 粒子を分散させる効果及び正方晶から単斜
晶への応力誘起相転移の臨界応力を上昇させる効果に基
づき、さらなる高強度を達成できることを見出したもの
である。
【0032】本発明の請求項1乃至請求項3に係るジル
コニア系複合セラミック焼結体では、CeO2 とTiO
2 とが共に部分安定化ジルコニア中に含有されているの
で、第2相であるAl2 3 粒子が、より有効に部分安
定化ジルコニアの結晶粒内に分散されているため、強度
及び靱性に優れる。
【0033】本発明の請求項4乃至請求項14に係るジ
ルコニア系複合セラミック焼結体の製法では、部分安定
化ジルコニアの安定化剤としてCeO2 とTiO2 とを
併用することにより、部分安定化ジルコニアマトリック
スの粒成長が促進され、第2相であるAl2 3 粒子
が、より有効に部分安定化ジルコニアの結晶粒内に分散
される。さらに、正方晶から単斜晶への応力誘起相転移
の臨界応力を上昇させる。従って、強度及び靱性が向上
したジルコニア系複合セラミック焼結体が得られる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例によって具
体的に説明する。
【0035】(実施例1〜実施例17)CeO2 を表1
に示したように、部分安定化ジルコニア全量に対して、
8モル%、10モル%又は12モル%含有する平均粒径
0. 3μmの部分安定化ジルコニアに、表1に示す量の
平均粒径0. 3μmのTiO2 粉末を添加した混合粉末
を、部分安定化ジルコニア製ボールとポリエチレン容器
を用い、エタノールを溶媒として湿式ボールミルで24
時間混合した。その後乾燥して得られた混合粉末を、大
気中、800℃で3時間仮焼した。得られた仮焼粉末に
平均粒径0. 2μmのα−Al2 3 粉末を、ジルコニ
ア系複合セラミック焼結体全量に対して、30容量%添
加し、部分安定化ジルコニア製ボールとポリエチレン容
器を用い、エタノールを溶媒として湿式ボールミルで2
4時間混合した。その後乾燥して得られた混合粉末を、
一軸加圧プレス及び冷間静水圧プレス成形によりφ60
mm、厚さ5mmの円盤状成形体を得た。この成形体を
大気中、焼結温度1500℃、保持時間2時間の条件下
で常圧焼結した。これらの焼結体は、いずれも相対密度
99%以上の緻密なものであった。また、その微細組織
は、走査型電子顕微鏡及び透過型電子顕微鏡による観察
により、CeO2 のコンテントによらず、TiO2 の添
加量とともに大きくなる傾向を示した。表1に示すよう
に、ジルコニアの平均粒径は、概ね、0.8μmから
4.8μmの範囲で、アルミナの平均粒径は、全て、2
μm以下であった。また、一部微細なAl2 3 粒子が
部分安定化ジルコニア粒内に存在していることが確認さ
れた。また同時に、比較的粒径の大きなAl2 3 粒内
には部分安定化ジルコニア粒子の一部が取り込まれてい
ることも確認された。次いで、前記の円盤状焼結体を切
断、研削加工して、4×3×40mmの試験片を作製
し、この試料について、JIS R1601により室温
での3点曲げ強度とIF法により破壊靱性値とを測定し
た。以上の測定結果を表1に示した。前記試料について
X線回折により、結晶相の同定を行い、次いでジルコニ
ア結晶相の割合を定量した。その結果を表1に付記し
た。ここで、ジルコニアの結晶相の記号として、Tは正
方晶、Cは立方晶、Mは単斜晶をそれぞれ表している。
実施例に示した試料は、いずれもジルコニア結晶相の全
量に対して、90容量%以上の正方晶から成り、単斜晶
と正方晶とが混在する場合には、単斜晶の含有量は、ジ
ルコニア結晶相の全量に対して、いずれも10容量%以
下であった。
【0036】表1にAl2 3 粒子全量に対するジルコ
ニア粒内に存在するAl2 3 粒子の割合(W)を数量
%で示した。ここで、この割合は、透過型電子顕微鏡、
あるいは熱処理した焼結体の研磨面を走査型電子顕微鏡
