JP4898214B2 - 粘性流体封入ダンパー - Google Patents

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Description

本発明は、車載用、民生用を含めた音響機器、映像機器、情報機器等に用いられるハードディスクドライブ(HDD)、コンパクトディスク(CD)等のディスク状記録媒体(以下、「ディスク」という。)に記録された情報を再生するディスク装置の振動減衰技術に関する。特に、ディスクの再生機構を実装したメカニカルシャーシの振動を減衰する粘性流体封入ダンパーに関するものである。
ディスク装置は、モータによって高速回転するディスクに対して磁気ヘッドや光ピックアップを接近させ、ディスクに情報を記録し又は再生する精密装置である。そのため、偏芯ディスクの回転によって生じる内部振動や機器の外側から伝わってくる外部振動に弱く、それらにより発生する誤動作を防ぐ必要がある。そこで、ディスクの再生機構を実装したメカニカルシャーシと筐体との間に粘性流体封入ダンパーを介在させ、メカニカルシャーシの振動を減衰するのが通例である。
このような一従来例による粘性流体封入ダンパー1は、例えば図19で示すように、密閉容器2のゴム状弾性体でなる可撓部3が、メカニカルシャーシ4に設けた硬質の取付シャフト5に固定されるとともに、密閉容器2の蓋部6が、取付ねじNによって筐体7に固定されて、メカニカルシャーシ4と筐体7の間に取付けられる。他方、メカニカルシャーシ4には、一端を筐体7に取付けた吊下げばね8の他端が取付けられて、筐体7の内部で浮動状態で支持される。従来のディスク装置9では、粘性流体封入ダンパー1と吊下げばね8を併用することでメカニカルシャーシ4を筐体7の内部で浮動状態で弾性支持する(特許文献1)。
上記粘性流体封入ダンパー1は、図20で示すように密閉容器2の内部にシリコーンオイル等の粘性流体10を封入する構成である。密閉容器2は、硬質樹脂でなる円筒状の周壁部11の一端側を可撓部3で封止し、フランジ付きの他端側を硬質樹脂でなる蓋部6で封止してある。可撓部3には底付き円筒状の攪拌筒部12が形成されており、収容凹部13に取付シャフト5を挿入する。
こうした粘性流体封入ダンパー1の振動減衰効果は、ディスク装置9に振動が加わった際、収容凹部13に挿入した取付シャフト5と一体の攪拌筒部12が上下左右に連動し、密閉容器2の内部に封入した粘性流体10を攪拌して生じる粘性抵抗によって発揮される。
ところで、ディスク装置9は、取付けスペースを小さくするため、また携帯機器に搭載するために、小型化、薄型化が進んでいる。このことからメカニカルシャーシ4と筐体7との隙間を小さくする必要があり、粘性流体封入ダンパー1も小さくする必要がある。しかしながら粘性流体封入ダンパー1を小さくすると、攪拌筒部12が密閉容器2の内壁面に当たって粘性流体10を十分に攪拌できなくなるため、十分に小さくすることができない。
そこで上記問題点を回避するため、図21で示すように密閉容器2を可撓性のフィルムで袋状に形成し、内部に粘性流体10を封入する粘性流体封入ダンパー14が提案されている(第2の従来例)。この粘性流体封入ダンパー14は、メカニカルシャーシ4と筐体7に面接触する状態で取付けられ、メカニカルシャーシ4と筐体7が相対変位したときに、密閉容器2が変形して内部に封入した粘性流体10を流動させることにより振動減衰効果を発揮する。(特許文献2)。
特開2002−242977号公報 特開2004−278600号公報
上記第2の従来例による粘性流体封入ダンパー14には、粘性流体封入ダンパー1のような攪拌筒部12が無く、密閉容器2を小さくできる。しかし新たな問題点がある。それはメカニカルシャーシ4と筐体7が相対変位して両者の隙間が小さくなると、密閉容器2が押し潰されて粘性流体10の内圧が増し、減衰特性を低下させ音飛び現象を引き起こすおそれがあることである。
以上のような従来技術を背景になされたのが本発明である。すなわち本発明は、ディスク装置の小型化に寄与することができ、全方向の相対変位に対して十分な振動減衰効果が得られる粘性流体封入ダンパーの提供を目的としている。
