JPH08254857A - 静電潜像現像用キャリア及び静電潜像現像剤 - Google Patents

静電潜像現像用キャリア及び静電潜像現像剤

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JPH08254857A
JPH08254857A JP7058998A JP5899895A JPH08254857A JP H08254857 A JPH08254857 A JP H08254857A JP 7058998 A JP7058998 A JP 7058998A JP 5899895 A JP5899895 A JP 5899895A JP H08254857 A JPH08254857 A JP H08254857A
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JP
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carrier
resin
film thickness
coating layer
latent image
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JP7058998A
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Inventor
Mayumi Hayashi
真由美 林
Kishiomi Tamura
希志臣 田村
Masafumi Uchida
雅文 内田
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャリアへのトナー付着のない、撥水性、耐
摩耗性が高く、経時的なキャリアの表面性及び抵抗の変
化を無くし、さらに微粒子等の添加剤による抵抗の経時
変動をなくすことにより現像性の安定化をはかり、ハー
フトーン部の濃度の再現性や現像用トナーの機内汚染を
防止したポリオレフィン系樹脂被覆キャリア及び現像剤
を提供する。 【構成】 磁性粒子を芯材とし、その表面でオレフィン
系モノマーを重合してなるポリオレフィン系樹脂被覆層
を有した磁性キャリアにおいて、キャリアの平均被覆膜
厚が2.0μm以下で、かつ磁性粒子の表面露出度が5
0%未満であることを特徴とする静電潜像現像用キャリ
ア及び現像剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電潜像画像形成方法
に使用される静電潜像現像用キャリアに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、静電潜像による画像形成方法の現
像法には2成分現像法と1成分現像法があり、2成分現
像法ではキャリアとトナーを用いている。
【0003】2成分現像法に使用されるキャリアには磁
性芯材粒子の表面を樹脂で被覆した樹脂キャリアが多
く、これらはキャリアへのトナー付着(トナースペン
ト)の防止、帯電性の制御または安定化、均一な表面性
の形成、感光体への付着の防止、現像剤寿命の延長など
の点で従来のキャリアより優れた性能を有し、適当な樹
脂が被覆され使用されている。
【0004】被覆樹脂には例えばスチレン−アクリル酸
エステル系共重合体、シリコーン系重合体、フッ素系重
合体或いはポリオレフィン系重合体等多種の樹脂が用い
られるが、近年被覆樹脂の中でもポリオレフィン系樹脂
が、溌水性、耐スペント性、耐摩耗性、離型性等に優れ
た材料であるために着目されている。
【0005】しかし、特開昭52−154639号公報
に記されている被覆方法(ポリプロピレン樹脂を適当な
溶剤に溶かし、磁性芯材にスプレー塗布する)では、磁
性芯材との接着性が弱く、連続コピーを行うと被覆層が
剥がれてしまい耐久性が悪く、耐久性改善のため被覆層
を厚くする等を行ってもあまり改善されないどころか、
かえって画質の劣化が大きいという欠点がある。
【0006】これに対して、ポリオレフィン系樹脂被覆
層と磁性芯材(以下コアと略す)との接着性を向上させ
るために、特開昭60−106808号公報、特開平2
−187770号公報、特開平2−187771号公報
