JP5768271B1 - ビーズの脱落防止形状 - Google Patents

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Abstract

【課題】ビーズに通すワイヤーを鈍角又は円弧状に曲げることでビーズの抜け止めとし、ビーズから突出したワイヤーもデザイン化可能とする。【解決手段】ビーズの中心穴に挿通したワイヤーを前記ビーズの外部で鈍角に曲げてあると、ビーズの脱落を防止できる。しかも鈍角に曲げてあるため、ビーズの下に垂れて目立ちやすく、デザインの一部として機能する。従って、例えば鈍角に曲げた部分と先端との間を加工すると、光の反射方向が変化するため、美的に見える。また、前記ビーズが抜けない曲率で湾曲させて脱落防止にすると、湾曲形状がデザインとして機能し、人目を引きやすい。複数のビーズの中心穴にワイヤーを挿通する場合は、中心穴の内径のより小さいビーズを前記ワイヤーの先端寄りに配置するとよい。【選択図】図1

Description

本発明は、各種のビーズを脱落不能に支持する手段に関し、より詳しくは、ビーズに金属ワイヤーを通し、かつ僅かにすなわち鈍角に又は円弧状に曲げて脱落を防ぐ形状に関する。なおビーズは、耳飾りやバッグの装飾など各種の装飾に使用される。
一般にビーズに開けられた中心穴に、針金状のワイヤーを通した上で、ワイヤーからビーズが脱落しないように、ワイヤーの端部をリング状に曲げたりT字状の脱落防止器を設けたりしている。
ところが、このような従来技術では、ワイヤー端部が露出して美観が損なわれたり、ワイヤー先端が肌に刺さったりする危険がある。また、ワイヤーとして、剛性が高いばね用ステンレス鋼線やピアノ線等が使用されていたため、加工がし難く、特に、小さなビーズを使用する場合は、そのビーズの径にあわせて、端部を加工しなければならないため、よりその加工が難しかった。
このような問題を解決するべく、特許文献1のように、ワイヤーとして形状記憶合金を使用すると共に、前記ワイヤーの端部の屈曲した部分をビーズの通し穴の中に位置させ、この形状記憶合金ワイヤーの曲げにより発生する応力は、ワイヤー端部を通し穴の内面に押しつけ、それによってワイヤー端部が通し穴の内部で固定される。
特開2000−80546
しかしながら、特許文献1のような技術では、ワイヤーが形状記憶合金に限られ、しかも使用温度が限定されるため、使用に際して注意を要する。さらに、ビーズからワイヤーが突出して、特殊な美的形状を形成するなどの装飾的工夫が不可能である。
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、ビーズに通すワイヤーを僅かに、すなわち鈍角又は円弧状に曲げることでビーズの抜け止めとし、ビーズから突出したワイヤーもデザインとして機能するようにする。
請求項1は、ビーズの中心穴に挿通したワイヤーを、前記ビーズの中心穴の片方の開口の外で鈍角に曲げ、さらに前記ビーズの外径を越えない範囲で逆向きに屈曲させ、その屈曲部から先端側も逆向きに曲げてV字状とし、前記V字状の山の高さをビーズの前記中心穴の内径より大きくすると共に前記V字状のビーズとは反対側を延ばしてあることを特徴とするビーズの脱落防止形状である。
請求項2は、ビーズの中心穴に挿通したワイヤーを、前記ビーズの中心穴の片方の開口の外で鈍角に曲げ、さらに前記ビーズの外径を越えない範囲で逆向きに屈曲させ、その屈曲部から先端側も逆向きに曲げてV字状とし、前記V字状の山の高さをビーズの前記中心穴の内径より大きくすると共に前記V字状のビーズとは反対側を延ばし、しかも前記のV字状の両端の曲げ部を湾曲させてあることを特徴とするビーズの脱落防止形状である。
請求項3は、ビーズの中心穴に挿通したワイヤーを、前記ビーズの中心穴の片方の開口の外で鈍角に曲げ、さらに前記ビーズの外径を越えない範囲で逆向きに屈曲させ、その屈曲部から先端側も逆向きに曲げてV字状とし、前記V字状の山の高さをビーズの前記中心穴の内径より大きくすると共に前記V字状のビーズとは反対側を延ばすことを特徴とするビーズの脱落防止形状の作製方法である。
請求項4は、ビーズの中心穴に挿通したワイヤーを、前記ビーズの中心穴の片方の開口の外で鈍角に曲げ、さらに前記ビーズの外径を越えない範囲で逆向きに屈曲させ、その屈曲部から先端側も逆向きに曲げてV字状とし、前記V字状の山の高さをビーズの前記中心穴の内径より大きくすると共に前記V字状のビーズとは反対側を延ばし、しかも前記のV字状の両端の曲げ部を湾曲させることを特徴とするビーズの脱落防止形状の作製方法である。
である。
請求項1のように、ビーズの中心穴に挿通したワイヤーを、前記ビーズの中心穴の片方の開口の外で鈍角に曲げ、さらに前記ビーズの外径を越えない範囲で逆向きに屈曲させ、その屈曲部から先端側も逆向きに曲げてV字状とし、前記V字状の山の高さをビーズの前記中心穴の内径より大きくするので、ビーズの脱落を防止できる。また、図9のように、前記ビーズの外径より小さくして、曲げ部が目立たないように小さくしてある。すなわち、鈍角の屈曲部17の両側を直ちに元の直線状に戻した形状をしている。
請求項2のように、V字状の両端の曲げ部を湾曲させて、V字状の山とビーズに挿通された部位との間、並びに前記V字状の山とビーズに挿通されていない部位との間は、鎖線のように湾曲させてもよい。
請求項3によると、ビーズの中心穴に挿通したワイヤーを、前記ビーズの中心穴の片方の開口の外で鈍角に曲げ、さらに前記ビーズの外径を越えない範囲で逆向きに屈曲させ、その屈曲部から先端側も逆向きに曲げてV字状とし、前記V字状の山の高さをビーズの前記中心穴の内径より大きくする作製方法であるため、ビーズの脱落を防止できる。また、前記ビーズの外径より小さくして、曲げ部が目立たないように小さくしてある。すなわち、鈍角の屈曲部17の両側を直ちに元の直線状に戻した形状をしている。
請求項4のように、前記のV字状の両端の曲げ部を湾曲させて、前記V字状の山とビーズに挿通された部分との間の曲げた部位、並びに前記V字状の山とビーズに挿通されていない部分との間の曲げた部位を、湾曲させる作製方法も可能である。
