JPH0819422B2 - 炭化水素系油中の微量水銀類の除去方法 - Google Patents

炭化水素系油中の微量水銀類の除去方法

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JPH0819422B2
JPH0819422B2 JP14632588A JP14632588A JPH0819422B2 JP H0819422 B2 JPH0819422 B2 JP H0819422B2 JP 14632588 A JP14632588 A JP 14632588A JP 14632588 A JP14632588 A JP 14632588A JP H0819422 B2 JPH0819422 B2 JP H0819422B2
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、炭化水素系油中に混在する水銀の単体およ
び/または化合物形態(以下「水銀類」と称することが
ある)の除去方法に関し、特に、処理すべき炭化水素系
油を加熱処理した後、固一液接触機構を利用した微量の
水銀類の選択的且つ効率的除去方法に関する。
<従来の技術> 水添等によって、ナフサ等の炭化水素系油を改質する
場合には、アルミナ担持パラジウム系等の触媒が用いら
れる。ところが炭化水素系油中に不純物として水銀類が
存在すると、触媒が被毒して反応が充分には行われな
い。
このため、従来から以下のような水銀の除去方法が採
用されている。
a)活性炭、モレキュラシーブ、シリカゲル、ゼオライ
ト、アルミナ等の多孔質吸着剤を用いる物理的吸着方
法。
b)金属硫化物、あるいは多孔質吸着剤に硫黄を添加
し、水銀と硫黄との反応および吸着によって水銀を除去
する方法。
しかし、a)の物理吸着方法では、炭化水素系油中の
重質分やガム質は効率良く除去されるものの、水銀の除
去率が30〜70wt%という水準でまだ低い。また、b)の
反応および吸着方法では、反応および吸着後の濾別が困
難であると同時に、a)の物理吸着方法と同様に水銀の
除去率がまだ低い。
このため、炭化水素系油中の水銀を選択的かつ効率良
く除去する方法が望まれている。
<発明が解決しようとする課題> 本発明の目的は、炭化水素系油中の微量の水銀類を選
択的、長期的かつ効率良く除去する方法を提供すること
にある。
<課題を解決するための手段> 本発明は、水銀類を単体および/または化合物の状態
で含む炭化水素系油を50℃〜400℃加熱処理した後に、
次記の処理剤と接触させることを特徴とする炭化水素系
油中の微量水銀類の除去方法を提供する。
ここで処理剤とは、活性炭自体またはその表層部に、
鉄、ニッケル、銅、亜鉛、錫、アルミニウム及びカドミ
ウムから選ばれる少なくとも1つの金属、その合金また
はその酸化物、塩化物、硫化物またはそれらの混合物を
担持されているものである。
以下に本発明の構成を詳述する。
本発明方法を適用する対象となる炭化水素系油は、常
温で液体の炭化水素であれば如何なるものでもよい。
炭化水素系油としては、原油、直留ナフサ、灯油、軽
油、減圧留出物、常圧残存油、エチレンプラントの熱分
解装置で副生される熱分解ガソリン、接触分解装置で生
成されたナフサ留分およびリサイクル油などを例示でき
る。
特に、本発明方法は、天然ガスから液化石油ガス(LP
G)を除いたnatural gas liquid(NGL)就中NGL中でも
高沸点成分を含むHeavy natural gas Liquid(重質天然
ガスリキッド)中の水銀類除去に対して最適である。
本発明方法では、除去される炭化水素系油中の水銀類
の存在形態は、単体水銀;無機水銀、有機水銀等の水銀
化合物;等いかなる形態で存在してもよいし、これらの
混合物であってもよい。
炭化水素系油中の水銀類の濃度は、特に限定されるも
のではないが、400〜600ppb、好ましくは100〜150ppbで
あると反応効率がよい。
必要な場合には、炭化水素系油中のスラッジ等を、あ
らかじめフィルター等で濾過し、スラッジとともに濾別
可能な水銀を除去しておくのが良い。
本発明の工程は、まず上述の炭化水素系油を加熱処理
する。
熱処理槽の温度は通常50〜400℃、好ましくは150〜30
0℃に選ぶ。また圧力は0.5〜35Kgf/cm2G、好ましくは2.
0〜35Kgf/cm2Gに選ぶ。
熱処理槽に於る空間速度(SV)は0.2〜100hr-1、好ま
しくは2〜60hr-1に選ぶ。
本発明に用いる熱処理槽は、撹拌式、チューブ式また
は固定床式のいずれでも良いが、反応槽で用いる処理剤
を熱処理槽にも充填するとさらに水銀類除去率の向上が
実現される。
次に、炭化水素系油を下記の処理剤と接触させて反応
させる。
反応槽に充填する各処理剤は、活性炭それ自体で用い
ても良いが、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、錫、アルミニウ
ムおよびカドミウムから選ばれる少なくとも1つの金属
それ自体またはこれらの2種ないし3種を組合わせてた
もの、また、アルミナ等の金属酸化物、塩化物、硫化物
またはこれらの混合物を活性炭に担持したものを使用し
てもよい。
酸化物としては、複酸化物または錯酸化物をも用いる
ことができる。
活性炭を担体とし用いる場合は、活性炭は、BET法に
よる比表面積、通常100〜1500m2/g、好ましくは800〜13
00m2/g、BET法による細孔容積は通常0.5〜1.2cc/g、好
