JPH08188566A - アロファネート化方法及び二液型樹脂組成物 - Google Patents
アロファネート化方法及び二液型樹脂組成物Info
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- JPH08188566A JPH08188566A JP7000582A JP58295A JPH08188566A JP H08188566 A JPH08188566 A JP H08188566A JP 7000582 A JP7000582 A JP 7000582A JP 58295 A JP58295 A JP 58295A JP H08188566 A JPH08188566 A JP H08188566A
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Abstract
基を有する化合物とを反応させてアロファネート基を有
する化合物を製造する際に、有機カルボン酸の金属塩及
び有機亜リン酸エステルを用いるアロファネート化方
法。 【効果】 実質的に二量体及び三量体を含有せず、実質
的に無色のアロファネート基を有する化合物を比較的容
易に製造することができる。
Description
び二液型樹脂組成物に関し、より詳細には、実質的に二
量体及び三量体を含まないアロファネート基を有する化
合物を得ることができるアロファネート化方法、及び該
方法により得られたアロファネート基を有する化合物を
構成要素とし、塗料、インキ、接着剤、エラストマー、
マイクロカプセル等として使用される二液型樹脂組成物
に関する。
アネートの製造法は従来より種々知られており、例え
ば、英国特許第994,890号明細書、米国特許第
4,177,342号明細書、米国特許第4,160,
080号明細書、米国特許第3,769,318号明細
書、米国特許第4,810,820号明細書、特公昭4
6−1711号公報、特公昭49−40860号公報等
には、前記ポリイソシアネートの製造法が開示されてい
る。
リイソシアネートの製造法のほとんどは、アロファネー
ト基の生成を目的としているにもかかわらず、副反応と
して自己付加反応や自己重合反応が進行し、望ましくな
い化合物が生成するという問題がある。前記化合物とし
ては、例えば、熱的に不安定なウレトジオン結合を含む
二量体や最終生成物の粘度を飛躍的に増大させ、かつ非
極性溶剤への溶解性や高分枝鎖ポリエステル等の樹脂と
の相溶性を低下させるイソシアヌレート結合を含む三量
体が挙げられる。さらには、最終生成物に変色や濁りを
生じさせるといった問題もある。
書には、特定の触媒の存在下でウレタンイソシアネート
とジイソシアネートとを反応させるアロファネート基含
有ポリイソシアネートの製造法が記載されており、前記
製造法により得られるポリイソシアネートは、実質的に
二量体及び三量体を含有している。また、触媒を用いな
い場合には、高温で長時間の反応となり、製造コストが
上昇するのみでなく、最終生成物に変色を生じる。
細書には、二量体及び三量体を含まないアロファネート
ポリイソシアネートの製造法が記載されているが、この
方法は、芳香族に結合したイソシアネート基を有する化
合物においてのみ実質的な反応性を有しており、脂肪族
及び/又は脂環式に結合したイソシアネート基を有する
アロファネート基含有ポリイソシアネートの製造には適
していない。
は、実質的にイソシアネートの二量体を含まず、かつ実
質的に無色で比較的低い粘度を有するアロファネート基
含有ポリイソシアネートの製造法が開示されている。こ
の方法は、ポリイソシアネートを水酸基化合物で部分ウ
レタン化し、少なくとも150℃の温度にて90分以下
の時間反応させてアロファネート結合を生成させ、前記
反応により生じた生成物を10分以内に100℃未満の
温度に冷却することを特徴としている。
であり、バッチ式での大量製造には不向きであるととも
に、反応のコントロールを短時間で行うため、ウレタン
結合のアロファネート結合への変換率が低い。そのた
め、未反応ウレタンをかなり含有することになり、二量
体は含有しないものの、アロファネート基特有の性能を
与える上で満足できるものではない。
ロファネート基を含有するポリイソシアネートの製造法
においては、副反応としてイソシアネートの二量化や三
量化が進行したり、アロファネート基を有する化合物の
収率が低い等、それぞれの方法に解決されていない課題
があった。
のであり、実質的に二量体及び三量体を含有せず、実質
的に無色のアロファネート基を有する化合物を比較的容
易に製造することができるアロファネート化方法及び該
方法により得られたアロファネート基を有する化合物の
反応物を構成要素とする二液型樹脂組成物を提供するこ
とを目的としている。
に本発明に係るアロファネート化方法は、ウレタン基を
有する化合物とイソシアネート基を有する化合物とを反
応させてアロファネート基を有する化合物を製造する際
に、有機カルボン酸の金属塩及び有機亜リン酸エステル
を用いることを特徴としている。
上記アロファネート化方法により得られたアロファネー
ト基を有する化合物と、活性水素基を有する化合物とを
含有することを特徴としている。
ン酸の金属塩の原料となる有機カルボン酸としては、例
えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、オクチ
ル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、2−エチルヘキサン酸等の飽和脂肪族カルボ
ン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロペンタンカル
ボン酸等の飽和単環カルボン酸、ビシクロ(4.4.
