JPH08208758A - マレイン酸/(メタ)アクリル酸系共重合体およびその用途 - Google Patents
マレイン酸/(メタ)アクリル酸系共重合体およびその用途Info
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- JPH08208758A JPH08208758A JP7014402A JP1440295A JPH08208758A JP H08208758 A JPH08208758 A JP H08208758A JP 7014402 A JP7014402 A JP 7014402A JP 1440295 A JP1440295 A JP 1440295A JP H08208758 A JPH08208758 A JP H08208758A
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Abstract
カルシウムイオン捕捉能が高く、クレイ分散能も良好
で、ゲル化性が低いマレイン酸系共重合体を含む洗剤組
成物、無機顔料分散剤、繊維処理剤を提供する。 【構成】 ゲルパーミエーションクロマトグラムによる
分画分子量が、特定比率であり、その各分画分子量が、
特定比率の共重合比率を持つことを特徴とするマレイン
酸/(メタ)アクリル酸系共重合体、および該重合体を
含有してなる洗剤組成物、無機顔料分散剤、繊維処理
剤。
Description
・共重合組成をもつマレイン酸/(メタ)アクリル酸系
共重合体に関する。又本発明は、特定範囲の分画分子量
・共重合組成をもつマレイン酸/(メタ)アクリル酸系
共重合体を含む洗剤組成物、無機顔料分散剤、繊維処理
剤に関する。
るマレイン酸/(メタ)アクリル酸系共重合体は、優れ
たキレート作用および分散作用を示すことが知られてお
り、洗剤組成物、分散剤、凝集剤、スケール防止剤、キ
レート剤、繊維処理剤、洗浄剤等の広範囲の用途に使用
されている。
わらず、上記の用途に好適に使用される多数のカルボキ
シル基を分子内に有するマレイン酸/(メタ)アクリル
酸系共重合体を得るために、重合時にマレイン酸成分の
仕込み割合を増加させると、次のような問題点が生じ
る。
長くなる。
と、過酸化水素(重合開始剤)を大量に使用しなければ
ならない。
後に過酸化水素が多量に残ってしまう。
用しているのにもかかわらず、未反応のマレイン酸成分
が多量に残ってしまう。
ル酸系共重合体は、マレイン酸、過酸化水素が多量に残
るため、キレート作用および分散作用についても十分に
満足できるものではなく、上記の用途に適したものでは
ない。
は、マレイン酸/(メタ)アクリル酸系共重合体を顔料
分散剤として使用する例が挙げられているが、洗剤組成
物の例示はない。ここでは、マレイン酸/(メタ)アク
リル酸系共重合体は、反応容器にマレイン酸成分を入れ
ておき、アクリル酸と過酸化水素水の滴下を同時に開始
して、同時に終了するように操作し、マレイン酸/(メ
タ)アクリル酸をpH3.5〜5.0で重合することに
よって得られる。しかし、この方法では、得られるマレ
イン酸/(メタ)アクリル酸共重合体の分子量分布が広
く、高分子量部分の分画分子量でのマレイン酸共重合比
率が低く、反応終了時の反応溶液中の残存マレイン酸量
は、重合時に多量の過酸化水素を使用しているのにもか
かわらず、多量に残ってしまい、過酸化水素も多量に残
る。
は、マレイン酸/アクリル酸系共重合体を分散剤および
洗剤組成物として使用する例がある。この公報にある洗
剤組成物は一般の洗剤組成物と比較して洗浄力が向上し
たとは言いがたく、洗剤として望まれる性質をバランス
よく備えたものではない。ここでは、マレイン酸系共重
合体は、反応容器にマレイン酸成分を入れておき、アク
リル酸と過酸化水素水の滴下を同時に開始して、同時に
終了するように操作し、マレイン酸/アクリル酸をpH
約4〜約6に保ちながら重合して得られている。上記と
同様に得られるマレイン酸/アクリル酸系共重合体の分
子量分布が広く、高分子量部分の分画分子量でのマレイ
ン酸共重合比率が低く、反応終了時の反応溶液中の残存
マレイン酸は、重合時に多量の過酸化水素を使用してい
るのにもかかわらず、多量に残ってしまい、過酸化水素
も多量に残る。
は、エチレン性不飽和のモノおよびジカルボン酸の共重
合体を洗剤および洗浄剤に外皮形成防止剤として使用す
るとしているが、具体的な使用例の例示はない。エチレ
ン性不飽和のモノおよびジカルボン酸の共重合体は、上
記と同様に、反応容器にエチレン性不飽和ジカルボン酸
成分を入れておき、エチレン性不飽和モノカルボン酸成
分と過酸化水素水の滴下を同時に開始して、同時に終了
するように操作して得られている。しかし、この反応で
得られた重合体は、マレイン酸含量の高い多数のカルボ
キシル基を重合体中に均等に制御して導入することが出
来ず又、分子量分布も広いものしか得られなかった。
体は、各種用途、特に洗剤組成物に使用しても十分な性
能を発揮するものではなかった。特に従来の反応で得ら
れたマレイン酸系共重合体は、分子量分布が広く、各分
子量成分中のマレイン酸/アクリル酸の比率を最適に制
御することが困難であり、この様なマレイン酸/アクリ
ル酸系共重合体を洗剤組成物として使用すると、キレー
ト作用および分散作用が不十分であり洗剤性能が低下す
る。
/(メタ)アクリル酸系共重合体が、どの様な分子量分
布と共重合組成を持つことが、重要であるのかについて
検討した結果、マレイン酸/(メタ)アクリル酸系共重
