JP4266042B2 - 線状部材、線状部材の製造方法および装身具 - Google Patents

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Description

本発明は、装身具などに用いる線状部材およびその製造方法、ならびにこれを用いた装身具に関する。
ネックレスあるいはブレスレッドなどの装身具は、例えば、図7に示したように、線状部材110を、真珠,宝石あるいは貴石などの装飾材120の貫通孔に通し、両端部の連結部材131,132同士を連結することにより、身体に装着して用いられる。線状部材110としては、例えば、絹糸,合成繊維あるいは釣り具用のテグスが用いられている。
しかし、このような線状部材110は、それ自体に形状を保持する特性がなく、身体への装着時には、装飾材120の重さにより、中心下部における装身具の輪の形が、V字形となってしまい、美的なラインを保つことができなくなってしまうという問題があった。
また、これらの線状部材110は、引っ張り強度が小さく、時間の経過に伴い伸びてしまうので、連結部材131,132と装飾材120との間、あるいは各装飾材120の間に大きな間隙が発生してしまい、線状部材110が露出して、美的なラインを保つことができないという問題があった。
そこで、線状部材110として、異なる繊維を混紡して用いることが検討されてきた。しかし、このような改良によっても、長期にわたって品質を維持するという観点からは、十分ではなかった。
一方、近年では、線状部材110として、超弾性形状記憶合金のワイヤを用いることが検討されている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。例えば、特許文献1には、芯線として、超弾性形状記憶合金のワイヤを用い、この芯線に超弾性形状記憶合金からなるコイルを遊びを持たせて被覆するようにした線状部材110が記載されている。また、特許文献2には、超弾性形状記憶合金からなる芯線の外周に金、プラチナなどの貴金属素材による微細な装飾帯を螺旋状に密に巻きつけた線状部材110が記載されている。
これらの超弾性形状記憶合金を用いた線状部材110は、折り曲げに対する復元力が高く、また、変形してしまっても所定の温度で処理することにより元の形状に戻り、更に、引っ張り強度も大きいので、長期にわたって品質を維持することができる。
特開2004−89589号公報 特開2001−286313号公報
しかしながら、従来の線状部材110では、装飾材の種類や大きさにより、貫通孔の内径に応じて異なった外径(太さ)のものを用いなければならないという問題があった。例えば、線状部材110の外径が装飾材120の内径よりも小さすぎると、装飾材120の並び方が不揃いになり、美的なラインを保つことができなくなってしまうと共に、装飾材120の移動あるいは回転により、髪の毛が絡まってしまう。一方、線状部材110の外径が装飾材120の内径よりも大きすぎると、貫通孔に線状部材を通し難くなると共に、しなやかさの低下により、美的なラインを形成することができなくなってしまう。
また、装飾材120は、長期にわたって使用されると、貫通孔が磨り減り、線状部材110と貫通孔との間、あるいは各装飾材120の間に間隙が発生してしまうという問題もあった。この場合、絹糸、合成繊維あるいは釣り具用のテグスなどであれば、取り替えにより対応することもできるが、特許文献1、特許文献2に記載されている線状部材については取り替えにより対応することは難しい。
よって、種々の大きさを有する貫通孔にも使用することができ、しかも、長期にわたって品質を維持することができる線状部材および装身具の開発が望まれていた。
本発明は、このような問題点に基づきなされたものであり、引っ張り強度が大きく、伸長性,収縮性,屈曲性あるいは復元力に優れた線状部材、およびその製造方法、並びにこの線状部材を用いた装身具を提供することを目的とする。
本発明の線状部材は、超弾性形状記憶合金よりなる複数本のワイヤを配列した基本体が、内側に空間部を有し、かつ、長さ方向に間隔を開けて螺旋巻きに形成されたものである。
