JPH0817143B2 - フィルムコンデンサとその製造方法 - Google Patents

フィルムコンデンサとその製造方法

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JPH0817143B2
JPH0817143B2 JP63076797A JP7679788A JPH0817143B2 JP H0817143 B2 JPH0817143 B2 JP H0817143B2 JP 63076797 A JP63076797 A JP 63076797A JP 7679788 A JP7679788 A JP 7679788A JP H0817143 B2 JPH0817143 B2 JP H0817143B2
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    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/43Electric condenser making
    • Y10T29/435Solid dielectric type

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はフィルムコンデンサとその製造方法ならびに
製造装置に関するものである。
従来の技術 近年、電子部品に対して、小形化,軽量化,高性能
化,低価格化が要望されており、フィルムコンデンサに
ついても小形化,高性能化のための開発が盛んに行われ
ている。
以下、図面を参照しながら、従来の積層型フィルムコ
ンデンサの製造方法の一例について説明する。
第18図は従来の積層型フィルムコンデンサ素子の理想
的な構造を示す。
図において、1は片面金属化フィルム、1aは電極とな
る金属膜、2はフィルム間隙、3は非金属化部であるマ
ージン部である。
従来、コンデンサ素子の端面電極を形成すべき端面に
フィルム間隙2を形成するため、フィルム幅方向(現
在、最小で0.2mm程度)に交互にずらせた(ラップ)状
態で片面金属化フィルム1を巻取っている。これにより
フィルム間隙2を形成して、端面電極としてメタリコン
により形成されるコンタクト層の喰い込みを十分なもの
とし、コンタクト層(図示せず)と片面金属化フィルム
1の電極1aとの間に良好な電気的接合と端面電極の充分
な付着強度を得ていた。
しかしながら、このような方法には、片面金属化フィ
ルム1の巻取りに精度の高い巻取り方法が要求される
上、しかも、コンデンサの小型化のため、フィルムの幅
を狭くしたり、大容量化のためフィルム厚を薄くしたり
すると、フィルムが蛇行して、0.2mm程度に一定に保つ
ことがむずかしく、実際には第18図(B)に示すように
なっている。そのため、このような方法では歩留り安定
性が低いこと、装置コストが高いこと、さらにはフィル
ムコンデンサの小型化を図りにくいことなどの課題があ
った。また、複数のコンデンサ要素を有する広幅の片面
金属化フィルムを巻回してから、単位コンデンサに切断
するという製造方法は、それ自体は生産性の高い方法で
はあるが、フィルム間隙2が形成されないため、上記方
法を適用することができず、そのため、現在のところで
は複数のコンデンサ要素を有する広幅の片面金属化フィ
ルムを単位コンデンサ要素に切断して分割した後、片面
金属化フィルムを巻回して製造しているので、生産性が
非常に低いという課題もあった。
そのため、特開昭58−24933号公報に示されているよ
うに、複数のコンデンサ要素を有する広幅の片面金属化
フィルムのマージン部に点在するように貫通孔を設けて
から、このフィルムを巻回し、得られた巻回物をマージ
ン部で切断しても、フィルム間隙2が残るという方法が
開発された。
以下、第19図〜第21図を参照しながら、この方法につ
いて説明する。
第19図〜第21図において、1は片面金属化フィルム、
1aは電極となる金属膜、3はマージン部、4はマージン
幅、9は貫通孔である。
この方法では、第19図に示すように、複数個の電極1a