合体が、特定比率の分画分子量と各分画分子量に対して
特定の共重合比率を持つときに、カルシウムイオン捕捉
能およびクレイ分散能を大幅に高める事が出来、洗剤組
成物として使用した場合洗浄力を大幅に向上でき、無機
顔料分散剤、繊維処理剤としての性能も飛躍的に高める
事が出来ることを見いだし本発明を完成するに至った。
従って、本発明は特定の分子量分布と特定の共重合組成
を持ち各種用途に非常に有用なマレイン酸/(メタ)ア
クリル酸系共重合体を得ることを課題とする。
決するために鋭意検討を重ねた結果、マレイン酸/(メ
タ)アクリル酸系共重合体の分子量分布、分画分子量の
比率、各分画分子量の共重合比率、及びマレイン酸/
(メタ)アクリル酸系共重合体のカルシウムイオン捕捉
能、カルシウムイオン安定度定数、クレイ分散能、クレ
イ吸着能、ゲル化性に着目して、本発明を完成するに至
った。
ンクロマトグラムを用いた分画分子量が、以下の(1)
〜(7)の条件を満足することを特徴とするマレイン酸
/(メタ)アクリル酸系共重合体を提供するものであ
る。
満、且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比が5
0/50〜10/90 (2) 分子量2万以上3万未満の成分が1〜30%、
且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比が50/
50〜10/90 (3) 分子量1万以上2万未満の成分が5〜40%、
且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比が50/
50〜10/90 (4) 分子量5000以上1万未満の成分が15〜6
0%、且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比が
50/50〜10/90 (5) 分子量2500以上5000未満の成分が10
〜60%、且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル
比が60/40〜20/80 (6) 分子量1000を越え2500未満の成分が5
〜40%、且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル
比が90/10〜30/70 (7) 分子量1000以下の成分が1〜30%、且つ
マレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比が90/10
〜30/70 また、本発明は、上記したマレイン酸/(メタ)アクリ
ル酸系共重合体を含有して成る洗剤組成物、無機顔料分
散剤及び繊維処理剤を提供するものである。
系共重合体は、以下の(1')〜(7')の条件を満足するとき
に、カルシウムイオン安定度定数、クレイ吸着能の観点
より最も好ましい。
満、且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比が5
0/50〜20/80 (2') 分子量2万以上3万未満の成分が5〜15%、且
つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比が50/5
0〜20/80 (3') 分子量1万以上2万未満の成分が15〜40%、
且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比が50/
50〜20/80 (4') 分子量5000以上1万未満の成分が15〜40
%、且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比が5
0/50〜20/80 (5') 分子量2500以上5000未満の成分が10〜
30%、且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比
が60/40〜20/80 (6') 分子量1000を越え2500未満の成分が5〜
20%、且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比
が90/10〜30/70 (7') 分子量1000以下の成分が20%未満、且つマ
レイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比が90/10〜
30/70 本発明のマレイン酸/(メタ)アクリル酸系共重合体
は、マレイン酸(塩)及び、(メタ)アクリル酸を単量
体成分として含む共重合反応によって得られる共重合体
である。
系共重合体は、合成法によって特定されるものでは、無
いが特に、マレイン酸(塩)と(メタ)アクリル酸
(塩)とを水性媒体中で、水溶性重合開始剤として過酸
化水素を用いて、共重合して得られる後述の共重合体が
好ましい。
合性の向上、マレイン酸/(メタ)アクリル酸系共重合
体の分子量分布の制御の目的のために、35重量%以上
とするのが好ましい。前記目的をさらに達成するために
は、重合開始時のマレイン酸(塩)濃度を、より好まし
くは45重量%以上、さらに好ましくは60重量%以上
とするのがよい。
使用量の90重量%以上が反応開始後30〜500分で
反応容器内に投入されるのが好ましい。残りの10重量
%未満は、重合前に反応容器内に投入されていてもよ
い。(メタ)アクリル酸(塩)体の10重量%以上を反
応前に投入すると、得られるマレイン酸/(メタ)アク
リル酸系共重合体の分子量分布が広がり、また、ブロッ
