JPH08177957A - 防振ゴムおよび防振用ダンパおよび防振支持装置 - Google Patents

防振ゴムおよび防振用ダンパおよび防振支持装置

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JPH08177957A
JPH08177957A JP32188494A JP32188494A JPH08177957A JP H08177957 A JPH08177957 A JP H08177957A JP 32188494 A JP32188494 A JP 32188494A JP 32188494 A JP32188494 A JP 32188494A JP H08177957 A JPH08177957 A JP H08177957A
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JP
Japan
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vibration
hardness
rubber
support
spring
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Application number
JP32188494A
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English (en)
Inventor
Teruo Fujioka
輝郎 藤岡
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Yamauchi Corp
Original Assignee
Yamauchi Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大きな防振効果が得られ、組立が簡単にな
り、オイル漏れによる精密機器の損傷の心配もない防振
用ダンパを提供する。 【構成】 支持体Fにホルダ3を取り付け、そのホルダ
3に防振ゴム1を保持し、その防振ゴム1と被支持体D
の間に間隙を空け、防振ゴム1の有底の凹部1bに支持
ピン2の一端を嵌挿し、他端を被支持体Dに嵌挿固定
し、さらに、スプリング4を設けて支持体Fと被支持体
Dの間に弾性支持力を働かせる。前記凹部1bにより、
防振ゴム1の内面には、凸部1cが形成されている。前
記防振ゴム1は、硬度(JIS A)が10゜以下の低
硬度エラストマー製の中空かつ薄肉の円錐体である。 【効果】 複雑な振動モードでも、振動を十分に吸収で
きる。粘性オイルを用いないため、組立てが簡単にな
り、コストが安くて済む。また、オイル漏れにより精密
機器に損傷を与える心配もない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、防振ゴムおよび防振
用ダンパおよび防振支持装置に関し、さらに詳しくは、
携帯用コンパクトディスクプレーヤー、車載用コンパク
トディスクプレーヤー、ハードディスクドライブ等の精
密機器の防振に用いられる防振ゴムおよび防振用ダンパ
および防振支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に、従来の防振用ダンパの一例を示
す。この防振用ダンパ700は、軟質ゴムからなる密閉
容器71aの内部に粘性オイル75を充填したもので、
上部の中央に支持ピン72を嵌挿支持し得る有底の凹部
71bを有している。このような防振ゴム700は、オ
イルダンパと呼ばれており、例えば特開平3−2398
31号公報に記載されている。また、かかる防振ゴム7
00を用いた防振支持装置は、例えば特開平6−119
770号公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の防振ダンパ
700は、防振特性に優れていることから、精密機器の
防振用に広く用いられている。しかし、粘性オイル75
を密封する必要があるため、組立が煩雑になり、製造コ
ストが高くなる問題点がある。また、時としてオイル漏
れが発生し、精密機器に損傷を与える問題点がある。そ
こで、この発明の目的は、組立が簡単でオイル漏れが発
生せず、安価で、しかも従来のオイルダンパと同等の優
れた防振特性が得られる防振ゴムおよび防振用ダンパお
よび防振支持装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、この発
明は、中空かつ薄肉の略円錐状または略半球状の防振主
体部を有し、その防振主体部は、スプリング式かたさ試
験機による硬度(JIS A)が10゜以下の低硬度エ
ラストマーで構成され、外面略中央に支持ピンを嵌挿す
るための有底の凹部を有し、その凹部によって内面略中
央に凸部が形成されていることを特徴とする防振ゴムを
提供する。第2の観点では、この発明は、中空かつ薄肉
の略円錐状または略半球状の防振主体部を有し、その防
振主体部は、スプリング式かたさ試験機による硬度(ア
スカー C硬度)が5゜〜35゜の範囲内にある低硬度
エラストマーで構成され、外面略中央に支持ピンを嵌挿
するための有底の凹部を有し、その凹部によって内面略
中央に凸部が形成されていることを特徴とする防振ゴム
を提供する。第3の観点では、この発明は、上記構成の
防振ゴムにおいて、上記防振主体部を構成する低硬度エ
ラストマーの厚みが0.5mm〜2.0mmの範囲内に
あることを特徴とする防振ゴムを提供する。
【0005】第4の観点では、この発明は、中空かつ薄
肉の略円錐状または略半球状の頭部と、この頭部に連な
る胴部とからなり、前記頭部は、スプリング式かたさ試
験機による硬度(JIS A)が10゜以下の低硬度エ
ラストマーで構成され、外面略中央に支持ピンを嵌挿す
るための有底の凹部を有し、その凹部によって内面略中
央に凸部が形成されていることを特徴とする防振ゴムを
提供する。第5の観点では、この発明は、中空かつ薄肉
の略円錐状または略半球状の頭部と、この頭部に連なる
胴部とからなり、前記頭部は、スプリング式かたさ試験
機による硬度(アスカー C硬度)が5゜〜35゜の範
囲内にある低硬度エラストマーで構成され、外面略中央
に支持ピンを嵌挿するための有底の凹部を有し、その凹
部によって内面略中央に凸部が形成されていることを特
徴とする防振ゴムを提供する。第6の観点では、この発
明は、上記構成の防振ゴムにおいて、上記防振主体部を
構成する低硬度エラストマーの厚みが0.5mm〜2.
