JPH08206215A - 高性能のらせん巻カテーテル - Google Patents

高性能のらせん巻カテーテル

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JPH08206215A
JPH08206215A JP7293202A JP29320295A JPH08206215A JP H08206215 A JPH08206215 A JP H08206215A JP 7293202 A JP7293202 A JP 7293202A JP 29320295 A JP29320295 A JP 29320295A JP H08206215 A JPH08206215 A JP H08206215A
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catheter section
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肝臓あるいは脳などの軟組織内に容易に到達
し得るカテーテルを提供する。 【解決手段】 近位端、遠位端、およびこれらの端部の
間に伸びる内部管腔を規定する通路を有する細長い管状
部材を有するカテーテルセクションであって、上記細長
い管状部材は、a)所定の幅および厚さを有する第1の
リボン補強材であって、らせん状に利き手方向に巻かれ
て上記通路および外部補強材表面を形成し、そして上記
外部補強材表面が少なくとも部分的に接着剤で被覆され
るリボン補強材、およびb)上記第1のリボン補強材の
外にありそして接着剤により第1のリボン補強材に接触
しおよび接着する、少なくとも1つの管部材、を有する
部材である、カテーテルセクション。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外科用器具(surgi
cal device)に関する。本発明は、特に、体内の組織標
的部位、代表的には血管系を通じて接近可能である標的
部位に接近するために適したカテーテルに関する。本発
明の中核は、極めて薄い壁および制御された剛直性を有
するカテーテルを形成するように、カテーテル本体内で
巻かれている、代表的には金属性である補強材リボンを
用いることである。補強材リボンは可撓性の外部管部材
(tubing member)に接着剤により接合され、可撓性に富
むがねじれ(kink)耐性が高いカテーテルセクション(cat
heter section)が生成される。 本発明に従って製造さ
れたカテーテルセクションは、本明細書で示される思想
を用いたカテーテルセクションあるいは他の方法で製造
されたカテーテルセクションと組合わせて用いられ得
る。これらのカテーテルは、有効な強度および一般的に
ねじれがない形態を保持する能力のために、極めて微細
なサイズ、例えば直径0.015インチ〜0.020インチで有効
に用いることができ、代表的な血管カテーテル内で使用
可能である。
【0002】
【従来の技術】カテーテルは、ヒト体内の遠隔領域に接
近するためにますます広く使用されつつあり、そしてそ
のように接近して、遠隔領域部位に診断用または治療用
薬剤を送達する。特に、これらの治療部位への経路とし
て循環系を用いるカテーテルが、とりわけ実用的であ
る。カテーテルはまた、様々な治療上および診断上の理
由により、体の他の領域、例えば、尿生殖器領域に接近
するために用いられる。循環系の疾病のそのような治療
の一つには、血管形成術(PCTA)によるものがある。その
ような手順は、遠位先端部にバルーンを有するカテーテ
ルを用いる。治療に先立って問題点を見るためのPCTA手
順の前に、目的の部位に放射線不透過性物質を送達する
ためにこれらのカテーテルが用いられることが類似して
共通している。
【0003】カテーテルによって接近したい標的部位
が、肝臓あるいは脳などの軟組織内にあることがしばし
ばある。これらの部位は、到達することが難しい部位で
ある。カテーテルは、鼠径部(groin)あるいは頸部に見
いだされるような太い動脈を通じて導入され、次いで選
択された領域に到達するまで動脈系のより狭い領域を通
過しなければならない。そのような経路は、曲がりくね
って多数のループ状の経路をしばしば形成する。これら
のカテーテルは、体内を進行していくときにカテーテル
を押しおよび操作することを可能にするように近位端が
かなり剛直でなければならず、かつ、カテーテル先端部
がループ部分および上記の次第に細くなる血管を通過で
きるようにすると同時に、血管あるいは周辺組織に大き
な外傷を生じないために遠位端部で十分に可撓性でなけ
ればならない点において、これらのカテーテルの設計お
よび利用は困難である。これらの問題に関する詳細およ
びそのような通過についてカテーテルを設計するための
初期の(しかし有効な)方法の詳細は、Engelsonの米国特
許第4,739,768号に見い出され得る。これらのカテーテ
ルは、ガイドワイヤと共に用いられるように設計されて
いる。ガイドワイヤは代表的には非常に精巧な設計の単
純なワイヤであり、カテーテルの「偵察」を行う。カテ
ーテルが血管系内を通過するとき、ガイドワイヤの上に
適合しガイドワイヤに沿ってスライドする。別の方法で
は、ガイドワイヤは担当医の操作により血管系を通じて
適切な経路を選択するために用いられ、一旦適切な経路
が確立されるとカテーテルはその後でそれに沿ってスラ
イドする。
【0004】カテーテルをヒトの血管系を通じて選択さ
れた部位に進行させる他の方法もあるが、ガイドワイヤ
で補助されたカテーテルが極めて迅速で、他の手順より
もより正確であると考えられている。そのような他の手
順の一つは、流動方向性(flow-directed)カテーテルの
使用である。 これらの器具は、カテーテルの遠位端上
に位置する小さなバルーンをしばしば有し、このバルー
ンはカテーテルが遭遇するルートを選択する必要に応じ
交互にしぼませたり膨らませたりし得る。
【0005】本発明は、様々な形態のカテーテルで用い
られ得、そして適用可能な発明である。本発明は、1つ
またはそれ以上のポリマー性チューブを、1つまたはそ
れ以上のらせん状に巻かれたリボン(各リボンは同一方
向に巻かれている)と接着剤により結合する思想を利用
し、得られるカテーテルセクションあるいはカテーテル
本体の剛直性を制御する。この構築技術によって、ガイ
ドワイヤを用いてあるいは用いずに、第2のカテーテル
を他の血管カテーテルの内側で用い得るほどに非常に小
さい直径を有するカテーテルセクションを製造すること
が可能になる。このカテーテルはガイドワイヤと組合わ
せて用いられ得るが、カテーテル本体は、たとえば、Ze
nzenらの米国特許第5,336,205号に見られるように、バ
ルーンが取り付けられた、あるいは特に可撓性の先端部
と組合わせた流動方向性カテーテルとして用いられ得
る。この米国特許の全体は、本明細書において参考とし
て援用される。
【0006】カテーテル本体を巻くリボンの使用は、新
規な思想ではない。代表的な背景となる特許を以下に記
載する。しかし、これらの特許書類のいずれもが、本発
明者の思想を用いて本発明のカテーテルの物理的性能を
有するカテーテルを製造していない。
【0007】多重ラップ(wrap)カテーテル 多重に巻き付けられた(wrap)強化材料を有するカテーテ
ル本体を利用する文献で、多数のカテーテルが考察され
ている。これらのカテーテルは、編組み(braided)バン
ド、あるいは渦巻き線状に巻かれた材料が単純に一方向
に巻かれ、そして次の層または複数の層が他の方向に巻
かれるバンドを有する構造を含む。
【0008】Crippendorfによる米国特許第2,437,542号
には、尿管カテーテルあるいは尿道カテーテルとして代
表的に用いられる「カテーテル型器具」が記載されてい
る。そのカテーテルの物理的な設計は、遠位セクション
がより高い可撓性を有し、そして近位セクションがより
低い可撓性を有するものである。器具は、絹、綿あるい
は特定の合成繊維製のよりあわされた糸で作られてい
る。器具は、繊維ベースの管を、管を補強しつつ可撓性
を与える補強材媒体に含浸することによって製造され
る。次いで、このように可塑化された管材は特定の他の
媒体に浸され、可撓性のワニス様の層が形成される。こ
の後者の材料は、桐油ベースあるいはフェノール樹脂お
よび適切な可塑剤であってもよい。この器具が、本明細
書で記載される可撓性を有することは示されていない。
さらに、この器具は、体の末梢部あるいは体の軟組織以
外の特定の領域で用いられるタイプであるように見え
る。
【0009】同様に、Edwardsによる米国特許第3,416,5