本発明の線状部材の製造方法は、超弾性形状記憶合金よりなる複数本のワイヤを配列した基本体を、巻芯に対して、配列方向に間隔を開けて螺旋巻きにする螺旋巻き工程と、螺旋巻き工程ののち、基本体を加熱して形状記憶処理をする形状記憶処理工程と、形状記憶処理工程ののち、巻芯を除去する除去工程とを含むものである。
本発明の装身具は、装飾材に設けられた貫通孔に線状部材を貫通させたものであって、線状部材は、超弾性形状記憶合金よりなる複数本のワイヤを配列した基本体が、内側に空間部を有し、かつ、長さ方向に間隔を開けて螺旋巻きに形成されたものである。
本発明の線状部材によれば、複数本のワイヤが配列された基本体を螺旋巻きに形成するようにしたので、伸長性を確保しつつ、引っ張り強度を大きくすることができる。また、内側に空間部を有し、かつ、長さ方向に間隔を開けるようにしたので、螺旋の傾斜角を大きくすると共に外径を収縮して、間隔がなくなるまで長さ方向に伸長することができ、伸長性および収縮性を大幅に向上させることができる。更に、内側に空間部を有するようにしたので、屈曲性も向上させることができる。加えて、超弾性形状記憶合金よりなるワイヤを用いるようにしたので、長さ方向への伸長や外径の収縮、あるいは屈曲したのちであっても、元の形状に復元することができる。
よって、特に、線状部材を装飾材の貫通孔に貫通させて装身具として用いるようにすれば、長さ方向に伸長させて外径を収縮させることにより、線状部材を容易に貫通孔に通すことができると共に、貫通孔の大きさが異なる装飾材にも対応することができる。また、引っ張り強度が大きく、復元力にも優れているので、線状部材の伸びまたは貫通孔の磨り減りにより、貫通孔と線状部材との間、あるいは装飾材同士の間に間隙が生じてしまうことを抑制することができ、長期にわたって品質を維持することができる。更に、屈曲性にも優れているので、美しいラインを長期にわたって維持することができる。
また、ロボットの腱あるいは車両のショックアブソーバーなどの機械部材、またはカテーテルなどの医療部材として用いるようにすれば、引っ張り強度が大きく、伸長性および復元力に優れているので、しなやかな動きを長期にわたって得ることができる。
更に、空間部の少なくとも一部に、ワイヤを波形に成形した補助芯を有するようにすれば、伸長性、収縮性、屈曲性を確保しつつ、強度を向上させることができると共に、外周方向に対する付勢力を強化することができる。
本発明の線状部材の製造方法によれば、超弾性形状記憶合金よりなる複数本のワイヤを配列した基本体を、巻芯に対して長さ方向に間隔を開けて螺旋巻きとし、形状記憶処理をしたのち、巻芯を除去するようにしたので、本発明の線状部材を容易に製造することができる。
本発明の装身具によれば、本発明の線状部材を用いるようにしたので、線状部材に装飾材を容易に通すことができると共に、貫通孔の大きさが異なる装飾材にも対応することができる。また、長期にわたって美しいラインを維持することができる。
特に、線状部材として、外径が貫通孔の内径よりも大きいものを用いるようにすれば、貫通孔の内壁に対して線状部材の付勢力が働き、装飾材の位置ずれを抑制することができる。
また、線状部材に複数の装飾材を連繋させる場合には、貫通孔と線状部材との間、あるいは装飾材同士の間に間隙が生じてしまうことを抑制することができ、長期にわたって品質を維持することができる。
更に、空間部の少なくとも一部に、ワイヤを波形に成形した補助芯を有するようにすれば、伸長性、収縮性、屈曲性を確保しつつ、貫通孔の内壁に対する付勢力を強化することができるので、装飾材の位置ずれをより効果的に抑制することができる。
加えて、基本体の表面の少なくとも一部に、金あるいは金を含む合金のめっきを施すようにすれば、美観を良くすることができる。また、白金族のめっきを施すようにすれば、表面を硬くすることができ、装飾材による磨耗を抑制することができる。