そして上記目的を達成する本発明は以下のように構成される。
すなわち本発明は、可撓性フィルムでなる密閉容器と、該密閉容器の内部に封入される粘性流体とを備えており、支持体と被支持体との間に取付けられて被支持体の振動を粘性流体の粘性抵抗によって減衰させる粘性流体封入ダンパーについて、前記密閉容器が、対向する蛇腹面部を有し内部に粘性流体を封入する中空環状の本体部と、該本体部の外周部に設けられ支持体又は被支持体の何れか一方に取付ける外側取付部と、該本体部の内周部に設けられ支持体又は被支持体の何れか他方に取付ける内側取付部とを有することを特徴とする粘性流体封入ダンパーを提供する。
本発明では、密閉容器の本体部を中空環状に形成する。つまり、本体部が従来例のような密閉容器に比べて薄型形状に形成されている。このため、粘性流体封入ダンパーの取り付けスペースが小さくなる。よって、ディスク装置の小型化に寄与することができる。
また、本体部に蛇腹面部を有する。この蛇腹面部は自由に伸び縮みするため、本体部が変形し易くなる。本体部が変形し易いと内部に封入した粘性流体の攪拌が促進される。よって粘性流体の粘性抵抗による振動減衰効果を発揮できる。
密閉容器には、本体部の外周部に設けられ支持体又は被支持体の何れか一方に取付ける外側取付部と、本体部の内周部に設けられ支持体又は被支持体の何れか他方に取付ける内側取付部とを有する。つまり、支持体に対して被支持体が相対的に移動すると外側取付部又は内側取付部が連動し、この連動に伴って本体部が変形すると内部に封入した粘性流体が攪拌される。よって、従来例のような密閉容器の内部に突出する攪拌筒部が無くても粘性流体の攪拌による振動減衰効果を発揮できる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、可撓性フィルムの厚みを、外側取付部及び内側取付部より本体部を薄肉にする。このため可撓性フィルムの本体部の変形応力が小さく柔軟に変形する。よって粘性流体の攪拌による優れた振動減衰効果を発揮できる。他方、機械的強度が必要な外側取付部及び内側取付部は本体部より変形応力や引張強度が大きいため、破損し難くなる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、内側取付部に肉厚を貫通する内側取付孔を有する。このため、例えば支持体又は被支持体にピン孔を設け、固定ピンを内側取付孔に挿通してそのピン孔に螺合すれば、粘性流体封入ダンパーを簡単にディスク装置に組み付けることができる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、外側取付部に肉厚を貫通する外側取付孔を有する。このため、前述の内側取付部と同様に例えば支持体又は被支持体にピン孔を設け、固定ピンを外側取付孔に挿通してそのピン孔に螺合すれば、粘性流体封入ダンパーを簡単にディスク装置に組み付けることができる。
本発明は前記粘性流体封入ダンパーについて、本体部が中空円環状である。このため本体部に粘性流体が攪拌されずに滞留するような角部がないため、本体部の内部に封入した粘性流体がスムーズに流動し、効果的な減衰性を発揮できる。
以上の各発明は、さらに次のように構成することができる。
前記粘性流体封入ダンパーについて、外側取付部を環状として構成できる。密閉容器が変形する際に、取付部にかかる応力が周方向で分散し、特定部分に応力がかかることを防げるため、密閉容器を破損し難くできる。
前記粘性流体封入ダンパーについて、透明な可撓性フィルムで密閉容器を構成できる。密閉容器を通して粘性流体を確認できるため、粘性流体中に空気や異物が混入している不具合品の判別が容易になり、生産効率をあげることができる。
前記粘性流体封入ダンパーについて、可撓性フィルムの厚さを、100μm以下に構成できる。100μm以下のフィルムは引張応力が小さく変形し易いため、粘性流体を十分攪拌でき、優れた振動減衰効果を発揮できる。
本発明の粘性流体封入ダンパーによれば、本体部が従来例のような密閉容器に比べて薄型形状に形成されている。このため、粘性流体封入ダンパーの取り付けスペースが小さくでき、ディスク装置の小型化、薄型化を実現できる。
