JPH0826420A - スタッカークレーンの昇降台駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンドレス索のテンションを簡単に調節す
る。 【構成】 エンドレス索３８のテンションを調節するに
は、モーター３４を上下揺動させて、その位置、即ち、
原動ホイール３７の位置を変更すればよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はスタッカークレーンの昇
降台駆動装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の自動倉庫として以下の如きものは
知られている。即ち、前後方向に所定間隔をあけるよう
にして設けられた、上下・左右に多数の物品収納棚を有
する前後一対のラック装置と、前記前後のラック装置間
において左右動自在に設けられたスタッカークレーンと
を有しており、前記スタッカークレーンが、走行台車
と、この走行台車に設けられたマストに昇降自在となさ
れた昇降台と、この昇降台に設けられた物品移載装置
（例えば、前後方向に摺動自在に設けられたスライドフ
ォーク）とを有しており、前記昇降台の駆動装置が、ス
タッカークレーンの下部に水平状に回転自在に嵌めら
れ、且つ、少なくとも２個のホイールが嵌合された回転
軸と、一方のホイールに掛けられた、昇降台を含んでエ
ンドレスとなされた吊持索（この明細書で、索とは、チ
ェーン・ワイヤーロープ・ベルト等の可撓性長尺材をい
う。）と、他方のホイールとスタッカークレーンに固定
されたモーターの出力軸に嵌められた原動ホイールとに
掛け渡されたエンドレス索と、スタッカークレーンに位
置変更自在に設けられ、且つ、エンドレス索に当接す
る、エンドレス索のテンションを調整するテンションホ
イールとからなるものは知られている。

【０００３】

【従来技術の欠点】前記従来の昇降台駆動装置には以下
の如き欠点があった。即ち、テンションホイールの位置
変更を行うことによってエンドレス索のテンションを調
整するものであったため、即ち、２個のホイールに掛け
渡されたエンドレス索に更に別にテンションホイールを
当接させるものであったため、エンドレス索の摩耗の進
行を早めるという欠点があった。

【０００４】

【前記欠点を解消するための手段】本発明は前記欠点を
解消するために以下の如き手段を採用した。本発明は、
スタッカークレーンの下部に少なくとも２個のホイール
が嵌合された回転軸が水平状に回転自在に嵌められ、一
方のホイールに昇降台を含んでエンドレスとなされた吊
持索が掛けられ、他方のホイールと、スタッカークレー
ンに上下位置変更自在に設けられたモーターの出力軸に
嵌められた原動ホイールとにエンドレス索が掛け渡され
ているものである。

【０００５】

【発明の作用】本発明は以下の如き作用をなすものであ
る。テンションホイールを使用することなく、モーター
を上下動位置変更させることによって、エンドレス索の
テンションを簡単に調節することが出来る。

【０００６】

【実施例】以下に本発明を図面を参照しつつ実施例に基
づいて説明する。なお、この明細書において、前とは図
１下側を、後とは同図上側をいい、左とは図１左側を、
右とは同図右側をいう。

【０００７】スタッカークレーン通路１０をあけるよう
にして前後一対のラック装置１が床面に立設されてい
る。前記ラック装置１は、所定間隔で左右に並ぶ前側の
多数の支柱２と、これら前側の支柱２の後方にそれとの
間に所定間隔をあけて並ぶ後側の支柱２と、これら前後
の支柱２に高さ方向に所定間隔で設けられた多数の物品
支承部材４とを有しており、支柱２を介することなく対
向する左右一対の物品支承部材４によって物品収納棚３
が構成されている。左右一対の物品支承部材４間は、後
述のスライドフォーク１７の上下方向の移動を許容する
フォーク通過間隙５となされている。前記前後のラック
装置１の物品収納棚３の出し入れ口６は相互に対向して
いる。

