JPH0822907B2 - アズラクトン官能性化合物を含む硬化性組成物 - Google Patents

アズラクトン官能性化合物を含む硬化性組成物

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JPH0822907B2
JPH0822907B2 JP5012719A JP1271993A JPH0822907B2 JP H0822907 B2 JPH0822907 B2 JP H0822907B2 JP 5012719 A JP5012719 A JP 5012719A JP 1271993 A JP1271993 A JP 1271993A JP H0822907 B2 JPH0822907 B2 JP H0822907B2
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ether
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ester
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    • C07D263/02Heterocyclic compounds containing 1,3-oxazole or hydrogenated 1,3-oxazole rings not condensed with other rings
    • C07D263/30Heterocyclic compounds containing 1,3-oxazole or hydrogenated 1,3-oxazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D263/34Heterocyclic compounds containing 1,3-oxazole or hydrogenated 1,3-oxazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
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    • C07D263/42One oxygen atom attached in position 5
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/42Polyamides containing atoms other than carbon, hydrogen, oxygen, and nitrogen

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なアズラクトン官
能性化合物と求核基官能性化合物とからなる組成物に関
する。また本発明は、新規なアズラクトン官能性化合物
を含むポリアミド樹脂、およびその製造方法に関する。
さらに本発明は、該アズラクトン化合物を含む硬化性組
成物、それを原料として製造された硬化樹脂、及びその
硬化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アズラクトン化合物は主としてアミノ酸
及びペプチド化学に関連があるため、文献では相当の関
心を集めている。アズラクトンは、種々の求核化合物
(例えばアルコール、アミン、メルカプタン)との開環
反応により、エステル、アミド又はチオエステル結合を
含む化合物を生じることが知られている。これに引きか
え、ビス(アズラクトン)、とりわけ2,2′−ビス
(2−オキサゾリン−5−オン)の部類に属するもの
は、それほどよく知られていない。2個のアズラクトン
の2−位に芳香族及び炭化水素結合を有するビス(アズ
ラクトン)の合成及び特性値決定についての最初の系統
的な研究は、C.S.クリーバー(Cleaver)及
びB.C.プラット(Pratt)によって行なわれた
[J.Amer.Chem.Soc.77、1541、
1544(1955)]。これらの化合物は、規則正し
く配列された「頭−尾」及び「尾−尾」アミド基を含む
一連の新規なポリアミドを製造するのに用いられた。
【0003】他の研究者、例えばM.ウエダ等[J.P
olym.Sci.:Polym.Ed.16、155
(1978)]は、このポリアミド合成法をさらに発展
させた。1976年10月28日付のドイツ公開特許明
細書2,516,978において、ジーフェンバック
(Diefenback)らは、高固形分コーティング
材及び粉末コーティング材用として、架橋剤としてのテ
トラメチレン基で結合された2個のアズラクトン環を含
む化合物を利用することを開示している(Chem.A
bstr.86、3112t、1977)。ハンベルト
(Humbert)らの米国特許第4,092,298
号明細書は、ヒドロキシ含有ポリマー系粉末コーティン
グ材組成物用の新規な架橋剤として、結合基が炭化水素
又はハロ置換炭化水素基からなるビス(アズラクトン)
を利用することを教示している。また、米国特許第4,
291,152号明細書は、線状のヒドロキシ末端停止
ポリエステルの連鎖延長を行うため、アズラクトン環の
間の結合基が
【化10】 (ただし、X’はO、S、CO又はSO2 である)であ
ってよいビス(アズラクトン)を用いることを教示して
いる。
【0004】アズラクトンの2−位の間を結ぶ結合剤と
してβ−ヘテロ(窒素又は硫黄)置換エチレン基を用い
ることは当技術分野で知られておらず、熱可塑性及び熱
硬化性樹脂を製造するのに適した、これらの結合基を有
するビス−及びポリ(アズラクトン)を報告した文献は
今まで発表されていない。また、従来技法におけるビス
(アズラクトン)の製造は、一般にジカルボン酸ジクロ
ライドとα−アミノ酸とのショッテン−バウマン反応を
行った後、脱水閉環反応させることによって行われてい
る。この反応系列による総合的収率は一般に劣ってお
り、後段の反応工程には困難がきわめて多い(前掲のク
リーバー及びプラットの論文を参照されたい)。そのう
え、ビス(アズラクトン)の公知の例のすべては結晶性
の固体であって、しばしば高い融点を示し、従って硬化
性樹脂の製造に有用なタイプの物質中における溶解度が
限定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明により、50
℃、好ましくは20℃を超える温度で液体であり、硬化
性の樹脂系に可溶性であり、新規な部類に属するアズラ
クトン官能性化合物を含むポリアミド樹脂が提供され
る。また、新規な部類に属するアズラクトン官能性化合
物と求核基置換連鎖延長又は架橋剤とからなる二成分組
成物が提供される。さらに、前記二成分組成物を異なる
基体に塗布し加圧接合する接着方法が提供される。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、式
【化11】 [式中、Rは水素、塩素又はメチル基であり; Rは単結合を表すか、又は炭素数1〜6のアルキル基
もしくはフェニル基を置換基として有しうるメチレンも
しくはエチレン基であり; R及びRは独立に炭素数1〜12のアルキルもしく
はシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリールもしく
はアラルキル基を表すか、又はR及びRがそれらと
結合した炭素原子と共に5−ないし12−員の炭素環を
形成し;Xは
【化12】 及び−S−から選ばれる求核基であって、Rは 1)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
ーテル、エステル、ケト、シリルもしくはサルファイド
基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
