JPH08268041A - 樹脂製部品の接合構造、該樹脂製部品の接合部の弾性シール材及び該樹脂製部品の接合方法 - Google Patents

樹脂製部品の接合構造、該樹脂製部品の接合部の弾性シール材及び該樹脂製部品の接合方法

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JPH08268041A
JPH08268041A JP7312995A JP7312995A JPH08268041A JP H08268041 A JPH08268041 A JP H08268041A JP 7312995 A JP7312995 A JP 7312995A JP 7312995 A JP7312995 A JP 7312995A JP H08268041 A JPH08268041 A JP H08268041A
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昭治 森政
Tetsuji Takeda
哲次 武田
Isao Hirashima
功 平島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】自動車のインストルメントパネル1のエア吹出
口11,15と空調用ダクト3,5との接続部に結露や
振動音の発生等を防ぐための発泡体7,9を設けるにあ
たり、このダクト3,5及び発泡体7,9の取付を簡易
なものにする。 【構成】上記インストルメントパネル1及びダクト3,
5は同じ樹脂材によって形成する。インストルメントパ
ネル1のエア吹出口11,15の周辺と上記ダクト3,
5とをこの両者間に発泡体7,9を介在させた状態で振
動溶着させ、発泡体7,9が空調用エア通路の一部を構
成するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂製部品の接合構
造、該樹脂製部品の接合部の弾性シール材及び該樹脂製
部品の接合方法に関し、自動車内装品への空調用ダクト
の取付等に採用することができるものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のパネルに開口したエア出入口に
ダクト等を接続する場合、この両者間にシール材を介在
させることは一般に行なわれている。例えば、実開昭5
8−186913号公報には、カウルボックスのパネル
に開口したエア取入口に空調ユニットの外気導入口を接
続するにあたり、該カウルボックスのエア取入口の周辺
部と空調ユニットの外気導入口の周辺部との間にシール
材を介在させたものが記載されている。このようなシー
ル材はパネルに対して接着剤で接着され、このシール材
を挾むように上記空調ユニット等がパネルに対してビス
等によって止められているのが通常である。
【0003】また、特開昭61−8329号公報に記載
されているように、熱可塑性樹脂によって形成された自
動車用内装品に対して同じく樹脂製の吸音材を固定する
にあたり、吸音材を高周波加熱によって一部溶融させ上
記内装品に溶着させるという技術は知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、自動
車の内装品のエア吹出口と空調用ダクトとの接続部に結
露や振動音の発生等を防ぐための軟質発泡体を設けるに
あたり、このダクト及び発泡体の取付を簡易なものにす
ること、広くは2つの樹脂製部品を両者間に弾性シール
材を挾んで接合するにあたり、該接合を簡易なものにす
ることにある。
【0005】すなわち、上記発泡体のような弾性シール
材を接着剤によって内装品のような樹脂製部品に接着し
たり、また、ダクトと内装品のような2つの樹脂製部品
をビスによって結合するのであれば、当該接合に要する
工程数が多くなるとともに、部品点数も多くなってしま
い、生産性の向上には限界がある。これに対して、上記
従来技術の高周波加熱は上記弾性シール材のみを一方の
樹脂製部品に固定することには適用することができて
も、弾性シール材の固定と同時に両樹脂製部品の接合を
行なうことは難しい。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明は、
このような課題に対して、上記2つの樹脂製部品の接合
に振動溶着法を利用し、その際に弾性シール材をこの両
者に対して同時に固定することができるようにしたもの
である。以下、特許請求の範囲の各請求項に係る発明に
ついて具体的に説明する。
【0007】<請求項1に係る発明>この発明は、同じ
種類の樹脂材によって形成された2つの樹脂製部品間に
弾性シール材が介在し、該両樹脂製部品が互いに振動溶
着しているとともに、該弾性シール材が両樹脂製部品に
よって挟持されていることを特徴とする樹脂製部品の接
合構造である。
【0008】この発明においては、上記2つの樹脂製部
品が振動溶着によって結合されているから、ビス等の締
結用部品は不要である。また、2つの樹脂製部品がこの
両者間に弾性シール材を介在させた状態で振動溶着し該
弾性シール材を挟持しているから、弾性シール材を2つ
の樹脂製部品のうちの一方に対して別途接着剤で接着す
る必要がない。上記弾性シール材は2つの樹脂製部品間
に挾まれているから、シール機能を発揮するとともに、
両樹脂製部品の相対的な振動を防いで振動音の発生を抑
える。
【0009】<請求項2に係る発明>この発明は、上記
