JP2009257442A - 粘性流体封入ダンパー - Google Patents
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Abstract
【課題】ばね一体型粘性流体封入ダンパーについてディスク装置等への組付前の未使用状態と組付後の使用状態との間で、あるいは組付後の使用状態で、ばね部材の撓み状態を調整できるようにする。
【解決手段】密閉容器17に係止溝26bを形成した差込凹部26aを設ける。固定部材18には係止突起18eを形成した取付軸部18aを設ける。係止溝26bに対する係止突起18eの係止位置、つまり差込凹部26aに対する取付軸部18aの差込深さを変えることで、圧縮コイルばね19の撓み状態を調整することができる。
【選択図】図1
【解決手段】密閉容器17に係止溝26bを形成した差込凹部26aを設ける。固定部材18には係止突起18eを形成した取付軸部18aを設ける。係止溝26bに対する係止突起18eの係止位置、つまり差込凹部26aに対する取付軸部18aの差込深さを変えることで、圧縮コイルばね19の撓み状態を調整することができる。
【選択図】図1
Description
この発明は、車載用、民生用を含めた音響機器、映像機器、情報機器、各種精密機器などに用いられるハードディスクドライブ(HDD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)等のディスク状記録媒体(以下、ディスクという。)を再生するディスク装置や車載用電子制御ユニットの防振対象物の振動を減衰する粘性流体封入ダンパーに関する。
例えばディスク装置では、内部振動や外部振動によって再生エラーが起こり易く、筐体等の「支持体」と、筐体に内蔵されモータやディスクテーブル等により構成されるメカニカルシャーシ等の「被支持体」との間の振動伝達経路に、粘性流体封入ダンパーと吊下げばね等のコイルスプリングを取付けて、メカニカルシャーシを防振支持するのが一般的である。
例えば図27で示すように、粘性流体封入ダンパー1は、密閉容器2の可撓部3がメカニカルシャーシ4に設けた硬質の取付シャフト5に固定されるとともに、密閉容器2の蓋部6が取付ねじNによって筐体7に固定されることで、メカニカルシャーシ4と筐体7の間に取付けられる。吊下げばね8は、一端が筐体7に取付けられ、他端がメカニカルシャーシ4に取付けられることで、メカニカルシャーシ4(被支持体)を筐体7(支持体)の中で浮動状態で支持する。このようにディスク装置9では粘性流体封入ダンパー1と吊下げばね8とを併用してメカニカルシャーシ4を防振支持する。
粘性流体封入ダンパー1は、図28で示すように、密閉容器2の内部にシリコーンオイル等の粘性流体10を封入したものである。密閉容器2は、硬質の熱可塑性樹脂でなる筒状(本例では円筒状)の周壁部11を備えており、その一端側はゴム状弾性体(本例では熱可塑性エラストマー)でなる可撓部3にて封止される。フランジ付きの他端側は、周壁部11と同材質の蓋部6にて封止される。可撓部3には密閉容器2の内部に向けて突出する有底円筒状の攪拌筒部12が形成されている。符号13は取付凹部で、ここに取付シャフト5を挿入し保持される。周壁部11と可撓部3は二色成形による熱融着で固着・封止し、周壁部11と蓋部6は超音波融着で固着・封止することで、密閉容器2の液密性を実現している。
このような粘性流体封入ダンパー1は、ディスク装置9に振動が加わると、取付シャフト5を通じて攪拌筒部12が上下左右方向(三次元方向)に連動し、密閉容器2の中に封入した粘性流体10を攪拌して生じる抵抗によって振動減衰効果を発揮する。
このような粘性流体封入ダンパー1は、ディスク装置9に振動が加わると、取付シャフト5を通じて攪拌筒部12が上下左右方向(三次元方向)に連動し、密閉容器2の中に封入した粘性流体10を攪拌して生じる抵抗によって振動減衰効果を発揮する。
ところで、粘性流体封入ダンパーの中には、前述の吊下げばね8と同等の支持力を発揮するばねを一体化した“ばね一体型”粘性流体封入ダンパーが知られている。これには例えば、図29のように密閉容器2とその周囲を取り巻く圧縮コイルばね14とを一体化したもの(特許文献1)や、図31のように樹脂板ばね15を一体化したもの(特許文献2)等があり、これらによれば圧縮コイルばね14等が密閉容器2とを同時にディスク装置に組付けることができる利点がある。
特開2006−329342号公報
特開2006−46606号公報
しかしながら、圧縮コイルばね14等は、ディスク装置に組付後の使用状態で、メカニカルシャーシ4(被支持体)の重量をプリロード(予圧)として支持することで、密閉容器2の可撓部3を、メカニカルシャーシ4の静荷重によって弾性変形させないようにするための支持力を発揮するものである。このためディスク装置への組付前の未使用状態における圧縮コイルばね14や樹脂板ばね15は、自由長に伸びようとする復元力によって可撓部3を図30,図32のように引き伸ばしてしまう。すると密閉容器2の見かけ上の容積が増大し内部が減圧状態となることによって、外部の空気が可撓部3を通じて密閉容器2の中に入り込み、それによって使用状態における粘性流体封入ダンパーの振動減衰特性が著しく低下することがある。
この不都合を解決するには、ばね一体型粘性流体封入ダンパーに、未使用状態の圧縮コイルばね14等を使用状態と同等に圧縮する圧縮固定治具を取付けて、可撓部3の伸びを防ぐ方法がある。しかしながら、圧縮固定治具の着脱に手間が掛かる上に、ディスク装置への組付後の使用状態で使わない無駄な部品点数が増えてしまい不経済でもある。
この不都合を解決するには、ばね一体型粘性流体封入ダンパーに、未使用状態の圧縮コイルばね14等を使用状態と同等に圧縮する圧縮固定治具を取付けて、可撓部3の伸びを防ぐ方法がある。しかしながら、圧縮固定治具の着脱に手間が掛かる上に、ディスク装置への組付後の使用状態で使わない無駄な部品点数が増えてしまい不経済でもある。
以上のような従来技術を背景になされたのが本発明である。すなわち本発明の目的は、ばね一体型粘性流体封入ダンパーについて、ディスク装置等への組付前の未使用状態におけるばね部材による可撓部の変形を抑え、組付後の使用状態で所期の振動減衰効果を発揮できるようにすることにある。また、本発明の他の目的は、ばね一体型粘性流体封入ダンパーについて、ディスク装置等への組付前の未使用状態と組付後の使用状態との間で、あるいは組付後の使用状態で、ばね部材の撓み状態を調整できるようにすることにある。
上記目的を達成すべく、本発明は以下のように構成される。
(1)本発明は、支持体又は防振対象物となる被支持体の何れか一方に取付けられ、内部に振動減衰用の粘性流体を封入した密閉容器と、
前記何れか他方に取付ける固定部材と、
密閉容器と固定部材とを相互に離間する方向へ撓み状態で付勢しつつその何れかに取付けた被支持体を弾性支持するばね部材と、を備えており、
密閉容器と固定部材に、密閉容器と固定部材とを相互に連結し、且つ該連結状態の密閉容器と固定部材とで挟持するばね部材の撓み状態を調整可能とする連結手段を備える粘性流体封入ダンパーとする。
前記何れか他方に取付ける固定部材と、
密閉容器と固定部材とを相互に離間する方向へ撓み状態で付勢しつつその何れかに取付けた被支持体を弾性支持するばね部材と、を備えており、
密閉容器と固定部材に、密閉容器と固定部材とを相互に連結し、且つ該連結状態の密閉容器と固定部材とで挟持するばね部材の撓み状態を調整可能とする連結手段を備える粘性流体封入ダンパーとする。
密閉容器と固定部材に、密閉容器と固定部材とを相互に連結し、且つ該連結状態の密閉容器と固定部材とで挟持するばね部材の撓み状態を調整可能とする連結手段を備える。この連結手段は、密閉容器と固定部材を相互に連結し、且つその連結状態にある密閉容器と固定部材とがばね部材を挟持することから、密閉容器、固定部材、ばね部材を一体化した、単一部品としての“ばね一体型粘性流体封入ダンパー”を実現することができる。
また、連結手段は、密閉容器と固定部材とで挟持するばね部材の撓み状態(撓み量)を変化させて調整することができる。従来のばね一体型粘性流体封入ダンパーでは、ディスク装置等への組付前の未使用状態で、ばね部材が密閉容器の可撓部を引き伸ばし、これにより見かけ上減圧状態となった密閉容器の中に、外部から可撓部を通じて空気が入り込み、減衰特性を損ねるおそれがある。しかしながら、本発明では連結手段によってばね部材の撓み状態(撓み量)を調整できることから、例えば前述の未使用状態で、密閉容器の内部が見かけ上減圧状態とならないよう、ばね部材の撓み状態を調整することが可能であり、従来技術のような不都合を回避することができる。また、連結手段は、ばね部材の撓み状態を調整できるため、防振対象物や防振特性に応じて自由長や弾性が相違するばね部材を適宜選択して使用することもできる。
しかも本発明では、ディスク装置等の防振対象物への組付前の未使用状態で、特別な圧縮固定治具等を必ずしも用いなくてよいため、その着脱に手間が掛からず、組付後の使用状態で使わない部品を使用せずに済む。
(2)前記連結手段は、密閉容器又は固定部材の何れか一方に設けられ、前記何れか他方に向けて伸長する連結軸と、当該他方に設けられ連結軸を差し込んで保持する軸受け部にて構成される。
軸受け部に対して連結軸を差し込むことで、密閉容器と固定部材とを容易に一体化することができる。また、軸受け部に対する連結軸の差込み量(差込み深さ)を調整することで、ばね部材の撓み状態を容易に調整することができる。
軸受け部に対して連結軸を差し込むことで、密閉容器と固定部材とを容易に一体化することができる。また、軸受け部に対する連結軸の差込み量(差込み深さ)を調整することで、ばね部材の撓み状態を容易に調整することができる。
(3)本発明の前記連結手段は、ばね部材の撓み状態を調整可能とするものであるが、その撓み状態を調整する具体例の一つとして、前記連結手段は、弾性力を発揮しない自由長の状態と、弾性力を発揮し被支持体を弾性支持する所定の撓み変形状態との間で、ばね部材の撓み状態の初期設定を調整可能として構成することができる。