1〜18のアルキルもしくはシクロアルキル基、又は 2)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
ーテル、ケト、エステル、シリルもしくはサルファイド
基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
6〜12のアリールもしくはアラルキル基から選ばれた
ヒドロカルビル基であり; Rは求核基置換化合物(HX)R(ただし、Xは前記
と同義である)の分子量20,000までの残基であっ
て、価数がnの有機基であり;そしてnは1〜6の値を
有する整数である]を有するアズラクトン官能性化合物
0.8〜1.2当量と、少なくとも1種の求核基官能性
化合物1当量とを含むことを特徴とする組成物、それを
包装内の別々の区画内に貯蔵した二成分系組成物、およ
【0007】構造:
【化13】 [上記式中、Rは水素、塩素又はメチル基であり; Rは単結合を表すか、又は炭素数1〜6のアルキル基
もしくはフェニル基を置換基として有しうるメチレンも
しくはエチレン基であり; R及びRは独立に炭素数1〜12のアルキルもしく
はシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリールもしく
はアラルキル基であるか、又はR及びRがそれらと
結合した炭素原子と共に5−ないし12−員の炭素環を
形成し;Xは
【化14】 及び−S−から選ばれる求核基であって、Rは 1)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
ーテル、エステル、ケト、シリルもしくはサルファイド
基(炭素数1〜10)によって置換された、炭素数1〜
18のアルキルもしくはシクロアルキル基、又は 2)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
ーテル、ケト、エステル、シリルもしくはサルファイド
基(炭素数1〜10)によって置換された炭素数6〜1
2のアリールもしくはアラルキル基であり; Rは求核基置換化合物(HX)R(Xは前記と同義で
ある)の分子量20,000までの残基である、原子価
がnの有機基であり;そしてRは求核基置換連鎖延長
又は架橋剤R−(YH)の残基である、原子価mを
有する有機基であって、Rは a)2〜20個の炭素原子及び場合によっては酸素、窒
素及び硫黄から選ばれた1〜4個のカテナリーヘテロ原
子を含む一価及び多価の脂肪族及び芳香族基、 b)最高500,000までの分子量を有するポリオキ
シアルキレン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリア
クリレート及びポリシロキサンから選ばれた一価及び多
価の基から選ばれるが、a)及びb)の両基は、いずれ
も場合によっては、シアノ、ハロ、エステル、エーテ
ル、ケト、ニトロ、シリル及びサルファイドから選ばれ
た少なくとも1個の非求核基を置換基として有すること
ができ、そしてYは−O−、−X−、又は
【化15】 (Rは水素であるか、又は炭素数1〜4の低級アルキ
ル基を表わす)であり、mは1〜20,000の整数で
あり、そしてnは1〜6の値を有する整数である]を有
する反復単位を含むことを特徴とするポリアミド樹脂
係る。 このポリアミド樹脂は次の様な工程: 1)(a)式
【化32】 [式中、Rは水素、塩素又はメチル基であり; Rは単結合を表すか、又は炭素数1〜6のアルキル基
もしくはフェニル基を置換基として有しうるメチレンも
しくはエチレン基であり; R及びRは独立に炭素数1〜12のアルキルもしく
はシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリールもしく
はアラルキル基を表すか、又はR及びRがそれらと
結合した炭素原子と共に5−ないし12−員の炭素環を
形成し;Xは
【化33】 及び−S−から選ばれる求核基であって、Rは 1)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
ーテル、エステル、ケト、シリルもしくはサルファイド
基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
1〜18のアルキルもしくはシクロアルキル基、又は 2)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
ーテル、ケト、エステル、シリルもしくはサルファイド
基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
6〜12のアリールもしくはアラルキル基から選ばれた
ヒドロカルビル基であり; Rは求核基置換化合物(HX)R(ただし、Xは前記
と同義である)の分子量20,000までの残基であっ
て、価数がnの有機基であり;そしてnは1〜6の値を
有する整数である]を有するアズラクトン官能性化合物
0.8〜1.2当量と、 (b)少なくとも1種の求核基官能性の連鎖延長又は架
橋剤 R−(YH) 1当量 [ただし上記式中、Rはmの価数を有し、求核基置換
連鎖延長又は架橋剤 R−(YH) の残基である有機基であって、Rは、 a)2〜20個の炭素原子及び場合によっては酸素、窒
素及び硫黄から選ばれた1〜4個のカテナリーヘテロ原
子を有する一価及び多価の脂肪族及び芳香族基、 b)最高500,000までの分子量を有するポリオキ
シアルキレン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリア
クリレート及びポリシロキサンから選ばれた一価及び多
価の基から選ばれるが、a)基及びb)基は、いずれも
場合によってはシアノ、ハロ、エステル、エーテル、ケ
ト、ニトロ、シリル及びサルファイドから選ばれた少な
くとも1個の非求核基を置換基として有することがで
き、Yは−O−、−S−、又は
【化34】 (Rは水素であるか、又は 1)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
ーテル、エステル、ケト、シリルもしくはサルファイド
基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
1〜18のアルキルもしくはシクロアルキル基、若しく
は 2)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
ーテル、ケト、エステル、シリルもしくはサルファイド
基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
6〜12のアリールもしくはアラルキル基から選ばれた
ヒドロカルビル基である)であり、そしてmは1〜2
0,000の値を有する整数である]とを混合する工
程; 2)該混合物を0°〜300℃で反応させる工程を含む
ことを特徴とする方法により製造することができる。
【0008】また、本発明は、次のような工程: 1)二つの基体を準備し、 2)請求項1に記載のアズラクトン官能性化合物の0.
8〜1.2当量と、求核基官能性の連鎖延長または架橋
剤 R−(YH) [前記式中において、Rは求核基置換連鎖延長又は架
橋剤R−(YH)の残基である、原子価mを有する
有機基であって、Rは、 a)2〜20個の炭素原子及び場合によっては酸素、窒
素及び硫黄から選ばれた1〜4個のカテナリーヘテロ原
子を有する一価及び多価の脂肪族及び芳香族基、 b)最高500,000までの分子量を有するポリオキ
シアルキレン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリア
クリレート及びポリシロキサンから選ばれた一価及び多
価の基から選ばれるが、a)及びb)の両基は、いずれ
もシアノ、ハロ、エステル、エーテル、ケト、ニトロ、
シリル及びサルファイドから選ばれた少なくとも1個の
非求核基を置換基として有することができ、Yは−O