0)デカン−2−カルボン酸等の飽和複環カルボン酸、
ナフテン酸等の上記したカルボン酸の混合物、オレイン
酸、リノール酸、リノレン酸、大豆油脂肪酸、トール油
脂肪酸等の不飽和脂肪族カルボン酸、ジフェニル酢酸等
の芳香脂肪族カルボン酸、安息香酸、トルイル酸等の芳
香族カルボン酸等が挙げられる。また上記カルボン酸の
金属塩を構成する金属としては、リチウム、ナトリウ
ム、カリウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシ
ウム、バリウム等のアルカリ土類金属、マンガン、鉄、
コバルト、ニッケル、銅、亜鉛等の遷移金属、アルミニ
ウム等のホウ素族、スズ、鉛等の炭素族の金属が挙げら
れる。これらのなかでは、アルキルカルボン酸のスズ、
亜鉛、鉛等の金属塩が好ましい。
ン酸エステルとしては、有機亜リン酸ジエステルと有機
亜リン酸トリエステルとが挙げられる。
で表される化合物である。
〜20のアルキル基あるいは炭素数1〜20のアルキル
基で置換されていてもよいアリール基を表しており、ま
た前記アルキル基は塩素等のハロゲン元素で置換されて
いてもよい。
体例としては、例えばトリエチルホスファイト、トリブ
チルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホス
ファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホス
ファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、トリス
テアリルホスファイト、トリフェニルホスファイト、ト
リス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4
−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジフェニル
デシルホスファイト、ジフェニル(トリデシル)ホスフ
ァイト等のモノホスファイトが挙げられる。また、例え
ば、ジステアリル・ペンタエリスリチル・ジホスファイ
ト、ジ・トリデシル・ペンタエリスリトール・ジホスフ
ァイト、ジノニルフェニル・ペンタエリスリトール・ジ
ホスファイト、テトラフェニル・テトラトリデシル・ペ
ンタエリスリチル・テトラホスファイト、テトラフェニ
ル・ジプロピレングリコール・ジホスファイト、トリペ
ンタエリスリトール・トリホスファイトなどの多価アル
コールから誘導されたジ、トリあるいはテトラホスファ
イト類も挙げられる。さらに、例えば炭素数が1〜20
のジ・アルキル・ビスフエノールA・ジホスファイト、
4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブ
チルフェニル−ジ・トリデシル)ホスファイトなどのビ
スフエノール系化合物から誘導されたジホスファイト
類、水添ビスフエノールAホスファイトポリマー(分子
量2400〜3000)等のポリホスファイト類、トリ
ス(2,3−ジクロロプロピル)ホスファイト等が挙げ
られる。
表される化合物である。
〜20のアルキル基あるいは炭素数1〜20のアルキル
基で置換されていてもよいアリール基を表しており、ま
た前記アルキル基は塩素等のハロゲン元素で置換されて
いてもよい。このような有機亜リン酸ジエステルとして
は、例えば、ジラウリルハイドロゲンホスファイト、ジ
フェニルハイドロゲンホスファイト等が挙げられる。
酸エステル)と触媒(有機カルボン酸の金属塩)とを組
合わせて使用するため、触媒自体の使用量はそれ単独で
使用する場合よりも少ない量でよい。有機カルボン酸の
金属塩の使用量はその種類により異なるが、通常ウレタ
ン基を有する化合物に対して0.0005〜1重量%が
好ましく、0.001〜0.1重量%がより好ましい。
ウレタン基を有する化合物に対する有機カルボン酸の金
属塩の使用量が0.0005重量%未満であると、実質
的に反応が遅く、長時間を要し、他方前記有機カルボン
酸の金属塩の使用量が1重量%を超えると、反応制御が
難しく、また反応生成物を硬化剤とする二液型樹脂のポ
ットライフが短くなる等の問題が生じることがある。
ルの使用量は、ウレタン基を有する化合物に対して0.
