JPH08229904A - 中空孔を有するコンクリート成形体の製造方法及びコンクリート成形体の中空孔成形用中型 - Google Patents

中空孔を有するコンクリート成形体の製造方法及びコンクリート成形体の中空孔成形用中型

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JPH08229904A
JPH08229904A JP4031295A JP4031295A JPH08229904A JP H08229904 A JPH08229904 A JP H08229904A JP 4031295 A JP4031295 A JP 4031295A JP 4031295 A JP4031295 A JP 4031295A JP H08229904 A JPH08229904 A JP H08229904A
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武美 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】内部に開口部よりも大きい任意形状の空洞をも
つ中空孔を有するコンクリート成形体を簡単に製造する
ことができる製造方法、及びそのようなコンクリート成
形体の製造に用いて好適な中空孔成形用中型を提供す
る。 【構成】空気を注入することによりコンクリート成形体
6に形成される中空孔63と対応する形状に膨張可能な
ゴムチューブ2を有する中空孔成形用中型1を型枠7の
所定位置に装着する工程と、中空孔成形用中型1内に空
気を注入し、ゴムチューブ2を中空孔63と対応する形
状に膨張させる工程と、型枠7内にコンクリート6aを
打設し、コンクリート6aを成形した後、養生して硬化
させる工程と、硬化して形成されたコンクリート成形体
6中の中空孔成形用中型1から空気を排出してゴムチュ
ーブ2を収縮させた後、中空孔成形用中型1を開口部7
1から抜出し、脱型する工程と、を実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中空孔を有するコンク
リート成形体の製造方法及びコンクリート成形体の中空
孔成形用中型に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、魚等の水性生物の環境を保護す
る観点から、海中人工漁礁、河川の護岸擁壁魚巣ブロッ
ク、河川床擬岩ブロック等として、中空孔を有するコン
クリート成形体が採用されている。このようなコンクリ
ート成形体の製造は、一般には、中空孔の形状に対応す
る金属パイプ等の中空孔成形用中型を所定位置に配置し
た型枠を用意し、その型枠内にコンクリートを打設し、
次いでそのコンクリートを締固めて成形し養生した後、
硬化したコンクリートを脱型することによって行われて
いる。
【0003】ところで、魚巣用としてのコンクリート成
形体は、中空孔の内部が例えば球形や紡錘形等のように
開口部よりも大きい空洞となっているものが好ましい。
しかし、そのような中空孔を有するコンクリート成形体
を製造する場合には、上記のような中空孔成形用中型を
用いると脱型する際にコンクリート成形体から抜取るこ
とができない。そのため、一般には、予め2個以上に分
割したコンクリート成形体を中間製品としてそれぞれ作
製し、それらの中間製品を互いに繋ぎ合わせて一体化す
るという方法が採用されている。
【0004】また、特公平4−74162号公報には、
中央部で球状に膨らんだ空洞を有するコンクリート成形
体の製造方法が開示されている。この製造方法では、コ
ンクリートの養生温度よりも高い温度に加熱されること
によって固体の状態から流動状態に変化するバインダと
充填材との混合物からなるオス型を圧縮成形により作製
し、そのオス型を配設した型枠中にコンクリートを打設
し、そのコンクリートを成形し養生して硬化させた後、
前記オス型を加熱処理により流動化させてコンクリート
成形体の外部へ排出し除去するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、内部に表面
開口部よりも大きい空洞をもつ中空孔を有するコンクリ
ート成形体を製造するに際して、上記のように、分割形
成した複数の中間製品を繋ぎ合わせて一体化する方法を
採用した場合には、中空孔成形用中型を用いるときのよ