請求項1に記載されている樹脂製部品の接合構造におい
て、上記2つの樹脂製部品のうちの一方に他方へ向かっ
て突出したリブが設けられていて、該リブが当該他方の
樹脂製部品に振動溶着していることを特徴とするもので
ある。
【0010】この発明の場合、一方の樹脂製部品に突設
したリブを他方の樹脂製部品に振動溶着させるから、こ
の両樹脂製部品の接合が確実なものになる。
【0011】<請求項3に係る発明>この発明は、上記
請求項2に記載されている樹脂製部品の接合構造におい
て、上記リブが上記両樹脂製部品間における上記弾性シ
ール材の位置を規制するために該弾性シール材に係合し
ていることを特徴とする。
【0012】この発明の場合も、請求項2に係る発明と
同様に2つの樹脂製部品を確実に振動溶着させることが
でき、また、リブによって弾性シール材の位置が規制さ
れるから、上記両樹脂製部品の振動溶着が容易になり、
その後に該弾性シール材の位置ずれを生ずることも防止
される。
【0013】<請求項4に係る発明>この発明は、上記
請求項1に記載されている樹脂製部品の接合構造におい
て、上記2つの樹脂製部品のうちの一方に上記弾性シー
ル材に刺さり該弾性シール材の位置ずれを阻止する突起
が設けられていることを特徴とする。
【0014】この発明の場合、樹脂製部品の突起を弾性
シール材に刺して該弾性シール材を当該樹脂製部品に保
持させることができるから、両樹脂製部品を振動溶着さ
せる時に弾性シール材の位置ずれを招くことが防止され
る。
【0015】<請求項5に係る発明>この発明は、上記
請求項1に記載されている樹脂製部品の接合構造におい
て、上記2つの樹脂製部品のうちの一方が、自動車の空
調用エア吹出口が形成された内装品であり、他方が、該
内装品に取り付けられる空調用ダクトであり、上記内装
品のエア吹出口周辺と上記ダクトとがこの両者間に上記
弾性シール材としての軟質発泡体を介在させた状態で振
動溶着し、該軟質発泡体が空調用エア通路の一部を構成
していることを特徴とする。
【0016】この発明においては、上記内装品とダクト
とが振動溶着によって結合されているから、ビス等の締
結用部品は不要である。また、内装品とダクトとがこの
両者間に発泡体を介在させた状態で振動溶着しているか
ら、発泡体を内装品あるいはダクトに対して別途接着剤
で接着する必要がない。上記発泡体は内装品とダクトと
の間に挾まれているから、シール機能を発揮するととも
に、ダクトの振動を防いで振動音の発生を抑え、また、
空調用エア通路の一部を構成しているから、エア通路中
の水分を吸収しダクトに結露を生ずることを防止する。
【0017】<請求項6に係る発明>この発明は、上記
請求項5に記載されている樹脂製部品の接合構造におい
て、上記内装品の裏面に上記発泡体の位置の規制を兼ね
たリブが突設されていて、該リブに上記ダクトが振動溶
着によって結合されていることを特徴とする。
【0018】この発明の場合、内装品に突設したリブを
ダクトに振動溶着させるから、この内装品とダクトとの
接合が確実なものになり、また、このリブによって発泡
体の位置が規制されるから、内装品とダクトとの振動溶
着が容易になり、その後に発泡体の位置ずれを生ずるこ
とも防止される。
【0019】<請求項7に係る発明>この発明は、上記
請求項5に記載されている樹脂製部品の接合構造におい
て、上記ダクトにリブが突設されていて、該リブに上記
内装品が振動溶着によって結合されていることを特徴と
する。
【0020】この発明の場合も、請求項6に係る発明と
同様に内装品とダクトとを確実に振動溶着させることが
でき、また、ダクトのリブを発泡体の位置規制に用いる
ようにすることもできる。
【0021】<請求項8に係る発明>この発明は、上記
請求項5に記載されている樹脂製部品の接合構造におい
て、上記内装品のエア吹出口に、該エア吹出口からダク
ト側に突出する筒状の差込み部を有するグリルが内装品
表面側から嵌められ、該グリルの差込み部が上記エア吹
出口に被さっている発泡体に差し込まれて該発泡体を該
エア吹出口の周囲に寄せていることを特徴とする。
【0022】この発明の場合、発泡体のエア吹出口に対
応する部位に切れ目ないしは小径の孔を形成しておけ
ば、エア吹出口にグリルを嵌め込むことによって該発泡
体の切れ目等を外側へ押し拡げてエア通路を確保するこ
とができる。すなわち、発泡体には予めエア吹出口に合
致する孔を開けておく必要がなく、また、発泡体とエア
吹出口との位置関係が多少ずれていても上記グリルの嵌
め込みによってエア通路を確保することができる。
【0023】<請求項9に係る発明>この発明は、上記
請求項5に記載されている樹脂製部品の接合構造におい
て、上記内装品の裏面に上記発泡体に刺さり該発泡体の
位置ずれを阻止する突起が設けられていることを特徴と
する。
【0024】この発明の場合、内装品の突起を発泡体に
刺して該発泡体を内装品に保持させることができるか
ら、内装品に対してダクトを振動溶着する時に発泡体の
位置ずれを招くことが防止される。
【0025】<請求項10に係る発明>この発明は、上
記請求項2に記載されている樹脂製部品の接合構造に用
いられる弾性シール材であって、上記リブが嵌め込まれ
る切れ目が形成されていることを特徴とする。
【0026】この発明の場合、弾性シール材の切れ目を
樹脂製部品のリブに嵌め込むことによって、該弾性シー
ル材を当該樹脂製部品に位置決め保持させることがで
き、2つの樹脂製部品を振動溶着させる際の弾性シール