005〜1重量%が好ましく、0.01〜0.5重量%
がより好ましい。その使用量が0.005重量%未満で
あると、助触媒としての作用が充分でなく、他方その使
用量が1重量%を超えると、反応により得られた生成物
を利用した最終製品の物性に悪影響を及ぼす虞れがあ
る。
ン基を有する化合物は、ウレタン基(−NH−CO−O
−)を有していればその種類は限定されず、その製造法
も限定されるものではないが、通常、イソシアネート化
合物と水酸基含有化合物との反応により製造される。
体モノイソシアネート化合物、単量体ジイソシアネート
化合物、及び単量体ポリイソシアネート化合物等に分け
られる。
化合物としては、例えばメチルイソシアネート、エチル
イソシアネート、n−ヘキシルイソシアネート、シクロ
ヘキシルイソシアネート、2−エチルヘキシルイソシア
ネート、フェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネ
ート等が挙げられる。
ト化合物は、さらに、単量体脂肪族ジイソシアネート化
合物、単量体脂環族ジイソシアネート化合物、単量体芳
香脂肪族ジイソシアネート化合物、及び単量体芳香族ジ
イソシアネート化合物等に分けられる。
としては、例えばトリメチレンジイソシアネート、テト
ラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート(HDI)、ペンタメチレンジイソシアネー
ト、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブ
チレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシア
ネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,
4−又は、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイ
ソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロ
エート等が挙げられる。
としては、例えば1,3−シクロペンテンジイソシアネ
ート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,
3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネ
ートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイ
ソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシ
ルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサン
ジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジ
イソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチ
ル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメ
チル)シクロヘキサン、1,3−ジイソシアナトメチル
シクロヘキサン(H6 XDI)、イソホロンジイソシア
ネート(IPDI)等が挙げられる。
合物としては、例えば1,3−又は1,4−キシリレン
ジイソシアネート、前記2種の化合物の混合物、ω,
ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、
1,3−又は1,4−ビス(1−イソシアネート−1−
メチルエチル)ベンゼン、前記2種の化合物の混合物等
が挙げられる。
としては、例えばm−フェニレンジイソシアネート、p
−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニル
ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート、4,
4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェ
ニルエーテルジイソシアネート、トルエンジイソシアネ
ート(TDI)等が挙げられる。
ソシアネート基を3個以上有する単量体のイソシアネー
ト化合物をいう。
ート化合物は、さらに単量体脂肪族ポリイソシアネート
化合物、単量体脂環族ポリイソシアネート化合物、単量
体芳香脂肪族ポリイソシアネート化合物、単量体芳香族
ポリイソシアネート化合物等に分けられる。
物としては、例えばリジンエステルトリイソシアネー
ト、1,4,8−トリイソシアネートオクタン、1,
6,11−トリイソシアネートウンデカン、1,8−ジ
イソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、
1,3,6−トリイソシアネートヘキサン、2,5,7
−トリメチル−1,8−ジイソシアネート−5−イソシ
アネートメチルオクタン等が挙げられる。
物としては、例えば1,3,5−トリイソシアネートシ
クロヘキサン、1,3,5−トリメチルイソシアネート
シクロヘキサン、2−(3−イソシアネートプロピル)
−2,5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ
(2.2.1)ヘプタン、2−(3−イソシアネートプ
ロピル)−2,6−ジ(イソシアネートメチル)−ビシ
クロ(2.2.1)ヘプタン、3−(3−イソシアネー
トプロピル)−2,5−ジ(イソシアネートメチル)−
ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシア
ネートエチル)−2−イソシアネートメチル−3−(3
−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2.2.1)
ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−イ
ソシアネートメチル−3−(3−イソシアネートプロピ
ル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イ
ソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−2
−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2.
