JP2010281425A - 粘性流体封入ダンパー - Google Patents

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Abstract

【課題】ディスク装置などへの組付前の未使用状態でばねによる可撓部の変形を抑え、組付後の使用状態で所期の振動減衰効果を発揮できる技術を提供すること。また、ディスク装置などへの組付後の使用状態で使わない無駄な部品を使用しない技術を提供すること。
【解決手段】支持体または被支持体の何れか一方に取付ける密閉容器12と、その何れか他方に接触する当付部13と、密閉容器12と当付部13に一端が備えられるばね部18と、密閉容器12または当付部13の何れか一方と一体化して、その何れか他方に取付ける固定部15と、を備えたばね一体型粘性流体封入ダンパー11について、ばね部18が、密閉容器12と固定部15を支持体または被支持体に取付けない状態で自由長の状態にあり、密閉容器12を支持体または被支持体の何れか一方に取付けて固定部15を支持体または被支持体の何れか他方に取付けた状態で撓み状態となって、密閉容器12と当付部13とを相互に離間する方向への付勢しつつ被支持体を弾性支持することとした。
【選択図】図1

Description

この発明は、車載用、民生用を含めた音響機器、映像機器、情報機器、各種精密機器などに用いられるハードディスクドライブ(HDD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)などのディスク状記録媒体(以下、ディスクという。)を再生するディスク装置や車載用電子制御ユニットの防振対象物の振動を減衰する粘性流体封入ダンパーに関する。
ディスク装置では、内部振動や外部振動によって再生エラーが起こり易い。そこで、筐体などの「支持体」と、支持体に内蔵されモータやディスクテーブルで構成されるメカニカルシャーシなどの「被支持体」と、の間の振動伝達経路に、粘性流体封入ダンパーと吊下げばねを取付けて、メカニカルシャーシを防振支持するのが一般的である。
例えば図35で示すように、粘性流体封入ダンパー1は、密閉容器2の可撓部2aがメカニカルシャーシ3に設けた硬質の取付シャフト3aに固定されるとともに、密閉容器2の蓋部2bが取付ねじNによって筐体4に固定されることで、メカニカルシャーシ3と筐体4の間に取付けられる。吊下げばね5は、一端が筐体4に取付けられ、他端がメカニカルシャーシ3に取付けられることで、メカニカルシャーシ3と筐体4の間に取付けられる。このようにディスク装置6では、粘性流体封入ダンパー1と吊下げばね5とを併用してメカニカルシャーシ3(被支持体)を筐体4(支持体)の中で防振支持している。
粘性流体封入ダンパー1は、図36で示すように、密閉容器2の内部にシリコーンオイルなどの粘性流体7を封入したものである。密閉容器2は、硬質樹脂(本例では熱可塑性樹脂)でなる筒状(本例では円筒状)の周壁部2cを備えており、その一端側はゴム状弾性体(本例では熱可塑性エラストマー)でなる可撓部2aにて封止される。フランジ付きの他端側は、周壁部2cと同材質の蓋部2bにて封止される。可撓部2aには密閉容器2の内部に向けて突出する有底円筒状の攪拌筒部2dが形成されている。符号2eは差込凹部で、ここに取付シャフト3aを挿入し保持される。周壁部2cと可撓部2aは二色成形による熱融着で固着して封止し、周壁部2cと蓋部2bは超音波融着で固着して封止することで、密閉容器2の液密性を実現している。
このような粘性流体封入ダンパー1は、ディスク装置6に振動が加わると、取付シャフト3aを挿入した攪拌筒部2dが上下左右方向(三次元方向)に移動し、密閉容器2の中に封入した粘性流体7を攪拌して生じる抵抗によって振動減衰効果を発揮する。
他の粘性流体封入ダンパーには、前述の吊下げばね5と同等の支持力を発揮するばねを一体化したばね一体型粘性流体封入ダンパー10が知られている。例えば、特開2006−329342号公報(特許文献1)には、図37のように密閉容器2とその周囲を取り巻く圧縮コイルばね8とを一体化したばね一体型粘性流体封入ダンパー10が記載され、特開2006−46606号公報(特許文献2)には、図39のように密閉容器2と樹脂板ばね9を一体化したばね一体型粘性流体封入ダンパー10が記載されている。これらばね一体型粘性流体封入ダンパー10によれば、圧縮コイルばね8などを密閉容器2と同時にディスク装置に組付けることができるという利点がある。
特開2006−329342号公報 特開2006−46606号公報
ところで、ばね一体型粘性流体封入ダンパー10の圧縮コイルばね8などは、ディスク装置6に組付後の使用状態で、メカニカルシャーシ3(被支持体)の重量をプリロード(予圧)として支持することで、密閉容器2の可撓部2aを、メカニカルシャーシ3の静荷重によって弾性変形させないようにするための支持力を発揮するものである。このためディスク装置6への組付前の未使用状態における圧縮コイルばね8や樹脂板ばね9は、自由長に伸びようとする復元力によって可撓部2aを図38や図40のように引き伸ばしてしまう。すると密閉容器2の見かけ上の容積が増大し内部が減圧状態となることによって、外部の空気が可撓部2aを通じて密閉容器2の中に入り込み、それによって使用状態におけるばね一体型粘性流体封入ダンパー10の振動減衰特性が著しく低下することがある。
この不都合を解決するには、ばね一体型粘性流体封入ダンパー10に、未使用状態の圧縮コイルばね8などを使用状態と同等に圧縮する圧縮固定治具を取付けて、可撓部2aの伸びを防ぐ方法がある。しかしながら、圧縮固定治具の着脱に手間が掛かる上に、ディスク装置6への組付後の使用状態で使わない無駄な部品点数を増やしてしまい不経済でもある。
以上のような従来技術を背景になされたのが本発明である。すなわち本発明の目的は、ばね一体型粘性流体封入ダンパーについて、ディスク装置などへの組付前の未使用状態におけるばねによる可撓部の変形を抑え、組付後の使用状態で所期の振動減衰効果を発揮できる技術を提供することにある。また、本発明の他の目的は、ディスク装置などへの組付後の使用状態で使わない無駄な部品を使用しない技術を提供することにある。
上記目的を達成すべく、本発明は以下のように構成される。
すなわち、本発明は、支持体または防振対象物となる被支持体の何れか一方に取付けられ、内部に振動減衰用の粘性流体を封入する密閉容器と、前記何れか他方に接触する当付部と、密閉容器に設けた第1固結部に一端側が備えられ、当付部に設けた第2固結部に他端側が備えられるばね部と、密閉容器または当付部の何れか一方と一体化しており、密閉容器または当付部の何れか他方に取付ける固定部と、を備えており、
ばね部が、密閉容器と固定部を支持体または被支持体に取付けない状態で自由長の状態にあり、密閉容器を支持体または被支持体の何れか一方に取付けて固定部を支持体または被支持体の何れか他方に取付けた状態で撓み状態となって、密閉容器と当付部とを相互に離間する方向へ付勢しつつ被支持体を弾性支持する粘性流体封入ダンパーを提供する。
本発明では、密閉容器と当付部と固定部とばね部とを備えている。当付部はばね部によって密閉容器と一体化され、固定部は密閉容器または当付部の何れか一方に一体化しているため、密閉容器、当付部、固定部、ばね部を一体化した単一部品としてのばね一体型粘性流体封入ダンパーを実現することができる。
そして、密閉容器と固定部をそれぞれ支持体または被支持体に取付けない状態で自由長の状態にあるばね部は、密閉容器と固定部とをそれぞれ支持体または被支持体に取付けた状態で撓み状態となり、密閉容器と当付部とを相互に離間する方向への付勢しつつ被支持体を弾性支持する。つまり、ばね部はディスク装置などへの組付前の未使用状態で弾性力を発揮しない自由長の状態にあり、密閉容器に対して何ら応力を与えない。従来のばね一体型粘性流体封入ダンパーでは、ディスク装置などへの組付前の未使用状態で、ばね部が密閉容器の可撓部を引き伸ばし、これにより見かけ上減圧状態となった密閉容器の中に、外部から可撓部を通じて空気が入り込み、減衰特性を損ねるおそれがある。しかしながら本発明では、未使用状態でばね部が自由長の状態にあって密閉容器に対して何ら応力を与えないことから、密閉容器の内部が見かけ上減圧状態となることは無く、密閉容器の内部に空気が入り込んで減衰特性を損ねるような不都合を回避することができる。
また、未使用状態でばね部は密閉容器に対して何ら応力を与えないため、防振対象物や防振特性に応じて自由長や弾性が異なるばね部を適宜選択して使用することもできる。詳細に説明すると、被支持体には様々な重量のものがあり、重い重量の被支持体を支持するには、ばね定数の大きなばね部が必要となる。例えば圧縮コイルばねによるばね部のばね定数を大きくするには、ばねの線径を太くする方法と、圧縮コイルばねの長さを長くする方法がある。ばねの線径を太くする方法では、ディスク装置などへの組付後に被支持体に対するばね定数の影響が大きくなり、密閉容器の中に封入した粘性流体の攪拌して生じる抵抗によって振動減衰をおこなう粘性流体封入ダンパーの特性を生かせなくなる。これに対し圧縮コイルばねの長さを長くする方法は、従来技術では圧縮コイルばねが密閉容器の可撓部を引き伸ばしてしまい、前述のように減衰特性を損ねるおそれがあるが、本発明では未使用状態でばね部が自由長の状態にあって密閉容器に対して何ら応力を与えないため、圧縮コイルばねの長さを長くする方法を採用することができる。このように、自由長や弾性が異なるばね部を適宜選択して使用できる。
しかも本発明では、未使用状態で特別な圧縮固定治具を必ずしも用いなくてよいため、その着脱に手間が掛からず、組付後の使用状態で使わない部品を使用せずに済む。
ばね部がコイルばねであり、第1固結部および第2固結部を、コイルばねの端部を固定する係止リブとすることができる。このようにすれば、ばね部の一端側と他端側を簡単に固定することができ、かつ外れ難くすることもできる。よって密閉容器と当付部とをばね部によって確実に一体化することができる。
密閉容器と当付部に、密閉容器と当付部とを相互に連結させ、その連結状態の密閉容器と当付部とでばね部の撓み状態における初期設定を調整可能とする連結手段を備えるものとすることができる。このようにすれば、ディスク装置などへの組付時にばね部の撓み状態を調整できるため、防振対象物や防振特性に応じて自由長や弾性が異なるばね部を適宜選択して使用することができる。また連結手段によって、ディスク装置などへの組付時に密閉容器の可撓部を当付部と簡単に連動させることができる。
連結手段を備える本発明については、連結手段を、密閉容器または当付部の何れか一方に設けられており、密閉容器または当付部の何れか他方に向けて伸長する連結軸と、当該他方に設けられ連結軸を差し込んで保持する軸受け部と、を有するものとすることができる。このようにすれば、軸受け部に対して連結軸を差し込むことで、連結手段を実現することができる。また、軸受け部に対する連結軸の差込み量を調整できれば、ばね部の撓み状態を容易に調整することができる。
連結手段を備える本発明については、連結手段を、複数の撓み変形状態を調整可能な連結手段とすることができる。このようにすれば、例えばディスク装置などへの組付後の使用状態で、ばね部の撓み状態の初期設定を複数の撓み変形状態に調整できるため、ばね部の弾性力を変更することができ、防振対象物の重量や重心の位置、粘性流体封入ダンパーの取付個数など個別具体的な防振支持状況に対応することができる。
固定部は密閉容器に一体化しており、その固定部が当付部の肉厚を貫通して取付られるものとすることができる。このように固定部を密閉容器に一体化すれば、支持体または被支持体の何れか一方に取付けた密閉容器を、固定部を介して前記何れか他方に取付けることができる。よってディスク装置などへの組付時に支持体と被支持体との間で位相差が起きると、密閉容器が変形して密閉容器の中に封入した粘性流体を攪拌することができ、生じた粘性抵抗によって振動減衰効果を発揮することができる。
そして固定部は前記何れか他方に接触する当付部の肉厚を貫通して前記何れか他方に取付けられるため、当付部を固定部の貫通方向に対する交差方向に位置ずれし難くすることができる。即ち、当付部の変位を固定部と共に前記何れか他方に追従させることができる。よって一端側が密閉容器に備えられ他端側が当付部に備えられているばね部は、支持体と被支持体との間で固定部の貫通方向に対する交差方向(ばね部の剪断方向)に位相差が起きると、他端側が前記何れか他方に追従して効率よく弾性を発揮することができる。また、このような固定部を利用すれば、例えば、ばね部に圧縮コイルばねを用いてこの圧縮コイルばねの内側に密閉容器をセットした場合に、コイルばねの軸心と密閉容器の軸心とを合わせて取り付けることもできる。
なお、当付部については、その肉厚を貫通する透孔や切欠を設ければ、固定部を簡単に貫通させることができる。
固定部を密閉容器に一体化した本発明については、当付部と固定部に、連結手段を備えていないものと、連結手段を備えているものとがあるが、ここで、連結手段を備えているものについて具体的な構成を説明する。
密閉容器に前記何れか他方に向けて伸長する固定部を一体化して、その固定部の基端側に連結軸を備え、当付部に設けた肉厚を貫通する透孔を連結軸の軸受け部とすることができる。そして連結軸に軸受け部と係止する係止突起を設ければ、連結軸の差込み量を調整しながら連結軸の係止突起と軸受け部とを係止させて連結手段を簡単に実施することができ、ディスク装置などへの組付時にばね部の撓み状態を簡単に調整することができる。さらに固定部の先端側で固定部を前記何れか他方に簡単に取付けることができる。
