JP2000282247A - 無電解めっき液、無電解めっき方法、プリント配線板の製造方法およびプリント配線板 - Google Patents

無電解めっき液、無電解めっき方法、プリント配線板の製造方法およびプリント配線板

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂絶縁層との密着性に優れ、剥離しにくい
無電解めっき膜を形成することができ、微細なバイアホ
ール用開口内にも充分な厚さのめっき膜を形成すること
ができる無電解めっき液を提供すること。 【解決手段】 0.025〜0.25mol/lのアル
カリ性化合物、0.03〜0.15mol/lの還元
剤、0.02〜0.06mol/lの銅イオン、およ
び、0.05〜0.3mol/lの酒石酸もしくはその
塩を含む水溶液からなることを特徴とする無電解めっき
液である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、めっき応力が小さ
く層間剥がれがない無電解めっき膜を形成することがで
きる無電解めっき液、この無電解めっき液を使用した無
電解めっき方法、プリント配線板の製造方法およびプリ
ント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、多層配線基板に対する高密度化の
要請から、いわゆるビルドアップ多層配線基板が注目さ
れている。このビルドアップ多層配線基板は、例えば特
公平4−55555号公報に開示されているような方法
により製造される。即ち、下層導体回路が形成されたコ
ア基板上に、感光性樹脂からなる無電解めっき用接着剤
を塗布し、これを乾燥したのち露光、現像処理すること
により、バイアホール用開口を有する層間樹脂絶縁層を
形成する。次いで、この層間樹脂絶縁層の表面を酸化剤
等による処理にて粗化した後、該感光性樹脂層に露光、
現像処理を施してめっきレジストを設け、その後、めっ
きレジスト非形成部分に無電解めっき等を施してバイア
ホールを含む導体回路パターンを形成する。そして、こ
のような工程を複数回繰り返すことにより、多層化した
ビルドアップ配線基板が製造されるのである。
【0003】また、このようなビルドアップ多層配線基
板の導体回路の形成に使用される無電解めっきとして
は、EDTAを錯化剤としたものが主流であり、例え
ば、特開昭63−158156号公報および特開平2−
188992号公報(米国特許第5055321号明細
書、米国特許第5519177号明細書) の実施例中
に、このような無電解めっき液を使用して導体回路を形
成した例が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、EDTAを
錯化剤としためっき液では、析出しためっき膜に圧縮応
力(拡がろうとする力)が発生し、めっき膜が樹脂絶縁
層から剥離してしまうという問題が見られた。
【0005】また、直径80μm以下の微細なバイアホ
ール内には、めっきが析出しないという問題も見られ
た。
【0006】本発明は、従来技術が抱える上述した問題
を解決するためになされたものであり、その主たる目的
は、めっき応力を低減することによりめっき膜と内層の
剥離を防止することができ、微細なバイアホールであっ
てもめっき膜を形成することが可能な無電解めっき液お
よび該めっき液を使用した無電解めっき方法等を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
の実現に向け鋭意検討した結果、EDTAを錯化剤とし
ためっき膜では該めっき膜中に水素を取り込んでしま
い、この水素が応力発生源となって圧縮応力が発生する
ことをつきとめた。
【0008】また、この後検討をさらに進め、錯化剤を
酒石酸に変えたり、特定の金属イオンを微量添加するこ
とにより析出反応による水素の発生を抑え、めっき膜中
への水素の取込みを低減させることが可能であることを
見い出した。
【0009】さらに、微細なバイアホール内にめっき膜
が析出しないのは、銅イオンの拡散が銅の析出速度より
も遅いためであり、銅イオンの濃度を上げるともに、こ
の銅イオンの析出速度を抑制することにより、微細なバ
イアホール内にもめっき膜を充分な厚さで形成すること
ができることを見い出し、以下に示す内容を要旨構成と
する本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、第一の本発明は、0.025〜0.
25mol/lのアルカリ性化合物、0.03〜0.1
5mol/lの還元剤、0.02〜0.06mol/l
の銅イオン、および、0.05〜0.30mol/lの
酒石酸もしくはその塩を含む水溶液からなることを特徴
とする無電解めっき液である。
【0011】第二の本発明は、アルカリ性化合物、還元
剤、銅イオン、酒石酸もしくはその塩、ならびに、ニッ
ケルイオン、コバルトイオンおよび鉄イオンからなる群
から選ばれる少なくとも1種の金属イオンを含む水溶液
からなることを特徴とする無電解めっき液である。
【0012】上記第一及び第二の本発明の無電解めっき
液の比重は、1.02〜1.10であることが望まし
い。また、これら無電解めっき液の温度は、25〜40
℃であることが望ましい。さらに、これら無電解めっき
液の銅の析出速度は、1〜2μm/時間であることが望
ましい。
【0013】第三の本発明は、基材を上記第一または第
二の本発明の無電解めっき液に浸漬し、析出速度を、1
〜2μm/時間に設定して無電解銅めっきを行うことを
特徴とする無電解めっき方法である。上記無電解めっき
方法において、上記基材の表面は、粗化面が形成されて
いることが望ましい。
【0014】第四の本発明は、樹脂絶縁基板を上記第一
または第二の本発明の無電解めっき液に浸漬し、析出速
度を、1〜2μm/時間に設定して無電解銅めっきを行
い、導体回路を形成することを特徴とするプリント配線
板の製造方法である。
【0015】第五の本発明は、粗化面が形成された樹脂
絶縁基板上に少なくとも無電解めっき膜からなる導体回
路が形成されたプリント配線板において、上記無電解め
っき膜は、0〜+10kg/mm2 の応力を有すること
を特徴とするプリント配線板である。
【0016】第六の本発明は、粗化面が形成された樹脂
絶縁基板上に少なくとも無電解めっき膜からなる導体回
路が形成されたプリント配線板において、前記無電解め
っき膜は、粗化面に追従して形成されてなるとともに、
粗化面の凸部では、粗化面の凹部に比べて無電解めっき
膜の厚さが相対的に厚くなっていることを特徴とするプ
リント配線板である。ここでいう凹部、凸部は、一次ア
ンカーの凹凸であり、凸部に形成されている二次アンカ
ー等をいうものではない(図6参照)。
【0017】第七の本発明は、下層導体回路が形成され
た基板上に層間樹脂絶縁層を介して上層導体回路が形成
され、上記下層導体回路と上層導体回路がバイアホール
を介して接続されたプリント配線板において、上記上層
導体回路は少なくとも無電解めっき膜からなり、上記層
間樹脂絶縁層には粗化面が形成され、上記無電解めっき
膜は、粗化面に追従して形成されてなるとともに、バイ
アホール底部にも上記層間樹脂絶縁層上に形成された無
電解めっき膜の50〜100%の厚みの無電解めっき膜
が形成されてなることを特徴とするプリント配線板であ
る。
【0018】第八の本発明は、樹脂絶縁基板上に少なく
とも無電解めっき膜からなる導体回路が形成されたプリ
ント配線板において、上記無電解めっき膜は、ニッケ
ル、鉄およびコバルトからなる群から選ばれる少なくと
も1種の金属ならびに銅からなることを特徴とするプリ
ント配線板である。
【0019】上記第八の本発明のプリント配線板におい
て、上記ニッケル、鉄およびコバルトからなる群から選
ばれる少なくとも1種の金属の含有量は、0.1〜0.