にはコアの表面でオレフィンモノマーを重合することに
より表面に被覆層を形成したキャリアが提案されてい
る。上記公報記載の技術によれば、コア表面に直接触媒
を担持させオレフィンモノマーを重合するため、ポリオ
レフィン系樹脂被覆層とコアとの接着性を向上させるこ
とができる。上記の製法により一応ポリオレフィン系樹
脂の特徴が生かされた被覆キャリアを得ることができ
た。
【0007】しかし、上記記載の表面重合方法では、コ
アの表面に触媒を担持させた後オレフィンモノマーを重
合させ、コアの表面をポリオレフィン系樹脂で被覆する
ため、コアの表面を完全に覆うには被覆膜厚が高くな
り、その結果キャリアの抵抗が高くなり過ぎ画像濃度が
得られない、エッジ効果がでる等の問題が生じる。ま
た、抵抗上昇を抑えるため被覆膜厚を下げようとすると
コアの露出度が向上し、キャリアが現像されたり、露出
したコアの表面にトナーがスペントしたり、ハーフトー
ン画像が形成されない等の問題が生じ好ましくない。つ
まり、コアの露出度を最小限に抑えるには膜厚が厚くな
り、膜厚を下げるにはコアの露出度が高くなり、上記公
報記載の技術だけではコアの露出度を下げ、かつ膜厚を
下げるということはできなかった。
【0008】そのため、特開平6−266168号公報
ではポリオレフィン系樹脂被覆層にキャリア粒径の1/
10以下の導電性微粒子や高誘電性微粒子などの微粒子
を添加しキャリア抵抗を調製したり、帯電の安定化を図
ったりしている。
【0009】しかし、この方法でも連続してのコピーで
は、ポリオレフィン系樹脂の特性である溌水性や離型作
用により添加されている微粒子が脱離したり、ポリオレ
フィン系樹脂被覆層内に微粒子が取り込まれたりするな
ど微粒子の添加が逆に悪影響を及ぼし、経時的にはキャ
リアの抵抗が変化し、現像性が不安定となり高品位な画
質及び画像濃度が得られ難くなる問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決し、キャリアへのトナー付着のない、撥水性、耐
摩耗性が高く、経時的なキャリアの表面性及び抵抗の変
化を無くし、さらに微粒子等の添加剤による抵抗の経時
変動をなくすことにより現像性の安定化をはかり、ハー
フトーン部の濃度の再現性や現像用トナーの機内汚染を
防止したポリオレフィン系樹脂被覆キャリア及び静電潜
像現像剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記構成
を採ることによって達成される。
【0012】1) 磁性粒子表面に樹脂被覆層を有する
樹脂被覆キャリアにおいて、該樹脂被覆層は前記磁性粒
子表面でオレフィン系モノマーを重合して形成された平
均被覆膜厚が2.0μm以下のポリオレフィン系樹脂被
覆層で、且つ前記磁性粒子表面の露出度が50%未満で
あることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
【0013】2) 静電潜像現像用キャリアの抵抗が
1.0×106〜5.0×1012Ω・cmであることを
特徴とする1)記載の静電潜像現像用キャリア。
【0014】3) 静電潜像現像用キャリアが芯材の表
面をポリオレフィン系樹脂にて被覆した後、機械的衝撃
力を付与することを特徴とする1)記載の静電潜像現像
用キャリア。
【0015】4) 少なくも樹脂と着色剤を含有するト
ナーと、1)に記載されたキャリアからなる静電潜像現
像剤。
【0016】5) 少なくも樹脂と着色剤を含有するト
ナーと、2)に記載されたキャリアからなる静電潜像現
像剤。
【0017】6)少なくも樹脂と着色剤を含有するトナ
ーと、3)に記載されたキャリアからなる静電潜像現像
剤。
【0018】本発明は、キャリアの表面を機械的衝撃力
等で平滑化及び、均一化を行い、経時的なキャリアの表
面性及び抵抗の変化を無くし、さらに微粒子等の添加剤
による抵抗の依存性をなくすことにより現像性の安定化
をはかり、ハーフトーン部の濃度の再現性や現像用トナ
ーの機内汚染防止を目的としたポリオレフィン系樹脂被
覆キャリアを提供することにある。
【0019】本発明では、ポリオレフィン系樹脂被覆キ
ャリアについて鋭意検討を行った結果、コア表面に直接
触媒を担持させオレフィンモノマーを重合して得られた
