JPH08264372A - 無電解メッキ膜付電子部品の製造方法 - Google Patents

無電解メッキ膜付電子部品の製造方法

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JPH08264372A
JPH08264372A JP7084626A JP8462695A JPH08264372A JP H08264372 A JPH08264372 A JP H08264372A JP 7084626 A JP7084626 A JP 7084626A JP 8462695 A JP8462695 A JP 8462695A JP H08264372 A JPH08264372 A JP H08264372A
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JP
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film
electroless
electroless plating
plating
plated film
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JP7084626A
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Hideyuki Kanai
秀幸 金井
Mitsuyoshi Ito
光由 伊藤
Toshimitsu Honda
敏光 本多
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Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】例えばチップ状電子部品の外部電極のメッキ膜
の膜厚を均一にすることができるようにし、しかもヒー
トサイクル試験や熱衝撃試験による熱応力に耐えられる
ようにするために無電解メッキ膜を利用すること。 【構成】通常より酸素濃度の高い無電解メッキ液を用い
てメッキ膜を形成するか、通常の酸素濃度の無電解メッ
キ液を用いてメッキ膜を形成しさらに熱処理する。ま
た、両方を行う。 【効果】無電解メッキ膜の延性が増加し、膜硬度が低下
する。これによりヒートサイクル試験や熱衝撃試験によ
る熱応力に耐えられる無電解メッキ膜が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チップ状積層コンデン
サ等の電子部品において、外部電極に無電解メッキ膜を
有する電子部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンデンサやインダクタ等の電子部品は
多くの電子機器に用いられているが、最近の電子機器の
小型化に伴って、プリント基板に電子部品を高密度に実
装した回路部品が用いられるようになり、この高密度に
実装するための電子部品として例えばチップ状の積層セ
ラミックコンデンサ、チップ状のセラミックサーミス
タ、チップ状のインダクタ等のチップ状電子部品が多く
用いられている。これらのチップ状電子部品は、それぞ
れの素子の角柱タイプや円柱タイプのセラミック素体の
両端面に外部電極を形成したものであり、これら外部電
極がプリント基板のはんだ付けランドにはんだ付けされ
て使用される。例えばチップ状の積層セラミックコンデ
ンサは、セラミック誘電体層と内部電極が交互に積層さ
れ、その積層体のセラミック素体の両側端面に当該内部
電極の端部が一つおきに互いに反対側になるように引き
出され、その端部に接続する外部電極が当該端面に形成
され、この外部電極がプリント基板のはんだ付けランド
にはんだ付けされて使用される。このチップ状積層セラ
ミックコンデンサやその他のチップ状電子部品の外部電
極を形成するには、Ag、Ag−Pd、Cu、Ni等を
含有する焼付け型導電ペーストをそれぞれのセラミック
素体の両側端面に塗布して焼付け、厚膜の下地層を形成
する。次に、この焼付け膜だけでは、プリント基板のは
んだ付けランドにはんだ付けされるときに、溶融はんだ
にAgが溶解して移行し、その焼付け膜を痩せさせる、
いわゆる「はんだ食われ」の現象を生じるので、この焼
付け膜の上にNi、Cuなどの金属のメッキを施すこと
が行われており、さらにそのメッキ層では溶融はんだを
良く濡らすことができず、実用性のあるはんだ付け強度
が得られないので、そのメッキ層の上に溶融はんだに対
する濡れ性を高めるためのSnあるいはSnとPbから
なるはんだをメッキすることが一般的に行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらのチップ状電子
部品のメッキ層は、電解メッキにより形成されている