5重量%であることが望ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】第一の本発明の無電解めっき液
は、0.025〜0.25mol/lのアルカリ性化合
物、0.03〜0.15mol/lの還元剤、0.02
〜0.06mol/lの銅イオン、および、0.05〜
0.3mol/lの酒石酸もしくはその塩を含む水溶液
からなることを特徴とする。
【0021】また、第二の本発明の無電解めっき液は、
アルカリ性化合物、還元剤、銅イオン、酒石酸もしくは
その塩、ならびに、ニッケルイオン、コバルトイオンお
よび鉄イオンからなる群から選ばれる少なくとも1種の
金属イオンを含む水溶液からなることを特徴とする。
【0022】これら無電解めっき液は、酒石酸またはそ
の塩を使用しているため、析出するめっき膜中への水素
の取込み量が少なく、その結果めっき膜に引っ張り応力
が発生し、その絶対値も従来の場合(EDTAをEDT
Aを錯化剤とした場合)と比較して小さく、適度の値で
あるため、めっき膜は基材に密着し、その結果めっき膜
と基材との間の剥離が生じにくい。
【0023】また、アルカリ性化合物を0.025〜
0.25mol/l、還元剤を0.03〜0.15mo
l/lに調整することにより、めっき析出速度を1〜2
μm/時間に低減させることができる。従って、この無
電解めっき液を用いてバイアホール用開口にめっき膜を
形成する場合、銅イオンを上記バイアホール用開口内に
充分に拡散させることができ、微細なバイアホール内に
も充分な厚さのめっき膜を形成することができる。
【0024】上記第二の本発明の無電解めっき液は、酒
石酸またはその塩に加え、ニッケルイオン、コバルトイ
オンおよび鉄イオンからなる群から選ばれる少なくとも
1種の金属イオンを含んでいるので、水素の発生を抑制
し、その結果めっき膜に適度の引っ張り応力が発生して
基材に密着するため、めっき膜の剥離が生じにくい。
【0025】これら無電解めっき液の比重は、1.02
〜1.10に調整されていることが望ましい。微細なバ
イアホール用開口内にもめっき膜を析出させることがで
きるからである。
【0026】また、これら無電解めっき液の温度は、2
5〜40℃であることが望ましい。高すぎると析出速度
が早くなってしまい、微細なバイアホール用開口内にめ
っき膜を析出させることが困難となるからである。
【0027】さらに、上記無電解めっき液中には、0.
01〜0.05重量%のニッケルイオン、鉄イオン、コ
バルトイオン等を含むことが望ましい。ニッケルイオン
等の濃度を上記範囲に設定することにより、上記ニッケ
ル、鉄およびコバルトからなる群から選ばれる少なくと
も1種以上の金属の含有量を、0.1〜0.5重量%と
することができ、硬度が高く、かつ、樹脂絶縁層との密
着性に優れためっき膜を形成することができるからであ
る。
【0028】上記第一の本発明の無電解めっき液におい
て、上記アルカリ性化合物としては、例えば、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、アンモニア等が挙げられ
る。上記還元剤としては、例えば、ホルムアルデヒド、
次亜リン酸ナトリウム、NaBH4 、ヒドラジン等が挙
げられる。上記銅イオンを形成するための化合物として
は、例えば、硫酸銅、塩化銅等が挙げられる。上記酒石
酸の塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等
が挙げられ、これらの塩は、2個のカルボキシル基のう
ち、1個のみが上記金属により置換された塩であっても
よく、2個とも上記金属により置換された塩であっても
よい。
【0029】上記第二の本発明の無電解めっき液におい
て、上記ニッケルイオンを形成するための化合物として
は、例えば、塩化ニッケル、硫酸ニッケル等が挙げら
れ、上記コバルトイオンを形成するための化合物として
は、例えば、塩化コバルト等が挙げられ、上記鉄イオン
を形成するための化合物としては、塩化鉄等が挙げられ
る。
【0030】第三の本発明は、基材を上記した本発明の
無電解めっき液に浸漬し、析出速度を上記した1〜2μ
m/時間に設定して無電解銅めっきを行う無電解めっき
方法であり、第四の本発明は、樹脂絶縁基板を上記した
本発明の無電解めっき液に浸漬し、上記した無電解銅め
っき方法により導体回路を形成するプリント配線板の製
造方法である。
【0031】ここで、上記樹脂絶縁基板とは、導体回路
が形成されていない樹脂絶縁基板のみでなく、導体回路
が形成され、その上にバイアホール用開口を有する層間
樹脂絶縁層が形成された樹脂絶縁基板をも意味するもの
とする。上記無電解めっき方法または上記プリント配線
板の製造方法において、上記基材や上記樹脂絶縁基板を
構成する樹脂絶縁層の表面は、粗化面が形成されている
ことが望ましい。粗化面は凹部と凸部とからなり、めっ
き膜はこの凹凸をトレースして形成されるが、粗化面の
凸部では、粗化面の凹部に比べて無電解めっき膜の厚さ
が相対的に厚くなっているため、以下のような利点を有
するからである。
【0032】すなわち、無電解めっき膜形成後に、めっ
きレジストを設け、続いて電気めっきを行って厚いめっ
き膜を形成し、めっきレジストを除去してめっきレジス
ト下の無電解めっき膜をエッチング除去する、いわゆる
セミアディティブ法では、凹部の無電解めっき膜が凸部
に比べて相対的に薄い方がエッチングしやすく、このエ
ッチングにより容易にめっき膜全体を完全に除去するこ
とができるので、エッチング残りが発生することはな
く、形成した回路間の絶縁信頼性にも優れる。
【0033】上記第四の本発明のプリント配線板の製造
方法により製造されたプリント配線板は、以下のような
特性を有する。即ち、第五の本発明のプリント配線板
は、粗化面が形成された樹脂絶縁基板上に少なくとも無
電解めっき膜からなる導体回路が形成され、上記無電解
めっき膜は、0〜+10kg/mm2 の応力を有する。
【0034】ここで、上記応力の値は+であるので、上
記めっき膜には、引っ張り応力が発生している。この応
力はスパイラル応力計(山本めっき社製)を用いて測定
することができる。また、このような応力の範囲ではめ
っき膜にふくれや剥がれが生じないため、導体回路の接
続信頼性に優れる。
【0035】第六の本発明のプリント配線板は、粗化面
が形成された樹脂絶縁基板上に少なくとも無電解めっき
膜からなる導体回路が形成され、上記無電解めっき膜
は、粗化面に追従して形成されてなり、粗化面の凸部で