により観察し、その視野に存在するAl2 3 粒子全量
の個数(S)と、ジルコニア粒内に存在するAl2 3
粒子の個数(n)とを数え、W〔%〕=(n/S)×1
00を算出することにより求めた。
【0037】
【表1】
【0038】(比較例1〜比較例3)CeO2 及びTi
2 の含有量を表2に示した含有量にした以外は実施例
1と同様にしてジルコニア系複合セラミック焼結体を作
製した。比較例1では、焼成後に焼結体が割れていたた
め、各種の物性評価ができなかった。比較例2で得られ
た焼結体は緻密なものであったが、その微細組織は、走
査型電子顕微鏡及び透過型電子顕微鏡による観察によ
り、ジルコニア及びAl2 3 のいずれの平均粒径も約
0.5μmであり、Al2 3 粒子の大半は、ジルコニ
ア粒界に位置し、ジルコニア粒内に存在するAl2 3
粒子の割合は、1数量%以下であることが確認された。
また、比較例3で得られた焼結体の微細組織は、Al2
3 粒子はジルコニア結晶粒子内に存在していたもの
の、一部のジルコニア粒子は、10μm程度にまで異常
粒成長しており、不均一な微構造を呈していることが確
認された。更に、ジルコニア粒子内や三重点には、多く
の気孔が存在していることも観察された。次いで、前記
の円盤状焼結体から切断、研削加工して4×3×40m
mの試験片を作製し、この試料につきJIS R160
1により室温における3点曲げ強度及びIF法により破
壊靱性値を測定した。以上の測定結果を表2に示した。
比較例2では、TiO2 を添加しなかったために、3点
曲げ強度は520MPaと低い値に留まった。比較例3
では、TiO2 を多量に添加したために、3点曲げ強度
及び破壊靱性値は、かなり低い値となった。前記試料に
ついてX線回折により、結晶相の同定を行い、次いでジ
ルコニア結晶相の割合を定量した。その結果を表2に付
記した。比較例1及び比較例2で得られた焼結体中のジ
ルコニア結晶相のうち、単斜晶の割合は実施例1〜実施
例17で得られた焼結体のそれよりもかなり高く、ジル
コニア結晶相の全量に対して、それぞれ、約80容量
%、20容量%となっていた。また、比較例3で得られ
た焼結体では、少量の立方晶が認められた。Al2 3
粒子全量に対するジルコニア粒内に存在するAl2 3
粒子の割合(W)を表2に示した。
【0039】
【表2】
【0040】(実施例18〜実施例22並びに比較例4
及び比較例5)部分安定化ジルコニア全量に対して、C
eO2 を10モル%含む部分安定化ジルコニア粉末に、
1モル%のTiO2 粉末を添加した混合粉末を、部分安
定化ジルコニア製ボールとポリエチレン容器を用い、エ
タノールを溶媒として湿式ボールミルで24時間混合し
た。その後乾燥して得られた混合粉末を、大気中、80
0℃で3時間仮焼した。得られた仮焼粉末に表3に示し
た量のα−Al2 3 粉末(平均粒径0. 2μm 、純
度99. 9%以上)を添加し、部分安定化ジルコニア製
ボールとポリエチレン容器を用い、エタノールを溶媒と
して湿式ボールミルで24時間混合した。その後乾燥し
て得られた混合粉末を、一軸加圧プレス及び冷間静水圧
プレス成形によりφ60mm、厚さ5mmの円盤状成形
体を得た。得られた成形体を大気中、焼結温度1500
℃、保持時間2時間の条件下で常圧焼結した。これらの
焼結体は、いずれも相対密度99%以上の緻密なもので
あり、その微細組織は、Al2 3 粒子の添加により、
ジルコニアの粒成長は抑制される傾向を示した。即ち、
Al2 3 粒子無添加の焼結体では、ジルコニアの平均
粒径は約5μmであったのに対し、Al2 3 粒子を添
加した焼結体では、Al2 3 粒子の添加量の増加とと
もに小さくなり、3.0μmから1.2μmの範囲であ
った。また、Al2 3 含有量が30容量%を越える
と、Al2 3 粒子同士が互いに焼結し、ジルコニア粒
界に位置するAl2 3 粒子が多く認められた。次に、