31号には、編組みエッジ(braiding-edge)壁を有するカ
テーテルが示されている。この器具は、TEFLONなどの他
のポリマーの付加的な層をさらに有している。壁の編組
みに見いだされる条(strand)は、円形断面を有する糸
であるように見える。リボン材料を用いる器具を構築す
ることは示唆されていない。さらに、近位端でかなり大
きいハンドルを用いてこの器具を折り曲げることができ
るように設計されている点で、この器具はかなり剛直で
あることが示されている。
【0010】Cookによる米国特許第3,924,632号には、
カテーテルの長さに亘って渦巻き線状に覆われたファイ
バーグラスバンドを利用するカテーテル本体が示されて
いる。図2、およびカラム3、12行以下の図の説明に示
されるように、カテーテルは編組みされた、すなわち、
一方向の渦巻き線状のバンドと交差しそしてその下にあ
る反対方向の渦巻き線状のバンドであるファイバーグラ
スバンドを用いている。さらに、図3には内側ライニン
グあるいはコア30および外管35の両方を有するカテーテ
ルシャフトを示していることがわかる。
【0011】Alston, Jr.らによる米国特許第4,425,919
号には、多重条(multi-strand)の平坦なワイヤ編組みを
用いる多層カテーテルアセンブリが示されている。図3
の編組み14は、内部管材あるいは基材12をさらに被覆し
ている。
【0012】米国特許第4,484,586号には、中空の伝導
性医療用管材の製造方法が示されている。伝導性ワイヤ
は、特にペースメーカー配線用の、特にヒトの体内に移
植をするための中空管材の壁に置かれる。管材は、好ま
しくは、ポリウレタンあるいはシリコーンなどの生体適
合性ポリマーで被覆された焼きなまし銅のワイヤからな
る。被覆後、銅のワイヤは巻かれてチューブになる。次
いで、巻かれた基材はさらに別のポリマーで被覆され、
その壁の中に渦巻き線状の伝導性ワイヤを有する管材が
製造される。
【0013】カテーテル内で可撓性材料のらせん状に巻
かれたリボンの使用を示している文献は、Samsonの米国
特許第4,516,972号である。この器具はガイドカテーテ
ルであり、1つまたはそれ以上の巻かれたリボンから製
造され得る。好ましいリボンは、Kevlar49として知られ
ているアラミド(aramid)材料である。この器具もかなり
剛直でなければならない器具である。この器具は「セッ
ト」であり、他のカテーテルがそれを通じて通過すると
きに特異的な形態のままであるように設計されている。
この器具は、実質的な外傷を生じないように十分な柔軟
性でなければならないが、ガイドワイヤと共に用いられ
る器具ではないことは確実である。この器具は、本明細
書で記載される本発明のカテーテルに必要な可撓性の規
準を満たさない。
【0014】Rydellらによる米国特許第4,806,182号に
は、器具の壁に埋め込まれたステンレス鋼編組みを用
い、ポリフルオロカーボンのからなる内層を有する器具
が示されている。この米国特許に記載されている方法は
また、ポリウレタン内層にポリフルオロカーボンを積層
し、層の剥離を防止する方法である。
【0015】Lenckによる米国特許第4,832,681号には、
人工受精に有効な方法および器具が示されている。器具
自体は、構築のその特定の材料に応じて、ステンレス鋼
ワイヤを含む渦巻き線状の強化材を付加することによっ
て幾分より剛直に硬くされ得る、管材の長い部分であ
る。
【0016】Evardらによる米国特許第4,981,478号に
は、多重セクションあるいは複合血管カテーテルが開示
されている。カテーテルの内部セクションは、シャフト
を構成する3つのセクションを有している。最も内側の
(かつ遠位の)セクション47は、その中にポリマー性
管部材21を有する一対のコイル13および24であるよう
である。より近位の次のセクションは41であり、そして
図4は、これが直前に記載されている次の内層のまわり
に「覆われあるいは編組みされる」ことを示している。
図面はこれが編組みされていることを示さず、一連の渦
巻き線状に巻き付けられた個々の条を示している。最後
に、このカテーテルコアの最も外側の管状セクション
は、直前に記載された中間セクション26に類似の構築を
有する別の繊維層49である。これらの多層のいずれか
を、外側のポリマー性被膜に接着剤により接合された単
一の渦巻き線状に覆われた層に簡略化することは示唆さ
れていない。
【0017】編組みされたワイヤの使用を示す他のカテ
ーテルは、Goldらの米国特許第5,037,404号に示されて
いる。Goldらにおいて、巻かれた条の間のピッチ角を変
化させ、器具の異なる部分で異なる可撓性を有する器具
を製造するという思想が述べられている。ピッチ角の差
によって異なる可撓性が生ずる。リボンの使用について
は言及されておらず、Goldらの器具が配置され得る特定
の用途についても特に言及されていない。
【0018】Webster, Jr.らの米国特許第5,057,092号
は、心臓血管の電気的活性をモニタするため、あるいは
心臓を電気的に刺激するために用いられるカテーテル器
具を示している。カテーテルは、高い弾性率を有する編
組みされたらせん状部材、例えば、ステンレス鋼を用い
る。編組みはかなり複雑であり、複数構成要素パターン
は図2に非常によく示されている。
【0019】米国特許第5,176,660号は、被覆(sheath)
壁に強化条を有するカテーテルの製造を示している。金
属性の条は、管状の被覆全体に亘ってらせん状の交差パ
ターンで巻かれ、実質的により強固な被覆が製造されて
いる。強化フィラメントは、良好な「押圧性」のために
カテーテルの長手方向の剛直性を増加させるために用い
られる。器具は非常に強固で、約250,0001ポンド/(イン
チ)2またはそれ以上の張力で巻かれている。平坦な条自
体は、0.006インチと0.020インチの間の幅および0.0015
インチと0.004インチの間の厚さを有している。この米
国特許は、これらの思想を以下に記載する可撓性および
他の形態を有する器具において用いることを示唆してい
ない。
【0020】らせん状に配置された液晶フィブリルを有
するカテーテル壁を利用する他の改変例は、Zdrahalaの
米国特許第5,248,305号に見いだされる。カテーテル本
体は、相対的に回転する内側心棒ダイス(mandrel dies)
および外側心棒ダイスとを有している環状ダイスを通っ
て押し出される。このように、液晶ポリマープラスチッ
ク含有材料を含むチューブは、回転するダイス部によっ
てわずかに婉曲な配向を示す。この米国特許はカラム
2、40行以下で、管が押し出されていくとダイスの内側
壁および外側壁の回転速度が変化し得、その結果、押し
出された管の異なる剛直性を示すことを示唆している。
【0021】米国特許第5,217,482号は、ステンレス鋼
ハイポチューブカテーテルシャフトおよび遠位バルーン
を有するバルーンカテーテルを示している。この特許に
示される器具の特定のセクションは、適切な接着剤によ
って外部スリーブに固定されたステンレス鋼製の渦巻き
線状リボンを用い、非常に高い剛直性を有するセクショ
ンから比較的低い剛直性を有するセクションへの遷移部
分として作用する。
【0022】Terumo Corporationが所有する特許公開公
報第05-220,225号には、カテーテルの近位セクションで
はきつく編まれ、中間セクションではより緩く編まれて
いるワイア層を内側管状セクション33上に取り込むこと
によって本体のねじり剛性が変化するカテーテルが記載
されている。
【0023】単層強化カテーテル 上記の器具とは異なり、強化材料の単一層を利用する様
々のカテーテルがある。例えば、1881年6月に特許され
たPfarreの米国特許第243,396号は、管壁内に位置する
ワイヤらせんを有する外科用チューブを用いることを示
している。ワイヤらせんは器具の被覆にバルカナイズ(v
ulcanize)されている。
【0024】Hendricksonの米国特許第2,211,975号は、
ゴム製カテーテルの内壁に埋め込まれたステンレス鋼ワ
イヤ15を備えた類似の器具を示している。
【0025】de Toledoの米国特許第3,757,768号は、
「互いに接触するらせんを有する連続的ならせん状のば
ねとして形成された内側壁部分と、ばねの外側表面が円
滑であると同時にばねに硬く接合されるようにばねを囲
む不活性のプラスチック材料から形成される外壁部分と
を有する、単体の組み合わされたばねガイドカテーテ
ル」を示している。任意の方法でコイルの巻線を分離す
ることは示唆されていない。
【0026】米国特許第4,430,083号には、冠状動脈内