は、粗化面の凹部に比べて無電解めっき膜の厚さが相対
的に厚く(即ち、粗化面の凹部では、粗化面の凸部に比
べて無電解めっき膜の厚さが相対的に薄く)なっている
ことを特徴とするプリント配線板である。
【0036】従って、上記したセミアディティブ法によ
り導体回路を形成する場合、粗化面を構成する凹凸のう
ち、凹部の無電解めっき膜の厚さが凸部のそれより相対
的に薄く、凹部のめっき膜を容易にかつ完全に除去する
ことができるので、エッチングを行った際にエッチング
残りが発生することはなく、形成した回路間の絶縁信頼
性にも優れる。
【0037】第七の本発明のプリント配線板は、下層導
体回路が形成された基板上に層間樹脂絶縁層を介して上
層導体回路が形成され、上記下層導体回路と上層導体回
路がバイアホールを介して接続されており、上記上層導
体回路は少なくとも無電解めっき膜からなり、上記層間
樹脂絶縁層には粗化面が形成され、上記無電解めっき膜
は、粗化面に追従して形成されてなるとともに、バイア
ホール底部にも上記層間樹脂絶縁層上に形成された無電
解めっき膜の50〜100%の厚みの無電解めっき膜が
形成されてなる。
【0038】上記プリント配線板は、上記無電解めっき
液を用いてプリント配線板を製造しているので、直径が
80μm以下の微細なバイアホール用開口であっても、
その底面に充分な厚みを有するめっき膜が析出し、バイ
アホールの形成が可能となるのである。
【0039】第八の本発明のプリント配線板は、樹脂絶
縁基板上に少なくとも無電解めっき膜からなる導体回路
が形成されており、上記無電解めっき膜は、ニッケル、
鉄およびコバルトからなる群から選ばれる少なくとも1
種の金属ならびに銅からなることを特徴とする。
【0040】これらの金属塩の添加は、めっき膜中への
水素の取込みを妨害し、めっきの圧縮応力を低減させる
ため、樹脂絶縁層との密着性に優れためっき膜となるか
らである。また、これらの金属は銅との合金をつくり硬
度を高くすることができるため、樹脂絶縁層との密着性
をさらに向上させることができる。上記ニッケル、鉄お
よびコバルトからなる群から選ばれる少なくとも1種以
上の金属の含有量が、0.1〜0.5重量%である場合
に、硬度が高く、かつ、樹脂絶縁層との密着性に優れた
めっき膜が形成される。
【0041】次に、本発明のプリント配線板を製造する
方法をセミアディティブ法を例にとり説明する。 (1) まず、コア基板の表面に内層銅パターン(下層導体
回路)が形成された基板を作製する。このコア基板に対
する導体回路を形成する際には、銅張積層板を特定パタ
ーン状にエッチングする方法、ガラスエポキシ基板、ポ
リイミド基板、セラミック基板、金属基板などの基板に
無電解めっき用接着剤層を形成し、この無電解めっき用
接着剤層表面を粗化して粗化面とした後、無電解めっき
を施す方法、または、上記粗化面全体に無電解めっきを
施し、めっきレジストを形成し、めっきレジスト非形成
部分に電解めっきを施した後、めっきレジストを除去
し、エッチング処理を行って、電解めっき膜と無電解め
っき膜からなる導体回路を形成する方法(セミアディテ
ィブ法)などを用いることができる。
【0042】さらに、上記配線基板の導体回路の表面に
は、粗化面または粗化層を形成することができる。ここ
で、上記粗化面または粗化層は、研磨処理、エッチング
処理、黒化還元処理およびめっき処理のうちのいずれか
の方法により形成されることが望ましい。これらの処理
のうち、黒化還元処理を行う際には、NaOH(20g
/l)、NaClO2 (50g/l)、Na3 PO4
(15.0g/l)を含む水溶液からなる黒化浴(酸化
浴)、および、NaOH(2.7g/l)、NaBH4
(1.0g/l)を含む水溶液からなる還元浴を用いて
粗化面を形成する方法が望ましい。
【0043】また、めっき処理により粗化層を形成する
際には、硫酸銅(1〜40g/l)、硫酸ニッケル
(0.1〜6.0g/l)、クエン酸(10〜20g/
l)、次亜リン酸ナトリウム(10〜100g/l)、
ホウ酸(10〜40g/l)、界面活性剤(日信化学工
業社製、サーフィノール465)(0.01〜10g/
l)を含むpH=9の無電解めっき浴にて無電解めっき
を施し、Cu−Ni−P合金からなる粗化層を形成する
方法が望ましい。この範囲で析出する被膜の結晶構造は
針状構造になるため、アンカー効果に優れるからであ
る。この無電解めっき浴には上記化合物に加えて錯化剤
や添加剤を加えてもよい。
【0044】また、エッチング処理によって粗化層を形
成する方法として、第二銅錯体および有機酸からなるエ
ッチング液を酸素共存化で作用させ、導体回路表面を粗
化する方法が挙げられる。この場合、下記の式(1)お
よび式(2)の化学反応によりエッチングが進行する。
【0045】
【化1】
【0046】上記第二銅錯体としては、アゾール類の第
二銅錯体が望ましい。このアゾール類の第二銅錯体は、
金属銅等を酸化する酸化剤として作用する。アゾール類
としては、例えば、ジアゾール、トリアゾール、テトラ
ゾールが挙げられる。これらのなかでも、イミダゾー
ル、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾー
ル、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニ
ルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール等が望ま
しい。上記エッチング液中のアゾール類の第二銅錯体の
含有量は、1〜15重量%が望ましい。溶解性及び安定
性に優れ、また、触媒核を構成するPdなどの貴金属を
も溶解させることができるからである。
【0047】また、酸化銅を溶解させるために、有機酸
をアゾール類の第二銅錯体に配合する。上記有機酸の具
体例としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪
酸、吉草酸、カプロン酸、アクリル酸、クロトン酸、シ
ュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン
酸、安息香酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、スルフ
ァミン酸等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0048】エッチング液中の有機酸の含有量は、0.