ましくは0.8〜1.0cc/gのものを選ぶ。
活性炭を担体として用いた処理剤の担持の1例を以下
に挙げる。
(1)塩化銅 塩化第2銅を水溶液、塩酸溶液などの無機溶媒または
アセトン、アルコールなどの有機溶媒に溶解して溶液と
し、この溶液に活性炭を浸漬し、エバポレーターで溶媒
を除いた後乾燥焼成して、銅担持活性炭を調整する。
(2)塩化錫 塩化第1錫を水溶液、塩酸溶液などの無機溶媒また
は、アセトン、アルコール等の有機溶媒に溶解して溶液
とし、この溶液に活性炭を浸漬し、エバポレーターで溶
媒を除いた後、乾燥、焼成して、錫担持活性炭を調整す
る。
反応槽中の温度は通常20〜250℃、好ましくは20〜150
℃に設定する。
反応槽に於る空間速度は通常SV0.5〜10hr-1、好まし
くは1.0〜5.0hr-1に設定する。この範囲の条件下では水
銀類が効率的に捕捉され、除去率が向上する。
本発明方法における上述の処理剤と炭化水素系油との
接触反応は、各種の固一液接触方式を用いることがで
き、例えば固定床式、移動床式または流動床式を用いる
ことができる。
好ましくは以下の反応装置を用いるが、本発明はこれ
らに限定されない。
第1図には熱源10と、撹拌器7とを備えた熱処理槽2
と、活性炭を固定床5に用いた反応槽4を備えた装置を
示す。
原料1の炭化水素系油はポンプ6を介して熱交換器3
のチューブ側を通り、熱処理槽2に入り、熱処理液8と
して熱処理される。熱処理された原料油は取り出し口9
を通って熱交換器3のシェル側に入り、冷却される。冷
却された原料油は反応槽4の下部から反応槽4に入っ
て、固定床5と接触し、水銀類が除去される。
精製液11は、反応槽4の上部に設けられた取り出しラ
イン12を通じて取り出される。なお、必要に応じ、熱交
換器3と反応槽4との間に備えた窒素導入ライン13より
キャリアー用窒素を供給する。
第2図には、熱源10と固定床15とを備えた熱処理槽2
と、固定床5を備えた反応槽4とからなる装置を示す。
原料1の炭化水素系油はポンプ6を介して熱交換器3
のチューブ側を通り熱処理槽2に入る。熱処理された原
料は取り出し口9を通り熱交換器3のシェル側を通って
冷却される。冷却された原料は反応槽4の下部から槽内
へ入って活性炭を有する固定床5と接触し、水銀類が除
去される。
精製液11は上部の取り出しライン12より取り出され
る。なお必要に応じ、熱交換器3と熱処理槽2との間に
備えられた窒素導入ライン13からキャリアー用窒素を供
給する。
<実施例> 以下に本発明を実施例によって、具体的に説明する。
[1]Heavy Natural Gas Liquid(H−NGL重質天然ガ
スリキッド)を0.2μmのミリポアフィルターで濾過
した。濾別したスラッジ組成は下記であった。
Fe 10.0wt% Si 18.3wt% Hg 3.1wt% S 2.3wt% 濾液中の水銀濃度は150ppbであった。
これを原液とし容積100mlの熱処理槽と容積50mlの固
定床を備えた容積200mlの反応槽とを持つ水銀除去装置
に500ml/hで通液した。
通液を開始して50時間後の水銀濃度と水銀除去率を表
1に示した。また比較例として同じ触媒を用いながら加
熱処理を行なわない場合の結果を表1に併せて示した。
なお、使用した処理剤は、下記のものである。
(a)活性炭 東洋カルゴン製 CAL 比表面積 1050m2/g 細孔容積 0.94cc/g (b)担持金属塩 <発明の効果> 本発明方法は炭化水素系油中に含まれる水銀を加熱処
理した後、活性炭自体またはその表層部に鉄、ニッケ
ル、銅、亜鉛、錫、アルミニウム及びカドミウムから選
ばれる少なくとも1つの金属、その合金またはその酸化
物、塩化物、硫化物またはそれらの混合物が担持されて
いる特定の処理剤と接触させるので、炭化水素系油中に
混在する微量の水銀類をも選択的にしかも長期的に効率
良く除去できる。水銀類を除去された炭化水素系油は触
媒被毒成分を含まないので水添などの触媒処理に広く利
用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明方法を実施する装置の1
例を示す線図である。 符号の説明 1……原料、2……熱処理槽、 3……熱交換器、4……反応槽、 5……固定床、6……ポンプ、 7……撹拌器、8……熱処理液、 9……取り出しライン、10……熱源、 11…精製液、 12……取り出しライン、 13……窒素導入ライン、 15……固定床
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B01D 15/00 N

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水銀類を含む炭化水素系油を加熱処理した
    後に、次記の処理剤と接触させることを特徴とする炭化
    水素系油中の水銀類の除去方法。 ここで処理剤とは、活性炭自体またはその表層部に、
    鉄、ニッケル、銅、亜鉛、錫、アルミニウム及びカドミ
    ウムから選ばれる少なくとも1つの金属、その合金また
    はその酸化物、塩化物、硫化物またはそれらの混合物が
    担持されているものである。
JP14632588A 1988-05-16 1988-06-14 炭化水素系油中の微量水銀類の除去方法 Expired - Lifetime JPH0819422B2 (ja)

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