図1に実施例20で得られた複合セラミック焼結体の透
過型電子顕微鏡写真を示した。図1から、Al2 3
子の一部がジルコニアの結晶粒内に存在し、更に、粒界
に存在する約1μm程度に粒成長したAl2 3 粒子の
結晶粒内には、一部ジルコニア粒子が取り込まれた「相
互ナノ構造」が確認された。表3にAl2 3 粒子全量
に対するジルコニア粒内に存在するAl2 3 粒子の割
合(W)を数量%で示した。ここで、この割合は、透過
型電子顕微鏡、あるいは熱処理した焼結体の研磨面を走
査型電子顕微鏡により観察し、その視野に存在するAl
2 3 粒子全量の個数(S)と、ジルコニア粒内に存在
するAl2 3粒子の個数(n)とを数え、W=(n/
S)×100を算出することにより求めた。また、X線
回折による結晶相の同定を行った結果、反応生成相は認
められず、ジルコニアの結晶相は、ジルコニアの結晶相
全量に対して、95容量%以上の正方晶を含有し、単斜
晶が認められても、単斜晶の含有量は、5容量%以下で
あった。次に、前記の円盤状焼結体から切断、研削加工
して、4×3×40mmの試験片を作製し、この試料に
ついて、JIS R1601により室温における3点曲
げ強度と、IF法により破壊靱性値とビッカース硬度と
を測定した。以上の測定結果を表3に示した。
【0041】
【表3】
【0042】(比較例6)部分安定化ジルコニア全量に
対して、CeO2 を10モル%含む部分安定化ジルコニ
ア粉末に、1モル%のTiO2 粉末を添加したものを、
部分安定化ジルコニア製ボールとポリエチレン容器を用
い、エタノールを溶媒として湿式ボールミルで24時間
混合した。その後乾燥して得られた混合粉末を、大気
中、800℃で3時間仮焼した。得られた仮焼粉末に平
均粒径3. 0μm 、純度99. 9%以上のαAl2
3 粉末を30容量%添加し、部分安定化ジルコニア製ボ
ールとポリエチレン容器を用い、エタノールを溶媒とし
て湿式ボールミルで24時間混合した。その後、乾燥し
て得られた混合粉末を、一軸加圧プレス及び冷間静水圧
プレス成形によりφ60mm、厚さ5mmの円盤状成形
体を得た。得られた成形体を大気中、焼結温度1500
℃、保持時間2時間の条件下で常圧焼結した。
【0043】得られた焼結体は、相対密度99%以上の
緻密なものであり、その微細組織は、走査型電子顕微鏡
及び透過型電子顕微鏡による観察により、Al2 3
子の大半がジルコニア粒界に存在していた。X線回折に
よる結晶相の同定を行った結果、反応生成相は認められ
ず、ジルコニアの結晶相は、ジルコニアの結晶相全量に
対して、95容量%以上の正方晶を含有し、単斜晶が認
められても、単斜晶の含有量は、5容量%以下であっ
た。実施例20と同様にして、Al2 3 粒子全量に対
するジルコニア粒内に存在するAl2 3 粒子の割合、
3点曲げ強度、破壊靱性値及びビッカース硬度を測定し
た。以上の測定結果を実施例20とともに表4に示し
た。
【0044】(実施例23)焼結温度を1450℃とし
た以外は実施例20の場合と同様にして円盤状焼結体を
得た。得られた焼結体をアルゴン/酸素=90/10
(容積比)の混合ガス中、1350℃、1時間、150
MPaの条件で熱間静水圧加圧処理(HIP処理)を行
った。得られた焼結体は、理論密度まで完全に緻密化し
ており、その微細組織は、走査型電子顕微鏡及び透過型
電子顕微鏡による観察により、一部微細なAl2 3
子はジルコニア結晶粒子内に存在していた。また、ジル
コニアの平均粒径は1. 5μm、Al2 3 の平均粒径
は0. 5μmであり、HIP処理による粒成長は認めら
れなかった。更に、比較的粒成長したAl2 3 粒子内
には孤立したジルコニア粒子が認められ、「相互ナノ構
造」を呈していた。X線回折による結晶相の同定を行っ
た結果、反応生成相は認められず、ジルコニアの結晶相
は、ジルコニアの結晶相全量に対して、約99容量%以