と複数個のマージン部3とが形成されている広幅の片面
金属化フィルムの、互いに近接するマージン幅4の一組
の部分の間に、複数個の貫通孔9を設け、その後、金属
化フィルム1を第20図に示すように、互いに隣接するマ
ージン幅の各間が、上下のフィルムで1/2づつずれるよ
うに複数枚重ね合わせて巻回し、得られた巻回物を1組
のマージン幅の中央部分で切断することによって、第21
図に示すような複数の親コンデンサ素子に分割する。こ
のようにして、貫通孔9によってフィルム間隙2が形成
されて、素子端面に端面電極としてメタリコンにより形
成されるコンタクト層の喰い込みを十分なものとし、コ
ンタクト層と片面金属化フィルム1の電極1aとの間の良
好な電気的接触と、端面電極の十分な付着強度を得てい
た。そして、さらに親コンデンサ素子をマージン方向と
直角な方向へ切断することによって、単位コンデンサ素
子を得ていた。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上述のような構成では、貫通孔部9の
孔周囲のばりのため、近接するフィルムを圧迫してフィ
ルム間隙2がふさがれたり、また、フィルム厚が2.0μ
m以下と薄くなると、フィルムの柔軟性のため、それが
だれてフィルム間隙2をふさいだりして、メタリコンに
より形成されるコンタクト層の喰い込みを不十分なもの
とし、コンタクト層と片面金属化フィルム1の電極1aと
の間に良好な電気的接触が得られないという課題があっ
た。
このような課題を解決する方法として、特公昭59−37
564号公報に示されているように、逆スパリッタリング
法を利用して、誘電体端面がそろっている電極引出し端
面をエッチして電極を露出させてフィルムコンデンサを
作製するという方法が提案されている。
しかしながら、この方法を工業的に実施するには、装
置コストが高くつき、また、物理的なエッチングである
ためにエッチング速度が遅く、生産性が低いという課題
が残されている。さらに、この方法によれば、電極まで
もエッチされてしまう上に、エッチング時にフィルムコ
ンデンサに高い電圧が印加されることから、イオンや電
子の照射によるダメージを受け、所望のコンデンサ特性
が得られないという問題もあった。
本発明は上記従来の方法にあった課題に鑑み、有機材
料からなる誘電体と電極とを多重に交互に重ね合わせた
積層型もしくは巻回型のフィルムコンデンサの母材を、
切断スリットすることにより形成される、端面のそろっ
ているフィルムコンデンサ素子であっても、電極と端面
電極との良好な電気的な接触と、端面電極の十分な付着
強度を得るとができる積層型もしくは巻回型のフィルム
コンデンサと、それを生産性よく製造することのできる
方法を提供しようとするするものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、上記課題を解決するため
に、本発明は複数の電極と、前記電極間に配置されてい
る少なくとも1層以上の有機材料からなる誘電体と、前
記電極の引出し端面にそれぞれ付与され、前記電極と接
続される端面電極とを備え、前記誘電体の端面どうしが
凹凸面をなすよう前記電極から後退してなることを特徴
とするものである。
作用 本発明によって、有機材料からなる誘電体と電極とを
交互に多重に重ね合わせた積層型もしくは巻回型のフィ
ルムコンデンサの母材を切断スリットして端面のそろっ
たフィルムコンデンサ素子を形成し、その電極引出し端
面を、有機材料と反応性のある成分を少なくとも含むガ
スに接触させ、前記誘電体の電極引出し端面側部分を化
学的に選択的除去を施すことにより、前記端面の誘電体
層のみを選択的に除去し、電極をその引出し端面より露
出させ、電極引出し端面部分の各誘電体の端面が凹凸面
をなし、その凹凸量が0.2mmを超えない範囲で前記端面
中90%以上であるように形成しているので、その後に形
成される端面電極が前記露出させた電極と良好な電気的
接触をし、十分な強度で付着する。
実 施 例 以下、本発明のフィルムコンデンサとその製造方法に