これによれば、ディスク装置等への組付前の未使用状態においては、弾性力を発揮しない自由長の状態であるため、密閉容器の内部が見かけ上減圧状態とならず、可撓部を通じて外部の空気が密閉容器の内部に入り込んで減衰性能を損ねるような不都合がない。他方、ディスク装置等への組付後の使用状態においては、所定の撓み変形状態で被支持体を弾性支持しつつ振動減衰効果を発揮できる。
これによれば、ディスク装置等への組付前の未使用状態においては、弾性力を発揮しない自由長の状態であるため、密閉容器の内部が見かけ上減圧状態とならず、可撓部を通じて外部の空気が密閉容器の内部に入り込んで減衰性能を損ねるような不都合がない。他方、ディスク装置等への組付後の使用状態においては、所定の撓み変形状態で被支持体を弾性支持しつつ振動減衰効果を発揮できる。
(4)また、ばね部材の撓み状態を調整する他の具体例として、前記連結手段は、弾性力を発揮し被支持体を弾性支持する複数の撓み変形状態に、ばね部材の撓み状態の初期設定を調整可能として構成することができる。
これによれば、例えばディスク装置等への組付後の使用状態で、ばね部材の撓み状態の初期設定を、複数の撓み変形状態に調整できるため、防振対象物の重量、粘性流体封入ダンパーの取付個数など個別具体的な防振支持状況に応じて、ばね部材の弾性を変更できる。
これによれば、例えばディスク装置等への組付後の使用状態で、ばね部材の撓み状態の初期設定を、複数の撓み変形状態に調整できるため、防振対象物の重量、粘性流体封入ダンパーの取付個数など個別具体的な防振支持状況に応じて、ばね部材の弾性を変更できる。
(5)前記連結軸は密閉容器に固定部材へ向けて突設したものであり、軸受け部は固定部材に設けられ連結軸の差し込みを受けてこれを保持する連結孔として構成することができる。
連結孔に対して連結軸を差し込むことで、密閉容器と固定部材とを容易に一体化することができる。また、差込み量(差込み深さ)の調整によって、ばね部材の撓み状態を容易に調整することができる。さらに、連結軸は、密閉容器の内部に向けて突設したものではなく外部に向けて突設したものであるため、密閉容器に封入する振動減衰用の粘性流体の充填量を多くすることができ、振動減衰効果の向上に寄与することができる。
連結孔に対して連結軸を差し込むことで、密閉容器と固定部材とを容易に一体化することができる。また、差込み量(差込み深さ)の調整によって、ばね部材の撓み状態を容易に調整することができる。さらに、連結軸は、密閉容器の内部に向けて突設したものではなく外部に向けて突設したものであるため、密閉容器に封入する振動減衰用の粘性流体の充填量を多くすることができ、振動減衰効果の向上に寄与することができる。
(6)前記連結孔は、固定部材における連結軸との同軸上位置に形成した筒状突起の内周面として構成できる。
筒状突起の内周面を連結孔とすることで、連結軸の保持長さが長くなるため、連結孔が孔軸方向で長さのある筒状ではない単なる孔状の場合と比較して、連結軸の軸交差方向に対するぐらつきを抑えることができる。したがって連結軸と連結孔との安定した連結状態を確保することができる。この結果、支持体と被支持体の位相差を確実に密閉容器に伝えることができ、密閉容器の内部に封入される粘性流体による粘性抵抗を効果的に発揮させて振動を減衰することができる。
筒状突起の内周面を連結孔とすることで、連結軸の保持長さが長くなるため、連結孔が孔軸方向で長さのある筒状ではない単なる孔状の場合と比較して、連結軸の軸交差方向に対するぐらつきを抑えることができる。したがって連結軸と連結孔との安定した連結状態を確保することができる。この結果、支持体と被支持体の位相差を確実に密閉容器に伝えることができ、密閉容器の内部に封入される粘性流体による粘性抵抗を効果的に発揮させて振動を減衰することができる。
(7)前記連結軸は固定部材に密閉容器へ向けて突設したものであり、軸受け部は密閉容器における固定部材との対向部位に設けられ連結軸の差し込みを受けてこれを保持する連結凹部として構成できる。
連結凹部に対する連結軸の差し込みによって、密閉容器と固定部材とを容易に一体化することができる。また、差込み量(差込み深さ)の調整によって、ばね部材の撓み状態を容易に調整することができる。
連結凹部に対する連結軸の差し込みによって、密閉容器と固定部材とを容易に一体化することができる。また、差込み量(差込み深さ)の調整によって、ばね部材の撓み状態を容易に調整することができる。
(8)前記連結凹部は、粘性流体を攪拌可能として密閉容器の内部に突出する有底筒状の攪拌筒部に形成した差込凹部として構成できる。
粘性流体封入ダンパーには、密閉容器に封入した粘性流体の攪拌により生じる抵抗により振動減衰を行うものが知られているが、こうした従来構造の攪拌筒部を備える粘性流体封入ダンパーについても、本発明を適用することができる。
粘性流体封入ダンパーには、密閉容器に封入した粘性流体の攪拌により生じる抵抗により振動減衰を行うものが知られているが、こうした従来構造の攪拌筒部を備える粘性流体封入ダンパーについても、本発明を適用することができる。
(9)前記連結軸と軸受け部は、軸受け部に対する連結軸の差込方向に沿う複数位置で相互に連結可能な固定突起と固定溝とを有するものとして構成できる。
連結軸と軸受け部が、固定突起と固定溝とを有しており、これらは軸受け部に対する連結軸の差込方向に沿う複数位置で相互に連結できる。このため固定突起と固定溝との連結位置を変えることで連結軸の差込み量(差込み深さ)を変更し、ばね部材の撓み状態を調整することができる。
そのような連結位置の設定数は最低2箇所として設定することができる。また、設定上限数は、連結軸や軸受け部に設けることができる物理的・構造的な限界の範囲内で設定することができるが、連結位置の数が多ければ多いほど、ディスク装置等の防振対象物の個体差等に応じて、ばね部材の撓み状態の小刻みな設定・調整・最適化が可能である。このように連結位置を増やすには、固定突起と固定溝を複数設ければよいが、それらの数は必ずしも同数である必要はない。例えば1つの固定突起を2つの固定溝に順に係合させる形態や、逆に2つの固定突起を順に1つの固定溝に係合させる形態がある。
以上の固定突起と固定溝は、より具体的には例えば次のような2つの実施態様として構成できる。
連結軸と軸受け部が、固定突起と固定溝とを有しており、これらは軸受け部に対する連結軸の差込方向に沿う複数位置で相互に連結できる。このため固定突起と固定溝との連結位置を変えることで連結軸の差込み量(差込み深さ)を変更し、ばね部材の撓み状態を調整することができる。
そのような連結位置の設定数は最低2箇所として設定することができる。また、設定上限数は、連結軸や軸受け部に設けることができる物理的・構造的な限界の範囲内で設定することができるが、連結位置の数が多ければ多いほど、ディスク装置等の防振対象物の個体差等に応じて、ばね部材の撓み状態の小刻みな設定・調整・最適化が可能である。このように連結位置を増やすには、固定突起と固定溝を複数設ければよいが、それらの数は必ずしも同数である必要はない。例えば1つの固定突起を2つの固定溝に順に係合させる形態や、逆に2つの固定突起を順に1つの固定溝に係合させる形態がある。
以上の固定突起と固定溝は、より具体的には例えば次のような2つの実施態様として構成できる。
(10)第1に、前記固定突起は、連結軸又は軸受け部に前記差込方向で相互に離間させて形成した係止突起であり、固定溝は、軸受け部又は連結軸に設けられ該固定突起と係止する係止凹部として構成できる。
これによれば、係止突起(固定突起)と係止凹部(固定溝)とが“段階的”に係止するため、容易に差し込み量を多段で調整することができる。
これによれば、係止突起(固定突起)と係止凹部(固定溝)とが“段階的”に係止するため、容易に差し込み量を多段で調整することができる。
(11)第2に、前記固定突起は、連結軸にその長手方向に沿って形成した雄ねじ部であり、固定溝は、軸受け部に設けられ雄ねじ部と螺合する雌ねじ部として構成できる。
これによれば、雄ねじ部(固定突起)と雌ねじ部(固定溝)との螺合による係止を“連続的”に変化させることができるため、容易に差し込み量を微調整することができる。
これによれば、雄ねじ部(固定突起)と雌ねじ部(固定溝)との螺合による係止を“連続的”に変化させることができるため、容易に差し込み量を微調整することができる。
(12)前記連結軸にはその軸心方向に沿うピン孔を形成し、且つ連結軸を軸受け部に連結した状態でピン孔に挿入され、軸受け部との間で連結軸を挟持し抜け止めするアンカピンを設けるものとして構成できる。
連結軸を軸受け部と連結した状態で、連結軸のピン孔にアンカピンを挿入することで、アンカピンと軸受け部とで連結軸を強固に挟持して抜止めすることができる。よって軸受け部に対して連結軸を強固に固定することができる。
連結軸を軸受け部と連結した状態で、連結軸のピン孔にアンカピンを挿入することで、アンカピンと軸受け部とで連結軸を強固に挟持して抜止めすることができる。よって軸受け部に対して連結軸を強固に固定することができる。
(13)前記アンカピンは固定部材に一体形成するものとして構成できる。
アンカピンが固定部材の一部分となるため、部品点数を増加させることなくアンカピンの挿入による連結軸の抜止め機能を実現することができる。このような固定部材は、例えばアンカピンを一体形成した樹脂成形体として構成することができる。
アンカピンが固定部材の一部分となるため、部品点数を増加させることなくアンカピンの挿入による連結軸の抜止め機能を実現することができる。このような固定部材は、例えばアンカピンを一体形成した樹脂成形体として構成することができる。
(14)前記連結軸と軸受け部は、連結軸の軸交差方向で連通するピン孔と、該ピン孔に挿通されて連結軸と軸受け部とを固定する固定ピンとを備えるものとして構成できる。
これによれば、連結軸の軸交差方向で固定ピンが連結軸を抜け止めするので、連結軸を確実に固定できる。