材の位置ずれが防止されるため該振動溶着作業が容易に
なるとともに、該振動溶着後においても弾性シール材の
位置がずれることが防止される。また、弾性シール材に
切れ目を入れるだけでよいから、該弾性シール材の製作
も容易である。
【0027】<請求項11に係る発明>この発明は、上
記請求項6に記載されている樹脂製部品の接合構造に用
いられる板状の弾性シール材であって、上記内装品のエ
ア吹出口に略合致する貫通孔と、上記リブが嵌め込まれ
る切れ目が形成されていることを特徴とする。
【0028】この発明の場合も、自動車内装品への空調
用ダクトの取付けという具体的態様において、請求項1
0に係る発明と同じ作用を発揮する。
【0029】<請求項12に係る発明>この発明は、同
じ種類の樹脂材によって形成された2つの樹脂製部品を
両者間に弾性シール材を挾んで接合する樹脂製部品の接
合方法であって、上記両樹脂製部品のうちの一方に、先
端が尖ったリブを突設しておき、上記両樹脂製部品のう
ちの他方と上記リブとの間に該両樹脂製部品とは異なる
種類の樹脂材によって形成された弾性シール材を挾み、
上記リブと上記他方の樹脂製部品とを互いに押し付けな
がら、該押し付け方向と垂直をなす方向に上記一方の樹
脂製部品を振動させることにより、上記弾性シール材の
一部を溶かして該弾性シール材を貫通したリブを上記他
方に溶着させることを特徴とする。
【0030】当該方法においては、弾性シール材に対し
てリブ用の貫通孔を予め形成しておかなくても、一方の
樹脂製部品が振動することによって上記リブにより弾性
シール材が溶断されて該リブが弾性シール材を貫通し、
該弾性シール材を介在させた状態で両樹脂製部品を互い
に振動溶着させることができる。また、リブの先端が尖
っているため上記溶断が円滑に行なわれるとともに、上
記両樹脂製部品の振動溶着も円滑なものになる。
【0031】<請求項13に係る発明>この発明は、同
じ種類の樹脂材によって形成された2つの樹脂製部品を
両者間に弾性シール材を挾んで接合する樹脂製部品の接
合方法であって、上記両樹脂製部品のうちの一方にリブ
を突設しておき、上記両樹脂製部品のうちの他方と上記
リブとの間に該両樹脂製部品と同じ種類の樹脂材によっ
て形成された弾性シール材を挾み、上記リブと上記他方
の樹脂製部品とを互いに押し付けながら、該押し付け方
向と垂直をなす方向に上記一方の樹脂製部品を振動させ
ることにより、上記両樹脂製部品及び弾性シール材の三
者を互いに溶着させることを特徴とする。
【0032】この発明の場合は、弾性シール材が両樹脂
製部品と同じ種類の樹脂材によって形成されているか
ら、上記一方の樹脂製部品の振動によって上記リブが該
弾性シール材の一部を溶かすことになり、両樹脂製部品
及び弾性シール材の三者を一体に溶着させることができ
る。
【0033】<請求項14に係る発明>この発明は、上
記請求項12又は請求項13に記載されている樹脂製部
品の接合方法において、上記両樹脂製部品のうちの一方
が、自動車の空調用エア吹出口が形成された内装品であ
り、他方が、該内装品に取り付けられる空調用ダクトで
あり、上記弾性シール材が軟質発泡体であることを特徴
とする。
【0034】当該方法においては、自動車内装品への空
調用ダクトの取付けという具体的態様において、請求項
12に係る発明又は請求項13に係る発明と同じ作用を
発揮する。
【0035】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、同じ種類
の樹脂材によって形成された2つの樹脂製部品が両者間
に弾性シール材を介在させた状態で互いに振動溶着し、
該弾性シール材が両樹脂製部品によって挟持されている
から、ビス等の締結用部品は不要であり、また、弾性シ
ール材を樹脂製部品に別途接着剤で接着する必要がなく
なり、弾性シール材にシール機能を確実に発揮させる、
振動音を低減する、という要求を満たしながら、両樹脂
製部品及び弾性シール材の三者を簡単に組み立てること
ができる。
【0036】請求項2に係る発明によれば、上記請求項
1に記載されている樹脂製部品の接合構造において、一
方の樹脂製部品にリブを突設し、該リブを他方の樹脂製
部品に振動溶着させるようにしているから、この両樹脂
製部品の接合を確実なものにすることができる。
【0037】請求項3に係る発明によれば、上記請求項
2に記載されている樹脂製部品の接合構造において、上
記リブが上記両樹脂製部品間における上記弾性シール材
の位置を規制するために該弾性シール材に係合している
から、弾性シール材の位置ずれを招くことなく、両樹脂
製部品を確実に振動溶着させることができ、また、その
後の弾性シール材の位置ずれを防止することができる。
【0038】請求項4に係る発明によれば、上記請求項
1に記載されている樹脂製部品の接合構造において、上
記2つの樹脂製部品のうちの一方に上記弾性シール材に
刺さり該弾性シール材の位置ずれを阻止する突起が設け
られているから、両樹脂製部品を振動溶着させる時に弾
性シール材の位置ずれを招くことを簡単に防止すること
ができる。
【0039】請求項5に係る発明によれば、樹脂製内装
品のエア吹出口周辺と同じく樹脂製のダクトとがこの両
者間に軟質発泡体を介在させた状態で振動溶着し、該軟
質発泡体が空調用エア通路の一部を構成しているから、
ビス等の締結用部品は不要であり、また、発泡体を内装
品あるいはダクトに対して別途接着する必要がなくな