連結手段が連結軸と軸受け部とで構成される本発明については、固定部が当付部に一体化しており、連結軸が密閉容器から当付部へ向けて突設したものであり、軸受け部を当付部に設けられ連結軸の差し込みを受けてこれを保持する連結孔とすることができる。このようにすれば、連結孔に対して連結軸を差し込むことで、密閉容器と当付部とを容易に一体化することができる。また、連結軸の差込み量の調整によって、ばね部の撓み状態を容易に調整することができる。さらに、連結軸は、密閉容器の内部に向けて突設したものではなく外部に向けて突設したものであるため、密閉容器に封入する振動減衰用の粘性流体の充填量を多くすることができ、振動減衰効果を高めることができる。
固定部を当付部に一体化し、連結軸が密閉容器に当付部へ向けて突設した本発明については、連結孔を、当付部における連結軸との同軸上位置に形成した筒状突起の内周面とすることができる。このようにすれば、筒状突起の内周面によって連結軸の保持長さを長くすることができ、連結孔が孔軸方向で長さのない単なる孔状の場合と比較して、連結軸の軸交差方向に対するぐらつきを抑えることができる。よって連結軸と連結孔との安定した連結状態を確保することができる。この結果、支持体と被支持体の位相差を確実に密閉容器に伝えることができ、密閉容器の内部に封入される粘性流体による粘性抵抗を効果的に発揮させて振動を減衰することができる。
連結手段が連結軸と軸受け部とで構成される本発明については、固定部が当付部に一体化しており、連結軸が当付部から密閉容器へ向けて突設したものであり、軸受け部を密閉容器における当付部との対向部位に設けられ連結軸の差し込みを受けてこれを保持する連結凹部とすることができる。このようにすれば、連結凹部に対する連結軸の差し込みによって、密閉容器と当付部とを容易に一体化することができる。また、連結軸の差込み量の調整によって、ばね部の撓み状態を容易に調整することができる。
固定部を当付部に一体化し、連結軸が当付部に密閉容器へ向けて突設した本発明については、連結凹部を、粘性流体を攪拌可能として密閉容器の内部に突出する有底筒状の攪拌筒部に形成した差込凹部とすることができる。粘性流体封入ダンパーには、密閉容器に封入した粘性流体の攪拌により生じる抵抗により振動減衰を行うものが知られているが、こうした従来構造の攪拌筒部を備える粘性流体封入ダンパーについても、本発明を適用することができる。
連結手段が連結軸と軸受け部とで構成される本発明については、連結軸と軸受け部が、軸受け部に対する連結軸の差込方向に沿う複数位置で相互に連結可能な固定突起と固定溝を有するものとすることができる。このようにすれば、固定突起と固定溝との連結位置を変えることで連結軸の差込み量を変更し、ばね部の撓み状態を調整することができる。この連結位置の設定数は最低2箇所として設定することができる。また、設定の上限数は、連結軸や軸受け部に設けることができる物理的、構造的な限界の範囲内で設定することができるが、連結位置の数が多ければ多いほど、ディスク装置などの防振対象物の個体差に応じて、ばね部の撓み状態の小刻みな設定、調整、最適化が可能となる。このように連結位置を増やすには、固定突起と固定溝を複数設ければよいが、それらの数は必ずしも同数である必要はない。例えば1つの固定突起を2つの固定溝に対し順に係合させる形態や、逆に2つの固定突起を順に1つの固定溝に係合させる形態がある。
以上の固定突起と固定溝は、より具体的には次のような2つの実施態様として構成することができる。
第1の構成としては、固定突起が、連結軸または軸受け部に前記差込方向で相互に離間させて形成した係止突起であり、固定溝を、軸受け部または連結軸に設けられ該固定突起と係止する係止凹部とすることができる。このようにすれば、係止突起(固定突起)と係止凹部(固定溝)とが「段階的」に係止するため、容易に差込み量を多段で調整することができる。
第2の構成としては、固定突起が、連結軸にその軸心方向に向かって螺旋状に形成した雄ねじ部であり、固定溝を、軸受け部に設けられ雄ねじ部と螺合する雌ねじ部とすることができる。このようにすれば、雄ねじ部(固定突起)と雌ねじ部(固定溝)との螺合による係止を「連続的」に変化させることができるため、容易に差込み量を微調整することができる。
連結手段が連結軸と軸受け部とで構成される本発明については、連結軸に軸心方向に沿うピン孔を形成し、且つ連結軸を軸受け部に連結した状態でピン孔に挿入され、軸受け部との間で連結軸を挟持し抜け止めするアンカピンを設けるものとすることができる。このようにすれば、連結軸を軸受け部と連結した状態で、連結軸のピン孔にアンカピンを挿入することで、アンカピンと軸受け部とで連結軸を強固に挟持して抜止めすることができる。よって軸受け部に対して連結軸を強固に固定することができる。
アンカピンを設ける本発明については、アンカピンを当付部に一体形成したものとすることができる。アンカピンが当付部の一部分となるため、部品点数を増加させることなくアンカピンの挿入による連結軸の抜止め機能を実現することができる。このような当付部は、例えばアンカピンを一体形成した樹脂成形体として構成することができる。
連結手段が連結軸と軸受け部とで構成される本発明については、連結軸と軸受け部が、連結軸の軸交差方向で連通するピン孔と、該ピン孔に挿通されて連結軸と軸受け部とを固定する固定ピンと、を備えるものとすることができる。このようにすれば、連結軸の軸交差方向で固定ピンが連結軸を抜け止めすることができ、連結軸を確実に固定することができる。
連結手段が連結軸と軸受け部とで構成される本発明については、連結軸と軸受け部を硬質材で形成することができる。このようにすれば、連結軸と軸受け部との連結を、連結時の発生音や振動によって確認することができる。例えば、連結軸に係止突起を設け、軸受け部に係止凹部を設けた場合、係止突起が係止凹部に嵌り込む際に「カチッ」と鳴るロック音を発生させることができ、これを聴取することで確実に連結したことを容易に確認することができる。
本発明の粘性流体封入ダンパーによれば、密閉容器、当付部、固定部、ばね部を一体化した単一部品としてのばね一体型粘性流体封入ダンパーを実現することができ、ディスク装置などの防振対象物への組付作業を容易に行うことができる。
そして、ばね部が自由長の状態にあって密閉容器に対して何ら応力を与えないため、未使用状態で密閉容器の内部が見かけ上減圧状態となることは無く、密閉容器の内部に空気が入り込んで減衰特性を損ねるような不都合を回避することができる。また、防振対象物や防振特性に応じて自由長や弾性が異なるばね部を適宜選択して使用することもできる。
しかも、ディスク装置などの防振対象物への組付前の未使用状態で、特別な圧縮固定治具を必ずしも用いなくてよいため、その着脱に手間が掛からず、組付後の使用状態で使わない部品を使用せずに済む。
第1実施形態の粘性流体封入ダンパーについて組付前の状態を示す断面図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーについて組付状態を示す断面図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーに用いる当付部の説明図であり、分図(A)は裏面図、分図(B)は分図(A)のSA−SA線断面図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーに用いる密閉容器の周壁部の説明図であり、分図(A)は平面図、分図(B)は分図(A)のSB−SB線断面図。 第2実施形態の粘性流体封入ダンパーについて組付前の状態を示す断面図。 第2実施形態の粘性流体封入ダンパーについて組付状態を示す断面図。 第3実施形態の粘性流体封入ダンパーについて組付前の状態を示す断面図。 第3実施形態の粘性流体封入ダンパーについて第1の組付状態を示す断面図。 第3実施形態の粘性流体封入ダンパーについて第2の組付状態を示す断面図。 第3実施形態の粘性流体封入ダンパーに用いる当付部の平面図。 第3実施形態の粘性流体封入ダンパーにおける第1変形例の説明図であり、分図(A)は組付前の状態を示す部分拡大図、分図(B)は第1の組付状態を示す部分拡大図、分図(C)は第2の組付状態を示す部分拡大図。 第3実施形態の粘性流体封入ダンパーにおける第2変形例の説明図であり、分図(A)は組付前の状態を示す部分拡大図、分図(B)は第1の組付状態を示す部分拡大図、分図(C)は第2の組付状態を示す部分拡大図。 第4実施形態の粘性流体封入ダンパーについて組付前の状態を示す断面図。 第4実施形態の粘性流体封入ダンパーについて組付状態を示す断面図。 第5実施形態の粘性流体封入ダンパーについて組付前の状態を示す断面図。 第5実施形態の粘性流体封入ダンパーについて第1の組付状態を示す断面図。 第5実施形態の粘性流体封入ダンパーについて第2の組付状態を示す断面図。 第6実施形態の粘性流体封入ダンパーについて組付前の状態を示す断面図。 第6実施形態の粘性流体封入ダンパーについて第1の組付状態を示す断面図。 第6実施形態の粘性流体封入ダンパーについて第2の組付状態を示す断面図。 第6実施形態の粘性流体封入ダンパーにおける第1変形例の説明図であり、分図(A)は組付前の状態を示す部分拡大図、分図(B)は第1の組付状態を示す部分拡大図、分図(C)は第2の組付状態を示す部分拡大図。 第6実施形態の粘性流体封入ダンパーにおける第2変形例の説明図であり、分図(A)は組付前の状態を示す部分拡大図、分図(B)は第1の組付状態を示す部分拡大図、分図(C)は第2の組付状態を示す部分拡大図。 第7実施形態の粘性流体封入ダンパーについて組付前の状態を示す断面図。 第7実施形態の粘性流体封入ダンパーについて第1の組付状態を示す断面図。 第7実施形態の粘性流体封入ダンパーについて第2の組付状態を示す断面図。 第8実施形態の粘性流体封入ダンパーについて組付前の状態を示す断面図。 第8実施形態の粘性流体封入ダンパーについて第1の組付状態を示す断面図。 第8実施形態の粘性流体封入ダンパーについて第2の組付状態を示す断面図。 第8実施形態の粘性流体封入ダンパーに用いる当付部の平面図。 図29のSC−SC線断面図。 第9実施形態の粘性流体封入ダンパーについて組付前の状態を示す断面図。 第9実施形態の粘性流体封入ダンパーについて第1の組付状態を示す断面図。 図32のSD−SD線断面図。 第9実施形態の粘性流体封入ダンパーについて第2の組付状態を示す断面図。 従来の粘性流体封入ダンパーの組付構造を示すディスク装置の内部構造説明図。 従来の粘性流体封入ダンパーの組付状態を示す断面図。 圧縮コイルばねを備える従来の粘性流体封入ダンパーの組付状態を示す断面図。 図37の粘性流体封入ダンパーの組付前の状態を示す断面図。 樹脂板ばねを備える従来の粘性流体封入ダンパーの組付状態を示す断面図。 図39の粘性流体封入ダンパーの組付前の状態を示す断面図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、背景技術との共通部分や実施形態間の共通部分については、同一の符号を付すか、符号は異なるが同一の用語を使用することとして重複説明を省略する。
各実施形態では、ディスク装置の防振に本発明の粘性流体封入ダンパーを適用する例を説明する。しかしながら防振対象物はディスク装置に限られるものではなく、例えば車載用の電子制御装置の防振に本発明の粘性流体封入ダンパーを適用することもできる。この場合は、例えば「支持体」を電子制御装置の筐体とし、「被支持体」を筐体に収容する回路基板として設定することができる。また、「支持体」を電子制御装置とし、「被支持体」を電子制御装置の取付構造部として設定することができる。
第1実施形態〔図1〜図4〕
第1実施形態の粘性流体封入ダンパー11を図1〜図4に示す。図1は粘性流体封入ダンパー11における組付前の状態を示す断面図、図2は粘性流体封入ダンパー11における組付状態を示す断面図、図3は粘性流体封入ダンパー11に用いる当付部13の説明図、図4は粘性流体封入ダンパー11に用いる密閉容器12の周壁部12aの説明図である。第1実施形態の粘性流体封入ダンパー11は、密閉容器12と、当付部13と、軸体14と、「ばね部」としての圧縮コイルばね18と、を備えている。
密閉容器12は、円筒形状の周壁部12aと、その一端側に固着するドーム形状の可撓部12bと、その他端側に固着する円底の皿形状の蓋部12cと、を備えており、内部には粘性流体7を封入している。
周壁部12aは硬質樹脂で形成されている。その外壁面には圧縮コイルばね18の一端側を固定する「第1固結部」としての係止リブ12dを有している。この係止リブ12dは、本実施形態においては図4(A)で示すように、外壁面に等間隔で6つ形成されている。そして周壁部12aの他端には外方へ突出する円環形状のフランジ12eが形成され、このフランジ12eは蓋部12cとの固着面積を大きくすると共に圧縮コイルばね18の一端側が突き当たる当て部分となっている。
可撓部12bはゴム状弾性体で形成されている。その断面は蛇腹形状で中央には取付部12fを有している。この取付部12fは、粘性流体7を攪拌可能として密閉容器12の内部に突出する有底筒状の「攪拌筒部」であり、その上面中央に後述する軸体14の一端側を挿入する差込凹部12gが形成されている。この差込凹部12gの内空間は挿入される軸体14と密着するように形成されており、取付部12fは差込凹部12gに挿入した軸体14と一体に連動する。さらに取付部12fにおいて密閉容器12内に突出している部分は硬質樹脂でなる保護部12hで覆われており、周壁部12aや蓋部12cなどと接触した際に破損し難いよう補強されている。
蓋部12cは硬質樹脂で形成されている。その縁部には肉厚を貫通するねじ孔12iが形成されている。図2で示すように、蓋部12cの縁部を「支持体」である筐体4に設けた取付孔4aの孔縁に当て、ねじ孔12iに取付ねじNを通して筐体4に取付けることで、密閉容器12が筐体4に固定される。
