JPH08245850A - ふっ素樹脂組成物とそれを用いた熱収縮チューブおよび絶縁電線 - Google Patents
ふっ素樹脂組成物とそれを用いた熱収縮チューブおよび絶縁電線Info
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Abstract
れ、しかも透明性の高い熱収縮チューブや、あるいは耐
熱性および柔軟性にすぐれ、かつ裂けにくい絶縁被覆を
形成しうる、新規なふっ素樹脂組成物と、それを用いた
熱収縮チューブおよび絶縁電線を提供する。 【解決手段】 ふっ素樹脂組成物は、ふっ化ビニリデ
ン、四ふっ化エチレンおよび六ふっ化プロピレンの3種
を特定の組成で共重合させた三元共重合体に、架橋助剤
としての多官能性モノマーと、さらに必要に応じて亜り
ん酸エステル系化合物、または光安定剤とを所定の割合
で配合した。熱収縮チューブは、上記ふっ素樹脂組成物
からなる。絶縁電線は、導体の表面に、上記ふっ素樹脂
組成物からなる絶縁被覆を形成した。
Description
脂組成物と、当該ふっ素樹脂組成物を用いた熱収縮チュ
ーブおよび絶縁電線に関するものである。
て、熱収縮チューブや絶縁電線の絶縁被覆として使用さ
れる材料として、四ふっ化エチレン樹脂(PTFE)
や、四ふっ化エチレンとパーフロロアルキルビニルエー
テルとの共重合体(PFA)等のふっ素樹脂が知られて
いる。
能温度が200℃以上であって、たとえば260℃のギ
ヤオーブン中で96時間、加熱して熱老化させた後も、
破断強度、破断伸び等の特性に大きな変化が見られない
という高度の耐熱性を有している。また上記PTFEや
PFAは透明性にもすぐれており、これを熱収縮チュー
ブとして、電線の接続部の被覆に使用すれば、接続部の
細部の様子を確認しやすいという利点もある。
PFAはいずれも、硬くかつ柔軟性が不十分であって、
これを無理に曲げると座屈しやすいため、これらの樹脂
からなる熱収縮チューブや、あるいはこれらの樹脂から
なる絶縁被覆を有する絶縁電線は、限られた狭いスペー
スでの局所配線等に適さないという問題があった。
ふっ化プロピレンの三元共重合体や、ふっ化ビニリデン
と六ふっ化プロピレンの二元共重合体等の、いわゆるふ
っ素ゴムとして知られる共重合体を、電子線等の電離放
射線の照射によって架橋させたものは、上記PTFEや
PFAと同様に、連続使用可能温度が200℃以上とい
う高い耐熱性を有し、しかも柔軟性にもすぐれている。
ブに使用した際に、ヒートセット性、すなわちチューブ
に熱収縮性を付与すべく、当該チューブを加熱しつつ径
方向に拡大させた状態で急冷した後、室温でその形状を
維持する特性が十分でなく、自然に収縮して熱収縮性を
失ってしまうという問題があった。そこでふっ素ゴムを
熱収縮チューブに使用する際には、そのヒートセット性
を向上すべく、ポリふっ化ビニリデン等の結晶性のふっ
素樹脂をブレンドしているが、それによって透明性が低
下してしまうという問題があった。
して使用した際に、外部からの応力によって裂けやすい
という問題もあった。この発明の目的は、耐熱性、柔軟
性およびヒートセット性にすぐれ、しかも透明性の高い
熱収縮チューブや、あるいは耐熱性および柔軟性にすぐ
れ、かつ裂けにくい絶縁被覆を形成しうる、新規なふっ
素樹脂組成物と、それを用いた熱収縮チューブおよび絶
縁電線を提供することにある。
め、発明者らは、耐熱性と柔軟性にすぐれた熱収縮チュ
ーブや絶縁被覆を形成しうる、前記三元共重合体を構成
する各成分の含有割合の範囲について検討するととも
に、当該三元共重合体に電子線等の電離放射線を照射し
て架橋させる際の架橋助剤としての、多官能性モノマー
の配合量についても検討した結果、この発明を完成する
に至った。
ふっ化ビニリデン、四ふっ化エチレンおよび六ふっ化プ
ロピレンの3種の繰り返し単位からなり、かつふっ化ビ
ニリデンの含有割合が30〜50モル%、四ふっ化エチ
レンの含有割合が30〜50モル%、六ふっ化プロピレ
ンの含有割合が10〜30モル%である三元共重合体1
00重量部に、分子内に炭素−炭素不飽和結合を2つ以
上有する多官能性モノマーを0.1〜10重量部の範囲
で配合したことを特徴とするものである。
亜りん酸エステル系化合物、または光安定剤を配合する
と、ふっ素樹脂の透明性を損なうことなく、耐熱性、と
くに耐熱老化性を向上できることを見出した。とりわけ
光安定剤としてヒンダードアミン系化合物を配合した場
