JPH083270A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JPH083270A
JPH083270A JP14312994A JP14312994A JPH083270A JP H083270 A JPH083270 A JP H083270A JP 14312994 A JP14312994 A JP 14312994A JP 14312994 A JP14312994 A JP 14312994A JP H083270 A JPH083270 A JP H083270A
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JP
Japan
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ether
weight
copolymer
group
vinyl
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JP14312994A
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English (en)
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Takeo Yamaguchi
岳男 山口
Yoshinori Kawashima
美紀 川島
Toru Kurihashi
透 栗橋
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】無溶剤で塗工できる液状樹脂を提供すること。 【構成】式〔I〕で表されるスチレン単量体(A)35
〜98重量%、エポキシ基を有するビニル単量体(B)
2〜50重量%、他の重合性ビニル化合物(C)0〜2
0重量%の共重合体(i)と、 一般式:CH2=C(R1)−φ−X−R2 〔I〕 (R1はHまたはCH3、R2はC5〜22アルキル基ま
たは(Cn2nO)m3を表す。nは1〜3、mは4〜
25、R3はHまたはC1〜4のアルキル基を示す。φ
は置換基を有していてもよいフェニレン基、Xは−O
−、−COO−または−R4O−を表す。R4は、−CH
2−、−CH2CH2−、−O−CO−R5−CO−、−C
2O−CO−R5−CO−、CH2CH2O−CO−R5
−CO−(R5は直接結合またはアルキレン基)を表
す。)上記スチレン単量体(A)35〜98重量%、エ
ポキシ基と結合可能な官能基を有する単量体(D)2〜
50重量%、他の重合性ビニル化合物(C)0〜20重
量%の共重合体(ii)とからなる硬化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶剤を用いないで塗工
または成形ができ、その後に、熱などの処理15り、固
形の硬化物を与える樹脂組成物に関する。本発明の樹脂
組成物は、塗料、接着剤、粘着剤、インキ等の被膜形成
材料用、また、充填剤、成形材料用の無溶剤型液状樹脂
として利用される。また、長鎖アルキル基または長鎖ポ
リアルキレンオキシ基を有していることから、相溶化
剤、界面改質剤などへ利用される。
【0002】
【従来の技術】従来、塗料、印刷インキ等の被覆材料、
接着剤、粘着剤、充填剤、成形材料には有機溶剤を含有
する樹脂溶液が使われてきた。これらの樹脂溶液は、塗
装、充填工程および硬化乾燥工程で大量の有機溶剤を飛
散する。地球環境また作業環境への関心の高まりととも
に、この様な樹脂溶液の使用に対する制限が加えられる
様になってきている。その一つの方法として、樹脂の水
溶液や粉体、ホットメルト材料の使用が挙げられるが、
樹脂の水溶液は塗装性を向上する意味から若干の有機溶
剤を含み、作業環境における臭気が除かれたとは言いに
くい。また、放出される有機溶剤の焼却処理とともに、
排水処理に投資を必要とする。大規模な排ガス処理設備
を備えた塗装、充填工場では大気への有機溶剤放出は抑
えられるが、そうした設備を持たない小規模工場では、
有機溶剤に関して処理出来ても排水処理が出来ないとい
う問題点を有する。また、粉体またはホットメルトの塗
装、充填の場合には、従来の塗装、充填設備と方法が大
いに異なるために、新規の設備を導入する必要が生まれ
る。
【0003】上記の問題を解決するために、樹脂溶液の
ハイソリッド化、樹脂の水溶液の改良等を行われてお
り、こうした努力により、今後樹脂溶液の使用量は低下
の傾向がさらに顕著となると考えられる。しかし、根本
的な解決策として、公害、安全衛生、引火、爆発等の問
題がなく、広範囲に適用でき、且つ塗工、充填の容易な