が、そのメッキ層を下地層を介して設けるのはセラミッ
ク等の不導体には直接電解メッキを行うことができない
からであり、その下地層は上記したように塗布膜からな
る厚膜であるので、例えばニッケルの焼付け型導電ペー
ストを用いた厚膜ではその表面に凹凸を生じることを避
けることができない。その凹凸のある表面に電解メッキ
を施すと、凸部分におけるメッキ電流密度が大きくなっ
てメッキ膜が厚く形成され、凹部分におけるメッキ電流
密度が小さくなってメッキ膜が薄く形成されるので、メ
ッキ電流密度がばらつき、それにしたがってメッキ膜の
膜厚もばらつき、いわゆるメッキの付きまわり性が悪
く、均質なメッキ膜が得られ難く、その結果チップ状電
子部品をプリント基板にはんだ付けするときにはんだの
濡れ性を悪くすることがある。また、例えば積層LCチ
ップ部品では、図9に示すL1 、L2 のインダクタとC
のコンデンサをT型に接続したT型LC回路の場合、図
10に示すように、インダクタ部11、コンデンサ部1
2を積層し、前者を左右一対のコイル13、14を接続
して構成し、後者を誘電体を上下一対の内部電極15、
16により挟持して構成し、その積層体の外壁に上記L
C回路のLC接続部分のに対応する外部電極17、同
様にL1 、L2 の端子、に対応するコイル13、1
4のそれぞれの端子に外部電極18、19、同様にCの
端子に対応するコンデンサの内部電極の端子に外部電
極20をそれぞれ設けた構造のものが製造されている
が、その外部電極は焼付け型導電ペースト膜の上にいわ
ゆるバレル電解メッキを行ったものであり、バレル電解
メッキは、メッシュのバレルの中に陰極を設け、これに
対応してバレルの外部に設けた陽極との間にメッキ浴を
介在させ、バレルにメッキ対象物と粒状の導体のダミー
を入れ、これらを一緒に撹拌しながらメッキを行うもの
である。そのため、図9からも知られるように、L1
2 の端子、及びその接続部はこれらのいずれか
一つが陰極と電気的に導通されると他の端子も電気的に
導通されるが、コンデンサCの端子はこれらとは電気
的に絶縁されており、の部分が導通される確率は〜
の場合の1/3になり、その結果〜に対応する上
記外部電極17〜19はメッキ膜が厚くなり、に対応
する外部電極20のメッキ膜は薄くなり、メッキ膜の厚
さにばらつきを生じ、上記と同様な問題を生じる。
【0004】このような電解メッキ方法によらないメッ
キ方法として、例えば電子部品としてプリント配線板を
製造する場合には、ガラス、陶磁器、プラスチックなど
の不導体表面に導電性を与える金属層を形成する場合と
同様に、無電解メッキ方法が銀鏡反応と同様に用いられ
ているが、特に半導体素子の高集積化と、表面実装化に
伴い、高密度配線、高多層化が求められているプリント
配線板の微細回路形成や高アスペクト比の小径の穴に対
するスルホールメッキを無電解銅メッキにより施すこと
が行われている。プリント配線板に形成される無電解銅
メッキ膜としては、寒暖が繰り返し行われたり、急激に
温度変化させた場合でもそのメッキ膜にクラックが入っ
たり、そのメッキ膜が基板から剥離しないような物性、
すなわちヒートサイクル試験や熱衝撃試験における熱応
力に耐える性質が求められており、そのためには延性が
高いことが必要であると言われている。しかしながら、
従来の空気存在下のメッキ浴で無電解メッキを行う無電
解メッキ法では、その高い延性のメッキ膜が得られず、
上記の試験による熱応力によりメッキ膜にクラックが生
じたり、メッキ膜が基板から剥離するということが起こ
り、不良品を作ることがあった。
【0005】本発明の第1の目的は、膜厚のばらつきの
少ない無電解メッキ膜を有する無電解メッキ膜付電子部
品を提供することにある。本発明の第2の目的は、はん
だの濡れ性が優れた無電解メッキ膜を有する無電解メッ
キ膜付電子部品を提供することにある。本発明の第3の
目的は、延性が高く、硬度が低い無電解メッキ膜を有す
る無電解メッキ膜付電子部品を提供することにある。本
発明の第4の目的は、ヒートサイクル試験や熱衝撃試験
における熱応力に耐えることができる無電解メッキ膜を
有する無電解メッキ膜付電子部品を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(1)、無電解メッキ膜を空気存在下の
無電解メッキ液に通常含有されるている溶存酸素の量よ
り多い酸素を有する無電解メッキ液を用いて形成する高
酸素無電解メッキ工程及び空気存在下の無電解メッキ液
に通常含有されるている溶存酸素以下の酸素を含有する
無電解メッキ液を用いて形成した後熱処理を行う熱処理
併用無電解メッキ工程の少なくとも1つの工程を含む無
電解メッキ膜形成工程を有する無電解メッキ膜付電子部
品の製造方法を提供するものである。また、本発明は、