の血餅に直接血栓溶解剤を経皮投与するために用いられ
るカテーテルが記載されている。器具自体は、特定の断
面形態を有するらせん状に巻かれたワイヤによって支持
された細長い可撓性の管である。ワイヤは巻かれて一連
の目の詰まった接触するコイルになり、しっかりとした
固定のための基盤を与えて熱収縮する管材を提供するら
せん中に巻かれるように、ワイヤの外部表面の形態のワ
イヤの外側に管材を熱収縮させる。
【0027】Coneysの米国特許第4,567,024号は、カテ
ーテルの壁の内部に一セットのらせん状の細片(strip)
を用いるカテーテルを示している。しかし、らせん状の
細片は放射線不透過性材料、例えばフッ素化エチレンプ
ロピレン(fluorinated ethylene propylene)で形成され
ている。ブレンドされた放射線不透過性材料が、X線透
視装置で透視されたときにカテーテルシャフトを見える
ようにする能力以外の任意の物理的利点を必然的に提供
することは明確ではない。
【0028】Shimamuraらによる米国特許第4,737,153号
には、「強化された治療用管」として特徴付けられる器
具が記載されており、この器具は器具の壁に埋め込まれ
た渦巻き線状の強化材料を用いている。
【0029】Fearnotらの米国特許第5,069,674号(この
親出願は、米国特許第4,985,022号)は、らせん状に巻か
れ、管状の被覆あるいはチューブ内に配置されたステン
レス鋼ワイヤで構成されている遠位先端部を有する、小
さい直径の硬膜外(epidural)カテーテルを示している。
この特許には、内部コイルが外部管状被覆に接着される
ことについての示唆はない。
【0030】同様に、de Toledoの米国特許第5,178,158
号は、「ガイドワイヤあるいはカテーテルとして用いら
れる互換ワイヤとして特徴づけられるものを示してい
る。この特許では、一般的に矩形断面を有することが図
面では示されている内部ワイヤあるいはスプリングセク
ションを備えた構造が記載されている。この器具の外層
は、カテーテルの近位端でらせん状のコイルに隣接して
配置されたポリアミドの被覆を備えている(カラム4、6
4行以下を参照)。この器具は、器具の近位端12から遠位
端14に伸びるTeflon製の外側被覆40も備えている。重層
被覆40はカテーテルの近位端あるいは遠位端より伸びて
いるか、あるいは突き出ている。遠位端部13は、「可撓
性で、柔らかく、弱い(floppy)」。内部ワイヤを外部管
材に接合する接着剤を利用することは示唆されていな
い。この特許に対応するPCT公開出願はWO 92/07507であ
る。
【0031】米国特許第5,184,627号は、ガイドワイヤ
に沿って様々な部位に薬剤を注入するために適したガイ
ドワイヤを示している。ガイドワイヤは、その近位部分
を囲んだポリアミドの被覆を有するらせん状に巻かれた
コイルおよびワイヤコイル全体をぴったりと覆ったTefl
on被覆から構成されている。コイルは、その遠位端で閉
塞されている。らせん状のコアを形成するワイヤがその
外部被覆に接着剤により取り付けらていることは示唆さ
れていない。
【0032】Lieberらの米国特許第5,313,967号は医療
用器具を示しており、この医療用器具の一部は、外観で
は、いくつかの改変例を有する外側プラスチック被覆を
備え得るらせん状コイルである。外観的には、縦軸に沿
って平坦なワイヤなどを回転させることによって第2の
らせんが形成され、それによってネジ型形態を形成して
いる点で設計が幾分類似している第2のらせんは、らせ
ん状コイル内に含まれることによって軸押圧性を与えト
ルク伝達を行う。
【0033】SuttonらのPCT出願WO 93/15785には、カプ
セル化材料の薄層および強化コイルで構成されているね
じれ耐性管材が記載されている。図示されているよう
に、各例において、支持材料が管材の壁に埋め込まれて
いる。
【0034】ShinらのPCT出願WO 93/05842は、リボンで
覆ったカテーテルが示されている。この器具は、膨張カ
テーテルのセクションとして示されている。内部セクシ
ョン34はらせん状に巻かれたコイルであり、好ましくは
平坦なワイヤである。6頁、25行以下を参照。次いで、
コイルに低密度ポリエチレンで形成された熱収縮性ジャ
ケット34で覆われる。次にスプリングコイルの内表面上
にシリコーン被膜などの潤滑性材料が配置され、「ガイ
ドワイヤの取り扱いが容易になる」。書類の6頁に、
「スプリングコイル全体を巻く前あるいは被覆する前
に、Teflonなどの他の材料で被覆することによって、潤
滑性を高め、または他の利点を提供し得る。いくつかの
実施態様においては、スプリングコイルは金メッキされ
てもよい」ことも記載されている。この書類は、接着剤
を用いてコイルを外部ポリマージャケットに接着させる
ことを示唆していない。
【0035】内視鏡構造 血管内カテーテルよりも大きいサイズで主に用いられて
いる種々の内視鏡構造は、補強材料を備えた構造を利用
する。
【0036】Krasnickiらの米国特許第4,676,229号に
は、TEFLONなどの潤滑性材料で形成されている超薄壁の
管状基材31を有する内視鏡構造30が記載されている。こ
の構造は、フィラメントで支持された基材を含んでい
る。フィラメントは充填剤材料、代表的にはエラストマ
ー材料で被覆され、そしてそこに埋め込まれている。図
2に図示されているように高い潤滑性を有する外部被膜
35のすべてが、器具の外層を形成している。Krasnicki
らの図3には、異なるポリマー管材が選択され利用され
ているが、フィラメント状の支持体の配置はエラストマ
ーの中間材料中で変化する、内視鏡器具の他の変形例が
記載されている。この器具のいくつかの変形例では、
「フィラメントがぴったり合った半径に変形されたと
き、基材にフィラメントを保持するために十分な接合強
度を有するエポキシセメントなど」の接着剤37を用いて
フィラメントが内側管状基材に強固に接合される。カラ
ム3、50行以下を参照。
【0037】Ouchiらの米国特許第4,899,787号(外国関
連出願はドイツ公開公報DE-3242449)には、3つの部分
から構成される可撓性の基本管状コア構造を有する内視
鏡で用いられる可撓性チューブが記載されている。これ
らの3つの部分は、外側網状チューブと、外側の網状チ
ューブに接合された中間の熱可塑性樹脂チューブと、樹
脂チューブが完成された可撓性チューブ内で接着圧縮圧
力を維持するように2種のポリマー性チューブおよび網
状チューブに接着される、ステンレス鋼などで構成され
た内部リボンである。この特許はまた、「チューブの一
端から他端にかけて段階的に変化する可撓性を有し、・・
・管状コア構造の外表面に、異なる剛直性を有する各樹
脂材料によって形成されている2種またはそれ以上の熱
可塑性樹脂管セクションを一体に接合することによって
(製造される)・・・」内視鏡チューブの製造を示唆して
いる。カラム2、48行以下を参照。
【0038】米国特許第5,180,376号には、外表面のみ
が、プラスチックチューブコーティングで囲まれている
薄い平坦なワイア金属コイルを利用する導入被覆(shea
th)が記載されている。平坦なワイアコイルは、「被覆
の壁厚さを最小化すると同時に座屈に対する被覆の抵
抗」を低下させるために被覆に配置される。2つの反対
方向に巻かれた金属リボンを用いる変形例も記載されて
いる。接着剤を用いることはこの特許において示唆され
ていない。
【0039】欧州特許出願第0,098,100号には、コイル
の外表面に接触している編組み被覆(covering)およびさ
らにポリマー性被覆9を有するらせん状に巻かれた金属
性細片を用いる内視鏡のための可塑性チューブが記載さ
れている。コイル内部には、「前端片10」にはんだで固
定されている一対の細長い可撓性被覆がある。
【0040】日本国特許公開公報第2-283,346号には、
可撓性の内視鏡チューブが記載されている。管状の外殻
は、高分子量の積層材料からなる2つの層から構成され
ている。チューブは弾性材料からなる内側層も有し、そ
の内側全部に補強を行う金属性リボンがある。
【0041】日本国特許公開公報第03-023830号も、弾
性のベルトシート状材料を渦巻き線状に巻くことによっ
て調製される可撓性部分2を有する金属の細いワイヤを
編むことによって調製される編組み3、および器具の外
表面全体を被覆する外皮4から構成される内視鏡で用い
られる可撓性チューブのための外皮を示している。この
特許書類は、特定のポリエステルエラストマーの使用を
強調しているようである。
【0042】日本国特許公開公報第5-56,910号は、ポリ