無溶剤液状樹脂の開発が強く要望されている。また、こ
れらの無溶剤液状樹脂は従来の乾燥装置で硬化した被
膜、成形物となる必要がある。このような無溶剤液状樹
脂は、特開昭57−171号公報に開示されている。こ
の技術は、アクリルモノマーによる液状樹脂を使用する
が、得られた樹脂がオリゴマーであり、組成物中に残留
モノマーを含有することから、さらに改善が望まれる。
また物性面では、オリゴマー領域の樹脂から構成される
塗料の場合、硬化後の塗膜物性をコントロールすること
の困難さが知られており(室井宗一、「1992年度接
着と塗装研究会講座」講演要旨集、p4、1993)、
低粘性を保った上での分子量増加が望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塗装工程の
作業環境を飛散する有機溶剤で汚染することがなく、ま
た大気中に有機溶剤を放出しないため特別の排ガス処理
設備を要さず、なおかつ従来より用いられている塗装、
充填方法、例えばロールコーターやナイフコーターで塗
装、充填でき、かつ、従来ある加熱乾燥を行っても溶剤
の散逸することなく、硬質の被膜、成形物となる液状樹
脂を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記問題の解
決について鋭意検討を行なった結果、特定のスチレン単
量体、エポキシ基を有するビニル単量体、およびエポキ
シ基と結合可能な官能基を有する単量体からなる樹脂組
成物が高分子量でありながら、従来の塗装、充填方法で
塗装、充填でき、かつ、硬化剤を用いなくても硬化する
樹脂組成物となることを見いだし本発明に至った。
【0006】すなわち、本発明は、共重合体(i)を重
量基準として、下記一般式で表されるスチレン単量体
(A)35〜98重量%、エポキシ基を有するビニル単
量体(B)2〜50重量%、およびその他の重合性ビニ
ル化合物(C)0〜20重量%を共重合せしめた共重合
体(i)と、 一般式:CH2=C(R1)−φ−X−R2 (式中、R1は水素原子またはCH3、R2は炭素数5〜
22のアルキル基または(Cn2nO)m3を表す。こ
こで、nは1〜3の整数、mは4〜25の整数、R3
水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。φは
置換基を有していてもよいフェニレン基、Xは−O−、
−COO−または−R4O−を表す。ここで、R4は、−
CH2−、−CH2CH2−、−O−CO−R5−CO−、
−CH2O−CO−R5−CO−、CH2CH2O−CO−
5−CO−(ただし、R5は直接結合または炭素数1〜
7の分枝していてもよいアルキレン基を表す。)を表
す。) 共重合体(ii)を重量基準として、上記一般式で表さ
れるスチレン単量体(A)35〜98重量%、エポキシ
基と結合可能な官能基を有する単量体(D)2〜50重
量%、およびその他の重合性ビニル化合物(C)0〜2
0重量%を共重合せしめた共重合体(ii)とからなる
硬化性樹脂組成物に関する。さらに本発明は、共重合体
(i)および共重合体(ii)のうち、少なくとも一方
の数平均分子量が5,000〜100,000である上
記硬化性樹脂組成物に関する。さらに本発明は、実質的
に無溶剤である上記硬化性樹脂組成物に関する。
【0007】本発明で使用されるスチレン単量体(A)
は、上記一般式で示されるような、アルキル基などの置
換基を有してもよいスチレン系化合物に、結合基Xを介
して、アルキル基またはポリ(アルキレンオキシ)基が
結合した化合物である。アルキル基の炭素数が5以上2
2以下、あるいは、アルキレンオキシ基の繰り返し単位
が4以上25以下である場合が好ましい。上記範囲外で
は、得られる樹脂が固形となり好ましくない。
【0008】本発明で使用されるスチレン単量体(A)
として、例えば、ビニルフェニルペンチルエーテル、ビ
ニルフェニル ヘキシルエーテル、ビニルフェニル ヘ
プチルエーテル、ビニルフェニル オクチルエーテル、
ビニルフェニル ノニルエーテル、ビニルフェニル デ
シルエーテル、ビニルフェニル ウンデシルエーテル、
ビニルフェニル ドデシルエーテル、ビニルフェニル
トリデシルエーテル、ビニルフェニル テトラデシルエ
ーテル、ビニルフェニル ペンタデシルエーテル、ビニ
ルフェニル ヘキサデシルエーテル、ビニルフェニル
ヘプタデシルエーテル、ビニルフェニル オクタデシル
エーテル、ビニルフェニル ノナデシルエーテル、ビニ
ルフェニル エイコシルエーテル、ビニルフェニル ヘ
ンエイコシルエーテル、ビニルフェニル ドコシルエー
テル、ビニルフェニルメチルブチルエーテル、ビニルフ