ワイヤーを鈍角に折り曲げる例として、「くの字」状に曲げる場合を示す断面図である。 中心穴の内径が異なる複数のビーズにワイヤーを挿通した実施形態である。 太さの異なる2本のワイヤーを異なるビーズに挿通した実施形態を示す側面図である。 ワイヤーのビーズから突出した部位を示す側面図である。 ワイヤーのビーズから突出した部位をデザイン化した側面図である。 ワイヤーの断面形状を例示した正面図である。 立方体状やジグザグ状などの複雑なデザインにした実施形態の側面図である。 円形や楕円形、分岐状などのバリエーションを持ったデザインを例示した側面図である。 鈍角の屈曲部をV字状に形成した断面図である。
次に本発明によるビーズの脱落防止形状が実際上どのように具体化されるか実施形態で説明する。図1は、ワイヤー1を鈍角に折り曲げた例あり、「くの字」状に曲げてある。折り曲げて屈曲させる場合は、鈍角で有れば足りるが、ビーズ2が脱落しないことが条件である。また、ビーズ2の中心穴3の内径は、ワイヤー1の外径より僅かに大きい程度が適している。すなわち、ビーズ2が容易にスライドできる範囲で小径の方がよい。
このように、鈍角にワイヤー1を曲げてあるので、折り曲げ部分が脱落を阻止し、しかも鈍角に曲げてあるので、ビーズ2の外に突出した部分11がビーズ2と一体的にデザイン化でき、加工したりもできる。
図2は、中心穴3の内径が31、32のように異なる複数のビーズ21、22にワイヤー1を挿通した実施形態であり、中心穴の内径のより小さいビーズ21を前記ワイヤー1の先端寄りに配置し、ビーズ21から突出した部分に脱落防止形状を設けてある。
すなわち、ビーズ21から突出すると直ちに「くの字」状に曲げてあり、次いで逆方向に円弧状に曲げてある。そして余った部分11は、図示実施形態では真っ直ぐに伸びているが、任意に曲げてデザイン的に表現してもよい。
図3は、太さの異なる2本のワイヤー12、13を異なる複数のビーズ23…24…に挿通した実施形態であり、ワイヤー12、13を弧状に湾曲させること
で脱落を防止している。14、15が湾曲部位である。ビーズ23…、24…のように複数個であっても、大きな荷重が作用するわけでは無いので、曲率の小さな湾曲でも、脱落を防止できる。
細いワイヤー13の先端を環状に形成して、その中に、太い方のワイヤー12の先端を挿通してもよいが、単に交差させてもよい。
両ワイヤー12、13の上端は、耳たぶを挟む「つ」の字状のバネ部4の一端に支持してある。
なお、太い方のワイヤー12のみ、又は細い方のワイヤー13のみでも差し支えない。
図4は、ワイヤーのビーズから突出した部位の違いを示す側面図であり、(1)のように、突出した部分が長い場合は、そのまま直線状に伸ばしてもよいが、三角や星形などに加工してもよい。
(2)のように、突出した部分11が短い場合は、「く」の字状に屈曲させただけでも足りるが、押しつぶすなどの加工を行なってもよい。
図5は、ワイヤー1のビーズ2から突出した部位をデザイン化した実施形態であり、ワイヤー1を折り曲げる箇所を変えることにより、意図する位置にビーズ2を止めている。そして、(1)は下の方に留め、かつビーズ2から突出した部分を「く」の字に形成してある。(2)は中間に留めており、しかも波形に形成してある。(3)は上の方に留めており、しかも螺旋状に巻いてある。
図6は、ワイヤー1の断面形状の種類であり、(1)はスクェアー(四角)、(2)はハーフラウンド(半円)、(3)は三角、(4)はラウンド(円)である。また、ワイヤー1の材質は、金、銀、銅、ステンレス、チタンなどがあり、ビーズ2だけでなく、ワイヤー1の形状や色も使い分けできる。なお、ビーズも材質はいろいろである。
図7のように複雑なデザインも可能である。(1)のようにワイヤー1を立方体に連結し、各ワイヤー1…はビーズ2に挿通してある。(2)は、ワイヤー1をジグザグに曲げて、その右上から右下の一方向のみにビーズ2を設け、他の一方向すなわち左上から右下方向にはビーズ2を設けないで開けてある。そして、ワイヤー1の少なくとも一端側すなわち下端16には、前記の脱落防止形状を設けてある。
図8は、いろんなバリエーションを持ったデザインが可能な例を示している。(1)は、ワイヤー1を円状に形成した例であり、ビーズ2の下側に脱落防止形状を設けてある。(2)は、ワイヤー1を楕円状に形成した例である。(3)は、3本に枝分かれした形状に形成したワイヤーであり、鈍角に形成した脱落防止形状でビーズ2の抜け止めをしている。(4)は、2本の分岐枝状のワイヤー1のそれぞれにビーズ2を設け、鈍角の抜け止めで脱落を阻止している。
図9は、鈍角に屈曲させる場合に、曲げ部が目立たないように小さくした例であり、鈍角の屈曲部17の両側を直ちに元の直線状に戻した形状をしている。この場合、V字状の山になるが、その高さhがビーズ2の中心穴3の内径より大きいことを条件とする。屈曲部17より下側11の部位は、ビーズ2と調和の取れたデザインにしたり加工したりもできる。なお、屈曲部17の折り曲げ角度αは鈍角であれば足り、具体的にはデザインなどを考慮して決める。また、V字形の両側は鎖線のように湾曲させても良い。
本発明により得られる効果を要約すると、市販の専用パーツを使用しなくてもビーズをワイヤーに留められる。ビーズをワイヤーの太さや長さに合わせて留められる。ビーズをワイヤーの意図する位置に留められる。ビーズとワイヤーの組合わせをシンプルに出来る。ビーズだけでなくワイヤーの色や光沢を美しく見せられる。ビーズの中心穴の大小に関わらず留められる。複雑なデザインが可能である。バリエーションを持ったデザインが可能である。
以上のように、ビーズ2の中心穴に挿通したワイヤー1を前記ビーズ2の外部で鈍角に曲げたり前記ビーズが抜けない曲率で湾曲させてあるので、従来のように鋭角に曲げたり環状に曲げるなど、急変させる必要はなく、専用の道具が無くても素人でも加工できる。しかも、ビーズ2から突出した部分を利用してデザイン化したり、多様な楽しみ方ができる。用途は耳飾り、バョグ類、衣類、身の回り品に適しているが、これら以外の装飾にも適用できる。
1、12、13 ワイヤー(金属線材)
11 ビーズの外に突出した部分
14、15 湾曲部位
16 ワイヤー下端
17 鈍角の屈曲部
2、21、22、23…、24…ビーズ
3、31、32 中心穴