本発明の一実施の形態に係る線状部材を表す構成図である。 図1に示した線状部材の伸び率の一例を示す特性図である。 本発明の他の実施の形態に係る線状部材を表す構成図である。 図1に示した線状部材の製造方法の一工程を表す説明図である。 図1に示した線状部材を用いた装身具の特性を表す説明図である。 補助芯の波形の幅を表す説明図である。 従来の装身具を表す構成図である。
符号の説明
10,110…線状部材、11…ワイヤ、12…基本体、13…空間部、14…芯線、20,120…装飾材、21…貫通孔、S1,S2…隙間、D1…外径、D2…内径、P1…ピッチ、M…巻芯
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る線状部材10の構成を表したものであり、(A)は正面から見た構成を表し、(B)は(A)に示したI−I線に沿った端面構造を表している。この線状部材10は、複数本のワイヤ11を配列した基本体12が螺旋巻きに形成されたものである。1本のワイヤを螺旋巻きにした場合には、ワイヤの太さが細いと、伸長性には優れるが、引っ張り強度が小さくすぐに伸びきってしまい、ワイヤの太さが太いと、引っ張り強度は大きくなるが、伸長性に劣るのに対して、複数本のワイヤ11を配列した基本体12を螺旋巻きとすれば、伸長性を得ることができると共に、引っ張り強度を大きくすることができるからである。
基本体12は、中心に空間部13を有し、かつ、長さ方向に間隔S1を開けて螺旋巻きとされている。空間部13を有することにより、屈曲性を向上させることができるからである。また、空間部13を有し、かつ、長さ方向に間隔S1を開けるようにすれば、螺旋の傾斜角を大きくすると共に外径を収縮して、間隔S1がなくなるまで長さ方向に伸長することができるので、伸長性および収縮性を大幅に向上させることができるからである。
なお、基本体12は、図1では、ワイヤ11を一列に配列する場合を示したが、複数列に配列されていてもよい。すなわち、この線状部材10は、1重の螺旋巻きでもよいが、2重以上に重ねて螺旋巻きとされていてもよい。また、基本体12は、同一のワイヤ11を配列するようにしてもよいが、異なる種類または異なる太さのワイヤ11を配列するようにしてもよい。更に、基本体12において、ワイヤ11は密接して配列されていることが好ましいが、各ワイヤ11の間に若干の隙間が開いていても良い。
ワイヤ11は、超弾性形状記憶合金より形成されている。超弾性形状記憶合金により構成すれば、長さ方向に伸長したり、外径が収縮したり、あるいは屈曲したのちであっても、元の形状に戻る復元性を向上させることができるからである。なお、超弾性形状記憶合金というのは、超弾性または形状記憶効果を有する合金を言い、例えば、ニッケル・チタン合金あるいはニッケル・チタン・コバルト合金などのニッケルおよびチタンを含む合金が挙げられる。
基本体12の表面の少なくとも一部には、めっきが施されていてもよい。めっきとしては、金,金を含む合金および白金族からなる群のうちの少なくとも1種よりなるものが好ましい。金あるいは金を含む合金は美観を良くすることができるからである。金合金としては、16Kから24Kが好ましい。また、白金族は表面を硬くすることができ、磨耗による変色を防止することができるからである。白金族としては、例えば、ロジウムあるいはパラジウムが好ましく挙げられる。
図2は、この線状部材10の伸び率の一例を表すものである。図2において、実線で示したのは、基本体12のワイヤ11の数を8本とし、間隔S1を4本分のワイヤ11の長さ方向における幅としたものである。1点破線で示したのは、基本体12のワイヤ11の数を10本とし、間隔S1を2本分のワイヤ11の長さ方向における幅としたものである。破線で示したのは、基本体12のワイヤ11の数を12本とし、間隔S1を開けないで螺旋巻きとした比較例である。いずれも、同一のワイヤ11(太さ0.14mm)を用い、線状部材10の外径D1(約0.80mm)、螺旋の傾斜角およびピッチP1は同一とした。
図2に示したように、空間部13を有し、かつ、長さ方向に間隔S1を開けるようにすれば、間隔S1を開けない場合に比べて、小さな荷重で大きな伸び率を得られ、伸長性および収縮性を大幅に向上させることができることが分かる。