2.1)ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)
−2−イソシアネートメチル−2−(3−イソシアネー
トプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン等が挙
げられる。
化合物としては、例えば1,3,5−トリイソシアネー
トメチルベンゼン等が挙げられる。
物としては、例えばトリフェニルメタン−4,4’,
4’’−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシ
アネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートト
ルエン、4,4’−ジフェニルメタン−2,2’,5,
5’−テトライソシアネート等が挙げられる。
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
としては、前記化合物の他に、例えば分子中にウレタン
基を有するものも挙げられる。その場合、特に水酸基を
有する化合物と反応させなくても、あるいは新たにイソ
シアネート基を有する化合物を反応させなくても、所定
の条件下でアロファネート化反応は進行する。この場
合、当然、水酸基を有する化合物及び/又はイソシアネ
ート基を有する化合物を添加して反応させてもよい。
ては、例えば一価アルコール、二価アルコール、三価ア
ルコール、四価以上のアルコール等が挙げられる。
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、炭素
数が5〜38のアルカノール、炭素数が3〜36のアル
ケニルアルコール(例えば、2−プロペン−1−オール
等)、炭素数が6〜8のアルカジエノール(例えば3,
7−ジメチル−1,6−オクタジエン−3−オ−ル
等)、前記以外の炭素数が9〜24の脂肪族不飽和アル
コール等が挙げられる。
レングリコール、プロパンジオール、1,4−ブチレン
グリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブ
チレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、メチル
ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、3,3−
ジメチロールヘプタン、炭素数が7〜22のアルカンジ
オール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール、炭素数が17〜20のアルカン−1,2−ジオー
ル、水素化ビスフェノールA、1,4−ジヒドロキシ−
2−ブテン、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8
−ジオール、ビスフェノールA等が挙げられる。
セリン、2−メチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−
プロパンジオール、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒドロ
キシメチルペンタン、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパ
ン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ブタノー
ル、その他の炭素数が8〜24の脂肪族トリオール等が
挙げられる。
ばテトラメチロールメタン、D−ソルビトール、キシリ
トール、D−マンニトール、D−マンニット等が挙げら
れる。
た化合物と異なる化合物として、例えばピバリン酸ネオ
ペンチルグリコールエステル等のポリエステルポリオー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリエ
ーテルポリオール、ポリヘキサメチレンカーボネートグ
リコール等のポリカーボネートポリオールが挙げられ
る。
価アルコール、又は二価アルコールが好ましい。また、
これら水酸基を有する化合物は、単独で用いてもよく、
2種以上を併用してもよい。
有する化合物とを反応させることによりウレタン基を有
する化合物を得ることができ、その反応条件は特に限定
されるものではない。
は、分子中にイソシアネート基を有するものもあるが、
これらの化合物は特にイソシアネート基を有する化合物
と反応させなくても、所定の条件で化合物同士でのアロ
ファネート化反応は進行する。この場合、当然、イソシ
アネート基を有する化合物を添加して反応させてもよ
い。
酸基を有する化合物とを、イソシアネート化合物が大過
剰となる条件で反応させた後、引き続いてアロファネー
ト化を行う方法をとるのが、効率の点から望ましい。
条件でウレタン基を有する化合物を製造することができ
る。
造条件は、上記イソシアネート化合物と水酸基を有する
化合物との当量比(NCO/OH)が約2〜100、反
応温度が約40〜100℃、反応時間が約0.5〜10
時間の条件が好ましい。上記イソシアネート化合物と水
酸基を有する化合物とのより好ましい当量比(NCO/
OH)は約5〜20である。この反応においては、従来