また本体部に蛇腹面部を有するため本体部が変形し易くなる。本体部が変形し易いと内部に封入した粘性流体の攪拌が促進される。よって粘性流体の粘性抵抗による振動減衰効果を発揮できる。
さらに、支持体に対して被支持体が相対的に移動すると外側取付部又は内側取付部が連動し、この連動に伴って本体部が変形すると内部に封入した粘性流体が攪拌される。よって、従来例のような密閉容器の内部に突出する攪拌筒部が無くても粘性流体の攪拌による振動減衰効果を発揮できる。
以下、本発明の実施形態の例について図面を参照しつつ説明する。なお各実施形態で共通する構成については同一符号を付して重複説明を省略する。
第1実施形態〔図1〜図5〕
第1実施形態の粘性流体封入ダンパー15は、密閉容器16に粘性流体10を封入する構成である。密閉容器16は、透明な可撓性フィルムでなる円板形状であり、2つの容器17の底面を対向させ熱圧着により固着して形成したものである。
容器17は皿形の浅底円形状であり、外筒部17a、底部17b、内筒部17c、4つの外側取付部17d、内側取付部17eで構成されている。外筒部17aは円筒形状であり、その一端側は円環形状の底部17bによって閉塞されている。底部17bには、内周より外周に向かって波紋状に広がる環状の蛇腹面部18が設けられている。2つの容器17の蛇腹面部18の形状は、相互に平行に形成されている。この底部17bの内周には外筒部17aの筒軸方向に沿って底部17bの内面より突出する円筒形状の内筒部17cが形成されている。内筒部17cの筒軸方向に沿う長さはちょうど外筒部17aの長さと等長となっており、その軸心には円形の内側取付部17eが設けられ、この内側取付部17eの中央には内側取付孔17fが貫通形成されている。4つの外側取付部17dは外筒部17aの外方に突出して設けられ、この外側取付部17dには円形の外側取付孔17gが貫通形成されている。このような容器17の底面を対向して形成される粘性流体封入ダンパー15は、外筒部17a、底部17b、内筒部17cが中空環状の「本体部」を構成する。
次に、粘性流体封入ダンパー15を備えるディスク装置19の実施形態を説明する。ディスク装置19は、メカニカルシャーシ4と、筐体7と、粘性流体封入ダンパー15と、吊下げばね8とを備えている。メカニカルシャーシ4と筐体7の間には、粘性流体封入ダンパー15と吊下げばね8が取り付けられている。
筐体7には、その内面からメカニカルシャーシ4に向かって突出する突起7aが設けられ、粘性流体封入ダンパー15の外側取付部17dが固定される。他方、メカニカルシャーシ4には、その側面から筐体7に向かって突出する突起4aが設けられており、粘性流体封入ダンパー15の内側取付部17eが固定されている。
筐体7の突起7aには、筐体7及び突起7aの肉厚を貫通する孔7bが形成されている。取付ねじNが、筐体7の外面より筐体7の孔7b及び外側取付部17dの外側取付孔17gに貫入し、取付ナットMと螺合している。
メカニカルシャーシ4の突部4aには、先端にねじ孔4bが形成されている。取付ねじNは、筐体7の外側から透孔を通じて内側取付部17eの内側取付孔17fに貫入され、ねじ孔4bに螺合される。
ここで、本実施形態の粘性流体封入ダンパー15の材質を説明する。
「フィルム」の材質は、寸法精度、耐熱性、機械的強度、耐久性、信頼性、軽量、加工性などから、熱可塑性樹脂フィルムが好ましい。例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリツ・スチレン・アクリレート樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリケトン樹脂、液晶ポリマーなどの単一材又は複合材が使用できる。これらのうち他の材質より弾性率が低いポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが密閉容器16を変形し易くできる。また熱可塑性樹脂に粉末形状又は繊維形状の金属、ガラスなどの充填剤を添加し、寸法精度及び耐熱性を向上することができ、金属蒸着膜の形成や複数材質の積層フィルムなどによってガスバリヤー性を付与することもできる。
