JPH0818457A - Agc機能付きデルタシグマ型a/d変換器 - Google Patents

Agc機能付きデルタシグマ型a/d変換器

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JPH0818457A
JPH0818457A JP14917694A JP14917694A JPH0818457A JP H0818457 A JPH0818457 A JP H0818457A JP 14917694 A JP14917694 A JP 14917694A JP 14917694 A JP14917694 A JP 14917694A JP H0818457 A JPH0818457 A JP H0818457A
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Ichiro Fujimori
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Asahi Kasei Microdevices Corp
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Asahi Kasei Microsystems Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 AGC出力レベルを正確に保持し、可変増幅
器のノイズの影響を軽減すると共に、振幅レベル検出に
必要なハイパスフィルタの回路規模を縮小することので
きる、AGC機能付きのデルタシグマ型A/D変換器を
提供する。 【構成】 デルタシグマ変調器32は最終的に必要なA
/D変換出力のサンプリング周波数に比べて十分高い周
波数で可変増幅器の出力をオーバーサンプリングするの
で、パスバンドリップルの少ない簡単な折り返し防止フ
ィルタ31を可変増幅器30の後に挿入することが可能
である。従って、折り返しによる可変増幅器30のノイ
ズの影響はなくなる。また折り返し防止フィルタ31自
体のノイズも小さくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デジタルオーディオ・
マルチメディア等の分野において、オーディオまたは音
声等のアナログ信号をデジタル信号に変換するためのA
GC(自動利得制御)機能付きA/D変換器に関し、さ
らに詳しくは、アナログ信号の信号振幅レベルが変化し
ても、デジタル信号が所定の信号振幅レベルを維持する
AGC機能付きデルタシグマ型A/D変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来方式1 図1は、デジタルオーディオの分野で用いられている従
来のAGC機能付きA/D変換器の一例を示す。
【0003】図1において、オーディオ入力信号は、外
部制御により増幅率が変化する可変増幅器10で増幅さ
れ、その出力はハイパスフィルタ11に入力される。ハ
イパスフィルタ11は可変増幅器10の出力信号に含ま
れるDC成分を除去するためにあり、一般的に、カット
オフ周波数は10Hz程度であって、容量と抵抗で構成
される1次のCRフィルタで実現される。
【0004】ハイパスフィルタ11の出力は、ピーク検
出器12により最大振幅レベル(ピークレベル)が検出
される。検出されたピークレベルは、比較器13によっ
て基準データと比較され、その比較結果に応じて可変増
幅器10の増幅率を制御する。かかる構成により、ピー
クレベルが基準データと等しくなるように働くAGCル
ープが作られる。このAGCループにより、オーディオ
入力信号のAC信号振幅レベルが変化しても、可変増幅
器10からのAC信号のピークレベルは所定のレベルに
保持される。この所定のレベルは、AGC出力レベルと
呼ばれる。デジタルオーディオ用途では、信号のAC成
分のみが重要となるので、このようなAGC方式が適し
ている。
【0005】可変増幅器10の出力は、AGCループ内
のハイパスフィルタ11と共に、折り返し防止フィルタ
14にも入力される。この折り返し防止フィルタ14
は、A/D変換をする前に可変増幅器10の出力の信号
周波数成分を、A/D変換器のサンプリング周波数(f
s)の半分以下に帯域制限するためにある。連続したア
ナログ信号をサンプリングする時に、ナイキストの定理
により、fs/2以上の周波数成分が全てDCとfs/
2の間に現れる。これを折り返しと言う。折り返し防止
フィルタ14は、この折り返しの影響をなくすためのロ
ーパスフィルタである。
【0006】デジタルオーディオ用途では、fs=48
kHzに対して必要周波数帯域(パスバンド)は20k
Hz程度なので、折り返しを防止するためには、20k
Hzと24kHzとの間で急峻に利得が減衰するローパ
ス特性を持たなければならない。
【0007】折り返し防止フィルタ14の出力は、A/
D変換器15によりサンプリング周波数fsのデジタル
出力(A/D出力)に変換される。オーディオ用途で
は、16ビット相当のダイナミックレンジが必要となる
ので、ここでは、16ビットのA/D変換器が用いられ
ている。
【0008】上記のように図1では、AC信号成分のピ
ークレベルをAGC出力レベルに保持した可変増幅器1
0の出力を、折り返し防止フィルタ14で帯域制限し、
16ビットのA/D変換器15でデジタル信号に変換す
ることにより、AGC機能付きA/D変換器を実現して
いる。
【0009】しかし、この従来方式では、ピーク検出器
12および比較器13がアナログ回路で実現されること
から、検出結果および比較結果に誤差が生じ、AGC出
力レベルがずれるという欠点がある。
【0010】一般的なピーク検出器は、整流器と前回ま
でのピークレベルを保持するホールド回路とから構成さ
れる。
【0011】また比較器には、ピークレベルと基準デー
タの大小を判断するアナログ式のコンパレータが用いら
れる。しかも、それぞれの回路はアナログ回路なので、
ノイズとオフセットの影響を受けることになる。
【0012】従来方式2 図2は、従来方式1の欠点を解決したAGC機能付きA
/D変換器の例を示す。従来方式1と比べて最も大きな
違いは、16ビットA/D変換器22がAGCループ内
に位置することである。可変増幅器21の出力は、16
ビットのA/D変換器22でfs=48kHzの16ビ
ットデジタル出力(A/D出力)に変換されるので、ハ
イパスフィルタ23とピーク検出器24と比較器25は
デジタル回路によって実現することが可能となる。
【0013】よって、ピーク検出および基準データとの
比較は、従来方式1のようにアナログ的なノイズやオフ
セットの影響を受けない。その結果、AGC出力レベル
の正確なAGC機能付きA/D変換器を実現することが
できる。
【0014】従来方式1との他の違いとして、折り返し
防止フィルタ20が可変増幅器21の前に位置してい
る。従来方式1の説明で述べたように、折り返し防止に
必要なローパス特性は急峻である。一般的に、このよう
なローパスフィルタは、9次以上と次数が多くなり、か
つ、各次のQ値が高くなる。従って、パスバンド内の、
周波数に対する利得変動(リップル)が(+/−)0.