−、−X−、又は
【化17】 (Rは水素であるか、又は炭素数1〜4の低級アルキ
ル基を表わす)であり、そしてmは1〜20,000の
値を有する整数である]の1当量とを混合し、 3)前記基体のどちらか、又は両方の片面に前記の混合
物を塗布し、 4)それらの表面を一緒に合わせ、それに圧力を加えて
接着するように接触させ、そして 5)前記の混合物を硬化させる諸工程からなることを特
徴とする、二つの基体を一緒に接着する方法に係る。
お、この組成物は次のような別の接着する方法にも使用
できる: すなわち、 1)二つの基体を準備し、 2)一方の基体の一つの表面上に、請求項1に記載のア
ズラクトン官能性化合物の層を被覆し、 3)第2の基体の一つの表面上に、少なくとも1種の求
核基官能性の連鎖延長又は架橋剤 R−(YH) [式中、Rは求核基置換連鎖延長または架橋剤R
(YH)の残基である、原子価mを有する有機基であ
って、Rは、 a)2〜20個の炭素原子及び場合によっては酸素、窒
素及び硫黄から選ばれた1〜4個のカテナリーヘテロ原
子を含む一価及び多価の脂肪族及び芳香族基、 b)最高500,000までの分子量を有するポリオキ
シアルキレン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリア
クリレート及びポリシロキサンから選ばれた一価及び多
価の基から選ばれるが、a)及びb)の両基は、場合に
よってはシアノ、ハロ、エステル、エーテル、ケト、ニ
トロ、シリル及びサルファイドから選ばれた少なくとも
1個の非求核基を置換基として有することができ、Yは
−O−、−X−、又は
【化35】 (Rは水素であるか、又は炭素数1〜4の低級アルキ
ル基を表わす)であり、そしてmは1〜20,000の
値を有する整数である]の層を被覆し、 4)それらの基体の被覆ずみの面を一緒に合わせて、そ
れに圧力をかけ、そして 5)前記の少なくとも1種の求核基官能性の連鎖延長又
は架橋剤によって前記のアズラクトン官能性の化合物を
硬化させる諸工程からなることを特徴とする、二つの基
体を一緒に接着する方法である。
【0009】本明細書における用語:「カテナリー」と
いうのは、ペンダント基とは異なって骨格又は主鎖内に
存在することを意味する。本発明のアズラクトン官能性
化合物は、アミノ又はチオール基置換求核性化合物をア
ルケニルアズラクトン化合物に付加するマイケル反応
(マイケル付加とも称される)により製造される。
【0010】該方法は、下記の工程: 1)(a)式:
【化18】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は式Iについて述
べた定義と同じである)を有する少なくとも1種のアル
ケニルアズラクトン1〜ngモルと、 (b)式: (HX)n R 式III (式中、X、Rおよびnは式Iについて述べた定義と同
じである)を有する少なくとも1種の求核基置換化合物
1gモルとを混合するが、Xが−S−である場合には、
5.0より低いpKa を有する酸、好ましくはブレンス
テッド酸の触媒量(アルケニルアズラクトンの全重量に
対して0.001〜5、好ましくは0.01〜1.0重
量%)を加えるものとし;2)赤外(IR)分光分析で
測定して反応が完結するまで、上記混合物を0〜100
℃で反応させることからなる。
【0011】アルケニルアズラクトン(式II)の例に
は、2−エテニル−4−メチル−4−フエニル−2−オ
キサゾリン−5−オン、2−エテニル−4,4−ジメチ
ル−2−オキサゾリン−5−オン、2−イソプロペニル
−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン−5−オンが包
含される。ほかにもあるが、それらは1981年10月
29日出願にかかる本発明者による同時係属米国特許出
願第316,234号明細書に記載されている。
【0012】本発明の方法に従って式IIのアルケニルア
ズラクトンと反応させることにより、本発明のアズラク
トン官能性化合物(式I)を生成しうる式III の求核基
置換化合物は、本発明の範囲内において種々多様であっ
て、(1)メルカプタン及び(2)第二アミンがその中
に含まれるが、両者共単官能性であってもよいし、又は
多官能性であってもよい。これらのメルカプタン官能性
又は第二アミン官能性化合物は、低い分子量も高い分子
量も有することができ、例えば極端な場合には硫化水素
の34からポリマー性のメルカプタン又は第二アミンの
場合の約20,000にまで及ぶ。
【0013】これらの化合物はしばしばヒドロカルビル
基で置換されているが、ペンダント単位又はカテナリー
単位(すなわち、主鎖内単位)としての他の置換基、例
えばシアノ、ハロ、エステル、エーテル、ケト、ニト
ロ、サルファイド又はシリル基を含むことができる。こ
れらのうちでは、エステル及びエーテル単位が普通であ
り、かつ、好ましくもある。避けなくてはならない反応
性置換基は第一アミノ基である。
【0014】本発明のアズラクトン官能性化合物の製造
に有用な式III を有する求核基置換化合物の例には、
(1)メルカプト−及びポリメルカプト−官能性化合
物、例えば硫化水素;脂肪族メルカプタン、例えばエタ
ンチオール、ラウリルメルカプタン、オクタデシルメル
カプタン、1,2−エタンジチオール、1−ブタンチオ
ール、1,4−ブタンジチオール、1,3,5−ペンタ
ントリチオール、1,12−ドデカンジチオール、2,
2’−オキシビス(エタンチオール)、4,4’−オキ
シビス(ブタンチオール)及び4,4’−チアビス(ブ
タンチオール);
【0015】チオ脂肪族酸のエステル、例えば1,2−
エタンジイルビス(メルカプトアセテート)、1,4−
ブタンジイルビス(メルカプトアセテート)、1,2−
エタンジイルビス(3−メルカプトプロピオネート)、
トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピ
オネート)、トリメチロールプロパントリス(メルカプ
トアセテート)、1,6−ヘキサンジイルビス(3−メ
ルカプトプロピオネート)、1,2,3−プロパントリ
イルトリス(メルカプトアセテート)、2−メチルチオ
−1,3−プロパンジイルビス(3−メルカプトプロピ
オネート)、2−クロロ−1,3−プロパンジイルビス
〔チオ(4−メルカプトブチレート)〕、ペンタエリト
リトールテトラ(メルカプトアセテート)及び1,2,
3,4,5,6−ヘキサンヘキサイルヘキサ(メルカプ
トアセテート);
【0016】アリール及びアラルキルメルカプタン、例
えばベンゼンチオール、1,4−ベンゼンジチオール、
オキシジ(ベンジルメルカプタン)及び3,4−トルエ
ンジチオール;メルカプト官能性化合物、例えばポリオ
キシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオール、
ポリラクトンポリオール、ポリオレフィンポリオール及
びポリシロキサンポリオールのごときポリマー性ポリオ
ールのメルカプトアセテート及びメルカプトプロピオネ
ートエステル、すなわち、ポリ(オキシエチレン)ジオ
ール及びトリオール、ポリ(オキシプロピレン)ジオー
ル及びトリオール、ならびにポリカプロラクトンジオー
ル及びトリオールのジ−及びトリ−メルカプトプロピオ
ネートエステル;
【0017】ならびに(2)第二アミノ−及びポリ(第
二アミノ)−官能性化合物、例えばジメチルアミン、ジ
ブチルアミン、ジドデシルアミン、N,N’−ジメチル
−1,2−エタンジアミン、N,N’−ジメチル−1,
6−ヘキサンジアミン、N1,N2 −ジメチル−N3
プロピル−1,2,3−プロパントリアミン、N,N’
−ジフエニル−1,4−ベンゼンジアミン、N,N’−
ジメチル−1,3−ベンゼンジアミン、N−(2−クロ
ロフエニル)−N’−メチル−1,4−ブタンジアミ
ン、3−(シクロヘキシルアミノ)ピロリジン、4,