(2)、無電解メッキ膜を空気存在下の無電解メッキ液
に通常含有されるている溶存酸素の量より多い酸素を有
する無電解メッキ液を用いて形成する高酸素無電解メッ
キ工程と、熱処理工程を含む無電解メッキ膜形成工程を
有する無電解メッキ膜付電子部品の製造方法、(3)、
熱処理工程は150〜250℃、30分から120分で
ある上記(1)又は(2)の無電解メッキ膜付電子部品
の製造方法、(4)、少なくともセラミック素体に外部
電極を有する電子部品の製造方法において、該外部電極
は錫含有メッキ層を表面層に有する複数の導電層からな
り、かつ該複数の導電層の少なくとも1層は上記(1)
ないし(3)のいずれかの無電解メッキ膜形成工程によ
り形成される無電解メッキ膜付電子部品の製造方法、
(5)、複数の導電層は下地層と錫含有メッキ層の表面
層の少なくとも2層を有し、該下地層は塗布膜による厚
膜からなる上記(1)ないし(4)のいずれかの無電解
メッキ膜付電子部品の製造方法を提供するものである。
【0007】本発明において、「無電解メッキ膜」と
は、「無電解メッキ液」によるメッキ処理により得られ
るメッキ膜であるが、「無電解メッキ液」とはメッキ用
金属イオン、還元剤、錯化剤及びアルカリ剤を少なくと
も含有する無電解メッキ液をいう。ここで、メッキ用金
属イオンとは、被処理物にメッキしようとする金属のイ
オンであり、例えば銅メッキをする場合は銅イオンであ
り、ニッケルメッキをする場合はニッケルイオンである
が、これらに限らず金(Au)の無電解メッキ、白金
(Pt)の無電解メッキ、銀(Ag)の無電解メッキ、
パラジウムの無電解メッキ、これらの合金その他の金属
の無電解メッキ等の無電解金属メッキを行うことがで
き、これらの場合にはAuイオン、Ptイオン等の金属
イオンをいう。これらの金属イオンの対イオンは、硫酸
イオン、硝酸イオン、塩素イオン等の鉱酸イオン、シア
ンイオン、ピロリン酸イオン等が挙げられるが、その供
給を行うには、例えばCuイオンの場合は硫酸銅、硝酸
銅、塩化銅塩、シアン化銅、ピロリン酸銅塩等の溶液が
あり、特に第2銅塩が好ましいが、金属銅、銅の酸化物
等他の銅化合物を硫酸等の鉱酸溶液に溶解させて供給す
るようにしても良く、他の金属イオンの場合もこれに準
じて行うことができる。無電解メッキ液中の金属イオン
の濃度としては、5g/リットル〜10g/リットルが
好ましい。これより多いと、メッキ液中で金属の析出反
応が生じ易く、これより少ないと被処理物に対するメッ
キの金属の析出反応が低くなり易い。
【0008】また、還元剤は、無電解メッキ液中のメッ
キしようとする金属イオンを還元してその金属を被処理
物表面に析出させ、金属膜を形成できる化合物をいう
が、具体的にはホルマリン、パラホルムアルデヒド、ジ
メチルアミンボラン、次亜リン酸塩、ヒドラジン、グリ
オキシル酸、KBH4 、NaBH4 、ロッショエル塩等
が挙げられる。これらは単独又は複数併用できる。無電
解メッキ液中の還元剤の濃度としては、0.1g/リッ
トル〜20g/リットルが好ましい。これより多いと、
メッキ液中で金属の析出反応が生じ易く、これより少な
いと被処理物に対するメッキの金属の析出反応が低くな
り易い。アルカリ剤としては、NaOH、KOH、Li
OH等のアルカリ金属の水酸化物が好ましく、メッキ液
のpHが11.0〜13.0になるように添加すること
が好ましい。錯化剤は、錯体を形成することができる物
質をいうが、具体的には、例えば酒石酸塩、EDTA
(エチレンジアミン四酢酸)、NTA(ニトリロ酸酢
酸)、HEDTA(オキシエチルエチレンジアミン三酢
酸)DHEDDA(ジヒドロキシエチルエチレンジアミ
ン二酢酸)、1,3PDTA(1,3−プロペンジアミ
ン四酢酸)、DTPA(ジエチレントリアミン五酢
酸)、TTHA(トリエチレンテトラミン六酢酸)、H
IMDA(ヒドロキシエチルイミノ二酢酸)、アンモニ
ア等の化合物であって、金属、特にCu等の遷移金属と
錯体を形成することができる化合物が挙げられる。無電
解メッキ液には安定剤を使用することも好ましく、この
安定剤としては、DDCN(ジエチルジチオカルバミン
酸ナトリウム)、KSCN(チオシアン化カリウム)、
2,2’−ビピリジル、2,2’−ジピリジン、ニコチ
ン酸、チオ尿素、テトラメチルチオ尿素、クプロン、ク
ペロン、チアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾー
ル、フェロシアン化カリウム、フェリシアン化カリウ
ム、シアン化ナトリウム、ピロール、ピラゾール、イミ
ダゾール、1,2,4−トリアゾール、1,2,4−ベ
ンゾトリアゾール、チオフェン、チオメリッド、ロダニ
ン、ルベアン酸、ピリジン、トリアジン、メチルオレン
ジ、ベンゾキノリン、2,2’−ビキノリン、ジチゾ