ポリオレフィン系樹脂被覆層の表面形態は数多くの凹凸
を有すると共にかなりの細孔も有しており、また部分的
に膜厚が大きく異なるという問題があったが、この被覆
キャリアに機械的衝撃力を付与することにより、ポリオ
レフィン系樹脂被覆層の膜厚を厚くすること無く、コア
の露出度を最小限に抑え、かつ被覆層の従来の表面形態
である凹凸や細孔をなくし、被覆膜厚の均一化が可能で
あることを見いだし上記の問題を解決するに至った。
【0020】ポリオレフィン系樹脂被覆キャリアにおい
ては、コア表面でオレフィン系モノマーを重合させて被
覆層を形成するが、コアの表面全面に均一に被覆層が形
成されるのではなく、コアの表面の主に凹部に触媒が担
持され、そこから重合が成長する。そのため、触媒が担
持されない部分では重合が起きないため被覆層が形成さ
れなくコアが露出してしまうことになる。コアの露出を
最小限に抑えるためオレフィン系モノマーを成長させざ
るを得なく、結果的に膜厚を増大させていた。本発明で
は、コアの露出の割合が多くても重合を終え、そのキャ
リアに機械的衝撃力を付与し被覆されたポリオレフィン
系樹脂の柔軟性を利用し表面平滑化と同時に、コアの露
出部をポリオレフィン系樹脂で覆うことで、被覆膜厚と
露出度をコントロールした。
【0021】キャリアの表面平滑性は走査型電子顕微鏡
(SEM)により観察される。また、コアの露出度はエ
ネルギー分散型スペクトロメータ(日本フィリップス
(株)社)にてキャリア表面の金属成分マッピング分析
を行い、その面積率から求めることができる。
【0022】膜厚の測定では、ポリオレフィン系樹脂被
覆キャリアを光重合樹脂に包埋し、硬化させた後、薄切
機(ミクロトーム)により切断、透過型電子顕微鏡(T
EM)で観察を行う。次いで画像解析装置によりコア部
分7の重心を求め、図1に示す要領でTEM写真上で重
心Gから12方向にキャリアを等角分割する線を引き、
その線の延長上の樹脂被覆層6の膜厚(l1〜l12)を
求め、その平均値をキャリアの平均膜厚とした。
【0023】 平均膜厚=(l1+l2・・・・l12)/12 又は、簡易的ではあるがポリオレフィン系樹脂被覆キャ
リアを液体窒素に浸し、その後ハンマーでキャリアを割
り、SEM写真からで被覆層厚の測定も可能である。
【0024】膜厚の均一化を図ってもコア自体の形状に
も左右されるが(コアの凹凸部により膜厚は異なる)平
均膜厚が2.0μm以下であれば良い。
【0025】膜厚の制御は被覆樹脂量にも左右される
が、機械的衝撃力にも左右され強度が低くければ、当然
膜厚は有る程度までしか低下せず、強度が高ければ被覆
樹脂量が多くても膜厚は下げられる。この方法で同時に
コアの露出度も調製でき、この場合の条件は目的とする
キャリアの抵抗に合わせ選択できる。
【0026】機械的衝撃力を付与する装置としては、衝
撃力を付与できる装置であれば特に限定されず、例えば
ヘンシェルミキサー(三井三池(株)社製)、メカノミ
ル(岡田精工(株)社製)、メカノフュージョンシステ
ム(ホソカワミクロン(株)社製)、ペイントコンディ
ショナー(レッドデビル(株)社製)、LMA−5型
(奈良機械製作所(株)社製)、バーティカルグラニュ
レイター(パウレック(株)社製)等を使用することが
できる。
【0027】本発明はコアの表面をポリオレフィン系樹
脂で被覆した構成で、かかるポリオレフィン系樹脂は、
オレフィンモノマー、例えばエチレン、プロピレン、ブ
テン、ブタジエン等のオレフィンモノマーの重合物をい
う。
【0028】本発明のポリオレフィン系樹脂の重量平均
分子量としては、3.0×103〜8.0×106、好ま
しくは1.0×104〜8.0×105、さらに好ましく
は2.5×104〜5.0×105である(重量平均分子
量は高温GPCにて測定)。ポリオレフィン系樹脂の重
量平均分子量がこの範囲のものが樹脂としての柔軟性と
強度を兼ねそなえ、さらにコアとの接着性、密着性に優
れたものである。
【0029】本発明に用いられる磁性粒子(コア)とし
ては、電子写真用2成分キャリアとして公知のもの、例
えばフェライト、マグネタイト、鉄、ニッケル、コバル
ト等の金属、及びこれらの金属と亜鉛、アンチモン、ア
ルミニウム、鉛、錫、ビスマス、ベリリウム、マンガ