公知のウレタン化触媒、有機触媒等を用いてもよい。こ
れらの触媒としては、例えばジブチルチンジラウレー
ト、スタナスオクトエート等が挙げられる。
る化合物とイソシアネート基を有する化合物とを、有機
カルボン酸の金属塩及び有機亜リン酸エステルの存在下
にアロファネート化させる。
が約0〜160℃、好ましくは約20〜120℃、反応
時間が約0.5〜20時間の条件で行われる。反応の進
行具合はイソシアネート基又はウレタン基の含有量や粘
度を測定することにより追跡することができる。ウレタ
ン基がアロファネート基に完全に変換した時点で、例え
ばリン酸、モノクロル酢酸、塩化ベンゾイルドデシルベ
ンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等のアロフ
ァネート化反応停止剤を反応液中に添加し、アロファネ
ート化触媒を失活させて反応を停止させる。この場合、
キレート樹脂やイオン交換樹脂等の触媒又は助触媒を吸
着する物質を添加して反応を停止させてもよい。ここで
ウレタン基のアロファネート基への変換が充分でないと
未反応のウレタン基含有化合物が最終生成物中で析出す
る等の不都合を生じる。また、停止剤を加えず反応を続
行し続けると望ましくないイソシアネートの二量体及び
三量体が生成してしまう。
ネート化は無溶媒中でも進行するが、必要に応じて酢酸
エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、トルエン等
のイソシアネート基と反応しない不活性溶剤を溶媒に用
いてもよい。反応停止後、得られたアロファネート基を
有する化合物を含む溶液は、公知の手法、例えば薄膜蒸
留法や溶剤抽出法により未反応のイソシアネート化合物
を除去するのが望ましい。
ては、アロファネート化反応が優先的かつ安定に一定の
速度で進行するため、反応の制御が容易であり、アロフ
ァネート化反応が終了した時点で反応を停止させること
により、最終生成物中に二量体及び三量体を実質的に含
有しないものを得ることができる。前記方法により製造
されたアロファネート基を有する化合物は、その後活性
水素基を有する化合物との反応を行うことができるよ
う、分子中にイソシアネート基を有している。
ート基を有する化合物は透明であり、かつ着色していな
いため、濾過や脱色処理をすることなくそのまま硬化剤
などとして使用でき、商品価値が極めて高い。
物を硬化剤として使用する場合は、前記アロファネート
基を有する化合物を含む溶液(硬化剤)と活性水素基を
有する化合物を含む溶液(主剤)とを組み合わせて樹脂
組成物を合成する。この二液型樹脂組成物は、前記二つ
の溶液を混合することにより形成され、アロファネート
基を有する化合物中のイソシアネート基と活性水素基を
有する化合物との反応により新たに形成されたウレタン
結合を含む樹脂組成物(ウレタン樹脂)となる。前記樹
脂組成物は、例えば塗料、接着剤、建築材料、成形材料
等として好適であり、発泡体、マイクロカプセル等を形
成することもできる。
素基を有する化合物としては、一分子中に2個以上の水
酸基を有する化合物、いわゆるポリオールが好ましい。
前記ポリオールとしては、例えばアルキッドポリオー
ル、アクリルポリオール、アクリル化アルキッドポリオ
ール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ル、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリ
オールオリゴマー、含フッ素系ポリオール、含ケイ素系
ポリオール等が挙げられる。
ァネート基を有する化合物と活性水素基を有する化合物
との割合は、前記化合物の種類によっても異なるため一
概には言えないが、通常、アロファネート基を有する化
合物中のイソシアネート基1モルに対し、活性水素基を
有する化合物中の活性水素基を0.5〜2モルの割合で
添加すればよい。この樹脂組成物は、その他、ジブチル
チンジラウレート、スタナスオクトエート等の硬化触媒
や炭酸カルシウム、カーボンブラック等のフィラー、レ
ベリング剤、消泡剤、安定剤等の各種添加剤等を含んで
いてもよい。
ト化方法及びアロファネート基を有する化合物と活性水
素基を有する反応物を含有する二液型樹脂組成物の実施
例を説明する。
えた1000ml容量の四つ口フラスコに窒素雰囲気
下、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HD
I) 970gとイソブタノール(IBA) 30g及
びトリス(トリデシル)ホスファイト 0.5gを仕込
み、80℃に加温し、2時間保持した。次に、反応液を
90℃に昇温し、触媒として2−エチルヘキサン酸鉛
0.5gを加え、反応液の温度を90±5℃に調整しな
がら、1時間反応を続けた後、塩化ベンゾイルを0.1
g加えて反応を停止させた。
APHA 10以下であった。次に、この反応液900
gを薄膜蒸留装置(真空度0.5mmHg、温度140
℃)を用いて蒸留することにより未反応のHDIを除去
し、淡黄色透明のアロファネート基を有する化合物 2
25gを得た。
5℃における粘度 135cps、NCO基含有量 1
9.3wt%、遊離HDI(遊離NCO)含有率 0.