り、発泡体によるシールの確保、振動音の低減、及び結
露の防止という要求を満たしながら、上記ダクト及び発
泡体を内装品に対して簡単に取り付けることができる。
【0040】請求項6に係る発明によれば、上記請求項
5に記載されている樹脂製部品の接合構造において、上
記内装品の裏面に上記発泡体の位置の規制を兼ねたリブ
を突設し、該リブに上記ダクトを振動溶着させるように
しているから、発泡体の位置ずれを招くことなく、内装
品とダクトとを確実に結合することができる。
【0041】請求項7に係る発明によれば、上記請求項
5に記載されている樹脂製部品の接合構造において、上
記ダクトにリブを突設し、該リブに上記内装品を振動溶
着によって結合しているから、請求項6に係る発明と同
様に内装品とダクトとを確実に振動溶着させることがで
きる。
【0042】請求項8に係る発明によれば、上記請求項
5に記載されている樹脂製部品の接合構造において、上
記内装品のエア吹出口に、該エア吹出口からダクト側に
突出する筒状の差込み部を有するグリルを内装品表面側
から嵌めるようにしたから、発泡体には予めエア吹出口
に合致する孔を開けておく必要がなく、また、発泡体と
エア吹出口との位置関係が多少ずれていても上記グリル
の嵌め込みによってエア通路を確保することができ、ダ
クト及び発泡体の取付が簡単になる。
【0043】請求項9に係る発明によれば、上記請求項
5に記載されている樹脂製部品の接合構造において、上
記内装品の裏面に上記発泡体に刺さり該発泡体の位置ず
れを阻止する突起が設けられているから、内装品に対し
てダクトを振動溶着する際の発泡体の位置ずれを防止す
ることができ、ダクト及び発泡体の取付が簡単になる。
【0044】請求項10に係る発明によれば、上記請求
項2に記載されている樹脂製部品の接合構造に用いられ
る弾性シール材に、上記リブが嵌め込まれる切れ目を形
成したから、該弾性シール材の製作を難しくすることな
く、これを樹脂製部品に簡単に位置決め保持して振動溶
着作業を容易なものにすることができ、且つその後の弾
性シール材の位置ずれを防止することができる。
【0045】請求項11に係る発明によれば、上記請求
項6に記載されている樹脂製部品の接合構造に用いられ
る弾性シール材を、上記内装品のエア吹出口に略合致す
る貫通孔と、上記リブが嵌め込まれる切れ目とを有する
板状のものにしたから、自動車内装品への空調用ダクト
の取付けという具体的態様において、請求項10に係る
発明の効果を得ることができる。
【0046】請求項12に係る発明によれば、一方の樹
脂製部品に先端が尖ったリブを突設しておき、該リブと
他方の樹脂製部品との間に該両樹脂製部品とは異なる種
類の樹脂材によって形成された弾性シール材を挾み、上
記リブと上記他方の樹脂製部品とを互いに押し付けなが
ら振動させるようにしたから、上記リブが上記弾性シー
ル材の一部を溶かして該弾性シール材を貫通し、該弾性
シール材を介在させた状態で両樹脂製部品を互いに溶着
させることができ、弾性シール材にリブ用の貫通孔を予
め形成しておかなくても、該リブによって両樹脂製部品
を互いに確実に振動溶着させることができる。
【0047】請求項13に係る発明によれば、一方の樹
脂製部品リブを突設しておき、該リブと他方の両樹脂製
部品との間に該両樹脂製部品と同じ種類の樹脂材によっ
て形成された弾性シール材を挾み、上記リブと上記他方
の樹脂製部品とを互いに押し付けながら振動させるよう
にしたから、上記リブが弾性シール材を溶かすことにな
り、上記両樹脂製部品及び弾性シール材の三者を一体に
溶着させることができる。
【0048】請求項14に係る発明によれば、上記請求
項12又は請求項13に記載されている樹脂製部品の接
合方法において、上記両樹脂製部品のうちの一方が、自
動車の空調用エア吹出口が形成された内装品であり、他
方が、該内装品に取り付けられる空調用ダクトであり、
上記弾性シール材が軟質発泡体であるから、自動車内装
品への空調用ダクトの取付けという具体的態様におい
て、請求項12に係る発明又は請求項13に係る発明の
効果を得ることができる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0050】<実施例1>本例は図1乃至図4に示され
ている。図1において、1は自動車の内装品としてのイ
ンストルメントパネルであり、該インストルメントパネ
ル1に車内に空調用エアを送るための空調用ダクト3,
5が軟質発泡体7,9を介して接続されている。上記イ
ンストルメントパネル1及びダクト3,5は同じ樹脂材
によって射出成形されている。なお、これらの成形方法
としてはブロー成形や真空成形等を採用することもで
き、本発明はその成形方法を問うものではない。また、
この例では、上記発泡体7,9の成形材料の種類は問わ
ない。
【0051】具体的に説明すると、図2に示すように上
記インストルメントパネル1には、上面の左右に細長い
デフロスタ用エア吹出口11が形成され、上面の両端2
か所にデミスタ用のエア吹出口13が形成され、前面の
中央及び左右の計3か所にベンチレータ用エア吹出口1
5が形成されている。上記ダクト3及び発泡体7はイン
ストルメントパネル1の上面用のものであり、また、上
記ダクト5及び発泡体9はインストルメントパネル1の
前面用のものである。
【0052】上記上面用のダクト3は、空調ユニットに
接続される中央の筒部3aと、インストルメントパネル