ン、セレン、タングステン、ジルコニウム、バナジウ
ム、等の金属との合金または混合物、酸化鉄、酸化チタ
ン、酸化マグネシウム等の金属酸化物、窒化クロム、窒
化バナジウム等の窒化物、炭化硅素、炭化タングステン
等の炭化物との混合物及び強磁性フェライト、ならびに
これらの混合物等を適用することができる。
【0030】また、本発明で作製されるキャリアとして
の抵抗の範囲は、1.0×106〜5.0×1012Ω・c
mであり、好ましくは5.0×107〜1.0×1012Ω
・cm、更に好ましくは1.0×108〜5.0×1011
Ω・cmの範囲である。
【0031】本発明で測定されるキャリアの抵抗の測定
方法は、温度20〜25℃、湿度50±5%の条件下で
以下に示す方法で行った。
【0032】図2に示すような装置を用いて各キャリア
粒子の静抵抗を測定した。同図において、1は測定粒子
層(試料層)、2は絶縁性のパイプ、3は黄銅製の重
り、4は黄銅製の底板、5は抵抗計である。
【0033】抵抗計の読み値R(Ω)、試料層の断面積
S(cm2)および試料層の厚さt(cm)から次式に
よって静抵抗を求めた。尚、この測定において500g
/cm2の荷重が試料層にかけられる。
【0034】静抵抗(Ω・cm)=R×S/t 本発明において好ましいキャリア粒径は体積平均粒径で
20〜150μm、特に望ましくは30〜100μmで
ある。
【0035】本発明に用いられる現像用トナーとして
は、特に限定されず通常電子写真用トナーとして使用さ
れているもので有れば問題なく使用できる。
【0036】例えば、トナー樹脂としては、スチレン系
重合体、アクリル酸エステル系重合体、スチレン−アク
リル酸エステル系共重合体、ポリエステル系等が挙げら
る。また、内添剤としては、着色剤はカーボンブラッ
ク、顔料、染料、磁性体等、その他必要に応じて荷電制
御剤、離型材等が挙げられ、現像用トナーの外添剤とし
ては、流動性を付与するもの、帯電を制御するもの等目
的に応じ使い分けられるが、主に疎水性シリカ、アルミ
ナ、酸化チタン、導電性微粉末等が挙げられる。
【0037】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0038】《トナーの製造例》 スチレン−n−ブチルメタクリレート(樹脂軟化点130℃)100重量部 カーボンブラック(モーガルL:キャボット社製) 8.5重量部 ポリプロピレン(ビスコール660P:三洋化成(株)社製)4.0重量部 荷電制御剤(No.64A:保土ヶ谷化学(株)社製) 1.5重量部 をV型混合機で充分に混合した後、140℃位まで熱し
た2本ロールで混練し混練物を放置冷却後ウィレーで粗
砕し、次にクリプトロンシステム(KTM−X型、川崎
重工(株))を用いて微粉砕を行い、その後分級して、
体積平均粒径7.8μm(2μm以下が1wt%以下)
のトナーを得た。
【0039】このトナーに疎水化シリカ(HVK−21
50:日本アエロジル社製)を0.3wt%と酸化チタ
ン(TAF−520:富士チタン工業(株)社製)0.
5wt%をタービュラーにより分散混合し、現像用トナ
ーとした。
【0040】《キャリアの製造例Xー1》アルゴン置換
した内容積500mlのフラスコに、室温にて脱水n−
ヘプタン200mlと予め120℃で減圧脱水したステ
アリン酸マグネシウム15gを入れてスラリー化する。
撹拌下に四塩化チタン0.44gを滴下し、その後昇
温、還流下にて1時間反応させ粘性を有するチタン含有
触媒成分の溶液を得た。
【0041】アルゴン置換した内容積1000mlのオ
ートクレーブに室温にて脱水ヘキサン500mlと予め
減圧乾燥した体積平均粒径60μmのマグネタイト粒子
(SM−200:同和鉄粉(株)社)450gを入れ撹
拌し、上記方法で作製したチタン含有触媒成分をチタン
原子として0.02ミリモル添加、約60分間反応を行
う。その後トリエチルアルミニウム2.0ミリモル、ジ
エチルアルミニウムクロリド2.0ミリモルを添加し9
0℃に昇温した。この時の系内圧は、1.5kg/cm
2Gであった。次いで水素を供給し2kg/cm2Gに昇
圧した後、全圧を6kg/cm2Gに保つようにエチレ
ンを連続的に供給しながら25分間重合を行い458g