ェニルメチル ペンチルエーテル、ビニルフェニルメチ
ル ヘキシルエーテル、ビニルフェニルメチル ヘプチ
ルエーテル、ビニルフェニルメチル オクチルエーテ
ル、ビニルフェニルメチル ノニルエーテル、ビニルフ
ェニルメチル デシルエーテル、ビニルフェニルメチル
ウンデシルエーテル、ビニルフェニルメチル ドデシ
ルエーテル、ビニルフェニルメチル トリデシルエーテ
ル、ビニルフェニルメチル テトラデシルエーテル、ビ
ニルフェニルメチル ペンタデシルエーテル、ビニルフ
ェニルメチル ヘキサデシルエーテル、ビニルフェニル
メチル ヘプタデシルエーテル、ビニルフェニルメチル
オクタデシルエーテル、ビニルフェニルメチル ノナ
デシルエーテル、ビニルフェニルメチル エイコシルエ
ーテル、ビニルフェニルメチル ヘンエイコシルエーテ
ル、ビニルフェニルメチル ドコシルエーテルなどの長
鎖アルキル基を有するスチレン化合物、
【0009】イソプロペニルフェニルメチル ブチルエ
ーテル、イソプロペニルフェニルメチル ペンチルエー
テル、イソプロペニルフェニルメチル ヘキシルエーテ
ル、イソプロペニルフェニルメチル ヘプチルエーテ
ル、イソプロペニルフェニルメチル オクチルエーテ
ル、イソプロペニルフェニルメチル ノニルエーテル、
イソプロペニルフェニルメチル デシルエーテル、イソ
プロペニルフェニルメチルウンデシルエーテル、イソプ
ロペニルフェニルメチル ドデシルエーテル、イソプロ
ペニルフェニルメチル トリデシルエーテル、イソプロ
ペニルフェニルメチル テトラデシルエーテル、イソプ
ロペニルフェニルメチル ペンタデシルエーテル、イソ
プロペニルフェニルメチル ヘキサデシルエーテル、イ
ソプロペニルフェニルメチル ヘプタデシルエーテル、
イソプロペニルフェニルメチル オクタデシルエーテ
ル、イソプロペニルフェニルメチル ノナデシルエーテ
ル、イソプロペニルフェニルメチル エイコシルエーテ
ル、イソプロペニルフェニルメチル ヘンエイコシルエ
ーテル、イソプロペニルフェニルメチル ドコシルエー
テルなどの長鎖アルキル基を有するクメン化合物、
【0010】4−ビニル安息香酸 ヘキシル、4−ビニ
ル安息香酸 オクチル、4−ビニル安息香酸 ノニル、
4−ビニル安息香酸 デシル、4−ビニル安息香酸 ド
デシル、4−ビニル安息香酸 テトラデシル、4−ビニ
ル安息香酸 ヘキサデシル、4−ビニル安息香酸 オク
タデシル、4−ビニル安息香酸 エイコシル、4−ビニ
ル安息香酸 ドコシル、4−イソプロペニル安息香酸
ヘキシル、4−イソプロペニル安息香酸 オクチル、4
−イソプロペニル安息香酸 ノニル、4−イソプロペニ
ル安息香酸 デシル、4−イソプロペニル安息香酸 ド
デシル、4−イソプロペニル安息香酸 テトラデシル、
4−イソプロペニル安息香酸 ヘキサデシル、4−イソ
プロペニル安息香酸 オクタデシル、4−イソプロペニ
ル安息香酸 エイコシル、4−イソプロペニル安息香酸
ドコシルなどの長鎖アルキル基を有するビニル安息香
酸エステルまたはイソプロペニル安息香酸エステル、コ
ハク酸 ビニルフェニル ノニル、ヘキサヒドロフタル
酸 ビニルフェニルメチル デシル、テレフタル酸 ビ
ニルフェニルエチル ドデシルなどのジカルボン酸のモ
ノ長鎖アルキルエステルなどが挙げられる。これらのア
ルキル基は直鎖アルキル基または分枝アルキル基のいず
れも使用できる。
【0011】また、テトラ(オキシエチレン) ビニル
フェニルエーテル、メチルテトラ(オキシエチレン)
ビニルフェニルエーテル、エチルテトラ(オキシエチレ
ン)ビニルフェニルエーテル、プロピルテトラ(オキシ
エチレン) ビニルフェニルエーテル、n−ブチルテト
ラ(オキシエチレン) ビニルフェニルエーテル、n−
ペンチルテトラ(オキシエチレン) ビニルフェニルエ
ーテル、テトラ(オキシプロピレン) ビニルフェニル
エーテル、メチルテトラ(オキシプロピレン) ビニル
フェニルエーテル、エチルテトラ(オキシプロピレン)
ビニルフェニルエーテル、プロポキシテトラ(オキシ
プロピレン) ビニルフェニルエーテル、n−ブチルテ
トラ(オキシプロピレン) ビニルフェニルエーテル、
n−ペンタキシテトラ(オキシプロピレン) ビニルフ
ェニルエーテル、ポリ(オキシエチレン) ビニルフェ
ニルエーテル、メチルポリ(オキシエチレン) ビニル
フェニルエーテル、エチルポリ(オキシエチレン) ビ
ニルフェニルエーテル、ポリ(オキシプロピレン) ビ
ニルフェニルエーテル、メチルポリ(オキシプロピレ
ン) ビニルフェニルエーテル、エチルポリ(オキシプ
ロピレン) ビニルフェニルエーテル、ポリ(オキシエ
チレン) ビニルベンジルエーテル、メチルポリ(オキ
シエチレン) ビニルベンジルエーテル、エチルポリ