5dB程度と大きくなる。
【0015】AGCループは、A/D出力のピークレベ
ルをAGC出力レベルに維持するように働く。従って、
リップル特性の悪いローパスフィルタがAGCループ内
に存在すると、オーディオ入力の主周波数成分が変化し
た時、すなわち、ピークレベルに最も影響する周波数が
変化した時に、リップル特性に応じて可変増幅器21の
増幅率が変化することになる。
【0016】このような増幅率の周波数依存性は、A/
D出力では歪として現れる。この歪は、デジタルオーデ
ィオでは問題となる。そのために、図2の従来例では、
折り返し防止フィルタ20は可変増幅器21の前に位置
することになる。その結果、可変増幅器21の出力はロ
ーパスされないので、可変増幅器21が発生するノイズ
は全てfs/2の周波数以下に折り返す。例えば、可変
増幅器21のノイズ帯域がfsの50倍とすると、fs
/2以下の帯域に存在する可変増幅器21のノイズは、
従来方式1に比べて100倍になる。
【0017】可変増幅器21が発生するノイズは増幅率
と共に増加するので、特にオーディオ入力の振幅レベル
が小さい時に、ノイズの影響はより顕著に現れる。この
ように、可変増幅器21が発生するノイズの影響が大き
いと言うことが図2の方式の欠点の一つである。
【0018】また、図2の方式と従来方式1の共通の欠
点として、折り返しを防止するローパスフィルタの次数
が多いために、回路規模が大きくなり、ローパスフィル
タ自体のノイズが大きいと言うことがある。さらに、多
次で且つ各次のQ値が高いために、群遅延特性が悪いと
いうことが、共通の欠点としてある。
【0019】図2の方式の他の欠点として、デジタル回
路で実現するハイパスフィルタ23の回路規模が大きい
と言うことがある。ここで必要とされるフィルタは、カ
ットオフ周波数が10Hzで次数が1次から2次の簡単
なハイパス特性である。デジタル信号処理でフィルタを
実現するための基本回路として、乗算器とレジスタと演
算係数ROMが必要である。上記の簡単なハイパス特性
では、レジスタ数と演算係数ROMのワード数は少な
い。しかし、乗算器は小さくならない。
【0020】乗算器の回路規模は、乗算するデータのビ
ット長で決まる。ここでは、A/D変換器22のA/D
出力と、ハイパスフィルタに必要な係数ROMのビット
長で決まる。係数ROMのビット長はカットオフ周波数
の精度に依存するが、A/D出力は16ビットと大きい
ので、乗算器は小さくならない。このように、ここで
は、ハイパスフィルタ23を実現するためだけに、大規
模な乗算器を持つことになり、回路規模を考えると非効
率的である。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来方
式1では、AGC出力レベルを正確に制御することがで
きないという欠点があった。また、従来方式2では、可
変増幅器のノイズの影響を大きく受け、振幅レベル検出
に必要なハイパスフィルタの回路規模を小さくすること
ができないという欠点があった。
【0022】よって、本発明の目的は、従来技術のかか
る欠点に鑑みて、AGC出力レベルを正確に保持し、可
変増幅器のノイズの影響を軽減すると共に、振幅レベル
検出に必要なハイパスフィルタの回路規模を縮小するこ
とのできる、AGC機能付きのデルタシグマ型A/D変
換器を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、アナログ入力信号の振幅レベルが変動
した際にも、A/D変換出力信号の振幅を所定のレベル
に保持するAGC(自動利得制御)機能を有するA/D
変換器において、アナログ信号の入出力振幅比を可変設
定できる可変増幅器と、前記可変増幅器で増幅されたア
ナログ信号を、最終的に必要なサンプリング周波数より
も高い周波数でオーバーサンプリングし、1ビットまた
は多ビットの量子化データに変換するデルタシグマ変調
器と、前記量子化データを入力して、デシメーション処
理および周波数帯域制限処理を施し、最終的に必要なサ
ンプリング周波数および分解能のA/D変換出力に変換
するデジタルフィルタ部と、前記デジタルフィルタ部が
発生したデジタル信号の振幅レベルを検出するレベル検
出手段と、前記レベル検出手段の検出結果に応じて、前
記可変増幅器の入出力振幅比を設定するための増幅率を
制御する増幅率制御手段とを具備したものである。
【0024】ここで、折り返し防止のために、ローパス
フィルタをデルタシグマ変調器と可変増幅器との間に挿
入することは好適である。この時、ローパスフィルタの
カットオフ周波数を、A/D変換出力のサンプリング周
波数に応じて切り替えることも可能である。さらに、デ
ジタルフィルタ部がハイパスの信号周波数特性を有する
ことも好適である。
【0025】また、デジタルフィルタ部が2段以上のフ
ィルタ段の従属接続で構成され、レベル検出手段の入力
となるデジタル信号を出力するフィルタ段と、A/D変
換出力を出力するフィルタ段を異ならせることも可能で
ある。