合には、耐熱老化性の著しい向上が可能であった。した
がって、この発明の他のふっ素樹脂組成物は、前記三元
共重合体100重量部に、分子内に炭素−炭素不飽和結
合を2つ以上有する多官能性モノマーを0.1〜10重
量部、亜りん酸エステル系化合物を0.1〜1重量部の
範囲で配合したことを特徴とし、さらに他のふっ素樹脂
組成物は、前記三元共重合体100重量部に、分子内に
炭素−炭素不飽和結合を2つ以上有する多官能性モノマ
ーを0.1〜10重量部の割合で配合するとともに、光
安定剤を配合したことを特徴とするものである。
この発明のふっ素樹脂組成物をチューブ状に成形し、電
離放射線を照射して架橋したのち、チューブを加熱しつ
つ径方向に拡大させた状態で急冷して、熱収縮性を付与
したことを特徴とするものであり、この発明の絶縁電線
は、導体表面に、上記この発明のふっ素樹脂組成物を被
覆し、電離放射線の照射によって架橋して絶縁被覆を形
成したことを特徴とするものである。
について説明する。かかるこの発明のふっ素樹脂組成物
において使用される三元共重合体は、ふっ化ビニリデ
ン、四ふっ化エチレンおよび六ふっ化プロピレンの3種
の繰り返し単位の組成比が、それぞれ前記の範囲に限定
される。つまり上記3種の繰り返し単位の組成比は、図
1に示す組成図中、斜線で示した範囲と、それを囲む六
角形の実線上に限定される。
合がそれぞれ上記の範囲に限定されるのは、以下の理由
による。すなわちふっ化ビニリデンは耐熱性に係わるも
のであり、その含有割合が30モル%未満であるか、ま
たは50モル%を超えた場合には、そのいずれにおいて
も、とくに耐熱老化性が低下して、架橋後の熱収縮チュ
ーブや絶縁被覆が劣化しやすくなる。
後の熱収縮チューブや絶縁被覆の耐熱性を考慮すると、
上記範囲内でもとくに40モル%前後であるのが好まし
い。また四ふっ化エチレンは、結晶成分の比率と、それ
による熱収縮チューブのヒートセット性や、絶縁電線の
裂けにくさに係わるものであり、その含有割合が30モ
ル%未満では、結晶成分が失われてしまうため、熱収縮
チューブは十分なヒートセット性が得られず、また絶縁
被覆は、外部からの応力によって裂けやすいものとなっ
てしまう。
50モル%を超えた場合には、相対的に、他の2成分の
含有割合が所定の範囲を下回ってしまうので、とくに耐
熱老化性が低下して、架橋後の熱収縮チューブや絶縁被
覆が劣化しやすくなったり、あるいは柔軟性が低下し
て、限られた狭いスペースでの局所配線等に適さなくな
ったりする。また、その透明性が低下するという問題も
ある。
各特性のバランスを考慮すると、上記範囲内でもとくに
40モル%前後であるのが好ましい。さらに六ふっ化プ
ロピレンは、熱収縮チューブや絶縁電線の柔軟性に係わ
るものであり、その含有割合が10モル%未満では、熱
収縮チューブや絶縁被覆の柔軟性が低下して、限られた
狭いスペースでの局所配線等に適さなくなる。
が30モル%を超えた場合には、相対的に、他の2成分
の含有割合が所定の範囲を下回ってしまうので、とくに
耐熱老化性が低下して、架橋後の熱収縮チューブや絶縁
被覆が劣化しやすくなる。あるいは結晶成分が失われて
しまうため、熱収縮チューブは十分なヒートセット性が
得られなくなり、絶縁被覆は外部からの応力によって裂
けやすいものとなる。
上記各特性のバランスを考慮すると、上記範囲内でもと
くに20モル%前後であるのが好ましい。ふっ化ビニリ
デン、四ふっ化エチレンおよび六ふっ化プロピレンの各
成分の含有割合が、それぞれ上記範囲内にある三元共重
合体は、走査型示差熱分析法(DSC法)による解析で
は、結晶成分の融点がおよそ100〜180℃程度、結
晶成分の融解熱量が−1.0〜−20J/gであり、上
記各特性にすぐれた、適度な結晶化度を有するものであ
ることが確認された。
とくに限定されないが、三元共重合体の平均分子量が大
きすぎると、その溶融時の流動性が低下するので、たと
えば熱収縮チューブや絶縁被覆を押出成形する際の押出
速度が遅くなって、実用的な生産性が得られないおそれ
がある。そこで、実用レベルの生産性を確保するには、
溶融時の流動性の尺度であるメルトフローレート(19
0℃、荷重2160g)が、およそ0.1〜30となる
ように、平均分子量を調整するのが好ましい。
線の照射による三元共重合体の架橋が不十分であり、連
続使用可能温度が200℃以上という高度の耐熱性は得
られない。たとえば上記三元共重合体のみを厚み1.0
mmのシート状に成形したものに、加速電圧2MeVの