マー性被覆によって被覆されている渦巻き線状に巻かれ
た金属リボンの層によって構成されている多層の内視鏡
チューブを示しているようである。
【0043】フランス特許第2,613,231号には、内視鏡
と共に用いられる、または心臓を刺激するために他の器
具のための用いられる医療用プローブが記載されてい
る。この器具は、好ましくは断面セクションが矩形であ
る(4頁、1行を参照)、0mmと0.25mmとの間の間隔(4
頁、20行を参照)を有するらせんであるように見え、M35
N、SYNTACOBENあるいはELGELOYなどの多相合金からなる
(4頁を参照)。
【0044】ドイツ公開公報DE-3642107には、渦巻き線
状チューブ、繊維を編んだ網からなる編組み(この編組
みは、渦巻き線状チューブの外周表面に適合する)およ
び編組みの外周表面を被覆する覆う被覆(sheath)からな
る内視鏡チューブが記載されている。上記の器具のいず
れも本明細書に記載される請求項が要求する構成を有さ
ない。
【0045】その他のねじれ耐性の形態 Kaldanyの米国特許第5,222,949号には、カテーテルシャ
フトに沿って一定間隔で多数の周辺バンドが配置されて
いるチューブが記載されている。バンドはカテーテルの
壁と一体化してもよい。管状の壁にバンドを製造するた
めの様々な方法が考察されている。これらの方法は、周
期的に壁を照射し、架橋の統合性がより高められたバン
ドを製造することを含む。
【0046】欧州特許出願第0,421,650-A1には、スズ箔
要素などの他の材料を取り込みながらポリマー膜のロー
ルからカテーテルを製造する方法が記載されている。
【0047】上述のいずれの文献も、特に、可撓性およ
びねじれに抵抗する能力が器具を物理的に説明する要素
とする場合、以下に記載される開示および請求項に必要
な構造を提供しない。
【0048】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、カテー
テルによって接近したい標的部位が、肝臓あるいは脳な
どの軟組織内にあることがしばしばある。これらの部位
は、従来のカテーテルでは到達することが難しい部位で
ある。カテーテルは、鼠径部(groin)あるいは頸部に見
いだされるような太い動脈を通じて導入され、次いで選
択された領域に到達するまで動脈系のより狭い領域を通
過しなければならない。そのような経路は、曲がりくね
って多数のループ状の経路をしばしば形成するからであ
る。
【0049】本発明は、従来のカテーテルを改良して、
上記のような問題点を取り除くことを目的とする。
【0050】
【課題を解決するための手段】本発明は、近位端、遠位
端、およびこれらの端部の間に伸びる内部管腔を規定す
る通路を有する細長い管状部材を有するカテーテルセク
ションであって、上記細長い管状部材は、a)幅および
厚さを有する第1のリボン補強材であって、らせん状に
利き手方向に巻かれて上記通路および外部補強材表面を
形成し、そしてここで上記外部補強材表面が少なくとも
部分的に接着剤で被覆されるリボン補強材、およびb)
上記第1のリボン補強材の外にありそして接着剤により
第1のリボン補強材に接触しおよび接着する、少なくと
も1つの管部材、を有する部材である、カテーテルセク
ションに関する。
【0051】本発明のカテーテルセクションは、前記第
1のリボン補強材のらせん状の巻線の間に同一の利き手
方向で同軸に巻かれた第2のリボン補強材をさらに有し
得る。本発明のカテーテルセクションは、上記管部材の
外に第2の被覆をさらに含み得る。本発明カテーテルセ
クションは、上記セクション内にこのセクションとスラ
イド可能な関係で置かれる、取り外し可能でスライド可
能なガイドワイヤをさらに有し得る。本発明のカテーテ
ルセクションは、上記セクション内にこのセクションと
スライド可能な関係で、取り外し可能で、スライド可能
にそして伸縮自在に置かれる内部カテーテルをさらに有
し得る。このカテーテルは、前記内部カテーテルの内部
にそしてスライド可能な位置に置かれたガイドワイヤを
含み得る。
【0052】本発明のカテーテルセクションは、好まし
くは、3.5mmを超えない臨界屈曲直径を有する。
【0053】上記細長い管状部材は、近位端と遠位端と
の間に、少なくとも1つの、変化する剛直性を持つ領域
を有し得る。
【0054】上記第1のリボン補強材は、好ましくは金
属性であり、より好ましくは超弾性合金、ニチノール、
ステンレス鋼、プラチナ−タングステン合金からなる群
から選択される。
【0055】上記管部材は、放射線不透過性であり得、
またはポリマーを含み得、好ましくは上記第1のリボン
補強材上に熱収縮され得るポリマーを含み得、ポリエチ
レン、エチルビニルアセテート、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリビニルクロライド、ならびにそれらの混合
物およびコポリマーから選択されるポリマーである。上
記管部材は、好ましくは、その物理的属性の実質的な劣
化がなく放射線殺菌可能である。
【0056】上記第1のリボン補強材は、近位端と遠位
端との間で変化するピッチを有し得、好ましくは、0.5
ミルと2.5ミルとの間の厚さ、および2.5ミルと8.0ミル
との間の幅を有し得る。
【0057】上記第2のリボン補強材は、好ましくは、
0.75ミルと2.5ミルとの間の厚さ、および2.5ミルと8.0
ミルとの間の幅を有し得る。
【0058】上記接着剤は、好ましくは、上記管部材の
熱収縮温度より高いが上記管部材の融点より低い軟化温
度を有し、上記カテーテルセクションの組立ての間に、
上記管部材からインサイチュで滲出する。上記接着剤
は、好ましくは、ポリイミドおよびポリエステルから選
択される。
【0059】上記第2の被覆は、好ましくは、ポリイミ
ド、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ビニルクロライド、ポリウレタン、(PTFE、FEP、ビニリ
デンフルオライドを含む)フルオロポリマー、およびそ
れらの混合物、合金、コポリマー、およびブロックコポ
リマー、ポリスルホンから選択される物質を含み得る。
本発明の別の局面は、近位端、遠位端、およびこれら
の端部の間に伸びる内部管腔を規定する通路を有する細
長い管状部材を有するカテーテルであって、上記細長い
管状部材は、a)比較的剛直な近位セグメント、および
b)比較的可撓性の遠位セグメントを有し:この遠位セ
グメントは、i)幅および厚さを有する第1のリボン補強
材であって、らせん状に利き手方向に巻かれて該通路お
よび外部補強材表面を形成し、そして上記外部補強材表
面が少なくとも部分的に接着剤で被覆されるリボン補強
材、およびii)該第1のリボン補強材の外にありそして
該接着剤により該第1のリボン補強材に接触しおよび接
着する、少なくとも1つの管部材、とを有するセグメン
トである、カテーテルに関する。
【0060】本発明のカテーテルは、上記遠位セグメン
トと近位セグメントの可撓性の中間の可撓性を有する少
なくとも1つの中間セグメントをさらに含み得る。この
中間セグメントは、比較的剛直な近位セグメントと比較
的可撓性の遠位セグメントとの間の通路を規定し得、上
記管部材の伸長部および上記第1のリボン補強材を有し
得る。上記カテーテルの近位セクションは、上記第1の
リボン補強材のらせん状巻線の間に、同一の利き手方向
に同軸に巻かれた第2のリボン補強材をさらに含み得
る。
【0061】上記カテーテルの中間セクションは、上記
第1のリボン補強材のらせん状巻線の間に、同一の利き
手方向に同軸に巻かれた第2のリボン補強材をさらに含
み得る。
【0062】本発明は、外部ポリマー性被覆コーティン
グに接着剤で付着された1種またはそれ以上のらせん状
に巻かれた補強材リボンで構成されたカテーテルセクシ
ョンである。
【0063】補強材リボンは、その最も基本的な形態に
おいては、1つの方向に巻かれたリボンの単一の条(str
and)である。同一または異なるサイズおよび構成の多数
のリボンが用いられ得るが、そのようなリボンは同一方
向に巻かれ、リボンの単一層を形成し、そしてカテーテ
ルセクションの遠位端から近位端にかけて管腔を形成す
る。リボンは代表的には金属性であるが、他の材料で構
成されてもよい。本発明は、本発明の必須の部分は、リ
ボンを外部被膜に接着するという要件であることを見い
だした。このように、カテーテルセクションのねじれ耐
性は、被覆とらせん状コイルとの間に滑りがないために
得られる。コイルの巻線(turns)の間の領域における
外部被膜が、高水準の特許性を有する。滑りのないこと
は、コイルの巻線の間の間隔が局所的に広くなって形成
