JP2007244458A - 超弾性形状記憶合金からなる装身具用連繋索および該連繋索を用いた装身具 - Google Patents

超弾性形状記憶合金からなる装身具用連繋索および該連繋索を用いた装身具 Download PDF

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【課題】ネックレスなどの装身具において、装身具を所望のしなやかさに保ち、身体に装着したときの美観を確保すること。
【解決手段】装身具用連繋索1を、超弾性形状記憶合金製のワイヤを複数本一緒にまとめて螺旋状に密巻きしたチューブ状のコイルから構成する。ワイヤの径と束にする本数を適切に選定することで、所望のしなやかさを持ち、かつ引っ張りに対して所望の強度を持った連繋索を得ることができる。上記連携索に真珠等の装飾材を連携させることで、装身具を所望のしなやかさに保ち、装身具を身体に装着したときの美観を確保することができる。また、この連繋索1は芯線を用いていないので、ある程度の伸縮性があり、連携索をやや伸ばした状態で装飾材を連通させて両端を止め具により固定すれば長期間使用している間に装飾材が磨り減っても、連繋索がそれに合わせて縮み、連携索が装飾材の間から見えるようになるなど美観が損なわれることがない。
【選択図】図1

Description

本発明は、ネックレスなどの装身具に用いられる連繋索および、該連繋索を用いた装身具に関する。
ネックレスなどの装身具は、真珠、宝石、又は貴石等の装飾材に貫通穴を設けて、図6に示すように該貫通穴に連携索1を通して、真珠等の装飾材2を連繋索1に多数連繋させて装着したものであり、連携索1の端部にはフック部3が設けられ、装身具を首などの周りに掛け、連携索1の両端に設けられたフック部3を連結することで、身体に装着される。従来、上記連繋索としては、例えば絹糸、合成繊維、釣り用のテグスなどが用いられている。
しかし、これらの連繋索は、それ自体に形状を保持する特性を持っておらず、実際に身体に装着したとき、真珠等の装飾材の自重により、中心下部でネックレスの輪がV字型になってしまい、美的なラインを保つことができないといった問題があった。
また、従来の連繋索は、引っ張り強度が小さく、また、刃物で簡単に切断される。このため、連繋索を切断し、高級品の真珠等の装飾材を模造品の真珠に入れ替えることも可能あり、品質の保証が保たれないといった問題もあった。この対策として、従来では、着色を施したり、異種の繊維を混紡するなど、連繋索に特徴を持たせたりしていた。しかし、何れの方法も、十分なものではなく、連繋索を切断して模造品の真珠に取替え、再び、連繋しなおすことも可能である。
一方、近年では、超弾性形状記憶合金のワイヤを、装身具の連繋索として用いる提案がなされている(特許文献1,特許文献2等参照)。
例えば特許文献1には、芯線として、超弾性形状記憶合金のワイヤを用い、この芯線に、超弾性形状記憶合金からなるコイルを遊びを持たせて被覆するようにした装身具用複合線状体が記載されている。
また、特許文献2には、極細径の超弾性形状記憶合金からなる芯線の外周に金、プラチナなどの貴金属素材による微細な装飾帯を螺旋状に密に巻きつけた装飾具用ワイヤーが記載されている。
超弾性形状記憶合金のワイヤは、しなやかで、折り曲げに対して復元力が大きく、また、変形しても所定の温度で元の形に戻るという性質があり、装身具を身体に装着したときのラインを美的に保つことができる。また、超弾性形状記憶合金は引っ張り強度も大きく、簡単に切断することができず、さらに切断した後、連繋しなおすことも簡単にできないので、上記のように装飾材を模造品に入れ替えることも容易ではない。このため、装身具の品質を保証する上でも好適である。
特開2004−89589号公報 特開2001−286313号公報