ン、ジフェニルカルバジド、ネロクプロイン、2(2−
ピリジル)イミダゾリン、1、10−フェナンスロリン
等のシアン化合物、窒素系有機化合物、イオウ化合物等
を添加することが好ましく、これらは単独又は複数併用
される。無電解メッキ液中の安定化剤の濃度としては
0.01〜100ppmが好ましい。これより多いと被
処理物に対するメッキ反応が停止し易く、これより少な
いとそのメッキ反応が起こり難くなる。
【0009】本発明において、「空気存在下の無電解メ
ッキ液に通常含有されるている溶存酸素の量」とは、無
電解メッキ液を用いてメッキ処理を行う場合にそのメッ
キ液に含有される酸素の量であり、その濃度は1ppm
以下が挙げられる。また、その溶存酸素の量「より多い
酸素を有する無電解メッキ液」とは、具体的には空気や
酸素を無電解メッキ液中にバブリングしたり、オゾンを
吹き込んだり、過酸化水素を含有させる等によりその酸
素を1ppmより多い状態にすることをいい、例えば4
〜6ppmが挙げられるが、溶存酸素である場合のみな
らず、その無電解メッキ液中に存在できるものでも良
く、その際加圧して溶解量を高めるようにしても良い。
この酸素の量が少な過ぎると、無電解メッキ膜の延性は
高くならず、硬度は低くならず、多すぎるとメッキ膜そ
のものを酸化するので好ましくない。
【0010】本発明において、電子部品としては高密度
配線、高多層化用の微細回路形成や高アスペクト比の小
径の穴のスルホール用無電解メッキ膜を有するプリント
配線基板等の配線基板や、少なくともセラミック素体に
外部電極を有する電子部品が挙げられるが、後者として
は特にチップ状セラミック電子部品が挙げられ、これら
には、チップ状円筒形コンデンサ、チップ状抵抗体、チ
ップ状フェライトビーズインダクタ、NTC又はPTC
型のチップ状サーミスタ、チップ状バリスター、チップ
状積層電子部品等が挙げられ、チップ状積層電子部品と
しては、チップ状積層セラミックコンデンサ、チップ状
積層セラミックインダクタ、チップ状積層セラミックト
ランス、チップ状積層セラミックLC部品等が挙げられ
る。なお、「電子部品」を「コンデンサとインダクタを
内蔵し、それぞれの外部電極間が電気的に導通する回路
と直流では電気的に遮断する回路を有する電子部品」と
することもできる。本発明において、セラミック素体と
は、セラミック材料の焼成体を主体としたものをいう
が、これを用いた電子部品がサーミスタの場合は抵抗
体、フェライトビーズの場合は導体の磁性体による被覆
体、積層セラミックコンデンサの場合はセラミック層を
内部電極を挟んで積層した積層体、積層セラミックイン
ダクタ、積層セラミックトランスの場合はセラミック層
を内部導体を挟んで積層した積層体をいい、その他の電
子部品のセラミック素体もこれらに準ずる。
【0011】本発明において、「少なくともセラミック
素体に外部電極を有する」とは、例えば上記セラミック
素体の両端部に外部電極を有する場合のみならず、外部
電極間のセラミック素体に絶縁膜を有するような場合も
いう。外部電極はセラミック素体に形成される導電層の
下地層と、錫含有メッキ層の表面層を少なくとも有する
ことが好ましく、さらにその中間層を有することも好ま
しい。中間層は錫含有メッキ層を下地層に直接設けると
「はんだ食われ」現象等を起こさせる場合に設けられ、
下地層は無電解メッキ膜そのものでも良いが、導電体粉
末を含有する導電ペーストの塗布膜でも良く、さらには
蒸着膜、イオンプレーティング膜、スパッタリング膜そ
の他の不良導体表面に金属層を形成できるものはいずれ
も使用できる。これらの膜には、Au、Ag、Pd、A
g−Pd、Cu、Zn、Niその他これらの合金等の金
属材料を用いることができる。一般的にはAg、Ag−
Pd又はPdの導電材料ペースト膜の焼付け膜からなる
導電層の下地層、Cu又はNi又はPdを主成分とする
メッキ膜の中間層、さらにその上に錫含有メッキ層を有
し、錫含有メッキ層が露出している構造、あるいはCu
又はNi又はPdを主成分とする導電体を含有する導電
材料ペースト膜の焼付け膜からなる下地層に錫含有メッ
キ層を有し、その錫含有メッキ層が露出している構造の
電極が挙げられるが、これらに限らない。錫含有メッキ
層とはSnのみを主成分とするメッキ層、SnとPbを
主成分とし、Sn/Pb=85〜98/2〜15のはん
だメッキ層が挙げられる。
【0012】本発明において、「複数の導電層の少なく
とも1層」とは、例えば上記下地層、中間層、錫含有メ
ッキ層の表面層を設ける場合はその少なくとも一つの層
が挙げられ、したがって各単独層、任意の2つの層又は
全部の層の場合が挙げられる。その少なくとも1層が本
発明に係わる無電解メッキ膜であれば良く、他の層は上
記材料からなる厚膜導電膜、電解メッキ膜であっても良