1〜30重量%が望ましい。酸化された銅の溶解性を維
持し、かつ溶解安定性を確保することができるからであ
る。上記式(2)に示したように、発生した第一銅錯体
は、酸の作用で溶解し、酸素と結合して第二銅錯体とな
って、再び銅の酸化に寄与する。
【0049】銅の溶解やアゾール類の酸化作用を補助す
るために、ハロゲンイオン、例えば、フッ素イオン、塩
素イオン、臭素イオン等を上記エッチング液に加えても
よい。また、塩酸、塩化ナトリウム等を添加して、ハロ
ゲンイオンを供給することができる。エッチング液中の
ハロゲンイオン量は、0.01〜20重量%が望まし
い。形成された粗化面と層間樹脂絶縁層との密着性に優
れるからである。
【0050】エッチング液を調製する際には、アゾール
類の第二銅錯体と有機酸(必要に応じてハロゲンイオン
を有するものを使用)を、水に溶解する。また、上記エ
ッチング液として、市販のエッチング液、例えば、メッ
ク社製、商品名「メック エッチボンド」を使用する。
上記エッチング液を用いた場合のエッチング量は0.1
〜10μmが望ましく、1〜5μmが最適である。エッ
チング量が10μmを超えると、形成された粗化面とバ
イアホール導体との接続不良を起こし、一方、エッチン
グ量が0.1μm未満では、その上に形成する層間樹脂
絶縁層との密着性が不充分となるからである。
【0051】粗化層または粗化面は、イオン化傾向が銅
より大きくチタン以下である金属または貴金属の層(以
下、金属層という)で被覆されていてもよい。このよう
な金属としては、例えば、チタン、アルミニウム、亜
鉛、鉄、インジウム、タリウム、コバルト、ニッケル、
スズ、鉛、ビスマスなどが挙げられる。また、貴金属と
しては、例えば、金、銀、白金、パラジウムなどが挙げ
られる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併
用して複数の層を形成してもよい。
【0052】これらの金属層は粗化層を被覆し、層間樹
脂絶縁層を粗化処理して局部電極反応を防止して導体回
路の溶解を防止する。これらの金属の厚さは0.1〜2
μmが望ましい。
【0053】上記金属層を構成する金属のなかでは、ス
ズが望ましい。スズは無電解置換めっきにより薄い層を
形成することができ、粗化層に追従することができるか
らである。スズからなる金属層を形成する場合は、ホウ
フッ化スズ−チオ尿素を含む溶液、または、塩化スズ−
チオ尿素を含む溶液を使用して置換めっきを行う。この
場合、Cu−Snの置換反応により、0.1〜2μm程
度のSn層が形成される。貴金属からなる金属層を形成
する場合は、スパッタや蒸着などの方法を採用すること
ができる。
【0054】なお、コア基板には、スルーホールが形成
され、このスルーホールを介して表面と裏面の配線層が
電気的に接続されていてもよい。また、スルーホールお
よびコア基板の導体回路間にはビスフェノールF型エポ
キシ樹脂などの低粘度の樹脂が充填されて、平滑性が確
保されていてもよい。
【0055】(2) 次に、上記(1) で作製した基板の上
に、有機溶剤を含む粗化面形成用樹脂組成物を塗布、乾
燥して粗化面形成用樹脂組成物の層を設ける。
【0056】上記粗化面形成用樹脂組成物は、酸、アル
カリおよび酸化剤から選ばれる少なくとも1種からなる
粗化液に対して難溶性の未硬化の耐熱性樹脂マトリック
ス中に、酸、アルカリおよび酸化剤から選ばれる少なく
とも1種からなる粗化液に対して可溶性の物質が分散さ
れたものが望ましい。なお、本発明で使用する「難溶
性」「可溶性」という語は、同一の粗化液に同一時間浸
漬した場合に、相対的に溶解速度の早いものを便宜上
「可溶性」といい、相対的に溶解速度の遅いものを便宜
上「難溶性」と呼ぶ。
【0057】上記耐熱性樹脂マトリックスとしては、例
えば、熱硬化性樹脂や熱硬化性樹脂(熱硬化基の一部を
感光化したものも含む)と熱可塑性樹脂との複合体など
を使用することができる。
【0058】上記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、熱硬化性
ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。また、上記熱硬
化性樹脂を感光化する場合は、メタクリル酸やアクリル
酸などを用い、熱硬化基を(メタ)アクリル化反応させ
る。特にエポキシ樹脂の(メタ)アクリレートが最適で
ある。
【0059】上記エポキシ樹脂としては、例えば、ノボ
ラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などを使用
することができる。上記熱可塑性樹脂としては、例え
ば、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフ
ェニレンスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リフェニルエーテル、ポリエーテルイミドなどを使用す
ることができる。
【0060】上記酸、アルカリおよび酸化剤から選ばれ
る少なくとも1種からなる粗化液に対して可溶性の物質
は、無機粒子、樹脂粒子、金属粒子、ゴム粒子、液相樹
脂および液相ゴムから選ばれる少なくとも1種であるこ
とが望ましい。
【0061】上記無機粒子としては、例えば、シリカ、
アルミナ、炭酸カルシウム、タルク、ドロマイトなどが
挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上
を併用してもよい。上記アルミナ粒子は、ふっ酸で溶解
除去することができ、炭酸カルシウムは塩酸で溶解除去
することができる。また、ナトリウム含有シリカやドロ
マイトはアルカリ水溶液で溶解除去することができる。
【0062】上記樹脂粒子としては、例えば、アミノ樹
脂(メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂など)、
エポキシ樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂など挙
げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を
併用してもよい。なお、上記エポキシ樹脂は、酸や酸化
剤に溶解するものや、これらに難溶解性のものを、オリ
ゴマーの種類や硬化剤を選択することにより任意に製造
することができる。例えば、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂をアミン系硬化剤で硬化させた樹脂はクロム酸に
非常によく溶けるが、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂をイミダゾール硬化剤で硬化させた樹脂は、クロム
酸には溶解しにくい。
【0063】上記樹脂粒子は予め硬化処理されているこ
とが必要である。硬化させておかないと上記樹脂粒子が
樹脂マトリックスを溶解させる溶剤に溶解してしまうた
め、均一に混合されてしまい、酸や酸化剤で樹脂粒子の
みを選択的に溶解除去することができないからである。
【0064】上記金属粒子としては、例えば、金、銀、
銅、スズ、亜鉛、ステンレス、アルミニウムなどが挙げ
られる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併