これによれば、連結軸の軸交差方向で固定ピンが連結軸を抜け止めするので、連結軸を確実に固定できる。
(15)前記連結軸と軸受け部は硬質材にて構成することができる。
これによれば、連結軸と軸受け部との連結を、連結時の発生音や振動によって確認することができる。例えば、連結軸に係止突起を設け、軸受け部に係止凹部を設けた場合、係止突起が係止凹部に嵌り込む際に“カチッ”と鳴るロック音を発生させることができ、これを聴取することで確実に連結したことを容易に確認することができる。
これによれば、連結軸と軸受け部との連結を、連結時の発生音や振動によって確認することができる。例えば、連結軸に係止突起を設け、軸受け部に係止凹部を設けた場合、係止突起が係止凹部に嵌り込む際に“カチッ”と鳴るロック音を発生させることができ、これを聴取することで確実に連結したことを容易に確認することができる。
本発明の粘性流体封入ダンパーによれば、連結手段が密閉容器と固定部材を相互に連結し、且つその連結状態にある密閉容器と固定部材とがばね部材を挟持して、密閉容器、固定部材、ばね部材を一体化した“ばね一体型粘性流体封入ダンパー”として構成することができる。よって、ディスク装置等の防振対象物への組付作業を容易に行うことができる。
しかも、その連結手段は、連結状態の密閉容器と固定部材とで挟持するばね部材の撓み状態(撓み量)を変化させて調整できるため、ディスク装置等への組付前の未使用状態と組付後の使用状態との間で、あるいは組付後の使用状態で、ばね部材の撓み状態を容易に調整することができる。よって、組付後の使用状態で防振対象物や意図する防振性能・特性に応じた振動減衰特性を発揮することができる。
しかも、その連結手段は、連結状態の密閉容器と固定部材とで挟持するばね部材の撓み状態(撓み量)を変化させて調整できるため、ディスク装置等への組付前の未使用状態と組付後の使用状態との間で、あるいは組付後の使用状態で、ばね部材の撓み状態を容易に調整することができる。よって、組付後の使用状態で防振対象物や意図する防振性能・特性に応じた振動減衰特性を発揮することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、背景技術との共通部分や実施形態間の共通部分については、同一の符号を付すか、符号は異なるが同一の用語を使用することとして重複説明を省略する。
各実施形態では、ディスク装置の防振に本発明の粘性流体封入ダンパーを適用する例を説明する。しかしながら防振対象物はディスク装置に限られるものではなく、例えば車載用の電子制御装置の防振に本発明の粘性流体封入ダンパーを適用することもできる。この場合は、例えば「支持体」を電子制御装置の筐体とし、「被支持体」を筐体に収容する回路基板として設定することができる。また、「支持体」を電子制御装置とし、「被支持体」を電子制御装置の取付構造部材として設定することができる。
第1実施形態〔図1〜図4〕:
第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16は、密閉容器17、固定部材18、ばね部材としての圧縮コイルばね19を備えている。
第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16は、密閉容器17、固定部材18、ばね部材としての圧縮コイルばね19を備えている。
部材構成の説明;
密閉容器17は、ドーム状の容器本体20、蓋体21、環状の封止部材22を備えており、内部には粘性流体10を封入している。
密閉容器17は、ドーム状の容器本体20、蓋体21、環状の封止部材22を備えており、内部には粘性流体10を封入している。
容器本体20は、ゴム状弾性体でなり、一端開口の逆椀状に形成されている。すなわち、円環状の開口端23(図3参照)の側から順に、円筒状の周壁部24、断面蛇腹状の可撓部25、有底円筒状の取付部26が単一の成形体として形成されている。
開口端23には、全周に亘り外方へ突出する鍔部27が設けられている。鍔部27は、蓋体21と封止部材22によって圧縮状態で挟持される部分であり、封止部材22の嵌合突起22aを嵌入するための嵌合凹部27aが形成されている。上下に突出する周状のリブ27b、27bは、蓋体21と封止部材22による圧縮力を高めて境界部分の液密性を向上するために形成されている(図3参照)。
周壁部24は、円筒状薄膜として形成されている。その上端には断面蛇腹状の可撓部25が形成されており、可撓部25の中央には取付部26が形成されている。取付部26には、固定部材18の取付軸部18aを挿入する差込凹部26aが形成されており、その内周面には2つの円環状の係止溝26bが形成されている。また、取付部26の下端は、容器本体20の内部に突出するように形成されている。したがって、取付部26は、差込凹部26aに挿入した取付軸部18aと一体に連動して、密閉容器17の内部で粘性流体10を攪拌する攪拌筒部として機能する。
蓋体21は、熱可塑性の硬質樹脂で円板状に形成されている。蓋体21の周縁には、容器本体20の鍔部27の外周面と接触するとともに封止部材22に対して固着する、固着面部21aが全周にわたって形成されている。このような蓋体21は、容器本体20の開口端23を閉塞し、封止部材22に対しては超音波融着にて固着されている。
封止部材22は、熱可塑性硬質樹脂にて円環状に形成されている。封止部材22の内縁上端には、鍔部27の嵌合凹部27aに嵌入させる断面T字形状の嵌合突起22aが内方に突出して設けられている。嵌合突起22aの基端側は、蓋体21の固着面部21aと固着する固着面部22bを構成している。さらにこの嵌合突起22aにおける固定部材18との対向面側は、圧縮コイルばね19の端部を受ける密閉容器17の側の取付部22cを構成している。このような封止部材22には、筐体7(支持体)の取付孔(図2参照)の孔縁の内面及び外面に対して回転係合する取付固定部22dが形成されており、これによって密閉容器17が筐体7に固定される。
固定部材18は、熱可塑性硬質樹脂で略円板状に形成されている。円板状の基部18bには、取付軸部18a、固定溝18c、固定爪部18dが形成されている。
取付軸部18aは、基部18bにおける密閉容器17との対向面の中央部分に突設されており、密閉容器17の差込凹部26aに挿入されて保持される。取付軸部18aの外周面には、取付軸部18aの軸交差方向に突出する係止突起18eが、全周にわたって形成されており、且つ係止突起18eは取付軸部18aの長手方向における2箇所に離間して形成されている。2つの係止突起18eの間隔は、差込凹部26aの2つの係止溝26bの間隔と同じに形成されている。
固定溝18cは、基部18bの裏面の外縁側に円環状に設けられ、その外周壁は内周壁より高く形成されている。この固定溝18cには圧縮コイルばね19の他端が固定される。
固定爪部18dは、基部18bの上面に2つ設けられ、被支持体であるメカニカルシャーシ4に設けられた透孔の孔縁に係合することにより、固定部材18をメカニカルシャーシ4に固定させる。一対の固定爪部18dの間には折止め突起18fが形成されている。折止め突起18fは、固定爪部18dを透孔の孔縁に係合させる際に、固定爪部18dが透孔に対して斜めに無理に押し込まれることで折れないように、固定爪部18dの曲がりを規制するものである。
圧縮コイルばね19は金属でなり、一端側の径よりも他端側の径がやや大きくしたテーパー状となっている。その一端は密閉容器17の封止部材22の取付部22cに固定され、他端は固定部材18の固定溝18cに固定される。そのように圧縮コイルばね19を固定部材18の側において大径としているのは、粘性流体封入ダンパー16が圧縮されて可撓部25が膨出変形した際に、可撓部25が圧縮コイルばね19と接触して擦れて磨耗したり破損したりすることを防止するためである。なお、圧縮コイルばね19は、金属製だけでなく、セラミック製や硬質樹脂製のものとしてもよい。
材質の説明;
ここで粘性流体封入ダンパー16の構成部材の材質について説明する(以下の説明は後述の各実施形態についても共通である)。
ここで粘性流体封入ダンパー16の構成部材の材質について説明する(以下の説明は後述の各実施形態についても共通である)。
密閉容器17の容器本体20を構成する「ゴム状弾性体」の材質は、減衰効果を有する合成ゴム、熱可塑性エラストマーが好ましい。
例えば、合成ゴムとしては、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴムなどが挙げられ、熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
例えば、合成ゴムとしては、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴムなどが挙げられ、熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
密閉容器17の蓋体21、封止部材22、固定部材18等を構成する硬質樹脂の材質は、機械的強度、耐熱性、耐久性、寸法精度、信頼性などが優れ、軽量で加工が容易なことにより熱可塑性樹脂が好ましい。
例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・スチレン・アクリレート樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリウレタン樹脂、液晶ポリマーなどの単体、あるいはこれらの複合体が挙げられる。熱可塑性樹脂に粉末形状や繊維形状の金属、ガラス、フィラーなどの充填剤を添加し、寸法精度や耐熱性を高めることもできる。
なお、硬質樹脂に熱可塑性樹脂を用いてゴム状弾性体に熱可塑性エラストマーを用いた場合は、二色成形やインサート成形により硬質樹脂とゴム状弾性体との一体化が可能となり、生産効率を大きく高めることが可能である。