4’−トリメチレンジピペリジン、N1 ,N11−ジフエ
ニル−3,6,9−トリアザウンデカン−1,11−ジ
アミン、N,N’−ビス(2−シアノエチル)−1,5
−(3−オキサペンタン)ジアミン、2,5−ジメチレ
ンピペラジン及びポリオキシアルキレンポリアミンのシ
アノエチル化誘導体、例えば商標ジエファミン(Jef
famineTM)(CD−系列)としてジエファソン・
ケミカル社(Jefferson Chemical
Co.,Inc.)から市販のものが包含される。
【0018】モノアズラクトン官能性化合物は、例えば
ポリアズラクトン官能性化合物用の反応性希釈剤とし
て、又は他の硬化性樹脂系の成分として、あるいはまた
それ自体硬化物質として有用である。例えば、2−メル
カプトエタノールと2−エテニル−4、4−ジメチル−
2−オキサゾリン−5−オンとのマイケル反応により、
ヒドロキシ官能性アズラクトンVが急速に生成される
が、このものを加熱するか、又は室温で長時間反応させ
ると、自己縮合によって線状のポリエステルアミドVIが
生成させる。
【0019】
【化19】
【化20】 同じように、メルカプトジオールを用いると、自己架橋
性樹脂が生じる。同じ方法により、3−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシランのごときメルカプト官能性シラ
ンとアルケニルアズラクトンとの反応により、アズラク
トン官能性シランカップリング剤及び架橋剤が得られ
る。
【0020】本発明による一般式Iの新規なアズラクト
ン官能性化合物を含む樹脂は、式IIのアルケニルアズラ
クトンと式III の求核基置換化合物とのマイケル反応に
よって製造される。一般にマイケル反応は、二成分を室
温で単に混合するだけで達成される。温和な発熱が起こ
ることもあるが、所望により、冷却浴を用いてそのよう
な発熱を静めることができる。赤外分光分析によってア
ルケニルアズラクトンのC=C二重結合による吸収の消
滅を観察することにより、反応の進行状況を監視すると
好都合である。
【0021】場合によっては、反応に対して不活性の希
釈剤である溶剤中で反応を行ってもよい。非反応性の溶
剤は普通の有機溶剤であって、それには脂肪族又は芳香
族炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、ベンゼン及び
トルエン;塩素化溶剤、例えばジクロロメタン、クロロ
ホルム及び四塩化炭素;エステル溶剤、例えば酢酸エチ
ル;ケトン、例えばアセトン及びメチルエチルケトン;
エーテル、例えばジエチルエーテル及びテトラヒドロフ
ラン;ならびに他の非反応性溶剤が包含される。
【0022】式III のアミノ官能性反応体を用いた場
合、一般にマイケル反応は周囲温度では徐々に起きるに
過ぎないので、反応を完結させるには加熱を必要とす
る。例えば、商標ジエファミンCD系列のごとく高度に
障害された第二アミンは、次の構造
【化21】 で表される第二アミノ官能基を有するアミンであるが、
50°〜70℃で12〜24時間の加熱を必要とする。
【0023】式III のメルカプト官能性化合物と式IIの
アルケニルアズラクトンとのマイケル反応は、酸性触媒
の存在下において室温で急速に起こる。一般に塩基性触
媒は、所望のマイケル反応でなく開環反応を招く。好ま
しい触媒は強いプロトン酸、すなわち、ブレンステッド
酸であり、それらの例として、有機酸、例えばアルキル
及びアリールスルホン酸ならびにトリフルオロ酢酸;無
機酸、例えば硫酸、りん酸、塩酸及び過塩素酸;ならび
にルイス酸、例えば三弗化硼素、四塩化チタン、三塩化
アルミニウム及び五塩化燐が挙げられる。ブレンステッ
ド酸が最も好ましい。
【0024】市販されているメルカプト官能基を有する
酸のエステルには、しばしば本発明の化合物の製造に必
要とされる十分な量の酸性触媒が含まれているので(合
成時の不純物が除去されなかった状態で)、酸触媒を別
に加えなくてもよい場合がある。一般に、アルケニルア
ズラクトンの合計重量に基づいて0.001ないし5.
0、好ましくは約0.01ないし1重量%の触媒濃度で
あれば、急速な反応が保証される。
【0025】式Iで示される本発明のアズラクトン官能
性化合物の例を示すと次ぎのとおりである。 1,2−ビス〔2−(4,4−ジメチル−2−オキサゾ
リン−5−オン−2−イル)エチルチオ〕エタン 1,5−ビス〔2−(4,4−ジメチル−2−オキサゾ
リン−5−オン−2−イル)エチルチオ〕−3−オキサ
ペンタン 1,10−ビス〔2−(4,4−ジメチル−2−オキサ
ゾリン−5−オン−2−イル)エチルチオ〕−4,7−
ジオキサデカン−3,8−ジオン
【0026】1,1,1−トリス{2−〔2−(4,4
−ジメチル−2−オキサゾリン−5−オン−2−イル)
−エチルチオ〕エチルカルボニルオキシメチル}プロパ
ン 1,5−ビス〔2−(4,4−ジメチル−2−オキサゾ
リン−5−オン−2−イル)−2−メチルエチルチオ〕
−3−オキサペンタン 1,5−ビス〔2−(4−メチル−4−ノニル−2−オ
キサゾリン−5−オン−2−イル)エチルチオ〕−3−
オキサペンタン 1,5−ビス〔2−(4,4−ジメチル−2−オキサゾ
リン−5−オン−2−イル)エチルチオ〕−3−チオペ
ンタン
【0027】1,5−ビス〔2−(4,4−ジメチル−
2−オキサゾリン−5−オン−2−イル)エチル−N−
メチルアミノ〕−3−オキサペンタン 1−ブチルアミノ−2−〔2−(4,4−ジメチル−2
−オキサゾリン−5−オン−2−イル)エチルチオ〕エ
タン 1−メルカプト−2−〔2−(4,4−ジメチル−2−
オキサゾリン−5−オン−2−イル)エチルチオ〕エタ
ン 1−ヒドロキシ−2−〔2−(4,4−ジメチル−2−
オキサゾリン−5−オン−2−イル)エチルチオ〕エタ
【0028】1−トリメトキシシリル−3−〔2−
(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン−5−オン−2
−イル)エチルチオ〕プロパン 1−フエニルアミノ−5−〔2−(4,4−ジメチル−
2−オキサゾリン−5−オン−2−イル)エチルチオ〕
−3−オキサペンタン α,ω−ビス〔5−(4,4−ジメチル−2−オキサゾ
リン−5−オン−2−イル)−3−アザ−3−(2−シ
アノエチル)−2−メチルペンチル〕ポリ(オキシプロ
ピレン)
【0029】1,8−ビス〔2−(4,4−ジメチル−
2−オキサゾリン−5−オン−2−イル)エチルチオ〕
−3,6−ジオキサオクタン−2,7−ジオン 1,1,1−トリス{2−〔2−(4,4−ジメチル−
2−オキサゾリン−5−オン−2−イル)−エチルチ
オ〕メチルカルボニルオキシメチル}プロパン 1−トリメチルシリル−3−〔2−(4,4−ジメチル
−2−オキサゾリン−5−オン−2−イル)−エチルチ
オ〕プロパン
【0030】アズラクトン官能性であるが故に、本発明
の化合物は求核基官能性化合物、例えばアルコール、ポ
リオール、アミン及びポリアミンによる開環反応を起こ
し易い。アズラクトン基の親電子性は、それを含む樹脂
の反応性がエポキシ樹脂及びイソシアネート樹脂の各反
応性の中間に位するような程度である。すなわち、アズ
ラクトンは、求核性化合物に対する反応性がエポキシ樹
脂よりも強いが、イソシアネートにくらべるとその反応
性を遙かに制御し易いし、水によって劣化される度合い
も低い。この特徴により、本発明の樹脂は、硬化性の樹
脂及び接着剤の製造に好ましいものとされる。これに関
して、本発明の新規アズラクトン官能性樹脂の特徴は、
それらが周囲温度又は近周囲温度において、常態では液
体又は流体性を有していることである。この特徴によ
り、硬化剤又は共反応体として有用な典型的な物質及び
樹脂との相溶性が保証される。
【0031】式IVで定義された求核基官能性連鎖延長又
は架橋剤R6 ―(YH)m は、式Iの化合物を製造する
のに有用な式III の説明で定義された求核基官能性の化