ついて、実施例にもとづいて説明する。
〔実施例1〕 第1図は本発明の第1の実施例である積層型フィルム
コンデンサの製造工程の主要部を示す。
図において、1はポリフェニレンサルファイド(PP
S)フィルムを用いた片面金属化フィルム、1aは電極と
なるアルミニウム蒸着膜、3はマージン部、4はマージ
ン幅、5は親コンデンサ素子、6は端面電極である。
第2図は、複数のコンデンサ要素が形成されるように
複数のマージン部3設けられている広幅の片面金属化フ
ィルム1を示す。
第4図は、本実施例で所用される酸素プラズマ処理装
置を示す。図において、10は減圧保持可能な真空容器、
11は石英窓、12は高周波が印加される電極、13は高周波
電源、14はアルミニウムからなるマスクである。
本実施例において、まず、片面金属化フィルム1を、
第3図に示すように、互いに隣接する1組のマージン幅
4の各間が上下のフィルムで1/2づつずれるように積層
もしくは巻回して、積層物もしくは巻回物とし、これを
1組のマージン幅4の中央部分で切断して、第1図
(A)に示す親コンデンサ素子5を形成する。
次に、第4図に示す酸素プラズマ処理装置により、親
コンデンサ素子5の電極引出しをすべき端面を酸素ガス
プラズマに接触させて、第1図(B)に示すように、フ
ィルム1の電極引出し端面側部分をマージン幅4より小
さい幅で化学的に選択的除去して、片面金属化フィルム
1の電極1aを前記端面より露出させるとともに、電極引
出し端面部の各誘電体の端面が凹凸をなし、その凹凸量
が0.2mmを超えない範囲で前記端面中90%以上あるよう
に形成する。その後、前記端面に黄銅を溶射し、同図
(C)に示すように、端面電極6を形成した後、マージ
ンの形成方向と直角な方向へ親コンデンサ素子5を切断
することにより、単位コンデンサ素子を得る。
なお、酸素プラズマ処理装置によるエッチング条件
は、酸素流量60SCCM、圧力1.0Torr、高周波電力400Wと
した。
酸素プラズマによる有機物フィルムの除去は、有機物
フィルムのC−C,C−H,C−Sなどの結合を酸素プラズマ
中の酸素ラジカルが攻撃し、有機物がCO2,H2OやSO2など
のガスとなり、それが排出されることにより行われる。
また、片面金属化フイルムの積層体もしくは巻回体の
端面電極側部分のフィルムを上記方法により化学的に選
択的除去すると、積層時もしくは巻回時に微小な隙間が
ある金属化フィルムの非金属化側の方が、それがない金
属化部側の部分よりも優先的に除去されるため、各フィ
ルムの端面がテーパー状に加工されることが予想され
る。
第1図(C)に、溶射法で形成された端面電極6中に
アルミニウム蒸着膜1aが介挿されている理想的な形態の
親コンデンサ素子5について示しているが、これは、ア
ルミニウム蒸着膜1aが十分に厚い場合に形成されるフィ
ルムコンデンサであり、膜厚の薄いアルミニウム蒸着膜
1aによる場合には、第5図に示すように、この蒸着膜1a
の介挿部分を視認することはきわめてむずかしい。この
場合、アルミニウム蒸着膜1aは、黄銅の溶射粒子により
電極引出し端面側に押し付けられているか、あるいは、
黄銅の溶接射層中に介挿もしくは混在して共晶を形成し
ていることなどが考えられる。なお、第5図において、
フィルムの厚さは2μm、アルミニウム蒸着膜の膜厚は
300Åで、190層積層したものの断面を示している。
図に示したように、電極引出し端面部分の凹凸は、従
来の技術の欄で説明したずらし巻き方法により形成され
た電極引出し端面部分と異なり、ある一定の範囲の微小
な凹凸量で、その凹凸に規則性がなく、しかも電極引出
し端面部分全体に形成されている。また、電極引出し端
面に着目した場合、フィルム除去速度の差のため、紙面
と垂直な方向にフィルム端面のうねりが形成される。こ
れにより、端面電極と接触すべきフィルム上の電極部分
の少なくとも一部分が露出した構造になり、端面より突
出した電極構造とあわせて製造上安定性が高く、またフ
ィルムコンデンサの小型化をも図ることができる。ま
た、この凹凸量は、選択的除去前の積層したフィルム層