うに1回のコンクリート成形工程を経るのみでは製造す
ることができず、多くの手数と手間がかかり、高い生産
性が得られないという問題がある。
【0006】また、上記公報に開示された製造方法の場
合には、バインダと充填材との混合物を圧縮成形して作
製するオス型をそれぞれのコンクリート成形体を製造す
る毎に作製しなければならず、かつそのオス型を除去す
る際に加熱処理を行う等の煩雑な作業工程を伴うため、
やはり高い生産性が得られないという問題がある。本発
明は上記問題に鑑み案出されたものであり、内部に開口
部よりも大きい任意形状の空洞をもつ中空孔を有するコ
ンクリート成形体を簡単に製造することができる製造方
法、及びそのようなコンクリート成形体の製造に用いて
好適な中空孔成形用中型を提供することを解決すべき課
題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の中空孔を有するコンクリート成形体の製造方法は、
内部に開口部よりも大きい任意形状の空洞をもつ中空孔
を有する中空孔を有するコンクリート成形体を成形する
型枠の所定位置に、空気を注入することにより前記中空
孔と対応する形状に膨張可能なゴムチューブを有する中
空孔成形用中型を装着する工程と、前記中空孔成形用中
型内に空気を注入し、前記ゴムチューブを前記中空孔と
対応する形状に膨張させる工程と、前記型枠内にコンク
リートを打設し、該コンクリートを成形した後、養生し
て硬化させる工程と、硬化して形成されたコンクリート
成形体中の前記中空孔成形用中型から空気を排出して前
記ゴムチューブを収縮させた後、前記中空孔成形用中型
を前記開口部から抜出し、脱型する工程と、からなるこ
とを特徴とするものである。
【0008】そして、本発明のコンクリート成形体の中
空孔成形用中型は、内部に開口部よりも大きい任意形状
の空洞をもつ中空孔を有するコンクリート成形体を製造
する際に型枠に少なくとも一端部が保持されて前記中空
孔を形成する部位に配設される中空孔成形用中型であっ
て、前記空洞と対応する形状に大きく膨張する大膨張部
を一部にもち前記中空孔と対応する形状に膨張可能なゴ
ムチューブと、該ゴムチューブの一端側に装着され該ゴ
ムチューブ内に空気を導入する導入口を有する連結部材
と、から構成されていることを特徴とするものである。
【0009】本発明の中空孔成形用中型の好適な態様と
して、ゴムチューブは、周方向の少なくとも一部分に長
手方向に沿って埋設されゴムチューブの膨張を規制する
補強材を有する。
【0010】
【作用】本発明の中空孔成形用中型を型枠に組付ける場
合には、型枠に形成された中型保持用の開口部にゴムチ
ューブの少なくとも一端部が保持されるようにして所定
位置に配置する。そして、連結部材の導入口から中空孔
成形用中型内に空気や水等の流体を注入してゴムチュー
ブを膨張させる。これにより、ゴムチューブの開口部に
保持された端部が開口部に圧着するとともに大膨張部が
端部よりも大きく膨張し、ゴムチューブ全体がコンクリ
ート成形体に形成されるべき中空孔と対応する形状とな
って、型枠への組付けが完了する。
【0011】一方、コンクリート成形体が形成された
後、中空孔成形用中型を型枠から取外す場合には、連結
部材の導入口を介して中空孔成形用中型内の流体を排出
すると、ゴムチューブがコンクリート成形体の中空孔の
表面及び型枠の開口部から離脱しつつ収縮する。これに
より、ゴムチューブは大膨張部が大きく収縮することに
より全体が略同径となり型枠の開口部よりも小さい元の
大きさに復元する。その状態で中空孔成形用中型を型枠
の開口部から抜出せば、中空孔成形用中型が容易に取外
される。
【0012】なお、本発明の中空孔成形用中型のゴムチ
ューブに、周方向の少なくとも一部分に長手方向に沿っ
て埋設されゴムチューブの膨張を規制する補強材を有す
るようにすれば、ゴムチューブの膨張率が周方向におい
て変則的になり、膨張形状は異形となる。これにより、
ゴムチューブの膨張形状を任意の異形に設定可能とな
る。また、ゴムチューブが膨張したときにゴムチューブ
の長手方向における曲がり変形や反り変形の発生が防止
される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。 〔実施例1〕図1は本実施例において製造される魚巣用