用してもよい。上記ゴム粒子としては、例えば、アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム、ポリクロロプレンゴム、
ポリイソプレンゴム、アクリルゴム、多硫系剛性ゴム、
フッ素ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ABS樹
脂などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、
2種以上を併用してもよい。
【0065】上記液相樹脂としては、上記熱硬化性樹脂
の未硬化溶液を使用することができ、このような液相樹
脂の具体例としては、例えば、未硬化のエポキシオリゴ
マーとアミン系硬化剤の混合液などが挙げられる。上記
液相ゴムとしては、例えば、上記ゴムの未硬化溶液など
を使用することができる。
【0066】上記液相樹脂や液相ゴムを用いて上記感光
性樹脂組成物を調製する場合には、耐熱性樹脂マトリッ
クスと可溶性の物質が均一に相溶しない(つまり相分離
するように)ように、これらの物質を選択する必要があ
る。上記基準により選択された耐熱性樹脂マトリックス
と可溶性の物質とを混合することにより、上記耐熱性樹
脂マトリックスの「海」の中に液相樹脂または液相ゴム
の「島」が分散している状態、または、液相樹脂または
液相ゴムの「海」の中に、耐熱性樹脂マトリックスの
「島」が分散している状態の感光性樹脂組成物を調製す
ることができる。
【0067】そして、このような状態の感光性樹脂組成
物を硬化させた後、「海」または「島」の液相樹脂また
は液相ゴムを除去することにより粗化面を形成すること
ができる。
【0068】上記粗化液として用いる酸としては、例え
ば、リン酸、塩酸、硫酸や、蟻酸、酢酸などの有機酸な
どが挙げられるが、これらのなかでは有機酸を用いるこ
とが望ましい。粗化処理した場合に、バイアホールから
露出する金属導体層を腐食させにくいからである。上記
酸化剤としては、例えば、クロム酸、アルカリ性過マン
ガン酸塩(過マンガン酸カリウムなど)の水溶液などを
用いることが望ましい。また、アルカリとしては、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水溶液が望まし
い。
【0069】本発明において、上記無機粒子、上記金属
粒子および上記樹脂粒子を使用する場合は、その平均粒
径は、10μm以下が望ましい。また、特に平均粒径が
2μm未満であって、平均粒径の相対的に大きな粗粒子
と平均粒径が相対的に小さな微粒子との混合粒子を組み
合わせて使用することにより、無電解めっき膜の溶解残
渣をなくし、めっきレジスト下のパラジウム触媒量を少
なくし、しかも、浅くて複雑な粗化面を形成することが
できる。そして、このような複雑な粗化面を形成するこ
とにより、浅い粗化面でも実用的なピール強度を維持す
ることができる。
【0070】上記粗粒子と微粒子とを組み合わせること
により、浅くて複雑な粗化面を形成することができるの
は、使用する粒子径が粗粒子で平均粒径2μm未満であ
るため、これらの粒子が溶解除去されても形成されるア
ンカーは浅くなり、また、除去される粒子は、相対的に
粒子径の大きな粗粒子と相対的に粒子径の小さな微粒子
の混合粒子であるから、形成される粗化面が複雑になる
のである。また、この場合、使用する粒子径は、粗粒子
で平均粒径2μm未満であるため、粗化が進行しすぎて
空隙を発生させることはなく、形成した層間樹脂絶縁層
は層間絶縁性に優れている。
【0071】上記粗粒子は平均粒径が0.8μmを超え
2.0μm未満であり、微粒子は平均粒径が0.1〜
0.8μmであることが望ましい。この範囲では、粗化
面の深さは概ねRmax=3μm程度となり、セミアデ
ィテイブ法では、無電解めっき膜をエッチング除去しや
すいだけではなく、無電解めっき膜下のPd触媒をも簡
単に除去することができ、また、実用的なピール強度
1.0〜1.3kg/cmを維持することができるから
である。
【0072】上記粗化面形成用樹脂組成物中の有機溶剤
の含有量は、10重量%以下であることが望ましい。粗
化面形成用樹脂組成物の塗布を行う際には、ロールコー
タ、カーテンコータなどを使用することができる。
【0073】(3) 上記(2) で形成した粗化面形成用樹脂
組成物層を乾燥して半硬化状態とした後、バイアホール
用開口を設ける。粗化面形成用樹脂組成物層を乾燥させ
た状態では、導体回路パターン上の上記樹脂組成物層の
厚さが薄く、大面積を持つプレーン層上の層間樹脂絶縁
層の厚さが厚くなり、また導体回路と導体回路非形成部
の凹凸に起因して、層間樹脂絶縁層に凹凸が発生してい
ることが多いため、金属板や金属ロールを用い、加熱し
ながら押圧して、層間樹脂絶縁層の表面を平坦化するこ
とが望ましい。
【0074】バイアホール用開口は、粗化面形成用樹脂
組成物層に紫外線などを用いて露光した後現像処理を行
うことにより形成する。また、露光現像処理を行う場合
には、前述したバイアホール用開口に相当する部分に、
黒円のパターンが描画されたフォトマスク(ガラス基板
が好ましい)の黒円のパターンが描画された側を粗化面
形成用樹脂組成物層に密着させた状態で載置し、露光、
現像処理する。
【0075】4)次に、粗化面形成用樹脂組成物層を硬化
させて層間樹脂絶縁層とし、この層間樹脂絶縁層を粗化
する。粗化処理は、上記層間樹脂絶縁層の表面に存在す
る、無機粒子、樹脂粒子、金属粒子、ゴム粒子、液相樹
脂、液相ゴムから選ばれる少なくとも1種の可溶性の物
質を、上記した酸、酸化剤、アルカリなどの粗化液を用
いて除去することにより行う。粗化面の深さは、1〜5
μm程度が望ましい。
【0076】(5) 次に、層間樹脂絶縁層を粗化した配線
基板に触媒核を付与する。触媒核の付与には、貴金属イ
オンや貴金属コロイドなどを用いることが望ましく、一
般的には、塩化パラジウムやパラジウムコロイドを使用
する。なお、触媒核を固定するために加熱処理を行うこ
とが望ましい。このような触媒核としてはパラジウムが
好ましい。
【0077】(6) 次に、粗化面全面に無電解めっき膜を
形成する。上記無電解めっき液としては、上述した本発
明の無電解めっき液を用いる。めっき液組成としては、
例えば、NiSO4 (0.001〜0.003mol/
l)、硫酸銅(0.02〜0.04mol/l)、酒石
酸(0.08〜0.15mol/l)、水酸化ナトリウ
ム(0.03〜0.08mol/l)、37%ホルムア
ルデヒド(0.03〜0.06mol/l)を含む水溶
液が望ましい。無電解めっき膜の厚みは0.1〜5μm
が望ましく、0.5〜3μmがより望ましい。
【0078】(7) ついで、無電解めっき膜上に感光性樹
脂フィルム(ドライフィルム)をラミネートし、めっき
レジストパターンが描画されたフォトマスク(ガラス基
板が好ましい)を感光性樹脂フィルムに密着させて載置
し、露光、現像処理することにより、めっきレジストパ
ターンを形成する。
【0079】(8) 次に、めっきレジスト非形成部に電解
めっきを施し、導体回路およびバイアホールを形成す
る。ここで、上記電解めっきとしては、銅めっきを用い
ることが望ましく、その厚みは、1〜20μmが望まし
い。
【0080】(9) さらに、めっきレジストを除去した
後、硫酸と過酸化水素の混合液や過硫酸ナトリウム、過
硫酸アンモニウム、塩化第二鉄、塩化第二銅などのエッ