0mmの範囲内にあることを特徴とする防振ゴムを提供
する。
【0006】第7の観点では、この発明は、上記構成の
防振ゴムと、その防振ゴムを保持するホルダとを備えた
ことを特徴とする防振用ダンパを提供する。
【0007】第8の観点では、この発明は、上記構成の
防振用ダンパと、その防振用ダンパの前記防振ゴムの前
記凹部に一端が嵌挿され被支持体(または支持体)に他
端が固定される支持ピンと、前記防振用ダンパの前記ホ
ルダを支持体(または被支持体)に取り付ける取付け手
段と、前記支持体と前記被支持体の間に弾性支持力を働
かせるバネとを具備したことを特徴とする防振支持装置
を提供する。第9の観点では、この発明は、上記構成の
防振支持装置において、前記バネが、前記防振用ダンパ
の前記ホルダと前記被支持体(または支持体)の間に前
記支持ピンを覆って取り付けられたスプリングであるこ
とを特徴とする防振支持装置を提供する。
【0008】
【作用】上記第1の観点から第3の観点による防振ゴム
では、防振主体部を略円錐状または略半球状の低硬度エ
ラストマーで構成している。このため、垂直方向の振動
に対しては、支持ピンに伝わる振動を凹部の底の狭い面
積で受けることができ、この振動を、支持ピンを囲む凹
部の伸縮と、略円錐状または略半球状の防振主体部の撓
みで効果的に減衰させることが出来る。また、水平方向
の振動に対しては、防振主体部内部の凸部と防振主体部
外壁との間に空隙が形成されているために、主として略
円錐状または略半球状の防振主体部の撓みによって上記
凸部が水平方向に適度に動くことができ、この振動を効
果的に減衰させることが出来る。このように、上記第1
の観点から第3の観点による防振ゴムでは、垂直方向だ
けでなく、水平方向の振動に対しても、これを有効に減
衰させることが出来る。
【0009】そして、上記第1の観点による防振ゴムで
は、防振主体部を、スプリング式かたさ試験機による硬
度(JIS A)が10゜以下の低硬度エラストマーで
構成しているので、防振ゴムの硬度特性と上記形状との
相乗的な作用によって優れた防振特性が得られるもので
ある。なお、防振主体部を、硬度(JIS A)が5゜
以下の低硬度エラストマーで構成すれば、特に優れた防
振特性が得られるために、より好ましい。
【0010】また、上記第2の観点による防振ゴムで
は、防振主体部を、スプリング式かたさ試験機による硬
度(アスカー C硬度)が5゜〜35゜の範囲内にある
低硬度エラストマーで構成しているので、防振ゴムの硬
度特性と上記形状との相乗的な作用によって優れた防振
特性が得られるものである。硬度(アスカー C硬度)
が5゜よりも低い場合には、防振主体部の形状が維持で
きないため、好ましくない。一方、硬度(アスカー C
硬度)が35゜よりも高い場合には、防振特性が悪くな
るため、好ましくない。なお、硬度(アスカー C硬
度)が10゜〜30゜の範囲内にある低硬度エラストマ
ーで構成すれば、特に優れた防振特性が得られるため
に、より好ましい。
【0011】また、上記第3の観点による防振ゴムで
は、上記第1または第2の観点による作用に加えて、防
振主体部を構成する低硬度エラストマーの厚みを0.5
mm〜2.0mmの範囲内としているので、さらに優れ
た防振特性が得られる。なお、耐久性の観点からは、こ
の厚みは0.8mm以上が好ましい。従って、防振主体
部を構成する低硬度エラストマーの厚みを0.8mm〜
2.0mmの範囲内とするのが、より好ましい。
【0012】上記第4の観点から第6の観点による防振
ゴムは、中空かつ薄肉の略円錐状または略半球状の頭部
と、この頭部に連なる胴部とからなっている。この防振
ゴムにおいては、主として防振に寄与するのは前記頭部
であって、この頭部は前記第1の観点から第3の観点に
よる防振ゴムにおける防振主体部に相当するものであ
る。従って、この第4の観点から第6の観点による防振
ゴムでも、前記第1の観点から第3の観点による防振ゴ
ムと同様に、優れた防振特性を得ることが出来る。ま
た、胴部は、主として防振ゴムの固定の安定性および取
り付けの容易性に寄与するものである。このような観点
からすれば、この胴部は、頭部よりも硬度の高い金属材
料、合成樹脂材料、ゴム材料などの別材料で構成した方
がよいが、成形の容易さからすれば、頭部と同一の材料
で一体成形するのが好ましい。そして、頭部と胴部とを