当付部13は硬質樹脂でなり、略円板形状に形成されている。この当付部13の略中央には肉厚を貫通する透孔13aが形成され、この透孔13aには後述する軸体14が貫入される。そして当付部13の密閉容器12との対向面となる裏面には、圧縮コイルばね18の他端側が固定される。本実施形態では裏面の外縁側に圧縮コイルばね18における他端側を収める収容溝13bが形成され、その収容溝13bの外壁に四半周に亘る切欠13cが2箇所設けられている。そしてこの切欠13cと対応する内壁には圧縮コイルばね18を当付部13の裏面側に外れ難くする「第2固結部」としての係止リブ13dが外方に向かって突出形成されている。つまり、図3で示すように、収容溝13bと係止リブ13dとが四半周づつ交互に形成されおり、圧縮コイルばね18の他端側を固定する。さらに当付部13の裏面には、透孔13aの周囲に突出した台座部13eが形成されており、軸体14の鍔部14cと接触する。
軸体14は硬質樹脂で形成されている。その一端側は前述したように差込凹部12gに挿入する略円柱形状の差込軸部14aであり、その先端はやや大径に形成されている。そして差込軸部14aから他端側に向かって順に、当付部13の透孔13a内に貫入する円柱形状の本体軸部14bと、2つの固定爪部15aを有する固定部15と、を備えている。そして本体軸部14bの差込軸部14a側には、外方へ突出する円環状の鍔部14cが形成されている。つまり、本実施形態において固定部15は密閉容器12に一体化している。図2で示すように、軸体14の他端側に設けられた固定部15の固定爪部15aを「被支持体」であるメカニカルシャーシ3に設けた取付孔3bの孔縁に係合することにより、固定部15がメカニカルシャーシ3に固定される。
圧縮コイルばね18は金属でなり、本実施形態においては一端側の径よりも他端側の径がやや大きくしたテーパー状となっている。前述したようにその一端は密閉容器12にの係止リブ12dで固定され、他端は当付部13の係止リブ13dで固定される。このように圧縮コイルばね18を当付部13の側において大径としているのは、粘性流体封入ダンパー11が圧縮されて可撓部12bが膨出変形した際に、可撓部12bが圧縮コイルばね18と接触して擦れて磨耗したり破損したりすることを防止するためである。よって可撓部12bと接触するおそれが無い場合はストレート状の圧縮コイルばねを使用できる。なお、圧縮コイルばね18は、金属製だけでなく、セラミック製や硬質樹脂製のものとしてもよい。
ここで粘性流体封入ダンパー11の各構成部材の材質について説明する(以下の説明は後述の各実施形態についても共通である)。
密閉容器12の周壁部12a、蓋部12c、保護部12iや、当付部13、軸体14などを構成する「硬質樹脂」の材質は、機械的強度、耐熱性、耐久性、寸法精度、信頼性などが優れ、軽量で加工が容易なことにより熱可塑性樹脂が好ましい。例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・スチレン・アクリレート樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリウレタン樹脂、液晶ポリマーなどの単体、あるいはこれらの複合体が挙げられる。熱可塑性樹脂に粉末形状や繊維形状の金属、ガラス、フィラーなどの充填剤を添加し、寸法精度や耐熱性を高めることもできる。なお、硬質樹脂どうしの固着は、超音波融着や接着剤にて行われる。
可撓部12bを構成する「ゴム状弾性体」の材質は、減衰効果を有する合成ゴム、熱可塑性エラストマーが好ましい。例えば、合成ゴムとしては、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴムなどが挙げられ、熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
なお、硬質樹脂に熱可塑性樹脂を用いてゴム状弾性体に熱可塑性エラストマーを用いた場合は、二色成形やインサート成形により硬質樹脂とゴム状弾性体との一体化が可能となり、生産効率を大きく高めることが可能である。
粘性流体7の材質は、液体、または液体にその液体と反応、溶解しない固体粒子を添加したものが好ましい。例えば、液体としては、シリコーン系オイル、パラフィン系オイル、エステル系オイル、液状ゴム等が挙げられ、固体粒子としては、これら液体と反応、溶解しないものが挙げられる。特に、液体としては、温度依存性、耐熱性、信頼性などが優れるシリコーン系オイルが好ましく、具体的には、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が挙げられる。シリコーン系オイルに添加する固体粒子としては、シリコーンレジン粉末、ポリメチルシルセスキオキサン粉末、湿式シリカ、乾式シリカ、ガラスビーズ、ガラスバルーンなどが挙げられ、これらを単独もしくは複数組合せて用いる。なお、固体粒子に表面処理を施し、液体との親和性を高めたり、液体中での分散性を高めたりすることもできる。
次に、粘性流体封入ダンパー11について、ディスク装置への組付前の未使用状態とディスク装置への組付後の使用状態を説明する。
ディスク装置への組付前の未使用状態にある粘性流体封入ダンパー11は、図1で示すように、圧縮コイルばね18の一端側は密閉容器12の周壁部12aに設けた係止リブ12dに固定され、その他端側は密閉容器12の可撓部12bとは離間する当付部13に固定されている。当付部13は圧縮コイルばね18の弾性力によってのみ可動する状態にあるため、圧縮コイルばね18は撓み状態になく自由長の状態となっている。さらに可撓部12bも外部からの応力が掛からない自然状態となっている。
これに対して、ディスク装置への組付後の使用状態における粘性流体封入ダンパー11では、図2で示すように、軸体14の固定部15をメカニカルシャーシ3に係合固定し、密閉容器12の蓋部12cを筐体4に対し取付ねじNでねじ止めして固定することで、当付部13が密閉容器12に近接して両者の離間距離が縮まり、圧縮コイルばね18が圧縮され撓み状態となる。この圧縮コイルばね18はメカニカルシャーシ3の静荷重を予圧として受け、密閉容器12と当付部13とを相互に離間する方向への付勢しつつメカニカルシャーシ3を弾性支持している。組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における付勢力の大きさは等しく、可撓部12bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
第1実施形態の粘性流体封入ダンパー11によれば、密閉容器12、当付部13、固定部15、圧縮コイルばね18を一体化した単一部品とすることができ、ばね一体型の粘性流体封入ダンパー11を実現することができる。
そして、圧縮コイルばね18はディスク装置への組付前の未使用状態で弾性力を発揮しない自由長の状態にあり、密閉容器12の可撓部12bに対して何ら応力を与えないため、未使用状態で密閉容器12の内部が見かけ上減圧状態となることは無く、密閉容器12の内部に空気が入り込んで減衰特性を損ねるような不都合を回避することができる。さらに、メカニカルシャーシ3や防振特性に応じて自由長や弾性が異なる圧縮コイルばね18を適宜選択して使用することもできる。
しかも粘性流体封入ダンパー11では、ディスク装置への組付前の未使用状態で、特別な圧縮固定治具を用いなくてよいため、その着脱に手間が掛からず、組付後の使用状態で使わない部品を使用せずに済む。
圧縮コイルばね18の両端をそれぞれ「第1固結部」の係止リブ12dと「第2固結部」の係止リブ13dで固定するため、圧縮コイルばね18の一端側と他端側を簡単に固定することができ、かつ外れ難くすることもできる。よって密閉容器12と当付部13とを圧縮コイルばね18によって確実に一体化することができる。
固定部15は密閉容器12に一体化しており、その固定部15が当付部13の肉厚を貫通して取付られるため、筐体4に取付けた密閉容器12を、固定部15を介してメカニカルシャーシ3に取付けることができる。よって筐体4とメカニカルシャーシ3との間で位相差が起きると、密閉容器12の可撓部12bが変形して密閉容器12の中に封入した粘性流体7を攪拌することができ、生じた粘性抵抗によって振動減衰効果を発揮することができる。
そして固定部15は当付部13の透孔13aを貫通してメカニカルシャーシ3に取付けられるため、当付部13を固定部15の貫通方向に対する交差方向に位置ずれし難くすることができる。即ち、当付部13の変位を固定部15と共にメカニカルシャーシ3に追従させることができる。よって一端側が密閉容器12に固定され他端側が当付部13に固定されている圧縮コイルばね18は、筐体4とメカニカルシャーシ3との間で固定部15の貫通方向に対する交差方向(圧縮コイルばね18の剪断方向)に位相差が起きると、他端側がメカニカルシャーシ3に追従して効率よく弾性を発揮することができる。また、本実施形態では圧縮コイルばね18の軸心と密閉容器12の軸心とを合わせて取り付けることもでき、理想的な振動減衰効果を発揮することができる。
第2実施形態〔図5,図6〕
第2実施形態の粘性流体封入ダンパー21を図5,図6に示す。図5は粘性流体封入ダンパー21における組付前の状態を示す断面図、図6は粘性流体封入ダンパー21における組付状態を示す断面図である。第2実施形態の粘性流体封入ダンパー21が第1実施形態の粘性流体封入ダンパー11と異なるのは、当付部23と軸体24の構成と、「連結手段」を備えている点である。その他の構成およびそれらの作用、効果については粘性流体封入ダンパー11と同じである。
当付部23は当付部13と同様に硬質樹脂でなり、略円板形状に形成されている。そして、軸体24が貫入する透孔23a、圧縮コイルばね18の他端側を収める収容溝(図示せず)、切欠(図示せず)に対応して外方へ突出し圧縮コイルばね18の他端側を固定する「第2固結部」としての係止リブ23d、軸体24の鍔部24cと接触する台座部23eが形成されている。当付部13と異なるのは、透孔23aを「軸受け部」とし、その透孔23aの裏面側とは反対の上面側に後述する軸体24の係止突起24dを係止する係止凹部23fが設けられている点である。
軸体24は軸体14と同様に硬質樹脂で形成されている。そして差込凹部12gに挿入する差込軸部24a、透孔23a内に貫入する本体軸部24b、台座部23eと接触する鍔部24c、固定部15を備えている。軸体14と異なるのは、本体軸部24bを「連結軸」とし、その本体軸部24bに係止凹部23fと係止する係止突起24dが設けられている点である。
ディスク装置への組付前の未使用状態にある粘性流体封入ダンパー21は、図5で示すように、圧縮コイルばね18の一端側は密閉容器12に設けた係止リブ12dに固定され、その他端側は密閉容器12の可撓部12bとは離間する当付部23に固定されている。当付部23は圧縮コイルばね18の弾性力によってのみ可動する状態にあるため、圧縮コイルばね18は撓み状態になく自由長の状態となっている。さらに可撓部12bも外部からの応力が掛からない自然状態となっている。
これに対して、ディスク装置への組付後の使用状態における粘性流体封入ダンパー21では、図6で示すように、軸体24の係止突起24dが当付部23の係止凹部23fに係止した状態で、軸体24の固定部15をメカニカルシャーシ3に係合固定し、密閉容器12の蓋部12cを筐体4に対し取付ねじNでねじ止めして固定される。このように当付部23が密閉容器12に近接して両者の離間距離が縮まり、圧縮コイルばね18が圧縮され撓み状態となる。この圧縮コイルばね18はメカニカルシャーシ3の静荷重を予圧として受け、密閉容器12と当付部23とを相互に離間する方向への付勢しつつメカニカルシャーシ3を弾性支持している。組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における付勢力の大きさは等しく、可撓部12bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
第2実施形態の粘性流体封入ダンパー21によれば、連結手段を備えているため、ディスク装置への組付時に圧縮コイルばね18の撓み状態を調整することができ、メカニカルシャーシ3や防振特性に応じて自由長や弾性が異なる圧縮コイルばね18を適宜選択して使用することができる。また連結手段によって、ディスク装置への組付時に密閉容器12の可撓部12bを当付部13と簡単に連動させることができる。
連結手段を、密閉容器12と一体である軸体24の本体軸部24bを「連結軸」とし、当付部23の透孔23aを「軸受け部」として構成するため、透孔23aに対して本体軸部24bを差し込むことで、連結手段を実現することができる。
そして本体軸部24bに係止突起24dを設け、透孔23aに係止凹部23fを設けたため、係止突起24dと係止凹部23fとを係止させれば、本体軸部24bの差込み量を簡単に固定することができる。さらに固定部15の先端側で固定部15をメカニカルシャーシ3に簡単に取付けることができる。
第3実施形態〔図7〜図10〕
第3実施形態の粘性流体封入ダンパー31を図7〜図10に示す。図7は粘性流体封入ダンパー31における組付前の状態を示す断面図、図8は粘性流体封入ダンパー31における第1の組付状態を示す断面図、図9は粘性流体封入ダンパー31における第2の組付状態を示す断面図、図10は粘性流体封入ダンパー31に用いる当付部33の平面図である。第3実施形態の粘性流体封入ダンパー31が第2実施形態の粘性流体封入ダンパー21と異なるのは、密閉容器32と当付部33の構成と、軸体を除いた点である。その他の構成およびそれらの作用、効果については粘性流体封入ダンパー11と同じである。