図3は、線状部材10の他の形態を表したものである。この線状部材10は、長さ方向の少なくとも一部において、空間部13に、ワイヤを波形に成形した補助芯14を有している。このような補助芯14を備えるようにすれば、伸長性、収縮性、屈曲性を確保しつつ、強度を向上させることができると共に、線状部材10の外周方向に対する付勢力を強化することができるので好ましい。なお、補助芯14を構成するワイヤの太さは、伸長も収縮もしていない通常の状態における空間部13の直径よりも小さいことが好ましい。伸長性、収縮性、屈曲性を確保することができるからである。
この線状部材10は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、複数本のワイヤ11を配列した基本体12を、図4に示すように、巻芯Mに対して、長さ方向に間隔S2を開けて螺旋巻きにする(螺旋巻き工程)。次いで、基本体12を加熱して形状記憶処理をする(形状記憶処理工程)。続いて、巻芯Mを、例えば、溶剤により溶解したり、または、引き抜くことにより除去する(除去工程)。そののち、必要に応じて、巻芯Mを除去することによりできた空間部13に、ワイヤを波形に成形した補助芯14を挿入する。これにより、線状部材10が得られる。
この線状部材10は、例えば、装身具に用いることができる。装身具としては、例えば、図5に示したように、装飾材20に設けられた貫通孔21に線状部材10を貫通させたものが挙げられる。この線状部材10は、長さ方向に伸長させて外径D1を収縮させることにより、容易に装飾材20の貫通孔21に通すことができると共に、貫通孔21の大きさが異なる様々な装飾材20にも対応することができるからである。また、引っ張り強度が大きいので、線状部材の伸びにより、貫通孔と線状部材との間、あるいは装飾材同士の間に間隙が生じてしまうことを抑制することができるからである。更に、屈曲性および復元性にも優れているので、美しいラインを長期にわたって維持することができるからである。
なお、図5は、線状部材10の一部に装飾材20を通した状態を表したものであり、(A)は装飾材20を中心部において切断した部分断面構造を表し、(B)は装飾材20に通した状態における線状部材10のII−II線に沿った端面構造を表し、(C)は装飾材20に通していない線状部材10のIII−III線に沿った端面構造を表している。
このような装身具において、線状部材10としては、伸長も収縮もしていない通常の状態において、外径D1が貫通孔21の内径D2よりも大きいものを用いることが好ましい。線状部材10は、長さ方向に伸長し外径D1を収縮して用いられるので、貫通孔21の内壁22に対して線状部材10の付勢力Fが働き、装飾材20の回転方向および長さ方向における位置ずれを抑制することができるからである。
よって、例えば、線状部材10に1つの装飾材20を通した装身具や、線状部材10に複数の装飾材20を適当な間隔を開けて通した装身具であれば、装飾材20の位置を好みに合わせて調節することができ、かつ、その位置を維持することができるので好ましい。
また、例えば、線状部材10に複数の装飾材20を連繋させた装身具であれば、装飾材20の位置ずれによる貫通孔21の磨り減りを抑制することができると共に、貫通孔21が磨り減ったとしても、線状部材10が長さ方向に収縮して外径D1が大きくなるので、貫通孔21と線状部材10との間、あるいは各装飾材21の間に間隙が生じてしまうことを抑制することができ好ましい。
更に、装身具においては、空間部13の少なくとも一部に、上述した補助芯14を有する線状部材10を用いることが好ましい。この場合、図6に示した補助芯14の波形の幅Wは、貫通孔21の内径D2からワイヤ11の太さの2倍を引いた値よりも大きく構成することが好ましい。なお、補助芯14の波形の幅Wというのは、波形の一方の頂点Aと他方の頂点Bとの間の距離を意味し、貫通孔21の内径D2からワイヤ11の太さの2倍を引いた値というのは、線状部材10を貫通孔21に通した状態における空間部13の直径を意味している。すなわち、このように構成すれば、線状部材10を貫通孔21に通すと、補助芯14が撓むので貫通孔21の内壁22に対する付勢力Fが強化され、装飾材20と線状部材10との間の摩擦力が大きくなり、装飾材20の回転方向および長さ方向における位置ずれをより効果的に抑制することができるからである。例えば、線状部材10に複数の装飾材20を連繋させた装身具の場合には、連結部が結合されている両端部に、例えば4cmから7cm程度の長さの補助芯14が挿入されていることが好ましい。この部分において、装飾材20が特に回転しやすいからである。