粘性流体10の材質は、液体、あるいは液体に反応、溶解しない固体粒子を添加したものが好ましい。例えば、シリコーン系オイル、パラフィン系オイル、エステル系オイル、液状ゴム等の液体、あるいはこれら液体に反応、溶解しない固体粒子を添加したものが挙げられる。なかでも、液体として、温度依存性、耐熱性、信頼性等の要求性能により、シリコーン系オイルが好ましく、具体的には、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が挙げられ、これらシリコーン系オイルに反応、溶解しない固体粒子としては、シリコーンレジン粉末、ポリメチルシルセスキオキサン粉末、湿式シリカ、乾式シリカ、ガラスビーズ、ガラスバルーン等、又はこれらの表面処理品等が挙げられ、これらを単独もしくは複数組合せて用いる。
次に、本実施形態の作用・効果を説明する。
粘性流体封入ダンパー15は、密閉容器16を、可撓性フィルムでなる浅底円形状の容器17の底面を対向させて形成している。つまり密閉容器16が、図20の従来例のような密閉容器2と比べて薄型形状に形成されている。このため、粘性流体封入ダンパー15の取り付けスペースが小さくなる。よって、ディスク装置19の小型化に寄与することができる。
また、底部17bに蛇腹面部18を有する。この蛇腹面部18は自由に伸び縮みするため、底部17bが変形し易くなる。底部17bが変形し易いと内部に封入した粘性流体10の攪拌が促進される。よって粘性流体10の粘性抵抗による振動減衰効果を発揮できる。
さらに、外筒部17aの外周部に筐体7に取付ける外側取付部17dを設け、内筒部17cの内周部にメカニカルシャーシ4に取付ける内側取付部17eを設けている。つまり、筐体7に対してメカニカルシャーシ4が相対的に移動すると内側取付部17eが連動し、この連動に伴って外筒部17a、底部17b、内筒部17cが変形すると内部に封入した粘性流体10が攪拌される。図20の従来例のような密閉容器2の内部に突出する攪拌筒部12が無くても粘性流体10の攪拌による振動減衰効果を発揮できる。
粘性流体封入ダンパー15は、外筒部17a及び内筒部17cを円筒形状に形成しているため、粘性流体10が攪拌されずに滞留するような角部がない。よって、密閉容器16の内部に封入した粘性流体10がスムーズに流動し、効果的な減衰性を発揮できる。
透明な可撓性フィルムで密閉容器16を形成している。密閉容器16を通して粘性流体10を確認できるため、粘性流体10中に空気や異物が混入している不具合品の判別が容易になり、生産効率をあげることができる。
内側取付部17eに肉厚を貫通する内側取付孔17fを有するため、メカニカルシャーシ4の突起4aに設けたねじ孔4bに対し、内側取付孔17fに取付ねじNを挿通して螺合すれば、粘性流体封入ダンパー15を簡単にメカニカルシャーシ4に固定することができる。また同様にして、外側取付部17dに肉厚を貫通する外側取付孔17gを有するため、筐体7の孔7b及び外側取付孔17gに取付ねじNを挿通して取付ナットMと螺合すれば、粘性流体封入ダンパー15を簡単に筐体7に固定することができる。したがって、粘性流体封入ダンパー15を簡単にディスク装置19に組み付けることができる。
粘性流体封入ダンパー15は、内側取付部17eが移動すると、伸縮自在の蛇腹面部18を有する底部17bが変形する。このため、容積が拡大されるような密閉容器16の部分的引き伸ばしを回避することができる。よって変形状態のまま長時間放置されても、密閉容器16の内部に空気が侵入することを防止でき、十分な振動減衰効果が得られる。
ここで前述の蛇腹面部18を有する底部17bの変形について、図4と図5を参照しつつより具体的に説明する。ディスク装置19が振動を受け、筐体7に対してメカニカルシャーシ4が相対的に移動した場合、粘性流体封入ダンパー15の内側取付部17eが連動する。すると、蛇腹面部18が変形する。例えば図4は、内側取付部17eが矢示方向X(図4における上方向)に移動した状態を示しており、上側の蛇腹面部18が収縮変形する。これに対し下側の蛇腹面部18は伸長変形する。この結果、粘性流体10は図4における上側から下側へと流動し、これにより粘性抵抗を生じることとなる。また図5では、内側取付部17eが、矢示方向Y(図5における右方向)に移動した状態を示しており、蛇腹面部18の全体が右方向に伸ばされる。この結果、粘性流体10が擦れて粘性抵抗を生じることとなる。