い。また、本発明において、「熱処理を行う」とは、空
気等の酸化性雰囲気、中性雰囲気で加熱処理を行うこと
であり、その加熱温度は150〜250℃が好ましく、
加熱時間は30〜120分、特に30〜60分が好まし
い。加熱が不十分であると、無電解メッキ膜の延性は高
くならず、硬度も低くならない。
【0013】
【作用】例えば無電解銅メッキでは、一般的にはそのメ
ッキ液中にCu2 Oが生成するような無電解メッキ液の
条件では、下記〜、のどちらかの反応によってメ
ッキ液中に金属銅が析出するために無電解メッキ液は不
安定となる。 2Cu2++HCHO+5OH- →Cu2 O+HCOO- +3H2 O Cu2 O+H2 O→Cu+Cu2++2OH- Cu2 O+2HCHO+2OH- →2Cu+H2 +2HCOO- +H2 O Cu2++2HCHO+4OH- →Cu+H2 +2HCOO- +2H2 O そのためメッキ膜の析出の際にCu2 Oが共析し、その
微量のCu2 Oがその膜中の結晶粒界に存在することに
なり、これが〜式の水素(H2 )により還元されて
Cuとなる際に結晶粒界に亀裂を生じさせ、延性を低下
させると考えられる。ここでメッキ液中の酸素量を増や
すと下記式によりCu2 Oが低減し、Cu2 Oのメッ
キ膜中における共析が低減し、これにより水素により還
元されるメッキ膜中のCu2 Oか減り、結晶粒界に亀裂
を生じさせることが少なくなると考えられる。 Cu2 O+2H2 O+1/2O2 →2Cu2++4OH- また、熱処理によりメッキ膜の延性が向上するのは、メ
ッキ膜中に吸蔵された水素が加熱されることにより放
出、拡散されることによりメッキ膜中の水素の吸蔵量の
低下によるCu2 Oの還元能力が低下し、その還元によ
るCuの量が少なくなるため結晶粒界に亀裂を生じさせ
ることが少なくなると考えられる。
【0014】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。 実施例1 (a) 図1に示すように、内部電極1とセラミック誘
電体2を交互に積層したセラミック素体3の両端に、ニ
ッケル粉末をエチルセルローズ、ターピネオールと混練
りしたニッケル導電ペーストをディッピング法により塗
布して乾燥し、そのニッケル導電ペースト膜を800℃
で焼付け、膜厚20μmの焼付け導電膜4を形成した。
このようにして焼付け導電膜を形成したセラミック素体
の試験片を5万個作成した。 (b) 次に、下記組成の無電解銅メッキ液を15リッ
トル、20リットルの容器に作製した。 CuSO4 ・5H2 O 8.75g/l(リットル) ロッシェル塩 37.50g/l NaOH 11.30g/l ホルムアルデヒド 8.5ml/l これに上記5万個の試験片を浸漬し、空気中10rpm
(回/分)の回転速度で撹拌し、これを30分継続し、
上記焼付け導電膜4の上に無電解銅メッキ膜5(膜厚1
〜5μm)を形成した。この際の無電解メッキ液中の酸
素濃度(g/l)を無撹拌の場合、酸素を吹き込んだ場
合とともに図2に示す。 (c) このように処理した上記5万個の試験片を取り
出し、水洗した後、容量100リットルの電解バレルメ
ッキ槽に収容し、さらに市販のニッケルメッキ浴(例え
ば硫酸ニッケル六水塩250g/リットル、塩化ニッケ
ル六水塩45g/リットル、ホウ酸30g/リットルを
含有するワット浴)を80リットル入れ、浴温60℃、
陰極電流密度0.5A/dm2 で45分間電解ニッケル
バレルメッキを施し、それぞれの試験片に図1中ニッケ
ルメッキ膜6を形成した。 (d) 次いで、得られた5万個の試験片を別の100
リットルのバレルメッキ槽に収容し、さらに市販のはん
だメッキ浴(例えばSnを85〜98%、Pbを2〜1
5%からなるはんだを含有する浴)を80リットル入
れ、浴温25℃、陰極電流密度0.5A/dm2 で45
分間電解はんだバレルメッキを施し、それぞれの個体に
図1中はんだメッキ膜7を形成した。
【0015】このようにしてセラミック素体3の両端に
焼付け導電膜4(膜厚20μm)、無電解銅メッキ膜5
(膜厚1.5μm)、ニッケルメッキ膜6(膜厚2μ
m)及びはんだメッキ膜7(膜厚3μm)からなる外部
電極8、8を有する3.2×2.5×1.6(mm)形
状のチップ状積層セラミックコンデンサを5万個作成
し、その中から無作為に抜き取って測定用試験片とし、
外部電極のはんだ付け時の熱応力に対する性能の評価方
法の1つである半田耐熱不良率(クラック発生率)を半
田耐熱試験法により測定した結果を図3に示す。また、
上記無電解銅メッキ膜の延性を知るために、銅箔に無電
解銅メッキ膜を形成した代用試験片について、その延性
の評価方法の1つである折り曲げ試験、その延性と関係
がある膜硬度を調べる膜硬度試験を行い、その結果をそ
れぞれ図4、5に示した。なお、各種試験法については