合物R―(XH)を包含するのみでなく、式Iの化合物
の製造に有利とは考えられない、最高500,000ま
での分子量を有する他のビス−及びポリ−求核基置換化
合物も包含する。この種の化合物の例として、単純ポリ
アミン、例えばエチレンジアミン、1,4−ブタンジア
ミン、ベンゼンジアミン、1,4−シクロヘキサンジア
ミン、1,6−へキサンジアミン、N,N’−ビス(3
−アミノプロピル)ピペラジン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン及びテトラエチレンペンタ
ミン;
【0032】単純ポリオール、例えばエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、グリセロー
ル、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール及
びジペンタエリトリトール;アミノアルコール、例えば
2−アミノエタノール、4−アミノブタノール、2−ア
ミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール及びN−
ヒドロキシエチルピペラジン;ポリエーテルポリオー
ル、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール及びポリテトラメチレングリコール;
【0033】ポリエステルポリオール、例えばポリカプ
ロラクトンポリオール及びポリ(ネオペンチルアジペー
ト)ポリオール;ポリオキシアルキレンポリアミン、例
えばテキサコ社(Texaco,Inc.)の子会社、
ジエファソン社からジエファミンの商品名で市販のポリ
エチレン−及びポリプロピレンオキサイドを主剤とする
モノ−及びポリアミン;
【0034】「ダイマー」又は「トリマー」酸誘導体と
して呼ばれることの方が多い重合材層脂肪酸のヒドロキ
シ−及びアミノ−官能性誘導体、例えばケマミン(Ke
mamineTM)の商品名で市販されているもの〔ハム
コ・シェフィールド・ケミカル社(Humko She
ffield Chemical)製〕;ヒドロキシ−
又はアミノ−官能性のオレフィンポリマー及びコポリマ
ー、例えばヒドロキシ末端停止ポリブタジエン、アミン
末端停止ブタジエン、アクリロニトリルコポリマー
〔B.F.グッドリッチ(Good rich)製のハ
イカー(HYCARTM)ATBN〕;
【0035】第一及び第二アミノ官能性ポリアミド、例
えばエポキシ硬化剤として有用なもの〔例えばエメリー
・インダストリース社(Emery Industri
es,Inc.)製の反応性ポリアミド樹脂エメレッツ
(EmerezTM);ポリエチレンイミン;ポリビニル
アルコールや他の加水分解又は一部加水分解した酢酸ビ
ニルのホモ−及びインターポリマー;ならびに米国特許
第4,098,742号、第3,886,865号、第
3,577,264号及び第4,013,698号各明
細書に記載されているようなポリシロキサンポリオール
を挙げることができる。
【0036】本発明の式IVのポリアミドを製造するのに
有用な特定部類に属する物質は、一般式:
【化22】 を有する一連のポリエーテルのポリアミドである。上記
式中、R8 は単官能性又は多官能性のカルボン酸から少
なくとも1個の活性水素を取り去った残基であり、R9
は約200ないし約10,000の分子量を有するポリ
エーテルポリアミンに対応するポリエーテル基であり、
そしとa及びbは独立に1から約4までの整数を表わ
す。これらのポリアミンは、米国特許第4,107,0
61号及び第3,257,342号各明細書に記載され
ているようなポリエーテルポリアミンの過剰と適当な有
機酸(又は適当な誘導体)とを用いた標準的な縮合技法
によって好都合に製造される。
【0037】式IVで表示されたる本発明の新規なポリア
ミドの製造法は、一般に官能基を基準にして0.8〜
1.2当量の式Iのアズラクトン官能性化合物を、所望
によって希釈剤としての非反応性有機溶剤又は水の存在
下において、大気圧下、約0°ないし50℃の温度で撹
拌しながら1当量の求核基置換化合物R―(XH)n
はR6 ―(YH)m と混合することを包含する。アズラ
クトン官能性化合物は液体又は低温融解固体である、す
なわち、約50℃よりも低い融点を有するので、一般に
簡単な撹拌装置内で求核性化合物と容易に混合され、従
って溶剤を用いなくともすむ。二つの反応体は任意の順
序で反応容器内に装入できる。求核性化合物がアミン官
能性、特に第一アミン官能性を有する場合には、式IVの
ポリアミドを生成する反応が急激に進行するため、所望
によっては反応体を押出成形するか、又は成形型内に装
入して所望の製品形状にすることも可能である。
【0038】求核性の化合物がアルコール官能性である
場合には、触媒の不存在下における室温での反応が緩和
である。室温又は室温付近で反応を完結させたい場合に
は、ブレンステッド酸(すなわち、プロトン酸)及びル
イス酸系の触媒を用いるのが望ましい。弱塩基性の触
媒、例えばトリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチル
アミノピリジン及びジアザビシクロオクタンならびに強
塩基性触媒、例えばテトラブチルアンモニウムヒドロキ
シド、アルカリ金属ヒドロキシド及びアルカリ金属アル
コキシドもポリオールとの反応、特に高められた温度で
の反応に用いることができる。反応を促進するために
は、アズラクトン官能性化合物に対して約0.001〜
5、好ましくは約0.01〜1重量%の触媒が用いられ
る。外部から熱を加えることなしに約5分以内に大部分
の反応が完結するように求核性化合物の反応性(アミン
反応体の場合)、又は触媒のタイプ及び量(アルコール
反応体の場合)を選びうるが、約300℃までの高めら
れた温度に1時間もしくはそれ以上加熱することによ
り、重合度をさらに高め、又は得られる式IVのポリアミ
ドの硬化度を高めるのが望ましい。
【0039】当業者であれば容易に理解できるとおり、
式Iで表されるアズラクトン官能性化合物と連鎖延長又
は架橋剤R6 ―(YH)m とを反応させた際、m又はn
の片方又は両方が2より大であるときには、架橋又は熱
硬化された式IVのポリアミド樹脂系が得られる。この態
様は、硬化性樹脂の成分、例えば一液又は二液性の接着
剤またはコーティングの成分として、及び造形物品の成
形用に式Iの化合物を利用するのに特に有用である。本
発明のこの態様においては、架橋及び硬化の速度が式I
の化合物と反応すべき求核基置換化合物の種類の関数で
あると共に、先に述べた触媒及び温度のパラメーターの
関数でもあることを理解すべきである。こらの要素は、
所望の用途に適するように反応速度を調節するうえにお
いて重要である。
【0040】また、m及びnの両者が2に等しいような
成分による反応からは線状の熱可塑性ポリアミドが得ら
れることを理解すべきである。ポリアミドのポリマー性
を極力高めるためにポリアミドの分子量を可能な限り高
めたいことがしばしば所望される、この発明の態様にお
いては、高められた温度、すなわち、得られるポリアミ
ドの溶融転移温度(melt transition
temmperature)をこえる温度であって、官
能基の間の拡散及び効率的反応が確実に保証されるよう
な流動性が維持される温度で重合反応を行うのが望まし
い。式IVのポリアミドの製造に関連した本発明のすべて
の態様において、式Iを有する化合物との反応に2種又
はそれ以上の求核基置換化合物を組合せて用いること
は、本発明の範疇内に入るものと考える。そのような組
合せによっても、重合又は硬化反応の速度を調節するた
めのパラメーターを新たに得ることができる。
【0041】所望により、本発明のポリアミドを形成す
るための反応に用いられる本発明の組成物に、酸化防止
剤、促進剤、色素、抑制剤、難燃剤、増粘剤、チキソト