されることおよびその結果としてねじれ部位が形成され
ることを防止する。
【0064】本発明のカテーテルセクションは、一体型
カテーテルアセンブリに形成され得る。材料を適切に選
択することによって、優れた臨界直径を有してカテーテ
ルの全体の直径がより小さくなる。実際、本発明の一変
形例は、おそらくは内部ガイドワイヤを有して、この構
築の内部カテーテルを有する伸縮式(telescoping)カテ
ーテルを含む。このカテーテルは、余分な厚みおよび剛
直性を付加することなく、特定のカテーテル製品の基本
設計に潤滑性材料を組み込むために設計され得る。この
カテーテルは、放射線殺菌手順に対して安定な材料で全
体を構成してもよい。
【0065】
【発明の実施の形態】本発明は、ねじれ耐性(kink-resi
stant)カテーテルセクションまたはカテーテルである。
カテーテルの場合は、らせん状に巻かれ、少なくとも1
つのポリマー性の外部セクションに同軸でありかつ接着
剤で付着された少なくとも1つのリボン補強材(stiffen
er)を含んだ少なくとも1つの部分セクションを有す
る、複合器具(composite device)である。リボンは、カ
テーテルセクションの内部管腔を形成する。カテーテル
は、少なくともカテーテルの遠位部分が、3.5mm以下、
好ましくは2.5mm以下、更に好ましくは1.5mm以下、そし
て最も好ましくは1.0mm以下の臨界屈曲直径を有するよ
うに構成される。本発明者らは、更に、このセクション
の直径方向圧縮強度(radial compression strengh)が、
比較し得るカテーテルの遠位端に比べてかなり高いこと
を見いだした。
【0066】本発明の思想を導入した典型的な多重セク
ションカテーテル(100)を図1に示す。このようなカテ
ーテルは、Engelsonに付与された米国特許第4,739,768
号中により詳細に説明されており(その全体をここに援
用する)、神経および末梢血管系の適用に特に適してい
る。そのため、心臓への接近および処理などにおいて遭
遇するようなより容易な作業においては、当然適してい
る。これらカテーテルの長さへの要求が高まるにつれて
発生してきた1つの問題は、遠位部の直径が必然的によ
り小さくなる点である。このことは、より長いカテーテ
ルは、より小さい血管領域に到達しなければならないこ
とに起因する。このようなより小さな直径は、壁のセク
ションが同時に薄くなることを要求する。より薄いセク
ションの壁は、ガイドワイヤに沿って積極的に押された
ときや、カテーテルの管腔を通して血管閉塞用具を押し
た際などに、ねじれたりまたは小皺がよったり(ripple)
する。図1に示す代表的構成は、顕著な可撓性を有する
遠位セクション(102)と、代表的にはそれよりも可撓性
が低い中間セクション(104)と、最も可撓性が低く、長
い近位セクション(106)とを有している。遠位セクショ
ン(102)は、神経血管系の異常なまでの曲がりくねった
回旋部分(convolution)中を、外傷なしに深く貫通する
ことを可能にするために、可撓性および柔軟性を有す
る。公知かつしばしば必要な、カテーテルアセンブリに
しばしば必要なアクセサリ、例えば、X線透視検査(flu
oroscopy)において遠位領域の位置を見ることを可能に
する1つまたはそれ以上の放射線不透過性バンド(10
8)、ならびにガイドワイヤ(112)および液体の接近のた
めのルーアー(luer)アセンブリ(110)を、同時に図1に
示す。このカテーテルの代表的な寸法は以下の通りであ
る: 全長: 60〜200cm 近位セクション(106): 60〜150cm 中間セクション(104): 20〜50cm 遠位セクション(102): 2.5〜30cm 当然、これらの寸法は、本発明にとって特に重要ではな
く、治療する疾患(malady)およびその体内部位に応じて
選択される。しかし、以下に説明するように、らせん状
に巻かれたリボンを使用することによって、破断強さ
(crush strength)または可撓性などの
性能を低下させることなしにカテーテル壁を幾分より薄
くすることが可能になり、実際、通常は性能を向上させ
る。
【0067】図2は、本発明の一変形例の最も基本的な
局面を示すカテーテル本体またはセクション(200)
の拡大断面を示している。図示するように、カテーテル
本体またはセクションは、らせん状に巻かれたリボン(2
02)、および少なくともリボン(202)の外側部上に接着剤
(adhesive)を有している。代表的には、外側管部材(tub
ing member)(206)はポリマー性である。好ましくは、外
側管部材(206)は、接着剤(204)上に熱収縮可能なポリマ
ーで作成される。このようなポリマーは、ポリエチレ
ン、ポリビニルクロライド(PVC)、エチルビニルアセテ
ート(EVA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ならび
にその混合物およびコポリマーなどの公知の材料を含
む。ポリマーの中で非常に有用なクラスとして、熱可塑
性エラストマー、特にポリエステルがある。このクラス
の代表は、HYTRELである。同様に、接着剤(204)は、好
ましくは、外側管部材(206)の内側管腔、コイル(巻かれ
た際の)外表面、もしくはリボン自体上に被覆され得、
または、ポリエチレンおよびEVAなどの、適切な温度に
加熱したときにEVAをリボン上に押し出すようなポリマ
ーの混合物を使用してインサイチュ(in situ)に形成さ
れ得る、熱可塑性材である。アセンブリの観点から非常
に好ましい組合わせは、外側管部材(206)を接着剤(204)
上に熱収縮させるための温度と、この外側管部材(206)
の融点との間にある軟化温度を有する熱可塑性接着剤(2
04)を使用することである。
【0068】本発明者らは、特にポリエステルまたはポ
リイミドなどの接着剤を用いた際においてリボンへの強
力な接着を確実にするためには、適切な軟化/熱収縮温
度を有するEVAからなる外側被覆が、優れた選択である
ことを見いだした。EVA(当然他の混合ポリマーおよび充
填材を用いるか否かに関わらず)は、代表的には、適切
な大きさおよび厚さの受け型(taking)中に押し出しさ
れ、得られる管部材の融点を上げるために架橋される。
次に、管部材を膨らませ、含有されるポリマーに分子配
向を付与するためおそらくは延伸(stretch)する。この
管部材は、その後カテーテル上に熱収縮される。適切な
EVAは、約300°Fにおいて顕著な接着性を有している。
【0069】セクションが使用されるカテーテルのセク
ションに応じ、他のポリマーの使用を除外するものでは
ない。例えば、管部材は、様々な剛直性または可撓性を
有するポリマーのうち任意のもので形成され得る。例え
ば、セクション(200)が近位セクションとして用いられ
る場合は、外側管部材(206)は、ポリイミド、ナイロン
などのポリアミド、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプ
ロピレン、ポリビニルクロライド、様々なフルオロポリ
マー(fluoropolymer)(例えば、PTFE、FEP、ビニリデン
フルオライド(vinylidene fluoride)、混合物、合金、
コポリマー、ブロックコポリマーなど)、ポリスルホン
などであってもよい。これらの材料のブレンド、合金、
混合物、コポリマー、ブロックコポリマーも所望であれ
ば適切である。
【0070】より可撓性の高いセクションが必要であれ
ば、外側管部材(206)は、ポリウレタン、低密度ポリエ
チレン(LDPE)、ポリビニルクロライド、THVなど、およ
び適度な柔軟さおよび弾性係数を有する他のポリマーで
あってもよい。
【0071】実現することはかなり困難ではあるが、本
発明のカテーテルの設計においては、カテーテルの遠位
部分において、PTFEおよびFEPなどの性質上より滑りや
すいポリマーおよびその混合物からなる薄壁管部材を使
用してもよく、その場合は、潤滑であるという利点があ
るが、若干大きい厚さで使用されることになる。らせん
状に巻かれたリボン(202) および接着剤(204)との間に
良好な接着性接合を形成することは、容易ではない。明
らかなように、これらポリマーのより大きい厚さの管部
材では、得られるカテーテルセクションが若干剛直にな
る。カテーテルの用途、選択されるカテーテルの部分、
ポリマーの選択、およびカテーテルのスタイルに応じ
て、外側管部材(206)の壁厚は、約0.5ミルの薄さを有し
ていても、または約10ミルの厚さを有していてもよい。
【0072】代表的には、管部材の壁厚は、0.5から3.0
ミルの間になる。明らかなように、この寸法は範囲での
