JPH08198918A - 硬化性樹脂、その製造方法及び皮膜形成用材料 - Google Patents

硬化性樹脂、その製造方法及び皮膜形成用材料

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JPH08198918A
JPH08198918A JP1149895A JP1149895A JPH08198918A JP H08198918 A JPH08198918 A JP H08198918A JP 1149895 A JP1149895 A JP 1149895A JP 1149895 A JP1149895 A JP 1149895A JP H08198918 A JPH08198918 A JP H08198918A
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liquid resin
monomer
curable liquid
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meth
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JP1149895A
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Toru Kurihashi
透 栗橋
Hiromi Uchida
弘美 内田
Makoto Doi
誠 土肥
Masato Yanagi
正人 柳
Yoshinori Kawashima
美紀 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】無溶剤で塗工できる液状樹脂を提供する。 【構成】下記式(A-1)および/または式(A-2)で示さ
れる単量体30〜95重量%、エポキシ基を有するビニル単
量体(B)2〜60重量%、特定官能基を有するビニル単量
体(C)2〜60重量%、およびその他の重合性ビニル化合
物(D)0〜20重量%を共重合せしめた、数平均分子量が
10,000〜200,000、50℃における粘度が500から100,000c
psである硬化性液状樹。 CH2=C(R1)COO−R2 (A-1) (式中、R1は水素原子またはCH3、R2は炭素数4〜22
のアルキル基をそれぞれ表す。) CH2=C(R1)COO(Cn2nO)m3 (A-2) (式中、R1は水素原子またはCH3、R3は水素原子ま
たは炭素数1〜4のアルキル基、nは1〜3の整数、mは4
〜25の整数をそれぞれ表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶剤を用いないで塗工
または成形ができ、その後に、熱などの処理により、固
形の硬化物を与える樹脂組成物に関する。本発明の樹脂
組成物は、塗料、インキ等の被膜形成材料用、または、
接着剤、粘着剤、充填剤、成形材料、表面改質材料用の
無溶剤型樹脂として利用される。
【0002】
【従来の技術】従来、塗料、接着剤、粘着剤、インキ、
充填剤、成形材料には有機溶剤を含有する樹脂溶液が使
われてきた。これらの樹脂溶液は、塗装、充填工程およ
び硬化乾燥工程で大量の有機溶剤を飛散する。地球環境
また作業環境への関心の高まりとともに、この様な樹脂
溶液の使用に対する制限が加えられる様になってきてい
る。その一つの方法として、樹脂の水溶液や粉体、ホッ
トメルト材料の使用が挙げられるが、樹脂の水溶液は塗
装性を向上する意味から若干の有機溶剤を含み、作業環
境における臭気が除かれたとは言いにくい。また、放出
される有機溶剤の焼却処理とともに、排水処理に投資を
必要とする。大規模な排ガス処理設備を備えた塗装、充
填工場では大気への有機溶剤放出は抑えられるが、そう
した設備を持たない小規模工場では、有機溶剤に関して
処理出来ても排水処理が出来ないという問題点を有す
る。また、粉体またはホットメルトの塗装、充填の場合
には、従来の塗装、充填設備と方法が大いに異なるため
に、新規の設備を導入する必要が生まれる。
【0003】上記の問題を解決するために、樹脂溶液の
ハイソリッド化、樹脂の水溶液の改良等を行われてお
り、こうした努力により、今後樹脂溶液の使用量は低下
の傾向がさらに顕著となると考えられる。しかし、根本
的な解決策として、公害、安全衛生、引火、爆発等の問
題がなく、広範囲に適用でき、且つ塗工、充填の容易な
無溶剤液状樹脂の開発が強く要望されている。また、こ
れらの無溶剤液状樹脂は従来の乾燥装置で硬化した被
膜、成形物となる必要がある。このような無溶剤樹脂組
成物は、特開昭57−171号公報に開示されている。
この技術は、アクリルモノマーによる液状樹脂を使用す
るが、得られた樹脂がオリゴマーであり、組成物中に残
留モノマーを含有することから、さらに改善が望まれ
る。また物性面では、オリゴマー領域の樹脂から構成さ
れる塗料の場合、硬化後の塗膜物性をコントロールする
ことの困難さが知られており(室井宗一、「1992年度接
着と塗装研究会講座」講演要旨集、4ページ、1993
年)、低粘性を保った上での分子量増加が望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塗装工程の