電子線を50〜300kGy程度照射しても、260℃
のギヤオーブン中で加熱すると、全く原型をとどめない
までに溶融してしまう。
ーブを製造した場合には、その径方向への熱膨脹が可能
であり、ヒートセット性も維持できるが、熱収縮性が不
十分となって、膨脹前の径に戻らないという問題があ
る。そこでこれらの問題を回避すべく、この発明のふっ
素樹脂組成物においては、前述したように電離放射線照
射による架橋時の架橋助剤として機能する多官能性モノ
マーが、三元共重合体100重量部に対して、0.1〜
10重量部の範囲で配合される。
未満では、依然として三元共重合体の架橋が不十分であ
り、連続使用可能温度が200℃以上という高度の耐熱
性は得られない。また、熱収縮チューブに使用した際の
熱収縮性も不十分である。一方、多官能性モノマーの配
合量が10重量部を超えても、それ以上の架橋効果は期
待できず、かえって過剰の多官能性モノマーがブリード
するという問題を生じる。
元共重合体を十分に架橋させることを考慮すると、上記
範囲内でもとくに1〜10重量部であるのが好ましい。
多官能性モノマーとしては、分子内に炭素−炭素不飽和
結合を2つ以上有する、種々の化合物が使用可能であ
る。上記多官能性モノマーとしては、たとえばトリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エチレ
ングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレート、テトラメチロールプロパンテト
ラアクリレート等があげられ、中でもとくにトリメチロ
ールプロパントリメタクリレートが、電離放射線の照射
による架橋時の着色が少ないため、この発明に好適に使
用される。
ステル系化合物、または光安定剤を配合すると、熱収縮
チューブや絶縁被覆の耐熱老化性を、さらに向上するこ
とができる。とくに光安定剤としてヒンダードアミン系
化合物を配合すると、耐熱老化性の著しい向上が可能で
ある。亜りん酸エステル系化合物の配合量は、三元共重
合体100重量部に対して、0.1〜1重量部に限定さ
れる。
1重量部未満では、その配合による耐熱老化性向上の効
果が十分に得られない。また、亜りん酸エステル系化合
物の配合量が1重量部を超えても、それ以上の耐熱老化
性向上の効果は期待できず、熱収縮チューブの場合は、
かえって透明性が低下するという問題が生じる。なお、
上記亜りん酸エステル系化合物の配合量は、耐熱老化性
向上の効果と、透明性の維持の両立を考慮すると、上記
範囲内でもとくに0.5重量部前後であるのが好まし
い。
に限定されないが、たとえばビス(2,6−ジ−ter
t−ブチル−4−フェニルメチル)ペンタエリスリトー
ル−ジ−ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリト
ール−ジ−ホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert
−ブチル−4−フェニル)ペンタエリスリトール−ジ−
ホスファイト等があげられる。
いが、三元共重合体100重量部に対して、0.05〜
5重量部であるのが好ましく、0.1〜1重量部である
のがさらに好ましい。光安定剤の配合量が0.05重量
部未満では、その配合による耐熱老化性向上の効果が十
分に得られないおそれがある。また、光安定剤の配合量
が5重量部を超えても、それ以上の耐熱老化性向上の効
果は期待できず、熱収縮チューブの場合は、かえって透
明性が低下するという問題が生じるおそれもある。
が、たとえば2,2−ジヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、2,2′−メ
チレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フ
ェノール〕《以下「BTAZ」と略称する》等のベン
ゾトリアゾール系化合物、2−エトキシ−2−エチルし
ゅう酸ビスアニリド等のしゅう酸アニリド系化合物、ポ
リ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ア
ミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}
{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)イミノ}]《以下「HALS