2wt%で、着色の程度は小さく、浮遊物等も観察され
なかった。なお、粘度は東京計器製のBL型粘度計(D
VL−B)を用いて測定し、NCO含有量はJISK7
301に基づくイソシアネート基含有率試験により測定
した。
m-1と1690cm-1における一対の吸収が認められる
ことからアロファネート基を有することが確認された。
なお、IR及びNMR分析より実質的に二量体及び三量
体を含有していなかった。
及び生成物の特性を下記の表1に示している。
様の条件下、ウレタン化反応を行い、次に同じく表1及
び表2に示した条件下にアロファネート化反応を行っ
た。反応液の未反応モノマーを留去して得られた生成物
の性状を表1及び表2に併せて示している。なお、アロ
ファネート化反応はウレタン基のアロファネート基への
変換がほぼ終了した時点で、塩化ベンゾイルを加えて反
応を停止させた。
−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン(H6 XDI)
960gとイソブタノール(IBA) 40g及びト
リス(トリデシル)ホスファイト 0.5gを仕込み、
80℃に加温し、2時間保持した後、反応液を90℃に
昇温し、触媒として2−エチルヘキサン酸コバルト
0.2gを加え、反応液の温度を90±5℃に調整しな
がら、1.5時間反応を続けた。1.5時間経過後、ポ
リマービーズとしてダイヤイオンCR−11(三菱化成
(株)製、キレート樹脂、H型、交換容量0.5mmo
l/ml以上) 1.0gを加えて反応を停止させた。
し、1時間静置した後、デカンテーションしてポリマー
ビーズと反応液を分離した。得られた反応液はAPHA
10以下であった。次に、未反応1,3−ジイソシア
ナトメチルシクロヘキサンを実施例1と同様の方法で留
去することにより、アロファネート基を有する化合物を
得た。このアロファネート基を有する化合物は、25℃
における粘度が16,800cps、NCO基含有量が
17.3wt%、遊離1,3ジイソシアナトメチルシク
ロヘキサンが0.3wt%であり、着色の程度は小さ
く、浮遊物等も観察されなかった。
及び生成物の特性を下記の表2に示している。
らかなように、実施例に係るアロファネート化方法によ
り得られたアロファネート基を有する化合物は、APH
Aが小さくて着色がなく、イソシアネートの2量体や3
量体を含有していない。
−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI) 920
gとイソブタノール 80gを仕込み、80℃に加温
し、2時間反応させた後、反応混合物のイソシアネート
含有率を測定した。その結果、イソシアネート含有率は
41.4wt%であり、これは水酸基からウレタン基へ
の完全な変換に相当する値であった。そこで、この反応
混合物を5分間で200℃まで昇温させ、3分間保持
後、7分で80℃より低い温度にまで冷却した。
40.4wt%で、これはウレタン基からアロファネー
ト基への変換率としては22%に相当する値であり、変
換率が極めて低かった。また、この反応液はNMR及び
IR分析の両方により、アロファネート基及びウレタン
基を含有し、かつ1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ
ートの二量体及び三量体を含有していることがわかっ
た。さらにこの反応液はAPHA 100とひどく着色
しており、精製するまでには至らなかった。
−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン(H6 XDI)
936gと2−エチルヘキサノール 64gを仕込
み、80℃まで昇温させて2時間保持した後、触媒とし
てトリメチル−N−2−ヒドロキシプロピルアンモニウ
ム 2−エチルヘキサノエ−ト 0.16gを加えた。
次に、反応温度を85℃に調節しながら2時間反応を続
けた後、塩化ベンゾイル 0.1gを加えて反応を停止