(オキシエチレン) ビニルベンジルエーテル、ポリ
(オキシプロピレン) ビニルベンジルエーテル、メチ
ルポリ(オキシプロピレン) ビニルベンジルエーテ
ル、エチルポリ(オキシプロピレン) ビニルベンジル
エーテル、ポリ(オキシエチレン)ビニルフェニルエチ
ルエーテル、メチルポリ(オキシエチレン) ビニルフ
ェニルエチルエーテル、エチルポリ(オキシエチレン)
ビニルフェニルエチルエーテル、ポリ(オキシプロピ
レン) ビニルフェニルエチルエーテル、メチルポリ
(オキシプロピレン) ビニルフェニルエチルエーテ
ル、エチルポリ(オキシプロピレン) ビニルフェニル
エチルエーテルなどのポリアルキレンオキシ基を有する
スチレン化合物、
【0012】ポリ(オキシエチレン) イソプロペニル
フェニルエーテル、メチルポリ(オキシエチレン) イ
ソプロペニルフェニルエーテル、エチルポリ(オキシエ
チレン) イソプロペニルフェニルエーテル、ポリ(オ
キシプロピレン) イソプロペニルフェニルエーテル、
メチルポリ(オキシプロピレン) イソプロペニルフェ
ニルエーテル、エチルポリ(オキシプロピレン) イソ
プロペニルフェニルエーテル、ポリ(オキシエチレン)
イソプロペニルベンジルエーテル、メチルポリ(オキ
シエチレン) イソプロペニルベンジルエーテル、エチ
ルポリ(オキシエチレン) イソプロペニルベンジルエ
ーテル、ポリ(オキシプロピレン) イソプロペニルベ
ンジルエーテル、メチルポリ(オキシプロピレン) イ
ソプロペニルベンジルエーテルなどのポリアルキレンオ
キシ基を有するクメン化合物、
【0013】コハク酸 ビニルフェニル ポリ(オキシ
エチレン)、ヘキサヒドロフタル酸ビニルフェニルメチ
ル メチルポリ(オキシエチレン)、テレフタル酸 ビ
ニルフェニルエチル エチルポリ(オキシエチレン)な
どのジカルボン酸のモノポリアルキレングリコールエス
テル、4−ビニル安息香酸 メチルポリ(オキシエチレ
ン)、4−ビニル安息香酸エチルポリ(オキシエチレ
ン)、4−イソプロペニル安息香酸 メチルポリ(オキ
シプロピレン)、4−イソプロペニル安息香酸 エチル
ポリ(オキシプロピレン)などのポリアルキレンオキシ
基を有するビニル安息香酸エステルまたはイソプロペニ
ル安息香酸エステルなどが挙げられる。これらは2種以
上用いても良い。また、通常は、一般式のφのフェニレ
ン基が、p−フェニレン基と、o−フェニレン基の混合
物のものが用いられる。
【0014】また、本発明で用いられるエポキシ基を有
するビニル単量体(B)としては、例えば、グリシジル
(メタ)アクリレート、グリシジルシンナメート、アリ
ルグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセンモノエポ
キサイド、1,3−ブタジエンモノエポキサイドなどが
挙げられる。これらは、2種以上用いても良い。
【0015】また、本発明で用いられるその他の重合性
ビニル化合物(C)は、塗膜の耐水性や硬度を向上させ
るために使用することができる。具体的には、酢酸ビニ
ルなどの脂肪族カルボン酸ビニル、酢酸アリルなどの脂
肪族カルボン酸アリル、アリルフェニルエーテルなどの
アリルエーテル、アクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ルなどの(メタ)アクリル酸アルキル、スチレン、(メ
タ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドなどが
挙げられる。これらは2種以上用いても良い。
【0016】また、本発明で用いられるエポキシ基と結
合可能な官能基を有する単量体(D)は、例えば、カル
ボン酸、カルボン酸無水物、アミノ基、イソシアノ基な
どのエポキシ基と結合可能な官能基を分子内に有するビ
ニル系の単量体である。具体的には、マレイン酸、シト
ラコン酸、テトラヒドロフタル酸、アクリル酸、メタク
リル酸、ビニル安息香酸などのカルボン酸、無水マレイ
ン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸無水物
などのカルボン酸無水物、N,N,−ジメチル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレートなどのアミノ化合物、(メタ)アクリ
ロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネー
トなどβ−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロ
フェンサクシネート、β−(メタ)アクリロイルオキシ