チング液で無電解めっき膜を溶解除去して、独立した導
体回路とする。この場合、上記エッチングによりパラジ
ウム触媒核も除去されているため、特にクロム酸などで
パラジウム触媒核を溶解除去する必要はない。 (10)次に、導体回路の表面に粗化層または粗化面を形成
する。上記粗化層または粗化面の形成は、上記(1) にお
いて説明した方法を用いることにより行う。
【0081】(11)次に、この基板上に、上記粗化面形成
用樹脂組成物を用い、上述した方法と同様の方法により
層間樹脂絶縁層を形成する。
【0082】(12)次に、 (3)〜(10)の工程を繰り返して
さらに上層の導体回路を設け、その上にはんだパッドと
して機能する平板状の導体パッドやバイアホールなどを
形成する。最後にソルダーレジスト層およびハンダバン
プ等を形成することにより、多層プリント配線板の製造
を終了する。なお、以下の方法は、セミアディティブ法
によるものであるが、フルアディティブ法を採用しても
よい。
【0083】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明する。 (実施例1) A.粗化面形成用樹脂組成物の調製 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製、
分子量:2500)の25%アクリル化物をジエチレン
グリコールジメチルエーテル(DMDG)に溶解させた
樹脂液34重量部、イミダゾール硬化剤(四国化成社
製、2E4MZ−CN)2重量部、感光性モノマーであ
るカプロラクトン変成トリス(アクロキシエチル)イソ
シアヌレート(東亜合成社製、商品名:アロニックスM
325)4重量部、光重合開始剤としてのベンゾフェノ
ン(関東化学社製)2重量部、光増感剤としてのミヒラ
ーケトン(関東化学社製)0.2重量部、感光性モノマ
ー(日本化薬社製 KAYAMER PM−21)10
重量部、および、エポキシ樹脂粒子( 三洋化成社製 ポ
リマーポール) の平均粒径1.0μmのもの15重量部
と平均粒径0.5μmのもの10重量部を混合した後、
N−メチルピロリドン(NMP)30.0重量部添加し
ながら混合し、ホモディスパー攪拌機で粘度7Pa・s
に調整し、続いて3本ロールで混練して感光性の粗化面
形成用樹脂組成物(層間樹脂絶縁材)を調製した。
【0084】B.プリント配線板の製造方法 (1) 厚さ0.6mmのガラスエポキシ樹脂またはBT
(ビスマレイミドトリアジン)樹脂からなる基板1の両
面に18μmの銅箔8がラミネートされている銅張積層
板を出発材料とした(図1(a)参照)。まず、この銅
張積層板をドリル削孔し、無電解めっき処理を施し、パ
ターン状にエッチングすることにより、基板1の両面に
下層導体回路4とスルーホール9を形成した。
【0085】(2) スルーホール9および下層導体回路4
を形成した基板を水洗いし、乾燥した後、NaOH(1
0g/l)、NaClO2 (40g/l)、Na3 PO
4 (16g/l)を含む水溶液を黒化浴(酸化浴)とす
る黒化処理、および、NaOH(19g/l)、NaB
4 (5g/l)を含む水溶液を還元浴とする還元処理
を行い、そのスルーホール9を含む下層導体回路4の全
表面に粗化面4a、9aを形成した(図1(b)参
照)。
【0086】(3) ビスフェノールF型エポキシ樹脂を含
む樹脂充填剤10を、基板の片面にロールコータを用い
て塗布することにより、下層導体回路4間あるいはスル
ーホール9内に充填し、加熱乾燥させた後、他方の面に
ついても同様に樹脂充填剤10を導体回路4間あるいは
スルーホール9内に充填し、加熱乾燥させた(図1
(c)参照)。
【0087】(4) 上記(3) の処理を終えた基板の片面
を、#600のベルト研磨紙(三共理化学製)を用いた
ベルトサンダー研磨により、内層銅パターン4の表面や
スルーホール9のランド表面に樹脂充填剤10が残らな
いように研磨し、次いで、上記ベルトサンダー研磨によ
る傷を取り除くためのバフ研磨を行った。このような一
連の研磨を基板の他方の面についても同様に行った。次
いで、100℃で1時間、120℃で3時間、150℃
で1時間、180℃で7時間の加熱処理を行って樹脂充
填剤10を硬化した。
【0088】このようにして、スルーホール9や導体回
路非形成部に形成された樹脂充填材10の表層部および
下層導体回路4の表面を平坦化し、樹脂充填材10と下
層導体回路4の側面4aとが粗化面を介して強固に密着
し、またスルーホール9の内壁面9aと樹脂充填材10
とが粗化面を介して強固に密着した絶縁性基板を得た
(図1(d)参照)。
【0089】(5) 上記基板を水洗、酸性脱脂した後、ソ
フトエッチングし、次いで、エッチング液を基板の両面
にスプレイで吹きつけて、下層導体回路4の表面とスル
ーホール9のランド表面と内壁とをエッチングすること
により、下層導体回路4の全表面に粗化面4a、9aを
形成した(図2(a)参照)。エッチング液として、イ
ミダゾール銅 (II)錯体10重量部、グリコール酸7重
量部、塩化カリウム5重量部およびイオン交換水78重
量部を混合したものを使用した。さらに、この基板をホ
ウふっ化スズ(0.1mol/l)−チオ尿素(1.0
mol/l)を含む溶液からなる無電解スズ置換めっき
浴に50℃で1時間浸漬し、上記粗化層の表面に厚さ
0.3μmのスズ置換めっき層を設けた。ただし、この
めっき層についは、図示しない。
【0090】(6) 上記Aに記載の方法により調製した粗
化面形成用樹脂組成物を、上記(5) の処理を終えた基板
の両面に、ロールコータを用いて塗布し、水平状態で2
0分間放置してから、60℃で30分の乾燥を行い、厚
さ60μmの粗化面形成用樹脂組成物層2を形成した
(図2(b)参照)。さらに、この粗化面形成用樹脂組
成物層2上に粘着剤を介してポリエチレンテレフタレー
トフィルムを貼付した。
【0091】(7) 上記(6) で粗化面形成用樹脂組成物層
2を形成した基板1の両面に、遮光インクによって厚さ
5μmの黒円が描画された厚さ5mmのソーダライムガ
ラス基板を黒円が描画された側を粗化面形成用樹脂組成
物層2に密着させ、超高圧水銀灯により3000mJ/
cm2 強度で露光した後、DMDG溶液でスプレー現像
し、100μmの直径のバイアホール用開口6を形成し
た。この後、100℃で1時間、150℃で5時間の加
熱処理を施し、フォトマスクフィルムに相当する寸法精
度に優れたバイアホール用開口6を有する厚さ50μm
の層間樹脂絶縁層2を形成した(図2(c)参照)。な
お、バイアホールとなる開口には、粗化層を部分的に露
出させた。
【0092】(8) バイアホール用開口6を形成した基板
を、クロム酸を含む溶液に2分間浸漬し、層間樹脂絶縁
層2の表面に存在するエポキシ樹脂粒子を溶解除去する
ことにより、層間樹脂絶縁層2の表面を粗面(深さ5μ
m)とし、その後、中和溶液(シプレイ社製)に浸漬し
てから水洗いした(図2(d)参照)。さらに、粗面化
処理した該基板の表面に、パラジウム触媒(アトテック
製)を付与することにより、層間樹脂絶縁層2の表面お
よびバイアホール用開口6の内壁面に触媒核を付着させ
た。
【0093】(9) 次に、以下の組成の無電解銅めっき水
溶液中に基板を浸漬して、粗面全体に厚さ3μmの無電