密閉容器32は、円筒形状の周壁部32aと、その一端側に固着するドーム形状の可撓部32bと、その他端側に固着する円底の皿形状の蓋部32cと、を備えており、内部には粘性流体7を封入している。
周壁部32aは周壁部12aと同様に硬質樹脂でなり、「第1固結部」としての係止リブ32d、円環形状のフランジ32eが形成されている。
可撓部32bは可撓部12bと同様にゴム状弾性体で形成されており、その断面は蛇腹形状で中央には取付部32fを有している。この取付部32fも粘性流体7を攪拌可能として密閉容器32の内部に突出する有底筒状の「攪拌筒部」である。可撓部12bと異なるのは取付部32fの構成であり、この取付部32fにはその上面中央に後述する当付部33の取付軸部33gを挿入する差込凹部32gが形成されている。この差込凹部32gは「連結手段」を構成する「軸受け部」であり、取付軸部33gの差し込みを受けてこれを保持する「連結凹部」となる。よって取付部32fは差込凹部32gに挿入した取付軸部33gと一体に連動する。そしてその内周面には取付軸部33gの差込方向に沿う2つの円環状の係止凹部32kが「固定溝」として形成されている。また、取付部32fにおいて密閉容器32内に突出している部分は保護部で覆われていない。
蓋部32cは蓋部12cと同様に硬質樹脂でなり、その縁部にはねじ孔32iが形成されている。図8、図9で示すように、蓋部32cの縁部を筐体4に設けた取付孔4aの孔縁に当て、ねじ孔32iに取付ねじNを通して筐体4に取付けることで、密閉容器32が筐体4に固定される。
当付部33は当付部23と同様に硬質樹脂でなり、略円板形状に形成されている。そして、圧縮コイルばね18の他端側を収める収容溝(図示せず)、切欠(図示せず)に対応して外方へ突出し圧縮コイルばね18の他端側を固定する「第2固結部」としての係止リブ33dが形成されている。当付部23と異なるのは、裏面側の略中央に密閉容器32に向かって突出する取付軸部33gと、上面側に「固定部」としてメカニカルシャーシ3に設けられた取付孔4aの孔縁に係合する2つ(一対)の固定爪部35と折止め突起33hと、が形成されている点である。つまり本実施形態では「固定部」が当付部33に一体化している。このうち取付軸部33gは「連結手段」を構成する「連結軸」であり、密閉容器32の差込凹部32gに挿入されて保持される。この取付軸部33gの外周面には、取付軸部33gの軸交差方向に全周に亘って突出する係止突起33iが「固定突起」として形成されており、且つ係止突起33iは取付軸部33gの軸心方向に2つ離間して形成されている。これら2つの係止突起33iの間隔は、差込凹部32gの2つの係止凹部32kの間隔と同じに形成されている。また、折止め突起33hは一対の固定爪部35の間に形成されており、固定爪部35を取付孔4aの孔縁に係合させる際に、固定爪部35が取付孔4aに対して斜めに無理に押し込まれることで折れないように、固定爪部35の曲がりを規制するものである。
ディスク装置への組付前の未使用状態にある粘性流体封入ダンパー31は、図7で示すように、圧縮コイルばね18の一端側は密閉容器32に設けた係止リブ32dに固定され、その他端側は密閉容器32の可撓部32bとは離間する当付部33に固定されている。当付部33は圧縮コイルばね18の弾性力によってのみ可動する状態にあるため、圧縮コイルばね18は撓み状態になく自由長の状態となっている。さらに可撓部32bも外部からの応力が掛からない自然状態となっている。
これに対して、ディスク装置への第1の組付状態における粘性流体封入ダンパー31では、図8で示すように、密閉容器32の差込凹部32gにおける開口側の係止凹部32kと当付部33の取付軸部33gにおける先端側の係止突起33iとを係止させ、密閉容器32と当付部33とを相互に連結した状態で、当付部33の固定爪部35をメカニカルシャーシ3に係合固定し、密閉容器32の蓋部32cを筐体4に対し取付ねじNでねじ止めして固定される。このように差込凹部32gに対する取付軸部33gの差込み量は小さい(浅い)が、当付部33が密閉容器32に近接して両者の離間距離が縮まり、圧縮コイルばね18が圧縮され撓み状態となる。この圧縮コイルばね18はメカニカルシャーシ3の静荷重を予圧として受け、密閉容器32と当付部33とを相互に離間する方向への付勢しつつメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第1の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における付勢力の大きさは等しく、可撓部32bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
さらにメカニカルシャーシ3の静荷重が第1の組付状態より大きい場合、粘性流体封入ダンパー31はディスク装置への第2の組付状態となる。図9で示すように、取付軸部33gを深く押し込むことで、密閉容器32の差込凹部32gにおける底側の係止凹部32kと当付部33の取付軸部33gにおける先端側の係止突起33iとを係止させ、密閉容器32と当付部33とを相互に連結した状態で、当付部33の固定爪部35をメカニカルシャーシ3に係合固定し、密閉容器32の蓋部32cを筐体4に対し取付ねじNでねじ止めして固定される。このように差込凹部32gに対する取付軸部33gの差込み量は、前述の第1の組付状態のときよりも大きく(深く)、圧縮コイルばね18は、第1の組付状態より大きく撓んで密閉容器32と当付部33とを相互に離間する方向への大きな付勢力を発揮しつつメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第2の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における付勢力の大きさは等しく、可撓部32bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
第3実施形態の粘性流体封入ダンパー31によれば、連結手段について係止突起(固定突起)33iと係止凹部(固定溝)32kとの連結位置を変えることで取付軸部33gの差込み量を変更することができ、圧縮コイルばね18の撓み状態を調整することができる。さらに係止突起(固定突起)33iと係止凹部(固定溝)32kとが「段階的」に係止するため、容易に差込み量を2段で調整することができる。
このように連結手段を2段階に調整することが可能であるため、圧縮コイルばね18の弾性力を2段階に変更することができる。よって圧縮コイルばね18における撓み状態の初期設定を2段階に調整することができ、メカニカルシャーシ3の重量や重心の位置、粘性流体封入ダンパー31の取付個数など個別具体的な防振支持状況に対応することができる。
連結手段については、密閉容器32の差込凹部32gに対する当付部33の取付軸部33gの差し込みによって、密閉容器32と当付部33とを容易に一体化することができ、ディスク装置への組付時に密閉容器32の可撓部32bを当付部33と簡単に連動させることができる。
第3実施形態の第1変形例〔図11〕
粘性流体封入ダンパー31における第1変形例の要部を図11で示す。図11(A)は第1変形例における組付前の状態を示す要部拡大図、図11(B)は第1変形例における第1の組付状態を示す要部拡大図、図11(C)は第1変形例における第2の組付状態を示す要部拡大図である。第1変形例が粘性流体封入ダンパー31と異なるのは、密閉容器32における取付部32fと当付部33における取付軸部33gである。その他の構成およびそれらの作用、効果については同じである。
取付部32fは材質が硬質樹脂で形成されており、構成自体は同じである。
取付軸部33gは軸方向に沿う割り溝33kが先端から基端側の係止突起33iにかけて設けられ、先端側が2分割に形成されている。取付軸部33gを取付部32fの差込凹部32gに挿入する際には、割り溝33kの幅が狭くなって先端が細くなり取付軸部33gを差込凹部32gに挿入し易くすることができる。
以上のような第1変形例では第3実施形態と同様に、ディスク装置への組付前の未使用状態では、図11(A)で示すように、取付軸部33gが差込凹部32gに挿入されておらず、図外の圧縮コイルばね18は撓み状態になく自由長の状態であり、さらに可撓部32bも外部からの応力が掛からない自然状態となっている。
ディスク装置への第1の組付状態では、図11(B)で示すように、取付軸部33gにおける先端側の係止突起33iが差込凹部32gにおける開口側の係止凹部32kに係止し、差込凹部32gに対する取付軸部33gの差込み量は小さい(浅い)が、図外の圧縮コイルばね18が圧縮され撓み状態となり、メカニカルシャーシ3を弾性支持している。メカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における弾性力の大きさは等しく、可撓部32bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
メカニカルシャーシ3の静荷重が第1の組付状態より大きい第2の組付状態では、図11(C)で示すように、取付軸部33gにおける先端側の係止突起33iが差込凹部32gにおける底側の係止凹部32kに係止し、差込凹部32gに対する取付軸部33gの差込み量は、第1の組付状態のときよりも大きく(深く)、図外の圧縮コイルばね18は、第1の組付状態より大きく撓んでメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第2の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における弾性力の大きさは等しく、可撓部32bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
粘性流体封入ダンパー31の第1変形例によれば、取付軸部33gと差込凹部32gを硬質樹脂で形成するため、係止突起33iが係止凹部32kに嵌り込む際に「カチッ」と鳴るロック音や振動を発生させることができ、これを聴取することで確実に連結したことを容易に確認することができる。
第3実施形態の第2変形例〔図12〕
粘性流体封入ダンパー31における第2変形例の要部を図12で示す。図12(A)は第2変形例における組付前の状態を示す要部拡大図、図12(B)は第2変形例における第1の組付状態を示す要部拡大図、図12(C)は第2変形例における第2の組付状態を示す要部拡大図である。第2変形例が粘性流体封入ダンパー31と異なるのは、密閉容器32における取付部32fと当付部33における取付軸部33gである。その他の構成およびそれらの作用、効果については同じである。
取付部32fは材質が硬質樹脂で形成されており、差込凹部32gの内周面には、雌ねじ部32mが「固定溝」として形成されている。
取付軸部33gはその外周面に雄ねじ部33mが「固定突起」として形成されている。
このような差込凹部32gと取付軸部33gとは、それらの雌ねじ部32mと雄ねじ部33mの螺合によって相互に固定できる。
以上のような第2変形例では第3実施形態と同様に、ディスク装置への組付前の未使用状態では、図12(A)で示すように、取付軸部33gが差込凹部32gに挿入されておらず、図外の圧縮コイルばね18は撓み状態になく自由長の状態であり、さらに可撓部32bも外部からの応力が掛からない自然状態となっている。
ディスク装置への第1の組付状態では、図12(B)で示すように、取付軸部33gの先端が差込凹部32gの中程まで挿入され、差込凹部32gに対する取付軸部33gの差込み量は小さい(浅い)が、図外の圧縮コイルばね18が圧縮され撓み状態となり、メカニカルシャーシ3を弾性支持している。メカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における弾性力の大きさは等しく、可撓部32bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
メカニカルシャーシ3の静荷重が第1の組付状態より大きい第2の組付状態では、図12(C)で示すように、取付軸部33gの先端が差込凹部32gの略底にまで挿入され、差込凹部32gに対する取付軸部33gの差込み量は、第1の組付状態のときよりも大きく(深く)、図外の圧縮コイルばね18は、第1の組付状態より大きく撓んでメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第2の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における弾性力の大きさは等しく、可撓部32bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
粘性流体封入ダンパー31の第2変形例によれば、雌ねじ部(固定溝)32mと雄ねじ部(固定突起)33mとの螺合による係止を「連続的」に変化させることができ、容易に差込み量を微調整することができる。
第4実施形態〔図13,図14〕
第4実施形態の粘性流体封入ダンパー41を図13,図14に示す。図13は粘性流体封入ダンパー41における組付前の状態を示す断面図、図14は粘性流体封入ダンパー41における組付状態を示す断面図である。第4実施形態の粘性流体封入ダンパー41が第3実施形態の粘性流体封入ダンパー31と異なるのは、密閉容器42と当付部43の構成と、圧縮コイルばね18を樹脂板ばね48に変更する点である。その他の構成およびそれらの作用、効果については粘性流体封入ダンパー31と同じである。
密閉容器42は、円筒形状の周壁部42aと、その一端側に固着するドーム形状の可撓部42bと、その他端側に固着する円底の皿形状の蓋部42cと、を備えており、内部には粘性流体7を封入している。