クポリマー化した不均一な重合体となるため、クレイ分
散能が低下することがある。
されると、得られるマレイン酸/(メタ)アクリル酸系
共重合体の分子量分布が狭くなり、共重合比率の制御の
目的で好ましい。(メタ)アクリル酸(塩)の投入時間
は、30〜180分とし、後述の過酸化水素の投入時間
を20〜170分とするのがさらに好ましい。しかしな
がら、(メタ)アクリル酸(塩)の投入時間が30分未
満であると、重合終了後の残存マレイン酸量が、増加し
たり、多量の反応熱が短時間に放出され、除熱が困難に
なる可能性がある。
系共重合体を得る際、水溶性重合開始剤の1つとして過
酸化水素を用いるとよい。過酸化水素の使用量はマレイ
ン酸(塩)に対して3〜20重量%が得られるマレイン
酸/(メタ)アクリル酸系共重合体の分子量分布及び共
重合比率の制御の観点より好ましく、過酸化水素の使用
量が3重量%未満では、残存マレイン酸が増加し、得ら
れるポリマーの分子量が高くなりすぎ、クレイ分散性が
低下するため好ましくない。クレイ分散性向上の観点か
らは、4重量%を超える過酸化水素を用いることがより
好ましい。一方、過酸化水素の使用量が20重量%を超
えると、共重合比率の制御が困難になるほか重合終了時
の残存過酸化水素が多量となり、安全性に問題を生じ
る。また、この残存過酸化水素を除去する工程をもうけ
ると、製造工程が増加し、生産性が低下する。
剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナト
リウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;2,2’−アゾ
ビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩;4,4’−アゾ
ビス−4−シアノバレリン酸、アゾビスイソブチロニト
リル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジ
メチルバレロニトリル等のアゾ系化合物;過酸化ベンゾ
イル、過酸化ラウロイル、過酢酸、過コハク酸、ジ第3
級ブチルパーオキサイド、第3級ブチルヒドロパーオキ
サイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物
などが挙げられる。過酸化水素と併用できる水溶性重合
性開始剤として、これらの群から選ばれる1種または2
種以上の混合物を使用することができる。
ル酸(塩)の投入終了より10〜300分早く終了させ
るとマレイン酸/(メタ)アクリル酸(塩)共重合体の
分子量分布を最適に制御することが出来る。これらの共
重合条件により、特定比率の分子量分画を持ち、各分子
量分画の共重合比率を最適に制御することが出来る。ま
た、これらの共重合条件により、重合終了後の残存マレ
イン酸量は反応液全量に対して3重量%以下、またキレ
ート力、分散力の観点からより好ましくは0.3重量%
以下とするのがよい。残存マレイン酸量が3重量%を超
えると、冬季寒冷地ではマレイン酸の結晶が析出すると
いった問題が起きる可能性がある。
とができるが、重合中のpHを調整してもよい。重合中
のpH調整に用いる中和用塩基性化合物としては、例え
ば、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属
の水酸化物や炭酸塩;アンモニア;モノメチルアミン、
ジエチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミ
ン、ジメチルアミン、トリエチルアミン等のアルキルア
ミン類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、第2
級ブタノールアミン等のアルカノールアミン類;ピリジ
ン等を挙げることができる。これらの群から選ばれる1
種または2種以上の混合物を使用することができる。
/(メタ)アクリル酸系共重合体の重量平均分子量は、
1,000〜100,000であるのが好ましい。カル
シウムイオン安定度定数およびクレイ吸着能向上の観点
からは、2,000〜50,000がより好ましく、
3,000〜30,000がさらに好ましく、5,00
0〜15,000が最も好ましい。
酸/(メタ)アクリル酸系共重合体のカルシウムイオン
の安定度定数は、水中のカルシウムイオンをいかに強く
キレートするかを示しており、泥の中に存在するカルシ
ウムイオンを引き剥がすことにより泥汚れを繊維から引
き剥す能力が高いことを示す。本発明の洗剤組成物に含
まれるマレイン酸/(メタ)アクリル酸系共重合体のカ
ルシウムイオンの安定度定数は、下記に示す測定条件で
得られる数値を下式1に代入して得られる数値(Log
K)として定義される. (1) 0.002mol/L,0.003mol/L,0.004mol/Lの各濃度のカ
ルシウムイオン溶液を調整し(CaCl2使用)、10
0ccビーカーへ50g投入する。
形分換算)を投入する。
て、NaCl 0.15gを加える。 (5) カルシ
ウムイオン電極を用いて、遊離のカルシウムイオン濃度
を測定する。
[S0]−[CaS]となる。 従って、[Ca]/
[CaS]=1/[S0]・[Ca]+1/[S0]・K
となる。
[Ca]を横軸にプロットし、傾きと切片より、[S
0]、K、Log Kを計算により求めた。
体の安定度定数は、4.0以上であり、4.2〜7.0
が泥汚れ洗浄能の観点よりより好ましい。4.5〜6.