一体成形する場合には、胴部の肉厚を頭部の肉厚より大
きくする方が好ましい。また、防振ゴムをホルダに取り
付けて用いる場合には、この胴部をホルダに適合する形
状とすればよい。
【0013】本発明に使用する低硬度エラストマーは、
液状ゴムを主成分として、これに可塑剤、フィラー、老
化防止剤、消泡剤、触媒、顔料などの添加剤を混合分散
させ、これを所定の金型内に注型して硬化させたものを
用いるのが好ましい。上記液状ゴムとしては、例えばポ
リウレタンゴム、チオコールゴム、ポリブタジエンゴ
ム,クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジ
エンゴム等を用いることが出来る。このようにすれば、
本発明に適した低硬度で薄肉の防振ゴムを成形すること
が出来る。
【0014】上記第7の観点による防振用ダンパでは、
上記第1の観点から上記第6の観点による防振ゴムを、
この防振ゴムを保持するホルダに取り付けるため、防振
ゴムによって優れた防振特性が得られると共に、ホルダ
によって支持体または被支持体への固定が安定し、取り
付け作業も容易になる。上記ホルダの材料は、合成樹
脂、金属、ゴム、熱可塑性エラストマーなど、要求に応
じて適宜選択することが出来る。また、ホルダに防振ゴ
ムを保持するのは、嵌め込み、機械的な保持、粘着剤に
よる固定、接着剤による接着など、要求特性を損わない
範囲で適宜選択することが出来る。
【0015】上記第8の観点および上記第9の観点によ
る防振支持装置では、上記第7の観点による防振用ダン
パの凹部に支持ピンの一端が嵌挿され、支持ピンの他端
は被支持体(または支持体)に固定されている。このよ
うにすれば、支持ピンに伝わる振動を凹部のみで受ける
ことができ、防振用ダンパと被支持体(または支持体)
とは、凹部以外で接触することがないので、支持ピンの
動きに対する許容性があり、複雑な振動モードに対して
も良好な防振特性が得られる。
【0016】また、防振用ダンパとバネとを併用してい
るため、被支持体の支持をバネに担当させ、防振用ダン
パには防振機能のみを担当させることが出来る。このた
め、防振ゴムに硬度の小さい低硬度エラストマーを採用
でき、大きな防振効果が得られると共に、防振用ダンパ
の耐久性を向上させることが出来る。上記バネとして
は、スプリング、板バネ、皿バネ、空気バネなどの各種
のバネを用いることが可能である。上記バネは、防振用
ダンパから独立した位置に取り付けてもよいが、上記第
9の観点による防振支持装置のように、上記バネをスプ
リングとし、防振用ダンパのホルダと被支持体(または
支持体)との間に支持ピンを覆って取り付けるようにし
てもよい。
【0017】前記防振用ダンパの前記ホルダを支持体
(または被支持体)に取り付ける取付手段としては、嵌
め込み、ねじ止め、粘着剤による固定、接着剤による接
着など、適宜選択することが可能である。
【0018】
【実施例】以下、図に示す実施例によりこの発明をさら
に詳細に説明する。なお、これによりこの発明が限定さ
れるものではない。図1は、この発明の一実施例の防振
ゴム1を示す断面図である。この防振ゴム1は、頭部1
aと、この頭部1aに連なる胴部1dからなる。前記頭
部1aは中空かつ薄肉の円錐状であって、防振主体部と
なるものである。前記胴部1dは中空の円筒状である。
防振ゴム1のサイズは、例えば高さ10mm、外径10
mmである。頭部1aの肉厚は、0.8mmである。な
お、前記頭部を半球状としてもよい。また、前記胴部1
dを省略してもよい。前記頭部1aの外面中央には、支
持ピン2を嵌挿支持し得る有底の凹部1bがあり、この
凹部1bによって、頭部1aの内面中央に凸部1cが形
成されている。凹部1bの内径は、抜け止めのため、前
記支持ピン2の外径より小さくなっている。凹部1bの
深さは、約6mmである。
【0019】前記胴部1dの底は、全部が開口してい
る。なお、胴部1dに底を付けてもよい。また、胴部1
dに底を付け、その底の一部のみを開口してもよい。
【0020】上記防振ゴム1は、硬度(JAS A)が
2゜、硬度(アスカー C硬度)が20゜のポリウレタ
ン系エラストマーからなっており、液状ポリウレタンゴ
ムを用いて注型により頭部1aと胴部1bとを一体成形
したものである。
【0021】なお、前記防振ゴム1の表面のべたつきを