ロープ剤、界面活性剤、粘度調節剤、可塑剤及び粘着剤
のような添加剤を含ませることができ、それらはすべて
本発明の範囲内に包含される。この種の添加剤は、通常
アズラクトン官能性化合物を添加する前に求核性化合物
とあらかじめブレンドされる。また天然及び合成樹脂、
カーボンブラック、ガラス繊維、木粉、クレー、シリ
カ、アルミナ、炭酸塩、酸化物、珪酸塩、ガラスフレー
ク又はビーズ、硼酸塩及びタルクのような充填剤を組成
物に含ませてもよい。これらの補助剤は、求核性化合物
とアズラクトン官能性化合物とを組合せたもの100重
量部に対し、500重量部又はそれ以上まで、好ましく
は約10ないし約250重量部使用することができる。
【0042】本発明による式Iのアズラクトン官能性化
合物は、接着剤、コーティング、成形物品、発泡物品そ
の他として有用な式IVの熱可塑性及び熱硬化性ポリアミ
ド用のモノマー又はプレポリマーとしての利用価値を有
する。本発明の組成物は、接着剤としての用途に供され
るまで、おおむね二つの部分に分けて貯蔵され、一つの
部分の反応性のアズラクトン官能性化合物を、そして第
二の部分に反応性の求核基置換化合物を貯える。もし求
核性化合物がヒドロキシ官能性であれば、第二部分中に
酸触媒を存在させることにより、有効な反応速度を得る
ようにする。
【0043】当業界で周知のごとく(例えば、米国特許
第2,932,385号、第2,967,795号、第
2,756,875号、第3,074,544号、第
3,087,606号及び第4,060,583号各明
細書を参照されたい)、二液性の組成物は、多重区画式
単一包装の別々の区画内に使用時まで貯蔵すると便利で
ある。典型的には各区画は膜又はシームで隔離され、使
用の直前にそれらを破壊することにより、別々の部分を
混ぜ合わすことができる。
【0044】
【実施例】以下実施例により本発明の目的及び利点をさ
らに詳しく説明するが、これらの実施例に示す特定の物
質及びその量、ならびにその他の条件及び細部事項によ
って本発明が不当に限定されるものと理解すべきではな
い。特にことわらない限り、すべての場合における部及
び%はいずれも重量部及び重量%である。
【0045】例1 33.8gの2−エテニル−4,4−ジメチル−2−オ
キサゾリン−5−オン(0.24モル)を機械的攪拌機
及び滴下漏斗つきの丸底フラスコに装入した。これに3
1.0gのトリメチロールプロパントリス(チオグリコ
レート)[エバンス・ケメチックス社(Evans c
hemetics,Inc.)製、メルカプタン当量1
29.2、0.24当量]を撹拌下にいっきに加えた。
温和な蒸発が起こり、その故にフラスコを冷たい(約1
5℃の)水浴中に沈めた。1時間後に水浴を取り去っ
た。赤外分光分析によって反応混合物からアズラクトン
の炭素−炭素二結合による吸収が完全に消滅したのが確
認されるまで、室温での撹拌を続けた。生成したトリ
(アズラクトン)の同定を分光分析によって行った。
【0046】例2〜9 表Iに記載のメルカプタン及びアルケニルアズラクトン
を原料とし、例1におけると同じ手順を用いて多数の他
のアズラクトン官能性樹脂を製造した。いずれの場合に
も、赤外及びNMR分析を用いてアズラクトン官能性生
成物の形成を確認した。
【0047】
【表1】 表 I アズラクトン * メルカプタン 2 A エチレングリコールビス(メルカプトプロピオネート) 3 A 1,2−エタンジチオール a 4 A 2−メルカプトエタノール 5 A 3−メルカプトプロピル トリメトキシ シラン 6 A ビス(2−メルカプトエチル)エーテル 7 A トリメチロールプロパン トリス(メルカプトプロピオ ネート) 8 B エチレングリコールビス(チオグリコレート) 9 C エチレングリコールビス(チオグリコレート) * A 2−エテニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾ
リン−5−オン B 2−イソプロペニル−4,4−ジメチル−2−オキ
サゾリン−5−オン C 2−エテニル−4−メチル−4−n−ノニル−2−
オキサゾリン−5−オン a 付加物は低融点の固体であった。
【0048】例10 4.8gの2−エテニル−4,4−ジメチル−2−オキ
サゾリン−5−オン(34.6ミリモル)と37.1g
のジエファミンCD−2000〔ジエファソン・ケミカ
ル社製、ポリ(オキシプロピレンジアミン)、近似分子
【化23】 アミン当量1073、34.6ミリ当量〕とを反応器に
装入し、密封したうえに室温で撹拌した。48時間後の
赤外分析により、反応が殆どというか、全く起きていな
いことが判った。そのため、反応器及びその内容物を7
0℃のオーブン中に入れた。24時間後、赤外分析によ
ってビス(アズラクトン)に完全に変換していることを
知った。このアズラクトン官能性化合物のブルックフィ
ールド粘度は、22℃において30ポアズであった。
【0049】例11〜12 反応混合物を50℃で18〜24時間加熱した以外は例
10と同じ手法を用い、2−エテニル−4,4−ジメチ
ル−2−オキサゾリン−5−オン及び下記の第二アミン
から出発してアズラクトン官能性の化合物を製造した:
a)ジエファミンCD−230(ジエファソン・ケミカ
ル社、当量=172)。アズラクトン官能性混合物の得
られたことは、分光分析によって確認した。生成物のブ
ルックフィールド粘度は22℃において124ポアズで
あった。b)N−(3−イソプロピルアミノプロピル)
メタクリルアミド(ジエファソン・ケミカル社)。アズ
ラクトン官能性化合物は分光分析によって確認された。
【0050】例13 種々の硬化剤にビス(アズラクトン)を加え、混合物を
さじで撹拌し、撹拌不能となるまでの時間として「ゲル
化時間」を記録した。いずれの場合にも、硬化剤の反応
性求核基の当量対アズラクトン基の当量比はほぼ1:1
であった。結果を表IIに示す。
【0051】
【表2】 表 II ビス(アズラクトン) 硬 化 剤 温度(℃) ゲル化時間(秒) 例6 T−403 /TETAa 22 90 例6 T−403 /TETAa 50 30 例6 ベルサミド 22 5 (VersamideTM)140 b 例6 グリセロール c 22 60 例2 エメレッツ1514d 22 20 a ジエファミンT−403/トリエチレン テトラミ
ンの90/10(当量/当量)混合物b ポリアミド樹脂、アミン価385、ゼネラル・ミル
ス社(GeneralMills,Inc.)c BF3 触媒使用d ポリアミド樹脂、アミン価350〜400、エメリ
ー・インダストリース社。
【0052】例14 本例においては、硬化性接着剤の成分として用いた場合
における、本発明のアズラクトン官能性物質の能力を示
す。ほぼ等容量の例7のトリス(アズラクトン)とエメ
レッツ1514とを磨きあげた楓材の別々の標本に塗布
した。次いで2枚の標本と合わせ、指で圧力をかけて充
分に接触するようにした。二つの標本を引っ張って離し
得ない程度の接着力が30秒以内に得られた。
【0053】例15〜17 表III に示す種々の量のイソオクチルアクリレート(I
OA)、N−ビニルピロリドン(NVP)及び2−ヒド
ロキシエチルメタアクリレート(HEMA)を共重合さ
せてターポリマーを製造した。これらの成分は、溶剤と
しての65:35(重量/重量)のヘプタン/アセトン
中の50重量%の溶液とし、そして遊離ラジカル開始剤
として0.2重量%のアゾビス(イソブチロニトリル)
(AIBN)を用い、不活性雰囲気下55℃で2時間共
重合させた。これらのポリマー溶液を固形分が33%と
なるように希釈し、それぞれの一部をポリエステルフィ
ルム(0.05mm)上に厚さ約0.25mmとなるように
ナイフ塗装し、88℃の空気循環炉中で10分間乾燥し
て溶剤を除き、約64g/m2 の乾燥塗布量とした。各
ポリマー溶液の第二の一部分を適量の例6のビス(アズ