例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・スチレン・アクリレート樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリウレタン樹脂、液晶ポリマーなどの単体、あるいはこれらの複合体が挙げられる。熱可塑性樹脂に粉末形状や繊維形状の金属、ガラス、フィラーなどの充填剤を添加し、寸法精度や耐熱性を高めることもできる。
なお、硬質樹脂に熱可塑性樹脂を用いてゴム状弾性体に熱可塑性エラストマーを用いた場合は、二色成形やインサート成形により硬質樹脂とゴム状弾性体との一体化が可能となり、生産効率を大きく高めることが可能である。
粘性流体10の材質は、液体、又は液体にその液体と反応、溶解しない固体粒子を添加したものが好ましい。
例えば、液体としては、シリコーン系オイル、パラフィン系オイル、エステル系オイル、液状ゴム等が挙げられ、固体粒子としては、これら液体と反応、溶解しないものが挙げられる。特に、液体としては、温度依存性、耐熱性、信頼性などが優れるシリコーン系オイルが好ましく、具体的には、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が挙げられる。シリコーン系オイルに添加する固体粒子としては、シリコーンレジン粉末、ポリメチルシルセスキオキサン粉末、湿式シリカ、乾式シリカ、ガラスビーズ、ガラスバルーンなどが挙げられ、これらを単独もしくは複数組合せて用いる。なお、固体粒子に表面処理を施し、液体との親和性を高めたり、液体中での分散性を高めたりすることもできる。
例えば、液体としては、シリコーン系オイル、パラフィン系オイル、エステル系オイル、液状ゴム等が挙げられ、固体粒子としては、これら液体と反応、溶解しないものが挙げられる。特に、液体としては、温度依存性、耐熱性、信頼性などが優れるシリコーン系オイルが好ましく、具体的には、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が挙げられる。シリコーン系オイルに添加する固体粒子としては、シリコーンレジン粉末、ポリメチルシルセスキオキサン粉末、湿式シリカ、乾式シリカ、ガラスビーズ、ガラスバルーンなどが挙げられ、これらを単独もしくは複数組合せて用いる。なお、固体粒子に表面処理を施し、液体との親和性を高めたり、液体中での分散性を高めたりすることもできる。
組付前の未使用状態と組付後の使用状態の説明;
次に、粘性流体封入ダンパー16について、ディスク装置への組付前の未使用状態とディスク装置への組付後の使用状態を説明する。
次に、粘性流体封入ダンパー16について、ディスク装置への組付前の未使用状態とディスク装置への組付後の使用状態を説明する。
ディスク装置への組付前の未使用状態にある粘性流体封入ダンパー16は、図1で示すように、密閉容器17における差込凹部26aの開口側の係止溝26bと、固定部材18における取付軸部18aの先端側の係止突起18eとを係止させ、これにより密閉容器17と固定部材18とを相互に連結した状態としている。
この状態における差込凹部26aに対する取付軸部18aの差込み量(差込み深さ)は小さく(浅く)、可撓部25が圧縮コイルばね19の復元力によって殆ど引き伸ばされない状態となっている。つまり圧縮コイルばね19は自由長の状態となっている。
この状態における差込凹部26aに対する取付軸部18aの差込み量(差込み深さ)は小さく(浅く)、可撓部25が圧縮コイルばね19の復元力によって殆ど引き伸ばされない状態となっている。つまり圧縮コイルばね19は自由長の状態となっている。
これに対して、ディスク装置への組付後の使用状態における粘性流体封入ダンパー16では、図2で示すように、取付軸部18aを深く押し込むことで、密閉容器17における差込凹部26aの底側の係止溝26bと、固定部材18における取付軸部18aの先端側の係止突起18eとを係止させ、これにより密閉容器17と固定部材18とを相互に連結した状態としている。
この状態における差込凹部26aに対する取付軸部18aの差込み量(差込み深さ)は、前述の未使用状態のときよりも大きく(深く)、圧縮コイルばね19は、メカニカルシャーシ4の静荷重を予圧として受けて圧縮された撓み状態で、密閉容器17(取付部22c)と固定部材18(固定溝18c)とによって挟持される。こうして可撓部25は、ディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
この状態における差込凹部26aに対する取付軸部18aの差込み量(差込み深さ)は、前述の未使用状態のときよりも大きく(深く)、圧縮コイルばね19は、メカニカルシャーシ4の静荷重を予圧として受けて圧縮された撓み状態で、密閉容器17(取付部22c)と固定部材18(固定溝18c)とによって挟持される。こうして可撓部25は、ディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
第1実施形態の作用・効果;
次に、第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16の作用・効果を説明する。
次に、第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16の作用・効果を説明する。
密閉容器17と固定部材18とを繋ぐ連結手段として取付軸部18aと差込凹部26aを備えており、これらによって連結される密閉容器17と固定部材18とが、圧縮コイルばね19を挟持する。こうして粘性流体封入ダンパー16は、密閉容器17、固定部材18、圧縮コイルばね19を一体化した単一部品としての“ばね一体型粘性流体封入ダンパー”として構成することができる。よって、ディスク装置等への組付作業を容易に行うことができる。
連結手段としての取付軸部18aと差込凹部26aは、それらの差込み量を変えることで、連結状態の密閉容器17と固定部材18とで挟持する圧縮コイルばね19の撓み状態(撓み量)を変化させて調整することができる。すなわち、図1のようなディスク装置等への組付前の未使用状態と、図2のような組付後の使用状態との間で、差込凹部26aに対する取付軸部18aの差込深さを変更することで、圧縮コイルばね19の撓み状態を調整することができる。よって、組付後の使用状態で防振対象物や目的とする防振性能に応じた振動減衰特性を発揮することができる。
なお、図1と図2では、組付前後の状態で差込量(連結位置)を変更しているが、圧縮コイルばね19に異なる防振特性を持たせるために組付後の使用状態で、差込凹部26aに対する取付軸部18aの差込深さを変更して圧縮コイルばね19の撓み状態を調整するようにしてもよい。
なお、図1と図2では、組付前後の状態で差込量(連結位置)を変更しているが、圧縮コイルばね19に異なる防振特性を持たせるために組付後の使用状態で、差込凹部26aに対する取付軸部18aの差込深さを変更して圧縮コイルばね19の撓み状態を調整するようにしてもよい。
圧縮コイルばね19の撓み状態は、前述のように差込凹部26aに対する取付軸部18aの差込深さを変えることで変更できるため、簡単に調整することができる。本実施形態では、具体的には、圧縮コイルばね19が実質的に自由長の状態(図1)、メカニカルシャーシ4の静荷重を予圧として受けて圧縮されつつメカニカルシャーシ4を弾性支持する状態(図2)、の2段階で簡単に調整することができる。
圧縮コイルばね19を備える粘性流体封入ダンパー16であっても、ディスク装置への組付前の未使用状態で、本実施形態では圧縮コイルばね19が実質的に自由長の状態(図1)にあり、可撓部25が圧縮コイルばね19の復元力によって殆ど引き伸ばされない状態に、圧縮コイルばね19の撓み状態を保持することができる。したがって、従来技術の粘性流体封入ダンパーのように、圧縮コイルばね19の復元力によって可撓部25が引き伸ばされて密閉容器17の内圧が低下した結果、可撓部25を通じて外部から空気が侵入することで振動減衰特性が低下するような不都合を防止することができる。
取付軸部18aと差込凹部26aは、係止突起18eと係止溝26bとの凹凸係合によって相互に連結される。よって、取付軸部18aと差込凹部26aとを確実に固定的に連結することができる。
第1実施形態の第1変形例〔図5,図6〕:
第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16では、「ばね部材」として圧縮コイルばね19を備える例としたが、圧縮コイルばね19に代えて、図5で示すような固定部材29に一体形成した樹脂板ばね29aを利用する粘性流体封入ダンパー28として構成することもできる。なお、残余の構成及びそれに基づく作用・効果は第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16と同様であるため重複説明を省略する。
第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16では、「ばね部材」として圧縮コイルばね19を備える例としたが、圧縮コイルばね19に代えて、図5で示すような固定部材29に一体形成した樹脂板ばね29aを利用する粘性流体封入ダンパー28として構成することもできる。なお、残余の構成及びそれに基づく作用・効果は第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16と同様であるため重複説明を省略する。
樹脂板ばね29aは、基部29bの裏面から、取付軸部29cを中心とする等角放射状に4本突設されている。各樹脂板ばね29aは、基部29bから片持ち梁状に伸長する湾曲形状の細長いアーム片として形成されており、その先端は、固定部材29の裏面と対向する封止部材22の取付部22cに対して固着されている。その固着は、例えば超音波融着、接着により行うことができる。
このような第1変形例の粘性流体封入ダンパー28によれば、固定部材29に樹脂板ばね29aが一体形成されているので、第1実施形態の圧縮コイルばね19を使用しなくてもよく、部品点数を削減することができる。