エチルハイドロジェンフタレート、モノアリルフタレー
トなどのジカルボン酸のモノエステル類、が挙げられ
る。これらは2種以上用いてよい。
【0017】スチレン単量体(A)の使用量は共重合体
(i)全体に対して35〜98重量%、好ましくは、5
0〜95重量%であり、共重合体(i)中の単量体
(A)が35重量%より少なくなると、共重合体(i)
が液状を保ち得なくなり、逆に98重量%より多くなる
と硬質な硬化物が得られなくなるため好ましくない。エ
ポキシ基を有するビニル単量体(B)の使用量は共重合
体(i)全体に対して2〜50重量%、好ましくは5〜
35重量%であり、共重合体(i)中の(B)成分が2
重量%より少なくなると、硬質な硬化物が得にくくな
り、逆に50重量%より多くなると液状樹脂の粘度が高
くなり塗工困難となるため好ましくない。
【0018】また、本発明で用いられるエポキシ基と結
合可能な官能基を有する単量体(D)の使用量は共重合
体(ii)全体に対して2〜50重量%、好ましくは5
〜35重量%であり、共重合体中の(D)成分が2重量
%より少なくなると、硬質な硬化物が得にくくなり、逆
に50重量%より多くなると液状樹脂の粘度が高くなり
塗工困難となるため好ましくない。スチレン単量体
(A)、および、その他の重合性ビニル化合物(C)
は、共重合体(i)および共重合体(ii)で共通の構
成成分となるが、使用する種類、配合比は、それぞれ、
独立に設定することができる。
【0019】本発明の共重合体(i)および共重合体
(ii)は、開始剤の配合量を調節することにより、G
PC法(ゲルパーメーションクロマトグラフ)で測定し
た数平均分子量(ポリスチレン換算)の値が5,000
〜100,000、好ましくは、8,000〜60,0
00の範囲になるように合成される。数平均分子量が
5,000より小さくなると、重合溶液中から樹脂分を
単離するのが困難である他、硬度、可撓性など硬化物の
機械特性が低下したり、耐溶剤性、耐沸水等が低下する
ので好ましくなく、また、数平均分子量が100,00
0より大きくなると樹脂が塗工可能な粘度を保てなくな
るので好ましくない。
【0020】本発明で使用される共重合体(i)および
共重合体(ii)は、既知ラジカル重合開始剤により、
ラジカル重合の溶液法または分散法により製造すること
ができる。使用する溶剤としては、酢酸エチル、メチル
エチルケトン、トルエン、ベンゼン、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン、メタノール、エタノール、n−プロパ
ノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−
ブタノール、tert−ブタノール、メチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカ
ルビトール、メチルセロソルブアセテート、エチルセロ
ソルブアセテート、ダイアセトンアルコールおよびこれ
らの混合溶液などを挙げることができる。
【0021】また、ラジカル重合開始剤として、特に限
定はないが、例えば、過酸化ベンゾイル、t−ブチルペ
ルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、過酸化ラウロ
イル等の過酸化物系、アゾビスイソブチロニトリル、ア
ゾビスシクロヘキサンニトリル等のアゾ系開始剤、過硫
酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸系開始剤な
どを使用できる。斯るラジカル重合開始剤の配合量は、
全単量体配合量に対し、0.01〜5重量%が好まし
く、さらに好ましくは0.1〜3重量%である。得られ
た共重合体(i)および共重合体(ii)のうち、少な
くとも一方の粘度は、回転振動式粘度計で測定した50
℃における粘度が500〜30,000cpsであるこ
とが好ましく、更に好ましくは800〜20,000c
psである。
【0022】共重合体(i)と共重合体(ii)の配合
比は、共重合体(i):共重合体(ii)=1:99〜
99:1(重量比)の範囲で配合されるのが好ましい。
また、共重合体(i)または共重合体(ii)のいずれ
かが、上記の範囲の粘度である場合は、通常の撹拌によ
る混合装置で容易に混合される。本発明の樹脂組成物
は、実質的に無溶剤型の塗料または成形材料として使用
できる。しかしながら、樹脂の流動性を改良するため
に、樹脂組成物に対して5重量%以内で、小量の水また
は有機溶剤などを配合してもよい。また、チタン白、各
種の顔料等の着色剤、滑剤等を添加してもよい。本発明