周壁部42aは周壁部32aと同様に硬質樹脂でなり、円環形状のフランジ42eが形成されている。周壁部32aと異なるのは、外壁面に係止リブが設けられていない点である。
可撓部42bは可撓部32bと同様にゴム状弾性体で形成されており、その断面は蛇腹形状で中央には取付部42fを有している。この取付部42fも粘性流体7を攪拌可能として密閉容器42の内部に突出する有底筒状の「攪拌筒部」である。そして取付部42fにもその上面中央に差込凹部42gが形成され、この差込凹部42gは「連結手段」を構成する「軸受け部」であり、後述する取付軸部43gの差し込みを受けてこれを保持する「連結凹部」となる。よって取付部42fは差込凹部42gに挿入した取付軸部43gと一体に連動する。可撓部32bと異なるのは差込凹部42gの内周面であり、円環状の係止凹部42kが「固定溝」として1つ形成されている。
蓋部42cは蓋部32cと同様に硬質樹脂でなり、その縁部にはねじ孔42iが形成されている。図14で示すように、蓋部42cの縁部を筐体4に設けた取付孔4aの孔縁に当て、ねじ孔42iに取付ねじNを通して筐体4に取付けることで、密閉容器42が筐体4に固定される。蓋部32cと異なるのは、縁部に後述する樹脂板ばね48の一端側が固着する「第1固結部」としての固着面部42nが設けられている点である。
当付部43は当付部33と同様に硬質樹脂でなり、略円板形状に形成されている。そして上面側に「固定部」としての一対の固定爪部35と折止め突起43hとが形成されている。つまり本実施形態では「固定部」が当付部33に一体化している。当付部33と異なるのは、収容溝、切欠、係止リブが無く、取付軸部43gと樹脂板ばね48が形成されている点である。取付軸部43gは「連結手段」を構成する「連結軸」であり、密閉容器42の差込凹部42gに挿入されて保持される。この取付軸部43gの外周面には、取付軸部43gの軸交差方向に全周に亘って突出する係止突起43iが「固定突起」として1つ形成されている。樹脂板ばね48は当付部43の裏面から、取付軸部43gを中心とする等角放射状に4本突設されている。各樹脂板ばね48は、「第2固結部」としての当付部43における裏面の付根43nから片持ち梁状に伸長する湾曲形状の細長いアーム片として形成されており、その先端は、当付部43の裏面と対向する蓋部42cの固着面部42nに対して固着されている。つまり樹脂板ばね48は、一端側が固着面部42nに固着され他端側が付根43nに繋がっている。なお、樹脂板ばね48の一端側と固着面部42nとの固着は、超音波融着や接着剤により行うことができる。
ディスク装置への組付前の未使用状態にある粘性流体封入ダンパー41は、図13で示すように、樹脂板ばね48の一端側は密閉容器42に設けた固着面部42nに固着され、その他端側は密閉容器42の可撓部42bとは離間する当付部43の付根43nに対し一体に繋がっている。当付部43は樹脂板ばね48の弾性力によってのみ可動する状態にあるため、樹脂板ばね48は撓み状態になく自由長の状態となっている。さらに可撓部42bも外部からの応力が掛からない自然状態となっている。
これに対して、ディスク装置への組付後の使用状態における粘性流体封入ダンパー41では、図14で示すように、差込凹部42gの係止凹部42kに取付軸部43gの係止突起43iを係止させ、密閉容器42と当付部43とを相互に連結した状態で、当付部43の固定爪部35をメカニカルシャーシ3に係合固定し、密閉容器42の蓋部42cを筐体4に対し取付ねじNでねじ止めして固定される。このように当付部43が密閉容器42に近接して両者の離間距離が縮まり、樹脂板ばね48が外方へ湾曲するような撓み状態となる。この樹脂板ばね48はメカニカルシャーシ3の静荷重を予圧として受け、密閉容器42と当付部43とを相互に離間する方向への付勢しつつメカニカルシャーシ3を弾性支持している。組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと樹脂板ばね48における付勢力の大きさは等しく、可撓部42bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
第4実施形態の粘性流体封入ダンパー41によれば、当付部43に樹脂板ばね28が一体形成されているので、圧縮コイルばね18を使用しなくてもよく、部品点数を削減することができる。
第5実施形態〔図15〜図17〕
第5実施形態の粘性流体封入ダンパー51を図15〜図17に示す。図15は粘性流体封入ダンパー51における組付前の状態を示す断面図、図16は粘性流体封入ダンパー51における第1の組付状態を示す断面図、図17は粘性流体封入ダンパー51における第2の組付状態を示す断面図である。第5実施形態の粘性流体封入ダンパー51が第3実施形態の粘性流体封入ダンパー31と異なるのは、密閉容器52と当付部53の構成と、圧縮コイルばね18を引張コイルばね58に変更する点である。その他の構成およびそれらの作用、効果については粘性流体封入ダンパー31と同じである。
密閉容器52は、円筒形状の周壁部52aと、その一端側に固着するドーム形状の可撓部52bと、その他端側に固着する底付き円筒形状の蓋部52cと、を備えており、内部には粘性流体7を封入している。
周壁部52aは周壁部32aと同様に硬質樹脂でなり、円環形状のフランジ52eが形成されている。周壁部32aと異なるのは、外壁面に係止リブが設けられていない点である。
可撓部52bは可撓部32bと同様にゴム状弾性体でなり、構成も同じである。つまり、可撓部52bの断面は蛇腹形状で中央には取付部52fを有している。この取付部52fも粘性流体7を攪拌可能として密閉容器52の内部に突出する有底筒状の「攪拌筒部」である。そして取付部52fにもその上面中央に差込凹部52gが形成され、この差込凹部52gは「連結手段」を構成する「軸受け部」であり、後述する取付軸部53gの差し込みを受けてこれを保持する「連結凹部」となる。よって取付部52fは差込凹部52gに挿入した取付軸部53gと一体に連動する。差込凹部52gの内周面には取付軸部53gの差込方向に沿う2つの円環状の係止凹部52kが「固定溝」として形成されている。
蓋部52cは蓋部32cと同様に硬質樹脂で形成されている。蓋部32cと異なるのは、ねじ孔52iが底部に形成されており、筒部は当付部53の上面よりも高く立ち上がって、その先端には引張コイルばね58の一端側を固定する第1固結部52pが設けられている点である。図16、図17で示すように、蓋部52cの裏面側を筐体4に当て、ねじ孔52iに取付ねじNを通して筐体4に取付けることで、密閉容器52が筐体4に固定される。
当付部53は当付部33と同様に硬質樹脂でなり、略円板形状に形成されている。そして上面側に「固定部」としての一対の固定爪部35と折止め突起53hとが形成されている。つまり第5実施形態でも「固定部」が当付部53に一体化している。当付部33と異なるのは、収容溝、切欠、係止リブが無く、取付軸部53gと第2固結部53pが形成されている点である。取付軸部53gは「連結手段」を構成する「連結軸」であり、密閉容器52の差込凹部52gに挿入されて保持される。この取付軸部53gの外周面には、取付軸部53gの軸交差方向に全周に亘って突出する係止突起53iが「固定突起」として1つ形成されている。略円板形状の当付部53の外縁には引張コイルばね58の他端側を固定する第2固結部53pが形成されている。
ディスク装置への組付前の未使用状態にある粘性流体封入ダンパー51は、図15で示すように、引張コイルばね58の一端側は密閉容器52に設けた第1固結部52pに固定され、その他端側は密閉容器52の可撓部52bとは離間する当付部53の第2固結部53pに固定されている。当付部53は引張コイルばね58の弾性力によってのみ可動する状態にあるため、引張コイルばね58は撓み状態になく自由長の状態となっている。さらに可撓部52bも外部からの応力が掛からない自然状態となっている。
これに対して、ディスク装置への第1の組付状態における粘性流体封入ダンパー51では、図16で示すように、密閉容器52の差込凹部52gにおける開口側の係止凹部52kと当付部53の取付軸部53gにおける係止突起53iとを係止させ、密閉容器52と当付部53とを相互に連結した状態で、当付部53の固定爪部35をメカニカルシャーシ3に係合固定し、密閉容器52の蓋部52cを筐体4に対し取付ねじNでねじ止めして固定される。このように差込凹部52gに対する取付軸部53gの差込み量は小さい(浅い)が、当付部53が密閉容器52に近接して両者の離間距離が縮まり、引張コイルばね58が伸ばされ撓み状態となる。この引張コイルばね58はメカニカルシャーシ3の静荷重を予圧として受け、密閉容器52と当付部53とを相互に離間する方向への付勢しつつメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第1の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと引張コイルばね58における付勢力の大きさは等しく、可撓部52bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
さらにメカニカルシャーシ3の静荷重が第1の組付状態より大きい場合、粘性流体封入ダンパー51はディスク装置への第2の組付状態となる。図17で示すように、取付軸部53gを深く押し込むことで、密閉容器52の差込凹部52gにおける底側の係止凹部52kと当付部33の取付軸部53gにおける係止突起53iとを係止させ、密閉容器52と当付部53とを相互に連結した状態で、当付部53の固定爪部35をメカニカルシャーシ3に係合固定し、密閉容器52の蓋部52cを筐体4に対し取付ねじNでねじ止めして固定される。このように差込凹部52gに対する取付軸部53gの差込み量は、前述の第1の組付状態のときよりも大きく(深く)、引張コイルばね58は、第1の組付状態より大きく撓んで密閉容器52と当付部53とを相互に離間する方向への大きな付勢力を発揮しつつメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第2の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと引張コイルばね58における付勢力の大きさは等しく、可撓部52bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
第5実施形態の粘性流体封入ダンパー51によれば、引張コイルばね58を用いることもできる。そして、連結手段について係止突起(固定突起)53iと係止凹部(固定溝)52kとの連結位置を変えることで取付軸部53gの差込み量を変更することができ、引張コイルばね58の撓み状態を調整することができる。さらに係止突起(固定突起)53iと係止凹部(固定溝)52kとが「段階的」に係止するため、容易に差込み量を2段で調整することができる。よって引張コイルばね58における撓み状態の初期設定を2段階に調整することができ、メカニカルシャーシ3の重量や重心の位置、粘性流体封入ダンパー51の取付個数など個別具体的な防振支持状況に対応することができる。
第6実施形態〔図18〜図20〕
第6実施形態の粘性流体封入ダンパー61を図18〜図20に示す。図18は粘性流体封入ダンパー61における組付前の状態を示す断面図、図19は粘性流体封入ダンパー61における第1の組付状態を示す断面図、図20は粘性流体封入ダンパー61における第2の組付状態を示す断面図である。第6実施形態の粘性流体封入ダンパー61が第3実施形態の粘性流体封入ダンパー31と異なるのは、密閉容器62と当付部63の構成である。その他の構成およびそれらの作用、効果については粘性流体封入ダンパー31と同じである。
密閉容器62は、円筒形状の周壁部62aと、その一端側に固着するドーム形状の可撓部62bと、その他端側に固着する円底の皿形状の蓋部62cと、を備えており、内部には粘性流体7を封入している。
周壁部62aは周壁部32aと同様に硬質樹脂でなり、「第1固結部」としての係止リブ62d、円環形状のフランジ62eが形成されている。
可撓部62bは可撓部32bとは異なり、ゴム状弾性体でなる断面が蛇腹形状で、その中央には硬質樹脂でなる取付部62fを備えている。この取付部62fは中実に形成され、粘性流体7を攪拌可能なように密閉容器62の内部に突出している。取付部62fにはその上面中央に後述の当付部63へ向けて突出する取付軸部62qが設けられ、「連結手段」を構成する「連結軸」であり、当付部63の透孔63aに挿入されて保持される。この取付軸部62qは軸方向に沿う割り溝62rが設けられ、ほぼ全長に亘って2分割に形成されている。取付軸部62qを当付部63の透孔63aに挿入する際には、割り溝62rの幅が狭くなって先端が細くなり取付軸部62qを透孔63aに挿入し易くすることができる。さらに取付軸部62qの外周面には、環状に係止凹部62kが「固定溝」として形成されており、この係止凹部62kは取付軸部62qの軸心方向に2つ離間して設けられている。
蓋部62cは蓋部32cと同様に硬質樹脂でなり、その縁部にはねじ孔62iが形成されている。図19、図20で示すように、蓋部62cの縁部を筐体4に設けた取付孔4aの孔縁に当て、ねじ孔62iに取付ねじNを通して筐体4に取付けることで、密閉容器62が筐体4に固定される。
当付部63は当付部33と同様に硬質樹脂でなり、略円板形状に形成されている。そして、圧縮コイルばね18の他端側を収める収容溝(図示せず)、切欠(図示せず)に対応して外方へ突出し圧縮コイルばね18の他端側を固定する「第2固結部」としての係止リブ63d、上面側に「固定部」としての一対の固定爪部35が形成されている。当付部33と異なるのは、当付部63の略中央には肉厚を貫通する透孔63aが形成されている点である。そしてこの透孔63aには密閉容器62の取付軸部62qが貫入される。つまり透孔63aは「連結手段」を構成する「軸受け部」であり、取付軸部62qの差し込みを受けてこれを保持する「連結孔」となる。このような透孔63aの内面には取付軸部62qの軸交差方向に突出する係止突起63iが「固定突起」として環状に設けられている。