5が、洗浄力向上の目的で最も好ましい。安定度定数
が、高すぎた場合、泥汚れの洗浄能には、悪影響を及ぼ
さないが、酵素と共に配合した場合酵素中の金属イオン
を取り去り酵素の洗浄力を低下させる場合がある。
/アクリル酸系共重合体のクレイ吸着能は、下記に示す
測定法での測定値から算出される数値として定義され
る。
液1cc+上水(姫路市水)100g クレイ : アマゾンクレー 1.0g 攪拌時間 : 10分間(マグネチックスターラー使
用) 静置時間 : 18時間 測定方法 : メスシリンダーの最上部10ccをサン
プリングし、上澄み液をろ過し、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィーを使用し、測定を行った。
れない条件にて同様の測定を行い、下式に従って、クレ
イ粒子に対する吸着量(クレイ吸着能)を算出した。
リマーピークの面積]/[クレイなしの系でのポリマー
ピークの面積]×100(%) クレイ吸着能は、洗濯時に、泥汚れに対してマレイン酸
/(メタ)アクリル酸系共重合体が、吸着することで、
泥の粒子が、負に帯電しこびり着いた汚れを引き剥す効
果がある。但し、吸着し過ぎた場合には、泥汚れの再付
着が起こり洗浄力の低下が起こる。従って、以下に示す
ように最適範囲のクレイ吸着能を示すものが、泥汚れの
洗浄に対して最適となる。
最も適している。
非常に適している。
適している。
吸着能が不適。
吸着能が非常に不適。
系共重合体のカルシウムイオン捕捉能は、重合体1gが
捕捉するカルシウムイオンを炭酸カルシウムで換算した
mg数として定義される。カルシウムイオン捕捉能は、
300mgCaCO3 /g(1gのマレイン酸/アクリ
ル酸系共重合体で捕捉する炭酸カルシウム換算値)以上
が好ましく、より好ましくは350mgCaCO3 /g
以上、さらに好ましくは380mgCaCO3 /g以上
である。カルシウムイオン捕捉能が高いほど、洗剤ビル
ダーとしての能力が高まる。
/(メタ)アクリル酸系共重合体のクレイ分散能は、下
記に示す条件下での吸光度測定値で定義される。
液1cc+上水(姫路市水)100g クレイ : アマゾンクレー 1.0g 攪拌時間 : 10分間(マグネチックスターラー使
用) 静置時間 : 18時間 測定方法 : メスシリンダーの最上部10ccをサン
プリングし、1cmセルを使用して、UV380nmに
おける吸光度(ABS)を測定し、その数値をもってク
レイ分散能とする。
きはがして、分散させるという効果を見きわめる指標で
あり、非常に重要な性能であることが明らかになった。
このような効果を得るためには、クレイ分散能が1.2
以上であることが必要である。さらに、泥汚れの沈着を
防止するためには、1.4以上がより好ましい。クレイ
分散能は、ポリマー存在下でのクレイの分散の程度を、
分散させたクレイの懸濁液を一定時間静置したときの上
澄液の濁度で評価した数値であり、数字が大きい程、分
散能が高いことを示す。
非常に良好。
良好。
悪い。
非常に悪い。
/(メタ)アクリル酸系共重合体のゲル化性は、下記に
示す条件下での吸光度測定値で定義される。
後、サンプリングし、50mmセルを使用して、UV3
80nmにおける吸光度(ABS)を測定する。
中で不溶化し易く、特に高硬度水を使用した時に、洗浄
力の低下が著しくなることが明らかになった。洗剤組成
物に含まれるマレイン酸/(メタ)アクリル酸系共重合
体の高性能な洗浄力を安定的に維持するためには、ゲル
化性が低いのがよく、ゲル化性を0.2以下とすること
が好ましい。
ポリマーの沈澱のしやすさを評価した数値であり、カル
シウムイオン存在下でポリマーを加熱した時の白濁の程
度をUVの吸光度で測定したものである。この数字が大
きい程、ポリマー溶液の濁りが大きく、カルシウムイオ
ン存在下でポリマーが多量に沈澱していることを示す。
量に存在するものであり、沈澱時には必ずゲル化の問題
が生じる。ゲル化性の指標を以下に示す。下記の数値が
小さい程、洗剤ビルダーとして高性能であることを示
す。
くい。
すい。
系共重合体を含む洗剤組成物は、界面活性剤および必要
に応じて酵素を配合して使用することもできる。
剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤およびカチオ
ン界面活性剤を好ましく使用することができる。
ルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはアルケニ
ルエーテル硫酸塩、アルキルまたはアルケニル硫酸塩、
α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸または
エステル塩、アルカンスルホン酸塩、飽和または不飽和
脂肪酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテルカルボン
酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界
面活性剤、アルキルまたはアルケニルリン酸エステルま
たはその塩等を挙げることができる。
リオキシアルキレンアルキルまたはアルケニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、高
級脂肪酸アルカノールアミドまたはそのアルキレンオキ
サイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコ
キシド、脂肪酸グリセリンモノエステル、アルキルアミ
ンオキサイド等を挙げることができる。
たはスルホベタイン型両性界面活性剤等を挙げることが
でき、カチオン界面活性剤としては、第4アンモニウム
塩等を挙げることができる。
重量%配合するのが好適であり、20〜60重量%の配
合がより好ましい。
系共重合体を含む洗剤組成物に配合される酵素として
は、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等を使用する
ことができる。特に、アルカリ洗浄液中で活性が高いプ
ロテアーゼ、アルカリリパーゼおよびアルカリセルラー
ゼ等が好ましい。酵素の配合量は、0.01〜5重量%
が好ましい。この範囲を外れると、界面活性剤とのバラ
ンスがくずれ、洗浄力を向上させることができない。
系共重合体を含む洗剤組成物には、必要に応じて、公知
のアルカリビルダー、キレートビルダー、再付着防止
剤、蛍光剤、漂白剤、香料等の洗剤組成物に常用される
成分を配合してもよい。また、ゼオライトを配合しても
よい。アルカリビルダーとしては、珪酸塩、炭酸塩、硫
酸塩等を用いることができる。キレートビルダーとして
は、ジグリコール酸、オキシカルボン酸塩、EDTA
(エチレンジアミン四酢酸)、DTPA(ジエチレント
リアミン六酢酸)、クエン酸等を必要に応じて使用する
ことができる。
系共重合体を得る際に使用されるマレイン酸(塩)は、
マレイン酸、マレイン酸モノアルカリ金属塩、マレイン
酸ジアルカリ金属塩のいずれの型で反応容器に投入して
もよく、これらの1種類または2種類以上の混合物であ
ってもよい。また、マレイン酸は、無水マレイン酸を反
応容器中で加水分解したものでもよく、マレイン酸モノ
アルカリ金属塩、マレイン酸ジアルカリ金属塩は、マレ
イン酸および/または無水マレイン酸を反応容器中で、
アルカリ金属の水酸化物と反応させて得られたものでも
よい。
酸系共重合体と、染色剤、過酸化物および界面活性剤か
らなる群より選ばれる少なくとも1つとを含んでなるも
のであり、繊維処理における精練、染色、漂白、ソーピ
ングの工程で使用することができる。染色剤、過酸化物
および界面活性剤としては繊維処理剤に通常使用される
ものが挙げられる。マレイン酸系共重合体と、染色剤、
過酸化物および界面活性剤からなる群より選ばれる少な
くとも1つとの比率は、たとえば、繊維の白色度、色む
ら、染色けんろう度の向上のためには、マレイン酸系共
重合体1重量部に対して、染色剤、過酸化物および界面
活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1つを0.1
〜100重量部という割合で配合される。本発明の繊維
処理剤を使用できる繊維は特に限定されないが、たとえ
ば、木綿、麻等のセルロース系繊維;ナイロン、ポリエ
ステル等の化学繊維;羊毛、絹糸等の動物性繊維;人絹
等の半合成繊維およびこれらの織物および混紡品が挙げ
られる。
場合は、本発明のマレイン酸系共重合体と、アルカリ剤
および界面活性剤とを配合することが好ましい。漂白工
程に適用する場合では、本発明のマレイン酸系共重合体
と、過酸化物と、アルカリ性漂白剤の分解抑制剤として
の珪酸ナトリウム等の珪酸系薬剤とを配合するのが好ま
しい。
重合体は、特定比率の分画分子量と各分子量分画成分の
共重合比率が、特定比率であるためカルシウムイオン安
定度定数、カルシウムイオン捕捉能、クレイ分散能、ク
レイ粒子吸着能、ゲル化能の全てに於て非常に良好な物
性を有する。これらの物性は、洗剤組成物として使用し
た場合、洗浄力を強化するために重要な物性であり、泥
汚れの分散作用、再付着防止作用、界面活性剤のカルシ
ウムイオンによるゲル化の防止と言った効果により洗浄
力を大幅に向上させるものである。又無機顔料分散剤、
繊維処理剤としても重要な基礎物性である。
系共重合体が、マレイン酸(塩)と(メタ)アクリル酸
(塩)とを水性媒体中で共重合して得られ、重合終了後
の過酸化水素濃度が反応液全量に対して2重量%以下で
あり、残存マレイン酸量が反応液全量に対して3重量%
以下である共重合反応液から単離することにより得られ
たものであると、単離後に得られたマレイン酸/(メ
タ)アクリル酸系共重合体中の過酸化水素濃度および残
存マレイン酸量は低くなる。さらに、過酸化水素の投入
を、(メタ)アクリル酸(塩)より、早く終了させるこ
とによって、重合終了時に、反応液中の過酸化水素量を
極力減らすことができる。また、分子量分布の狭い重合
体が得られ、ゲル化性が低減する。(メタ)アクリル酸
(塩)系単量体の投入を、反応を暴走させない程度の短
時間で行うと、重合反応全体の反応効率を上げることが
できる。また、多価金属イオンを重合反応系に存在させ
ることによって、重合終了時に、反応液中の残存するマ
レイン酸を十分に抑制することができ、反応効率が高く
なる。
を、反応を暴走させない程度の短時間で行うことによっ
て、得られるマレイン酸/(メタ)アクリル酸系共重合
体の分子量分布が狭くなり、クレイ分散能は高くなり、
ゲル化性も低下する。また、重合開始時のpHを2以下
とし、重合の進行に伴ってpHを上昇させ且つ重合中の
中和度を20%未満に維持しながら重合を行なうと、同
様に、得られるマレイン酸/(メタ)アクリル酸系共重
合体の分子量分布が狭くなり、クレイ分散能は高くな
り、ゲル化性も低下する。
共重合体は、前述のような優れた性能を有し、残存開始