の樹脂組成物は、塗工または成形後に、熱処理などする
と、共重合体(i)由来のエポキシ基と、共重合体(i
i)由来の官能基との間で、付加反応が起こり、硬化さ
せることができる。
【0023】本発明の硬化性液状樹脂組成物の硬化特性
を改良するために一般に使用される硬化触媒などを使用
することができる。代表的な硬化触媒を例示すれば、ピ
リジン、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノ
ピリジンなどのピリジン類、トリエチルアミン、N,N
−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルベンジルアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタ
ンジアミンなどの3級アミン、
【0024】ジエチル亜鉛、テトラ(n−ブトキシ)チ
タン、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ(2−エ
チルヘキソエート)などの有機金属化合物または金属の
有機錯体、また、硫酸、塩化亜鉛、水酸化ナトリウムな
どの無機物などが挙げられる。斯る硬化触媒の添加量と
しては、硬化性液状樹脂組成物に対して、好ましくは
0.01〜1重量%、好ましくは0.02〜0.5重量
%である。熱処理は、30℃から250℃の間で加熱す
るのが好ましい。熱源に特に限定はないが、一般的には
熱循環式オーブンあるいは加熱ロールが好適に用いられ
る。
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 (合成例1)テトラヒドロフラン溶媒中で、1−ドデカ
ノール19gと水素化ナトリウム8gを室温で撹拌し
た。その後、クロロメチルスチレン(o−体とp−体の
混合物)15gとハイドロキノン0.1gを滴下し、1
0時間還流させて、ドデシルビニルフェニルメチルエー
テルを合成した。
【0025】(合成例2)テトラヒドロフラン溶媒中
で、1−デカノール17gと塩化チオニル20gを室温
で撹拌した。その後、塩化チオニルを留去後、4−ビニ
ル安息香酸ナトリウム17gとハイドロキノン0.1g
を滴下し、10時間還流させて、ビニル安息香酸 デシ
ルを合成した。
【0026】(合成例3)テトラヒドロフラン溶媒中
で、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均
分子量550、アルドリッチ社製)55gと水素化ナト
リウム8gを室温で撹拌した。その後、クロロメチルス
チレン(o−体とp−体の混合物)15gとハイドロキ
ノン0.1gを滴下し、10時間還流させて、メチルポ
リ(オキシエチレン) ビニルフェニルメチルエーテル
を合成した。
【0027】(合成例4)テトラヒドロフラン溶媒中
で、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均
分子量750、アルドリッチ社製)75gと塩化チオニ
ル70gを室温で撹拌した。その後、塩化チオニルを留
去後、4−ビニル安息香酸ナトリウム17gとハイドロ
キノン0.1gを滴下し、10時間還流させて、ビニル
安息香酸 メチルポリ(オキシエチレン)を合成した。
【0028】(合成例5)テトラヒドロフラン溶媒中
で、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均
分子量350、アルドリッチ社製)35gと水素化ナト
リウム8gを室温で撹拌した。その後、クロロメチルス
チレン(o−体とp−体の混合物)15gとハイドロキ
ノン0.1gを滴下し、10時間還流させて、メチルポ
リ(オキシエチレン) ビニルフェニルメチルエーテル
を合成した。
【0029】(実施例1〜5および比較例1、2)合成
例1〜5で合成されたスチレン単量体(A)、表1に示
したエポキシ基を有するビニル単量体(B)、または、
表1に示したエポキシ基と結合可能な官能基を有する単
量体(D)を、表1に示した配合比で、共重合させた。
共重合は、アゾビスイソブチロニトリルを開始剤とし、
イソプロパノール溶媒中で、10時間還流させて樹脂を
得た。なお、各樹脂は、石油エーテル中で、沈降精製し
た。