させた。
し、未反応H6 XDIを除去して、淡黄色透明のアロフ
ァネート基を有する化合物 350gを得た。このアロ
ファネート基を有する化合物は25℃における粘度 1
00,000cps、イソシアネート含有率 18.2
wt%、遊離1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキ
サン含有率 0.2wt%であった。また、この反応液
をNMRにより測定した結果、ウレタン基はほとんど認
められなかったが、アロファネート基/イソシアヌレー
ト基(モル比)で約4/5のイソシアヌレート基を含有
していた。
−トリレンジイソシアネート(TDI) 480gと酢
酸ブチル 500gとを混合し、この混合液にイソブタ
ノール(IBA) 20gを滴下し、80℃にて3時間
反応させた。次に、この反応液を40℃まで冷却し、4
0℃で2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フ
ェノール 0.2gを添加して10時間反応を続けた
後、塩化ベンゾイル 0.2gを加えて反応を停止させ
た。
80cps、イソシアネート含有率7.4wt%、遊離
2,4−トリレンジイソシアネート 0.3wt%、A
PHA 20であって、NMR及びIR分析の両方によ
りウレタン基及びイソシアヌレート基を含有しているこ
とが認められたが、アロファネート基の存在を確認する
ことはできなかった。
しなかった他は実施例1の場合と同様の条件で反応を行
ったが、アロファネート化触媒の添加と同時に反応液が
濁り、実用に供せるアロファネート基を有する化合物は
得られなかった。
トを使用しなかった以外は実施例4の場合と同様の条件
で反応を行ったが、触媒の添加と同時に反応液に濁りが
生じ、実用に供せるアロファネート基を有する化合物は
得られなかった。
料、アロファネート化の条件、及び生成物の特性を下記
の表3に示している。
触媒がない条件下では、イソシアネートの二量化や三量
化が進行し、又は反応が実質的に進行せず、アロファネ
ート基を有する化合物のみを含む溶液は得られなかっ
た。
硬化剤にアクリルポリオール(大日本インキ化学工業
(株)製 アクリディック A−801)を主剤として
用いた二液型樹脂組成物(当量配合)をリン酸亜鉛処理
鋼板にスプレー塗装にて平均膜厚40±5μmに塗布
し、温度25℃、相対湿度60%の条件下に7日間硬化
させたところ、優れた外観と可とう性を有する塗膜を与
えた。この塗膜の特性を測定したところ、鉛筆硬度:
F、エリクセン試験:8mm、碁盤目試験:100/1
00、耐衝撃性(1kg、1/2inch φ):50cm、耐
屈曲性:2mmという結果を得た。
ァネート化方法にあっては、ウレタン基を有する化合物
とイソシアネート基を有する化合物とを反応させてアロ
ファネート基を有する化合物を製造する際に、有機カル
ボン酸の金属塩及び有機亜リン酸エステルを用いるの
で、実質的に二量体及び三量体を含有せず、実質的に無
色のアロファネート基を有する化合物を比較的容易に製
造することができる。
上記アロファネート化方法により得られたアロファネー
ト基を有する化合物と、活性水素基を有する化合物とを
含有しており、例えば塗料、接着剤、建築材料、成形材
料等として好適である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ウレタン基を有する化合物とイソシアネ
ート基を有する化合物とを反応させてアロファネート基
を有する化合物を製造する際に、有機カルボン酸の金属
塩及び有機亜リン酸エステルを用いることを特徴とする
アロファネート化方法。 - 【請求項2】 請求項1記載のアロファネート化方法に
より得られたアロファネート基を有する化合物と、活性
水素基を有する化合物とを含有する二液型樹脂組成物。
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