【0026】また、デルタシグマ変調器の入力振幅を、
AGC機能付きデルタシグマ型A/D変換器のフルスケ
ールアナログ入力レベルよりも大きく設定したリミッタ
レベル以下に振幅制限するリミッタ手段を有することも
可能である。
【0027】また、増幅率制御手段が、レベル検出手段
の検出結果を基準デジタルデータと比較し、大小または
差を表すデジタル信号を出力する比較手段と、比較手段
の出力に依存したアナログレベルを発生するD/A変換
部と、D/A変換部の出力が変化する時定数を制御して
増幅率制御信号を発生するような時定数制御手段とで構
成され、可変増幅器の増幅率が、増幅率制御信号に応じ
て線形に変化する構成とすることも可能である。この場
合、時定数制御手段の時定数を、比較手段の出力に依存
して切り替えることも可能である。
【0028】
【作用】
1) 本発明に係るデルタシグマ型A/D変換器によれ
ば、デルタシグマ変調器は最終的に必要なA/D変換出
力のサンプリング周波数に比べて十分高い周波数で可変
増幅器の出力をオーバーサンプリングするので、パスバ
ンドリップルの少ない簡単な折り返し防止フィルタを可
変増幅器の後に挿入することが可能である。従って、折
り返しによる可変増幅器のノイズの影響はなくなる。ま
た折り返し防止フィルタ自体のノイズも小さくなる。
【0029】2) また本発明では、元々デジタルフィ
ルタ部は、デルタシグマ変調器が発生する高周波数域の
量子化ノイズを除去するために、急峻なローパスフィル
タ特性を有しているので、デジタル演算をするためのレ
ジスタ、乗算器、演算係数ROMなどの基本回路を備え
ている。よって、付加的なフィルタリング処理、例えば
ピーク検出のためのハイパスフィルタ処理を行うための
回路規模の増大は小さい。さらに、デジタルフィルタ部
を多段構成にすることにより、AGC動作に影響を与え
ずに、付加的デジタル処理機能を小さい回路規模の増大
で実現することが可能である。
【0030】3) さらに本発明によれば、デルタシグ
マ変調器の入力の振幅を制限することにより、可変増幅
器の入力振幅が急激に増大しても、デルタシグマ変調器
の安定性を保つことが可能である。
【0031】4) さらに本発明によれば、ピークレベ
ルと基準データとの比較結果をD/A変換し、D/A変
換出力が変化する時定数を制御することにより、時間に
対して線形に可変増幅器の増幅率を変化させるので、増
幅率の変化が聴感上問題とならない。
【0032】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の各実施例を
詳細に説明する。
【0033】実施例1 図3は、本発明をデジタルオーディオ用途に適用した一
実施例を示す。
【0034】本実施例において、オーディオ入力信号は
可変増幅器30で増幅され、折り返し防止フィルタ31
に入力される。折り返し防止フィルタ31の出力は、4
次のデルタシグマ変調器32により、最終的なサンプリ
ング周波数(fs)=48kHzの64倍のオーバーサ
ンプリング周波数(64fs)でサンプリングされ、1
ビットの量子化データに変換される。
【0035】第1のデジタルフィルタ33は1ビットの
量子化データを20kHzのパスバンドに帯域制限し、
fsレートの16ビットデジタル出力(A/D出力)を
発生する。第2のデジタルフィルタ34は、A/D出力
のDC成分を除去するために、カットオフ周波数=10
Hzのハイパス特性を有する。
【0036】ピーク検出器35は、第2のデジタルフィ
ルタ34の出力のピークレベルを検出する。比較器36
は、ピークレベルと基準デジタルデータを比較し、比較
結果に応じて可変増幅器30の増幅率を制御する。
【0037】上記構成により、オーディオ入力を、20
kHzパスバンドに帯域制限された48kHzサンプリ
ングレートの16ビットA/D出力に変換する。また、
AGCループはピーク検出器35の出力と基準デジタル
データが等しくなるように働くので、オーディオ入力の
振幅レベルが変動してもA/D出力の振幅レベルが変動
しない、AGC機能付きA/D変換器を実現することが
できる。
【0038】図3に示した本実施例と従来方式2との根
本的な違いは、A/D変換器がナイキストサンプリング
型ではなく、オーバーサンプリング型の一つであるデル
タシグマ型A/D変換器であると言うことである。デル
タシグマ型のA/D変換方式は、微細化プロセスを用い
てCMOS LSI化する場合には、広いダイナミック
レンジを安価なコストで達成する方式として、近年、デ
ジタルオーディオ用途のA/D変換では主流となってい
る。
【0039】ここでは、16ビット分解能相当のダイナ
ミックレンジを実現するために、4次ノイズシェイピン
グ、64倍オーバーサンプリングのデルタシグマ変調器
を用いている。また、回路はCMOSでの集積化が容易
なスイッチトキャパシタ回路で実現している。
【0040】AGCループでは、ピーク検出器35およ
び比較器36はデジタル回路で実現されるので、従来方