後述する。上記において、上記(b)における無電解銅
メッキ液においてロッシェル塩の代わりに例えばEDT
A等の他の錯化剤を準用した場合もロッシェル塩を用い
た場合に準じた結果が得られた。
【0016】実施例2 実施例1(b)において撹拌を行なわなかった以外は実
施例1と同様にして無電解銅メッキ膜を形成した試験片
を作製し、さらに150℃、30分間空気中で加熱する
熱処理を行った後、実施例1と同様に電解ニッケルメッ
キ、ついではんだメッキを行って実施例1に準じたチッ
プ状積層セラミックコンデンサを5万個作成し、実施例
1と同様に半田耐熱不良率を測定した結果を図3に示す
とともに、実施例1に準じて上記と同様に熱処理した無
電解銅メッキ膜を形成した代用試験片を作製し、折り曲
げ試験、膜硬度試験を行った結果を図4、5に示す。
【0017】本実施例において、熱処理の条件を200
℃、30分間にした以外は上記と同様にして実施例1に
準じたチップ状積層セラミックコンデンサを5万個作成
し、実施例1と同様に半田耐熱不良率を測定したとこ
ろ、上記に準じた結果が得られた。実施例1に準じて上
記と同様に熱処理した無電解銅メッキ膜を形成した代用
試験片を作製し、折り曲げ試験、膜硬度試験を行った結
果を図4、5に示す。さらに、熱処理の条件を表1の欄
の○に該当する条件にした以外は上記と同様にして実施
例1に準じたチップ状積層セラミックコンデンサを5万
個作成し、実施例1と同様に半田耐熱不良率を測定した
ところ、上記に準じた結果が得られた。表中、○は安定
した低い半田耐熱不良率(例えば10%以下)を示し、
△はその効果が未処理のものに比べれば良いが不安定で
あることを示し、×は半田耐熱不良率が高い(例えば3
0%以上)ことを示す。
【0018】
【表1】
【0019】なお、上記熱処理を空気中で行う代わりに
酸素等の他の酸化性雰囲気や、中性雰囲気、例えば窒素
雰囲気中で行なった場合でも空気中で行なった場合に準
じた結果が得られた。
【0020】実施例3 実施例の1(b)と同様に無電解銅メッキ膜を形成した
試験片を作製し、さらに150℃、30分間空気中で加
熱する熱処理を行った後、実施例1と同様に電解ニッケ
ルメッキ、ついではんだメッキを行って実施例1に準じ
たチップ状積層セラミックコンデンサを5万個作成し、
実施例1と同様に半田耐熱不良率を測定した結果を図3
に示すとともに、実施例1に準じて上記と同様に熱処理
した無電解銅メッキ膜を形成した代用試験片を作製し、
折り曲げ試験、膜硬度試験を行った結果を図4、5に示
す。また、熱処理条件を200℃、30分にした以外は
上記と同様にして得られた結果を図4、5に示す。な
お、上記熱処理を空気中で行う代わりに酸素等の他の酸
化性雰囲気や、中性雰囲気、例えば窒素雰囲気中で行な
った場合でも大気中で行なった場合に準じた結果が得ら
れた。
【0021】比較参考例1 実施例1(b)において撹拌を行わなかった以外は実施
例1と同様にしてチップ状積層セラミックコンデンサを
5万個作成し、実施例1と同様に半田耐熱不良率を測定
した結果を図3に示すとともに、実施例1に準じて無電
解銅メッキ膜を形成した代用試験片を作製し、折り曲げ
試験、膜硬度試験を行った結果を図4、5に示す。な
お、撹拌を行わなかった場合の空気存在下における無電
解銅メッキ液の酸素含有量は図2に示されている。 比較参考例2 熱処理の条件を表1の欄の△に該当する条件にした以外
は実施例2と同様にしてチップ状積層セラミックコンデ
ンサを5万個作成し、実施例1と同様に半田耐熱不良率
を測定したところ、上記したようにその効果は不安定で
あった。また、熱処理の条件を表1の欄の×に該当する
条件にした以外は実施例2と同様にしてチップ状積層セ
ラミックコンデンサを5万個作成し、実施例1と同様に
半田耐熱不良率を測定したところ、上記したように効果
は悪かった。
【0022】実施例2、3、比較参考例1、2と同様の
ことを実施例1と同様に代用試験片についても行い、上
記と同様にクラック発生率を測定し、その測定結果とこ
れら実施例、比較参考例で得られた折り曲げ試験結果に
基づいて両者の相関関係を図6のグラフに示すととも
に、同様にクラック発生率と膜硬度との相関関係を図7
のグラフに示す。また、これら実施例、比較参考例か
ら、無電解銅メッキ液中の酸素濃度と半田耐熱不良率と
を求め、これらに基づいて両者の相関関係を求めた結果
を図8のグラフに示す。
【0023】上記実施例、比較参考例における各試験方
法は次のとおりである。 酸素濃度測定法 市販の測定器(東亜電波工業社製)を用いた。 折り曲げ試験 厚さ0.2mmの無酸素銅箔を酸洗いした後、上記各実
施例、比較参考例と同様の無電解銅メッキ液に浸漬し、
同様な回転速度で撹拌し、厚さ2μmの無電解銅メッキ