ラクトン)と配合し、アズラクトン:アクリレートポリ
マーのヒドロキシル基モル比が1:1となるようにし
た。塗装の直前に、触媒としてエタンスルホン酸[ポリ
マー及びビス(アズラクトン)の合計重量に対し1%]
を加えてから、前記のように塗装を行った。得られた感
圧性接着剤のテープ凝集強さを標準剪断強度試験(19
63年3月12日制定の暫定米連邦試験法規No.14
7)によって比較した。この試験においては、6.4m
2 の接着剤接触域から500gのおもりを吊下げ、鋼板
からテープが分離するまでに要する時間を測定し、3回
の試験の平均を分で記録する。結果を表III に示す。
【0054】
【表3】 表 III ターポリマー(重量部) 剪断強度(分) IOA NVP HEMA 原状態 ビス(アズラクトン)架橋 15 90.5 9 0.5 1.6 20.8 16 90 9 1.0 20.7 35.2 17 88 9 2.0 36.8 107.2 本発明の組成物が、温和な条件下における架橋剤として
利用できることを表のデータは示している。
【0055】例18 本例においては、プラスチック部材の反応射出成形(R
IM)に本発明の流体アズラクトン官能性物質を用いる
ことについて説明する。フレキサマチック(Flexa
matic)HP−6A実験室用RIM装置[マーチン
・スイーツ社(Martin Sweets Co.)
製を用いた。樹脂Aは例6のビス(アズラクトン)で構
成され、40℃の粘度は245cpsであった。樹脂B
は、ベルサミドTM140、ジエファミンTMT−403及
びトリエチレンテトラミンを比率1:0.9:0.1
(アミン当量基準)で混合して製造され、そのブルック
フィールド粘度は40℃で255cpsであった。40
℃において樹脂Aと樹脂Bとの当量を混合したところ、
ゲル時間は約15秒であった。RIM装置の適当な供給
タンクにA及びB装填し、40℃で予備平衡化した後、
A/B混合比(容量による)を1.2/1として1cm×
8cm×16cmの鋼製金型内に射出したところ、すぐれた
総合的外観を有する強靱な成形標本が得られた。
【0056】当業者であれば、本発明の範囲及び精神か
ら逸脱することなしに、本発明に種々の修正及び変更を
行いうることが明らかであろう。また、本発明がここに
記載した例示を目的とした態様に不当に限定されるもの
でないことを理解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/35 C08L 101/02 KKZ C09J 167/00 JFQ 177/00 JFY 181/00 JGJ // C07D 265/06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 [式中、 Rは水素、塩素又はメチル基であり; Rは単結合を表すか、又は炭素数1〜6のアルキル基
    もしくはフェニル基を置換基として有しうるメチレンも
    しくはエチレン基であり; R及びRは独立に炭素数1〜12のアルキルもしく
    はシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリールもしく
    はアラルキル基を表すか、又はR及びRがそれらと
    結合した炭素原子と共に5−ないし12−員の炭素環を
    形成し;Xは 【化2】 及び−S−から選ばれる求核基であって、Rは 1)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
    ーテル、エステル、ケト、シリルもしくはサルファイド
    基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
    1〜18のアルキルもしくはシクロアルキル基、又は 2)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
    ーテル、ケト、エステル、シリルもしくはサルファイド
    基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
    6〜12のアリールもしくはアラルキル基から選ばれた
    ヒドロカルビル基であり; Rは求核基置換化合物(HX)R(ただし、Xは前記
    と同義である)の分子量20,000までの残基であっ
    て、価数がnの有機基であり;そしてnは1〜6の値を
    有する整数である]を有するアズラクトン官能性化合物
    0.8〜1.2当量と、少なくとも1種の求核基官能性
    化合物1当量とを含むことを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 求核基官能性化合物がアルコール、ポリ
    オール、アミン及びポリアミンからなる群から選ばれた
    ものである、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 包装内の別々の区画内に組成物の核部分
    が貯蔵され、それらを混合した場合に接着剤として用い
    るに適した、単一の一体化包装内に収納された二成分系
    の組成物であって、該組成物が、 1)第一の部分中に: 式 【化25】 [式中、 Rは水素、塩素又はメチル基であり; Rは単結合を表すか、又は炭素数1〜6のアルキル基
    もしくはフェニル基を置換基として有しうるメチレンも
    しくはエチレン基であり; R及びRは独立に炭素数1〜12のアルキルもしく
    はシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリールもしく
    はアラルキル基を表すか、又はR及びRがそれらと
    結合した炭素原子と共に5−ないし12−員の炭素環を
    形成し;Xは 【化26】 及び−S−から選ばれる求核基であって、Rは 1)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
    ーテル、エステル、ケト、シリルもしくはサルファイド
    基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
    1〜18のアルキルもしくはシクロアルキル基、又は 2)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
    ーテル、ケト、エステル、シリルもしくはサルファイド
    基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
    6〜12のアリールもしくはアラルキル基から選ばれた
    ヒドロカルビル基であり; Rは求核基置換化合物(HX)R(ただし、Xは前記
    と同義である)の分子量20,000までの残基であっ
    て、価数がnの有機基であり;そしてnは1〜6の値を
    有する整数である]を有するアズラクトン官能性化合物
    0.8〜1.2当量を含み 2)第二の部分中に: 求核基官能性の連鎖延長又は架橋剤 R−(YH) [式中、 Rはmの価数を有し、求核基置換連鎖延長又は架橋剤
    −(YH)の残基である有機基であって、R
    は、 a)2〜20個の炭素原子及び場合によっては酸素、窒
    素及び硫黄から選ばれた1〜4個のカテナリーヘテロ原
    子を有する一価及び多価の脂肪族及び芳香族基、 b)最高500,000までの分子量を有するポリオキ
    シアルキレン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリア
    クリレート及びポリシロキサンから選ばれた一価及び多
    価の基から選ばれるが、a)及びb)の両基は、いずれ
    も場合によってはシアノ、ハロ、エステル、エーテル、
    ケト、ニトロ、シリル及びサルファイドから選ばれた少