【０００８】前記ラック装置１の左側方には搬送方向を
左右方向に向けた入出庫ローラーコンベア８が設けられ
ている。この入出庫ローラーコンベア８のラック装置１
側には公知の物品昇降機（図示略）が設けられている。
この物品昇降機は、入出庫ローラーコンベア８のローラ
ー下方の公知の昇降装置によって昇降自在な昇降台と、
この昇降台に立設されていて、入出庫ローラーコンベア
８のローラー間に位置する一対の支承枠とを有してい
る。この物品昇降機は、支承枠によって物品Ｗを持ち上
げることによって、入出庫ローラーコンベア８の搬送面
と物品Ｗの下面との間にフォーク挿入間隙を形成した
り、上昇した位置の支承枠によってスライドフォーク１
７から物品Ｗを受け取り、その後、下降することによっ
て入出庫ローラーコンベア８に物品Ｗを降ろす作用をな
すものである。

【０００９】前記スタッカークレーン通路１０に上下一
対のガイドレール１１が長手方向を左右方向に向けるよ
うにして配され、これらガイドレール１１にスタッカー
クレーン１３が左右動自在に案内されるようになされて
おり、このスタッカークレーン１３は、走行台車１４
と、この走行台車１４に設けられたマスト１５に昇降自
在となされた昇降台１６と、この昇降台１６に公知の進
退機構によって前後方向に水平摺動自在に設けられたス
ライドフォーク１７とを有している。このスライドフォ
ーク１７は、公知のごとく、物品Ｗの下方への突出・昇
降台１６の上昇による物品Ｗの持ち上げ・昇降台１６側
への退入という動作を行なって物品Ｗを昇降台１６に引
き込み、前記と逆の動作によって物品収納棚３等に物品
Ｗを降ろすことが出来る。

【００１０】前記昇降台１６の駆動装置２１は以下の如
きものである。スタッカークレーン１３の走行台車１４
に回転軸２２が軸心を前後方向に向けるようにして回転
自在に設けられ、この回転軸２２に、後述の吊持索２６
用の２個のホイール２３が嵌め止められると共に、従動
ホイール２４が嵌め止められている。前記ホイール２３
の各々には、昇降台１６を含んでエンドレスとなされた
吊持索２６が掛けられている。一方の吊持索２６は、昇
降台１６の右側上端から、上部のホイール２７、上部の
ホイール２８、下部のホイール２９を経てホイール２３
に掛けられ、その後、下部のホイール３０を経て昇降台
１６の左側下部に連結されている。他方の吊持索２６
は、昇降台１６の左側上端から、上部のホイール２８、
下部のホイール２９を経てホイール２３に掛けられ、そ
の後、下部のホイール３０を経て昇降台１６の左側下部
に連結されている。この説明から明らかな如く、ホイー
ル２８、２９、３０は、各吊持索２６に対応するよう
に、前後に２個づつ設けられている。なお、吊持索２６
の本数が増加すれば、それに対応して、ホイール２８、
２９、３０の数も増加するものである。更に詳述すれ
ば、図２では吊持索２６の一部は前後に重なっている。

【００１１】前記走行台車１４の、回転軸２２の上方に
位置する部分に、軸心を前後方向に向けた枢軸３３を介
してモーター３４が、その出力軸３６の軸心を前後方向
に向けるようにして、上下揺動自在に設けられている。
前記モーター３４の自由端側にロック装置４１が設けら
れている。このロック装置４１は、走行台車１４に、軸
心を前後方向に向けた枢軸４２を介して上下揺動自在に
設けられ、且つ、モーター３４の基部に形成された貫通
孔４３に嵌められた、前後一対のねじ棒４４と、これら
ねじ棒４４に、モーター３４の基部の貫通孔４３の上下
部に位置するようにしてねじ嵌められた少なくとも２個
のロックナット４５とを有するものである。このような
構成によって、ロックナット４５の位置を変更すること
によって、モーター３４の上下位置、換言すれば、出力
軸３６の軸心の上下位置を変更することが出来る。