剤および残存単量体量が少ないため、洗剤組成物、無機
顔料分散剤、水処理剤および繊維処理剤に好適に使用さ
れる。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、「%」および「部」は、それぞれ「重量
%」および「重量部」を示す。
却器を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに無水マ
レイン酸196部(マレイン酸として232部)、脱イ
オン水110.7部、水酸化ナトリウム48%水溶液3
33.3部(重合初期固形分濃度50%)を仕込んだ
後、攪拌しながら該水溶液を常圧下で沸騰温度まで昇温
した。次に、攪拌下に35%過酸化水素水75.5部
(8.26重量%対マレイン酸(塩)(A))を重合開
始から90分にわたって、連続的に滴下し、80%アク
リル酸水溶液270.38部(マレイン酸/アクリル酸
=4/6モル比)を140分にわたって、連続的に滴下
し、重合反応を完了した。(重合開始時単量体濃度50
%)得られた共重合体(1)の分画分子量の比率、重量
平均分子量および残存マレイン酸量の測定をゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーを用いて行ない結果を表
3に示した。なお、カラムは旭化成アサヒパックGFA
−7MFを用い、溶離液には、0.5%リン酸水溶液を
用いた。分子量標準サンプルとしては、ポリアクリル酸
ソーダ標準サンプル(創和科学(株)製)を用いた。
系共重合体の各分画分子量のマレイン酸/メタクリル酸
の比は、以下の測定条件により分画分子量成分を分取
し、プロトンNMR分析により定量を行った。
wt%水溶液を調整する。(2)透析膜(スペクトラ/ポ
ア6(MWCO:1000)、家田貿易)を用意し、(1)
の溶液50g投入する。
り、その中へ、(2)で用意した溶液入りの透析膜を投入
する。ビーカー中の純水は、3hr,12hr,24h
r,48hr,72hrに、それぞれ800gずつ新た
な純水と交換する。
料を濃縮乾燥させたのちプロトンNMRを用いて、マレ
イン酸/(メタ)アクリル酸の比を測定した。
過時の透析膜内部液を試料とする。
過時の透析膜外部液を試料とする。
過時の透析膜外部液を試料とする。
過時の透析膜外部液を試料とする。
過時の透析膜外部液を試料とする。
過時の透析膜外部液を試料とする。
過時の透析膜外部液を試料とする。
酸系共重合体のカルシウムイオンの安定度定数は、下記
に示す測定条件で得られる数値を下式1に代入して得ら
れる数値として定義される. (1) 0.002mol/L,0.003mol/L,0.004mol/Lの各濃度のカ
ルシウムイオン溶液を調整し(CaCl2使用)、10
0ccビーカーへ50g投入する。
形分換算)を投入する。
て、NaCl 0.15gを加える。
離のカルシウムイオン濃度を測定する。
[CaS]=1/K[S]=[S0]−[CaS]とな
る。 従って、[Ca]/[CaS]=1/S0・[C
a]+1/[S0]・K となる。
[Ca]を横軸にプロットし、傾きと切片より、[S
0]、K、Log Kを計算により求めた。
系共重合体のクレイ吸着能量は、下記に示す測定法での
測定値から算出される数値として定義される。
液1cc+上水(姫路市水)100g クレイ : アマゾンクレー 1.0g 攪拌時間 : 10分間(マグネチックスターラー使
用) 静置時間 : 18時間 測定方法 : メスシリンダーの最上部10ccをサン
プリングし、上澄み液をろ過し、前記したゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーを使用し、測定を行った。
れない条件にて同様の測定を行い、下式に従って、クレ
イ粒子に対する吸着量(クレイ吸着能)を算出した。
ポリマーピークの面積]/[クレイなしの系でのポリマ
ーピークの面積]×100(%) 40%以上60%以下 …クレイ吸着能が最も適してい
る。
非常に適している。
適している。
吸着能が不適。
吸着能が非常に不適。
液に、下記の条件下で、ポリマーを添加し攪拌して、こ
の攪拌前後における炭酸カルシウム水溶液中のカルシウ
ムイオン濃度を、オリオン社製イオンアナライザー(E
A920)を用いオリオン社製カルシウム電極(93−
20)により測定し、攪拌前後の濃度差から、ポリマー
が捕捉したカルシウムイオン量を炭酸カルシウム換算m
g数で求めて、その数値をこのポリマーのカルシウムイ
オン捕捉能とした。
50cc ポリマー: 10mg(固形分換算) 温度 : 25℃ 攪拌時間: 10分間(スターラー使用) 以下の条件で作製したポリマー溶液にクレイを添加し、
攪拌、静置した後に測定して得られた吸光度をもって、
このポリマーのクレイ分散能とした。数値が大きい程、
クレイ分散能が高いことを意味する。
液1cc+上水(姫路市水)100g クレイ : アマゾンクレー 1.0g 攪拌時間 : 10分間(マグネチックスターラー使
用) 静置時間 : 18時間 測定方法 : メスシリンダーの最上部10ccをサン
プリングし、1cmセルを使用して、UV380nmに
おける吸光度(ABS)を測定し、その数値をもってク
レイ分散能とした。
に、下記の条件で、ポリマーを添加し、ゲル化させた
後、試験液の吸光度を測定し、得られた数値をもって、
このポリマーのゲル化性とした。数値が大きい程、ゲル
化性が高いことを意味する。
後、サンプリングし、50mmセルを使用して、UV3