コンクリート成形体の断面図であって、このコンクリー
ト成形体6は、両端に開口部61をもち内部に開口部6
1よりも大きい球状の空洞62をもつ中空孔63を有す
る。このコンクリート成形体6は、図2に示す中空孔成
形用中型1を用いて製造するものであり、その製造方法
を説明する前に、先ず中空孔成形用中型1について説明
する。
【0014】本実施例の中空孔成形用中型1は、図2に
示すように、円筒状のゴムチューブ2と、ゴムチューブ
2の一端側の開口を閉塞する栓部材3と、ゴムチューブ
2の他端側に装着された連結部材4とで構成されてい
る。ゴムチューブ2は、コンクリート成形体6に形成さ
れる中空孔63と対応する形状に膨張可能に形成されて
おり、型枠の両側壁に対向して形成された中型保持用の
開口部にその両端が保持されるように、両開口部間の距
離よりも十分に長い長さに形成されている。このゴムチ
ューブ2の両端部分には、ゴムチューブ2が膨張したと
きに型枠の開口部よりも若干大きくなる程度に径方向へ
の伸びを規制する第1補強繊維層21が埋設されてい
る。また、ゴムチューブ2の中央部分には、コンクリー
ト成形体に形成される球状の空洞62と対応する形状に
ゴムチューブ2が大きく膨張するのを可能にする第2補
強繊維層22が埋設されており、この中央部分は大膨張
部23を形成している。
【0015】栓部材3は、ゴムチューブ2の一端側の開
口内周に嵌合された金属性の栓体31と、ゴムチューブ
2の一端部外周に装着されその一端部を栓体31と共に
保持する保持金具32とで構成されている。連結部材4
は、ゴムチューブ2の他端側の開口内周に嵌合された口
金41と、口金41にねじ止めされ、接続される空気導
入ホース(図示せず)によりゴムチューブ2内に空気を
導入する導入口42を有するカプラ43と、ゴムチュー
ブ2の他端部外周に装着されその他端部を口金41と共
に保持する保持金具44とで構成されている。
【0016】本実施例の中空孔成形用中型1は以上のよ
うに構成されており、以下、この中型1を用いて行う図
2に示すコンクリート成形体6の製造方法を説明する。
先ず、図3(a)に示すように、コンクリート成形体6
を成形する型枠7の両側壁に対向して形成された開口部
71にゴムチューブ2の両端部が保持されるようにして
中空孔成形用中型1を装着する。
【0017】次に、連結部材4に連結した空気導入ホー
スを介して導入口42から中空孔成形用中型1内に空気
を注入し、ゴムチューブ2を膨張させる。これにより、
図3(b)に示すように、ゴムチューブ2の両端部分が
第1補強繊維層21に規制されて所定の大きさに膨張し
型枠7の開口部71に圧着するとともに、その中央部分
の大膨張部23が第2補強繊維層22に規制されつつ球
状に大きく膨張し、ゴムチューブ2全体がコンクリート
成形体6に形成されるべき中空孔63と対応する形状と
なる。
【0018】次に、図3(c)に示すように、所定量の
セメント、砂利及び水等を配合し混練したコンクリート
6aを型枠7内に打設し、そのコンクリート6aを成形
した後、所定時間養生して硬化させる。そして、コンク
リート6aが硬化してコンクリート成形体6が形成され
た後、連結部材4の導入口42より中空孔成形用中型1
内の空気を排出しゴムチューブ2を収縮させる。これに
より、図3(d)に示すように、ゴムチューブ2がコン
クリート成形体6の中空孔63の表面及び型枠7の開口
部71から離脱しつつ収縮し、ゴムチューブ2は大膨張
部23が大きく収縮することにより全体が略同径となり
型枠7の開口部71よりも小さい元の大きさに復元す
る。その状態になった中空孔成形用中型1を型枠7の開
口部71から抜出すとともに脱型する。これにより、図
2に示すようなコンクリート成形体6が完成する。
【0019】以上のように、本実施例の製造方法は、空
気を注入することによりコンクリート成形体6の中空孔
63と対応する形状に膨張可能なゴムチューブ2を有す
る中空孔成形用中型1を用いているため、容易な作業で
かつ一回の成形工程により、内部に開口部61よりも大
きい任意形状の空洞62をもつ中空孔63を有するコン
クリート成形体6を簡単に製造することができる。
【0020】そして、本実施例で用いられる中空孔成形
用中型1は、その中央部に大きく膨張する大膨張部23
をもち中空孔63と対応する形状に膨張可能なゴムチュ
ーブ2を有するため、上記のようなコンクリート成形体