」と略称する》や、テトラキス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタ
ンテトラカルボキシレート《以下「HALS」と略称
する》等のヒンダードアミン系化合物、などがあげら
れ、この中でもとくにヒンダードアミン系化合物が、前
述したように耐熱老化性向上の効果にきわめてすぐれる
ため、好適に使用される。
透明性があまり要求されない場合には、この発明のふっ
素樹脂組成物に、酸化亜鉛(亜鉛華)等の加硫促進剤
や、あるいは導体を腐蝕するふっ酸の発生を抑制する効
果のある、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の無
機系の受酸剤を配合してもよい。加硫促進剤や受酸剤の
配合量は、従来と同程度でよい。
の添加剤を配合してもよい。この発明のふっ素樹脂組成
物は、上記各成分を、たとえばオープンロールミキサ
ー、バンバリーミキサー、加圧型ニーダー、二軸混練機
等の既知の装置を用いて混合することで製造される。ま
た、この発明のふっ素樹脂組成物を、熱収縮チューブや
絶縁電線の製造に使用する際には、ペレタイザー等を用
いてペレット化すればよい。
て説明する。この発明の熱収縮チューブは、上記この発
明のふっ素樹脂組成物を材料とすること以外は、従来と
同様にして製造される。その内径や厚み等はとくに限定
されず、熱収縮チューブや電線の規格等に合わせたサイ
ズにすればよい。
は、まず押出成形等の既知の成形加工方法によって、こ
の発明のふっ素樹脂組成物を、熱収縮後の径を有するチ
ューブ状に成形する。つぎにこのチューブに、加速電子
線を30〜200kGy程度、より好ましくは50〜1
00kGy程度照射して、三元共重合体を架橋させる。
点以上の温度で加熱しつつ、その内部に圧縮空気を送り
込む等してチューブを所定の径に膨らませた後、速やか
に冷却すると、この発明の熱収縮チューブが製造され
る。上記この発明の熱収縮チューブは良好な熱収縮性を
有しており、再度、三元共重合体の融点以上の温度で加
熱すると熱収縮して、たとえば電線の接続部等に密着す
る。また、この発明の熱収縮チューブはヒートセット性
にすぐれており、室温下で自然に収縮して、熱収縮性を
失うおそれがない。しかもこの発明の熱収縮チューブ
は、耐熱性、柔軟性および透明性にもすぐれたものであ
る。
する。この発明の絶縁電線は、導体の表面に、この発明
のふっ素樹脂組成物からなる絶縁被覆を形成したもので
ある。導体としては、銅、軟銅、銀、ニッケルめっき軟
銅、すずめっき軟銅等の従来公知の導体材料からなるも
のが、いずれも使用可能である。
押出成形等の既知の成形加工方法によって、導体の表面
に、この発明のふっ素樹脂組成物を被覆する。つぎに、
上記のようにして導体の表面に被覆されたふっ素樹脂組
成物に、加速電子線を30〜200kGy程度、より好
ましくは50〜100kGy程度照射して三元共重合体
を架橋させると、絶縁被覆が形成されて、この発明の絶
縁電線が製造される。
電線の規格等に合わせた厚みにすればよい。上記この発
明の絶縁電線は、外部からの応力によって裂けにくい
上、耐熱性、柔軟性にもすぐれたものである。なお、こ
の発明に類似したものとして、特開平2−59325号
公報には、ふっ化ビニリデンと四ふっ化エチレンと六ふ
っ化プロピレンが、重量比で65〜75:15〜25:
5〜15の割合で含有された三元共重合体を、特定の多
官能性モノマーで架橋させた熱収縮チューブが開示され
ている。
ている三元共重合体の、上記各成分の含有割合をモル%
に換算すると、図1に一点鎖線で示す範囲となり、この
発明における範囲(斜線で示す範囲)とは大きく離れて
いる。この発明のふっ素樹脂組成物、熱収縮チューブお
よび絶縁電線で使用している三元共重合体は、上記先願
公報で使用している三元共重合体と比べて、とくにふっ
化ビニリデンの含有割合が少なく、その分だけ耐熱老化
性にすぐれたものである。このことは、以下に示す実施
例、比較例の結果からも明らかである。
て説明する。 《熱収縮チューブ》 実施例1 約40モル%のふっ化ビニリデンと、約40モル%の四
ふっ化エチレンと、約20モル%の六ふっ化プロピレン
との三元共重合体〔住友スリーエム(株)製の商品名T
HV200G、融点:124℃、融解熱量(DSC
法):−5.4J/g〕100重量部に、多官能性モノ
マーであるトリメチロールプロパントリメタクリレート
1重量部を配合し、160〜180℃に設定した二軸混