1の上面のエア吹出口11,13の全部を覆うように横
長に広がったラッパ状の出口部3bとを備えてなる。そ
して、このダクト3の出口部3bには外側へ張り出した
フランジ3cが形成されている。また、上記上面用の発
泡体7は、板状のものであって、上記上面のエア吹出口
11,13に対応する同形の孔17,19を備えてい
る。
【0053】上記前面用のダクト5は、空調ユニットに
接続される筒部5aと、インストルメントパネル1の前
面の中央エア吹出口15と左側エア吹出口15とを覆う
ように左右に広がったラッパ状の出口部5bと、右側エ
ア吹出口15に接続すべきダクト(図示省略)が連結さ
れる接続部5cとを備えてなる。ダクト5の出口部5b
には外側へ張り出したフランジ5dが形成されている。
また、上記前面用の発泡体9は板状のものであって、上
記前面の中央及び左側のエア吹出口15,15に対応す
る同形の孔21,21を備えている。なお、右側エア吹
出口15のための発泡体については図示を省略している
が、中央に孔を有する矩形状のものが用いられる。
【0054】上記インストルメントパネル1の上面の裏
には、図3に示すように、上記エア吹出口11,13の
開口縁に沿った環状の規制リブ23,25が突設され、
さらに、エア吹出口11,13を囲むように複数本の結
合用リブ27が突設されている。上記規制リブ23,2
5は、上記発泡体7の孔17,19に嵌まるものであ
り、該発泡体7の位置を規制する。また、上記結合用リ
ブ27も、上記発泡体7の位置規制を兼ねるものであっ
て、上記発泡体7の外形状に対応して配設されている。
インストルメントパネル1の前面の裏にも同様の規制リ
ブ29と結合用リブ31とが突設されている。
【0055】そうして、上記インストルメントパネル1
の結合用リブ27,31と、上記ダクト3,5のフラン
ジ3c,5dとが振動溶着によって結合され、上記発泡
体7,9は上記インストルメントパネル1の裏面と各ダ
クト3,5のフランジ3c,5dとの間に圧縮された状
態に挾まれ、内周部が空調用エア通路の一部を構成、す
なわち空調用エアが接触するようにダクト3,5内に膨
出している。
【0056】上記ダクト3及び発泡体7をインストルメ
ントパネル1に取り付ける場合は、図3に示すように、
発泡体7をインストルメントパネル14の裏面の結合用
リブ27で囲まれた部位に嵌め、また、発泡体7の孔1
7,19をエア吹出口11,13の規制リブ23,25
に外嵌する。発泡体7は、図4に示すように結合用リブ
27の高さよりも厚みを大きくしておく。そして、ダク
ト3のフランジ3cを上記インストルメントパネル1の
結合用リブ27に押し付けながら、該ダクト3を左右に
振動させることによって、フランジ3c及び結合用リブ
27を互いに溶融させ冷却固化させる。
【0057】ダクト5及び発泡体9をインストルメント
パネル1に取り付ける場合も、上記ダクト3及び発泡体
7の場合と同様にして行なうことができる。
【0058】従って、このような実施例においては、イ
ンストルメントパネル1とダクト3,5とを結合するに
あたって、ビス等の締結用部品は不要であり、また発泡
体7,9をインストルメントパネル1やダクト3,5に
接着剤によって接着する必要もない。そして、発泡体
7,9は結合用リブ27,31によって位置が規制され
るから、上記振動溶着の過程で発泡体7,9がずれ動く
ことがなく、また、上記振動溶着後において該発泡体
7,9の位置ずれを招くこともなく、所期のシール、結
露防止、異音の発生防止の各効果を上げることができ
る。
【0059】また、上記発泡体7,9を上記ダクト3,
5と同じ樹脂材によって形成しておけば、該ダクト3,
5をインストルメントパネル1に振動溶着させる過程
で、溶融樹脂が発泡体7,9に侵入し、冷却後に該溶融
樹脂が固化してインストルメントパネル1への該発泡体
7,9の固定がより確実なものになる。
【0060】<実施例2>実施例1は結合用リブによっ
て発泡体を周囲から保持するようにしたが、本例は、結
合用リブを発泡体の切れ目に嵌め込んで該発泡体を保持
するようにした点に特徴があり、図5及び図6に示され
ている。
【0061】すなわち、図5に示すように、インストル
メントパネル1の裏面にはエア吹出口11,13に沿っ
て複数の結合用リブ33及び複数の結合用ピン35が突
設されている。一方、発泡体7には、上記エア吹出口1
1,13用の孔17,19に沿って、上記リブ33及び
ピン35を嵌入させる直線状又は十字状の切れ目37,
39が形成されている。
【0062】ダクトの取付にあたっては、図6に示すよ
うに、上記発泡体7の切れ目37,39にインストルメ
ントパネル1の結合用リブ33及び結合用ピン35を嵌
めることによって、該発泡体7をインストルメントパネ
ル1に保持し、そして、実施例1と同様のダクトのフラ
ンジを上記切れ目37,39より突出した結合用のリブ
33及びピン35に押し付け、該ダクトをリブ33の長
手方向に振動させることによって該フランジとリブ33
及びピン35とを溶着させる。
【0063】従って、本例の場合も、締結部品や接着剤
を用いることなく、ダクト及び発泡体7をインストルメ
ントパネル1に取り付けることができ、また、上記結合
用のリブ33やピン35と切れ目37,39との係合に
より、発泡体の位置ずれを防止することができる。そう
して、本例の場合、発泡体7を、その外周部ではなく該
発泡体7に設けた切れ目37,39によってインストル