Claims (4)

  1. ビーズの中心穴に挿通したワイヤーを、前記ビーズの中心穴の片方の開口の外で鈍角に曲げ、さらに前記ビーズの外径を越えない範囲で逆向きに屈曲させ、その屈曲部から先端側も逆向きに曲げてV字状とし、前記V字状の山の高さをビーズの前記中心穴の内径より大きくすると共に前記V字状のビーズと反対側を延ばしてあることを特徴とするビーズの脱落防止形状。
  2. ビーズの中心穴に挿通したワイヤーを、前記ビーズの中心穴の片方の開口の外で鈍角に曲げ、さらに前記ビーズの外径を越えない範囲で逆向きに屈曲させ、その屈曲部から先端側も逆向きに曲げてV字状とし、前記V字状の山の高さをビーズの前記中心穴の内径より大きくすると共に前記V字状のビーズとは反対側を延ばし、しかも前記のV字状の両端の曲げ部を湾曲させてあることを特徴とするビーズの脱落防止形状。
  3. ビーズの中心穴に挿通したワイヤーを、前記ビーズの中心穴の片方の開口の外で鈍角に曲げ、さらに前記ビーズの外径を越えない範囲で逆向きに屈曲させ、その屈曲部から先端側も逆向きに曲げてV字状とし、前記V字状の山の高さをビーズの前記中心穴の内径より大きくすると共に前記V字状のビーズとは反対側を延ばすことを特徴とするビーズの脱落防止形状の作製方法。
  4. ビーズの中心穴に挿通したワイヤーを、前記ビーズの中心穴の片方の開口の外で鈍角に曲げ、さらに前記ビーズの外径を越えない範囲で逆向きに屈曲させ、その屈曲部から先端側も逆向きに曲げてV字状とし、前記V字状の山の高さをビーズの前記中心穴の内径より大きくすると共に前記V字状のビーズとは反対側を延ばし、しかも前記のV字状の両端の曲げ部を湾曲させることを特徴とするビーズの脱落防止形状の作製方法
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