第1実施形態の粘性流体封入ダンパー15の変形例〔図6〜図10〕
最後に、粘性流体封入ダンパー15の変形例を説明する。
第1変形例の粘性流体封入ダンパーは、図6で示すように、2つの容器17の蛇腹面部18の形状を、容器17の固着面に対して対称(図6における上下対称)に構成している。このようにしても、粘性流体封入ダンパー15と同様の作用・効果を発揮できる。
第2変形例の粘性流体封入ダンパーは、図7で示すように、密閉容器16を容器本体17hと蓋体17iで構成している。このようにしても、粘性流体封入ダンパー15と同様の作用・効果を発揮でき、さらに製造工程において容器本体17hに粘性流体10を注入すれば、粘性流体10の封入が容易になり、生産効率が向上する。
第3変形例の粘性流体封入ダンパーは、図8で示すように、2つの容器17の蛇腹面部18について、内筒部17c側を同じ方向に傾斜させ、密閉容器16を皿状に構成している。このようにしても、粘性流体封入ダンパー15と同様の作用・効果を発揮でき、さらに粘性流体10の容量を増やせるため、振動減衰効果を高めることができる。
第4変形例の粘性流体封入ダンパーは、図9で示すように、2つの容器17の蛇腹面部18について、一方の蛇腹面部18をV字状に窪ませ、他方の蛇腹面部18をその蛇腹面部18と平行する相対形状に構成している。このようにしても、粘性流体封入ダンパー15と同様の作用・効果を発揮でき、さらに第3変形例と同様に粘性流体10の容量を増やせるため、振動減衰効果を高めることができる。
第5変形例の粘性流体封入ダンパーは、図10で示すように、2つの容器17の蛇腹面部18について、一方の蛇腹面部18をV字状に窪ませ、他方の蛇腹面部18を固着面に対して対称(図10における上下対称)に構成している。このようにしても、粘性流体封入ダンパー15と同様の作用・効果を発揮でき、さらに第3変形例や第4変形例より粘性流体10の容量を増やせるため、振動減衰効果を高めることができる。
第2実施形態〔図11,図12〕
第2実施形態の粘性流体封入ダンパー20が、第1実施形態の粘性流体封入ダンパー15と異なるのは、容器17の肉厚と外側取付部17dの構成である。残余の構成は第1実施形態と同じである。
容器17を構成する可撓性フィルムの肉厚は、外側取付部17d及び内側取付部17eより、外筒部17a、底部17b、内筒部17cで構成する「本体部」を薄肉に形成している。
外側取付部17dは、環状に設けられ、4つの外側取付孔17gが貫通形成されている。
第2実施形態の粘性流体封入ダンパー20は、第1実施形態の粘性流体封入ダンパー15と同様にディスク装置19の小型化に寄与でき、粘性流体10の粘性抵抗による振動減衰効果を発揮でき、粘性流体10がスムーズに流動して効果的な減衰性を発揮でき、粘性流体10中に空気や異物が混入している不具合品の判別が容易にでき、簡単にディスク装置19に組み付けることができ、密閉容器16の内部に空気が侵入することを防止できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。
粘性流体封入ダンパー20は、粘性流体を封入している外筒部17a、底部17b、内筒部17cの肉厚を薄肉に形成しているため、可撓性フィルムの変形応力が小さく、伸び縮みし易くなり、柔軟に変形する。よって粘性流体10の攪拌による優れた振動減衰効果を発揮できる。他方外側取付部17dや内側取付部17gの厚肉のため、変形応力や引張強度が大きくなり、破損し難くすることができる。
また、外側取付部17dが環状に形成され外筒部17aに設けられているため、外筒部17a、底部17b、内筒部17cが変形する際に、外側取付部17dにかかる応力が周方向で分散し、特定部分に応力がかかることを防げる。よって外側取付部17dを破損し難くできる。
第3実施形態〔図13〜図16〕
第3実施形態の粘性流体封入ダンパー21が、第1実施形態の粘性流体封入ダンパー15と異なるのは、外側取付部17dの構成である。残余の構成は第1実施形態と同じである。