【００１２】前記モーター３４の出力軸３６に原動ホイ
ール３７が、従動ホイール２４の上方に位置するように
して嵌め止められ、この原動ホイール３７と従動ホイー
ル２４とにエンドレス索３８が掛け渡されている。この
エンドレス索３８のテンションを調節するには、モータ
ー３４を上下揺動させて、その位置、即ち、原動ホイー
ル３７の位置を変更すればよい。

【００１３】

【変形例等】以下に変形例等について説明を加える。 （１）ホイール２３、ホイール３０を無くして、回転軸
２２に吊持索２６の巻き取りドラムを設け、吊持索２６
を巻き取りドラムに巻き取ったり、吊持索２６を巻き取
りドラムから巻き戻したりして、昇降台１６を昇降させ
るようにしてもよいことは云うまでもない。 （２）ロック装置４１は、実施例の構造のものに限定さ
れない。 （３）モーター３４を水平状態を保持しつつ上下位置変
更自在としてもよい。即ち、この明細書では、上下位置
変更とは、平行に上下位置変更することと、揺動して上
下位置変更することの両方を含むものである。

【００１４】

【発明の効果】本発明は前記した如き構成によって以下
の如き効果を奏するものである。 請求項１の発明によれば、モーターを上下動位置変更
させることによって、エンドレス索のテンションを簡単
に調節することが出来るので、即ち、テンションホイー
ルを必要としないので、エンドレス索の摩耗を従来に比
較して遅らせることが出来る。 請求項２の発明によれば、モーターを上下揺動位置変
更させることによって、エンドレス索のテンションを簡
単に調節することが出来る。 請求項３の発明によれば、ロックナットの位置を変更
するという簡単な作業によって、モーターの位置を変更
することが出来る。 請求項４の発明によれば、モーターを上下動位置変更
させることによって、エンドレス索のテンションを簡単
に調節することが出来るので、即ち、テンションホイー
ルを必要としないので、エンドレス索の摩耗を従来に比
較して遅らせることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す中間省略の簡略平面図で
ある。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿う中間省略の拡大断面
図である。

【図３】図２のＡ部分拡大図である。

【図４】図３のＩＶ−ＩＶ線断面図である。

【図５】図３のＶ−Ｖ線断面図である。

【符号の説明】

１３ スタッカークレーン １４ 走行台車 １６ 昇降台 ２１ 昇降台の駆動装置 ２２ 回転軸 ２３ ホイール ２４ 従動ホイール ２６ 吊持索 ３４ モーター ３６ 出力軸 ３７ 原動ホイール ３８ エンドレス索

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スタッカークレーンの下部に少なくとも
   ２個のホイールが嵌合された回転軸が水平状に回転自在
   に嵌められ、一方のホイールに昇降台を含んでエンドレ
   スとなされた吊持索が掛けられ、他方のホイールと、ス
   タッカークレーンに上下位置変更自在に設けられたモー
   ターの出力軸に嵌められた原動ホイールとにエンドレス
   索が掛け渡されているスタッカークレーンの昇降台駆動
   装置。
2. 【請求項２】 前記モーターがスタッカークレーンに水
   平な枢軸を介して上下揺動位置変更自在に設けられてい
   る請求項１記載のスタッカークレーンの昇降台駆動装
   置。
3. 【請求項３】 前記モーターのロック装置として、スタ
   ッカークレーンに揺動自在に設けられ、且つ、モーター
   の基部に形成された貫通孔に嵌められたねじ棒と、この
   ねじ棒に、モーターの貫通孔の上下部に位置するように
   してねじ嵌められた少なくとも２個のロックナットとを
   有するものが使用されている請求項２記載のスタッカー
   クレーンの昇降台駆動装置。
4. 【請求項４】 スタッカークレーンの下部に巻き取りド
   ラム及びホイールが嵌合された回転軸が水平状に回転自
   在に嵌められ、巻き取りドラムに昇降台の吊持索が巻き
   取られるようになされ、ホイールと、スタッカークレー
   ンに上下位置変更自在に設けられたモーターの出力軸に
   嵌められた原動ホイールとにエンドレス索が掛け渡され
   ているスタッカークレーンの昇降台駆動装置。