80nmにおける吸光度(ABS)を測定した。
液13.3部(1g/仕込単量体1モル)を重合開始
後、90分から140分の間にかけて連続的に滴下した
以外は、製造例1と全く同様にして重合を行い、製造例
1と同様に分析を行い、結果を表2、3に示した。(重
合開始時単量体濃度50%) (製造例3〜5)80%アクリル酸水溶液の代わりに表
1に記載の単量体を記載の量用いた以外は、製造例1と
全く同様にして重合を行い、製造例1と同様に分析を行
い、結果を表2、3に示した。(重合開始時単量体濃度
50%) (製造例6〜8)80%アクリル酸水溶液を表4に記載
の量を用い、15%過硫酸ナトリウム水溶液13.3部
を重合開始後90分から140分の間にかけて連続的に
滴下した以外は、製造例1と全く同様にして重合を行
い、製造例1と同様に分析を行い、結果を表2、3に示
した。(重合開始時単量体濃度50%) (製造例9)水酸化ナトリウム48%水溶液の量を80
部とし、硫酸第1鉄アンモニウム塩6水和物0.08部
仕込んだ以外は、製造例1と全く同様にして重合を行
い、製造例1と同様に分析を行い、結果を表2、3に示
した。(重合開始時単量体濃度68.7%) (比較製造例1,2(過酸化水素量の影響))製造例1
において、35%過酸化水素水の使用量を表3記載の量
を用い、重合開始から140分にわたって連続的に滴下
した以外は、製造例1と全く同様にして重合を行い、製
造例1と同様に分析を行った。結果を表5、6に示し
た。(重合開始時単量体濃度50%) (比較製造例3)製造例1において、60%アクリル酸
水溶液の量を7760部とし、同時に脱イオン水500
0部と15%過硫酸ナトリウム水溶液887.7部(2
g/仕込単量体1モル)を150分間にわたって、連続
的に滴下した以外は、製造例1と全く同様にして重合を
行い、製造例1と同様に分析を行った。結果を表5、6
に示した。(重合開始時単量体濃度50%) (比較製造例4)製造例1において、60%アクリル酸
水溶液の量を、表4記載の通りとした以外は、製造例1
と全く同様にして重合を行い、製造例1と同様に分析を
行った。結果を表5、6に示した。(重合開始時単量体
濃度50%)
アクリル酸系共重合体の洗剤組成物としての性能を評価
するため、以下に示す洗浄性試験を行った。
散し、綿の白布を人工汚垢液を通した後、乾燥、切断す
ることにより、10cm×10cmの汚染布を作成し
た。
で洗濯を行なった。洗濯後、布を乾燥後、反射率の測定
を行なった。
性評価を行った。結果を表10に記す。
率)/(白布の反射率−洗浄前の反射率)×100 (比較例1〜4)比較マレイン酸/(メタ)アクリル酸
系共重合体(1)〜(4)を用いて、実施例1〜25に
記載の方法で、洗浄率の測定をした。結果を表11に記
した。
の評価) マレイン酸/(メタ)アクリル酸系共重合体(1)〜
(9)の繊維処理剤としての性能を評価するため、以下
に示す繊維の漂白試験を行った。
2g/L用い、精練した綿天竺製ニットを下記の条件に
て漂白を行った。その結果を表12に示す。
した。
コンピューターSM−3型を用いて測色し、Lab系の
白色度式 W=100−[(100−L)2 +a2 +b2 ] 1/2 但し、L=測定された明度 a=測定されたクロマチックネス指数 b=測定されたクロマチックネス指数 によって白色度(W)を求め評価した。
針#11Sを用いて30cm空縫いした場合の地糸切れ
箇所数で評価した。
タ)アクリル酸系共重合体(1)〜(4)を用いて、実
施例10〜18に記載の方法で、繊維の漂白試験を行っ
た。結果を表13に示す。
しての評価) マレイン酸/(メタ)アクリル酸系共重合体(1)〜
(9)の無機顔料分散剤としての性能を評価するため、
以下に示す試験を行った。
mm、高さ160mm)のビーカーに、カルサイト系立方体
状の軽質炭酸カルシウム(1次粒子径0.15μm)の
フィルタープレス脱水ケーキ(固形分65.3%)40
0部をとり、そこへ分散剤として、マレイン酸系共重合
体の40%水溶液3.26部(炭酸カルシウムの重量に
対して水溶性重合体0.5%)および固形分濃度調整用
の水6.9部を加え、ディゾルバー撹拌羽根(50mm
φ)で低速で3分間混練した。その後、3000rpm で
10分間分散し、固形分濃度64%の水分散液を得た。
得られた水分散液について、分散直後と室温1週間放置
後の粘度を、B型粘度計を使用して25℃で測定し、経
日安定性の試験を行った。測定結果を表14に示す。
タ)アクリル酸系共重合体(1)〜(4)を用いて、実
施例19〜27に記載の方法で、水分散液の経日安定性
の試験を行った。測定結果を表15に示す。
酸系共重合体を含む洗剤組成物は、特定比率の分画分子
量と各分画分子量に対して特定の共重合比率を持つこと
で、カルシウムイオン捕捉能が高く、クレイ分散能も良
好で、ゲル化性が低い物性のバランスある性能を有する
洗剤組成物、無機顔料分散剤、繊維処理剤を提供するこ
とができる。特に、従来のゲル化性の高いマレイン酸系
共重合体を含む洗剤組成物、無機顔料分散剤、繊維処理
剤は、使用水中で不溶化しやすいため、特に高硬度水を
使用した時に性能の低下が著しい。このような問題点を
克服して、高性能な性能を安定的に維持するためには、
ゲル化性の低いマレイン酸系共重合体が必要となるが、
このことは、本発明のマレイン酸/(メタ)アクリル酸
系共重合体によって、初めてなし遂げらたものである。
系重合体は、特に衣料用洗剤として好適に使用できるも