外側取付部17dには、外側取付孔17gを無くし、外縁に環状の取付突起22を設けている。この取付突起22は一方の容器17を製造する際に屈曲形成したものである。
次に、粘性流体封入ダンパー21の取付方法を説明する。メカニカルシャーシ4に対しては、粘性流体封入ダンパー15と同様に取付ける。筐体7に対しては、取付突起22の内周面を筐体7に設けた環状の突起7aの外周面と接するようにして、外側取付部17dを突起7aに被せ、取付突起22の外側からワッシャー23と固定ピン24によって取付突起22を突起7aに締付け固定する。
第3実施形態の粘性流体封入ダンパー21は、第1実施形態の粘性流体封入ダンパー15と同様にディスク装置19の小型化に寄与でき、粘性流体10の粘性抵抗による振動減衰効果を発揮でき、粘性流体10がスムーズに流動して効果的な減衰性を発揮でき、粘性流体10中に空気や異物が混入している不具合品の判別が容易にでき、簡単にディスク装置19に組み付けることができ、密閉容器16の内部に空気が侵入することを防止できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。
粘性流体封入ダンパー21は、外側取付部17dに環状の取付突起22を設けているため、この取付突起22を筐体7に設けた環状の突起7aに被せれば、取付突起22の外側からワッシャー23と固定ピン24によって簡単に締付け固定できる。よって粘性流体封入ダンパー21を簡単にディスク装置19に組み付けることができる。
また、取付突起22を環状に形成し、筐体7の突起7aに対して全周固定しているため、密閉容器16が変形する際に、取付突起22にかかる応力が周方向で分散し、特定部分に応力がかかることを防げるため、取付突起22や密閉容器16を破損し難くできる。
第4実施形態〔図17〜図18〕
第4実施形態の粘性流体封入ダンパー25が、第1実施形態の粘性流体封入ダンパー15と異なるのは、外側取付部17dの構成である。残余の構成は第1実施形態と同じである。
外側取付部17dには、外側取付孔17gを無くし、外縁に8つの切欠26を設けている。
次に、粘性流体封入ダンパー21の取付方法を説明する。メカニカルシャーシ4に対しては、粘性流体封入ダンパー15と同様に取付ける。筐体7に対しては、図17で示す山折り線27で折曲げて、8つの折曲部28を環状の突起に形成する。このとき、切欠26によって折曲部28に皺が形成されることはない。この折曲部28を筐体7に設けた環状の突起7aに被せ、第3実施形態の粘性流体封入ダンパー21と同様に折曲部28の外側からワッシャー23と固定ピン24によって折曲部28を突起7aに締付け固定する。
第4実施形態の粘性流体封入ダンパー25は、第1実施形態の粘性流体封入ダンパー15と同様にディスク装置19の小型化に寄与でき、粘性流体10の粘性抵抗による振動減衰効果を発揮でき、粘性流体10がスムーズに流動して効果的な減衰性を発揮でき、粘性流体10中に空気や異物が混入している不具合品の判別が容易にでき、簡単にディスク装置19に組み付けることができ、密閉容器16の内部に空気が侵入することを防止できるほか、さらに次の作用・効果を発揮する。
粘性流体封入ダンパー25は、外側取付部17dに8つの切欠26を設けているため、外側取付部17dを山折り線27で折曲げて折曲部28を環状の突起として形成しても、切欠26によって皺が形成されることが無い。この折曲部28を筐体7に設けた環状の突起7aに被せれば、折曲部28の外側からワッシャー23と固定ピン24によって外側取付部17dを簡単に確実に締付け固定できる。よって粘性流体封入ダンパー25を簡単にディスク装置19に組み付けることができる。