抑えるため、表面にタルク,シリカ等の粉末をまぶした
り、紫外線処理してもよい。
【0022】以上の防振ゴム1によれば、粘性オイルを
用いないでもオイルダンパーと同等の防振特性を得るこ
とが出来る。また、粘性オイルを用いないため、組立が
簡単で、オイル漏れが発生しない。
【0023】図2は、この発明の一実施例の防振用ダン
パ10を示す断面図である。この防振用ダンパ10は、
上記防振ゴム1をホルダ3に圧入して構成されている。
前記ホルダ3は、ポリアセタール製の有底円筒体であ
り、筒部3aと底部3cとからなる。前記筒部3aの内
壁には、リング状突出部3bを有している。また、底部
3cには、通気孔3dと取付孔3eを有している。通気
孔3dの孔径を変えると、防振性能を調整できる。な
お、通気孔3dを設けない構造としてもよい。ホルダ3
は、防振ゴム1の胴部1dの周りを筒部3aで囲むと共
に防振ゴム1の頭部1aと胴部1dの継ぎ目の段部1f
をリング状突出部3bで抑えるように防振ゴムを保持し
ている。なお、防振ゴム1の胴部1dとホルダ3の筒部
3aとを接着してもよい。ホルダ3のサイズは、例えば
高さ14mm、外径14mmである。この防振用ダンパ
10は、取付孔3eで、ネジにより支持体(または被支
持体)に取り付けることが出来る。以上の防振用ダンパ
10によれば、ホルダ3に取り付けることによって、支
持体(または被支持体)への取り付けが安定し、取り付
け作業も容易になる。
【0024】図3は、この発明の一実施例の防振支持装
置100の構成図である。この防振支持装置100は、
被支持体Dを支持体Fから吊り下げるスプリング5と、
被支持体Dの側面および底面と支持体Fの間に設置され
た防振支持機構100aとから構成されている。図4
は、上記防振支持機構100aを示す端面図である。こ
の防振支持機構100aは、支持ピン2と、防振用ダン
パ10と、スプリング4とを具備して構成されている。
前記支持ピン2は、ステンレス製であり、その中央付近
に突部2aを有している。また、支持ピン2の一端は防
振ゴム1の凹部1bに嵌挿され、他端は被支持体Dに嵌
挿されており、他端は被支持体Dに嵌挿によって固定さ
れている。支持ピン2のサイズは、例えば長さ16m
m、直径1mmである。前記防振用ダンパ10のホルダ
3は、ネジBにより支持体Fに取り付けられている。前
記スプリング4は、円錐型圧縮コイルスプリングであ
り、ホルダ3のリング状突出部3bと被支持体Dとの間
に支持ピン2を覆って取り付けられている。
【0025】なお、この実施例では、スプリング4およ
びスプリング5の2種類のスプリングを用いているが、
いずれか一方のみを用いてもよい。また、スプリング5
に代えて、板バネ、皿バネ、空気バネなどの各種のバネ
を用いてもよい。
【0026】以上の防振支持装置100によれば、被支
持体Dの重量の支持をスプリング4とスプリング5とに
担当させ、防振用ダンパ10には防振機能のみを担当さ
せる構造としたため、防振用ダンパ10の防振ゴム1に
硬度(Hs)の小さい低硬度エラストマーを採用でき、
大きな防振効果が得られる。また、防振用ダンパ10の
耐久性を向上できる。
【0027】−試験例− 上記防振用ダンパ10に対する振動減衰試験を行った。
すなわち、加振機の上に上記防振用ダンパ10を4個載
せ、それら防振用ダンパ10の上に170gのアクリル
板を載せ、そのアクリル板の上に加速度ピックアップを
取り付け、入力加速度1,0Gのときの加振機から加速
度ピックアップに伝わる共振周波数特性を計測した。計
測結果は、上下方向の共振周波数12.50Hz、Q=
4.3dB、左右方向の共振周波数10.00Hz、Q
=4.3dBであった。一方、従来のオイルダンパ70
0についても、同じ方法で共振周波数特性を計測した。
計測結果は、上下方向の共振周波数11.25Hz、Q
=4.0dB、左右方向の共振周波数12.00Hz、
Q=4.0dBであった。このように、上記防振用ダン
パ10によれば、上記防振ゴム1を用いているため、粘
性オイルを用いないでもオイルダンパ700と同等の防
振特性を得ることが出来る。
【0028】
【発明の効果】この発明の防振ゴムおよび防振用ダンパ
および防振支持装置によれば、以上の構成としたので、
垂直方向だけでなく、水平方向の振動に対しても、優れ