間の層間接着力の差により調整することができ、プレス
するなどして層間接着力の大きいものは凹凸量が小さ
く、層間接着力の小さいものは凹凸量が大きい。
端面電極の付着強度は、この凹凸量によって左右さ
れ、凹凸量が大きほど付着強度は大きい。しかしなが
ら、凹凸量は、フィルムコンデンサの小型かを図るため
には0.1mm以下で十分であり、端面電極の付着強度は凹
凸量が小型コンデンサの場合10μm程度でも十分に得る
ことができるので、コンデンサの用途によって調整する
ことが望ましい。
このように、本実施例では、親コンデンサ素子5の電
極引出しをすべき端面を酸素プラズマと接触させて、マ
ージン幅4よりも狭い幅で、前記端面側部分のフィルム
のみを化学的に選択的除去して電極1aを前記端面から露
出させ、また、電極引出し端面部に凹凸をなし、その凹
凸量が0.2mmを超えない範囲で前記端面中90%以上ある
ように形成するので、電極1aと端面電極6との良好な電
気的接触と、端面電極6の十分な付着強度を得ることが
できる。そのため、フィルムコンデンサを小型化するこ
とが可能であり、また、その量産性にも優れている。
第6図は、本実施例の巻回型フィルムコンデンサと、
特公昭58−24933号公報によるPPSフィルムを用いた巻回
型フィルムコンデンサおよび特公昭59−37564号による
積層型フィルムコンデンサの、フィルム厚みとtanδ特
性との関係を対比させて示す。
これから、本発明によるフィルムコンデンサの特性
は、従来技術により製造されたフィルムコンデンサのそ
れよりも優れていることがわかる。
第7図は本実施例によるフィルムコンデンサのフィル
ム除去量とtanδ特性との関係を示す。
これから、除去前の端面の位置から5μm以上のとこ
ろまでフィルムを除去すれば、十分なコンデンサ特性が
得られることがわかる。しかしながら、5μmのフィル
ム除去量では、電気的な接触は得られるが、電極引出し
端面部分の凹凸が十分なものでないので、端面電極の機
械的な付着強度が十分でなく、この場合には樹脂などで
外装するなどの補強が必要となる。
〔実施例2〕 本発明の第2の実施例について説明する。
第8図は本実施例に用いた酸素プラズマ処理装置の構
成を示している。
この装置が第4図に示した装置と異なっているところ
は、高周波電圧が印加される電極12とフィルムコンデン
サ素子5との間に、接地された金属ネット15を配置して
いることである。
このようにすることによって、高周波電圧が電極12に
印加されたときに、プラズマがこの電極12と金属ネット
15との間で発生し、酸素のイオン類が金属ネット15でト
ラップされて、酸素ラジカルだけがフィルムコンデンサ
素子5に到達することになる。そのため、イオン照射に
よりフィルムコンデンサが受けるダメージを少なくする
ことができる。
まず、第1の実施例に示した方法と同様にして親コン
デンサ素子5を形成してから、第8図に示す酸素プラズ
マ処理装置を用いて、単位コンデンサ素子5の電極引出
しをすべき端面をマージン幅4より狭い幅で、酸素ラジ
カルにより化学的に選択的除去を施す。これにより、フ
ィルムの端面側部分のみが選択的に除去される。このと
き、片面金属化フィルム1の電極1aを前記端面から露出
させるとともに、電極引出し端面部に凹凸を形成し、そ
の凹凸量が前記端面中0.2mmを超えない範囲で90%以上
連続してあるように形成する。その後、前記端面に黄銅
を溶射して端面電極を形成してから、親コンデンサ素子
をマージンと直角な方向へ切断して、単位コンデンサ素
子を得る。
このように、本実施例では、酸素ラジカルによってフ
ィルムの端面側部分のみを選択的に除去して、電極1aを
端面から露出させ、かつ、電極引出し端面部分に凹凸
を、その凹凸量が前記端面中0.2mmを超えない範囲で90
%以上あるように形成するので、電極1aと端面電極6と
の良好な電気的接触と、端面電極6の十分な付着強度を
得ることができる。さらに、イオンによるダメージがな
いために、フィルムコンデンサの特性が向上する。
第6図に、本実施例および第1の実施例によってそれ