式1とは違い、アナログ的なノイズやオフセットの影響
を受けずに、正確にAGC出力レベルを保持することが
できる。
【0041】また、図3に示した本実施例と従来方式2
との他の違いとして、可変増幅器30の後に折り返し防
止フィルタ31を位置できることがある。デルタシグマ
変調器32は64fsでオーバーサンプリングするの
で、折り返し防止フィルタ31はパスバンド周波数と
(64fs−パスバンド周波数)との間、すなわち20
kHzと3.052MHzとの間で減衰するローパス特
性であれば良い。また、20kHz以上の必要のない周
波数成分は第1のデジタルフィルタ33で除去されるの
で、カットオフ周波数はパスバンドから十分離すことが
可能である。
【0042】従って、折り返し防止フィルタ31は、カ
ットオフ周波数が50kHz程度の1次のフィルタで十
分である。ここでは、最も簡単で回路規模の小さい、抵
抗と容量の1次のRCフィルタを用いている。1次のR
Cフィルタにはパスバンドリップルが存在しないので、
AGCループ内に位置しても、従来方式2で記述した歪
の原因にはならない。
【0043】また、カットオフ周波数はパスバンドに比
べて十分に高く、20kHz近傍の利得のドループがな
いので、AGC出力レベルのパスバンド内での周波数依
存性を完全になくすことができる。
【0044】このように、デルタシグマ変調器32がオ
ーバーサンプリングすることによって、リップル特性の
良い利得のドループも問題とならない折り返し防止フィ
ルタ31を、可変増幅器30とデルタシグマ変調器32
の間に挿入することが可能となる。
【0045】その結果、折り返しによる可変増幅器30
のノイズの影響は排除することができる。また、ここで
用いるRCフィルタは回路規模が小さく、自身もノイズ
源とはならない。さらに、折り返し防止フィルタ31を
挿入しなくても、従来方式2に比べて可変増幅器30の
ノイズの影響は小さい。デルタシグマ変調器32は64
fsでオーバーサンプリングするので、この場合、可変
増幅器30のノイズは32fs=1.536MHz以下
に折り返す。これはパスバンド内のノイズを考えた時
に、従来技術2に比べて約1/32である。
【0046】上述のように、図3に示した本実施例と従
来方式2との大きな違いとして、A/D変換がデルタシ
グマ変調器とデジタルフィルタ部を用いて行われると言
うことが挙げられる。ここでは、デジタルフィルタ部は
第1のデジタルフィルタ33と第2のデジタルフィルタ
34の2段構成になっている。第1のデジタルフィルタ
33は、デルタシグマ変調器32の出力する64fsの
量子化データに含まれるパスバンド外の量子化ノイズを
除去し、fsにデシメーションされた16ビットのA/
D出力を発生する。第2のデジタルフィルタ34は、第
2のデジタルフィルタ33の出力のうちDC成分を除去
するカットオフ周波数10Hzのハイパスフィルタであ
る。ここでは、ハイパスフィルタはピーク検出器35だ
けのために必要なので、デジタルフィルタ部を2段構成
にし、1段目の第1のデジタルフィルタ33の出力をA
/D出力としている。
【0047】第1のデジタルフィルタ33は、急峻なロ
ーパス特性を実現するために、FIR型デジタルフィル
タで構成され、大規模なレジスタと演算係数ROMと乗
算器を有している。第2のデジタルフィルタ34は、1
次のIIR型デジタルフィルタ構成なので、演算係数R
OMとレジスタはわずかで済む。また、第2のデジタル
フィルタ34は、乗算器を第1のデジタルフィルタ33
と時分割で兼用することができる。さらに、演算係数R
OMに関しては、ROM制御部を兼用している。このよ
うに、図3の構成では、ピーク検出に必要なハイパスフ
ィルタを実現するための回路規模の増加は、従来方式2
の場合に比べて小さくて済む。
【0048】上述のように、図3のような実施例を構成
することにより、可変増幅器ノイズの折り返しの影響が
排除された、そして、ピークレベル検出に必要なハイパ
スフィルタの回路規模が小さい、デジタルオーディオ用
AGC機能付きA/D変換器の実現が可能である。
【0049】なお、本実施例では、4次ノイズシェイピ
ング、1ビット量子化のデルタシグマ変調器を用いた
が、他のノイズシェピング次数や、多ビット量子化のデ
ルタシグマ変調器でも、本発明の実施が可能である。ま
た本実施例では、デジタル信号の振幅レベルを検出する
のに、ピークレベルを検出する方法を用いたが、実効値
検出等、他の検出手段でも差し支えない。
【0050】実施例2 図4は、マルチメディア用パーソナルコンピュータで用
いられる、マイクからの音声入力を対象としたAGC機
能付きA/D変換器をLSI化するのに好適な、本発明
の一実施例を示す。
【0051】図4において、マイクからの音声入力(マ
イク入力)信号は、外部電圧制御により増幅率が変化す
る可変増幅器40で増幅される。可変増幅器40の出力
は、リミッタ回路41において振幅が制限され、折り返
し防止フィルタ42に入力される。
【0052】折り返し防止フィルタ42の出力は、4次