層を形成した。このようにして得られた試験片を折り曲
げた後、元に戻す動作を1回とし、無電解銅メッキ層に
クラックが発生するまでの回数を折り曲げ回数とした。
折り曲げた角度は当初180度にて試験したが、無電解
銅メッキ層の形成過程の差が明確になり難いので90度
にて行った。 膜硬度試験 96%のアルミナ基板を通常の塩化パラジウム/塩化ス
ズ溶液による活性化処理を施した後、上記各実施例、比
較参考例と同様の無電解銅メッキ液に浸漬し、同様な回
転速度で撹拌し、厚さ約10μmの無電解銅メッキ層を
形成した。このようにして得られた試験片を微小膜硬度
計を用い、荷重15gf、保持時間5秒の条件でヴイッ
カース硬度HV を測定した。 半田耐熱試験 上記各実施例、比較参考例のチップ状積層セラミックコ
ンデンサの試験片を400℃の溶融はんだに5秒間浸漬
した後、クラックの発生の有無を判別し、これを100
個の試験片に行い、そのクラックの発生した試験片の数
を調べ、その数の全体に対する割合を百分率で示し、半
田耐熱不良率(クラック発生率)とした。
【0024】上記実施例、比較参考例の結果から次のこ
とが言える。 (イ)図2から、溶存酸素濃度については、無電解銅メ
ッキ液を撹拌すると5mg/l(ppm)となって、撹
拌しない場合の1ppmに対し、5倍増加し、酸素を吹
き込んだ場合(6ppm)とあまり変わらない濃度にす
ることができる。一般的には撹拌なしの場合の溶存酸素
濃度は1ppm以下であるのに対し、撹拌した場合は4
〜6ppmとすることができる。このように溶存酸素濃
度が増加すると、上記式より、無電解銅メッキ液中の
Cu2 Oの生成を抑制し、反応の安定化によるメッキ液
の分解抑制効果が得られる。 (ロ)図3から、熱処理したものはしないものに比べ半
田耐熱不良率は1/3になり、空気中撹拌した場合はし
ないものに比べ凡そ1/10になり、さらに熱処理する
とそれより小さくすることがわかる。 (ハ)図4から、無電解銅メッキ液の空気中における撹
拌(溶存酸素濃度増加)、熱処理により、クラックが入
るまでの折り曲げ回数が増加する。つまり延性が増加し
た。その理由は、上記「作用」の項で説明した通りであ
る。熱処理により効果について補足すると、無電解銅メ
ッキ膜中には2〜30nm径のボイドが9×1015/c
3 の密度で存在することが確認されており、このボイ
ド中の水素ガスの圧力は、2〜4×104 気圧にも達
し、これがそのメッキ層を脆化させる、いわゆる水素脆
化の原因の一つであるとされているが、このボイド中の
水素は拡散し易いので熱処理により水素が放出され、水
素吸蔵量が低下するため、無電解メッキ膜の延性が増加
する。これはイオンマイクロアナライザーを用いて無電
解銅メッキ膜中の水素を定量することにより、熱処理に
よって吸蔵される水素量が減少することが確かめられて
おり、吸蔵される水素量の減少に伴って無電解銅メッキ
膜の延性は向上することが明らかにされたことになる。 (ニ)図5から、無電解銅メッキ液の空気中における撹
拌(溶存酸素濃度増加)、熱処理により、無電解銅メッ
キ膜の硬度が低下することが分かった。その理由につい
ては、上記(ロ)の延性が増加した場合と同様の理由が
考えられる。無電解銅メッキ液の溶存酸素濃度とそのメ
ッキ膜の硬度との関係については、その溶存酸素濃度が
高いほどそのメッキ膜の伸び率が向上し、引っ張り強度
は低下することが確かめられており、これにより塑性の
変化により硬度が低下したと考えられる。従って、溶存
酸素はそのメッキ膜の膜物性を左右する重要な因子であ
るが、この膜物性を決定する膜構造と溶存酸素の詳細な
関係は未だ解明されていない。
【0025】(ホ)図6、7から、折り曲げ回数が多
い、すなわち延性が高いと半田耐熱不良率が低減され、
膜硬度が低いと半田耐熱不良率が低減されることが分か
り、同時に延性が高くなると膜硬度が下がることが分か
った。その理由は、延性が向上するということは、一般
に伸び率が増加し、引っ張り強度が低下することから、
無電解銅メッキ膜の伸び率の増加のため熱応力に対する
そのメッキ膜の変形による膜破断までの応力吸収量が向
上し、一方引っ張り強度の低下により膜の熱応力に対す
る変形が容易になり、これらによりそのメッキ膜の塑性
変形領域を拡大して、被メッキ体による熱応力を緩和す
ることができるためではないかと考えられる。 (ヘ)図8から、溶存酸素濃度が3g/l以上では半田
耐熱不良率が5%以下と急激に少なくなり、溶存酸素濃
度の半田耐熱不良率に与える影響が顕著であることがわ
かる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、通常の酸素濃度より多
い酸素を有する無電解メッキ液を用いて無電解メッキ膜
を形成し、あるいは通常の酸素濃度の無電解メッキ液を
用いて得られた無電解メッキ膜をさらに熱処理するよう