メントパネル1に保持するから、発泡体7の外形状(寸
法)をそれほど正確に定める必要がなく、発泡体7の製
作及び取付が簡単になる。
【0064】<実施例3>本例は、実施例2の変形例で
あり図7乃至図11に示されている。すなわち、本例で
も実施例2と同じ発泡体7を用いるが、図7及び図8に
示すように発泡体7の厚さを結合用のリブ41やピン4
3の高さよりも厚くすることによって、発泡体7をイン
ストルメントパネル1に装着した状態では該リブ41や
ピン43が発泡体7を貫通しないようにしている。結合
用のリブ41及びピン43は、図9及び図10にそれぞ
れ示すように尖った先端41a,43aを有する。
【0065】図11に示すように、ダクト3及び発泡体
7の取付にあたっては、インストルメントパネル1に装
着した発泡体7の上にダクト3のフランジ3cを押し付
け、該ダクト3をリブ41の長手方向に振動させること
になる。これにより、切れ目37,39から覗くインス
トルメントパネル1のリブ41及びピン43とダクト3
のフランジ3cとが振動溶着する。
【0066】上記リブ41及びピン43の先端41a,
43aが尖っているから、該先端が溶融し易く当該振動
溶着が円滑に行なわれる。このリブ41やピン43の先
端1a,43aの溶融によって、ダクト3とインストル
メントパネル1との間隔が狭まり、発泡体7が圧縮され
る。従って、本例の場合、発泡体7を圧縮した状態でイ
ンストルメントパネル1とダクト3との間に保持するた
め、車両運転中における発泡体7の移動が一層規制さ
れ、また、発泡体7の厚さの製作制度を高くする必要は
ない。
【0067】<実施例4>本例は図12乃至図17に示
されており、先の各実施例ではインストルメントパネル
1側に結合用のリブを設けたが、本例の特徴はダクト
3,5側に結合用リブ45,47を設けている点にあ
る。
【0068】すなわち、上記ダクト3,5の結合用リブ
45,47は実施例3のものと同様に先端が尖ったもの
である。一方、発泡体7,9は、上記インストルメント
パネル1やダクト3とは異なる樹脂材によって成形され
ている。図13に示すように発泡体7はインストルメン
トパネル1のエア吹出口11,13に対応する孔17,
19を備えたものであり、本例の場合は切れ目は設けら
れていない。この点は発泡体9も同様である。
【0069】上記ダクト3及び発泡体7の取付にあたっ
ては、発泡体7をインストルメントパネル1の規制リブ
23に嵌めて保持し、図14に示すようにダクト3のリ
ブ45をインストルメントパネル1に対して押し付けな
がら、該リブ長手方向に振動させる。これにより、上記
発泡体7はリブ45の尖った先端45aとの接触部が溶
断し、これによって該リブ45は発泡体7を貫通し、上
記インストルメントパネル1に振動溶着する。ダクト5
及び発泡体9の取付も同様である。
【0070】図15に示すように、ダクト3,5に結合
用ピン49を設ける場合にも、その先端49aは尖った
ものにする。
【0071】本例の場合も、実施例2や実施例3と同様
にリブ45,47やピン49が発泡体7,9を貫通して
振動溶着するから、該発泡体7,9の外形状を正確に定
めておく必要がなく、発泡体7,9の成形が簡易なもの
になり、しかも、該発泡体7,9に切れ目を設ける必要
もないから、生産性の向上に有利である。
【0072】図16には発泡体7が上記インストルメン
トパネル1やダクト3と同じ樹脂材によって成形された
場合の振動溶着の態様を示している。すなわち、この場
合も発泡体7が結合用リブ51との摩擦によって溶ける
が、インストルメントパネル1、ダクト3及び発泡体7
は同じ樹脂材によって形成されているから、互いに溶け
合って一体になる。本例の場合、結合用リブ51は発泡
体7を溶断する必要がないから、その先端は尖らす必要
はなく平坦なものにすることができる。図17に示すよ
うに、結合用ピン53の場合もその先端は尖らす必要が
ない。もちろん、この場合でも、上記結合用リブ51や
ピン53の先端を尖らせれば上記振動溶着を円滑なもの
にする上で好適な手段となる。
【0073】<実施例5>本例は図18乃至図20に示
されている、図18に示すように、インストルメントパ
ネル1には実施例2と同様にエア吹出口11,13、結
合用リブ55及び結合用ピン57が設けられているが、
エア吹出口11,13には規制リブは設けられていな
い。また、結合用のリブ55及びピン57は先端が尖っ
ている。一方、発泡体7にはインストルメントパネル1
のリブ55及びピン57に対応する切れ目37,39が
形成されているが、エア吹出口11,13に対応する孔
は形成されておらず、これに対応する位置に切れ目5
9,61が形成されている。また、図19に示すよう
に、発泡体7の厚みはリブ55(ピン57)の高さより
も大きい。
【0074】ダクト3及び発泡体7の取付にあたって
は、図19に示すように発泡体7をインストルメントパ
ネル1に装着し、図20に示すようにこの発泡体7の上
からダクト3をインストルメントパネル1のリブ55
(ピン57)に押し付け、振動させることによって該ダ
クト3のフランジ3cとリブ55(ピン57)とを溶着
させる。
【0075】この状態では、発泡体7はインストルメン
トパネル1のエア吹出口11を覆ったままである。そこ
で、図20に示すように、グリル63を上記エア吹出口
11にインストルメントパネル表面側から嵌める。この
グリル63は上記インストルメントパネル1のエア吹出