作業環境を飛散する有機溶剤で汚染することがなく、ま
た大気中に有機溶剤を放出しないため特別の排ガス処理
設備を要さず、なおかつ従来より用いられている塗装、
充填方法、例えばロールコーターやナイフコーターで塗
装、充填でき、かつ、従来ある加熱乾燥を行っても溶剤
の散逸することなく、硬質の被膜、成形物となる樹脂組
成物を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記問題の解
決について鋭意検討を行なった結果、特定の単量体およ
びエポキシ基及びカルボキシル基を有するビニル単量体
からなる樹脂組成物が、高分子量でありながら、従来の
塗装、充填方法で塗装、充填でき、さらに、硬化剤等を
混ぜ合わせることなく硬化する硬化性樹脂となることを
見いだし本発明に至った。
【0006】即ち、本発明は、下記式(A-1)および/
または式(A-2)で示される単量体 30〜90重量% CH2=C(R1)COO−R2 (A-1) (式中、R1は水素原子またはCH3、R2は炭素数4〜22
のアルキル基をそれぞれ表す。) CH2=C(R1)COO(Cn2nO)m3 (A-2) (式中、R1は水素原子またはCH3、R3は水素原子ま
たは炭素数1〜4のアルキル基、nは1〜3の整数、mは4
〜25の整数をそれぞれ表す。) 1分子中にエポキシ基を有する重合性ビニル単量体
(B) 2〜60重量% 1分子中にカルボキシル基を有する重合性ビニル単量体
(C) 2〜60重量% および、その他の重合性ビニル単量体(D)
0〜20重量% を共重合せしめた数平均分子量が10,000〜200,000であ
って、50℃における粘度が500〜100,000cpsである硬化
性液状樹脂に関する。
【0007】さらに本発明は、単量体(A-1)と単量体
(A-2)を(A-1):(A-2)=1:9〜9:1(モル比)の割合
で使用してなる、上記の硬化性液状樹脂に関する。さら
に本発明は、単量体(A-1)、(A-2)、(B)、(C)、(D)成分
には良溶剤であり、硬化性液状樹脂には貧溶剤であるよ
うな溶剤中でラジカル重合せしめたものである上記硬化
性液状樹脂の製造方法に関する。さらに本発明は、上記
硬化性液状樹脂に、エポキシ基、またはカルボキシル基
と結合可能な官能基を1分子中に2つ以上有する硬化剤化
合物を、硬化性液状樹脂に対して0.001〜10重量%を含
んでなる硬化性樹脂組成物に関する。さらに本発明は、
上記硬化性液状樹脂、または上記硬化性液状樹脂組成物
に硬化触媒を添加してなることを特徴とする実質的に無
溶剤の被膜形成用材料に関する。
【0008】本発明で使用される一般式(A-1)で示され
るような単量体は、アクリル系化合物のカルボキシル基
にアルキル基が結合した化合物、または一般式(A-2)で
示されるような、アクリル系化合物のカルボキシル基に
ポリ(アルキレンオキシ)基が結合した化合物である。
アルキル基の炭素数が4以上22以下、あるいは、アルキ
レンオキシ基の繰り返し単位が4以上25以下である場合
が好ましい。
【0009】本発明で使用される式(A-1)で示される
単量体は、樹脂を液状とするための構成成分として使用
される。単量体(A-1)として、例えば、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メ
タ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オ
クチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレ
ート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メ
タ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ト
リデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)
アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘ
キサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メ
タ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレー
ト、ノナデシル(メタ)アクリレート、イコシル(メ
タ)アクリレート、ヘンイコシル(メタ)アクリレー
ト、ドコシル(メタ)アクリレート等の炭素数4〜22の
アルキル(メタ)アクリレートがあり、中でも炭素数8
〜20のアルキル基を有するアクリレートまたは対応する
メタクリレートが好ましい。炭素数が3以下では液状の
樹脂が得られにくく、また炭素数が23以上になると重合
度が上がりにくい上、50℃では固体であるため、塗装・
充填等の際に専用の溶融システムが必要となるため好ま
しくない。
【0010】本発明で使用される式(A-2)で示される
単量体は、樹脂を液状とするための構成成分として使用
される。単量体(A-2)のポリ(アルキレンオキシ)基