のデルタシグマ変調器43において、最終的に必要なデ
ジタル出力(A/D出力)のサンプリング周波数(f
s)の64倍(64fs)でオーバーサンプリングさ
れ、64fsレートの1ビット量子化データに変換され
る。
【0053】第1のデジタルフィルタ44は、1ビット
量子化データを、8分の1の周波数(8fs)にデシメ
ーションされた18ビットのデジタル信号に変換する。
第2のデジタルフィルタ45はハイパス特性を有し、第
1のデジタルフィルタ44の出力のDC成分を除去した
8fsレートの18ビットデジタル信号を発生する。第
2のデジタルフィルタ45の出力は、ピーク検出器47
および第3のデジタルフィルタ46の両方に入力され
る。
【0054】第3のデジタルフィルタ46は、入力信号
をfsの10分の4(0.4fs)のパスバンドに帯域
制限し、さらに8分の1にデシメーションして、fsレ
ートの16ビットA/D出力に変換する。また、第3の
デジタルフィルタ46は外部制御の減衰量制御信号によ
り、信号振幅の減衰量が変化する減衰器機能を有する。
【0055】ピーク検出器47は、第2のデジタルフィ
ルタ45の出力振幅のピークレベルを検出する。
【0056】比較器48はピークレベルと基準デジタル
データを比較し、大小を1ビットの極性データとして出
力する。
【0057】1ビットD/A変換器49は、比較器48
の出力の極性データに応じて2つのアナログ電圧の何れ
かを出力する。この1ビットD/A変換器49の出力
は、抵抗と容量からなる時定数回路50に入力され、変
化するスピードが制御される。可変増幅器40の増幅率
は、時定数回路50の出力電圧に応じて変化する。
【0058】上記構成により、マイク入力を、0.4f
sに帯域制限されたfsレートの16ビットA/D出力
に変換し、第3のデジタルフィルタ46の出力に発生す
るA/D変換器を実現している。また、第2のデジタル
フィルタ45の出力が、ピーク検出器47、比較器4
8、1ビットD/A変換器49および時定数回路50を
介して、可変増幅器40の増幅率を制御するAGCルー
プが構成されているので、マイク入力の振幅レベルが変
動してもA/D出力の振幅レベルが変動しないAGC機
能付きのA/D変換器を実現している。
【0059】図4は、実施例1で説明した、本発明の利
点を生かした構成になっている。さらに、マルチメディ
ア用途を考慮して、実施例1とは異なるいくつかの工夫
がなされている。以下、それぞれの工夫および利点に関
して詳述していく。
【0060】マルチメディア用途とオーディオ用途で
は、AGCレンジに大きな違いがある。AGCレンジと
は、A/D出力の振幅レベルをAGC出力レベルに保つ
必要のある入力振幅レベルの最小と最大の比で、オーデ
ィオ用途では10dBから20dB、マルチメディア用
途では30dBから40dBである。
【0061】図5に、図4に示したAGC機能付きA/
D変換器のDC入出力特性を示す。この図5は、AGC
ループが、マイク入力の振幅が10mVppから320
mVppの範囲で、A/D出力の振幅をAGC出力レベ
ルに保持するように働くことを示している。A/D出力
は実際にはデジタルコードであるが、フルスケールデジ
タル出力を2.8Vppとして、デジタルコードを正規
化している。
【0062】ここでは、AGC出力レベルは2Vppで
あり、フルスケール電圧より約3dB低いレベルに設定
している。
【0063】可変増幅器40の最大/最小の増幅率は4
6dB/16dBなので、AGCレンジは30dBであ
る。このように、マイク入力を対象としたマルチメディ
ア用途では、AGCレンジが広いので、本実施例れはい
くつかの工夫が施されている。
【0064】その一つとして、可変増幅器40に外部制
御電圧に応じて線形に増幅率が変化する電圧制御型可変
増幅器(VGA)を用いている。一般的に、デジタル的
にピーク検出を行って増幅率を制御する場合は、抵抗等
の切り替えによるいくつかの増幅率設定から、デジタル
的に増幅率を選択する方式が用いられる。
【0065】しかし、AGCレンジが広い場合には、増
幅率の切り替え時に聴感上問題とならない程度に、増幅
率の設定の間隔を小さくするためには、回路規模が大き
くなってしまう。VGAでは、外部制御電圧(VGA制
御電圧)が線形に変化すれば、増幅率は線形に変化する
ので、聴感上問題にならない。
【0066】VGA制御電圧を線形に変化させる方法は
下記で詳述する。ここではVGAを用いたが、電流制御
等他の線形に増幅率を制御する手段でも良い。
【0067】二つ目の工夫として、可変増幅器40の後
にリミッタ回路41を挿入している。AGCレンジが広
いと言うことは、マイク入力の振幅レベルが最小の時
は、可変増幅器40の増幅率が大きく維持されているこ
とを意味している。
【0068】図5では、マイク入力が10mVpp以下
で増幅率は最大の46dBである。増幅率が大きい状態
でマイク入力振幅が急激に大きくなると、デルタシグマ
変調器43の入力振幅も急激に増大する。一般的に、2