装身具においては、使用する装飾材の種類等によって、連繋索を貫通させる装飾材の孔の内径が異なる場合があり、これに応じて、異なった太さ(外径)の連繋索を使用する必要がある。連繋索が、装飾材に設けられた貫通孔の内径より細すぎると、連携索に装飾材を連携させたとき装飾材の並びが不揃いとなり、美的なラインを形成することはできない。また、装飾材が回転しやすくなり、髪の毛が絡まったりすることがある。一方、連携索の太さが太すぎると、連携索に対して装飾材が移動しにくくなり、しなやかさを保つことができず、身体へ装着したとき、美的ラインを形成させることができない。
また、連繋索に要求されるしなやかさ(剛性)も、使用する装飾材等に応じて、種々の要求があり、これらの要求に対応できる連繋索が要求されている。
すなわち、装身具の連繋索においては、太さ等に係わらず、所望のしなやかさや強度、復元力を持った連繋索が望まれる。
一方、複数の装飾材を連繋させた装身具においては、使用当初に、連携する装飾材の数や大きさに合わせた長さの連携索を使用して装飾材を連携させ、連携索の両端を止め具により固定しているが、真珠等の装飾材は使用している間に、ある程度磨り減る。
このため、装身具を長期間使用している間に、連携索の長さが、連携された装飾材の長さより相対的に長くなり、連携索が装飾材の間から見えるようになるなど、美観が損なわれるといった問題がある。特に、真珠等のような装飾材は、比較的磨耗し易いので、このような問題が生じやすい。
従来使用されていた絹糸、合成繊維、釣り用のテグスなどの場合には、ある程度伸び縮みするとともに、比較的容易に、連携索を取り替えることが可能なため、装飾材が磨り減ったときには、それに合わせて連携索の長さを調整することが可能であるが、前記特許文献1、特許文献2に記載されるように、形状記憶合金等のワイヤを芯線として用いた連繋索の場合には、ほとんど伸び縮みすることがない。
また、簡単に切断することができず、切断したとしても、切断した後連繋しなおすことも簡単にできないので、連携索を簡単に取り替えることは難しい。
このため、上記芯線を有する連繋索を用いて、その両端をカシメて固定し、真珠等の装飾材が抜け落ちないようにしたものでは、例えば、両端にばねを設けて、装飾材を両側から押圧し、上述したように装飾材が磨り減り、美観が損なわれるといった問題に対処する必要がある。
前記特許文献1に記載のものでは、芯線の太さやコイルに用いるワイヤの線径を選定することにより、ある程度しなやかさを調整することも可能であるが、芯線を用いているため、ほとんど伸び縮みしない。
また、上記特許文献2に記載されるように形状記憶合金のワイヤの周囲に貴金属などの細いワイヤを密巻きした連携索においては、形状記憶合金のワイヤの太さ、貴金属のワイヤの太さなどにもよるが、通常、連携索の剛性が大きくなり、しなやかさが失われ、しなやかさを所望の値とするのは難しい。また、特許文献1に記載されるものと同様、ほとんど伸び縮みしない。
以上のように、装身具の連繋索としては、太さや、引張りに対する強度等に係わらず、所望のしなやかさや強度、復元力を持ち、ある程度の伸縮性を持ったものが望まれている。従来このような要求を満たした連繋索はなかった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、伸縮性を有し、太さが変わっても所望のしなやかさや強度を保つことができる装身具用の連繋索および該連繋索を用いた装身具を提供することである。
前記した特許文献1に記載されるものでは、超弾性形状記憶合金の芯線に、超弾性形状記憶合金からなるコイルの外皮を被覆しているが、このような構成では、前記したように、ほとんど伸び縮みしない。