誘導体として、例えば、テトラエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、メトキシテトラエチレングリコール
(メタ)アクリレート、エトキシテトラエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、プロポキシテトラエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシテトラ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、n−ペンタ
キシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、
テトラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メ
トキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、エトキシテトラプロピレングリコール(メタ)アク
リレート、プロポキシテトラプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート、n−ブトキシテトラプロピレングリ
コール(メタ)アクリレート、n−ペンタキシテトラプ
ロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエ
チレングリコール(メタ)アクリレートなどがある。4
〜25、好ましくは5〜22の繰り返し単位であるポリオキ
シアルキレン鎖を有するアクリレートまたは対応するメ
タアクリレートを使用することにより効果的に樹脂の粘
度を下げることができる。繰り返し単位3以下の場合、
液状の樹脂が得られにくく、また26以上になると重合度
が上がりにくい上、50℃では固体であるため、塗装・充
填等の際に専用の溶融システムが必要となるため好まし
くない。
【0011】単量体(A-1)または単量体(A-2)の使用
量は共重合体である液状樹脂に対して30〜90重量%、好
ましくは、35〜80重量%であり、共重合体中の単量体
(A-1)または単量体(A-2)が35重量%、特に30重量%
より少なくなると、液状樹脂が塗装・充填等の際に必要
な低粘度を保ち得なくなり、逆に80重量%、特に90重量
%より多くなると硬質な塗膜が得られなくなるため好ま
しくない。また、単量体(A-1)のアルキル基誘導体
と、単量体(A-2)のポリ(アルキレンオキシ)基誘導
体を併用すると、粘度の低下が認められるために好まし
い。この場合、単量体(A-1)のアルキル基誘導体と、
単量体(A-2)のポリ(アルキレンオキシ)基誘導体の
比は、1:9〜9:1(モル比)であることが好ましい。
【0012】また、本発明で用いられるエポキシ基を有
する重合性ビニル単量体(B)としては、例えば、グリ
シジル(メタ)アクリレート、グリシジルシンナメー
ト、アリルグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセン
モノエポキサイド、1,3−ブタジエンモノエポキサイド
などが挙げられる。これらは、2種以上用いても良い。
【0013】エポキシ基を有する重合性ビニル単量体
(B)の使用量は硬化性液状樹全体に対して2〜60重量
%、好ましくは5〜45重量%であり、硬化性液状樹中の
(B)成分が5重量%、特に2重量%より少なくなると、
硬質な硬化物が得にくくなり、逆に45重量%、特に60重
量%より多くなると液状樹脂の粘度が高くなり塗工困難
となるほか、ゲル化等の問題が生じるために好ましくな
い。
【0014】また、本発明で用いられるカルボキシル基
を有するビニル単量体(C)としては、例えば、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、または、
これらのアルキルもしくはアルケニルモノエステル、フ
タル酸βー(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、
イソフタル酸βー(メタ)アクリロキシエチルモノエス
テル、テレフタル酸βー(メタ)アクリロキシエチルモ
ノエステル、コハク酸βー(メタ)アクリロキシエチル
モノエステル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、ケイ皮酸などが挙げられる。これらは、2種以上用
いても良い。
【0015】1分子中に官能基を有する重合性ビニル単
量体(C)の使用量は硬化性液状樹全体に対して2〜60重
量%、好ましくは5〜45重量%であり、硬化性液状樹中
の(B)成分が5重量%、特に2重量%より少なくなる
と、硬質な硬化物が得にくくなり、逆に45重量%、特に
60重量%より多くなると液状樹脂の粘度が高くなり塗工
困難となるほか、ゲル化等の問題が生じるために好まし
くない。
【0016】また、本発明で用いられるその他の重合性
ビニル化合物(D)は、塗膜の耐水性や硬度を向上させ
るために使用することができる。具体的には、酢酸ビニ
ルなどの脂肪族カルボン酸ビニル、酢酸アリルなどの脂
肪族カルボン酸アリル、アリルフェニルエーテルなどの
