JPH0245204Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、荷物載置運搬用パレツトあるいは
その他の物品を一時保管する場合に使用する物品
吊上格納装置に関するものである。

〔従来技術〕

従来、パレツト等の物品を上下方向に重なるよ
うに格納する装置としては、実公昭55−28665号
公報により公表されているように、前後および左
右方向に間隔をおいて配置された４本の垂直ガイ
ドレールを、４本の支柱を備えている固定フレー
ムに固定し、各垂直ガイドレールによりガイドさ
れて昇降用駆動装置により昇降移動される昇降フ
レームの左右両側に垂直な物品ガイド部材が取付
けられ、昇降フレームの下部の左右両側には、そ
れぞれシリンダ装置により連動機構を介して回動
される２個の物品支持片が取付けられている構造
のものが知られている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかるに、前記従来の物品格納装置の場合は、
装置全体が大型化すると共に装置の構成が複雑で
コスト高になるという問題がある。

〔考案の目的、構成〕

この考案は前述の問題を有利に解決できる物品
吊上格納装置を提供することを目的とするもので
あつて、この考案の要旨とするところは、複数の
物品格納台が、上下方向に重なるように配置され
ると共に、垂直板なガイドフレーム１により昇降
自在に支承され、下位の物品格納台に下端部が固
定されている縦フレームは上位の物品格納台を通
過して上方に延長し、その縦フレームの上部に
は、上位の物品格納台の上面に係合される支持部
材が取付けられ、最下位の物品格納台の下方に下
限支持用のストツパ２が設けられ、最上位の物品
格納台が昇降用駆動装置３により昇降移動される
ように構成されていることを特徴とする物品吊上
格納装置にある。

〔実施例〕

次にこの考案を図示の例によつて詳細に説明す
る。

図面はこの考案の一実施例を示すものであつ
て、２本の垂直な４角断面柱からなる支柱４が左
右方向（第２図の左右方向）に間隔をおいて配置
され、各支柱４の下端部は下部フレーム５に固定
され、かつ各支柱４の上端部にわたつて上部フレ
ーム６が架設固定され、前記２本の支柱４と下部
フレーム５と上部フレーム６とにより支持フレー
ム７が構成され、さらに前記下部フレーム５は床
８に載置されてボルト９により固定され、また前
記各支柱４における内側の側面および前後両側に
ガイドレール１０が固定されてガイドフレーム１
が構成されている。

下段昇降フレーム１１の前部に、前後方向に延
長する２本の下段物品載置アーム１２の後端部が
左右方向に間隔をおいて固定されて、下段物品格
納台１３が構成され、かつ中段昇降フレーム１４
の前部に、前後方向に延長する２本の中段物品載
置アーム１５の後端部が左右方向に間隔をおいて
固定されて、中段物品格納台１６が構成され、さ
らに上段昇降フレーム１７の前部に、前後方向に
延長する２本の上段物品載置アーム１８の後端部
が左右方向に間隔をおいて固定されて、上段物品
格納台１９が構成されている。

各昇降フレーム１１，１４，１７の左右両側
に、前記ガイドフレーム１における各ガイドレー
ル１０に係合するガイドローラ２０が取付けら
れ、かつ下端部が下段昇降フレーム１１に固定さ
れている垂直な下段縦フレーム２１は中段昇降フ
レーム１４に昇降自在に挿通され、下端部が中段
昇降フレーム１４に固定されている垂直な中段縦
フレーム２２は上段昇降フレーム１７に昇降自在
に挿通され、さらに垂直な上段縦フレーム２３の
下端部は上段昇降フレーム１７に固定されてい
る。

下段縦フレーム２１の上端部に、中段昇降フレ
ーム１４の上面に係合される下段係合部材２４が
固定され、かつ中段縦フレーム２２の上端部に、
上段昇降フレーム１７の上面に係合される中段係
合部材２５が固定され、前記下段縦フレーム２１
の上端部左右両側には、中段縦フレーム２２の後
面に係合する下段支承ローラ２６が取付けられ、
さらに前記中段縦フレーム２２の上端部の左右両
側には、ガイドフレーム１における後部のガイド
レール１０に係合する中段支承ローラ２７が取付
けられ、また上段縦フレーム２３の上端部の左右
両側には、ガイドフレーム１における後部のガイ
ドレール１０に係合する上段支承ローラ２８が取
付けられている。

前記下部フレーム５にブレーキ付き電動機およ
び減速機からなる昇降用駆動装置３が固定され、
かつその昇降用駆動装置３により駆動スプロケツ
ト２９，伝動チエーン３０および従動スプロケツ
ト３１を介して回転される下部回転軸３２は、左
右方向に延長するように配置されて下部フレーム
５に固定された軸受により支承され、左右方向に
延長するように配置された上部回転軸３３は前記
上部フレーム６に固定された軸受により支承さ
れ、さらに下部回転軸３２に固定された複数の下
部スプロケツト３４と上部回転軸３３に固定され
た複数の上部スプロケツト３５とにわたつて昇降
用チエーン３６が巻掛けられ、その昇降用チエー
ン３６の両端部は上段縦フレーム２３の上端部に
連結されている。