解銅めっき膜12を形成した(図3(a)参照)。 〔無電解めっき水溶液〕 NiSO4 0.003mol/l 酒石酸 0.20mol/l 硫酸銅 0.03mol/l HCHO 0.05mol/l NaOH 0.10mol/l α、α’−ビピリジル 40 mg/l ポリエチレングリコール(PEG) 0.1 g/l 〔無電解めっき条件〕 33℃の液温度 上記工程を経た基板を縦に切断して、その断面を顕微鏡
により観察した。図6は、形成された無電解銅めっき膜
の厚さを表す模式的な部分拡大断面図である。図6に示
したように、層間樹脂絶縁層2の粗化面の凹部に形成さ
れた無電解銅めっき膜12は、粗化面の凸部に形成され
た無電解銅めっき膜12に比べて、その厚さが相対的に
薄くなっている。そのために、後述するエッチング工程
で、凹部のめっき膜をも完全に除去することができる。
【0094】(10)市販の感光性ドライフィルムを無電解
銅めっき膜12に熱圧着することにより貼り付け、クロ
ム層によって、めっきレジスト非形成部分がマスクパタ
ーンとして描画された厚さ5mmのソーダライムガラス
基板を、クロム層が形成された側を感光性ドライフィル
ムに密着させて、110mJ/cm2 で露光した後、
0.8%炭酸ナトリウムで現像処理し、厚さ15μmの
めっきレジスト3を設けた(図3(b)参照)。
【0095】(11)ついで、以下の条件で電解銅めっきを
施し、厚さ15μmの電解銅めっき膜13を形成した
(図3(c)参照)。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸 180 g/l 硫酸銅 80 g/l 添加剤 1 ml/l (アトテックジャパン社製、カパラシドGL) 〔電解めっき条件〕 電流密度 1.2 A/dm2 時間 30 分 温度 室温
【0096】(12)めっきレジスト3を5%KOHで剥離
除去した後、そのめっきレジスト3下の無電解めっき膜
12を硫酸と過酸化水素の混合液でエッチング処理して
溶解除去し、無電解銅めっき膜12と電解銅めっき膜1
3からなる厚さ18μmの導体回路(バイアホール7を
含む)5を形成した(図3(d)参照)。
【0097】(13)上記 (5)〜(12)の工程を繰り返すこと
により、さらに上層の層間樹脂絶縁層と導体回路とを形
成し、多層配線板を得た。但し、Sn置換は行わなかっ
た(図4(a)〜図5(b)参照)。 (14)次に、ジエチレングリコールジメチルエーテル(D
MDG)に60重量%の濃度になるように溶解させた、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製)
のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与のオリ
ゴマー(分子量:4000)46.67重量部、メチル
エチルケトンに溶解させた80重量%のビスフェノール
A型エポキシ樹脂(油化シェル社製、商品名:エピコー
ト1001)6.67重量部、同じくビスフェノールA
型エポキシ樹脂(油化シェル社製、商品名:エピコート
E−1001−B80)6.67重量部、イミダゾール
硬化剤(四国化成社製、商品名:2E4MZ−CN)
1.6重量部、感光性モノマー(日本化薬社製 KAY
AMER PM−21)6重量部、アクリル酸エステル
重合物からなるレベリング剤(共栄化学社製、商品名:
ポリフローNo.75)0.36重量部を容器にとり、
攪拌、混合して混合組成物を調製し、この混合組成物に
対して光重合開始剤としてイルガキュアI−907(チ
バガイギー社製)2.0重量部、光増感剤としてのDE
TX−S(日本化薬社製)0.2重量部、DMDG0.
6重量部を加えることにより、粘度を25℃で1.4±
0.3Pa・sに調整したソルダーレジスト組成物を得
た。なお、粘度測定は、B型粘度計(東京計器社製、D
VL−B型)で60rpmの場合はローターNo.4、
6rpmの場合はローターNo.3によった。
【0098】(15)次に、多層配線基板の両面に、上記ソ
ルダーレジスト組成物を20μmの厚さで塗布し、70
℃で20分間、70℃で30分間の条件で乾燥処理を行
った後、クロム層によってソルダーレジスト開口部のパ
ターンが描画された厚さ5mmのソーダライムガラス基
板を、クロム層が描画された側をソルダーレジスト層に
密着させて1000mJ/cm2 の紫外線で露光し、D
MTG溶液で現像処理し、200μmの直径の開口を形
成した。そして、さらに、80℃で1時間、100℃で
1時間、120℃で1時間、150℃で3時間の条件で
加熱処理してソルダーレジスト層を硬化させ、開口を有
し、その厚さが20μmのソルダーレジスト層14を形
成した。
【0099】(16)次に、ソルダーレジスト層14を形成
した基板を、塩化ニッケル(30g/l)、次亜リン酸
ナトリウム(10g/l)、クエン酸ナトリウム(10
g/l)を含むpH=5の無電解ニッケルめっき液に2
0分間浸漬して、開口部に厚さ5μmのニッケルめっき
層15を形成した。さらに、その基板をシアン化金カリ
ウム(2g/l)、塩化アンモニウム(75g/l)、
クエン酸ナトリウム(50g/l)、次亜リン酸ナトリ
ウム(10g/l)を含む無電解めっき液に93℃の条
件で23秒間浸漬して、ニッケルめっき層15上に、厚
さ0.03μmの金めっき層16を形成した。
【0100】(17)この後、ソルダーレジスト層14の開
口にはんだペーストを印刷して、200℃でリフローす
ることによりはんだバンプ(はんだ体)17を形成し、
はんだバンプ17を有する多層配線プリント基板を製造
した(図5(c)参照)。
【0101】(比較例1)無電解めっき液として下記の
ものを使用したほかは、実施例1と同様にして多層配線
プリント基板を製造した。 〔無電解めっき水溶液〕 EDTA 40 g/l 硫酸銅 10 g/l HCHO 6 ml/l NaOH 6 g/l α、α’−ビピリジル 40 mg/l ポリエチレングリコール(PEG) 0.1 g/l
【0102】このようにして製造した実施例1および比
較例1のプリント配線板について、温度121℃、相対
湿度100%、圧力2気圧で168時間放置し、電源層
であるプレーン導体層(メッシュパターンでない)に膨
れが発生するか否かを確認した。
【0103】また、導体回路間の導体残りについては、
(12)の工程を終了した後、その表面を顕微鏡で観察する
ことにより、評価した。また、製造したプリント配線板
をバイアホール部分で切断してバイアホールのつきまわ
り性を調べた。なお実施例1、比較例1とも導体回路間
の樹脂表面をクロム酸で除去する処理は行っていない。
評価結果を下記の表1に示す。
【0104】
【表1】
【0105】上記表1に示した結果より明らかなよう
に、実施例1に係るプリント配線板では、膨れや導体残
りが発生しておらず、バイアホールまわりのつきまわり
性も良好であるのに対し、EDTAを使用した比較例1
に係るプリント配線板は、膨れや導体残りが発生してい
る。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように上記第一および第二
の本発明の無電解めっき液によれば、酒石酸またはその
塩を使用しているため、析出するめっき膜中への水素の
取込み量が少なく、その結果めっき膜の応力が低減し、
めっき膜および層間の剥離が生じにくい。また、めっき
析出速度を従来に比べて低減させることができるので、
微細なバイアホール用開口内にも充分な厚さのめっき膜
を形成することができる。さらに、エッチングによりめ