    なくとも1個の非求核基を置換基として有することがで
    き、Yは−O−、−S−、又は 【化3】 (Rは水素であるか、又は、 1)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
    ーテル、エステル、ケト、シリルもしくはサルファイド
    基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
    1〜18のアルキルもしくはシクロアルキル基、若しく
    は 2)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
    ーテル、ケト、エステル、シリルもしくはサルファイド
    基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
    6〜12のアリールもしくはアラルキル基から選ばれた
    ヒドロカルビル基である)であり、 そしてmは1〜20,000の値を有する整数である]
    の1当量を含むことを特徴とする二成分系組成物。
  4. 【請求項4】 構造 【化4】 [上記式中、 Rは水素、塩素又はメチル基であり; Rは単結合を表すか、又は炭素数1〜6のアルキル基
    もしくはフェニルを置換基として有しうるメチレンもし
    くはエチレン基であり; R及びRは独立に炭素数1〜12のアルキルもしく
    はシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリールもしく
    はアラルキル基であるか、又はR及びRがそれらと
    結合した炭素原子と共に5−ないし12−員の炭素環を
    形成し;Xは 【化5】 及び−S−から選ばれる求核基であって、Rは 1)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
    ーテル、エステル、ケト、シリルもしくはサルファイド
    基(炭素数1〜10)によって置換された、炭素数1〜
    18のアルキルもしくはシクロアルキル基、又は 2)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
    ーテル、ケト、エステル、シリルもしくはサルファイド
    基(炭素数1〜10)によって置換された炭素数6〜1
    2のアリールもしくはアラルキル基であり; Rは求核基置換化合物(HX)R(Xは 【化27】 及び−S−から選ばれる求核基であって、Rは 1)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
    ーテル、エステル、ケト、シリルもしくはサルファイド
    基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
    1〜18のアルキルもしくはシクロアルキル基、又は 2)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
    ーテル、ケト、エステル、シリルもしくはサルファイド
    基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
    6〜12のアリールもしくはアラルキル基から選ばれた
    ヒドロカルビル基である)の分子量20,000までの
    残基である、価数がnの有機基であり;そしてRは求
    核基置換連鎖延長又は架橋剤R−(YH)の残基で
    ある、価数mを有する有機基であって、Rは a)2〜20個の炭素原子及び場合によっては酸素、窒
    素及び硫黄から選ばれた1〜4個のカテナリーヘテロ原
    子を含む一価及び多価の脂肪族及び芳香族基、 b)最高500,000までの分子量を有するポリオキ
    シアルキレン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリア
    クリレート及びポリシロキサンから選ばれた一価及び多
    価の基から選ばれるが、a)及びb)の両基は、いずれ
    も場合によっては、シアノ、ハロ、エステル、エーテ
    ル、ケト、ニトロ、シリル及びサルファイドから選ばれ
    た少なくとも1個の非求核基を置換基として有すること
    ができ、そしてYは−O−、−S−、又は 【化6】 (Rは水素であるか、又は、 1)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
    ーテル、エステル、ケト、シリルもしくはサルファイド
    基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
    1〜18のアルキルもしくはシクロアルキル基、若しく
    は 2)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
    ーテル、ケト、エステル、シリルもしくはサルファイド
    基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
    6〜12のアリールもしくはアラルキル基から選ばれた
    ヒドロカルビル基である)であり、 そしてmは1〜20,000の整数であり;そしてnは
    1〜6の値を有する整数である]を有する反復単位を有
    することを特徴とするポリアミド樹脂。
  5. 【請求項5】1)二つの基体を準備し、 2)前記のアズラクトン官能性化合物の0.8〜1.2
    当量と、求核基官能性の連鎖延長または架橋剤 R−(YH) [前記式中において、 Rは求核基置換連鎖延長又は架橋剤R−(YH)
    の残基である、 価数mを有する有機基であって、Rは、 a)2〜20個の炭素原子及び場合によっては酸素、窒
    素及び硫黄から選ばれた1〜4個のカテナリーヘテロ原
    子を含む一価及び多価の脂肪族及び芳香族基、 b)最高500,000までの分子量を有するポリオキ
    シアルキレン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリア
    クリレート及びポリシロキサンから選ばれた一価及び多
    価の基から選ばれるが、a)及びb)の両基は、いずれ
    もシアノ、ハロ、エステル、エーテル、ケト、ニトロ、
    シリル及びサルファイドから選ばれた少なくとも1個の
    非求核基を置換基として有することができ、Yは−O
    −、−S−、又は 【化9】 (Rは水素であるか、又は、 1)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
    ーテル、エステル、ケト、シリルもしくはサルファイド
    基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
    1〜18のアルキルもしくはシクロアルキル基、又は 2)場合によっては少なくとも1個のシアノ、ハロ、エ
    ーテル、ケト、エステル、シリルもしくはサルファイド
    基(炭素数1〜10)で置換されていてもよい、炭素数
    6〜12のアリールもしくはアラルキル基から選ばれた
    ヒドロカルビル基である)であり、 そしてmは1〜20,000の値を有する整数である]
    の1当量とを混合し、 3)前記基体のどちらか、又は両方の片面に前記の混合
    物を塗布し、 4)それらの表面を一緒に合わせ、それに圧力を加えて
    接着するように接触させ、そして 5)前記の混合物を硬化させる諸工程からなる方法であ
    ことを特徴とする、二つの基体を一緒に接着する方
    法。
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