第1実施形態の第2変形例〔図7,図8〕:
第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16では、「ばね部材」として圧縮コイルばね19を備える例としたが、この第2変形例の粘性流体封入ダンパー30は引張コイルばね31とする例である。これに伴って第2変形例では封止部材33の構成も変更している。なお、残余の構成及びそれに基づく作用・効果は第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16と同様であるため重複説明を省略する。
第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16では、「ばね部材」として圧縮コイルばね19を備える例としたが、この第2変形例の粘性流体封入ダンパー30は引張コイルばね31とする例である。これに伴って第2変形例では封止部材33の構成も変更している。なお、残余の構成及びそれに基づく作用・効果は第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16と同様であるため重複説明を省略する。
第2変形例の封止部材33は、固定部材34の上面よりも高く立ち上がる円筒状の突出部33cが形成されており、その先端には引張コイルばね31の一端を固定する固定部33dを設けている。他方、固定部材34には、基部34bの外縁に固定部34cを設けるようにし、この固定部34cに引張コイルばね31の他端を固定するようにしている。なお、封止部材33には肉厚を貫通する透孔が形成されており、図8で示すようにその透孔に取付ねじNを通して筐体7に締結することで、密閉容器32が筐体7に固定される。
以上のような第2変形例の粘性流体封入ダンパー30によれば、引張コイルばね31を用いることもできる。そして、この粘性流体封入ダンパー30においても、取付軸部34aの係止突起34eと取付部26の係止溝26bとの差込み量(差込み深さ)を変えることで、引張コイルばね31を実質的に自由長に保持する使用前の状態(図7)と、メカニカルシャーシ4の静荷重を予圧として受けて伸長されつつメカニカルシャーシ4を弾性支持する使用状態(図8)に、引張コイルばね31の撓み状態を調整することができる。
第1実施形態の第3変形例:
第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16では、差込凹部26aの係止溝26bと取付軸部18aの係止突起18eとを、それぞれ2箇所形成する例を示した。この第3変形例では、差込凹部の係止溝と取付軸部の係止突起とを取付軸部の挿抜方向に沿って各々3箇所以上、形成することができる。
このようにすれば、差込凹部26aに対する取付軸部18aの差込み量を3段階以上で調整することができる。具体的には、圧縮コイルばね19を自由長に保持する使用前の状態と、2段階以上に圧縮状態(撓み量)を変更する使用状態と、に設定することができる。このうちの使用状態としては、例えば、実装状態におけるメカニカルシャーシ4の重量バランスを整えるために圧縮コイルばね19の弾性力の強弱を粘性流体封入ダンパーごとに2段階で調整したり、メカニカルシャーシ4の重量の増減に合わせて圧縮コイルばね19の弾性力の強弱を2段階で調整したりすることが考えられる。
第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16では、差込凹部26aの係止溝26bと取付軸部18aの係止突起18eとを、それぞれ2箇所形成する例を示した。この第3変形例では、差込凹部の係止溝と取付軸部の係止突起とを取付軸部の挿抜方向に沿って各々3箇所以上、形成することができる。
このようにすれば、差込凹部26aに対する取付軸部18aの差込み量を3段階以上で調整することができる。具体的には、圧縮コイルばね19を自由長に保持する使用前の状態と、2段階以上に圧縮状態(撓み量)を変更する使用状態と、に設定することができる。このうちの使用状態としては、例えば、実装状態におけるメカニカルシャーシ4の重量バランスを整えるために圧縮コイルばね19の弾性力の強弱を粘性流体封入ダンパーごとに2段階で調整したり、メカニカルシャーシ4の重量の増減に合わせて圧縮コイルばね19の弾性力の強弱を2段階で調整したりすることが考えられる。
第2実施形態〔図9,図10〕:
第2実施形態の粘性流体封入ダンパー35が、第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16と相違するのは、密閉容器36と固定部材37である。残余の構成及びそれに基づく作用・効果については粘性流体封入ダンパー16と同一であるため重複説明を省略する。
第2実施形態の粘性流体封入ダンパー35が、第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16と相違するのは、密閉容器36と固定部材37である。残余の構成及びそれに基づく作用・効果については粘性流体封入ダンパー16と同一であるため重複説明を省略する。
本実施形態の密閉容器36は、容器本体38と蓋体39とを備える。このうち容器本体38は、周壁部40が熱可塑性の硬質樹脂である点、可撓部41が熱可塑性のゴム状弾性体でなる点、取付部42が熱可塑性の硬質樹脂でなる点で、第1実施形態と相違している。
本実施形態の容器本体38は、二色成形、インサート成形等によって効率的に製造することが可能である。この場合、周壁部40と可撓部41との接合部分、可撓部41と取付部42との接合部分といった、異材質どうしの接合部分には成形固着面が形成されて、両部材を強固に一体固着することができる。
本実施形態の容器本体38は、二色成形、インサート成形等によって効率的に製造することが可能である。この場合、周壁部40と可撓部41との接合部分、可撓部41と取付部42との接合部分といった、異材質どうしの接合部分には成形固着面が形成されて、両部材を強固に一体固着することができる。
周壁部40は円環状として形成されており、その上面の内縁には、可撓部41の外縁が固着する固着突起40aが上方に突出している。固着突起40aの外周は圧縮コイルばね19の一端を固定する取付部40bを構成している。
周壁部40の下面の内縁には、蓋体39の固着面部39aと固着する固着凹部40cが形成されている。周壁部40の外縁が支持体である筐体7に設けられた透孔の孔縁に係合することにより、密閉容器36が筐体7に固定される。
周壁部40の下面の内縁には、蓋体39の固着面部39aと固着する固着凹部40cが形成されている。周壁部40の外縁が支持体である筐体7に設けられた透孔の孔縁に係合することにより、密閉容器36が筐体7に固定される。
可撓部41は断面蛇腹状の円環状に形成されており、その外縁は周壁部40の固着突起40aに対し熱融着や接着で固着しており、内縁は取付部42の外周壁に対し熱融着や接着で固着している。つまり周壁部40の上端側は可撓部41と取付部42とで閉塞される。
本実施形態の取付部42は、材質が第1実施形態と相違するだけで、その構造自体は第1実施形態の取付部26と同様である。ただし、取付部42が熱可塑性硬質樹脂であり、可撓部41が熱可塑性のゴム状弾性体であるため、前述のように取付部42と可撓部41との間には熱融着や接着による接合部が形成されている。
蓋体39は熱可塑性の硬質樹脂でなり、円板形状に形成されている。蓋体39の縁部は周壁部40の固着凹部40cに接触し、周壁部40と固着する固着面部39aが形成されている。このような蓋体39は周壁部40の開口を閉塞しており、周壁部40と超音波融着により固着されている。
本実施形態の固定部材37の特徴は、取付軸部37aに軸方向に沿う割り溝37gが設けられ、先端が2分割に形成されていることである。取付軸部37aを差込凹部42aに挿入する際には、割り溝37gの幅が狭くなって先端が細くなり取付軸部37aを差込凹部42aに挿入し易くすることができる。なお、その他の固定部材37の構成及びそれに基づく作用・効果は第1実施形態の固定部材18と同様である。
以上のような第2実施形態の粘性流体封入ダンパー35では、第1実施形態と同様に、取付軸部37aの係止突起37eと取付部42の係止溝42bとの差込み量(差込み深さ)を変えることで、圧縮コイルばね19を、実質的に自由長に保持する使用前の状態(図9)と、メカニカルシャーシ4の静荷重を予圧として受けて圧縮されつつメカニカルシャーシ4を弾性支持する使用状態(図10)とに、撓み状態を調整することが可能である。
また、第2実施形態の粘性流体封入ダンパー35では、固定部材37の係止突起37eと差込凹部42aの係止溝42bと硬質材どうしの凹凸係合とすることができ、これによって外れ難い確実な固定を実現することができる。
その係止突起37eと係止溝42bとの凹凸係合は、硬質材どうしが嵌り合って係合する際のカチッという音や振動で確認することができる。したがって、視認し難い差込凹部42a内の凹凸係合であっても、音や手応えを頼りに確実な固定を実現することができる。
第3実施形態〔図11,図12〕:
第3実施形態の粘性流体封入ダンパー43が、第2実施形態の粘性流体封入ダンパー35と異なるのは、密閉容器44の取付部45と、固定部材46の取付軸部46aの構成だけである。その他の構成及びそれに基づく作用・効果は粘性流体封入ダンパー35と同じであるため重複説明を省略する。
第3実施形態の粘性流体封入ダンパー43が、第2実施形態の粘性流体封入ダンパー35と異なるのは、密閉容器44の取付部45と、固定部材46の取付軸部46aの構成だけである。その他の構成及びそれに基づく作用・効果は粘性流体封入ダンパー35と同じであるため重複説明を省略する。
本実施形態の取付部45の差込凹部45aの内周面には、雌ねじ部45bが形成されている。他方、固定部材46の取付軸部46aの外周面には、雄ねじ部46eが形成されている。取付軸部46aと差込凹部45aとは、それらの雄ねじ部46eと雌ねじ部45bの螺合によって相互に固定できる。