次以上のデルタシグマ変調器は条件付きの安定で、限ら
れた入力範囲でしか安定動作を維持できない。
【0069】従って、入力が急激に増大すると、AGC
ループの働きで増幅率が小さくなる前に、デルタシグマ
変調器43が不安定動作状態に入り、発振やS/Nの劣
化などの不具合が生じる。不安定動作を防ぐためには、
デルタシグマ変調器43の入力の振幅を制限するリミッ
タ回路41の挿入が有効である。
【0070】マイク入力の振幅が急激に増大した後に、
増幅率が減少するまでの期間は、A/D変換動作として
は、A/D出力がフルスケールデジタル出力であれば良
い。従って、リミッタ回路41のリミッタレベルが、フ
ルスケールデジタル出力に対応するフルスケール電圧
(+/−)1.4Vよりも大きければ、A/D変換の動
作に影響を与えずに、デルタシグマ変調器43の安定性
を保つことができる。ここでは、リミッタレベルは(+
/−)1.5Vにしている。
【0071】図4では、リミッタ回路41は可変増幅器
40と折り返し防止フィルタ42の間に位置している
が、デルタシグマ変調器43の入力振幅を制限できれば
他の位置でも良い。また、可変増幅器40や折り返し防
止フィルタ42がリミッタ機能を備えることも可能であ
る。さらに、フルスケール電圧をLSIの電源電圧に近
いレベルにし、電源電圧により、可変増幅器40で自然
に振幅が制限されるようにすることも可能である。
【0072】マルチメディア用途のオーディオ用途との
他の違いとして、fsが固定でないと言うことが挙げら
れる。オーディオ用途では、fsは48kHzまたは4
4.1kHzのどちらかに固定であるが、マルチメディ
ア用途では、5.5kHzから44.1kHzの間で変
化する。
【0073】デジタルフィルタやデルタシグマ変調器
は、サンプリング動作を行う標本化回路なので、信号周
波数特性はfsに連動して変化する。しかし、線形回路
である折り返し防止フィルタのカットオフ周波数は、抵
抗や容量等の線形素子で決まるので、fsと連動しな
い。この問題を解決するために、折り返し防止フィルタ
42は抵抗R1と容量C1による一次のRCフィルタと
し、C1はLSIの外部に接続する。上記カットオフ周
波数fcは、
【0074】
【数1】 fc=1/(2π・R1・C1) …(1) で与えられる。従って、C1を外部で変えることにより
自由にカットオフ周波数を制御できるので、fsが変化
しても可変増幅器40のノイズの折り返しの影響を有効
になくすことができる。ここでは、カットオフ周波数を
決める線形素子を外部接続にすることにより可変可能と
したが、他に、fsの変化をLSI内部で自動的に検出
して、カットオフ周波数を切り替えることも可能であ
る。
【0075】本実施例では、デジタルフィルタ部は3段
構成に成っている。先に述べた実施例1との違いは、パ
スバンドに帯域制限するフィルタリングと、デシメーシ
ョンを行うデジタルフィルタ処理が第1のデジタルフィ
ルタ44と第3のデジタルフィルタ46の2段に分かれ
ていることである。
【0076】マルチメディア用途では、マイク入力の他
に、CDROMやFM音源など様々な入力媒体が存在す
る。そのため、様々な媒体からの信号をミキシングする
ことを考慮して、それぞれの媒体からの信号の減衰量を
独立に制御する必要がある。これは、マイク信号を入力
とするAGC機能付きA/D変換器では、AGCループ
とは独立して動作する減衰器機能の必要性を意味してい
る。
【0077】ここでは、フィルタリングおよびデシメー
ション処理を2段で行い、前段の第1のデジタルフィル
タ44のみをAGCループ内に位置させ、後段の第3の
デジタルフィルタ46に減衰器機能を持たせている。こ
の構成により、AGCループの動作に影響を与えず、A
/D出力の減衰量を制御できる。第3のデジタルフィル
タ46での減衰器機能は、デジタル演算に用いられる係
数ROMを可変にすることにより実現できる。
【0078】従って、回路規模の増加は、A/D変換器
と独立して減衰器を持つ場合に比べて小さくなる。例え
ば、6dBステップで減衰量を制御する場合には、係数
ROMのビットシフトだけで済む。このように、本発明
を利用すると、元々デジタル演算を行うデジタルフィル
タが存在するので、マルチメディア用途に必要な減衰器
機能を付加することによる回路規模の増大は、従来技術
に比べて小さくなる。
【0079】また、図4のようなデジタルフィルタ部の
多段構成により、ピーク検出器47の周波数特性もキャ
ンセルすることも可能である。ピーク検出器47の周波
数特性と理想特性の差を第1のデジタルフィルタ44が
補正し、第3のデジタルフィルタ46がその補正分を打
ち消せば、A/D出力にも、AGCループ動作にも、ピ
ーク検出器47の周波数特性は影響しない。このデジタ
ル処理の付加は、第1のデジタルフィルタ44と第3の
デジタルフィルタ46の係数ROMの変更だけなので、
回路規模は増加しない。
【0080】前述の説明では、線形に変化する電圧でV
GAを制御すれば、増幅率の変化は聴感上問題とならな