この線状部材10は、また、ロボットの腱あるいは車両のショックアブソーバーなどの機械部材、またはカテーテルなどの医療部材に用いることができる。引っ張り強度が大きく、伸長性および復元力に優れているので、しなやかな動きを長期にわたって得ることができるからである。
このように本実施の形態によれば、複数本のワイヤ11が配列された基本体12を螺旋巻きに形成するようにしたので、伸長性を確保しつつ、引っ張り強度を大きくすることができる。また、内側に空間部13を有し、かつ、長さ方向に間隔S1を開けるようにしたので、螺旋の傾斜角を大きくすると共に外径D1を収縮して、間隔S1がなくなるまで長さ方向に伸長することができ、伸長性および収縮性を大幅に向上させることができる。更に、内側に空間部13を有するようにしたので、屈曲性も向上させることができる。加えて、超弾性形状記憶合金よりなるワイヤ11を用いるようにしたので、長さ方向への伸長や外径の収縮、あるいは屈曲したのちであっても、元の形状に復元することができる。
よって、線状部材10を装飾材20の貫通孔21に貫通させて装身具として用いるようにすれば、長さ方向に伸長させて外径D1を収縮させることにより、線状部材10を容易に貫通孔21に通すことができると共に、貫通孔21の大きさが異なる装飾材20にも対応することができる。また、引っ張り強度が大きいので、線状部材の伸びにより、貫通孔と線状部材との間、あるいは装飾材同士の間に間隙が生じてしまうことを抑制することができる。更に、屈曲性および復元性にも優れているので、美しいラインを長期にわたって維持することができる。
特に、線状部材10として、外径D1が貫通孔21の内径D2よりも大きいものを用いるようにすれば、貫通孔21の内壁22に対して線状部材10の付勢力Fが働き、装飾材20の位置ずれを抑制することができる。よって、例えば、線状部材10に1つの装飾材20を通した装身具や、線状部材10に複数の装飾材20を適当な間隔を開けて通した装身具であれば、装飾材20の位置を好みに合わせて調節することができ、かつ、その位置を維持することができる。また、例えば、線状部材10に複数の装飾材20を連繋させた装身具であれば、装飾材20の位置ずれによる貫通孔21の磨り減りを抑制することができると共に、貫通孔21が磨り減ったとしても、線状部材10が長さ方向に収縮して外径D1が大きくなるので、貫通孔21と線状部材10との間、あるいは各装飾材21の間に間隙が生じてしまうことを抑制することができる。
更に、空間部13の少なくとも一部に、ワイヤを波形に成形した補助芯14を有するようにすれば、伸長性、収縮性、屈曲性を確保しつつ、貫通孔21の内壁22に対する線状部材10の付勢力Fを強化することができ、装飾材20の回転方向および長さ方向における位置ずれをより効果的に抑制することができる。
加えて、基本体12の表面の少なくとも一部に、金あるいは金を含む合金のめっきを施すようにすれば、美観を良くすることができる。また、白金族のめっきを施すようにすれば、表面を硬くすることができ、装飾材20による磨耗を抑制することができる。
更にまた、線状部材10をロボットの腱あるいは車両のショックアブソーバーなどの伸縮性を要求される機械部材、またはカテーテルなどの医療部材として用いるようにすれば、引っ張り強度が大きく、伸長性および復元力に優れているので、しなやかな動きを長期にわたって得ることができる。