アリルエーテル、アクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ルなどの(メタ)アクリル酸アルキル、スチレン、(メ
タ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドなどが
挙げられる。これらは2種以上用いても良い。
【0017】本発明の液状樹脂は、開始剤の配合量を調
節することにより、GPC(ゲル透過クロマトグラフ)で
測定した数平均分子量(ポリスチレン換算)の値が10,0
00〜200,000、好ましくは、10,000〜150,000の範囲にな
るように合成される。数平均分子量が10,000より小さく
なると、重合溶液中から樹脂分を単離するのが困難であ
る他、硬度、可撓性など硬化物の機械特性が低下した
り、耐溶剤性、耐沸水性等が低下するので好ましくな
く、また、数平均分子量が150,000、特に200,000より大
きくなると樹脂が塗工可能な粘度を保てなくなるので好
ましくない。
【0018】硬化性液状樹の溶解度パラメータ(sp値)が
8.0〜10.0(cal/cm3)1/2であることからメタノール、エ
タノール、n−プロパノール、i−プロパノール、アリル
アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、メチルセロソルブ等、sp値が10.0(cal/cm3)1/2以
上、好ましくは11.5(cal/cm3)1/2以上の溶剤を用いると
好ましい重合度に達した液状樹脂のみが反応溶液から分
離してくるために樹脂分を単離するのに上澄みを除くだ
けで良いので好ましい。また、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、i−プロパノール、メチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール等の
水混和性溶剤を用いると樹脂分を単離するのに水を添加
すればよいので好ましい。
【0019】本発明で使用される硬化性液状樹は、既知
ラジカル重合開始剤により、ラジカル重合の溶液法また
は分散法により製造することができる。用いられるラジ
カル重合開始剤として、特に限定はないが、例えば、過
酸化ベンゾイル、t−ブチルペルオキシド、クメンヒド
ロペルオキシド、過酸化ラウロイル等の過酸化物系、ア
ゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンニ
トリル等のアゾ系開始剤、過硫酸カリウム、過硫酸アン
モニウム等の過硫酸系開始剤などを使用できる。斯るラ
ジカル重合開始剤の配合量は、全単量体配合量に対し、
0.01〜5重量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜3重
量%である。
【0020】得られた硬化性液状樹の粘度は、レオメー
ター(動的粘弾性測定装置)で測定した50℃における粘
度が500〜100,000cpsであることが好ましく、更に好ま
しくは800〜50,000cpsである。
【0021】また、本発明で使用される硬化性液状樹の
エポキシ基または、カルボキシル基と結合可能な官能基
を1分子中に2つ以上有する硬化剤化合物は、塗膜の耐水
性や硬度を向上させるために使用することができる。例
えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ヘ
キサン二酸、クエン酸、マレイン酸、メチルナディク酸
などの脂肪族ジカルボン酸およびその無水物、
【0022】エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、グリセリン、エリスリトール、アラビトール、キシ
リトール、ソルビトール、ズルシトール、マンニトー
ル、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、グアヤコ
ール、ヘキシルレゾルシン、ピロガロール、トリヒドロ
キシベンゼン、フロログリシン、ジメチロールフェノー
ル、トリメチロールプロパンなどの、多価アルコールま
たは多価フェノール系化合物、またはこれらのアルコキ
シ変性物、ヘキサメチロール化メラミン、ヘキサメトキ
シメチル化メラミン、ヘキサブトキシメチル化メラミン
などのアルキロール基またはアルコキシ基を有するメラ
ミン系化合物、シアヌール酸、アンメリド、メラミン、
ベンゾグアナミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、ジアミノピリジンなどのアミノ樹脂系化合
物、
【0023】トリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、m−キシレン
ジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、1,5
−ナフタレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト、水添4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、水