合機を用いて溶融、混練してふっ素樹脂組成物を得た。
イザーを用いてペレット化した後、このペレットを、単
軸溶融押出機(30mmφ、L/D=24)を用いて、
押出温度200℃の条件で押出成形して、内径4.0m
mφ、肉厚0.3mmのチューブを得、このチューブ
を、加速電圧2MeV、線量50kGyの電子線を照射
して架橋させた。
閉じ、他端に圧縮空気の配管を接続した状態で、160
℃に設定した恒温槽に浸漬した。そして配管から圧縮空
気を送り込んで、チューブを、その内径が8.0mmφ
になるまで膨らませた後、ただちに恒温槽から取り出し
て水冷することでチューブに熱収縮性を付与して、実施
例1の熱収縮チューブを得た。 実施例2 トリメチロールプロパントリメタクリレートに代えて、
多官能性モノマーとして、トリアリルイソシアヌレート
2重量部を配合するとともに、電子線の照射線量を10
0kGyとしたこと以外は実施例1と同様にして、実施
例2の熱収縮チューブを得た。 実施例3 トリメチロールプロパントリメタクリレートに代えて、
多官能性モノマーとして、トリアリルイソシアヌレート
2重量部を配合し、さらに亜りん酸エステル系化合物で
あるジステアリルペンタエリスリトール−ジ−ホスファ
イト0.5重量部を配合するとともに、電子線の照射線
量を100kGyとしたこと以外は実施例1と同様にし
て、実施例3の熱収縮チューブを得た。 比較例1 実施例1で使用したのと同じ三元共重合体の原料ペレッ
トを、多官能性モノマーを配合しないそのままの状態で
押出機に使用するとともに、電子線の照射線量を100
kGyとしたこと以外は実施例1と同様にして、比較例
1の熱収縮チューブを得た。 比較例2 実施例1で使用した三元共重合体に代えて、約20モル
%のふっ化ビニリデンと、約60モル%の四ふっ化エチ
レンと、約20モル%の六ふっ化プロピレンとの三元共
重合体〔住友スリーエム(株)製の商品名THV500
G、融点:168℃、融解熱量(DSC法):−10.
9J/g〕100重量部を使用し、かつ多官能性モノマ
ーであるトリメチロールプロパントリメタクリレートの
配合量を2重量部とするとともに、電子線の照射線量を
100kGyとしたこと以外は実施例1と同様にして、
比較例2の熱収縮チューブを得た。 比較例3 実施例1で使用した三元共重合体に代えて、約50モル
%のふっ化ビニリデンと、約50モル%の四ふっ化エチ
レンとの二元共重合体〔三菱油化(株)製の商品名カイ
ナー7201、融点:121℃〕100重量部を使用
し、かつ多官能性モノマーであるトリメチロールプロパ
ントリメタクリレートの配合量を2重量部とするととも
に、電子線の照射線量を100kGyとしたこと以外は
実施例1と同様にして、比較例3の熱収縮チューブを得
た。 比較例4 実施例1で使用した三元共重合体に代えて、約40モル
%のふっ化ビニリデンと、約25モル%の四ふっ化エチ
レンと、約35モル%の六ふっ化プロピレンとの三元共
重合体〔住友スリーエム(株)製〕100重量部を使用
し、かつ多官能性モノマーであるトリメチロールプロパ
ントリメタクリレートの配合量を2重量部とし、さらに
両者を室温のオープンロールで混練するとともに、電子
線の照射線量を100kGyとしたこと以外は実施例1
と同様にして架橋されたチューブを作製した。そして、
このチューブを用いて、実施例1と同条件で、熱収縮チ
ューブを作製しようとしたが、チューブにヒートセット
性がなく、恒温槽から取り出して水冷すると自然に元の
寸法まで収縮してしまい、熱収縮チューブを製造するこ
とができなかった。 比較例5 実施例1で使用した三元共重合体に代えて、約70モル
%のふっ化ビニリデンと、約20%の四ふっ化エチレン
と、約10%の六ふっ化プロピレンとの三元共重合体
〔三菱油化(株)製の商品名カイナー9301、融点:
91.2℃〕100重量部を使用したこと以外は実施例
1と同様にして、比較例5の熱収縮チューブを得た。
ついて、以下の各試験を行って、その特性を評価した。 ヒートセット性試験 各実施例、比較例で作製した熱収縮チューブを室温で約
1日間放置した後、その内径を測定して、内径に全く変
化がみられなかったものをヒートセット性良好(○)、
比較例4ほどではないが内径が僅かに縮小したものを、
実用上差し支えないのでヒートセット性可(△)、そし
て熱収縮チューブとして実用できない比較例4をヒート
セット性不良(×)として評価した。 熱収縮性試験 各実施例、比較例で作製した熱収縮チューブを外径6.