本実施形態の粘性流体封入ダンパー43では、取付軸部46aの雄ねじ部46eと取付部45の雌ねじ部45bとの螺合長さ(差込み量)を変えることで、圧縮コイルばね19を、実質的に自由長に保持する使用前の状態(図11)と、メカニカルシャーシ4の静荷重を予圧として受けて伸長されつつメカニカルシャーシ4を弾性支持する使用状態(図12)とに、撓み状態を調整することが可能である。
また、図12の使用状態においても、前述の螺合長さを変えることで、圧縮コイルばね19の撓み状態を簡単に微調整することができる。例えば、メカニカルシャーシ4の重量や防振特性に応じて螺合長さを変えることで、圧縮コイルばね19の撓み状態を変化させることができる。また、メカニカルシャーシ4の重量や防振特性に応じて、自由長や弾性等の特性の異なる圧縮コイルばね19を選択し、選択した圧縮コイルばね19に応じて使用状態における螺合長さを微調整して設定することもできる。なお、このように特性の異なる圧縮コイルばね19を選択し、選択した圧縮コイルばね19に応じて撓み状態を調整できることは他の実施形態でも同じである。
また、図12の使用状態においても、前述の螺合長さを変えることで、圧縮コイルばね19の撓み状態を簡単に微調整することができる。例えば、メカニカルシャーシ4の重量や防振特性に応じて螺合長さを変えることで、圧縮コイルばね19の撓み状態を変化させることができる。また、メカニカルシャーシ4の重量や防振特性に応じて、自由長や弾性等の特性の異なる圧縮コイルばね19を選択し、選択した圧縮コイルばね19に応じて使用状態における螺合長さを微調整して設定することもできる。なお、このように特性の異なる圧縮コイルばね19を選択し、選択した圧縮コイルばね19に応じて撓み状態を調整できることは他の実施形態でも同じである。
第4実施形態〔図13,図14〕:
第4実施形態の粘性流体封入ダンパー48が、第2実施形態の粘性流体封入ダンパー35と異なるのは、密閉容器49の取付部50と、固定部材51の構成である。その他の構成及びそれに基づく作用・効果は粘性流体封入ダンパー35と同じであるため重複説明を省略する。
第4実施形態の粘性流体封入ダンパー48が、第2実施形態の粘性流体封入ダンパー35と異なるのは、密閉容器49の取付部50と、固定部材51の構成である。その他の構成及びそれに基づく作用・効果は粘性流体封入ダンパー35と同じであるため重複説明を省略する。
本実施形態の取付部50には円柱状の取付軸部50aが突設されている。取付軸部50aには外周面に軸交差方向に凹む環状の係止溝50bが形成されている。その係止溝50bは取付軸部50aの軸方向における2箇所に離間して形成されている。また、取付軸部50aの先端側には、軸方向に沿って割り溝50cが設けられ、先端が2分割に形成されている。したがって、取付軸部50aを取付孔51aに挿入する際には、この割り溝50cの幅が狭まって先端が細くなり取付軸部50aを取付孔51aに挿入し易くすることができる。
他方、本実施形態の固定部材51には、基部51bの中央に肉厚を貫通する取付孔51aが形成されている。取付孔51aには、前述の取付軸部50aを挿入することができる。この取付孔51aの内面には取付突部50aの軸交差方向に突出する係止突起51eが環状に設けられている。
このような本実施形態の粘性流体封入ダンパー48によれば、取付軸部50aの係止溝50bに対する取付孔51aの係止突起51eの係止位置を変えることで、圧縮コイルばね19の撓み状態を、実質的に自由長に保持する使用前の状態(図13)と、メカニカルシャーシ4の静荷重を予圧として受けて圧縮されつつメカニカルシャーシ4を弾性支持する使用状態(図14)とに、調整することができる。
第5実施形態〔図15,図16〕:
第5実施形態の粘性流体封入ダンパー53が、第4実施形態の粘性流体封入ダンパー48と異なるのは、密閉容器54の取付部55と固定部材56の構成だけである。その他の構成及びそれに基づく作用・効果は粘性流体封入ダンパー48と同じであるため重複説明を省略する。
第5実施形態の粘性流体封入ダンパー53が、第4実施形態の粘性流体封入ダンパー48と異なるのは、密閉容器54の取付部55と固定部材56の構成だけである。その他の構成及びそれに基づく作用・効果は粘性流体封入ダンパー48と同じであるため重複説明を省略する。
本実施形態の取付部55には円柱状の取付軸部55aが形成されている。取付軸部55aには外周面に軸交差方向に突出する環状の係止突起55bが1箇所に形成されている。
他方、本実施形態の固定部材56には、取付軸部55aの差し込みを受ける取付孔56aが形成されている。この取付孔56aは、固定部材56における基部51bの上面の中央に突出する円筒形状の筒状突起56fの内周面として形成されている。また、この取付孔56aには取付軸部55aの係止突起55bと係止する環状の係止溝56eが2箇所に設けられている。
本実施形態の粘性流体封入ダンパー53では、第4実施形態と同様に、取付孔56aの係止溝56bに対する取付軸部55aの係止突起55bの係止位置を変えることで、圧縮コイルばね19の撓み状態を、実質的に自由長に保持する使用前の状態(図15)と、メカニカルシャーシ4の静荷重を予圧として受けて圧縮されつつメカニカルシャーシ4を弾性支持する使用状態(図16)とに、調整することが可能である。
また、第5実施形態の粘性流体封入ダンパー53では、筒状突起56fの内周面を取付孔56aとすることで、取付軸部55aの保持長さが長くなる。このため、取付孔56aが孔軸方向で長さのある筒状ではない単なる孔状の場合と比較して、取付軸部55aの軸交差方向でのぐらつきを抑えることができる。したがって取付軸部55aと取付孔56aとの安定した連結状態を確保することができる。この結果、筐体7とメカニカルシャーシ4の位相差を、確実に密閉容器54に伝えることができ、密閉容器54の内部に封入される粘性流体10による粘性抵抗を効果的に発揮させて振動を減衰することができる。
第6実施形態〔図17,図18〕:
第6実施形態の粘性流体封入ダンパー58が、第5実施形態の粘性流体封入ダンパー53と異なるのは、密閉容器59の取付部60と、固定部材61の構成である。その他の構成及びそれに基づく作用・効果は粘性流体封入ダンパー53と同じであるため重複説明を省略する。
第6実施形態の粘性流体封入ダンパー58が、第5実施形態の粘性流体封入ダンパー53と異なるのは、密閉容器59の取付部60と、固定部材61の構成である。その他の構成及びそれに基づく作用・効果は粘性流体封入ダンパー53と同じであるため重複説明を省略する。
本実施形態の取付部60に突設した取付軸部60aには、雄ねじ部60bが形成されている。他方、本実施形態の固定部材61には、取付軸部60aの差し込みを受ける取付孔61aが形成されている。この取付孔61aは、固定部材61の基部61bの上面中央に突出する円筒形状の筒状突起61fの内周面として形成されており、そこには雌ねじ部61eが形成されている。よって、取付軸部60aと取付孔61aは、雄ねじ部60bと雌ねじ部61eの螺合によって相互に連結することができる。
本実施形態の粘性流体封入ダンパー58では、第5実施形態と同様に、雄ねじ部60bと雌ねじ部61eとの螺合を介する取付孔61eへの取付軸部60aの差込み量を変えることで、実質的に自由長に保持する使用前の状態(図17)と、メカニカルシャーシ4の静荷重を予圧として受けて圧縮されつつメカニカルシャーシ4を弾性支持する使用状態(図18)とに、圧縮コイルばね19の撓み状態を調整することが可能である。
また、図18の使用状態における圧縮コイルばね19は、取付孔61eへの取付軸部60aの差込み量を変えることで、その撓み状態をさらに細かく微調整することができる。
また、図18の使用状態における圧縮コイルばね19は、取付孔61eへの取付軸部60aの差込み量を変えることで、その撓み状態をさらに細かく微調整することができる。
第7実施形態〔図19,図20〕:
第7実施形態の粘性流体封入ダンパー63が、第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16と異なるのは、密閉容器64と固定部材65の構成である。その他の構成及びそれに基づく作用・効果は粘性流体封入ダンパー16と同じであるため重複説明を省略する。
第7実施形態の粘性流体封入ダンパー63が、第1実施形態の粘性流体封入ダンパー16と異なるのは、密閉容器64と固定部材65の構成である。その他の構成及びそれに基づく作用・効果は粘性流体封入ダンパー16と同じであるため重複説明を省略する。
本実施形態の密閉容器64の容器本体66は、全体がゴム状弾性体の成形体として形成されており、その開口端23、周壁部24、可撓部25の構造は第1実施形態と同じである。これに対して取付部67の構造は、第1実施形態と異なる。すなわち、取付部67は、中実の円柱形状に形成され、上面中央に取付軸部67aを突設したものである。取付軸部67aにはその軸交差方向に突出する環状の係止突起67bが2箇所に形成されている。
本実施形態の固定部材65には、基部65aの中央に取付孔65aが形成されており、ここに取付部67の取付軸部67aが差し込まれる。取付孔65aの孔縁には相互に対向する一対の固定爪部65dが形成されている。第6実施形態の筒状突起61fは無端の円筒状であるが、これと同様の機能を有する本実施形態の固定爪部65dは円弧状に形成されている。固定爪部65dの内面65fは取付孔65aの一部分となっており、そこには取付軸部67aの係止突起67bと係止する係止溝65eが形成されている。
本実施形態の粘性流体封入ダンパー63では、固定爪部65dの係止溝65eに対する取付軸部67aの係止突起67bの係止位置を変えて、固定爪部65dに対する取付軸部67aの差込み量を変えることで、実質的に自由長に保持する使用前の状態(図19)と、メカニカルシャーシ4の静荷重を予圧として受けて圧縮されつつメカニカルシャーシ4を弾性支持する使用状態(図20)とに、圧縮コイルばね19の撓み状態を調整することが可能である。