のポリエチレン被覆キャリアを得た。
【0042】このポリエチレン被覆キャリアを200メ
ッシュの篩にかけ凝集物を除去しキャリアAを得た。こ
のキャリアAの抵抗は6.3×107Ω・cmであっ
た。
【0043】また、コアの表面露出度は58%あり、被
覆層の平均膜厚は0.6μmであった。
【0044】《キャリアの製造例X−2》キャリアの製
造例Xー1において、エチレンガスを連続的に供給する
時間を45分間に延長した以外は同様にして、ポリエチ
レン被覆キャリアを得た。
【0045】このポリエチレン被覆キャリアを200メ
ッシュの篩にかけ凝集物を除去しキャリアBを得た。こ
のキャリアBの抵抗は4.2×1013Ω・cmであっ
た。
【0046】また、コアの表面露出度は25%あり、平
均膜厚は2.2μmであった。
【0047】《キャリアの製造例Yー1》アルゴン置換
した内容積1000mlのオートクレーブに室温にて脱
水ヘキサン500mlと予め減圧乾燥した平均粒径60
μmフェライト粒子(F−300:パウダーテック
(株)社)450gを入れ撹拌し、上記方法で作製した
チタン含有触媒成分をチタン原子として0.02ミリモ
ル添加、約60分間反応を行う。その後オートグレーブ
上部ノズルより予め200℃において60分間減圧乾燥
したカーボンブラック(Ketchn Black E
C:ライオンアクゾ(株)社製)を脱水ヘキサンにてス
ラリー状にしておいたものを0.22g投入した。その
後トリエチルアルミニウム2.0ミリモル、ジエチルア
ルミニウムクロリド2.0ミリモルを添加し90℃に昇
温。この時の系内圧は、1.5kg/cm2Gであっ
た。次いで水素を供給し2kg/cm2Gに昇圧した
後、全圧を6kg/cm2Gに保つようにエチレンを連
続的に供給しながら30分間重合を行い472gのポリ
エチレン被覆キャリアを得た。
【0048】このポリエチレン被覆キャリアを200メ
ッシュの篩にかけ凝集物を除去しキャリアCを得た。こ
のキャリアCの抵抗は7.1×107Ω・cmであっ
た。
【0049】また、コアの表面露出度は55%あり、被
覆層の平均膜厚は2.8μmであった。
【0050】《キャリアの製造例Y−2》キャリアの製
造例Yー1において、エチレンガスを連続的に供給する
時間を60分間に延長した以外は同様にして、ポリエチ
レン被覆キャリアを得た。
【0051】このポリエチレン被覆キャリアを200メ
ッシュの篩にかけ凝集物を除去しキャリアDを得た。こ
のキャリアDの抵抗は3.0×108Ω・cmであっ
た。
【0052】また、コアの表面露出度は3%あり、平均
膜厚は3.8μmであった。
【0053】[キャリア1]キャリア製造例Xー1で得
られたキャリアAをヘンシェルミキサー(三井三池
(株)社製)にて回転数を3000rpmに設定し80
分間撹拌混合しキャリア1とした。このキャリア1の抵
抗は、5.3×1010Ω・cmであった。
【0054】また、コアの露出度は20%以下であり、
キャリアの表面性はSEM観察において被覆層の凹凸は
ほとんど観察されず、被覆層の平均膜厚は1.8μmで
あった。
【0055】[キャリア2]キャリア製造例Yー2で得
られたキャリアDをメカノミル(岡田精工(株)社製)
にて回転数を2500rpmに設定し120分間撹拌混
合しキャリアとした。
【0056】このキャリア2の抵抗は8.4×109Ω
・cmであった。
【0057】また、コアの露出度は8%であり、キャリ
アの表面性はSEM観察において被覆層の凹凸はほとん
ど観察されず、平均膜厚は1.5μmであった。
【0058】[キャリア3]キャリア製造例Xー1で得
られたキャリアAをメカノミル(岡田精工(株)社製)
で回転数を2500rpmに設定し、240分間撹拌混
合し、得られたキャリアをキャリア3とした。
【0059】このキャリア3の抵抗は、4.1×109
Ω・cmであった。
【0060】また、コアの露出度は11%であり、キャ
リアの表面性はSEM観察において被覆層の凹凸はほと
んど観察されず、平均膜厚は0.8μmであった。
【0061】[キャリア4]キャリア製造例Xー1で作
製したキャリアAをキャリア4とした。
【0062】[キャリア5]キャリア製造例Yー1で作
製したキャリアCをキャリア5とした。
【0063】[キャリア6]ポリプロピレン樹脂を溶剤