口11の開口縁に係合する溝65を備えているととも
に、該エア吹出口11からダクト3側に突出する筒状の
差込み部67を備えている。
【0076】従って、上記グリル63をエア吹出口11
に嵌め込むと、上記差込み部67が発泡体7の切れ目5
9に嵌まってこれを押し拡げ、つまり、該発泡体7のエ
ア吹出口11に被さっている部分は上記差込み部67に
よってエア吹出口11の周囲に圧縮された状態で寄せら
れ、エア通路が確保される。このため、発泡体7には予
めエア吹出口11に合致する孔を開けておく必要がな
く、また、発泡体7とエア吹出口11との位置関係が多
少ずれていても上記グリル63の嵌め込みによってエア
通路を確保することができることになる。
【0077】<実施例6>本例は図21乃至図23に示
されている。すなわち、インストルメントパネル1に
は、エア吹出口11,13及び規制リブ23,25が形
成されているとともに、裏面のエア吹出口11,13の
周囲には複数の先細突起69が突設されている。発泡体
7は上記エア吹出口11,13に対応する孔17,19
を備えたものである。また、ダクト3はフランジ3cよ
り結合用リブ71が突出したものであり、該結合用リブ
71の先端は尖っている。
【0078】ダクト3及び発泡体7の取付にあたって
は、発泡体7の孔17,19を上記エア吹出口11,1
3の規制リブ23,25に嵌め、該発泡体7をインスト
ルメントパネル1に押し付けると、上記突起69が発泡
体7に刺さって該発泡体7がインストルメントパネル1
に保持される。この状態で、ダクト3を発泡体7の上に
押し付けながら振動させると、実施例4と同様に発泡体
7が結合用リブ71によって溶断されて該結合用リブが
インストルメントパネル1に当接して振動溶着する。
【0079】従って、本例の場合は、発泡体7に切れ目
を設けたり、インストルメントパネル1に位置の規制を
兼ねた結合用リブを設けたりせずとも、インストルメン
トパネル1に対して発泡体7を確実に保持し、ダクト3
を振動溶着する時に該発泡体7の位置ずれを招くことを
避けることができる。
【0080】なお、上記各実施例は自動車内装品への空
調用ダクトの取付けに関するが、他の樹脂製部品であっ
ても上記実施例に倣って本発明を実施することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のダクト取付構造を示す断面図
【図2】同例のインストルメントパネル、ダクト及び発
泡体を示す分解斜視図
【図3】同例の発泡体を装着したインストルメントパネ
ルとダクトとを示す斜視図
【図4】同例のインストルメントパネル、ダクト及び発
泡体の関係を示す断面図
【図5】実施例2のインストルメントパネルと発泡体と
を示す斜視図
【図6】同例のインストルメントパネルに発泡体を装着
した状態を示す斜視図
【図7】実施例3のインストルメントパネルに発泡体を
装着した状態を示す斜視図
【図8】同例のインストルメントパネルに発泡体を装着
した状態を示す断面図
【図9】同例の結合用リブの斜視図
【図10】同例の結合用ピンの斜視図
【図11】同例のダクト取付構造を示す断面図
【図12】実施例4のダクト取付構造を示す断面図
【図13】同例のインストルメントパネルに発泡体を装
着した状態を示す斜視図
【図14】同例の結合用リブの振動溶着の状態を示す説
明図(斜視図と断面図)
【図15】同例の結合用ピンと発泡体とを示す斜視図
【図16】同例の発泡体とダクト等との材料が異なる場
合における結合用リブの振動溶着の状態を示す説明図
(斜視図と断面図)
【図17】図16の場合における結合用ピンと発泡体と
を示す斜視図
【図18】実施例5の発泡体とインストルメントパネル
とを示す斜視図
【図19】同例の発泡体をインストルメントパネルに装
着した状態を示す断面図
【図20】同例のダクト取付構造を示す断面図
【図21】実施例6の発泡体をインストルメントパネル
に装着した状態を示す斜視図
【図22】同例の発泡体をインストルメントパネルに装
着した状態を示す断面図
【図23】同例のダクト取付構造を示す断面図
【符号の説明】
1 インストルメントパネル(内装品) 3,5 空調用ダクト 7,9 軟質発泡体 11,13, 15 エア吹出口 27,31, 35,41, 45,47, 51,55, 71 結合用リブ 63 グリル 67 差込み部 69 突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 哲次 広島市安佐北区可部南2丁目25番31号 西 川化成株式会社内 (72)発明者 平島 功 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同じ種類の樹脂材によって形成された2
    つの樹脂製部品間に弾性シール材が介在し、該両樹脂製
    部品が互いに振動溶着しているとともに、該弾性シール
    材が両樹脂製部品によって挟持されていることを特徴と
    する樹脂製部品の接合構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されている樹脂製部品の
    接合構造において、上記2つの樹脂製部品のうちの一方
    に他方へ向かって突出したリブが設けられていて、該リ
    ブが当該他方の樹脂製部品に振動溶着していることを特
    徴とする樹脂製部品の接合構造。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載されている樹脂製部品の