また、固定爪部65dの内面65fが、取付軸部67aを軸方向に沿って保持するため、固定部材65に対する取付軸部67aのぐらつきを抑えることができる。よって、筐体7とメカニカルシャーシ4の位相差を確実に密閉容器64に伝えることができ、密閉容器64の内部に封入される粘性流体10の粘性抵抗を発揮して振動を減衰することができる。
第8実施形態〔図21〜図24〕:
第8実施形態の粘性流体封入ダンパー68が、第7実施形態の粘性流体封入ダンパー63と異なるのは、密閉容器69の取付部70と、固定部材71の構成である。
その他の構成及びそれに基づく作用・効果は粘性流体封入ダンパー63と同じであるため重複説明を省略する。
第8実施形態の粘性流体封入ダンパー68が、第7実施形態の粘性流体封入ダンパー63と異なるのは、密閉容器69の取付部70と、固定部材71の構成である。
その他の構成及びそれに基づく作用・効果は粘性流体封入ダンパー63と同じであるため重複説明を省略する。
本実施形態の密閉容器69の取付部70には、軸心方向に沿う有底のピン孔70cが形成されている。他方、本実施形態の固定部材71にはアンカピン71aが形成されており、これが第7実施形態の固定部材65との唯一の違いとなっている。アンカピン71aは、図24で示すように、基部71cの上面を基端として上方に伸び、先端側が180°屈曲して取付孔71b(固定爪部71eの内面71g)の中央に貫入するように形成されている。
本実施形態の粘性流体封入ダンパー68では、第7実施形態と同様に、固定爪部71eの係止溝71fに対する取付軸部70aの係止突起70bの係止位置を変えて、固定爪部71eに対する取付軸部70aの差込み量を変えることで、実質的に自由長に保持する使用前の状態(図21)と、メカニカルシャーシ4の静荷重を予圧として受けて圧縮されつつメカニカルシャーシ4を弾性支持する使用状態(図22)とに、圧縮コイルばね19の撓み状態を調整することが可能である。
また、本実施形態の粘性流体封入ダンパー68では、取付軸部70aを固定爪部71eに差し込ませた状態で、アンカピン71aが取付軸部70aのピン孔70cに差し込まれる。したがって、アンカピン71aと固定爪部71eとで取付軸部70aを強固に挟持して抜止めすることができる。なお、第8実施形態ではアンカピン71aを固定部材71に一体形成しているが、アンカピンを固定部材とは別部材として構成することもできる。
第9実施形態〔図25,図26〕:
第9実施形態の粘性流体封入ダンパー73が、第5実施形態の粘性流体封入ダンパー53と異なるのは、密閉容器74の取付軸部75aの構成と、固定部材76の筒状突起76fの構成である。その他の構成及びそれに基づく作用・効果は粘性流体封入ダンパー53と同じである。
第9実施形態の粘性流体封入ダンパー73が、第5実施形態の粘性流体封入ダンパー53と異なるのは、密閉容器74の取付軸部75aの構成と、固定部材76の筒状突起76fの構成である。その他の構成及びそれに基づく作用・効果は粘性流体封入ダンパー53と同じである。
本実施形態の取付軸部75aには軸交差方向に貫通するピン孔75cが2箇所に形成されている。他方、筒状突起76fにも取付軸部75aの軸交差方向に貫通するピン孔76eが形成されているが、筒状突起76fには1箇所にだけ形成されている(図25(B)参照)。そして、ピン孔75c,76eとが相互に連通した状態で固定ピン75bが挿通され、固定ピン75bの末端はナット75dに締結される。このようにして取付軸部75aと筒状突起76fとが固定されることで、密閉容器74と固定部材76とが相互に連結されることになる。
そして、本実施形態の粘性流体封入ダンパー73では、筒状突起76fのピン孔76eと取付軸部75aの先端側のピン孔75cとを合致させて固定ピン75bを挿通し固定することで、圧縮コイルばね19の撓み状態を、実質的に自由長に保持する使用前の状態(25(A))に設定することができる。他方、筒状突起76fのピン孔76eと取付軸部75aの基端側のピン孔75cとを合致させて固定ピン75bを挿通し固定することで、圧縮コイルばね19の撓み状態を、メカニカルシャーシ4の静荷重を予圧として受けて圧縮されつつメカニカルシャーシ4を弾性支持する使用状態(図26)に設定することが可能である。そして本実施形態では、取付軸部75aの軸交差方向で固定ピン75bを挿通して抜け止めするので、取付軸部75aを確実に固定できる。
1 粘性流体封入ダンパー
2 密閉容器
3 可撓部
4 メカニカルシャーシ
5 取付シャフト
6 蓋部
7 筐体
8 吊下げばね
9 ディスク装置
10 粘性流体
11 周壁部
12 攪拌筒部
13 差込凹部
14 圧縮コイルばね
15 樹脂板ばね
第1実施形態
16 粘性流体封入ダンパー
17 密閉容器
18 固定部材
18a 取付軸部(連結手段、連結軸)
18b 基部
18c 固定溝
18d 固定爪部
18e 係止突起(固定突起)
18f 折止め突起
19 圧縮コイルばね(ばね部材)
20 容器本体
21 蓋体
21a 固着面部
22 封止部材
22a 嵌合突起
22b 固着面部
22c 取付部
23 開口端
24 周壁部
25 可撓部
26 取付部(連結手段、軸受け部、攪拌筒部)
26a 差込凹部(連結手段、軸受け部、連結凹部)
26b 係止溝(固定溝、係止凹部)
27 鍔部
27a 嵌合凹部
27b リブ
第1実施形態の第1変形例
28 粘性流体封入ダンパー
29 固定部材
29a 樹脂板ばね(ばね部材)
29b 基部
29c 取付軸部(連結手段、連結軸)
29d 基端部
29e 固定爪部
29f 係止突起(固定突起)
29g 折止め突起
第1実施形態の第2変形例
30 粘性流体封入ダンパー
31 引張コイルばね(ばね部材)
32 密閉容器
33 封止部材
33a 嵌合突起
33b 固着面部
33c 突出部
33d 固定部
34 固定部材
34a 取付軸部(連結手段、連結軸)
34b 基部
34c 固定部
34d 固定爪部
34e 係止突起(固定突起)
34f 折止め突起
第2実施形態
35 粘性流体封入ダンパー
36 密閉容器
37 固定部材
37a 取付軸部(連結手段、連結軸)
37b 基部
37c 固定溝
37d 固定爪部
37e 係止突起(固定突起)
37f 折止め突起
37g 割り溝
38 容器本体
39 蓋体
39a 固着面部
40 周壁部
40a 固着突起
40b 取付部
40c 固着凹部
41 可撓部
42 取付部(連結手段、軸受け部、攪拌筒部)
42a 差込凹部(連結手段、軸受け部、連結凹部)
42b 係止溝(固定溝、係止凹部)
第3実施形態
43 粘性流体封入ダンパー
44 密閉容器
45 取付部(連結手段、軸受け部、攪拌筒部)
45a 差込凹部(連結手段、軸受け部、連結凹部)
45b 雌ねじ部(固定溝、係止凹部)
46 固定部材
46a 取付軸部(連結手段、連結軸)
46b 基部
46c 固定溝
46d 固定爪部
46e 雄ねじ部(固定突起)
46f 折止め突起
47 容器本体
第4実施形態
48 粘性流体封入ダンパー
49 密閉容器
50 取付部(連結手段)
50a 取付軸部(連結手段、連結軸)
50b 係止溝(固定溝、係止凹部)
50c 割り溝
51 固定部材
51a 取付孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
51b 基部
51c 固定溝
51d 固定爪部
51e 係止突起(固定突起)
52 容器本体
第5実施形態
53 粘性流体封入ダンパー
54 密閉容器
55 取付部(連結手段)
55a 取付軸部(連結手段、連結軸)
55b 係止突起(固定突起)
55c 割り溝
56 固定部材
56a 取付孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
56b 基部
56c 固定溝
56d 固定爪部
56e 係止溝(固定溝、係止凹部)
56f 筒状突起
57 容器本体
第6実施形態
58 粘性流体封入ダンパー
59 密閉容器
60 取付部(連結手段)
60a 取付軸部(連結手段、連結軸)
60b 雄ねじ部(固定突起)
61 固定部材
61a 取付孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
61b 基部
61c 固定溝
61d 固定爪部
61e 雌ねじ部(固定溝、係止凹部)
61f 筒状突起
62 容器本体
第7実施形態
63 粘性流体封入ダンパー
64 密閉容器
65 固定部材
65a 取付孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
65b 基部
65c 固定溝
65d 固定爪部
65e 係止溝(固定溝、係止凹部)
65f 内面
66 容器本体
67 取付部(連結手段)
67a 取付軸部(連結手段、連結軸)
67b 係止突起(固定突起)
第8実施形態
68 粘性流体封入ダンパー
69 密閉容器
70 取付部(連結手段)
70a 取付軸部(連結手段、連結軸)
70b 係止突起(固定突起)
70c ピン孔
71 固定部材
71a アンカピン
71b 取付孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
71c 基部
71d 固定溝
71e 固定爪部
71f 係止溝(固定溝、係止凹部)
71g 内面
72 容器本体
第9実施形態
73 粘性流体封入ダンパー
74 密閉容器
75 取付部(連結手段)
75a 取付軸部(連結手段、連結軸)
75b 固定ピン
75c ピン孔
75d ナット
76 固定部材
76a 取付孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
76b 基部
76c 固定溝
76d 固定爪部
76e ピン孔
76f 筒状突起
77 容器本体
N 取付ねじ
2 密閉容器
3 可撓部
4 メカニカルシャーシ