みしかなく、そしてカテーテルの各変形例は、カテーテ
ルが置かれる特定の目的に応じて注意深く設計されなけ
ればならない。
【0073】カテーテル構成のためのポリマーの好まし
い組合わせ例も下記に述べる。管部材の様々な部分の位
置が血管(vessel)内で放射線検査下で視覚化され得るよ
うに、本明細書に記載される各ポリマーは、硫酸バリウ
ム、三酸化ビスマス、炭酸ビスマス、粉末タングステ
ン、粉末タンタルなどのような放射線不透性材料ととも
に用い得ることも、ここで留意しなければならない。
【0074】図2に示すらせん状に巻かれたリボン(20
2)はまた、様々な異なる材料からなり得る。金属性リボ
ンが、強度対重量比において好ましいが、繊維質(fibro
us)材料(合成および天然の両方)もまた使用され得
る。コスト、強度、および入手し易さの面で好適なの
は、ステンレス鋼(SS308、SS304、SS318など)およびタ
ングステン合金である。特により小さな直径を有するカ
テーテルセクションなどの応用例によっては、より展性
(malleable)の高い金属および合金、例えば金、プラチ
ナ、パラジウム、ロジウムなどを用いてもよい。数パー
セントのタングステンを有するプラチナ合金は、その放
射線不透性ゆえ好適である。
【0075】超弾性合金として知られるクラスの合金も
また、望ましい選択である。好適な超弾性合金は、ニチ
ノール(nitinol)として知られる、チタン/ニッケル材
料のクラスを含む。これらは米国海軍法令研究所(Navy
Ordnance Laboratory)にて発見された合金である。これ
らの材料は、Buehlerらに付与された米国特許第3,174,8
51号、Roznerらに付与された米国特許第3,351,463号、
およびHarrisonらに付与された米国特許第3,753,700号
において、長きにわたって述べられている。これら合金
は、ここに説明する本発明が要求する小さいリボンで
は、容易に市販入手可能ではないが、非常に高性能のカ
テーテルを得るためには非常に良い選択である。
【0076】超弾性合金を用いる際には、補強部材のら
せん形態を保存するために追加的な工程が通常必要とな
る。本発明者らは、ニチノールワイヤを購入し、1×4
ミルのリボンに巻いた。次にリボンを、通常金属性であ
り、適切なサイズの心棒(mandrel)上にらせん状に巻い
た。次に、この巻体(winding)を650°F〜750°Fの温度
に数分間加熱し、おそらくはリボンをアニール(anneal)
した。すると、らせん状コイルはその形状を保った。
【0077】本発明の使用に適した金属リボン(202)
は、好ましくは厚さが0.5ミルと1.5ミルの間であり、幅
が2.5ミルと8.0ミルの間である。用語「リボン」は、断
面が正方形や円形ではなく代表的には矩形、楕円または
半楕円であるような細長い形状を含む意味で用いてい
る。これらは、少なくとも0.5のアスペクト比(厚さ/
幅)を有さなければならない。どの場合においても、超
弾性合金、特にニチノールにおいては、厚さおよび幅
は、例えばそれぞれ0.30ミルおよび1.0ミルまで程度、
若干小さくしてもよい。現在入手可能なステンレス鋼リ
ボンは、サイズが1×3ミルのもの、2×6ミルのも
の、および2×8ミルのものを含む。
【0078】適切な非金属性リボンは、ポリアラミド
(例えばKEVLARなど)およびカーボンファイバなどからな
る高性能材料を含む。
【0079】本発明における非金属性リボンの好適な使
用方法としては、得られる複合体の剛直性の「チューニ
ング」を可能にするために、代表的には金属性リボンと
組み合わせて用いることに留意しなければならない。
【0080】最後に、図2に、シリコ−ンまたは他のお
そらくは親水性である、ポリビニルピロリドン組成物な
どの材料などの、潤滑材料からなる外層(208)が示され
る。これらの組成物は周知であり、本発明の重要な部分
を構成していない。
【0081】本発明を用いて作成されたカテーテルの代
表は、3〜5フランス範囲(Frenchrange)にある。この
ようなカテーテルの内径は、20ミルから42ミルである。
しかし、外径が18ミルから34ミルであるマイクロカテー
テル(下記に詳述)を作成した。これらのカテーテルの
内径は、11ミルから20ミルであった。しかしながら、本
発明は、このようなサイズに限定されるものではない。
【0082】図3は、図2に示したものに比べリボン(2
12および214)の断面が矩形というよりも略楕円形である
本発明のカテーテルの変形例(210)を示している。どち
らの断面でも可能であるが、楕円断面の方が、管腔を通
じて通過するガイドワイヤと結合する(bind)傾向が低
い。また、図3の変形例は、隣同士に巻かれ、外部管部
材被覆(206)の内側に1つのリボン層を形成している2
つのリボン(212および214)の使用を示している。この2
重リボンは、同じ組成物からなっていてもよいし、異な
る組成物からなっていてもよい。また、同じ大きさであ
っても異なる大きさであってもよい。特定の剛直性およ
びねじれ耐性基準を満たす限り、リボンの数は任意の都
合の良い構成をとり得る。
【0083】図4は、本発明に基づき、カテーテルセク
ションを軸上連結して(in axial conjunction)用いた別
の変形例を示している。セクション(220)は、概して上
記図3および4に説明した通りであるが、セクション(2
22)はより近位であり、2つの外側被覆層(224)および(2
26)を享受している。被覆(224)は、セクション(220)に
おけるポリマー性被覆の単なる近位伸長部である;ポリ
マー被覆(226)は、らせん状に巻かれたコイル(228)の外
面上に直接設けられている。別箇所で述べたように、コ
イル(228)は、より遠位のセクション(220)中に見られる
コイルと同じであっても異なっていてもよい。本発明の
カテーテルセクションのセクションを用いて作成したカ
テーテルの、様々なセクションの剛直性を変えるための
他の方法を、図5、6および7に示す。例えば、図5
に、らせん状に巻かれたリボン(232)、外側ポリマー性
被覆(234)、および放射線不透性バンド(236)を有する遠
位セクション(230)を示す。この変形例においては、近
接する巻線(turns)が接触しないようにリボン(232)を巻
いている。このことにより、遠位カテーテルセクション
(230)がかなりの可撓性およびねじれ耐性を有すること
が可能になる。中間セクション(238)は、同じ外側被覆
(234)を保っているが、中間部(midsection)(238)の可撓
性が遠位部(230)ほど高くならないようにコイルのピッ
チを狭めている。
【0084】最も近位のセクション(240)は、らせん状
に巻かれたリボンを全く有していないが、代わりに、様
々なポリマー性その他の管部材料を用いてカテーテルア
センブリの最も剛直な部分を形成している。本例におい
ては、外側層は、最遠位セクション(230)および中間部
(238)において観察されるとおりのままである。本例に
おける内側層は、ポリイミド、ポリプロピレンまたは
「ハイポチューブ」(hypotube)として知られるステンレ
ス鋼チューブなどの、より剛直な材料である。
【0085】図6は、可撓性を有しかつカテーテルアセ
ンブリの他のセクションにおいてはより大きな剛直性を
提供するカテーテルアセンブリの、遠位セクションを形
成する更に別の変形例を示している。例えば、図6にお
いて、中間セクション(242)は、ポリマー性材料の2重
層を用いている。例えば、外面上の外側管部材(234)
(上記)および、セクション(242)の長さ方向に沿って
接触関係にある類似のまたはより剛直性の材料からなる
内側管部材(244)などである。最近位セクション(246)
は、剛直な遠位チューブ(248)(おそらくはポリイミ
ド、ポリプロピレン、ナイロン、または上記のハイポチ
ューブ材料からなる)と、外側層(234)との間に短い重
なりしか示していない。これは単純な構成であり、例え
ばコストが高い場合に用いられ得る。
【0086】図7は、最遠位セクションがポリマー性の
層(252)および編組み(254)の複合体からなっている、更
なる変形例を示している。中間および近位セクションの
組成は、本発明にとり重要ではない。特定の用途の要請
に応じて、どちらのタイプでもあり得る。しかし、最も
重要な効果は、遠位セクションが本明細書に示したタイ
プのものであるときに得られる。しかしながら、図8に
示した変形例は、本発明の非ねじれ基準を中間セクショ
ンに適用した例を示している。カテーテル(256)は、中
間セクション(262)の遠位方向に伸びる管部材(260)のみ