0mmφのアルミニウム棒に被せ、160℃に設定した
恒温槽内に1分間、浸漬した後、取り出し、熱収縮して
アルミニウム棒に密着したものを熱収縮性良好(○)、
熱収縮しなかったもの、あるいは熱収縮したがアルミニ
ウム棒に密着しなかったものを熱収縮性不良(×)とし
て評価した。 可視光透過率測定 各実施例、比較例で作製した熱収縮チューブの、波長4
00〜800nmの光の平均透過率を、分光光度計を用
いて測定した。 初期物理特性試験 各実施例、比較例において熱収縮チューブを製造する過
程で、電子線の照射による架橋後、熱拡張前の架橋チュ
ーブを切断して、長さ100mmの試験片を作製した。
そしてこの試験片を用いて、JIS K 6301「加
硫ゴム物理試験方法」の第3項「引張試験」に所載の試
験方法に準じて、各試験片の引張強さ〔kg/mm2 〕
および破断伸び〔%〕を測定した。さらに柔軟性評価の
ため、上記試験片の、2%伸び時の引張応力を測定し、
それを50倍してセカントモジュラス〔kg/mm2 〕
とした。 熱老化後物理特性試験I 上記初期物理特性試験にて作製したのと同じ試験片を、
260℃のギヤオーブン中で、96時間、熱老化させた
後、上記と同様にして、各試験片の引張強さ〔kg/m
m2 〕および破断伸び〔%〕を測定した。なお比較例1
の試験片は、260℃のギヤオーブン中で加熱したとこ
ろ溶融してしまったため、測定を断念した。
記各表の多官能性モノマー欄の符号は、下記の各化合物
を示している。 TMPT:トリメチロールプロパントリメタクリレート TAIC:トリアリルイソシアヌレート
配合しなかった比較例1の熱収縮チューブは架橋が不十
分であり、連続使用可能温度が200℃以上という高度
の耐熱性が得られないことがわかった。また上記比較例
1の熱収縮チューブは、熱収縮性も不十分であった。ま
た、三元共重合体の組成が違う比較例2の熱収縮チュー
ブ、ならびにふっ化ビニリデンと四ふっ化エチレンの二
元共重合体を用いた比較例3の熱収縮チューブは、いず
れもセカントモジュラス値が高いことから、柔軟性に欠
けるものであることがわかった。また、これら比較例
2、3の熱収縮チューブは透明性も不十分であった。
比較例1のように溶融はしなかったが、熱老化後の伸び
が0%に低下しており、耐熱老化性がわるいこともわか
った。さらに、前述した先願公報(特開平2−5932
5号公報)の実施例1に相当する比較例5の熱収縮チュ
ーブは、比較例2ほどではないが耐熱老化性が十分でな
いことがわかった。
ブはいずれも、ヒートセット性および熱収縮性が良好で
あったことから、熱収縮チューブとして実用可能であ
り、またセカントモジュラス値が低いことから、柔軟性
にすぐれており、しかも可視光透過率が高いことから、
透明性にすぐれることがわかった。また上記各実施例の
熱収縮チューブはいずれも、260℃、96時間の熱老
化前後の物理特性値の変化が小さいことから、良好な耐
熱老化性を有することがわかった。
ジステアリルペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト
を配合した実施例3の熱収縮チューブは、他の実施例に
比べて260℃、96時間の熱老化前後の物理特性値の
変化が小さいことから、耐熱老化性にすぐれることがわ
かった。 実施例4 実施例1で使用したのと同じ三元共重合体100重量部
に、多官能性モノマーであるトリメチロールプロパント
リメタクリレート1重量部と、ヒンダードアミン系化合
物である前記HALS0.2重量部とを配合したこと
以外は、実施例1と同様にして、実施例4の熱収縮チュ
ーブを得た。 実施例5 トリメチロールプロパントリメタクリレートに代えて、
多官能性モノマーとして、トリアリルイソシアヌレート
1重量部を配合し、かつヒンダードアミン系化合物であ
るHALSの配合量を0.4重量部とするとともに、
電子線の照射線量を100kGyとしたこと以外は、実
施例4と同様にして、実施例5の熱収縮チューブを得