【0030】 表1 ─────────────────────────────────── 合成例 スチレン エポキシ基を エポキシ基と結合 (A):(B):(D) 単量体(A) 有するビニル 可能な官能基を有 重量比 単量体(B) する単量体(D) ─────────────────────────────────── 6 合成例1 GMA 注1) − 95: 5: 0 7 合成例2 AGE 注2) − 95: 5: 0 8 合成例3 GMA − 90: 10: 0 9 合成例4 AGE − 90: 10: 0 10 合成例5 GMA − 80: 20: 0 11 合成例1 − メタクリル酸 95: 0: 5 12 合成例2 − マレイン酸 90: 0: 10 13 合成例3 − 無水マレイン酸 80: 0: 20 14 合成例4 − SA 注3) 90: 0: 10 15 合成例5 − MOI 注4) 85: 0: 15 ──────────────────────────────────── 注1)GMA:グリシジルメタクリレート 注2)AGE:アリルグリシジルエーテル 注3)SA :β−アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート 注4)MOI:メタクリロイルオキシエチルイソシアネート
【0031】得られた樹脂のゲルパーミッションクロマ
トグラフィー(東ソー(株)製SC−8020)による
スチレン換算の数平均分子量および、回転振動式粘度計
(山一電機(株)製、VM−100型)を用いて50℃
における粘度を測定した。その結果を表2に示す。
【0032】
【0033】共重合体(i)および共重合体(ii)を
同一重量(1:1)で混合し、全体の0.5重量%のジ
ブチルベンジルアミンを添加したものを、50℃ホット
プレート上のアルミ板上に0.5ミルアプリケータで塗
工し、200℃、20分加熱した後の鉛筆硬度を表3に
示す。
【0034】 表3 ───────────────────────────────── 実施例 共重合体(i) 共重合体(ii) 加熱の後の 鉛筆硬度 ───────────────────────────────── 実施例1 合成例 6 合成例11 H 2 合成例 7 合成例12 H 3 合成例 8 合成例13 H 4 合成例 9 合成例14 H 5 合成例10 合成例15 H 比較例1 合成例10 − 9Bより柔らかい 2 − 合成例15 9Bより柔らかい ─────────────────────────────────
【発明の効果】本発明により、相溶化剤、界面改質剤、
接着剤、医用材料、金属キレート剤、また、無溶剤型の
塗料、接着剤、粘着剤用の液状樹脂として利用される硬
化性櫛型液状樹脂が簡便に提供される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共重合体(i)を重量基準として、下記
    一般式で表されるスチレン単量体(A)35〜98重量
    %、エポキシ基を有するビニル単量体(B)2〜50重
    量%、およびその他の重合性ビニル化合物(C)0〜2
    0重量%を共重合せしめた共重合体(i)と、 一般式:CH2=C(R1)−φ−X−R2 (式中、R1は水素原子またはCH3、R2は炭素数5〜
    22のアルキル基または(Cn2nO)m3を表す。こ
    こで、nは1〜3の整数、mは4〜25の整数、R3
    水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。φは
    置換基を有していてもよいフェニレン基、Xは−O−、
    −COO−または−R4O−を表す。ここで、R4は、−
    CH2−、−CH2CH2−、−O−CO−R5−CO−、
    −CH2O−CO−R5−CO−、CH2CH2O−CO−
    5−CO−(ただし、R5は直接結合または炭素数1〜
    7の分枝していてもよいアルキレン基を表す。)を表
    す。) 共重合体(ii)を重量基準として、上記一般式で表さ
    れるスチレン単量体(A)35〜98重量%、エポキシ
    基と結合可能な官能基を有する単量体(D)2〜50重
    量%、およびその他の重合性ビニル化合物(C)0〜2
    0重量%を共重合せしめた共重合体(ii)とからなる
    硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 共重合体(i)および共重合体(ii)
    のうち、少なくとも一方の数平均分子量が5,000〜
    100,000である請求項1記載の硬化性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 実質的に無溶剤である請求項1または2
    記載の硬化性樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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