加えてまた、超弾性形状記憶合金よりなる複数本のワイヤ11を配列した基本体12を、巻芯Mに対して長さ方向に間隔S1を開けて螺旋巻きとし、形状記憶処理をしたのち、巻芯Mを除去するようにしたので、本実施の形態に係る線状部材10を容易に製造することができる。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、装飾材20として、真珠あるいは宝石などに貫通孔21を直接設けたものを図示して説明したが、真珠あるいは宝石などの装飾部に貫通孔を設けた取付部を取り付けた装飾材を用いるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、基本体12のワイヤ11を超弾性形状記憶合金により構成する場合について説明したが、一般に用いられている他のばね材、例えば、ピアノ線材、ステンレス線材、非鉄系線材により構成するようにしてもよい。これらの材料により構成しても、超弾性形状記憶合金により構成する場合に比べて特性は劣るものの、引っ張り強度が大きく、伸長性,収縮性,屈曲性あるいは復元力に優れた線状部材を得ることができる。
装身具、または、ロボットの腱あるいは車両のショックアブソーバーなどの機械部材、または、カテーテルなどの医療部材などに用いることができる。

Claims (12)

  1. 超弾性形状記憶合金よりなる複数本のワイヤを配列した基本体が、内側に空間部を有し、かつ、長さ方向に間隔を開けて螺旋巻きに形成されたことを特徴とする線状部材。
  2. 装飾材に設けられた貫通孔に貫通させて装身具として用いることを特徴とする請求項1記載の線状部材。
  3. 前記空間部の少なくとも一部に、ワイヤを波形に成形した補助芯を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の線状部材。
  4. 前記基本体のワイヤは、チタンおよびニッケルを含む合金よりなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載の線状部材。
  5. 前記基本体の表面の少なくとも一部に、金,金を含む合金および白金族からなる群のうちの少なくとも1種のめっきが施されたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1に記載の線状部材。
  6. 超弾性形状記憶合金よりなる複数本のワイヤを配列した基本体を、巻芯に対して、配列方向に間隔を開けて螺旋巻きにする螺旋巻き工程と、
    前記螺旋巻き工程ののち、前記基本体を加熱して形状記憶処理をする形状記憶処理工程と、
    前記形状記憶処理工程ののち、前記巻芯を除去する除去工程と
    を含むことを特徴とする線状部材の製造方法。
  7. 装飾材に設けられた貫通孔に線状部材を貫通させた装身具であって、
    前記線状部材は、超弾性形状記憶合金よりなる複数本のワイヤを配列した基本体が、内側に空間部を有し、かつ、長さ方向に間隔を開けて螺旋巻きに形成された
    ことを特徴とする装身具。
  8. 前記線状部材として、外径が前記貫通孔の内径よりも大きいものを用いたことを特徴とする請求項7記載の装身具。
  9. 前記線状部材に前記装飾材を複数連繋させたことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の装身具。
  10. 前記線状部材は、前記空間部の少なくとも一部に、ワイヤを波形に成形した補助芯を有することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1に記載の線状部材。
  11. 前記基本体のワイヤは、チタンおよびニッケルを含む合金よりなることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか1に記載の装身具。
  12. 前記基本体の表面の少なくとも一部に、金,金を含む合金および白金族からなる群のうちの少なくとも1種のめっきが施されたことを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか1に記載の装身具。
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