6の製造に好適に用いることができる。また、空気を注
入して膨張させたり空気を排出して収縮させることによ
りその取付け作業や取外し作業を容易に行うことがで
き、かつ内部が空洞となるゴムチューブ2を主体として
構成されているため軽量化し、その取扱いを容易にする
ことができる。
【0021】〔実施例2〕図4は本実施例において製造
される魚巣用コンクリート成形体の断面図である。この
コンクリート成形体8は、一端に開口部81をもち内部
に開口部81よりも大きい球状の空洞82をもつ中空孔
83を有するものであり、中空孔83の一端にのみ開口
部81を有する点で上記実施例1のものと異なる。
【0022】そして、本実施例で用いられる中空孔成形
用中型11は、図5に示すように、円筒状のゴムチュー
ブ12と、ゴムチューブ12の一端側の開口を閉塞する
栓部材13と、ゴムチューブ12の他端側に装着され空
気の導入口142を有する連結部材14と、栓部材13
を着脱自在に保持する固定キャップ15とで構成されて
いる。この中空孔成形用中型11は、上記実施例1のも
のとゴムチューブ12が異なり、かつ固定キャップ15
を有する点で異なる。
【0023】ゴムチューブ12は、コンクリート成形体
8に形成される中空孔83と対応する形状に膨張可能に
形成されており、型枠の一方の側壁に形成された中型保
持用の開口部にその一端が保持されるように、両側壁間
の距離よりも短い長さに形成されている。このゴムチュ
ーブ12の連結部材14が装着される側の一端部分に
は、ゴムチューブ12が膨張したときに型枠の開口部よ
りも若干大きくなる程度に径方向への伸びを規制する第
1補強繊維層121が埋設されている。そして、ゴムチ
ューブ12の中央部から他端部にわたる部分には、コン
クリート成形体8に形成される球状の空洞82と対応す
る形状にゴムチューブ12が大きく膨張するのを可能に
する第2補強繊維層122が埋設され、この部分に大膨
張部123が形成されている。
【0024】固定キャップ15は、中空孔成形用中型1
1が型枠に装着されたときに栓部材13の部分を保持
し、コンクリート成形体の形成後にはその中に埋め込ま
れるものである。この固定キャップ15は、樹脂又は鉄
等により有底円筒状に形成され、その開口端がゴムチュ
ーブ12の大膨張部123と重なるようにして栓部材1
3の部分に着脱自在に被冠されている。これにより、ゴ
ムチューブ12の大膨張部123が膨張すると固定キャ
ップ15の開口端に圧接し、固定キャップ15の内側が
シール可能である。
【0025】なお、本実施例の栓部材13及び連結部材
14は、上記実施例1と略同一のものであるため詳しい
説明は省略する。本実施例の中空孔成形用中型11は以
上のように構成されており、以下、この中型11を用い
て行う図4に示すコンクリート成形体8の製造方法を説
明する。先ず、図6(a)に示すように、コンクリート
成形体8を成形する型枠9の一側壁に形成された開口部
91にゴムチューブ12の一端部が保持されるととも
に、栓部材13の部分を保持する固定キャップ15が型
枠9の所定位置に保持されるようにして中空孔成形用中
型11を装着する。
【0026】次に、連結部材に連結した空気導入ホース
を介して導入口142から中空孔成形用中型11内に空
気を注入し、ゴムチューブ12を膨張させる。これによ
り、図6(b)に示すように、ゴムチューブ12の一端
部分が第1補強繊維層121に規制されて所定の大きさ
に膨張し型枠9の開口部91に圧着するとともに、その
中央部から他端部にわたって形成された大膨張部123
が第2補強繊維層122に規制されつつ球状に大きく膨
張し、ゴムチューブ12全体がコンクリート成形体8に
形成されるべき中空孔83と対応する形状となる。また
このとき、ゴムチューブ12の大膨張部123が膨張す
ると固定キャップ15の開口端に圧接し、固定キャップ
15の内側がシールされる。
【0027】次に、図6(c)に示すように、所定量の
セメント、砂利及び水等を配合し混練したコンクリート
8aを型枠9内に打設し、そのコンクリート8aを成形
した後、所定時間養生して硬化させる。そして、コンク
リート8aが硬化してコンクリート成形体8が形成され
た後、連結部材14の導入口142より中空孔成形用中
型11内の空気を排出しゴムチューブ12を収縮させ
る。これにより、図6(d)に示すように、ゴムチュー