第1実施形態の粘性流体封入ダンパーを取付けたディスク装置の説明図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーの平面図。 図2のSA−SA線断面図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーの動作説明図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーの動作説明図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーの変形例の断面図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーの変形例の断面図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーの変形例の断面図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーの変形例の断面図。 第1実施形態の粘性流体封入ダンパーの変形例の断面図。 第2実施形態の粘性流体封入ダンパーの平面図。 図11のSB−SB線断面図。 第3実施形態の粘性流体封入ダンパーの平面図。 図13のSC−SC線断面図。 第3実施形態の粘性流体封入ダンパーを取付けたディスク装置の要部拡大説明図。 図15のSD−SD線断面図。 第4実施形態の粘性流体封入ダンパーの平面図。 図17のSC−SC線断面図。 一従来例の粘性流体封入ダンパーを取付けたディスク装置の説明図。 図19の粘性流体封入ダンパーの断面図。 第2の従来例による粘性流体封入ダンパーの断面図。
符号の説明
1 粘性流体封入ダンパー(一従来例)
2 密閉容器
3 可撓部
4 メカニカルシャーシ
5 取付シャフト
6 蓋部
6a 孔
7 筐体
8 吊下げばね
9 ディスク装置(従来)
10 粘性流体
11 周壁部
12 攪拌筒部
13 収容凹部
14 粘性流体封入ダンパー(第2の従来例)
15 粘性流体封入ダンパー(第1実施形態)
16 密閉容器
17 容器
17a 外筒部
17b 底部
17c 内筒部
17d 外側取付部
17e 内側取付部
17f 内側取付孔
17g 外側取付孔
17h 容器本体
17i 蓋体
18 蛇腹面部
19 ディスク装置
20 粘性流体封入ダンパー(第2実施形態)
21 粘性流体封入ダンパー(第3実施形態)
22 取付突起
23 ワッシャー
24 固定ピン
25 粘性流体封入ダンパー(第4実施形態)
26 切欠
27 山折り線
28 折曲部
M 取付ナット
N 取付ねじ

Claims (8)

  1. 密閉容器と、該密閉容器の内部に封入される粘性流体とを備えており、支持体又は被支持体の何れか一方を外筒部に取付け、支持体又は被支持体の何れか他方を内筒部に取付けて、被支持体の振動を粘性流体の粘性抵抗によって減衰する粘性流体封入ダンパーであって、
    外筒部と内筒部及び対向する2つの底部で囲まれた粘性流体が封入される密閉容器の内部を環状に形成し、該2つの底部を可撓性フィルムからなる蛇腹面とした粘性流体封入ダンパー。
  2. 外筒部に支持体又は被支持体の何れか一方に取付ける外側取付部と、内筒部に支持体又は被支持体の何れか他方に取付ける内側取付部とを設ける請求項1記載の粘性流体封入ダンパー。
  3. 底部を形成する可撓性フィルムの厚みが、外側取付部及び内側取付部の厚みよりも薄肉である請求項2記載の粘性流体封入ダンパー。
  4. 側取付部が貫通孔として形成される内側取付孔である請求項1〜請求項3何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
  5. 側取付部が貫通孔として形成される外側取付孔である請求項1〜請求項4何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
  6. 外側取付部が外筒部の外縁に設けた取付突起である請求項1〜請求項4何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
  7. 外側取付部が外筒部の外縁に設けた切欠である請求項1〜請求項4何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
  8. 外筒部の高さが底部の幅よりも短く、幅より高さが短い薄型に形成された請求項1〜請求項7何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
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