た。 実施例6 トリメチロールプロパントリメタクリレートの配合量を
2重量部とするとともに、HALSに代えて、同じヒ
ンダードアミン系化合物である、前記HALS0.3
重量部を配合したこと以外は実施例4と同様にして、実
施例6の熱収縮チューブを得た。 実施例7 トリメチロールプロパントリメタクリレートに代えて、
多官能性モノマーとして、トリアリルイソシアヌレート
1重量部を配合し、かつHALSに代えて、ベンゾト
リアゾール系化合物である、前記BTAZ0.4重量
部を配合するとともに、電子線の照射線量を100kG
yとしたこと以外は、実施例4と同様にして、実施例7
の熱収縮チューブを得た。
て、前記ヒートセット性試験、熱収縮性試験、可視光透
過率測定、および初期物理特性試験の各試験と、以下の
熱老化後物理特性試験II、III とを行って、その特性を
評価した。また比較のために、前記実施例1、3につい
ても、上記の各試験を行った。 熱老化後物理特性試験II 前記初期物理特性試験にて作製したのと同じ試験片を、
260℃のギヤオーブン中で、15日間、熱老化させた
後、前記と同様に各試験片の引張強さ〔kg/mm〕お
よび破断伸び〔%〕を測定した。 熱老化後物理特性試験III 前記初期物理特性試験にて作製したのと同じ試験片を、
260℃のギヤオーブン中で、30日間、熱老化させた
後、前記と同様に各試験片の引張強さ〔kg/mm〕お
よび破断伸び〔%〕を測定した。
の多官能性モノマー欄の符号は、前記表1〜3と同じ化
合物を示している。また光安定剤欄の符号は、前記のと
おりである。
熱収縮チューブはいずれも、ヒートセット性および熱収
縮性が良好であったことから、熱収縮チューブとして実
用可能であり、またセカントモジュラス値が低いことか
ら、柔軟性にすぐれており、しかも可視光透過率が高い
ことから、透明性にすぐれることがわかった。また、先
の熱老化後物理特性試験Iより条件が過酷な260℃、
15日間の熱老化後物理特性試験IIの結果をみると、光
安定剤も亜りん酸エステル系化合物も配合しない実施例
1は、測定不能なほど、物理特性値が著しく低下し、ま
た亜りん酸エステル系化合物を配合した実施例3、およ
びベンゾトリアゾール系化合物を配合した実施例7も、
上記実施例1ほどではないが、物理特性値が大きく低下
したが、ヒンダードアミン系化合物を配合した実施例4
〜6はいずれも、熱老化前後の物理特性値の変化が小さ
く、このことからヒンダードアミン系化合物を配合する
と、耐熱老化性をさらに著しく向上できることが確認さ
れた。
に条件が過酷な260℃、30日間の熱老化後物理特性
試験III を行ったところ、この過酷な条件下でも、十分
な耐熱老化性を有することが確認された。 《絶縁電線》 実施例8 実施例1で使用したのと同じ三元共重合体100重量部
に、多官能性モノマーであるトリメチロールプロパント
リメタクリレート4重量部、加硫促進剤である亜鉛華1
0重量部を配合し、160〜180℃に設定した二軸混
合機を用いて溶融、混練してふっ素樹脂組成物を得た。
イザーを用いてペレット化した後、このペレットを、単
軸溶融押出機(30mmφ、L/D=24)を用いて、
押出温度200℃の条件で、外径0.8mmφのニッケ
ルめっき軟銅導体上に押し出し被覆した後、加速電圧2
MeV、線量200kGyの電子線を照射して架橋させ
て、厚み0.4mmの絶縁被覆を形成して、実施例8の
絶縁電線を得た。 比較例6 比較例4で使用したのと同じ三元共重合体100重量部
に、多官能性モノマーであるトリメチロールプロパント
リメタクリレート2重量部を配合し、両者を室温のオー
プンロールで混練してふっ素樹脂組成物を得た。
実施例8と同様にして、比較例6の絶縁電線を得た。上
記実施例8、比較例6の絶縁電線から絶縁被覆を剥離し
て長さ100mmの試験片を作製し、この試験片の、初
期、ならびに260℃、96時間熱老化後の引張強さ
〔kg/mm2 〕と破断伸び〔%〕および初期のセカン