に加熱溶融し、溶融樹脂を体積平均粒径60μmのマグ
ネタイト粒子にスプレー塗布し、表面にポリプロピレン
樹脂を被覆したキャリア6を得た。
【0064】このキャリア6の抵抗は、1.3×1014
Ω・cmであった。
【0065】また、コアの露出度は10%以下であり、
SEM観察において被覆層の凹凸は若干観察された。平
均膜厚は2.6μmであった。
【0066】[キャリア7]キャリアC100重量部と
導電性微粒子(T−1;平均粒径0.1μm;三菱マテ
リアル社製)0.2wt%とを撹拌架台上で均一に混合
した後スピラコーター(岡田精工社製)を用いて90℃
で40分間加熱処理し、風力分級により遊離微細粒子を
除去してキャリア7を得た。
【0067】このキャリア7の抵抗は、1.0×108
Ω・cmであった。
【0068】また、コアの露出度は3%以下であり、S
EM観察において被覆層の凹凸は若干観察された。平均
膜厚は3.1μmであった。
【0069】
【表1】
【0070】上記方法で得られた各種キャリアをトナー
濃度6wt%と成るように現像用トナーと混合し現像剤
を作製した。
【0071】複写機KonicaU−BIX4145
(コニカ(株)社製)にて、100kcopyの連続複
写を行い(kとは1000を表す)、その時の画像濃度
の推移、トナー濃度の推移、複写機内のトナーの飛散状
態、ハーフトーン部濃度(0.70)の再現性を調べ
た。
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】
【表4】
【0075】以上のように、本発明により得られた被覆
キャリアは、抵抗の変化がなく、画像も良好でかつハー
フトーンの再現性も良く、機内汚染も発生することなく
非常に良好なものであることが確認された。
【0076】
【発明の効果】以上のように本発明では、キャリアの表
面性の平滑化処理と同時に膜厚を2.0μm以下に調製
することにより、微粒子等の添加剤による経時的なキャ
リア抵抗の変化を無くし、また抵抗調製剤などを添加し
なくても、目的とする抵抗が調製でき、現像性の安定化
及びハーフトーン部の濃度の再現性や現像用トナーの機
内汚染防止を目的としたポリオレフィン系樹脂被覆キャ
リアを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるキャリアの樹脂被覆層の平均膜
厚測定法の説明図。
【図2】本発明に係わるキャリアの抵抗測定装置の概要
図。
【符号の説明】
1 試料層 2 絶縁性パイプ 3 黄銅製の重り 4 底板 5 抵抗計 6 樹脂被覆層 7 コア部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性粒子表面に樹脂被覆層を有する樹脂
    被覆キャリアにおいて、該樹脂被覆層は前記磁性粒子表
    面でオレフィン系モノマーを重合して形成された平均被
    覆膜厚が2.0μm以下のポリオレフィン系樹脂被覆層
    で、且つ前記磁性粒子表面の露出度が50%未満である
    ことを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
  2. 【請求項2】 前記静電潜像現像用キャリアの抵抗が
    1.0×106〜5.0×1012Ω・cmであることを
    特徴とする請求項1記載の静電潜像現像用キャリア。
  3. 【請求項3】 前記静電潜像現像用キャリアは前記磁性
    粒子の表面をポリオレフィン系樹脂にて被覆した後、機
    械的衝撃力を付与することを特徴とする請求項1記載の
    静電潜像現像用キャリア。
  4. 【請求項4】 少なくも樹脂と着色剤を含有するトナー
    と、請求項1に記載されたキャリアからなる静電潜像現
    像剤。
  5. 【請求項5】 少なくも樹脂と着色剤を含有するトナー
    と、請求項2に記載されたキャリアからなる静電潜像現
    像剤。
  6. 【請求項6】 少なくも樹脂と着色剤を含有するトナー
    と、請求項3に記載されたキャリアからなる静電潜像現
    像剤。
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