JPH05221504A - スタッカークレーンの移載装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 スタッカークレーンを用いる立体倉庫におい
て、各収納棚から、また各収納棚４への移載のため専用
パレットを無くした、所謂パレットレスの移載装置の提
供。 【構成】 昇降キャリッジ８に配置された、相互に出入
り可能な複数段の移動ベッドと、同複数段の移動ベッド
の最上段に収納棚４の収納物を直接載置移動せしめる移
動手段と、同移動手段の持上げ手段とを有するフォーク
装置９と、同フォーク装置９が収納棚４内に挿入された
とき同フォーク装置９からキャリッジ８へ収納物を取り
込む取込み装置とを配置したスタッカークレーン５の収
納物の移載装置２である。昇降キャリッジ８の移動ベッ
ドを収納棚４の下方に挿入し、移動ベッドを押し上げて
棚内の収納物を移動ベッド上に移載した後、昇降キャリ
ッジ８上に移動させることによって、専用パレットを使
用することなく、スムーズに収納物を移載することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は立体倉庫の収納棚から、
あるいは、収納棚へ収納物を移載するスタッカークレー
ンの移載装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、かかるスタッカークレーンとし
て、特公昭６０−４２１２５号公報に開示されているも
のがある。このスタッカークレーンは、所定段の収納庫
の開口レベルに対して昇降可能な昇降キャリッジを有
し、さらに、この昇降キャリッジには、各収納庫に収納
パレットを介して収納された収納物を移載する移載装置
を設けた構造を有するもので、複数階に積層された収納
庫列を有する立体倉庫内の各収納庫列の間に立体的に形
成された通路を走行し、昇降できるように配置されてい
る。

【０００３】このため、立体的に形成された収納物の移
載に際しての昇降キャリッジの移動は、最短距離を移動
することになり、移載装置の移動サイクルに無駄がな
く、高能率で稼動できるという利点がある。

【０００４】しかしながら、この従来のスタッカークレ
ーンによる収納物を移載するに際しては専用のパレット
を使用して、これに一旦載荷する必要がある。

【０００５】このため、パレット使用のために、パレッ
トの受け渡しの際の摩耗によるメンテナンスが頻繁に必
要になるばかりではなく、収納の際には一旦収納庫内の
空パレットを取出し、入出庫位置まで移送した後、収納
物をパレット内に入れ、初めて収納物の収納操作を開始
することができる。そのため、入出庫には、空パレット
と収納物の入った実パレットの２回の操作が常に必要と
なり、設備面からの合理化に改善の余地がある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、スタ
ッカークレーンを用いる立体倉庫において、各収納棚か
ら、また各収納棚への移載のため専用パレットを無くし
た、所謂パレットレスの移載装置を提供することにあ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明のパレットレスの
スタッカークレーンの移載装置は、複数階に積層された
収納棚列の間に形成された走行・昇降空間に配置された
スタッカークレーンの収納物の移載装置であって、スタ
ッカークレーンの昇降キャリッジに配置された、相互に
出入り可能な複数段の移動ベッドからなり、同複数段の
移動ベッドの最上段に収納棚の収納物を直接載置移動せ
しめる移動手段と、同移動手段の持上げ手段とを有する
フォーク装置と、同フォーク装置が収納棚内に挿入され
たとき同フォーク装置から昇降キャリッジへの収納物を
取り込むための取込み装置とを有することを特徴とす
る。

【０００８】

【作用】スタッカークレーンの昇降キャリッジからテレ
スコープ式に移動ベッドを収納棚の下方に挿入したの
ち、移動ベッドを押し上げて棚内の収納物を移動ベッド
上に移載して、移動ベッド上の移動機構と取込み装置と
によって、収納物を昇降キャリッジ上に移動させること
によって、専用パレットを使用することなく、スムーズ
に収納物を移載することができる。

【０００９】

【実施例】図１は、本発明の移載装置を組み込んだスタ
ッカークレーンを有する立体倉庫を示す。

【００１０】図に示す立体倉庫１は、それぞれの下方に
移載装置２が進入でき操作できる作業空間３を置いて、
両側に複数段に積層配置された収納棚４の列によって形
成されている。この収納棚４の列の間にはスタッカーク
レーン５の走行通路と、その昇降のための空間が形成さ
れ、その床面にスタッカークレーン５の走行のための軌
条６が敷設され、立体方向にはガイドビーム７が設けら
れ、スタッカークレーン５の昇降キャリッジ８がワイヤ
ロープ２７によってガイドビーム７に沿って昇降自在に
配置されている。そして、スタッカークレーン５の昇降
キャリッジ８が第１段（１階）の収納棚３１ａの開口面
に高さの調整が行われて、移載装置２のフォーク機構９
を収納物の下面に挿入し、持ち上げ手段によって持ち上
げて収納庫物を載置した状態を示す。

【００１１】図２はスタッカークレーン５の昇降キャリ
ッジ８に載置された本発明の移載装置の詳細を示す。

【００１２】スタッカークレーン５の昇降キャリッジ８
には、出入自在のフォーク機構９が設けられており、さ
らに同フォーク機構９には格納された荷を上昇する機構
と、スタッカークレーン側に取り込むためのコンベア機
構とが設けられている。

【００１３】同図において、フォーク機構９は第１ベッ
ド１０と第２ベッド１１と第３ベッド１２とからなる。
第３ベッド１２はその上面に複数の移送ロール１３を設
けた載置部材１２１と持ち上げ部材１２２とからなり、
持ち上げ部材１２２には載置部材１２１を持ち上げのた
めの持ち上げロール機構１４が設けられており、それぞ
れ、２本のチェーンによって作働され、第１ベッド１０
に対して、第２ベッド１１と第３ベッド１２を収納棚４
に向かって出入り自在に構成されている。１５はこの移
載された収納物を昇降キャリッジ８に取り込む取込み装
置を示す。