    接合構造において、上記リブが上記両樹脂製部品間にお
    ける上記弾性シール材の位置を規制するために該弾性シ
    ール材に係合していることを特徴とする樹脂製部品の接
    合構造。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載されている樹脂製部品の
    接合構造において、 上記2つの樹脂製部品のうちの一方に上記弾性シール材
    に刺さり該弾性シール材の位置ずれを阻止する突起が設
    けられていることを特徴とする樹脂製部品の接合構造。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載されている樹脂製部品の
    接合構造において、 上記2つの樹脂製部品のうちの一方が、自動車の空調用
    エア吹出口が形成された内装品であり、他方が、該内装
    品に取り付けられる空調用ダクトであり、 上記内装品のエア吹出口周辺と上記ダクトとがこの両者
    間に上記弾性シール材としての軟質発泡体を介在させた
    状態で振動溶着し、該軟質発泡体が空調用エア通路の一
    部を構成していることを特徴とする樹脂製部品の接合構
    造。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載されている樹脂製部品の
    接合構造において、 上記内装品の裏面に上記発泡体の位置の規制を兼ねたリ
    ブが突設されていて、該リブに上記ダクトが振動溶着に
    よって結合されていることを特徴とする樹脂製部品の接
    合構造。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載されている樹脂製部品の
    接合構造において、 上記ダクトにリブが突設されていて、該リブに上記内装
    品が振動溶着によって結合されていることを特徴とする
    樹脂製部品の接合構造。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載されている樹脂製部品の
    接合構造において、 上記内装品のエア吹出口に、該エア吹出口からダクト側
    に突出する筒状の差込み部を有するグリルが内装品表面
    側から嵌められ、該グリルの差込み部が上記エア吹出口
    に被さっている発泡体に差し込まれて該発泡体を該エア
    吹出口の周囲に寄せていることを特徴とする樹脂製部品
    の接合構造。
  9. 【請求項9】 請求項5に記載されている樹脂製部品の
    接合構造において、 上記内装品の裏面に上記発泡体に刺さり該発泡体の位置
    ずれを阻止する突起が設けられていることを特徴とする
    樹脂製部品の接合構造。
  10. 【請求項10】 請求項2に記載されている樹脂製部品
    の接合構造に用いられる弾性シール材であって、 上記リブが嵌め込まれる切れ目が形成されていることを
    特徴とする弾性シール材。
  11. 【請求項11】 請求項6に記載されている樹脂製部品
    の接合構造に用いられる板状の弾性シール材であって、 上記内装品のエア吹出口に略合致する貫通孔と、上記リ
    ブが嵌め込まれる切れ目が形成されていることを特徴と
    する弾性シール材。
  12. 【請求項12】 同じ種類の樹脂材によって形成された
    2つの樹脂製部品を両者間に弾性シール材を挾んで接合
    する樹脂製部品の接合方法であって、 上記両樹脂製部品のうちの一方に、先端が尖ったリブを
    突設しておき、 上記両樹脂製部品のうちの他方と上記リブとの間に該両
    樹脂製部品とは異なる種類の樹脂材によって形成された
    弾性シール材を挾み、 上記リブと上記他方の樹脂製部品とを互いに押し付けな
    がら、該押し付け方向と垂直をなす方向に上記一方の樹
    脂製部品を振動させることにより、 上記弾性シール材の一部を溶かして該弾性シール材を貫
    通したリブを上記他方に溶着させることを特徴とする樹
    脂製部品の接合方法。
  13. 【請求項13】 同じ種類の樹脂材によって形成された
    2つの樹脂製部品を両者間に弾性シール材を挾んで接合
    する樹脂製部品の接合方法であって、 上記両樹脂製部品のうちの一方にリブを突設しておき、 上記両樹脂製部品のうちの他方と上記リブとの間に該両
    樹脂製部品と同じ種類の樹脂材によって形成された弾性
    シール材を挾み、 上記リブと上記他方の樹脂製部品とを互いに押し付けな
    がら、該押し付け方向と垂直をなす方向に上記一方の樹
    脂製部品を振動させることにより、 上記両樹脂製部品及び弾性シール材の三者を互いに溶着
    させることを特徴とする樹脂製部品の接合方法。
  14. 【請求項14】 請求項12又は請求項13に記載され
    ている樹脂製部品の接合方法において、 上記両樹脂製部品のうちの一方が、自動車の空調用エア
    吹出口が形成された内装品であり、他方が、該内装品に
    取り付けられる空調用ダクトであり、上記弾性シール材
    が軟質発泡体であることを特徴とする樹脂製部品の接合
    方法。
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