そこで、芯線を用いることなく、コイル状に形成した超弾性形状記憶合金を連繋索として用いれば、所望のしなやかさや復元力を持ち、ある程度の伸縮性を持ったものを得ることができる。しかし、このコイルだけを連携索に用いたのでは、引張りに対して所望の強度を持ったものを作るのは困難である。
すなわち、コイルに用いるワイヤの径を細くすると、引っ張ったとき簡単に伸びてしまい、所望の引っ張り強度を得ることはできない。また、引張り強度を上げるため、コイルに用いるワイヤの径を太くすると、しなやかさが失われるといった問題が生ずる。
上記問題を解決するため、本発明者らが種々検討した結果、複数本の超弾性形状記憶合金のワイヤを束にして一緒に螺旋状に密巻きしてコイルを形成し、これを連繋索として用いれば、所望の伸縮性と、所望の引っ張り強度をもち、かつ、所望のしなやかさを持つ連繋索を得ることができることを見出した。
上記に基づき、本発明においては、前記課題を次のように解決する。
(1)連繋索を、超弾性形状記憶合金製のワイヤを複数本束にして一緒に螺旋状に密巻きしたチューブ状のコイルから構成する。
(2)上記連繋索のワイヤを、連繋索の長手方向に沿って一列に配列されるように螺旋状に密巻する。
(3)上記連繋索に、貫通穴が設けられた複数の真珠、貴石、宝石等の装飾材を連繋させて装着し、連繋索の両端のコイル内に芯材が挿入して、該芯材が設けられた連繋索の両端部の外周に塑性変形させて固定した止め具が取り付けることにより、装身具を構成する。(4)上記(3)の装身具において、連繋索に張力が加わっていない状態における連繋索の外径と、該連繋索が貫通する装飾材に設けられた孔の内径を、連繋索に装飾材を貫通させた状態において、連繋索と装飾材の間に摩擦力が働くような値に選定する。
本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)超弾性形状記憶合金製のワイヤを複数本束にして一緒に螺旋状に密巻きしたチューブ状のコイルから連繋索を構成したので、ワイヤの径と、束にする本数を適切に選定することで、所望のしなやかさを持ち、かつ、引っ張りに対して所望の強度を持った連繋索を得ることができる。このため、美的なラインをもつ装身具を得ることができる。
また、コイルの径を選定することで、連繋索の太さを任意に設定することができるので、装飾材に設けられた貫通孔の内径に合わせた連繋索を得ることができる。
(2)芯線を用いないので、伸縮性のある連繋索を得ることができる。
このため、連携索をやや伸ばした状態で装飾材を連通させ、両端を止め具により固定すれば、長期間使用している間に装飾材が磨り減っても、連繋索がそれに合わせて縮むため、連携索が装飾材の間から見えるようになるなど、美観が損なわれるといった問題を解決することができる。
(3)連繋索が中空のコイル状なので、内径方向への変形がある程度可能である。このため、連繋索の外径と、装飾材に設けられた貫通孔の内径がほぼ等しくても、連繋索をやや伸ばした状態とすれば、装飾材を連通させることが可能である。
このため、連繋索と装飾材の間に摩擦力が働く状態で連繋索に装飾材を連通させることができる。
連繋索と装飾材の間に摩擦力が働く状態で装飾材を連繋させれば、連繋させた装飾材が回転し、髪の毛がからまるといった問題は生じない。
図1は本発明の実施例の装身具用連携索1の形状を示す図である。
図1において、1は超弾性形状記憶合金のワイヤを複数本束にして螺旋状に密巻きしたチューブ状のコイルから構成された連繋索である。上記超弾性形状記憶合金は、例えばニッケル・チタン合金、ニッケル・チタン・コバルト合金等の超弾性形状記憶合金である。 超弾性形状記憶合金を上記形状にしても、メッキは可能であり、上記のように形成した後、装身具として要求される色にメッキして使用される。