ディスク装置への組付前の未使用状態にある粘性流体封入ダンパー61は、図18で示すように、圧縮コイルばね18の一端側は密閉容器62に設けた係止リブ62dに固定され、その他端側は密閉容器62の可撓部62bとは離間する当付部63に固定されている。当付部63は圧縮コイルばね18の弾性力によってのみ可動する状態にあるため、圧縮コイルばね18は撓み状態になく自由長の状態となっている。さらに可撓部62bも外部からの応力が掛からない自然状態となっている。
これに対して、ディスク装置への第1の組付状態における粘性流体封入ダンパー61では、図19で示すように、密閉容器62の取付軸部62qにおける先端側の係止凹部62kと当付部63の透孔63aにおける係止突起63iとを係止させ、密閉容器62と当付部63とを相互に連結した状態で、当付部63の固定爪部35をメカニカルシャーシ3に係合固定し、密閉容器62の蓋部62cを筐体4に対し取付ねじNでねじ止めして固定される。このように透孔63aに貫入する取付軸部62qの差込み量は小さいが、当付部63が密閉容器62に近接して両者の離間距離が縮まり、圧縮コイルばね18が圧縮され撓み状態となる。この圧縮コイルばね18はメカニカルシャーシ3の静荷重を予圧として受け、密閉容器62と当付部63とを相互に離間する方向への付勢しつつメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第1の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における付勢力の大きさは等しく、可撓部62bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
さらにメカニカルシャーシ3の静荷重が第1の組付状態より大きい場合、粘性流体封入ダンパー61はディスク装置への第2の組付状態となる。図20で示すように、取付軸部62qを深く押し込むことで、密閉容器62の取付軸部62qにおける基端側の係止凹部62kと当付部63の透孔63aにおける係止突起63iとを係止させ、密閉容器62と当付部63とを相互に連結した状態で、当付部63の固定爪部35をメカニカルシャーシ3に係合固定し、密閉容器62の蓋部62cを筐体4に対し取付ねじNでねじ止めして固定される。このように透孔63aに貫入する取付軸部62qの差込み量は、前述の第1の組付状態のときよりも大きく、圧縮コイルばね18は、第1の組付状態より大きく撓んで密閉容器62と当付部63とを相互に離間する方向への大きな付勢力を発揮しつつメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第2の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における付勢力の大きさは等しく、可撓部62bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
第6実施形態の粘性流体封入ダンパー61によれば、透孔63aに対して取付軸部62qを差し込むことで、密閉容器62と当付部63とを容易に一体化することができる。また、取付軸部62qの差込み量の調整によって、圧縮コイルばね18の撓み状態を容易に調整することができる。さらに、取付軸部62qは、密閉容器62の内部に向けて突設したものではなく外部に向けて突設したものであるため、密閉容器62に封入する振動減衰用の粘性流体7の充填量を多くすることができ、振動減衰効果を高めることができる。
取付軸部62qと透孔63aを有する当付部63とを硬質樹脂で形成しているため、取付軸部62qの係止凹部62kと透孔63aの係止突起63iとの連結を、連結時の発生音や振動によって確認することができる。
第6実施形態の第1変形例〔図21〕
粘性流体封入ダンパー61における第1変形例の要部を図21で示す。図21(A)は第1変形例における組付前の状態を示す要部拡大図、図21(B)は第1変形例における第1の組付状態を示す要部拡大図、図21(C)は第1変形例における第2の組付状態を示す要部拡大図である。第1変形例が粘性流体封入ダンパー61と異なるのは、密閉容器62における取付軸部62qと当付部63における透孔63aの構成である。その他の構成およびそれらの作用、効果については同じである。
取付軸部62qは、その外周面に取付軸部62qの軸交差方向に突出する環状の係止突起62sが「固定突起」として1つ形成されている。さらに軸方向に沿う割り溝62rが先端から係止突起62sにかけて設けられ、先端側が2分割に形成されている。
透孔63aは、当付部63における上面の略中央の位置に、即ち取付軸部62qとの同軸上の位置に形成する円筒形状の筒状突起63qの内周面である。この透孔63aには取付軸部62qの係止突起62sと係止する環状の係止凹部63rが筒軸方向に2つ「固定溝」として設けられている。
以上のような第1変形例では第6実施形態と同様に、ディスク装置への組付前の未使用状態では、図21(A)で示すように、取付軸部62qが透孔63aに挿入されておらず、図外の圧縮コイルばね18は撓み状態になく自由長の状態であり、さらに図外の可撓部62bも外部からの応力が掛からない自然状態となっている。
ディスク装置への第1の組付状態では、図21(B)で示すように、取付軸部62qの係止突起62sが当付部63における裏面側の係止凹部63rに係止し、透孔63aに対する取付軸部62qの差込み量は小さいが、図外の圧縮コイルばね18が圧縮され撓み状態となり、メカニカルシャーシ3を弾性支持している。メカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における弾性力の大きさは等しく、図外の可撓部62bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
メカニカルシャーシ3の静荷重が第1の組付状態より大きい第2の組付状態では、図21(C)で示すように、取付軸部62qの係止突起62sが当付部63における上面側の係止凹部63rに係止し、透孔63aに対する取付軸部62qの差込み量は、第1の組付状態のときよりも大きく、図外の圧縮コイルばね18は、第1の組付状態より大きく撓んでメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第2の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における弾性力の大きさは等しく、図外の可撓部62bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
粘性流体封入ダンパー61の第1変形例によれば、筒状突起63qの透孔63aによって取付軸部62qの保持長さを長くすることができ、透孔が孔軸方向で長さのない単なる孔状の場合と比較して、取付軸部62qの軸交差方向に対するぐらつきを抑えることができる。よって取付軸部62qと透孔63aとの安定した連結状態を確保することができる。この結果、筐体4とメカニカルシャーシ3の位相差を確実に密閉容器62に伝えることができ、密閉容器62の内部に封入される粘性流体7による粘性抵抗を効果的に発揮させて振動を減衰することができる。
第6実施形態の第2変形例〔図22〕
粘性流体封入ダンパー61における第2変形例の要部を図22で示す。図22(A)は第2変形例における組付前の状態を示す要部拡大図、図22(B)は第2変形例における第1の組付状態を示す要部拡大図、図22(C)は第2変形例における第2の組付状態を示す要部拡大図である。第2変形例が粘性流体封入ダンパー61と異なるのは、密閉容器62における取付軸部62qと当付部63における透孔63aの構成である。その他の構成およびそれらの作用、効果については同じである。
取付軸部62qは割り溝が無く、その外周面に雄ねじ部62tが「固定突起」として形成されている。
透孔63aは第1変形例と同様に、当付部63における上面の略中央の位置に、即ち取付軸部62qとの同軸上の位置に形成する円筒形状の筒状突起63qの内周面であるが、この透孔63aには雌ねじ部63sが「固定溝」として形成されている。
このような取付軸部62qと透孔63aとは、それらの雄ねじ部62tと雌ねじ部63sの螺合によって相互に固定できる。
以上のような第2変形例では第6実施形態と同様に、ディスク装置への組付前の未使用状態では、図22(A)で示すように、取付軸部62qが透孔63aに挿入されておらず、図外の圧縮コイルばね18は撓み状態になく自由長の状態であり、さらに図外の可撓部62bも外部からの応力が掛からない自然状態となっている。
ディスク装置への第1の組付状態では、図22(B)で示すように、取付軸部62qの先端が透孔63aの中程まで挿入され、透孔63aに対する取付軸部62qの差込み量は小さいが、図外の圧縮コイルばね18が圧縮され撓み状態となり、メカニカルシャーシ3を弾性支持している。メカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における弾性力の大きさは等しく、図外の可撓部62bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
メカニカルシャーシ3の静荷重が第1の組付状態より大きい第2の組付状態では、図22(C)で示すように、取付軸部62qの先端が透孔63aより上方に突出し、透孔63aに対する取付軸部62qの差込み量は、第1の組付状態のときよりも大きく、図外の圧縮コイルばね18は、第1の組付状態より大きく撓んでメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第2の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における弾性力の大きさは等しく、図外の可撓部62bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
粘性流体封入ダンパー61の第2変形例によれば、取付軸部62qと透孔63aとの安定した連結状態を確保することができる他、雄ねじ部(固定突起)62tと雌ねじ部(固定溝)63sとの螺合による係止を「連続的」に変化させることができ、容易に差込み量を微調整することができる。
第7実施形態〔図23〜図25〕
第7実施形態の粘性流体封入ダンパー71を図23〜図25に示す。図23は粘性流体封入ダンパー71における組付前の状態を示す断面図、図24は粘性流体封入ダンパー71における第1の組付状態を示す断面図、図25は粘性流体封入ダンパー71における第2の組付状態を示す断面図である。第7実施形態の粘性流体封入ダンパー71が第6実施形態の粘性流体封入ダンパー61と異なるのは、密閉容器72と当付部73の構成である。その他の構成およびそれらの作用、効果については粘性流体封入ダンパー61と同じである。
密閉容器72は、円筒形状の周壁部72aと、その一端側に固着するドーム形状の可撓部72bと、その他端側に固着する円底の皿形状の蓋部72cと、を備えており、内部には粘性流体7を封入している。
周壁部72aは周壁部62aと同様に硬質樹脂でなり、「第1固結部」としての係止リブ72d、円環形状のフランジ72eが形成されている。
可撓部72bは可撓部62bとは異なり、全体がゴム状弾性体で形成されており、その断面は蛇腹形状で中央には中実の取付部72fを有している。この取付部72fは中実に形成され、粘性流体7を攪拌可能なように密閉容器72の内部に突出している。取付部72fにはその上面中央に後述する当付部73へ向けて突出する取付軸部72qが設けられ、「連結手段」を構成する「連結軸」であり、当付部73の透孔73aに挿入されて保持される。この取付軸部72qの外周面には、その軸交差方向に突出する環状の係止突起72sが「固定突起」として形成されており、この係止突起72sは取付軸部72qの軸心方向に2つ離間して設けられている。
蓋部72cは蓋部62cと同様に硬質樹脂でなり、その縁部にはねじ孔72iが形成されている。図24、図25で示すように、蓋部72cの縁部を筐体4に設けた取付孔4aの孔縁に当て、ねじ孔72iに取付ねじNを通して筐体4に取付けることで、密閉容器72が筐体4に固定される。
当付部73当付部63と同様に硬質樹脂でなり、略円板形状に形成されている。そして、取付軸部72qが貫入する透孔73a、圧縮コイルばね18の他端側を収める収容溝(図示せず)、切欠(図示せず)に対応して外方へ突出し圧縮コイルばね18の他端側を固定する「第2固結部」としての係止リブ73dが形成されている。当付部63と異なるのは、透孔73aの孔縁には相互に対向する一対の固定爪部75が形成されている。第6実施形態における第1変形例と第2変形例の筒状突起63qは無端の円筒形状であるが、これと同様の機能を有する本実施形態の固定爪部75は円弧状に形成されている。そして固定爪部75の内面75bは透孔73aの内面の延長部分となっており、そこには取付軸部72qの係止突起72sと係止する係止凹部73rが「固定溝」として取付軸部72qの軸心方向に2つ離間して設けられている。これら2つの係止凹部73rの間隔は、取付軸部72qの2つの係止突起72sの間隔と同じに形成されている。このように透孔73aと固定爪部75は「連結手段」を構成する「軸受け部」であり、透孔73aは取付軸部72qの差し込みを受けてこれを保持する「連結孔」となる。