た防振効果を発揮することが出来る。また、粘性オイル
を使用しないため、組立てが容易になり、製造コストが
安くて済む。また、オイル漏れにより精密機器に損傷を
与える心配もない。また、この発明の防振用ダンパによ
れば、上記防振ゴムをホルダに取り付けるため、支持体
(または被支持体)への固定が安定し、取り付け作業が
容易になる。さらに、この発明の防振支持装置によれ
ば、被支持体の支持をバネに担当させ、防振用ダンパに
は防振機能のみをを担当させることが出来るため、防振
ゴムに硬度(Hs)の小さい低硬度エラストマーを採用
でき、大きな防振効果が得られる。また、防振用ダンパ
の耐久性を向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の防振ゴムを示す断面図で
ある。
【図2】この発明の一実施例の防振用ダンパを示す断面
図である。
【図3】この発明の一実施例の防振支持装置を示す断面
図である。
【図4】図3の防振支持装置における防振支持機構を示
す端面図である。
【図5】従来の防振用ダンパの一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 防振ゴム 1a 頭部 1b 凹部 1c 凸部 1d 胴部 1f 段部 2 支持ピン 3 ホルダ 4 スプリング 5 スプリング 10 防振用ダンパ 100 防振支持装置 100a 防振支持機構 700 防振用ダンパ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】第4の観点では、この発明は、中空かつ薄
肉の略円錐状または略半球状の頭部と、この頭部に連な
る胴部とからなり、前記頭部は、スプリング式かたさ試
験機による硬度(JIS A)が10゜以下の低硬度エ
ラストマーで構成され、外面略中央に支持ピンを嵌挿す
るための有底の凹部を有し、その凹部によって内面略中
央に凸部が形成されていることを特徴とする防振ゴムを
提供する。第5の観点では、この発明は、中空かつ薄肉
の略円錐状または略半球状の頭部と、この頭部に連なる
胴部とからなり、前記頭部は、スプリング式かたさ試験
機による硬度(アスカー C硬度)が5゜〜35°の範
囲内にある低硬度エラストマーで構成され、外面略中央
に支持ピンを嵌挿するための有底の凹部を有し、その凹
部によって内面略中央に凸部が形成されていることを特
徴とする防振ゴムを提供する。第6の観点では、この発
明は、第4または第5の観点の防振ゴムにおいて、上記
部を構成する低硬度エラストマーの厚みが0.5mm
〜2.0mmの範囲内にあることを特徴とする防振ゴム
を提供する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】上記防振ゴム1は、硬度(JIS A)が
2゜、硬度(アスカー C硬度)が20゜のポリウレタ
ン系エラストマーからなっており、液状ポリウレタンゴ
ムを用いて注型により頭部1aと胴部1とを一体成形
したものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】図3は、この発明の一実施例の防振支持装
置100の構成図である。この防振支持装置100は、
被支持体Dを支持体Fから吊り下げるスプリング5と、
被支持体Dの側面および底面と支持体Fの間に設置され
た防振支持機構100aとから構成されている。図4
は、上記防振支持機構100aを示す端面図である。こ
の防振支持機構100aは、支持ピン2と、防振用ダン
パ10と、スプリング4とを具備して構成されている。
前記支持ピン2は、ステンレス製であり、その中央付近
に突部2aを有している。また、支持ピン2の一端は防
振ゴム1の凹部1bに嵌挿され、他端は被支持体Dに嵌
挿によって固定されている。支持ピン2のサイズは、例
えば長さ16mm、直径1mmである。前記防振用ダン
パ10のホルダ3は、ネジBにより支持体Fに取り付け
られている。前記スプリング4は、円錐型圧縮コイルス
プリングであり、ホルダ3のリング状突出部3bと被支
持体Dとの間に支持ピン2を覆って取り付けられてい
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】この発明の一実施例の防振支持装置を示す構成