前記上段縦フレーム２３の一側部に固定された
支持アーム３７にストライカ３８が固定され、か
つ前記支柱４にはストライカ３８により操作され
る上限停止用リミツトスイツチLS１および下限
停止用リミツトスイツチLS２が固定され、前記
ストライカ３８により上限停止用リミツトスイツ
チLS１が操作されたとき上段物品格納台１９の
上昇移動が停止され、またストライカ３８により
下限停止用リミツトスイツチLS２が操作された
とき上段物品格納台１９の下降移動が停止され
る。さらに前記支柱４には、上段物品格納台１９
を２つの中段位置で停止させるための２つの中段
停止用リミツトスイツチLS３，LS４が上下方向
に間隔をおいて取付けられている。

前記各物品格納台１３，１６，１９における左
右両側の物品載置アーム１２，１５，１８はそれ
ぞれ前後方向に延長する垂直面上において重なる
ように配置され、かつ前後方向に延長する多数の
搬送用ローラ３９を備えている物品搬送用コンベ
ヤ４０は、物品載置アーム昇降路を通つて左右方
向に延長するように配置され、前記コンベヤ４０
のフレーム４１は床８に固定され、さらに前記コ
ンベヤ４０には各物品載置アーム１２，１５，１
８の下降侵入を許容するアーム侵入空間４２が設
けられ、また下段昇降フレーム１１を下限位置で
支持する下限支持用ストツパ２は各支柱４の下部
にわたつて架設固定され、各物品格納台１３，１
６，１９を下限レベルまで下降させたとき、上段
物品載置アーム１８の上面が搬送用ローラ３９の
上面よりも低レベルに配置される。

前述のように構成された物品吊上格納装置を使
用して物品を吊上格納する場合、まず第１図に鎖
線で示すように、各物品格納台１３，１６，１９
を下限レベルに停止させておき、次いで数箇のパ
レツト等の物品４３を積重ねた物品群４４を、物
品搬送用コンベヤ４０により上段物品載置アーム
１８の上部まで搬送したのち、昇降用駆動装置３
を吊上方向に運転して上段物品格納台１９を上昇
移動させることにより、前記物品群４４を上段物
品格納台１９の上段物品載置アーム１８に載置し
て上昇移動し、上段昇降フレーム１７が中段係合
部材２５に突き当たるかまたは近接したとき、ス
トライカ３８により中段停止用リミツトスイツチ
LS３を操作して、そのリミツトスイツチLS３の
信号により昇降用駆動装置３の運転を停止して上
段物品格納台１９の上昇移動を停止させる。

次に他の物品群を物品搬送用コンベヤ４０によ
り中段物品載置アーム１５の上部まで搬送したの
ち、再び昇降用駆動装置３を吊上方向に運転し
て、上段物品格納台１９を上昇移動させると共
に、その上段物品格納台１９により中段係合部材
２５および中段縦フレーム２２を介して中段物品
格納台１６を上昇移動させることにより、コンベ
ヤ上の物品群を中段物品格納台１６の中段物品載
置アーム１５の載置して上昇移動し、中段昇降フ
レーム１４が下段係合部材２４に突き当たるかま
たは近接したとき、ストストカ３８により中段停
止用リミツトスイツチLS４を操作して、そのリ
ミツトスイツチLS４の信号により昇降用駆動装
置３の運転を停止して上段物品格納台１９および
中段物品格納台１６の上昇移動を停止させる。

次に他の物品群を物品搬送用コンベヤ４０によ
り下段物品載置アーム１２の上部まで搬送したの
ち、再び昇降用駆動装置３を吊上方向に運転して
上段物品格納台１９および中段物品格納台１６を
上昇移動させると共に、その中段物品格納台１６
により下段係合部材２４および下段縦フレーム２
１を介して下段物品格納台１３を上昇移動させる
ことにより、コンベヤ上の物品群を下段物品格納
台１３における下段物品載置アーム１２に載置し
て上昇移動し、各物品格納台１３，１６，１９に
より物品群４４を支持して、コンベヤ４０の上方
に吊上格納する。

吊上格納された各物品群をコンベヤ４０の上に
降ろして順次搬送する場合は、まず昇降用駆動装
置３を吊下方向に運転して、物品群４４を支持し
ている各物品格納台１３，１６，１９を下降移動
させて行き、下段物品格納台１３により支持され
ている物品群がコンベヤ４０の上に降ろされたの
ち、直ちに昇降用駆動装置３の運転を停止し、次
いでコンベヤ４０を運転して、そのコンベヤ４０
上の物品群を搬送する。

次に再び昇降用駆動装置３を吊下方向に運転し
て、各物品格納台１３，１６，１９を下降移動さ
せていくと、下段物品格納台１３が下限支持用ス
トツパ２に突き当たつたとき、下段物品格納台１
３の下降移動が停止し、中段物品格納台１６およ
び上段物品格納台１９のみが下降移動していく。
次いで中段物品格納台１６により支持されている
物品群がコンベヤ４０の上に降ろされたのち、直
ちに昇降用駆動装置３の運転を停止し、続いてコ
ンベヤ４０を運転して、そのコンベヤ４０上の物
品群を搬送する。