を有する遠位セクションを用いている。中間セクション
(262)は、本発明に基づいた、容易に位置を保持できる
らせん状に巻かれたリボン(264)および外側管部材(260)
との両方を有している。上述のように多層管部材を用い
ることによって、近位セクション(266)がより剛直にな
っている。
【0087】図1、5、6、7、および8における例示
のカテーテルアセンブリは、それぞれ3つのセクション
を利用するが、本発明はこれらに限定されないことが理
解されるべきである。セクションの数は、選ばれた器具
の特定の用途を概念化するときデザイナーにより選択さ
れる。しばしば、セクションの最適数は、ヒト身体の生
理学上の理由により、単純に3つまでである。しかし、
3つまたはそれ以上が本発明に含まれ得る。さらに、こ
れらのセクションが一定の剛直性を有する必要はない。
これらのセクションはまた、剛直性を変化させ得、代表
的には、特定のセクションの遠位端に接近するにつれ、
このセクションがより可撓性になる。
【0088】上記のように、本発明者らは、この構築方
法の使用が、常にねじれがないままでしかも極めて実用
的な、有意により小さな直径のカテーテルの使用を可能
にすることを見い出した。例えば、図9は、血管カテー
テル(270)の遠位端の部分断面図を示し、そこでは、外
部セクションは、図2に一般的に示されるように、外部
被覆(206)、およびらせん状に巻かれたリボン(204)を有
する。らせん状に巻かれたコイル(204)により規定され
る管腔内には、より小さなカテーテル器具被覆(272)お
よびらせん状に巻かれたコイル(274)が見い出され得
る。ここで、好ましくは、らせん状に巻かれたコイル(2
74)および被覆(272)が接着により互いに付着して、任意
のねじれが生じる箇所を減少させる。内部カテーテルの
管腔内には、ガイドワイヤ(276)があり、内部カテーテ
ル(275)が外部カテーテル(270)内でスライド可能である
ように、内部カテーテル(275)内でスライド可能であ
る。例えば、ガイドワイヤ(276)は、この遠位領域内で
5〜7ミルの外径を有し得、そして内部カテーテル(27
5)の外径は、12.5〜14ミルの外側直径を有し得る。
【0089】上記のように、本発明のカテーテルの遠位
セクションの最遠位部分(および好ましくはその他のセ
クションも同様に)は、3.5mmを超えない、好ましくは2.
5mmを超えない、より好ましくは1.5mmを超えない、そし
て最も好ましくは1.0mmを超えない臨界屈曲直径を有す
る。ある程度まで、臨界屈曲直径はまた、カテーテルセ
クションの直径およびその部品に依存する。例えば、本
発明者らは、2.5mm未満の臨界屈曲直径を有する(ステン
レス鋼リボンの)図2で示される型の3種のフレンチカ
テーテルセクションを作製した。同様に、本発明者ら
は、1.0mm未満の臨界屈曲直径を有する(プラチナ-タン
グステン合金リボンの)0.018インチの外部直径を有する
図9で示される内部カテーテル(275)のようなカテーテ
ルセクションを作製した。
【0090】本発明者らが臨界屈曲直径測定に利用した
試験では、図10および図11に概略的に示される試験を使
用した。
【0091】一般に、図10に示されるように、カテーテ
ルセクション(300)を、2つの平板(好ましくは肉眼で見
るためにプラスチックまたはガラスなどからなる)上に
置き、そしてしばしば必要に応じて、カテーテルセクシ
ョン(300)をその場でループ状に保持するためのペッグ
(peg)(302)を使用する。次いで、カテーテルの両端部
を、カテーテル本体にねじれが現れるまで、あるいは、
頂点(304)で測定される外径の比(大きい方の直径:小さ
い方の直径)が1.5の値に達するまで引っ張る。図11
は、(304)におけるカテーテルセクター(sector)の断面
を示し、そしてさらに大きい方の直径と小さい方の直径
とを測定する方法を示す。これら2つの方法は、後者の
方法がより繰り返し可能であるが、ほぼ同等の結果を提
供する。
【0092】本明細書中で数多く、本発明者らは、カテ
ーテルの「領域」セクションについて言及する。文脈が
許せば、用語「領域」は、特定されたポイントの15%
以内を意味する。例えば、「遠位セクションの遠位領
域」は、遠位セクションの最遠位の15%の長さを意味し
得る。
【0093】本発明は、外科用器具(surgical device)
に関する。本発明は、特に、体内の組織標的部位、代表
的には血管系を通じて接近可能である標的部位に接近す
るために適したカテーテルに関する。本発明の中核は、
極めて薄い壁および制御された剛直性を有するカテーテ
ルを形成するように、カテーテル本体内で巻かれてい
る、代表的には金属性である補強材リボンを用いること
である。補強材リボンは可撓性の外部管部材(tubing me
mber)に接着剤により接合され、可撓性に富むがねじれ
(kink)耐性が高いカテーテルセクション(catheter sect
ion)が生成される。 本発明に従って製造されたカテー
テルセクションは、本明細書で示される思想を用いたカ
テーテルセクションあるいは他の方法で製造されたカテ
ーテルセクションと組合わせて用いられ得る。これらの
カテーテルは、有効な強度および一般的にねじれがない
形態を保持する能力のために、極めて微細なサイズ、例
えば直径0.015インチ〜0.020インチで有効に用いること
ができ、代表的な血管カテーテル内で使用可能である。
【0094】本発明が開示され、そして本発明の特定の
実施例が記述されている。これらの特定の例の使用は、
いかなる方法においても本発明を限定することを意図し
ない。さらに、本開示の思想の範囲内にあり、そしてな
お請求の範囲内に見い出される発明と等価である本発明
の改変例が存在する範囲まで、本特許がこれらの改変例
を同様に含むことが意図される。
【0095】
【発明の効果】従来のカテーテルでは到達することが難
しい部位である、肝臓あるいは脳などの軟組織内に容易
に接近し得るカテーテルが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】3つのセクションを有する代表的なカテーテル
の側面図である。
【図2】本発明のカテーテルの一つの特徴的なセクショ
ンの内部部分のセクションを示す拡大図である。
【図3】2つのリボンを用いる本発明の変形例を示す拡
大横断面図である。
【図4】多重セクションカテーテルアセンブリを示す、
拡大部分図である。
【図5】異なる剛直性のセクションを有するカテーテル
の拡大断面図である。
【図6】異なる剛直性のセクションを有するカテーテル
の拡大断面図である。
【図7】異なる剛直性のセクションを有するカテーテル
の拡大断面図である。
【図8】異なる剛直性のセクションを有するカテーテル
の拡大断面図である。
【図9】本発明に従って作成された、すべてが互いにス
ライド可能な関係にある外部および内部カテーテルセク
ションおよび内部ガイドワイヤの組合わせの断面図であ
る。
【図10】カテーテルについて「臨界屈曲直径」を決定
する方法の詳細を示す図である。
【図11】カテーテルについて「臨界屈曲直径」を決定
する方法の詳細を示す図である。
【符号の説明】
100 多重セクションカテーテル 102 遠位セクション 104 中間セクション 106 近位セクション 108 放射線不透過性バンド 110 ルーアーアセンブリ 112 ガイドワイヤ 200 カテーテルセクション 202 リボン 204 接着剤 206 外側管部材 208 外層 212 リボン 214 リボン

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 近位端、遠位端、およびこれらの端部の
    間に伸びる内部管腔を規定する通路を有する細長い管状
    部材を有するカテーテルセクションであって、該細長い
    管状部材が、 a)幅および厚さを有する第1のリボン補強材であっ
    て、該第1のリボン補強材は、らせん状に利き手方向に
    巻かれて該通路および外部補強材表面を形成し、そして
    ここで該外部補強材表面が少なくとも部分的に接着剤で
    被覆されるリボン補強材、および b)該第1のリボン補強材の外にありそして該接着剤に
    より該第1のリボン補強材に接触しおよび接着する、少
    なくとも1つの管部材、を有する部材である、カテーテ
    ルセクション。
  2. 【請求項2】 前記カテーテルセクションが、3.5mmを
    超えない臨界屈曲直径を有する、請求項1に記載のカテ
    ーテルセクション。
  3. 【請求項3】 前記第1のリボン補強材が金属性であ