上の正方晶を含有し、単斜晶が認められても、単斜晶の
含有量は、約1容量%以下であった。実施例20と同様
にして、Al2 3 粒子全量に対するジルコニア粒内に
存在するAl2 3 粒子の割合、3点曲げ強度、破壊靱
性値及びビッカース硬度を測定した。以上の測定結果を
実施例20とともに表4に示した。
【0045】
【表4】
【0046】(実施例24)オキシ塩化ジルコニウム
(ZrOCl2 ・ 8H2 O)の水溶液に、アンモニア水
を加え、加水分解することにより得られたジルコニアゾ
ル溶液に、最終的に得られる部分安定化ジルコニア全量
に対して、11モル%となるように調製した塩化セリウ
ム(CeCl3 ・ 7H2 O)の水溶液及び1モル%とな
るように調製した塩化チタン(TiCl4 )の水溶液を
加え撹拌混合した。この混合溶液をアンモニア水中へ撹
拌しながら滴下し、沈殿物を得た。次に、この沈殿物を
水洗、乾燥した後、850℃で3時間仮焼し、部分安定
化ジルコニア粉末とした。得られた部分安定化ジルコニ
ア粉末に比表面積300m2 /gのγ−Al2 3 粉末
を、ジルコニア系複合セラミック焼結体全量に対して、
30容量%添加し、部分安定化ジルコニア製ボールとポ
リエチレン容器を用い、エタノールを溶媒として湿式ボ
ールミルで24時間混合した。その後、乾燥して得られ
た混合粉末を、1000℃で3時間仮焼した後、一軸加
圧プレス及び冷間静水圧プレス成形によりφ60mm、
厚さ5mmの円盤状成形体を得た。得られた成形体を大
気中、焼結温度1500℃、保持時間2時間の条件下で
常圧焼結した。得られた焼結体は、相対密度99%以上
の緻密なものであり、その微細組織は、走査型電子顕微
鏡及び透過型電子顕微鏡による観察により、比較的多く
のAl2 3 粒子がジルコニア粒内に存在していた。X
線回折による結晶相の同定を行った結果、反応生成相は
認められず、ジルコニアの結晶相は、ジルコニアの結晶
相全量に対して、95容量%以上の正方晶を含有し、単
斜晶が認められても、単斜晶の含有量は、5容量%以下
であった。一方、アルミナの結晶相はすべてα型となっ
ていた。実施例20と同様にして、Al2 3 粒子全量
に対するジルコニア粒内に存在するAl23 粒子の割
合、3点曲げ強度、破壊靱性値及びビッカース硬度を測
定し、表5に示した。
【0047】(実施例25)塩化アルミニウム(AlC
3 )の塩酸溶液に、実施例24で得た部分安定化ジル
コニア粉末をジルコニア/アルミナ容積比で70/30
となるように添加し、撹拌混合した。この混合溶液を水
酸化ナトリウム水溶液により加水分解し、得られた混合
物(沈殿物)を水洗、乾燥した後、1000℃で3時間
仮焼することにより混合粉末を得た。この混合粉末を、
一軸加圧プレス及び冷間静水圧プレス成形によりφ60
mm、厚さ5mmの円盤状成形体を得た。得られた成形
体を大気中、焼結温度1500℃、保持時間2時間の条
件下で常圧焼結した。
【0048】得られた焼結体は、相対密度99%以上の
緻密なものであり、その微細組織は、走査型電子顕微鏡
及び透過型電子顕微鏡による観察により、比較的多くの
Al2 3 粒子がジルコニア粒内に存在していた。X線
回折による結晶相の同定を行った結果、反応生成相は認
められず、ジルコニアの結晶相は、ジルコニアの結晶相
全量に対して、95容量%以上の正方晶を含有し、単斜
晶が認められても、単斜晶の含有量は、5容量%以下で
あった。実施例20と同様にして、Al2 3粒子全量
に対するジルコニア粒内に存在するAl2 3 粒子の割
合、3点曲げ強度、破壊靱性値及びビッカース硬度を測
定し、表5に示した。
【0049】(実施例26)オキシ塩化ジルコニウム
(ZrOCl2 ・8H2 O)の水溶液に、アンモニア水
を加え、加水分解することにより得られたジルコニアゾ
ル溶液と、最終的に得られる部分安定化ジルコニア全量
に対して、11モル%となるように調製した塩化セリウ