また、装飾材が硬い場合(例えば真珠)に適用する連繋索には、ロジウムメッキ等の硬いメッキを施し、両者が擦れ合うことによって生じる、汚れ変色、黒色化等を防ぎ、美観が損なわれるといった問題に対処する。
図2に本実施例の連繋索の製造方法を示す。本実施例の連繋索は、図2(a)に示すように、芯線10に複数本の超弾性形状記憶合金のワイヤ1aを束にして、一緒に螺旋状に密巻きし、熱処理して超弾性特性を付与させ、上記芯材を引き抜いたり、芯材を溶かす等して除去することで、図2(b)に示す連繋索が製造される。なお、図2(a)では、6本のワイヤを、芯線10に一緒に螺旋状に巻きつける場合を示しているが、この本数、上記ワイヤの線径およびピッチPは、要求されるしなやかさ(剛性、すなわち撓み易さ)、引っ張り強さ(一端を固定して、他端を引っ張ったときの引っ張り荷重に対する伸び率)を考慮して適宜選定される。
ここで、上記ピッチPとは、図2(a)に示すように芯線に巻きつける際、一緒に巻付ける複数本のワイヤの幅であり、例えば、一緒に巻きつけるワイヤの本数を同じにして、ワイヤの線径を小さくすればピッチPは小さくなり、ワイヤの線径を大きくすればピッチPは大きくなる。
例えば、上記同じ径のワイヤを用いた場合、一緒に巻きつける本数を増やせば、しなやかさをあまり変えずに、引っ張り強さを大きくすることができる。また、一緒に巻きつける本数を減らすと、引っ張り強さは小さくなるが、しなやかさは大きくなる。さらに、一緒に巻きつける本数を変えずに、ワイヤ径を太くすれば、しなやかさが減るが、引っ張り強さは大きくなる。
ワイヤ径をdtとしたとき、(a)dt=0.14mmφのワイヤを14本束にしたり、(b)dt=0.12mmφのワイヤを12本束にしたり、(c)dt=0.12mmのワイヤを6本束にして螺旋状に巻くなど、要求されるしなやかさ、引っ張り強さに応じて、ワイヤ径、束にする本数を選定する。上記(a)よりしなやかさを増そうとする場合には、例えば、上記(b)(c)のようにすればよい。
また、連繋索の伸縮率を大きくしたい場合には、例えばワイヤの線径を小さくするか、束にする本数を少なくする等して、上記ピッチPを小さくすればよい。但し、ピッチを小さくすると引っ張り強さは低下する。
なお、図1、図2では、ワイヤを、連繋索の長手方向に沿って一列に配列されるように螺旋状に密巻した場合について示したが、ワイヤを2列以上重ねて螺旋状に密巻きすることも可能である。この場合には、図1、図2に示した場合よりしなやかさは減少するが、引っ張り強さは増加するものと考えられる。
ここで、図2(a)に示すように、芯線にワイヤを螺旋状に密巻きした後、図2(b)に示すように、芯線を除去すると連繋索の外径は、小さくなる。
例えば、外径(d0)が0.45mmφの芯線10の周りに、線径dt=0.14φのワイヤを巻きつけると、螺旋状の連繋索の外径(d3)は0.73mmφとなるが、芯線を引く抜くなどして除去すると、外径(d3)は縮み、図2(b)に示すように、連繋索の外径(d2)は例えば0.7mmφ、内径(d1)は0.42mmφとなる。したがって、芯線の外径は、上記縮みを考慮して選定する必要がある。
また、上記連繋索をメッキする場合には、被膜を除去するための前処理を行うが、これによりワイヤ径がやや細くなるので、この点をも考慮して使用するワイヤ径は、選定する必要がある。
上記連繋索の外径d2は、連通させる装飾材2に設けられた連繋用の貫通孔の内径に応じて選定する必要がある。
装飾材2の貫通孔の内径Dに対して連繋索1の外径d2が小さく、その差が大きいと、前記したように、連携索1に装飾材2を連携させたとき装飾材の並びが不揃いとなり、美的なラインを形成することはできない。また、装飾材2が回転しやすくなり、髪の毛が絡まったりすることがある。
したがって、装飾材2の貫通孔の内径Dと連繋索1の外径d2は、装飾材2が回転しない程度に、連繋索1と装飾材2との間に、ある程度の摩擦力が働く程度の大きさに選定するのが望ましい。