5 取付シャフト
6 蓋部
7 筐体
8 吊下げばね
9 ディスク装置
10 粘性流体
11 周壁部
12 攪拌筒部
13 差込凹部
14 圧縮コイルばね
15 樹脂板ばね
第1実施形態
16 粘性流体封入ダンパー
17 密閉容器
18 固定部材
18a 取付軸部(連結手段、連結軸)
18b 基部
18c 固定溝
18d 固定爪部
18e 係止突起(固定突起)
18f 折止め突起
19 圧縮コイルばね(ばね部材)
20 容器本体
21 蓋体
21a 固着面部
22 封止部材
22a 嵌合突起
22b 固着面部
22c 取付部
23 開口端
24 周壁部
25 可撓部
26 取付部(連結手段、軸受け部、攪拌筒部)
26a 差込凹部(連結手段、軸受け部、連結凹部)
26b 係止溝(固定溝、係止凹部)
27 鍔部
27a 嵌合凹部
27b リブ
第1実施形態の第1変形例
28 粘性流体封入ダンパー
29 固定部材
29a 樹脂板ばね(ばね部材)
29b 基部
29c 取付軸部(連結手段、連結軸)
29d 基端部
29e 固定爪部
29f 係止突起(固定突起)
29g 折止め突起
第1実施形態の第2変形例
30 粘性流体封入ダンパー
31 引張コイルばね(ばね部材)
32 密閉容器
33 封止部材
33a 嵌合突起
33b 固着面部
33c 突出部
33d 固定部
34 固定部材
34a 取付軸部(連結手段、連結軸)
34b 基部
34c 固定部
34d 固定爪部
34e 係止突起(固定突起)
34f 折止め突起
第2実施形態
35 粘性流体封入ダンパー
36 密閉容器
37 固定部材
37a 取付軸部(連結手段、連結軸)
37b 基部
37c 固定溝
37d 固定爪部
37e 係止突起(固定突起)
37f 折止め突起
37g 割り溝
38 容器本体
39 蓋体
39a 固着面部
40 周壁部
40a 固着突起
40b 取付部
40c 固着凹部
41 可撓部
42 取付部(連結手段、軸受け部、攪拌筒部)
42a 差込凹部(連結手段、軸受け部、連結凹部)
42b 係止溝(固定溝、係止凹部)
第3実施形態
43 粘性流体封入ダンパー
44 密閉容器
45 取付部(連結手段、軸受け部、攪拌筒部)
45a 差込凹部(連結手段、軸受け部、連結凹部)
45b 雌ねじ部(固定溝、係止凹部)
46 固定部材
46a 取付軸部(連結手段、連結軸)
46b 基部
46c 固定溝
46d 固定爪部
46e 雄ねじ部(固定突起)
46f 折止め突起
47 容器本体
第4実施形態
48 粘性流体封入ダンパー
49 密閉容器
50 取付部(連結手段)
50a 取付軸部(連結手段、連結軸)
50b 係止溝(固定溝、係止凹部)
50c 割り溝
51 固定部材
51a 取付孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
51b 基部
51c 固定溝
51d 固定爪部
51e 係止突起(固定突起)
52 容器本体
第5実施形態
53 粘性流体封入ダンパー
54 密閉容器
55 取付部(連結手段)
55a 取付軸部(連結手段、連結軸)
55b 係止突起(固定突起)
55c 割り溝
56 固定部材
56a 取付孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
56b 基部
56c 固定溝
56d 固定爪部
56e 係止溝(固定溝、係止凹部)
56f 筒状突起
57 容器本体
第6実施形態
58 粘性流体封入ダンパー
59 密閉容器
60 取付部(連結手段)
60a 取付軸部(連結手段、連結軸)
60b 雄ねじ部(固定突起)
61 固定部材
61a 取付孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
61b 基部
61c 固定溝
61d 固定爪部
61e 雌ねじ部(固定溝、係止凹部)
61f 筒状突起
62 容器本体
第7実施形態
63 粘性流体封入ダンパー
64 密閉容器
65 固定部材
65a 取付孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
65b 基部
65c 固定溝
65d 固定爪部
65e 係止溝(固定溝、係止凹部)
65f 内面
66 容器本体
67 取付部(連結手段)
67a 取付軸部(連結手段、連結軸)
67b 係止突起(固定突起)
第8実施形態
68 粘性流体封入ダンパー
69 密閉容器
70 取付部(連結手段)
70a 取付軸部(連結手段、連結軸)
70b 係止突起(固定突起)
70c ピン孔
71 固定部材
71a アンカピン
71b 取付孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
71c 基部
71d 固定溝
71e 固定爪部
71f 係止溝(固定溝、係止凹部)
71g 内面
72 容器本体
第9実施形態
73 粘性流体封入ダンパー
74 密閉容器
75 取付部(連結手段)
75a 取付軸部(連結手段、連結軸)
75b 固定ピン
75c ピン孔
75d ナット
76 固定部材
76a 取付孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
76b 基部
76c 固定溝
76d 固定爪部
76e ピン孔
76f 筒状突起
77 容器本体
N 取付ねじ
Claims (15)
- 支持体又は防振対象物となる被支持体の何れか一方に取付けられ、内部に振動減衰用の粘性流体を封入した密閉容器と、
前記何れか他方に取付ける固定部材と、
密閉容器と固定部材とを相互に離間する方向へ撓み状態で付勢しつつその何れかに取付けた被支持体を弾性支持するばね部材と、を備えており、
密閉容器と固定部材に、密閉容器と固定部材とを相互に連結し、且つ該連結状態の密閉容器と固定部材とで挟持するばね部材の撓み状態を調整可能とする連結手段を備える粘性流体封入ダンパー。 - 連結手段が、密閉容器又は固定部材の何れか一方に設けられ、前記何れか他方に向けて伸長する連結軸と、当該他方に設けられ連結軸を差し込んで保持する軸受け部である請求項1記載の粘性流体封入ダンパー。
- 連結手段は、弾性力を発揮しない自由長の状態と、弾性力を発揮し被支持体を弾性支持する所定の撓み変形状態との間で、ばね部材の撓み状態の初期設定を調整可能となっている請求項1又は請求項2記載の粘性流体封入ダンパー。
- 連結手段は、弾性力を発揮し被支持体を弾性支持する複数の撓み変形状態に、ばね部材の撓み状態の初期設定を調整可能となっている請求項1〜請求項3何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
- 連結軸が密閉容器に固定部材へ向けて突設したものであり、軸受け部が固定部材に設けられ連結軸の差し込みを受けてこれを保持する連結孔である請求項2〜請求項4何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
- 連結孔が、固定部材における連結軸との同軸上位置に形成した筒状突起の内周面である請求項5記載の粘性流体封入ダンパー。
- 連結軸が固定部材に密閉容器へ向けて突設したものであり、軸受け部が密閉容器における固定部材との対向部位に設けられ連結軸の差し込みを受けてこれを保持する連結凹部である請求項2〜請求項4何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
- 連結凹部が、粘性流体を攪拌可能として密閉容器の内部に突出する有底筒状の攪拌筒部に形成した差込凹部である請求項7記載の粘性流体封入ダンパー。
- 連結軸と軸受け部が、軸受け部に対する連結軸の差込方向に沿う複数位置で相互に連結可能な固定突起と固定溝を有する請求項2〜請求項8何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
- 固定突起が、連結軸又は軸受け部に前記差込方向で相互に離間させて形成した係止突起であり、固定溝が、軸受け部又は連結軸に設けられ該固定突起と係止する係止凹部である請求項9記載の粘性流体封入ダンパー。
- 固定突起が、連結軸にその長手方向に沿って形成した雄ねじ部であり、固定溝が、軸受け部に設けられ雄ねじ部と螺合する雌ねじ部である請求項9記載の粘性流体封入ダンパー。
- 連結軸に軸心方向に沿うピン孔を形成し、且つ連結軸を軸受け部に連結した状態でピン孔に挿入され、軸受け部との間で連結軸を挟持し抜け止めするアンカピンを設ける請求項2〜請求項11何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
- アンカピンが固定部材に一体形成したものである請求項12記載の粘性流体封入ダンパー。
- 連結軸と軸受け部が、連結軸の軸交差方向で連通するピン孔と、該ピン孔に挿通されて連結軸と軸受け部とを固定する固定ピンとを備える請求項2〜請求項13何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
- 連結軸と軸受け部が硬質材でなる請求項2〜請求項14何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
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JP2010281425A (ja) * | 2009-06-08 | 2010-12-16 | Polymatech Co Ltd | 粘性流体封入ダンパー |
JP2017207096A (ja) * | 2016-05-16 | 2017-11-24 | アルパイン株式会社 | 電子装置 |
-
2008
- 2008-04-15 JP JP2008106256A patent/JP2009257442A/ja not_active Withdrawn
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