ム(CeCl3 ・7H2 O)の水溶液との混合溶液を、
最終的に得られる部分安定化ジルコニアに対して、1モ
ル%となるように調製したチタンイソプロポキシド〔T
i(iOC3 7)4 〕のイソプロパノール溶液に加え撹拌
混合した。更に、この混合溶液をアンモニア水中へ撹拌
しながら滴下し、沈殿物を得、この沈殿物を水洗、乾燥
した後、850℃で3時間仮焼し、部分安定化ジルコニ
ア粉末とした。次に、アルミニウムイソプロポキシド
〔Al(iOC3 7)3 〕のイソプロパノール溶液に、前
記部分安定化ジルコニア粉末をジルコニア/アルミナ容
積比で70/30となるように混合し、この混合溶液を
加水分解した後、得られた混合物(沈殿物)を水洗、乾
燥した後、1000℃で3時間仮焼することにより混合
粉末を得た。この混合粉末を、一軸加圧プレス及び冷間
静水圧プレス成形によりφ60mm、厚さ5mmの円盤
状成形体を得た。得られた成形体を大気中、焼結温度1
500℃、保持時間2時間の条件下で常圧焼結した。得
られた焼結体は、相対密度99%以上の緻密なものであ
り、その微細組織は、走査型電子顕微鏡及び透過型電子
顕微鏡による観察により、比較的多くのAl2 3 粒子
がジルコニア粒内に存在していた。X線回折による結晶
相の同定を行った結果、反応生成相は認められず、ジル
コニアの結晶相は、ジルコニアの結晶相全量に対して、
95容量%以上の正方晶を含有し、単斜晶が認められて
も、単斜晶の含有量は、5容量%以下であった。実施例
20と同様にして、Al2 3 粒子全量に対するジルコ
ニア粒内に存在するAl2 3 粒子の割合、3点曲げ強
度、破壊靱性値及びビッカース硬度を測定し、表5に示
した。
【0050】(実施例27)オキシ塩化ジルコニウム
(ZrOCl2 ・8H2 O)の水溶液に、アンモニア水
を加え、加水分解することにより得られたジルコニアゾ
ル溶液に、最終的に得られる部分安定化ジルコニア全量
に対して、11モル%となるように調製した塩化セリウ
ム(CeCl2 ・7H2 O)の水溶液、1モル%となる
ように調製した塩化チタン(TiCl4 )の水溶液、及
び最終的に得られる複合セラミック焼結体に対して、3
0容量%となるように調製した硝酸アルミニウム〔Al
( NO3)3 ・9H2 O〕水溶液を加え、撹拌混合した。
この混合溶液をアンモニア水中へ撹拌しながら滴下し、
沈殿物を得た。次に、この沈殿物を水洗、乾燥した後、
1000℃で3時間仮焼し、混合粉末とした。この混合
粉末を、一軸加圧プレス及び冷間静水圧プレス成形によ
りφ60mm、厚さ5mmの円盤状成形体を得た。得ら
れた成形体を、大気中、焼結温度1500℃、保持時間
2時間の条件下で常圧焼結した。
【0051】得られた焼結体は、相対密度99%以上の
緻密なものであり、その微細組織は、走査型電子顕微鏡
及び透過型電子顕微鏡による観察により、比較的多くの
Al2 3 粒子がジルコニア粒内に存在していた。X線
回折による結晶相の同定を行った結果、反応生成相は認
められず、ジルコニアの結晶相は、ジルコニアの結晶相
全量に対して、95容量%以上の正方晶を含有し、単斜
晶が認められても、単斜晶の含有量は、5容量%以下で
あった。実施例20と同様にして、Al2 3粒子全量
に対するジルコニア粒内に存在するAl2 3 粒子の割
合、3点曲げ強度、破壊靱性値及びビッカース硬度を測
定し、表5に示した。
【0052】
【表5】
【0053】
【発明の効果】本発明の請求項1乃至請求項3に係るジ
ルコニア系複合セラミック焼結体によると、CeO2
TiO2 とが共に部分安定化ジルコニア中に含有されて
いるので、第2相であるAl2 3 粒子が、より有効に
部分安定化ジルコニアの結晶粒内に分散されているた
め、高強度及び高靱性を有する。
【0054】本発明の請求項4乃至請求項14に係るジ
ルコニア系複合セラミック焼結体の製法によると、部分