次に再び昇降用駆動装置３を吊下方向に運転し
て中段物品格納台１６および上段物品格納台１９
を下降移動させていくと、中段物品格納台１６が
下段物品格納台１３に突き当たつたとき、中段物
品格納台１６の下降移動が停止し、上段物品格納
台１９のみが下降移動していく。次いで上段物品
格納台１９により支持されている物品群がコンベ
ヤ４０の上に降ろされたのち、直ちに昇降用駆動
装置３の運転を停止し、続いてコンベヤ４０を運
転して、そのコンベヤ４０の上の物品群を搬送す
る。

前記実施例の場合は、物品格納台の段数を３段
にしているが、その段数は２段あるいは４段以上
であつてもよい。また下限支持用ストツパ２を下
部フレーム５または床８に対し支持部材を介して
固定してもよく、さらに最上位の物品格納台を昇
降移動する手段としては、任意の手段例えば駆動
装置により回転される垂直な螺杆に最上位の物品
格納台に取付けられた雌ねじ部材を螺合したねじ
式昇降手段を採用してもよい。

物品群を搬送する手段としては、ローラコンベ
ヤに代えて他の任意の搬送手段を採用してもよ
く、また前記ガイドレール１０を省略して、支柱
４により各昇降フレーム１１，１４，１７のガイ
ドローラ２０をガイドするように構成してもよ
い。

〔考案の効果〕

この考案によれば、複数の物品格納台が、上下
方向に重なるように配置されると共に、垂直なガ
イドフレーム１により昇降自在に支承され、下位
の物品格納台に下端部が固定されている縦フレー
ムは上位の物品格納台を通過して上方に延長し、
その縦フレームの上部には、上位の物品格納台の
上面に係合される支持部材が取付けられ、最下位
の物品格納台の下方に下限支持用ストツパ２が設
けられているので、単に１台の昇降用駆動装置３
によつて最上位の物品格納台を上昇移動させるこ
とにより、各物品格納台の間隔を拡大させなが
ら、各物品格納台により物品を順次支持して吊上
格納することができ、かつ前記１台の昇降用駆動
装置３によつて最上位の物品格納台を下降移動さ
せることにより、各物品格納台を下降させて、各
物品格納台に載置されてる物品を、コンベヤ等の
搬送装置の上に順次降ろすことができ、そのため
簡単な構造で小型の物品吊上格納装置を使用し
て、比較的低レベルで物品の受渡しを行なうこと
ができ、さらに各物品格納台を下降移動していく
と、最下位の物品格納台が下限支持用ストツパ２
に突き当たつて停止したのちも、上位の物品格納
台が下位の物品格納台に突き当たるまで下降して
いくので、物品を吊上格納しない場合は、各物品
格納台は嵩張らないように重ねておくことがで
き、しかもこの考案の物品吊上格納装置は前記従
来の物品格納装置に比べて構成が簡単で小型化で
きると共に低コストで製作できる等の効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すものであつ
て、第１図は物品吊上格納装置の縦断側面図、第
２図はその正面図、第３図は物品吊上格納装置の
上部を拡大して示す側面図、第４図はその縦断側
面図、第５図は物品吊上格納装置の上部を拡大し
て示す正面図、第６図は第４図のＡ−Ａ線断面
図、第７図は第４図のＢ−Ｂ線断面図、第８図は
第４図のＣ−Ｃ線断面図、第９図は第４図のＤ−
Ｄ線断面図である。 図において、１はガイドフレーム、２は下限支
持用ストツパ、３は昇降用駆動装置、４は支柱、
５は下部フレーム、６は上部フレーム、７は支持
フレーム、１０はガイドレール、１１は下段昇降
フレーム、１２は下段物品載置アーム、１３は下
段物品格納台、１４は中段昇降フレーム、１５は
中段物品載置アーム、１６は中段物品格納台、１
７は上段昇降フレーム、１８は上段物品載置アー
ム、１９は上段物品格納台、２０はガイドロー
ラ、２１は下段縦フレーム、２２は中段縦フレー
ム、２３は上段縦フレーム、２４は下段係合部
材、２５は中段係合部材、２６は下段支承ロー
ラ、２７は中段支承ローラ、２８は上段支承ロー
ラ、３２は下部回転軸、３３は上部回転軸、３４
は下部スプロケツト、３５は上部スプロケツト、
３６は昇降用チエーン、３８はストライカ、４０
は物品搬送用コンベヤ、４２はアーム侵入空間、
４３は物品、４４は物品群である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の物品格納台が、上下方向に重なるように
   配置されると共に、垂直なガイドフレーム１によ
   り昇降自在に支承され、下位の物品格納台に下端
   部が固定されている縦フレームは上位の物品格納
   台を通過して上方に延長し、その縦フレームの上
   部には、上位の物品格納台の上面に係合される支
   持部材が取付けられ、最下位の物品格納台の下方
   に下限支持用ストツパ２が設けられ、最上位の物
   品格納台が昇降用駆動装置３により昇降移動され
   るように構成されていることを特徴とする物品吊
   上格納装置。