図である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空かつ薄肉の略円錐状または略半球状
    の防振主体部を有し、その防振主体部は、スプリング式
    かたさ試験機による硬度(JIS A)が10゜以下の
    低硬度エラストマーで構成され、外面略中央に支持ピン
    を嵌挿するための有底の凹部を有し、その凹部によって
    内面略中央に凸部が形成されていることを特徴とする防
    振ゴム。
  2. 【請求項2】 中空かつ薄肉の略円錐状または略半球状
    の防振主体部を有し、その防振主体部は、スプリング式
    かたさ試験機による硬度(アスカー C硬度)が5゜〜
    35゜の範囲内にある低硬度エラストマーで構成され、
    外面略中央に支持ピンを嵌挿するための有底の凹部を有
    し、その凹部によって内面略中央に凸部が形成されてい
    ることを特徴とする防振ゴム。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の防振ゴ
    ムにおいて、上記防振主体部を構成する低硬度エラスト
    マーの厚みが0.5mm〜2.0mmの範囲内にあるこ
    とを特徴とする防振ゴム。
  4. 【請求項4】 中空かつ薄肉の略円錐状または略半球状
    の頭部と、この頭部に連なる胴部とからなり、前記頭部
    は、スプリング式かたさ試験機による硬度(JIS
    A)が10゜以下の低硬度エラストマーで構成され、外
    面略中央に支持ピンを嵌挿するための有底の凹部を有
    し、その凹部によって内面略中央に凸部が形成されてい
    ることを特徴とする防振ゴム。
  5. 【請求項5】 中空かつ薄肉の略円錐状または略半球状
    の頭部と、この頭部に連なる胴部とからなり、前記頭部
    は、スプリング式かたさ試験機による硬度(アスカー
    C硬度)が5゜〜35゜の範囲内にある低硬度エラスト
    マーで構成され、外面略中央に支持ピンを嵌挿するため
    の有底の凹部を有し、その凹部によって内面略中央に凸
    部が形成されていることを特徴とする防振ゴム。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載の防振ゴ
    ムにおいて、上記防振主体部を構成する低硬度エラスト
    マーの厚みが0.5mm〜2.0mmの範囲内にあるこ
    とを特徴とする防振ゴム。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかに記載
    の防振ゴムと、その防振ゴムを保持するホルダとを備え
    たことを特徴とする防振用ダンパ。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の防振用ダンパと、その
    防振用ダンパの前記防振ゴムの前記凹部に一端が嵌挿さ
    れ被支持体(または支持体)に他端が固定される支持ピ
    ンと、前記防振用ダンパの前記ホルダを支持体(または
    被支持体)に取り付ける取付手段と、前記支持体と前記
    被支持体の間に弾性支持力を働かせるバネとを具備した
    ことを特徴とする防振支持装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の防振支持装置におい
    て、前記バネが、前記防振用ダンパの前記ホルダと前記
    被支持体(または支持体)の間に前記支持ピンを覆って
    取り付けられたスプリングを含むことを特徴とする防振
    支持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003049116A1 (en) * 2001-10-20 2003-06-12 Alpha Precision Co., Ltd. Vibration-proof damper

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JPH06123321A (ja) * 1992-08-31 1994-05-06 Hokushin Ind Inc ダンパー

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