安定化ジルコニアマトリックスの粒成長が促進され、第
2相であるAl2 3 粒子が、より有効に部分安定化ジ
ルコニアの結晶粒内に分散され、さらに、正方晶から単
斜晶への応力誘起相転移の臨界応力を上昇させるため、
強度及び靱性が向上したジルコニア系複合セラミック焼
結体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例20で得られたジルコニア系複
合セラミック焼結体の微細組織を示した透過型電子顕微
鏡(TEM)写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 圭一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 新原 晧一 大阪府吹田市山田東3丁目18番1−608 (72)発明者 中平 敦 大阪府吹田市青山台1丁目2番地C33− 307号 (72)発明者 関野 徹 大阪府豊中市西緑丘2丁目2番3−341号

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジルコニア並びに安定化剤としてCeO
    2 及びTiO2 を含む部分安定化ジルコニア全量に対し
    て、CeO2 を8〜12モル%及びTiO2を0.05
    〜4モル%含有する平均粒径5μm以下の部分安定化ジ
    ルコニアに、第2相として平均粒径2μm以下のAl2
    3 粒子が分散したジルコニア系複合セラミック焼結体
    において、Al2 3 の含有量が、ジルコニア系複合セ
    ラミック焼結体全量に対して、0. 5〜50容量%であ
    り、かつ、部分安定化ジルコニア粒子内に存在する平均
    粒径1μm以下の微細なAl2 3 粒子の含有量が、前
    記Al2 3 全量に対して、2数量%以上であることを
    特徴とするジルコニア系複合セラミック焼結体。
  2. 【請求項2】 前記部分安定化ジルコニア粒子のうち、
    平均粒径1μm 以下の微細なジルコニア粒子が、Al
    2 3 の粒子内に存在することを特徴とする請求項1記
    載のジルコニア系複合セラミック焼結体。
  3. 【請求項3】 前記ジルコニア系複合セラミック焼結体
    中のジルコニアの正方晶の含有量が、ジルコニアの結晶
    相全量に対して、90容量%以上であることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2記載のジルコニア系複合セラミ
    ック焼結体。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3いずれかに記載の
    ジルコニア系複合セラミック焼結体を製造するジルコニ
    ア系複合セラミック焼結体の製法において、CeO2
    8〜12モル%、TiO2 を0. 05〜4モル%及び残
    りがジルコニアからなる部分安定化ジルコニアを生成す
    る第1成分と、Al2 3 を生成する第2成分とを混合
    して、ジルコニア系複合セラミック焼結体が、0. 5〜
    50容量%のAl2 3 と、残りが前記部分安定化ジル
    コニアからなるように、混合物Aを作製し、この混合物
    Aを所望の形状に成形した予備成形体を、大気中で常圧
    焼結することを特徴とするジルコニア系複合セラミック
    焼結体の製法。
  5. 【請求項5】 前記第1成分と第2成分との混合物A
    を、大気中で常圧焼結して相対密度95%以上にした後
    に、酸素雰囲気下で熱間静水圧加圧焼結(HIP)する
    ことを特徴とする請求項4記載のジルコニア系複合セラ
    ミック焼結体の製法。
  6. 【請求項6】 部分安定化ジルコニア全量に対して、C
    eO2 を8〜12モル%含有し、かつ、平均粒径が0.