トモジュラス値〔kg/mm2 〕を、前記物理特性試験
に則って測定した。
較例6の絶縁電線Dの導体D1と、金属エッジE(先端
半径0.4mmR、先端角度90°)との導通を、検流
計Mで測定し、かつ当該金属エッジEと絶縁電線Dとに
かかる荷重(kg)を測定しつつ、上記金属エッジE
を、5mm/分の速度で絶縁電線Dの絶縁被覆D2に圧
接し、金属エッジEと導体D1とが初めて導通した荷重
を記録して、絶縁被覆の裂けにくさを評価した。
の絶縁被覆は、耐熱老化性および柔軟性にすぐれるとと
もに、外部からの応力によって裂けにくいことがわかっ
た。
樹脂組成物は、特定の組成を有する三元共重合体に、架
橋助剤としての多官能性モノマーを所定の割合で配合し
たものゆえ、耐熱性、柔軟性およびヒートセット性にす
ぐれ、しかも透明性の高い熱収縮チューブや、あるいは
耐熱性および柔軟性にすぐれ、かつ裂けにくい絶縁被覆
を形成することが可能となる。
上記三元共重合体と多官能性モノマーに、さらに亜りん
酸エステル系化合物、または光安定剤を配合したものゆ
え、耐熱性、とくに耐熱老化性を向上できる。とりわけ
光安定剤としてヒンダードアミン系化合物を添加した場
合には、耐熱老化性の著しい向上が可能となる。またこ
の発明の熱収縮チューブは、上記ふっ素樹脂組成物から
なるため、耐熱性、柔軟性およびヒートセット性にすぐ
れ、しかも透明性が高いという特有の作用効果を奏す
る。
覆が、上記ふっ素樹脂組成物からなるため、当該絶縁被
覆が耐熱性および柔軟性にすぐれ、かつ裂けにくいとい
う特有の作用効果を奏する。
重合体の組成範囲を示す、グラフである。
の裂けにくさを評価する方法を示す概略図である。
Claims (6)
- 【請求項1】ふっ化ビニリデン、四ふっ化エチレンおよ
び六ふっ化プロピレンの3種の繰り返し単位からなり、
かつふっ化ビニリデンの含有割合が30〜50モル%、
四ふっ化エチレンの含有割合が30〜50モル%、六ふ
っ化プロピレンの含有割合が10〜30モル%である共
重合体100重量部に、分子内に炭素−炭素不飽和結合
を2つ以上有する多官能性モノマーを0.1〜10重量
部の範囲で配合したことを特徴とするふっ素樹脂組成
物。 - 【請求項2】ふっ化ビニリデン、四ふっ化エチレンおよ
び六ふっ化プロピレンの3種の繰り返し単位からなり、
かつふっ化ビニリデンの含有割合が30〜50モル%、
四ふっ化エチレンの含有割合が30〜50モル%、六ふ
っ化プロピレンの含有割合が10〜30モル%である共
重合体100重量部に、分子内に炭素−炭素不飽和結合
を2つ以上有する多官能性モノマーを0.1〜10重量
部、亜りん酸エステル系化合物を0.1〜1重量部の範
囲で配合したことを特徴とするふっ素樹脂組成物。 - 【請求項3】ふっ化ビニリデン、四ふっ化エチレンおよ
び六ふっ化プロピレンの3種の繰り返し単位からなり、
かつふっ化ビニリデンの含有割合が30〜50モル%、
四ふっ化エチレンの含有割合が30〜50モル%、六ふ
っ化プロピレンの含有割合が10〜30モル%である共
重合体100重量部に、分子内に炭素−炭素不飽和結合
を2つ以上有する多官能性モノマーを0.1〜10重量
部の範囲で配合するとともに、光安定剤を配合したこと
を特徴とするふっ素樹脂組成物。 - 【請求項4】光安定剤が、ヒンダードアミン系化合物で
ある請求項3記載のふっ素樹脂組成物。 - 【請求項5】上記請求項1〜4のいずれかに記載のふっ
素樹脂組成物をチューブ状に成形し、電離放射線を照射
して架橋したのち、チューブを加熱しつつ径方向に拡大
させた状態で急冷して、熱収縮性を付与したことを特徴
とする熱収縮チューブ。 - 【請求項6】導体表面に、請求項1〜4のいずれかに記
載のふっ素樹脂組成物を被覆し、電離放射線の照射によ
って架橋して絶縁被覆を形成したことを特徴とする絶縁
電線。
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