    る、請求項1に記載のカテーテルセクション。
  4. 【請求項4】 前記第1のリボン補強材が超弾性合金で
    ある、請求項3に記載のカテーテルセクション。
  5. 【請求項5】 前記第1のリボン補強材がニチノールで
    ある、請求項3に記載のカテーテルセクション。
  6. 【請求項6】 前記第1のリボン補強材がステンレス鋼
    である、請求項3に記載のカテーテルセクション。
  7. 【請求項7】 前記第1のリボン補強材がプラチナ−タ
    ングステン合金である、請求項3に記載のカテーテルセ
    クション。
  8. 【請求項8】 前記管部材が、その物理的属性の実質的
    な劣化がなく放射線殺菌可能である、請求項1に記載の
    カテーテルセクション。
  9. 【請求項9】 少なくとも、前記第1のリボン補強材の
    らせん状の巻線の間に同一の利き手方向で同軸に巻かれ
    た第2のリボン補強材をさらに有する、請求項1に記載
    のカテーテルセクション。
  10. 【請求項10】 前記細長い管状部材が、近位端と遠位
    端との間に、少なくとも1つの、変化する剛直性を持つ
    領域を有する、請求項1に記載のカテーテルセクショ
    ン。
  11. 【請求項11】 前記第1のリボン補強材が、近位端と
    遠位端との間で変化するピッチを有する、請求項1に記
    載のカテーテルセクション。
  12. 【請求項12】 前記第1のリボン補強材が、0.5ミル
    と2.5ミルとの間の厚さ、および2.5ミルと8.0ミルとの
    間の幅を有するリボンを有する、請求項1に記載のカテ
    ーテルセクション。
  13. 【請求項13】 前記第2のリボン補強材が、0.75ミル
    と2.5ミルとの間の厚さ、および2.5ミルと8.0ミルとの
    間の幅を有するリボンを有する、請求項9に記載のカテ
    ーテルセクション。
  14. 【請求項14】 前記管部材がポリマーを含む、請求項
    1に記載のカテーテルセクション。
  15. 【請求項15】 前記管部材が、前記第1のリボン補強
    材上に熱収縮され得るポリマーを含む、請求項14に記
    載のカテーテルセクション。
  16. 【請求項16】 前記管部材が、ポリエチレン、エチル
    ビニルアセテート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
    ビニルクロライド、ならびにそれらの混合物およびコポ
    リマーから選択されるポリマーを含む、請求項15に記
    載のカテーテルセクション。
  17. 【請求項17】 前記接着剤が、該管部材の熱収縮温度
    より高いが該管部材の融点より低い軟化温度を有する、
    請求項15に記載のカテーテルセクション。
  18. 【請求項18】 前記管部材がEVAを含む、請求項16
    に記載のカテーテルセクション。
  19. 【請求項19】 前記接着剤が、前記管部材の内部表面
    上に置かれる、請求項1に記載のカテーテルセクショ
    ン。
  20. 【請求項20】 前記接着剤が、前記カテーテルセクシ
    ョンの組立ての間に、前記管部材からインサイチュで滲
    出する、請求項1に記載のカテーテルセクション。
  21. 【請求項21】 前記接着剤が、少なくとも、前記巻か
    れた第1のリボン補強材の外部表面上に置かれる、請求
    項1に記載のカテーテルセクション。
  22. 【請求項22】 前記接着剤が、ポリイミドおよびポリ
    エステルから選択される、請求項1に記載のカテーテル
    セクション。
  23. 【請求項23】 前記接着剤がポリエステルである、請
    求項22に記載のカテーテルセクション。
  24. 【請求項24】 前記管部材が放射線不透過性である、
    請求項1に記載のカテーテルセクション。
  25. 【請求項25】 前記第1のリボン補強材中の隣接する
    巻線が接触している請求項1に記載のカテーテルセクシ
    ョン。
  26. 【請求項26】 前記第1のリボン補強材中の隣接する
    巻線が接触していない、請求項1に記載のカテーテルセ
    クション。
  27. 【請求項27】 前記管部材の外に第2の被覆をさらに
    含む、請求項1に記載のカテーテルセクション。
  28. 【請求項28】 前記第2の被覆が、ポリイミド、ポリ
    アミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルク
    ロライド、ポリウレタン、(PTFE、FEP、ビニリデンフル
    オライドを含む)フルオロポリマー、およびそれらの混
    合物、合金、コポリマー、およびブロックコポリマー、
    ポリスルホンから選択される物質を含む、請求項27に
    記載のカテーテルセクション。
  29. 【請求項29】 請求項1に記載のカテーテルセクショ
    ンであって、該セクション内に該セクションとスライド
    可能な関係で置かれる、取り外し可能でスライド可能な
    ガイドワイヤをさらに有する、カテーテルセクション。
  30. 【請求項30】 請求項1に記載のカテーテルセクショ
    ンであって、該セクション内に該セクションとスライド
    可能な関係で、取り外し可能で、スライド可能に、そし
    て伸縮自在に置かれる、内部カテーテルをさらに有す
    る、カテーテルセクション。
  31. 【請求項31】 請求項30に記載のカテーテルセクシ
    ョンであって、前記内部カテーテルの内部にそしてスラ
    イド可能な位置に置かれたガイドワイヤをさらに含む、
    カテーテルセクション。
  32. 【請求項32】 近位端、遠位端、およびこれらの端部
    の間に伸びる内部管腔を規定する通路を有する細長い管
    状部材を有するカテーテルであって、該細長い管状部材
    が、 a)比較的剛直な近位セグメント、および b)比較的可撓性の遠位セグメントを有し: 該遠位セグメントは、 i)幅および厚さを有する第1のリボン補強材であって、
    該第1のリボン補強材は、らせん状に利き手方向に巻か
    れて該通路および外部補強材表面を形成し、そしてここ
    で該外部補強材表面が少なくとも部分的に接着剤で被覆
    されるリボン補強材、および ii)該第1のリボン補強材の外にありそして該接着剤に
    より該第1のリボン補強材に接触しおよび接着する、少
    なくとも1つの管部材、とを有するセグメントである、
    カテーテル。
  33. 【請求項33】 前記遠位セグメントセクションが、3.
    5mmを超えない臨界屈曲直径を有する、請求項32に記
    載のカテーテル。
  34. 【請求項34】 前記近位セグメントが、近位被覆材料
    を含む第2の被覆を有し、該第2の被覆は前記管部材の
    近位伸長部および前記第1のリボン補強材の外部にあ
    る、請求項32に記載のカテーテル。
  35. 【請求項35】 遠位セグメントと近位セグメントの可
    撓性の中間の可撓性を有する少なくとも1つの中間セグ
    メントをさらに含む請求項32に記載のカテーテルであ
    って、該中間セグメントは、比較的剛直な近位セグメン
    トと比較的可撓性の遠位セグメントとの間の通路を規定
    する、カテーテル。
  36. 【請求項36】 前記少なくとも1つの中間セグメント
    が、前記管部材の伸長部および前記第1のリボン補強材
    を有する、請求項35に記載のカテーテル。
  37. 【請求項37】 前記カテーテルの近位セクションが、
    前記第1のリボン補強材のらせん状巻線の間に、同一の
    利き手方向に同軸に巻かれた第2のリボン補強材をさら
    に含む、請求項32に記載のカテーテル。
  38. 【請求項38】 前記カテーテルの中間セクションが、
    前記第1のリボン補強材のらせん状巻線の間に、同一の
    利き手方向に同軸に巻かれた第2のリボン補強材をさら
    に含む、請求項35に記載のカテーテル。
  39. 【請求項39】 前記カテーテルの近位セクションが金
    属性ハイポチューブを含む、請求項35に記載のカテー
    テル。
  40. 【請求項40】 前記カテーテルの近位セクションが、
    前記管部材および前記第1のリボン補強材に近位で接す
    るポリマー性の管を含む、請求項35に記載のカテーテ
    ル。
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