    5μm以下である第1の部分安定化ジルコニア粉末に、
    平均粒径0. 5μm以下のTiO2 粉末を、部分安定化
    ジルコニア全量に対して、0.05〜4モル%添加して
    混合した後に、仮焼、粉砕して得た部分安定化ジルコニ
    ア粉末を、前記混合物A中の部分安定化ジルコニアを生
    成する第1成分として用いることを特徴とする請求項4
    又は請求項5記載のジルコニア系複合セラミック焼結体
    の製法。
  7. 【請求項7】 ジルコニウム塩の水溶液に、部分安定化
    ジルコニア全量に対して、セリウム塩8〜12モル%及
    びチタン塩0.05〜4モル%を水溶液として添加して
    得た混合溶液Bを、アルカリ性水溶液により加水分解し
    て、沈殿物を得た後に、この沈殿物を乾燥、仮焼、粉砕
    して得た部分安定化ジルコニア粉末を、前記混合物A中
    の部分安定化ジルコニアを生成する第1成分として用い
    ることを特徴とする請求項4又は請求項5記載のジルコ
    ニア系複合セラミック焼結体の製法。
  8. 【請求項8】 ジルコニウム塩の水溶液に、部分安定化
    ジルコニア全量に対して、セリウム塩8〜12モル%を
    添加して得た混合溶液Cに、部分安定化ジルコニア全量
    に対して、チタンのアルコキシド0.05〜4モル%を
    含有する有機溶液を混合して混合溶液Dを得、この混合
    溶液Dをアルカリ性水溶液により加水分解して沈殿物を
    得た後に、この沈殿物を乾燥、仮焼、粉砕して得た部分
    安定化ジルコニア粉末を、前記混合物A中の部分安定化
    ジルコニアを生成する第1成分として用いることを特徴
    とする請求項4又は請求項5記載のジルコニア系複合セ
    ラミック焼結体の製法。
  9. 【請求項9】 平均粒径0. 5μm以下のα−Al2
    3 粉末を、前記混合物A中のAl2 3 を生成する第2
    成分として用いることを特徴とする請求項4乃至請求項
    8いずれかに記載のジルコニア系複合セラミック焼結体
    の製法。
  10. 【請求項10】 比表面積100m2/g以上のγ−Al
    2 3 粉末を、前記混合物A中のAl2 3 を生成する
    第2成分として用いることを特徴とする請求項4乃至請
    求項8いずれかに記載のジルコニア系複合セラミック焼
    結体の製法。
  11. 【請求項11】 アルミニウム塩の水溶液に、第1成分
    である部分安定化ジルコニア粉末を添加して混合物Eを
    得、この混合物E中の、アルミニウム塩をアルカリ性水
    溶液により加水分解して混合物Fを得た後に、この混合
    物Fを乾燥、加熱処理して得た混合粉末を、前記混合物
    Aとして用いることを特徴とする請求項4又は請求項5
    記載のジルコニア系複合セラミック焼結体の製法。
  12. 【請求項12】 アルミニウムのアルコキシドの有機溶
    液に、第1成分である部分安定化ジルコニア粉末を添加
    して混合物Gを得、この混合物G中の、アルミニウムの
    アルコキシドを加水分解して混合物Hを得た後に、この
    混合物Hを乾燥、加熱処理して得た混合粉末を、前記混
    合物Aとして用いることを特徴とする請求項4又は請求
    項5記載のジルコニア系複合セラミック焼結体の製法。
  13. 【請求項13】 ジルコニウム塩の水溶液をアルカリ性
    水溶液により加水分解して得られたジルコニアゾル溶液
    に、部分安定化ジルコニア全量に対して、セリウム塩8
    〜12モル%及びチタン塩0.05〜4モル%を水溶液
    として、並びにジルコニア系複合セラミック焼結体全量
    に対して、Al2 3 0. 5〜50容量%をアルミニウ
    ム塩の水溶液として添加して混合溶液Iを得、この混合
    溶液Iをアルカリ性水溶液により加水分解して沈殿物を
    得た後に、この沈殿物を乾燥、加熱処理して得た混合粉
    末を、前記混合物Aとして用いることを特徴とする請求
    項4又は請求項5記載のジルコニア系複合セラミック焼
    結体の製法。
  14. 【請求項14】 第1成分である部分安定化ジルコニア
    粉末と、第2成分であるAl2 3 粉末とを含む混合物
    Hを、1000℃以上で、かつ、焼結温度以下の温度で
    仮焼した後に、粉砕して得られた混合粉末を、前記混合
    物Aとして用いることを特徴とする請求項4乃至請求項
    13いずれかに記載のジルコニア系複合セラミック焼結
    体の製法。
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