ぞれ製造されたフィルムコンデンサの、フィルムコンデ
ンサの、フィルム厚とtanδ特性との関係を示す。
図から、本実施例によるフィルムコンデンサの方が、
第1の実施例によるフィルムコンデンサよりも優れてい
ることがわかる。これは、本実施例では酸素ラジカルの
みによるエッチング処理がなされているので、第1の実
施例のようにイオンによるダメージを受けていないこと
によるものと考えられる。
〔実施例3〕 本発明の第3の実施例について説明する。
第9図は本実施例の積層型フィルムコンデンサの製造
方法の工程の主要部を示す。
図において、16は複数のコンデンサ要素を有する、広
幅のPPSフィルムを用いた両面金属化フィルムで、互い
に隣接する1組のマージン幅4の各間が両面の電極16a
となるアルミニウム蒸着膜の金属化部分で1/2ずつずれ
て蒸着されている。16aは電極、17は広幅PPSフィルムの
合わせフィルムである。
本実施例が第1,第2の実施例と異なっているところ
は、広幅の両面金属化フィルム16と合わせフィルム17と
を交互に重ね合わせるように巻回もしくは積層すること
である。
本実施例においては、まず、広幅の両面金属化フィル
ム16と広幅の合わせフィルム17とを、交互に重ね合わせ
るように巻回しもしくは積層する。得られた巻回物もし
くは積層物を1組のマージン幅4の中央部分で切断し
て、第9図(A)に示すような親コンデンサ素子5を形
成する。次に、親コンデンサ素子5の電極引出し端面
を、オゾンガスを10%程度の濃度で含むガスに接触させ
て、フィルムの電極引出し端面側部分をマージン幅4よ
りも狭い幅で化学的に選択的除去をし、第9図(B)に
示すように両面金属化フィルム16の電極16aを前記端面
から露出させるとともに、電極引出し端面部に凹凸をな
し、その凹凸量が前記端面中0.2mmを超えない範囲で90
%以上あるように形成する。その後、第9図(C)に示
すように、前記端面に黄銅を溶射して端面電極6を形成
してから、マージン3と垂直な方向に親コンデンサ素子
5を切断して、単位コンデンサ素子を得る。
このように、本実施例では、親コンデンサ素子5の電
極引出し端面をオゾンガスに接触させて選択的に除去し
て、両面金属化フィルム16の電極16aを前記端面より露
出させるとともに、電極引出し端面部に凹凸を形成し、
その凹凸量が0.2mmを超えない範囲で前記端面中90%以
上であるように形成するので、端面電極6を形成する
際、電極16aと端面電極6との良好な電気的な接触と、
端面電極6の十分な付着強度を得ることができる。
また、本実施例は、第1および第2の実施例とは異な
り、常圧でフィルムを選択的に除去することができるの
で、量産性に優れている方法であるが、実施に際しては
フィルムの端面部分が均一に除去されるようガス吹き付
け方法を工夫する必要がある。
〔実施例4〕 本発明の第4の実施例である積層型フィルムコンデン
サの製造方法について、説明する。
第10図は本実施例の工程の一部を示す。図において、
18は複数のコンデンサ要素を有する、広幅のPPSフィル
ムを使用した片面金属化フィルムで、幅広の片面金属化
フィルムの金属化面側にポリフェニレンオキサイド(PP
O)の誘電体18bがパターンを形成せずに全面に塗布され
ている。
まず、誘電体18bが塗布されている片面金属化フィル
ム18を、互いに隣接する1組のマージン幅4の各間が上
下のフィルムで1/2ずつずれているように積層しあるい
は巻回する。得られた巻回物あるいは積層物を1組のマ
ージン幅4の中央部分で切断して、第10図(A)に示す
ような親コンデンサ素子5を形成する。次に、コンデン
サ素子5の電極引出し端面を、第4図に示した酸素プラ
ズマ処理装置によって発生させた酸素ラジカルに接触さ
せて、第10図(B)に示すように、フィルムと誘電体18
bの電極引出し端面側部分をマージン幅4よりも狭い幅
で化学的に選択的除去する。それから第10図(C)に示
すように、前記端面に黄銅を溶射して端面電極6を形成
した後、マージン3と垂直な方向に親コンデンサ素子5
を切断して、単位コンデンサ素子を得る。