【００１４】図３〜図６は、このフォーク機構９の２本
のチェーンによる作働機構を示す図である。

【００１５】図３はフォーク機構の第３ベッド１２との
挿入開始前の状態を示す。同図において、作働チェーン
１６、１７の両端は、第３ベッド１２の下面の両端近く
で、チェーンターミナル１８によって固定されている。
この作働チェーン１６、１７は、中間の第２ベッド１１
の両端に設けられたプーリー部材１９に掛けられ、さら
に第１ベッド１０の両端面の上下位置に設けられたプー
リー２０から下部中央の駆動機構２１へ、さらに、その
両端は第２ベッド１１の下部両端付近のタ−ミナル２２
において終端となっている。２３は第１ベッド１０の中
心位置を挟んで配置された２個のストッパー部材であっ
て、それぞれ略Ｌ字状をなし、図３に示す状態では、そ
の先端の第１ベッド１０に載置した車輪２４を有する部
分を垂直にして、その上方部分は寝た状態に維持され、
さらに、両ストッパー部材２３の車輪２４は、その回転
軸が作働チェーン１６、１７に固定されている。また、
この両ストッパー部材２３は、第２ベッド１１に枢着軸
２５で枢着され、それぞれ、この枢着軸２５を中心とし
て回動できるようになっており、この回動は第２ベッド
１１に設けられたストッパー２６によってその回動の程
度と位置は拘束を受けることになる。

【００１６】図４は、チェーンの駆動機構２１の駆動に
よって第１の駆動用のチェーンの移動によって第２ベッ
ド１１と第３ベッド１２が一方向に迫り出して、ストッ
パー部材２３の一方が立ち上がり、ストッパー２６によ
ってその動きが規制された状態を示す。

【００１７】図５はストッパー部材２３が立ち上ったま
ま、第３ベッド１２が更に迫り出すと、その持ち上げ部
材１２２に取付けられた持ち上げロール機構１４の脚部
１４１の基部ローラ１４２に、ストッパー部材２３が接
触して、脚部１４１を狭めることで支持部材１２１を持
ち上げて、移送ロール１３が収納物の下面に当接する。

【００１８】図６は、第３ベッド１２の迫り出しが進行
して、ストッパー部材２３がチェーンターミナル１８を
押し付けて、支持部材１２１を更に押上げて、その移送
ロール１３が収納棚の床面に直接載せられた収納物を持
ち上げ、第３ベッド１２に移載される。この図６に示す
状態は、図１に示す移載装置２が立体倉庫の最下段の収
納棚４の収納物を持ち上げた状態に対応する。

【００１９】この図１に示す状態から第３ベッド１２上
の収納物は、その端部に配置された取込み装置１５の作
働によってキャリッジ上に移載され、スタッカークレー
ンの走行によって系外に搬出される。

【００２０】また、系外からの収納物の収納は、上記工
程を逆に行うことによって、専用のパレットを使用する
ことなく、スムーズに行うことができる。

【００２１】

【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。

【００２２】（１）立体倉庫からの収納物のスタッカー
クレーンによる搬出をパレットの使用なしでスムーズに
行うことができる。

【００２３】（２）専用のパレットを使用しないので、
操作が簡単になり、設備の操作効率が上がる。

【００２４】（３）収納棚内において、パレットもしく
は収納物が直接収納棚に取付けてあるローラ等と接触し
移載されることはないため、収納棚内のメンテナンスの
必要がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の移載装置を適用した立体倉庫の配置
を示す。

【図２】 本発明の移載装置の構造を示す。

【図３】 本発明の移載装置の操作の説明図である。

【図４】 本発明の移載装置の操作の初期段階として第
３ベッドが伸長する前の状態を示す。

【図５】 本発明の移載装置の操作段階において、第３
ベッドが持ち上げられた状態を示す。

【図６】 本発明の移載装置の操作段階において、第３
ベッドが最高位に持ち上げられ、収納物が第３ベッドに
移載された状態を示す。

【符号の説明】

１ 立体倉庫 ２ 移載装置 ３ 作業空間 ４ 収納棚 ５ スタッカークレーン ６ 軌条 ７ ガイドビーム ８ キャリッジ ９ フォーク機構 １０ 第１ベッ
ド １１ 第２ベッド １２ 第３ベッ
ド １３ 移送ロール １４ ロール機
構 １５ 取込み装置 １６ 作働チェ
ーン １７ 作働チェーン １８ チェーン
ターミナル １９ プーリー部材 ２０ プーリー ２１ 駆動機構 ２２ ターミナ
ル ２３ ストッパー部材 ２４ 車輪 ２５ 枢着軸 ２６ ストッパ
ー ２７ ワイヤーロープ ３１ａ 収納棚 １２１ 載置部材 １２２ 持ち上
げ部材 １４１ 脚部 １４２ 基部ロ
ーラ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数階に積層された収納棚列の間に形成
   された走行・昇降空間に配置されたスタッカークレーン
   の収納物の移載装置であって、 スタッカークレーンの昇降キャリッジに配置された、相
   互に出入り可能な複数段の移動ベッドからなり、同複数
   段の移動ベッドの最上段に収納棚の収納物を直接載置移
   動せしめる移動手段と、同移動手段の持上げ手段とを有
   するフォーク装置と、 同フォーク装置が収納棚内に挿入されたとき同フォーク
   装置から昇降キャリッジに収納物を取り込むための取込
   み装置とを有するスタッカークレーンの移載装置