いと述べた。本実施例では、このようなVGA制御電圧
を、小さい回路規模で発生するために、1ビットD/A
変換器49と時定数回路50との組み合わせを用いてい
る。
【0081】1ビットD/A変換器49は、比較器48
の出力の1ビットの極性データに応じて、2つのスイッ
チを切り替えて、VdaまたはGNDどちらかのアナロ
グ電圧を出力する。このままでは、1ビットD/A変換
器49の出力は方形波である。そこで、時定数回路50
を介し、時間的な変化を決められた時定数の過渡応答に
制限して、VGA制御電圧としている。時定数回路50
は、2つの抵抗R10,R11と容量C10とで構成さ
れている。時定数は抵抗と容量の積なので、Vda方向
に変化する時はR10とC10、GND方向に変化する
時はR11とC10で決まる。
【0082】この時定数が十分大きければ(一般的に2
0msec以上)、VGA制御電圧の変化による増幅率
の変化は聴感上問題とならない。1ビットD/A変換器
49の変換周期は1/8fsで、上記時定数に比べて十
分小さい。従って、マイク入力の振幅が一定の場合、V
GA制御電圧は、AGC出力レベルを維持するための増
幅率に対応する制御電圧を中心として、極小振幅ののこ
ぎり波となる。また、マイク入力の振幅が変化した場
合、VGA制御電圧は時定数回路50の時定数で滑らか
に変化する。
【0083】このように、図4の構成により、デジタル
処理でピークレベルと基準デジタルデータの比較を行っ
ても、時間に対して線形に変化するVGA制御電圧を発
生することが可能になる。ここでは、回路規模を小さく
するために、1ビット出力の比較器48と1ビットD/
A変換器49を用いたが、多ビット出力の比較器と多ビ
ットのD/A変換器でも同じ効果が得られる。
【0084】マルチメディア用途を対象とした場合に必
要な他の工夫として、時定数回路50のR10とR11
を別の抵抗値にして、比較器48の出力の極性データに
応じて時定数を変えている。これは、マイク入力の振幅
が急激に増大した時と、振幅が急激に減少した時とで、
可変増幅器40の増幅率が変化する時定数を切り替える
ことを目的としている。
【0085】入力振幅が急激に増大して、増幅率を小さ
くするようにAGCループが働く状態をアタック状態と
言い、入力振幅が急激に減少して、増幅率を大きくする
ようにAGCループが働く状態をディケイ状態と言う。
マイクの音声入力を対象とした時、AGC動作が聴感上
不自然とならないためには、一般的に、ディケイ状態は
アタック状態に比べて、増幅率が変化する時定数を10
倍以上大きくする必要がある。そのために本実施例で
は、R10とR11をそれぞれ470キロオームと47
キロオームにしている。C10は共通で1μFなので、
ディケイ状態の時定数Tdcyは、
【0086】
【数2】 Tdcy=R10・C10=470[msec] …(2) で与えられ、アタック状態の時定数Tatkは、
【0087】
【数3】 Tatk=R11・C10=47[msec] …(3) で与えられ、TdcyはTatkの10倍になってい
る。
【0088】図6は、ディケイ状態でのトランジェント
動作を示す(但し、描画技術のうえから、包絡線のみを
示し、信号部分については省略してある。)。マイク入
力の周波数は1kHzで、振幅が320mVppから1
0mVppに急激に減少した場合のA/D出力を示す。
図6でも、図5と同じように、A/D出力のデジタルコ
ードとしてフルスケール電圧を2.8Vppとして正規
化している。ディケイ状態では比較器48の極性データ
“0”が連続するので、VGA制御電圧が変化する時定
数はTdcyに固定される。
【0089】図6の状態では、増幅率はAGCレンジの
端から端まで変化することになるので、A/D出力の振
幅がAGCレベル(2Vpp)の10%から90%まで
変化する時間は、
【0090】
【数4】 Tdcy・(ln0.9−ln0.1)=1.03[sec] …(4) で与えられる。
【0091】図7は、アタック状態でのトランジェント
動作を示す(但し、図6と同じく包絡線のみを示し、細
かな信号部分については省略してある。)。ここでもマ
イク入力周波数は同じく1kHzであり、振幅が10m
Vppから320mVppに急激に増大した場合を示
す。この場合は、VGA制御電圧が変化する時定数はT
atkに固定である。増幅率が小さくなるまでの期間
は、A/D出力の振幅はフルスケール電圧に制限され
る。このように、本実施例で用いたVGA制御電圧の発
生方法を用いれば、2種類の抵抗を切り替えるだけで、
簡単にアタック状態とディケイ状態での時定数を変える
ことが可能である。
【0092】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明によれば、従
来技術では実現できなかった、AGC出力レベルを正確
に制御し、なおかつ、可変増幅器のノイズの影響を軽減
することが可能になる。
【0093】また、ピーク検出のハイパスフィルタ等の