摩擦力の設定に当たっては、図1に示す連携策1の内径d1に要求する摩擦力を得るに必要な芯線(ワイヤ)を挿入する。ワイヤの形状はaストレート状、b螺旋形状、c波形状等任意に選択する。
上記摩擦力は、内径Dと連繋索1の外径d2の差により定まるので、この差を適宜選定することで、摩擦力の大きさを設定する。なお、前述したように連繋索は、やや伸ばした状態で使用されることがあるので、これによる外径d2の減少を考慮する必要がある。また、装飾材2の貫通孔の内径Dにもバラツキがあるので、この点も考慮する。
さらに、上記摩擦力は、束にするワイヤのピッチP、線径にも依存すると考えられるので、これらも考慮する。
図1(b)に示すように、上記Dが0.7mmφの場合、連繋索1の外径d2を上記Dと等しいか、やや小さい0.68mmφ〜0.7mmφ程度に選定するのが望ましい。
なお、本実施例の連繋索は、チューブ状であり、内部は中空であるので、内側への変形は可能であり、装飾材に設けられた貫通孔Dより、連繋索の外径(d2)が大きくても、連繋索をやや引っ張りぎみにすれば、装飾材2を連通させることは可能である。
したがって、貫通孔Dより外径(d2)が大きい連繋索を用い、前記したように、連携索をやや伸ばした状態で装飾材を連通させ、両端を止め具により固定すれば、長期間使用している間に装飾材が磨り減っても、連繋索がそれに合わせて縮むため、連携索が装飾材の間から見えるようになるなど、美観が損なわれることがない。
図3は本実施例の連繋索に真珠等の装飾材2を連繋させる方法の一例を示す図である。 図3(a)に示すように、連繋索1の先端を斜めにカットし、外径が連繋索とほぼ等しいか小さく、長さが20〜30mmの中空円筒状の挿入治具20を、連繋索1の先端に挿入する。
そして、図3(b)に示すように、装飾材2を連繋索に順次連通させる。このようにすれば、連繋索1の外径と、装飾材1に設けられた貫通孔の内径がほぼ等しくても、容易に装飾材2を連繋索1に連繋させることができる。
また、連繋索1の外径d2が、装飾材1に設けられた貫通孔の内径Dより多少大きい場合には、上記挿入治具20の外径を上記内径Dとほぼ等しいか、小さくし、連繋索1をやや引っ張り気味にして装飾材2を連通させる。連繋索1は伸ばすことにより、その外径は小さくなるので、連繋索1の外径d2が、内径Dより多少大きくても容易に装飾材2を連繋索1に連繋させることができる。
上記のように連繋索1に真珠等の装飾材2を連繋させた後、連繋索の端部にフック部を取り付けて、端部をカシメて固定する。
その際、連繋索1をやや引っ張った状態で両端をカシメにより固定し、連繋索1の張力により、装飾材2を両側から押圧するような力が働くようにしておけば、図4(a)に示すように、押圧ばねを設けることなく、両端をカシメにより固定することができる。
これにより、前記したように、長期間使用している間に装飾材が磨り減っても、連繋索がそれに合わせて縮むため、連携索が装飾材の間から見えるようになることはない。
また、連繋索1の張力が十分得られない場合には、図4(b)に示すように、カシメ部材3aと装飾材2の間にばね3bを設けて装飾材2を両側から押圧するようにしてもよい。
図5(a)(b)は、本発明の装身具の端部に設けられたフック部の構造の一例を示す図であり、図5(a)は図4(a)に示したように両端部にばねを設けない場合の構成例を示し、図5(b)は、図4(b)に示すように両端部にばねを設けた場合の構成例を示す。
図5において、1は図1に示した連携索であり、連携索1は前記図1(a)に示したようにチューブ状のコイルから構成される。
同図に示すように、真珠等の装飾材2が連携された連携索1の端部には銀、金等の貴金属で形成されるフック部3が設けられ、該フック部3内に連携索1の端部が挿入される。そして、連携索1の両端の内部にカシメ用芯材3cが挿入され、連繋索1の外周にカシメ部材3aを取り付け、カシメにより固定される。