ブ12がコンクリート成形体8の中空孔83の表面及び
型枠9の開口部91から離脱しつつ収縮し、ゴムチュー
ブ12は大膨張部123が大きく収縮することにより全
体が略同径となり型枠9の開口部91よりも小さい元の
大きさに復元し、大膨張部123と固定キャップ15の
開口端との圧接状態も解消される。その状態で中空孔成
形用中型11を型枠9の開口部91から抜出すとともに
脱型する。これにより、図4に示すようなコンクリート
成形体8が完成する。
【0028】以上のように、本実施例の製造方法の場合
にも、上記実施例1の場合と同様に、容易な作業でかつ
一回の成形工程により、内部に開口部81よりも大きい
任意形状の空洞82をもつ中空孔83を有するコンクリ
ート成形体8を簡単に製造することができる。そして、
本実施例で用いられる中空孔成形用中型11の場合に
も、上記のようなコンクリート成形体8の製造に好適に
用いることができ、かつその取付け作業や取外し作業を
容易に行うことができるとともに軽量化することができ
る等、上記実施例1の場合と同様の効果を奏する。
【0029】なお、本実施例及び上記実施例1では、ゴ
ムチューブ2、12内に空気を注入するようにしている
が、コンクリートを打設したときに中空孔成形用中型
1、11が型枠内で浮き上がるような場合には、ゴムチ
ューブ2、12内に水等の流体を注入するようにしても
よい。また、本実施例及び上記実施例1の中空孔成形用
中型1、11は、型枠に対して両端部が保持固定される
ように構成されているが、例えば型枠の底壁に中型保持
用の開口部を設け、その開口部に中空孔成形用中型の一
端部が保持固定されるように構成することもできる。こ
の場合、型枠内にコンクリートが打設されると中空孔成
形用中型に働く浮力によりその中型の垂直姿勢を維持で
きるので他端部を敢えて固定する必要がなくなる。さら
にこの場合には、ゴムチューブの他端側の開口を閉塞す
る栓部材を省略し、例えば風船のように一端側のみ開口
するゴムチューブを用いることができる。
【0030】また、本実施例及び上記実施例1では、ゴ
ムチューブ2、12の大膨張部23、123が球状に膨
張するように構成されているが、この大膨張部23、1
23の膨張形状は、埋設される第2補強繊維層22、1
22の強度や編組状態を適宜変更したり、或いは第2補
強繊維層122の一部又は全部を無くしたりすることに
より、例えば紡錘形や偏平形等の任意の形状に設定する
ことができる。
【0031】さらに、図7及び図8に示すように、ゴム
チューブ102の周方向における一部分に例えばワイヤ
や金属板で構成される補強材225を長手方向に沿って
埋設することにより、ゴムチューブ102の膨張形状が
異形となるようにすることができるとともに、ゴムチュ
ーブ102を膨張させたときにゴムチューブ102の曲
がり変形や反り変形の発生も防止することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明の中空孔を有するコンクリート成
形体の製造方法は、空気を注入することによりコンクリ
ート成形体の中空孔と対応する形状に膨張可能なゴムチ
ューブを有する中空孔成形用中型を用いて行うようにし
ているため、容易な作業でかつ一回の成形工程により、
内部に開口部よりも大きい任意形状の空洞をもつ中空孔
を有するコンクリート成形体を簡単に製造することがで
きる。
【0033】そして、本発明のコンクリート成形体の中
空孔成形用中型は、大きく膨張する大膨張部を一部にも
ちコンクリート成形体の中空孔と対応する形状に膨張可
能なゴムチューブと、該ゴムチューブの一端側に装着さ
れ該ゴムチューブ内に空気を導入する導入口を有する連
結部材とから構成されているため、上記のようなコンク
リート成形体の製造に好適に用いることができる。ま
た、ゴムチューブを膨張させたり収縮させることにより
その大きさが変わるようにしているため、その取付け作
業や取外し作業を容易に行うことができ、かつ内部が空
洞となるゴムチューブを主体として構成されているため
軽量化し、その取扱いを容易にすることができる。
【0034】また、本発明の中空孔成形用中型のゴムチ
ューブは、周方向の少なくとも一部分に長手方向に沿っ
て補強材を埋設することにより、ゴムチューブの膨張形
状を異形となるようにすることができるとともに、ゴム