ディスク装置への組付前の未使用状態にある粘性流体封入ダンパー71は、図23で示すように、圧縮コイルばね18の一端側は密閉容器72に設けた係止リブ72dに固定され、その他端側は密閉容器72の可撓部72bとは離間する当付部73に固定されている。当付部73は圧縮コイルばね18の弾性力によってのみ可動する状態にあるため、圧縮コイルばね18は撓み状態になく自由長の状態となっている。さらに可撓部72bも外部からの応力が掛からない自然状態となっている。
これに対して、ディスク装置への第1の組付状態における粘性流体封入ダンパー71では、図24で示すように、密閉容器72の取付軸部72qにおける先端側の係止突起72sと当付部73における透孔73a側の係止凹部73rとを係止させ、密閉容器72と当付部73とを相互に連結した状態で、当付部73の固定爪部75をメカニカルシャーシ3に係合固定し、密閉容器72の蓋部72cを筐体4に対し取付ねじNでねじ止めして固定される。このように透孔73aに貫入する取付軸部72qの差込み量は小さいが、当付部73が密閉容器72に近接して両者の離間距離が縮まり、圧縮コイルばね18が圧縮され撓み状態となる。この圧縮コイルばね18はメカニカルシャーシ3の静荷重を予圧として受け、密閉容器72と当付部73とを相互に離間する方向への付勢しつつメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第1の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における付勢力の大きさは等しく、可撓部72bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
さらにメカニカルシャーシ3の静荷重が第1の組付状態より大きい場合、粘性流体封入ダンパー71はディスク装置への第2の組付状態となる。図25で示すように、取付軸部72qを深く押し込むことで、密閉容器72の取付軸部72qにおける基端側の係止突起72sと当付部73における透孔73a側の係止凹部73rを係止させ、密閉容器72と当付部73とを相互に連結した状態で、当付部73の固定爪部75をメカニカルシャーシ3に係合固定し、密閉容器72の蓋部72cを筐体4に対し取付ねじNでねじ止めして固定される。このように透孔73aに貫入する取付軸部72qの差込み量は、前述の第1の組付状態のときよりも大きく、圧縮コイルばね18は、第1の組付状態より大きく撓んで密閉容器72と当付部73とを相互に離間する方向への大きな付勢力を発揮しつつメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第2の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における付勢力の大きさは等しく、可撓部72bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
第7実施形態の粘性流体封入ダンパー71によれば、固定爪部75の内面75bによって取付軸部72qの保持長さを長くすることができ、透孔73aのみで孔軸方向で長さのない単なる孔状の場合と比較して、取付軸部72qの軸交差方向に対するぐらつきを抑えることができる。この結果、筐体4とメカニカルシャーシ3の位相差を確実に密閉容器72に伝えることができ、密閉容器72の内部に封入される粘性流体7による粘性抵抗を効果的に発揮させて振動を減衰することができる。
第8実施形態〔図26〜図30〕
第8実施形態の粘性流体封入ダンパー81を図26〜図30に示す。図26は粘性流体封入ダンパー81における組付前の状態を示す断面図、図27は粘性流体封入ダンパー81における第1の組付状態を示す断面図、図28は粘性流体封入ダンパー81における第2の組付状態を示す断面図、図29は粘性流体封入ダンパー81に用いる当付部83の平面図、図30は当付部83の断面図である。第8実施形態の粘性流体封入ダンパー81が第7実施形態の粘性流体封入ダンパー71と異なるのは、密閉容器82と当付部83の構成である。その他の構成およびそれらの作用、効果については粘性流体封入ダンパー71と同じである。
密閉容器82は、円筒形状の周壁部82aと、その一端側に固着するドーム形状の可撓部82bと、その他端側に固着する円底の皿形状の蓋部82cと、を備えており、内部には粘性流体7を封入している。
周壁部82aは周壁部72aと同様に硬質樹脂でなり、「第1固結部」としての係止リブ82d、円環形状のフランジ82eが形成されている。
可撓部82bは可撓部72bと同様にゴム状弾性体で形成されており、その断面は蛇腹形状で中央には取付部82fを有している。この取付部82fは粘性流体7を攪拌可能なように密閉容器82の内部に突出している。取付部82fにはその上面中央に後述する当付部83へ向けて突出する取付軸部82qが設けられ、「連結手段」を構成する「連結軸」であり、当付部83の透孔83aに挿入されて保持される。この取付軸部82qの外周面には、その軸交差方向に突出する環状の係止突起82sが「固定突起」として形成されており、この係止突起82sは取付軸部82qの軸心方向に2つ離間して設けられている。可撓部72bと異なるのは、取付軸部82qの先端から取付部82fにかけて軸心方向に沿う有底のピン孔82uが形成されている点である。
蓋部82cは蓋部72cと同様に硬質樹脂でなり、その縁部にはねじ孔82iが形成されている。図27、図28で示すように、蓋部82cの縁部を筐体4に設けた取付孔4aの孔縁に当て、ねじ孔82iに取付ねじNを通して筐体4に取付けることで、密閉容器82が筐体4に固定される。
当付部83は当付部73と同様に硬質樹脂でなり、略円板形状に形成されている。そして、「連結手段」を構成する「軸受け部」として取付軸部82qが貫入する透孔83a、圧縮コイルばね18の他端側を収める収容溝83b、切欠(図示せず)に対応して外方へ突出し圧縮コイルばね18の他端側を固定する「第2固結部」としての係止リブ83d、「連結手段」を構成する「軸受け部」としての一対の固定爪部75が形成されている。当付部73と異なるのは、アンカピン83tが形成されている点である。このアンカピン83tは、図29、図30で示すように、当付部83の上面を基端として上方に伸び、先端側が180°屈曲して固定爪部75の内面75bおよび透孔83aの中央に貫入するように形成されている。
ディスク装置への組付前の未使用状態にある粘性流体封入ダンパー81は、図26で示すように、圧縮コイルばね18の一端側は密閉容器82に設けた係止リブ82dに固定され、その他端側は密閉容器82の可撓部82bとは離間する当付部83に固定されている。当付部83は圧縮コイルばね18の弾性力によってのみ可動する状態にあるため、圧縮コイルばね18は撓み状態になく自由長の状態となっている。さらに可撓部82bも外部からの応力が掛からない自然状態となっている。なお、本実施形態では、アンカピン83tの先端がピン孔82u内に挿入されているため、圧縮コイルばね18を撓ませる際に、取付軸部82qを振れ難くすることができ、取付軸部82qを透孔83aに貫入し易くすることができる。
これに対して、ディスク装置への第1の組付状態における粘性流体封入ダンパー81では、図27で示すように、密閉容器82の取付軸部82qにおける先端側の係止突起82sと当付部83における透孔83a側の係止凹部83rとを係止させ、密閉容器82と当付部83とを相互に連結した状態で、当付部83の固定爪部75をメカニカルシャーシ3に係合固定し、密閉容器82の蓋部82cを筐体4に対し取付ねじNでねじ止めして固定される。このように透孔83aに貫入する取付軸部82qの差込み量は小さいが、当付部83が密閉容器82に近接して両者の離間距離が縮まり、圧縮コイルばね18が圧縮され撓み状態となる。この圧縮コイルばね18はメカニカルシャーシ3の静荷重を予圧として受け、密閉容器82と当付部83とを相互に離間する方向への付勢しつつメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第1の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における付勢力の大きさは等しく、可撓部82bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
さらにメカニカルシャーシ3の静荷重が第1の組付状態より大きい場合、粘性流体封入ダンパー81はディスク装置への第2の組付状態となる。図28で示すように、取付軸部82qを深く押し込むことで、密閉容器82の取付軸部82qにおける基端側の係止突起82sと当付部83における透孔83a側の係止凹部83rを係止させ、密閉容器82と当付部83とを相互に連結した状態で、当付部83の固定爪部75をメカニカルシャーシ3に係合固定し、密閉容器82の蓋部82cを筐体4に対し取付ねじNでねじ止めして固定される。このように透孔83aに貫入する取付軸部82qの差込み量は、前述の第1の組付状態のときよりも大きく、圧縮コイルばね18は、第1の組付状態より大きく撓んで密閉容器82と当付部83とを相互に離間する方向への大きな付勢力を発揮しつつメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第2の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における付勢力の大きさは等しく、可撓部82bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
第8実施形態の粘性流体封入ダンパー81によれば、取付軸部82qを透孔83aおよび固定爪部75の内面75bと連結した状態で、取付軸部82qのピン孔82uにアンカピン83tを挿入することで、アンカピン83tと透孔83aおよび固定爪部75の内面75bとで取付軸部82qを強固に挟持して抜止めすることができる。よって透孔83aおよび固定爪部75の内面75bに対して取付軸部82qを強固に固定することができる。
アンカピン83tが当付部83の一部分であるため、部品点数を増加させることなくアンカピン83tの挿入による取付軸部82qの抜止め機能を実現することができる。なお、アンカピン83tを当付部83とは別部材として構成すれば、取付軸部82qを透孔83aおよび固定爪部75の内面75bに挿入してから、アンカピン83tをピン孔82uに挿入することができ、取付軸部82qを透孔83aおよび固定爪部75の内面75bに挿入し易くすることができる。
第9実施形態〔図31〜図34〕
第9実施形態の粘性流体封入ダンパー91を図31〜図34に示す。図31は粘性流体封入ダンパー91における組付前の状態を示す断面図、図32は粘性流体封入ダンパー91における第1の組付状態を示す断面図、図33はSD−SD線断面図、図34は粘性流体封入ダンパー91における第2の組付状態を示す断面図である。第9実施形態の粘性流体封入ダンパー91が第6実施形態の粘性流体封入ダンパー61と異なるのは、密閉容器92と当付部93の構成である。その他の構成およびそれらの作用、効果については粘性流体封入ダンパー61と同じである。
密閉容器92は、円筒形状の周壁部92aと、その一端側に固着するドーム形状の可撓部92bと、その他端側に固着する円底の皿形状の蓋部92cと、を備えており、内部には粘性流体7を封入している。
周壁部92aは周壁部62aと同様に硬質樹脂でなり、「第1固結部」としての係止リブ92d、円環形状のフランジ92eが形成されている。
可撓部92bは可撓部62bとと同様に、ゴム状弾性体でなる断面が蛇腹形状で、その中央には硬質樹脂でなる取付部62fを備えている。この取付部62fは中実に形成され、粘性流体7を攪拌可能なように密閉容器92の内部に突出している。取付部92fにはその上面中央に後述の当付部93へ向けて突出する取付軸部92qが設けられ、「連結手段」を構成する「連結軸」であり、当付部93の透孔93aに挿入されて保持される。この取付軸部92fには、軸交差方向に貫通するピン孔92uが軸方向に2つ離間して形成されている。
蓋部92cは蓋部62cと同様に硬質樹脂でなり、その縁部にはねじ孔92iが形成されている。図32、図34で示すように、蓋部92cの縁部を筐体4に設けた取付孔4aの孔縁に当て、ねじ孔92iに取付ねじNを通して筐体4に取付けることで、密閉容器92が筐体4に固定される。
当付部93は当付部63と同様に硬質樹脂でなり、略円板形状に形成されている。そして、圧縮コイルばね18の他端側を収める収容溝(図示せず)、切欠(図示せず)に対応して外方へ突出し圧縮コイルばね18の他端側を固定する「第2固結部」としての係止リブ93d、上面側に「固定部」としての一対の固定爪部35が形成されている。当付部63と異なるのは、当付部93における上面の略中央の位置に、即ち取付軸部92qとの同軸上の位置に円筒形状の筒状突起93qが形成され、その筒状突起93qの内周面が透孔93aとなっている点である。そして筒状突起93qにも取付軸部92qの軸交差方向に貫通するピン孔93uが1つ形成されている。
ディスク装置への組付前の未使用状態にある粘性流体封入ダンパー91は、図31で示すように、圧縮コイルばね18の一端側は密閉容器92に設けた係止リブ92dに固定され、その他端側は密閉容器92の可撓部92bとは離間する当付部93に固定されている。当付部93は圧縮コイルばね18の弾性力によってのみ可動する状態にあるため、圧縮コイルばね18は撓み状態になく自由長の状態となっている。さらに可撓部92bも外部からの応力が掛からない自然状態となっている。なお、本実施形態では、取付軸部92qの先端が透孔93a内に僅かに挿入されているため、圧縮コイルばね18を撓ませる際に、取付軸部92qの軸心を振れ難くすることができ、取付軸部92qを透孔93aに貫入し易くすることができる。