また、フック部3と真珠等の装飾材の間には、装身具の品質を保証する認証番号などが刻印されるカバーリング4が設けられている場合もある。
カシメ部材3aは、真鍮などの金属で形成された円筒状の部材であり、図5(b)に示すように、両端部にたるみ防止用のばね(押圧ばね)3bを設ける場合には、カシメ部材3aに、たるみ防止用のばね3bを係止するための鍔部31が形成される。
フック3と上記カシメ部材3aの鍔部31の間にたるみ防止用のばね3bを設ける場合には、フック3とカシメ部材3aの装飾材2側の端部との間に所定の間隙dを設けておく。たるみ防止用のばね3bは、同図の矢印に示すようにフック3を真珠等の装飾材2側に押圧するように付勢する。
なお、ばね3bによる押圧力が強すぎると、装身具のしなやかさが失われ曲がりにくくなるので、上記押圧力は適切な値に設定される必要がある。
また、上記構造のフック部3は、連繋索1の両端部に設けられるが、上記ばね3bを一方のフック部のみに設けてもよい。
本発明の実施例の連携索の構成を示す図である。 本発明の実施例の連繋索の製造方法を説明する図である。 本実施例の連繋索に真珠等の装飾材2を連繋させる方法の一例を示す図である。 連繋索の両端にばねを設けない場合とばねを設ける場合を説明する図である。 本発明の装身具の端部に設けられたフック部の構造の一例を示す図である。 ネックレスなどの装身具の一例を示す図である。
符号の説明
1 連携索
2 真珠等の装飾材
3 フック部
3a カシメ部材
3b ばね
3c 芯材
10 芯線
20 挿入治具

Claims (4)

  1. 装飾材に設けられた孔に貫通させて複数の装飾材を連繋させる装身具用連繋索であって、
    上記連繋索は、超弾性形状記憶合金製のワイヤを複数本束にして一緒に螺旋状に密巻きしたチューブ状のコイルからなる
    ことを特徴とする装身具用連繋索。
  2. 上記ワイヤは、連繋索の長手方向に沿って一列に配列されている
    ことを特徴とする請求項1記載の装身具用連繋索。
  3. 超弾性形状記憶合金製のワイヤを複数本束にして一緒に螺旋状に密巻きしたチューブ状のコイルからなる連繋索を用いた装身具であって、
    上記連繋索には、貫通穴が設けられた複数の真珠、貴石、宝石等の装飾材が連繋して装着され、
    上記連繋索の両端のコイル内に芯材が挿入され、該芯材が設けられた連繋索の両端部の外周に塑性変形させて固定した止め具が取り付けられている
    ことを特徴とする装身具。
  4. 上記連繋索に張力が加わっていない状態における連繋索の外径と、該連繋索が貫通する装飾材に設けられた孔の内径は、
    連繋索に装飾材を貫通させた状態において、連繋索と装飾材の間に摩擦力が働くような値に選定されている
    ことを特徴とする請求項3記載の装身具。



















JP2006068822A 2006-03-14 2006-03-14 超弾性形状記憶合金からなる装身具用連繋索および該連繋索を用いた装身具 Withdrawn JP2007244458A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008102532A1 (ja) * 2007-02-21 2008-08-28 Syntec Corporation 線状部材、線状部材の製造方法および装身具
JP2010094150A (ja) * 2008-10-14 2010-04-30 Shintekku:Kk 線状部材および装身具

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