デジタル演算処理を付加するための回路規模の増大は、
従来技術に比べて小さくなる。
【0094】さらに、AGCレンジが広い場合でも、聴
感上問題とならないように可変増幅器の増幅率を制御す
ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来から知られているデジタルオーディオ用A
GC機能付きA/D変換器(従来方式1)を示すブロッ
ク図である。
【図2】従来から知られているデジタルオーディオ用A
GC機能付きA/D変換器(従来方式2)を示すブロッ
ク図である。
【図3】本発明の一実施例によるデジタルオーディオ用
AGC機能付きデルタシグマ型A/D変換器を示すブロ
ック図である。
【図4】本発明のその他の実施例によるマルチメディア
用AGC機能付きデルタシグマ型A/D変換器を示すブ
ロック図である。
【図5】図4におけるDC入出力特性を示した線図であ
る。
【図6】図4におけるディケイ状態でのトランジェント
動作を示す線図である。
【図7】図4におけるアタック状態でのトランジェント
動作を示す線図である。
【符号の説明】
30 可変増幅器 31 折り返しフィルタ 32 ΔΣ変調器 33,34 デジタルフィルタ 35 ピーク検出器 36 比較器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ入力信号の振幅レベルが変動し
    た際にも、A/D変換出力信号の振幅を所定のレベルに
    保持するAGC(自動利得制御)機能を有するA/D変
    換器において、 アナログ信号の入出力振幅比を可変設定できる可変増幅
    器と、 前記可変増幅器で増幅されたアナログ信号を、最終的に
    必要なサンプリング周波数よりも高い周波数でオーバー
    サンプリングし、1ビットまたは多ビットの量子化デー
    タに変換するデルタシグマ変調器と、 前記量子化データを入力して、デシメーション処理およ
    び周波数帯域制限処理を施し、最終的に必要なサンプリ
    ング周波数および分解能のA/D変換出力に変換するデ
    ジタルフィルタ部と、 前記デジタルフィルタ部が発生したデジタル信号の振幅
    レベルを検出するレベル検出手段と、 前記レベル検出手段の検出結果に応じて、前記可変増幅
    器の入出力振幅比を設定するための増幅率を制御する増
    幅率制御手段とを具備したことを特徴とするAGC機能
    付きデルタシグマ型A/D変換器。
  2. 【請求項2】 前記デジタルフィルタ部がハイパスの信
    号周波数特性を有することを特徴とする請求項1に記載
    のAGC機能付きデルタシグマ型A/D変換器。
  3. 【請求項3】 折り返し防止のために、ローパスフィル
    タを、前記デルタシグマ変調器と前記可変増幅器との間
    に挿入することを特徴とする請求項1に記載のAGC機
    能付きデルタシグマ型A/D変換器。
  4. 【請求項4】 前記ローパスフィルタのカットオフ周波
    数を、前記A/D変換出力のサンプリング周波数に応じ
    て切り替える手段を有することを特徴とする請求項3に
    記載のAGC機能付きデルタシグマ型A/D変換器。
  5. 【請求項5】 前記デジタルフィルタ部が2段以上のフ
    ィルタ段の従属接続で構成され、前記レベル検出手段の
    入力となるデジタル信号を出力するフィルタ段と、前記
    A/D変換出力を出力するフィルタ段とが異なることを
    特徴とする請求項1に記載のAGC機能付きデルタシグ
    マ型A/D変換器。
  6. 【請求項6】 前記デルタシグマ変調器の入力振幅を、
    当該AGC機能付きデルタシグマ型A/D変換器のフル
    スケールアナログ入力レベルよりも大きく設定したリミ
    ッタレベル以下に、振幅制限するリミッタ手段を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のAGC機能付きデル
    タシグマ型A/D変換器。
  7. 【請求項7】 前記増幅率制御手段が、 前記レベル検出手段の検出結果を基準デジタルデータと
    比較し、大小または差を表すデジタル信号を出力する比
    較手段と、 前記比較手段の出力に依存したアナログレベルを発生す
    るD/A変換部と、 前記D/A変換部の出力が変化する時、定数を制御して
    増幅率制御信号を発生する時定数制御手段とで構成さ
    れ、 前記可変増幅器の増幅率が、前記増幅率制御信号に応じ
    て線形に変化することを特徴とする請求項1に記載のA
    GC機能付きデルタシグマ型A/D変換器。
  8. 【請求項8】 前記時定数制御手段の時定数を、前記比
    較手段の出力に依存して切り替えることを特徴とする請
    求項7に記載のAGC機能付きデルタシグマ型A/D変
    換器。
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