これに対して、ディスク装置への第1の組付状態における粘性流体封入ダンパー91では、図32、図33で示すように、密閉容器92の取付軸部92qにおける先端側のピン孔92uと当付部93における筒状突起93qのピン孔93uとを連通した状態で固定ピン96を挿通させ、その固定ピン96の末端をナット97で止めた状態にし、当付部93の固定爪部75をメカニカルシャーシ3に係合固定し、密閉容器92の蓋部92cを筐体4に対し取付ねじNでねじ止めして固定される。このように透孔93aに貫入する取付軸部92qの差込み量は小さいが、当付部93が密閉容器92に近接して両者の離間距離が縮まり、圧縮コイルばね18が圧縮され撓み状態となる。この圧縮コイルばね18はメカニカルシャーシ3の静荷重を予圧として受け、密閉容器92と当付部93とを相互に離間する方向への付勢しつつメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第1の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における付勢力の大きさは等しく、可撓部92bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
さらにメカニカルシャーシ3の静荷重が第1の組付状態より大きい場合、粘性流体封入ダンパー91はディスク装置への第2の組付状態となる。図34で示すように、取付軸部92qを深く押し込むことで、密閉容器92の取付軸部92qにおける基端側のピン孔92uと当付部93における筒状突起93qのピン孔93uとを連通した状態で固定ピン96を挿通させ、その固定ピン96の末端をナット97で止めた状態にし、当付部93の固定爪部75をメカニカルシャーシ3に係合固定し、密閉容器92の蓋部92cを筐体4に対し取付ねじNでねじ止めして固定される。このように透孔93aに貫入する取付軸部92qの差込み量は、前述の第1の組付状態のときよりも大きく、圧縮コイルばね18は、第1の組付状態より大きく撓んで密閉容器92と当付部93とを相互に離間する方向への大きな付勢力を発揮しつつメカニカルシャーシ3を弾性支持している。第2の組付時のメカニカルシャーシ3における静荷重の大きさと圧縮コイルばね18における付勢力の大きさは等しく、可撓部92bはディスク装置の振動を受けて減衰させるのに理想的な蛇腹状の原型を保つことができる。
第9実施形態の粘性流体封入ダンパー91によれば、筒状突起93qの透孔93aによって取付軸部92qの保持長さを長くすることができ、透孔が孔軸方向で長さのない単なる孔状の場合と比較して、取付軸部92qの軸交差方向に対するぐらつきを抑えることができる。よって取付軸部92qと透孔93aとの安定した連結状態を確保することができる。この結果、筐体4とメカニカルシャーシ3の位相差を確実に密閉容器92に伝えることができ、密閉容器92の内部に封入される粘性流体7による粘性抵抗を効果的に発揮させて振動を減衰することができる。
取付軸部92qの軸交差方向で固定ピン96が取付軸部92qを抜け止めすることができ、取付軸部92qを確実に固定することができる。
以上の各実施形態において、密閉容器12,32,42,52,62,72,82,92と支持体4とを取付ねじNで固定する代わりに、スナップインで固定することもできる。スナップインとは、例えば、固定爪部15aのような形状をした部位を蓋部12c,32c,42c,52c,62c,72c,82c,92cの端に設け、支持体4に設けた孔(ねじ孔12i,32i,42i,52i,62i,72i,82i,92iのような孔であっても良い)にこの部位を差し込むことで取付ねじNを使わずに固定する方法である。
なお、上記各実施形態で説明した構成はそれぞれ例示であり、この発明の目的を逸脱しない範囲で各実施形態中で示した各構成要素相互の適宜の変更、代替は可能である。
1 粘性流体封入ダンパー(従来技術)
2 密閉容器
2a 可撓部
2b 蓋部
2c 周壁部
2d 攪拌筒部
2e 差込凹部
3 メカニカルシャーシ(被支持体)
3a 取付シャフト
3b 取付孔
4 筐体(支持体)
4a 取付孔
5 吊下げばね
6 ディスク装置
7 粘性流体
8 圧縮コイルばね
9 樹脂板ばね
10 ばね一体型粘性流体封入ダンパー(従来技術)
11 粘性流体封入ダンパー(第1実施形態)
12 密閉容器
12a 周壁部
12b 可撓部
12c 蓋部
12d 係止リブ(第1固結部)
12e フランジ
12f 取付部(攪拌筒部)
12g 差込凹部
12h 保護部
12i ねじ孔
13 当付部
13a 透孔
13b 収容溝
13c 切欠
13d 係止リブ(第2固結部)
13e 台座部
14 軸体
14a 差込軸部
14b 本体軸部
14c 鍔部
15 固定部
15a 固定爪部
18 圧縮コイルばね(ばね部)
21 粘性流体封入ダンパー(第2実施形態)
23 当付部
23a 透孔(連結手段、軸受け部)
23d 係止リブ(第2固結部)
23e 台座部
23f 係止凹部
24 軸体
24a 差込軸部
24b 本体軸部(連結手段、連結軸)
24c 鍔部
24d 係止突起
31 粘性流体封入ダンパー(第3実施形態)
32 密閉容器
32a 周壁部
32b 可撓部
32c 蓋部
32d 係止リブ(第1固結部)
32e フランジ
32f 取付部(攪拌筒部)
32g 差込凹部(連結手段、軸受け部、連結凹部)
32i ねじ孔
32k 係止凹部(固定溝)
32m 雌ねじ部(固定溝、係止凹部)
33 当付部
33d 係止リブ(第2固結部)
33g 取付軸部(連結手段、連結軸)
33h 折止め突起
33i 係止突起(固定突起)
33k 割り溝
33m 雄ねじ部(固定突起)
35 固定爪部(固定部)
41 粘性流体封入ダンパー(第4実施形態)
42 密閉容器
42a 周壁部
42b 可撓部
42c 蓋部
42e フランジ
42f 取付部(攪拌筒部)
42g 差込凹部(連結手段、軸受け部、連結凹部)
42i ねじ孔
42k 係止凹部(固定溝)
42n 固着面部(第1固結部)
43 当付部
43g 取付軸部(連結手段、連結軸)
43h 折止め突起
43i 係止突起(固定突起)
43n 付根(第2固結部)
48 樹脂板ばね部(ばね部)
51 粘性流体封入ダンパー(第5実施形態)
52 密閉容器
52a 周壁部
52b 可撓部
52c 蓋部
52e フランジ
52f 取付部(攪拌筒部)
52g 差込凹部(連結手段、軸受け部、連結凹部)
52i ねじ孔
52k 係止凹部(固定溝)
52p 第1固結部
53 当付部
53g 取付軸部(連結手段、連結軸)
53h 折止め突起
53i 係止突起(固定突起)
53p 第2固結部
58 引張コイルばね(ばね部)
61 粘性流体封入ダンパー(第6実施形態)
62 密閉容器
62a 周壁部
62b 可撓部
62c 蓋部
62d 係止リブ(第1固結部)
62e フランジ
62f 取付部(攪拌筒部)
62i ねじ孔
62k 係止凹部(固定溝)
62q 取付軸部(連結手段、連結軸)
62r 割り溝
62s 係止突起(固定突起)
62t 雄ねじ部(固定突起)
63 当付部
63a 透孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
63d 係止リブ(第2固結部)
63i 係止突起(固定突起)
63q 筒状突起
63r 係止凹部(固定溝)
63s 雌ねじ部(固定溝、係止凹部)
71 粘性流体封入ダンパー(第7実施形態)
72 密閉容器
72a 周壁部
72b 可撓部
72c 蓋部
72d 係止リブ(第1固結部)
72e フランジ
72f 取付部(攪拌筒部)
72i ねじ孔
72q 取付軸部(連結手段、連結軸)
72s 係止突起(固定突起)
73 当付部
73a 透孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
73d 係止リブ(第2固結部)
73r 係止凹部(固定溝)
75 固定爪部(固定部)
75b 内面
81 粘性流体封入ダンパー(第8実施形態)
82 密閉容器
82a 周壁部
82b 可撓部
82c 蓋部
82d 係止リブ(第1固結部)
82e フランジ
82f 取付部(攪拌筒部)
82i ねじ孔
82q 取付軸部(連結手段、連結軸)
82s 係止突起(固定突起)
82u ピン孔
83 当付部
83a 透孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
83b 収容溝
83d 係止リブ(第2固結部)
83r 係止凹部(固定溝)
83t アンカピン
91 粘性流体封入ダンパー(第9実施形態)
92 密閉容器
92a 周壁部
92b 可撓部
92c 蓋部
92d 係止リブ(第1固結部)
92e フランジ
92f 取付部(攪拌筒部)
92i ねじ孔
92q 取付軸部(連結手段、連結軸)
92u ピン孔
93 当付部
93a 透孔(連結手段、軸受け部、連結孔)
93d 係止リブ(第2固結部)
93q 筒状突起
93u ピン孔
96 固定ピン
97 ナット
N 取付ねじ

Claims (17)

  1. 支持体または防振対象物となる被支持体の何れか一方に取付けられ、内部に振動減衰用の粘性流体を封入する密閉容器と、
    前記何れか他方に接触する当付部と、
    密閉容器に設けた第1固結部に一端側が備えられ、当付部に設けた第2固結部に他端側が備えられるばね部と、
    密閉容器または当付部の何れか一方と一体化しており、密閉容器または当付部の何れか他方に取付ける固定部と、を備えており、
    ばね部が、密閉容器と固定部を支持体または被支持体に取付けない状態で自由長の状態にあり、密閉容器を支持体または被支持体の何れか一方に取付けて固定部を支持体または被支持体の何れか他方に取付けた状態で撓み状態となって、密閉容器と当付部とを相互に離間する方向への付勢しつつ被支持体を弾性支持する粘性流体封入ダンパー。
  2. ばね部がコイルばねであり、
    第1固結部および第2固結部が、コイルばねの端部を固定する係止リブである請求項1記載の粘性流体封入ダンパー。
  3. 密閉容器と当付部に、密閉容器と当付部とを相互に連結させ、その連結状態の密閉容器と当付部とでばね部の撓み状態における初期設定を調整可能とする連結手段を備える請求項1または請求項2記載の粘性流体封入ダンパー。
  4. 連結手段が、密閉容器または当付部の何れか一方に設けられており、密閉容器または当付部の何れか他方に向けて伸長する連結軸と、当該他方に設けられ連結軸を差し込んで保持する軸受け部と、を有する請求項3記載の粘性流体封入ダンパー。
  5. 連結手段が、複数の撓み変形状態を調整可能な連結手段である請求項3または請求項4記載の粘性流体封入ダンパー。
  6. 固定部は密閉容器に一体化しており、その固定部が当付部の肉厚を貫通して取付られるものである請求項1〜請求項5何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
  7. 固定部は当付部に一体化しており、
    連結軸が密閉容器から当付部へ向けて突設したものであり、軸受け部が当付部に設けられ連結軸の差し込みを受けてこれを保持する連結孔である請求項4または請求項5記載の粘性流体封入ダンパー。
  8. 連結孔が、当付部における連結軸との同軸上位置に形成した筒状突起の内周面である請求項7記載の粘性流体封入ダンパー。
  9. 固定部は当付部に一体化しており、
    連結軸が当付部から密閉容器へ向けて突設したものであり、軸受け部が密閉容器における当付部との対向部位に設けられ連結軸の差し込みを受けてこれを保持する連結凹部である請求項4または請求項5記載の粘性流体封入ダンパー。
  10. 連結凹部が、粘性流体を攪拌可能として密閉容器の内部に突出する有底筒状の攪拌筒部に形成した差込凹部である請求項9記載の粘性流体封入ダンパー。
  11. 連結軸と軸受け部が、軸受け部に対する連結軸の差込方向に沿う複数位置で、相互に連結可能な固定突起と固定溝を有する請求項4〜請求項10何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
  12. 固定突起が、連結軸または軸受け部に前記差込方向で相互に離間させて形成した係止突起であり、固定溝が、軸受け部または連結軸に設けられ該固定突起と係止する係止凹部である請求項11記載の粘性流体封入ダンパー。
  13. 固定突起が、連結軸にその軸心方向に向かって螺旋状に形成した雄ねじ部であり、固定溝が、軸受け部に設けられ雄ねじ部と螺合する雌ねじ部である請求項11記載の粘性流体封入ダンパー。
  14. 連結軸に軸心方向に沿うピン孔を形成し、且つ連結軸を軸受け部に連結した状態でピン孔に挿入され、軸受け部との間で連結軸を挟持し抜け止めするアンカピンを設ける請求項4〜請求項13何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
  15. アンカピンが当付部に一体形成したものである請求項14記載の粘性流体封入ダンパー。
  16. 連結軸と軸受け部が、連結軸の軸交差方向で連通するピン孔と、該ピン孔に挿通されて連結軸と軸受け部とを固定する固定ピンとを備える請求項4〜請求項15何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
  17. 連結軸と軸受け部が硬質材でなる請求項4〜請求項16何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
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