添トリレンジイソシアネートなどのジイソシアネート、
あるいは、これらとグリコール類またはジアミン類との
両末端イソシアネートアダクト体、トリフェニルメタン
トリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシ
アネート、コロネールLなどの多価イソシアネート、グ
リシン、アラニンなどのアミノ酸および、そのラクタ
ム、クエン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、6−ヒド
ロキシペンタン酸などのヒドロキシカルボン酸およびそ
のラクトンなどが挙げられる。これらは、2種以上用い
てもよい。
【0024】本発明の硬化性樹脂は、実質的に無溶剤型
の塗料または成形材料として使用できる。しかしなが
ら、樹脂の流動性を改良するために、樹脂組成物に対し
て5重量%以内で、少量の水または有機溶剤などを配合
してもよい。また、チタン白、各種の顔料等の着色剤、
滑剤等を添加してもよい。本発明の硬化性樹脂は、塗工
または成形後に、熱などの処理すると、エポキシ基を有
するビニル単量体(B)由来のエポキシ基と、カルボキ
シル基を有するビニル単量体(C)由来のカルボキシル
基との間で、付加反応が起こり、硬化させることができ
る。
【0025】本発明の硬化性液状樹脂組成物の硬化特性
を改良するために一般に使用される硬化触媒などを使用
することができる。代表的な硬化触媒を例示すれば、ピ
リジン、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピ
リジンなどのピリジン類、トリエチルアミン、N,N'−ジ
メチルアニリン、N,N'−ジメチルベンジルアミン、N,N,
N',N'−テトラメチル−1,3−ブタンジアミンなどの3級
アミン、
【0026】ジエチル亜鉛、テトラ(n−ブトキシ)チ
タン、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ(2−エ
チルヘキソエート)などの有機金属化合物または金属の
有機錯体、また、硫酸、塩化亜鉛、水酸化ナトリウムな
どの無機物などが挙げられる。斯る硬化触媒の添加量と
しては、硬化性液状樹脂組成物に対して、好ましくは0.
01〜1重量%、好ましくは0.02〜0.5重量%である。熱処
理は、30℃から250℃の間で加熱するのが好ましい。熱
源に特に限定はないが、一般的には熱循環式オーブンあ
るいは加熱ロールが好適に用いられる。また、本発明の
硬化性液状樹脂は相溶化剤、界面改質剤、顔料分散剤等
としても利用できる。
【0027】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。例中、
%とあるのは重量%を示す
【0028】(実施例1〜8)撹拌装置、窒素導入管、温
度センサー、及びコンデンサーを備えた500ml四lつ口
丸底フラスコに、単量体(A-1)、単量体(A-2)、単量体
(B)、及び単量体(C)を、表1に示した組成で配合
し、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を開始剤(全
モノマー仕込み量に対し1重量%)とし、イソプロパノ
ール(IPA)溶媒中(モノマー仕込み時の濃度:30重量
%)で、5時間還流させたところ粘稠な樹脂溶液となっ
た。得られた樹脂溶液を氷冷しながら静置したところ、
二層に分離した。上層を除去した後、石油エーテルで下
層を洗浄し、真空乾燥器で12時間乾燥後、硬化性液状樹
脂を得た。得られた液状樹脂のゲル透過クロマトグラフ
ィー(東ソー SC-8020)によるスチレン換算の数平均
分子量(Mn)および、レオメータ(レオメトリックス社
RFS-II)を用いて50℃における粘度を測定した。数平均
分子量、粘度(50℃)の測定結果を表1に示した。
【0029】尚、実施例で使用した化合物は以下のよう
に略記する。 単量体(A-1) LMA:ラウリルメタクリレート PMA:n−ペンチルメタクリレート 単量体(A-2) PEG9MA:メトキシポリエチレングリコールメタクリレー
ト(新中村化学工業(株)M-90G) PEG4MA:メトキシテトラエチレングリコールメタクリレ
ート 単量体(B) GMA:グリシジルメタアクリレート AGE:アリルグリシジルエーテル 単量体(C) MA:メタクリル酸 SA:コハク酸βーメタアクリロキシエチルモノエステル 硬化剤化合物 CY350:サイアナミド社製メタノール変性メラミン