チューブを膨張させたときにゴムチューブの曲がり変形
や反り変形の発生も防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において本発明の製造方法により製造
される中空孔を有するコンクリート成形体の断面図であ
る。
【図2】実施例1において用いられる本発明に係る中空
孔成形用中型の上半部を断面で示す平面図である。
【図3】(a)〜(d)実施例1における本発明の製造
方法の各工程を模式的に示す説明図である。
【図4】実施例2において本発明の製造方法により製造
される中空孔を有するコンクリート成形体の断面図であ
る。
【図5】実施例2において用いられる本発明に係る中空
孔成形用中型の上半部を断面で示す平面図である。
【図6】(a)〜(d)実施例2における本発明の製造
方法の各工程を模式的に示す説明図である。
【図7】他の実施例に係る中空孔成形用中型の斜視図で
ある。
【図8】図7のVIII−VIII線矢視断面図である。
【符号の説明】
1、11…中空孔成形用中型 2、12、102…ゴ
ムチューブ 21、121…第1補強繊維層 22、122…第2
補強繊維層 23、123、223…大膨張部 3、13…栓部材 4、14…連結部材 15…固定キャップ 6、8…コンクリート成形体 61、81…開口部
62、82…空洞 63、83…中空孔 6a、8a…コンクリート
7、9…型枠 71、91…開口部 225…補強材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に開口部よりも大きい任意形状の空
    洞をもつ中空孔を有するコンクリート成形体を成形する
    型枠の所定位置に、流体を注入することにより前記中空
    孔と対応する形状に膨張可能なゴムチューブを有する中
    空孔成形用中型を装着する工程と、 前記中空孔成形用中型内に空気を注入し、前記ゴムチュ
    ーブを前記中空孔と対応する形状に膨張させる工程と、 前記型枠内にコンクリートを打設し、該コンクリートを
    成形した後、養生して硬化させる工程と、 硬化して形成されたコンクリート成形体中の前記中空孔
    成形用中型から流体を排出して前記ゴムチューブを収縮
    させた後、前記中空孔成形用中型を前記開口部から抜出
    し、脱型する工程と、 からなることを特徴とする中空孔を有するコンクリート
    成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 内部に開口部よりも大きい任意形状の空
    洞をもつ中空孔を有するコンクリート成形体を製造する
    際に型枠に少なくとも一端部が保持されて前記中空孔を
    形成する部位に配設される中空孔成形用中型であって、 前記空洞と対応する形状に大きく膨張する大膨張部を一
    部にもち前記中空孔と対応する形状に膨張可能なゴムチ
    ューブと、 該ゴムチューブの一端側に装着され該ゴムチューブ内に
    流体を導入する導入口を有する連結部材と、 から構成されていることを特徴とするコンクリート成形
    体の中空孔成形用中型。
  3. 【請求項3】 前記ゴムチューブは、周方向の少なくと
    も一部分に長手方向に沿って埋設され前記ゴムチューブ
    の膨張を規制する補強材を有する請求項2記載のコンク
    リート成形体の中空孔成形用中型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20020044121A (ko) * 2002-05-17 2002-06-14 석 규 이 건축용 블록의내부에 여러모양의블록내부 중공상태를형성시키도록 하는 성형 방법
JP2002294612A (ja) * 2001-04-02 2002-10-09 Ps Corp コンクリート版及びその製造方法
CN113119296A (zh) * 2021-04-13 2021-07-16 内蒙古利元管涵工程有限责任公司 输电线路杆塔用部分预应力混凝土桩基础制备方法及系统
CN113246273A (zh) * 2021-05-13 2021-08-13 荆门千年健医疗保健科技有限公司 一种空腔石膏制品的制备方法及所用模具

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