にしたので、その無電解メッキ膜の延性を増加、膜硬度
を低下させることができ、これによりヒートサイクル試
験や熱衝撃試験における熱応力に耐えることができる無
電解メッキ膜を有する、例えば外部電極を備えたチップ
状電子部品を提供することができ、セラミック素体の熱
履歴による外部電極のクラックや外部電極のセラミック
素体からの剥離の発生を防止するこができる。また、無
電解メッキ膜は、塗布膜からなる厚膜の上に形成されて
も、電解メッキを施す場合のようにメッキ膜の膜厚がば
らつくことがなく、均一な膜厚が得られ、しかも積層L
Cチップ部品の外部電極をバレルメッキにより形成する
場合のように内部の素子がインダクタであるかコンデン
サであるかによりその外部電極のメッキ膜の厚さが異な
るとういうようなこともなく、例えば無電解メッキ膜を
有する外部電極を備えたチップ状電子部品をプリント基
板にはんだ付けする場合にも溶融はんだの濡れを損なわ
ないようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる無電解メッキ膜を有する外部電
極を備えたチップ状積層セラミックコンデンサの概略断
面図である。
【図2】無電解銅メッキ液中の酸素濃度を示すグラフで
ある。
【図3】無電解銅メッキ膜を有する試験片の半田耐熱不
良率を測定した結果を示すグラフである。
【図4】無電解銅メッキ膜を有する試験片の折り曲げ試
験結果を示すグラフである。
【図5】無電解銅メッキ膜を有する試験片の膜硬度の測
定結果を示すグラフである。
【図6】無電解銅メッキ膜を有する試験片の折り曲げ試
験結果と半田耐熱不良率との関係を示すグラフである。
【図7】無電解銅メッキ膜を有する試験片の膜硬度の測
定結果と半田耐熱不良率との関係を示すグラフである。
【図8】無電解銅メッキ液中の酸素濃度とその無電解銅
メッキ膜を有する試験片の半田耐熱不良率との関係を示
すグラフである。
【図9】T型LC回路図である。
【図10】その回路を組み込んだ積層LCチップ部品で
ある。
【符号の説明】
1 セラミック誘電体層 2 内部電極 3 セラミック素体 4 焼付導電膜 5 無電解銅メッキ膜 6 ニッケルメッキ膜 7 はんだメッキ膜 8 外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01C 17/28 H01C 17/28 H01F 27/29 H01F 41/02 G // H01F 41/02 4230−5E 15/10 C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無電解メッキ膜を空気存在下の無電解メ
    ッキ液に通常含有されるている溶存酸素の量より多い酸
    素を有する無電解メッキ液を用いて形成する高酸素無電
    解メッキ工程及び空気存在下の無電解メッキ液に通常含
    有されるている溶存酸素以下の酸素を含有する無電解メ
    ッキ液を用いて形成した後熱処理を行う熱処理併用無電
    解メッキ工程の少なくとも1つの工程を含む無電解メッ
    キ膜形成工程を有する無電解メッキ膜付電子部品の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 無電解メッキ膜を空気存在下の無電解メ
    ッキ液に通常含有されるている溶存酸素の量より多い酸
    素を有する無電解メッキ液を用いて形成する高酸素無電
    解メッキ工程と、熱処理工程を含む無電解メッキ膜形成
    工程を有する無電解メッキ膜付電子部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 熱処理工程は150〜250℃、30分
    から120分である請求項1又は2記載の無電解メッキ
    膜付電子部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 少なくともセラミック素体に外部電極を
    有する電子部品の製造方法において、該外部電極は錫含
    有メッキ層を表面層に有する複数の導電層からなり、か
    つ該複数の導電層の少なくとも1層は請求項1ないし3
    のいずれかに記載の無電解メッキ膜形成工程により形成
    される無電解メッキ膜付電子部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 複数の導電層は下地層と錫含有メッキ層
    の表面層の少なくとも2層を有し、該下地層は塗布膜に
    よる厚膜からなる請求項1ないし4のいずれかに記載の
    無電解メッキ膜付電子部品の製造方法。
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