っき膜を完全に除去することができる。
【0107】また、第五〜第七の本発明のプリント配線
板によれば、上記酒石酸を含む無電解めっき液を用いる
ので、粗化された樹脂絶縁層上に該樹脂絶縁層との密着
性に優れ、剥離しにくい無電解めっき膜が形成され、バ
イアホール内にも充分な厚みを有する無電解めっき膜が
形成されているため、信頼性に優れたプリント配線板を
提供することができる。
【0108】また、第八の本発明のプリント配線板によ
れば、上記酒石酸、銅イオンおよびニッケルイオン等を
含む無電解めっき液を用いるので、粗化された樹脂絶縁
層上に該樹脂絶縁層との密着性に優れ、硬度が高く、か
つ、樹脂絶縁層との密着性に優れためっき膜が形成され
ているため、信頼性に優れたプリント配線板を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は、本発明のプリント配線板の
製造工程の一部を示す断面図である。
【図2】(a)〜(d)は、本発明のプリント配線板の
製造工程の一部を示す断面図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明のプリント配線板の
製造工程の一部を示す断面図である。
【図4】(a)〜(c)は、本発明のプリント配線板の
製造工程の一部を示す断面図である。
【図5】(a)〜(c)は、本発明のプリント配線板の
製造工程の一部を示す断面図である。
【図6】本発明の方法により形成した無電解めっき膜の
厚さを模式的に表す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 層間樹脂絶縁層(無電解めっき用接着剤層) 4 下層導体回路 4a 粗化面 5 上層導体回路 7 バイアホール 8 銅箔 9 スルーホール 9a 粗化面 10 樹脂充填材 12 無電解銅めっき膜 13 電気銅めっき膜 14 ソルダーレジスト層(有機樹脂絶縁層) 15 ニッケルめっき膜 16 金めっき膜 17 ハンダバンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/46 H05K 3/46 E Fターム(参考) 4E351 AA01 AA03 AA04 AA06 BB01 BB33 BB35 BB49 CC06 CC07 CC31 CC40 DD04 DD19 DD21 GG03 4K022 AA13 AA18 AA42 BA06 BA08 BA09 BA14 BA32 CA02 CA08 CA09 CA15 CA16 CA23 DA01 DB02 DB03 DB04 DB05 DB06 DB07 EA04 5E343 AA02 AA12 AA17 AA18 AA22 AA37 BB16 BB24 BB43 BB44 BB45 BB52 BB66 CC78 DD33 DD43 DD57 DD76 EE32 EE42 EE52 GG02 GG08 GG16 5E346 AA02 AA03 AA41 AA51 CC08 CC16 CC32 CC37 CC57 CC58 DD23 DD24 DD32 DD33 EE33 FF01 GG03 GG15 GG17 GG22 GG27 HH11 HH16 HH25

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.025〜0.25mol/lのアル
    カリ性化合物、0.03〜0.15mol/lの還元
    剤、0.02〜0.06mol/lの銅イオン、およ
    び、0.05〜0.3mol/lの酒石酸もしくはその
    塩を含む水溶液からなることを特徴とする無電解めっき
    液。
  2. 【請求項2】 アルカリ性化合物、還元剤、銅イオン、
    酒石酸もしくはその塩、ならびに、ニッケルイオン、コ
    バルトイオンおよび鉄イオンからなる群から選ばれる少
    なくとも1種の金属イオンを含む水溶液からなることを
    特徴とする無電解めっき液。
  3. 【請求項3】 前記無電解めっき液の比重は、1.02
    〜1.10である請求項1または2に記載の無電解めっ
    き液。
  4. 【請求項4】 前記無電解めっき液の温度は、25〜4
    0℃である請求項1〜3のいずれか1に記載の無電解め
    っき液。
  5. 【請求項5】 前記無電解めっき液の銅の析出速度は、
    1〜2μm/時間である請求項1〜4のいずれか1に記
    載の無電解めっき液。
  6. 【請求項6】 基材を前記請求項1〜4のいずれか1に
    記載の無電解めっき液に浸漬し、析出速度を、1〜2μ
    m/時間に設定して無電解銅めっきを行うことを特徴と
    する無電解めっき方法。
  7. 【請求項7】 前記基材の表面は、粗化面が形成されて
    なる請求項6に記載の無電解めっき方法。
  8. 【請求項8】 樹脂絶縁基板を請求項1〜4のいずれか
    1に記載の無電解めっき液に浸漬し、析出速度を、1〜
    2μm/時間に設定して無電解銅めっきを行い、導体回
    路を形成することを特徴とするプリント配線板の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 粗化面が形成された樹脂絶縁基板上に少
    なくとも無電解めっき膜からなる導体回路が形成された
    プリント配線板において、前記無電解めっき膜は、0〜
    +10kg/mm2 の応力を有することを特徴とするプ
    リント配線板。
  10. 【請求項10】 粗化面が形成された樹脂絶縁基板上に
    少なくとも無電解めっき膜からなる導体回路が形成され
    たプリント配線板において、前記無電解めっき膜は、粗
    化面に追従して形成されてなるとともに、粗化面の凸部
    では、粗化面の凹部に比べて無電解めっき膜の厚さが相
    対的に厚くなっていることを特徴とするプリント配線
    板。
  11. 【請求項11】 下層導体回路が形成された基板上に層
    間樹脂絶縁層を介して上層導体回路が形成され、前記下
    層導体回路と上層導体回路がバイアホールを介して接続
    されたプリント配線板において、前記上層導体回路は少
    なくとも無電解めっき膜からなり、前記層間樹脂絶縁層
    には粗化面が形成され、前記無電解めっき膜は、粗化面
    に追従して形成されてなるとともに、バイアホール底部
    にも前記層間樹脂絶縁層上に形成された無電解めっき膜
    の50〜100%の厚みの無電解めっき膜が形成されて
    なることを特徴とするプリント配線板。
  12. 【請求項12】 樹脂絶縁基板上に少なくとも無電解め
    っき膜からなる導体回路が形成されたプリント配線板に
    おいて、前記無電解めっき膜は、ニッケル、鉄およびコ
    バルトからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属な
    らびに銅からなることを特徴とするプリント配線板。
  13. 【請求項13】 前記ニッケル、鉄およびコバルトから
    なる群から選ばれる少なくとも1種の金属の含有量は、
    0.1〜0.5重量%である請求項12に記載のプリン
    ト配線板。
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