のである。また、洗浄液中の微量の金属、たとえば、鉄
イオン、亜鉛イオン等による繊維の黄ばみ防止にも、本
発明で得られた特定のカルシウムイオン捕捉能、ゲル化
性を有するマレイン酸系共重合体は非常に有効である。
このような高性能なマレイン酸/(メタ)アクリル酸系
重合体系共重合体が見出されたのは、重合開始剤である
過酸化水素を前半に多量に用いる重合法を採用したため
である。
酸/(メタ)アクリル酸系共重合体が得られたのかは明
確ではないが、重合体の高分子量部分へマレイン酸を均
等に導入でき、低分子量重合物の量を低減でき、分子量
分布の狭い重合体が得られたためではないかと推察され
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 ゲルパーミエイションクロマトグラムを
用いた分画分子量が、以下の(1)〜(7)の条件を満
足することを特徴とするマレイン酸/(メタ)アクリル
酸系共重合体。 (1) 分子量3万以上の成分が20%未満、且つマレ
イン酸/(メタ)アクリル酸のモル比が50/50〜1
0/90 (2) 分子量2万以上3万未満の成分が1〜30%、
且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比が50/
50〜10/90 (3) 分子量1万以上2万未満の成分が5〜40%、
且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比が50/
50〜10/90 (4) 分子量5000以上1万未満の成分が15〜6
0%、且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比が
50/50〜10/90 (5) 分子量2500以上5000未満の成分が10
〜60%、且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル
比が60/40〜20/80 (6) 分子量1000を越え2500未満の成分が5
〜40%、且つマレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル
比が90/10〜30/70 (7) 分子量1000以下の成分が1〜30%、且つ
マレイン酸/(メタ)アクリル酸のモル比が90/10
〜30/70 - 【請求項2】 請求項1または2記載の共重合体を含有
して成る洗剤組成物。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の共重合体を含有
して成る無機顔料分散剤。 - 【請求項4】 請求項1または2記載の共重合体を含有
して成る繊維処理剤。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP7014402A JP2934391B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | マレイン酸/(メタ)アクリル酸系共重合体およびその用途 |
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Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11128715A (ja) * | 1997-11-04 | 1999-05-18 | Nippon Shokubai Co Ltd | 無機顔料分散剤 |
JP2000080396A (ja) * | 1998-07-02 | 2000-03-21 | Nippon Shokubai Co Ltd | 洗剤ビルダ―、その製造方法、及びポリ(メタ)アクリル酸(塩)系重合体ならびにその用途 |
JP2000143737A (ja) * | 1998-09-08 | 2000-05-26 | Nippon Shokubai Co Ltd | アクリル酸―マレイン酸系共重合体(塩)、その製造方法および用途 |
JP2000247926A (ja) * | 1998-12-28 | 2000-09-12 | Nippon Shokubai Co Ltd | 不純物の少ないマレイン酸塩水溶液の製造方法及びこれを用いた重合体 |
US6444771B1 (en) | 1998-09-08 | 2002-09-03 | Nippon Shokubai Co. Ltd. | Acrylic acid-maleic acid copolymer (or its salt), its production process and use, and production process for aqueous maleic salt solution with low impurity content |
JP2018135441A (ja) * | 2017-02-21 | 2018-08-30 | Psジャパン株式会社 | スチレン系樹脂、シート、成形品及び製造方法 |
CN116497616A (zh) * | 2023-04-19 | 2023-07-28 | 宁波澳翔精细化工有限公司 | 一种无泡皂洗剂的制备方法 |
-
1995
- 1995-01-31 JP JP7014402A patent/JP2934391B2/ja not_active Expired - Fee Related
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