【0030】 表1 ────────────────────────────────── No. 単量体(A-1) Mn 粘度 50℃ 単量体(A-2) 単量体(B) 単量体(C) (A):(B):(C)(*104) (cps) ──────────────────────────────────── 実施例1 LMA GMA SA 80:10:10 1.2 19000 実施例2 LMA AGE SA 70:15:15 1.5 19500 実施例3 PMA GMA SA 60:20:20 1.2 21000 実施例4 PMA AGE SA 60:30:10 1.1 18900 実施例5 PEG9MA GMA MA 60:10:30 1.1 17400 実施例6 PEG9MA AGE SA 80:10:10 1.2 18400 実施例7 PEG4MA GMA MA 70:15:15 1.1 17900 実施例8 PEG4MA AGE SA 80:10:10 1.1 24000 実施例9 PEG9MA/LMA=1/9 GMA SA 80:10:10 1.0 17800 実施例10 PEG9MA/LMA=2/8 GMA SA 80:10:10 1.1 17300 実施例11 PEG9MA/LMA=4/6 GMA SA 80:10:10 1.2 16800 実施例12 PEG9MA/LMA=6/4 GMA SA 80:10:10 1.1 16300 実施例13 PEG9MA/LMA=8/2 GMA SA 80:10:10 1.0 17100 実施例14 PEG9MA/LMA=9/1 GMA SA 80:10:10 1.1 18000 ───────────────────────────────────
【0031】硬化性液状樹を、50℃ホットプレート上の
アルミ板上に0.5ミルアプリケータで塗工し、200℃、20
分加熱後の鉛筆硬度を表2に示す。
【0032】 表2 ──────────────────────────────── No. 液状樹脂 硬化剤 硬化剤% 加熱後鉛筆硬度 ──────────────────────────────── 実施例15 実施例1 なし --- H 実施例16 実施例2 なし --- H 実施例17 実施例3 なし --- 2H 実施例18 実施例4 なし --- 2H 実施例19 実施例5 なし --- 1H 実施例20 実施例6 なし --- 2H 実施例21 実施例7 なし --- 2H 実施例22 実施例8 CY350 1.0 3H 実施例23 実施例7 CY350 1.0 3H 実施例24 実施例6 CY350 1.0 3H ───────────────────────────────
【0033】
【発明の効果】本発明により、塗装工程の作業環境を飛
散する有機溶剤で汚染することがなく、また大気中に有
機溶剤を放出しないため特別の排ガス処理設備を要さ
ず、なおかつ従来より用いられている塗装、充填方法、
例えばロールコーターやナイフコーターで塗装、充填で
き、かつ、従来ある加熱乾燥を行っても溶剤の散逸する
ことなく、硬質の被膜、成形物となる樹脂組成物を簡便
に提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 222/02 290/06 MRS C08G 59/20 NHW C09D 133/02 PFW 133/06 PFY 133/14 135/00 (72)発明者 柳 正人 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内 (72)発明者 川島 美紀 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(A-1)および/または式(A-2)
    で示される単量体30〜90重量% CH2=C(R1)COO−R2 (A-1) (式中、R1は水素原子またはCH3、R2は炭素数4〜22
    のアルキル基をそれぞれ表す。) CH2=C(R1)COO(Cn2nO)m3 (A-2) (式中、R1は水素原子またはCH3、R3は水素原子ま
    たは炭素数1〜4のアルキル基、nは1〜3の整数、mは4
    〜25の整数をそれぞれ表す。) 1分子中にエポキシ基を有する重合性ビニル単量体
    (B) 2〜60重量% 1分子中にカルボキシル基を有する重合性ビニル単量体
    (C) 2〜60重量% および、その他の重合性ビニル単量体(D)
    0〜20重量% を共重合せしめた数平均分子量が10,000〜200,000であ
    って、50℃における粘度が500〜100,000cpsである硬化
    性液状樹脂。
  2. 【請求項2】 単量体(A-1)と単量体(A-2)を(A-
    1):(A-2)=1:9〜9:1(モル比)の割合で使用してな
    る、請求項1記載の硬化性液状樹脂。
  3. 【請求項3】 上記単量体(A-1)、(A-2)、(B)、(C)、
    (D)成分には良溶剤であり、硬化性液状樹脂には貧溶剤
    であるような溶剤中でラジカル重合せしめる請求項1記
    載の硬化性液状樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載の硬化性液
    状樹脂に、エポキシ基、またはカルボキシル基と結合可
    能な官能基を1分子中に2つ以上有する硬化剤化合物
    を、硬化性液状樹脂に対して0.001〜10重量%を含んで
    なる硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項4記載の硬化性液
    状樹脂またはその組成物に硬化触媒を添加してなること
    を特徴とする実質的に無溶剤の被膜形成用材料。
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