このように、本実施例では、親コンデンサ素子5の電
極引出し端面を酸素ラジカルに接触させ、前記端面側部
分を選択的に除去して、両面金属化フィルム18の電極18
aを前記端面より露出させるとともに、電極引出し端面
部の凹凸量が0.2mmを超えない範囲で前記端面中90%以
上あるように形成するので、端面電極6を形成する際、
電極18aと端面電極6との良好な電気的接続と、端面電
極6の十分な付着強度を得ることができる。
ところで、従来の、誘電体を塗布した片面金属化フィ
ルムを積層して製造されるフィルムコンデンサにおいて
は、電極の端面電極と接触する部分に、誘電体が塗布さ
れていない、パターンの形成されたフィルムが用いられ
ていたが、本実施例ではそのようなパターンを形成する
必要がなくなるので、実施が容易になり、量産性が高ま
る。
〔実施例5〕 本発明の第5の実施例である積層型フィルムコンデン
サの製造方法について、説明する。
第11図は本実施例の工程の一部を示す。図において、
20は広幅のPPSフィルムの両面金属化フィルムで、複数
のコンデンサ要素を有し、互いに隣接する1組のマージ
ン幅4の各間が、両面の電極20aとなるアルミニウム蒸
着膜の金属化部で1/2ずつずれている、PPSフィルムの広
幅の両面金属化フィルムの両面にPPOの誘電体20bがパタ
ーンを形成せずに塗布形成されているものである。
まず、両面に誘電体20bが塗布されている広幅の両面
金属化フィルムを、第11図に示すように、片側のマージ
ン部3が上下のフィルムでそろうように巻回しあるいは
積層する。得られた巻回物あるいは積層物を1組のマー
ジン幅4の中央部分で切断して、第11図(A)に示すよ
うな親コンデンサ素子5を形成する。次に、親コンデン
サ素子5の電極引出し端面を、第4図に示した装置によ
って発生させたSF6ガスあるいはCF4などの弗素系ガスを
含むプラズマに接触させて、第11図(B)に示すよう
に、フィルムと誘電体20bの電極引出し端面側部分を、
マージン幅4よりも狭い幅で化学的に選択的除去する。
そして、第11図(C)に示すように前記端面に黄銅を溶
射して端面電極6を形成してから、マージン3と垂直な
方向に親コンデンサ素子5を切断して、単位コンデンサ
素子を得る。
このように、本実施例では、親コンデンサ素子5の電
極引出し端面を、弗素系ガスを含むプラズマに接触させ
て、選択的除去し、両面金属化フィルム20の電極20aを
前記端面より露出させるとともに、電極引出し端面部の
凹凸量が0.2mmを超えない範囲で前記端面中90%以上あ
るように形成するので、端面電極6を形成する際に、電
極20aと端面電極6との良好な電気的接触と、端面電極
6の十分な付着強度を得ることができる。
なお、本実施例は、第1〜第3の実施例と異なり、誘
電体とフィルムの選択的除去時に酸素系のガスを使用し
ていないので、電極の酸化のおそれがない。ただ、酸素
系のガスを使用した場合に比べて処理速度が遅いので、
コンデンサの使用目的に応じて実施することが望まし
い。
〔実施例6〕 本発明の第6の実施例である巻回型フィルムコンデン
サの製造方法について説明する。
第12図は本実施例の工程の一部を示す。図において、
1は複数のコンデンサ要素を有する広幅の片面金属化フ
ィルムで、第1および第2の実施例で用いたフィルムと
同じ構成のものである。
まず、第11図に示すように、広幅の片面金属化フィル
ム1を、互いに隣接する1組のマージン幅4の各間が2
枚のフィルムで1/2ずつずらせて重ね合わせるように巻
回する。得られた巻回物を1組のマージン幅4の中央部
分で切断して単位コンデンサ素子を形成してから、単位
コンデンサ素子の電極引出し端面を、第4図に示した装
置によって発生させた水素ガスプラズマに接触させ、フ
ィルムの電極引出し端面側部分をマージン幅4よりも狭
い幅で化学的に選択的除去する。それから、前記端面に
黄銅を溶射して端面電極6を形成して、巻回型フィルム
コンデンサ素子を得る。
このように、本実施例では、端面のそろった巻回型フ
ィルムコンデンサ素子の電極引出し端面を水素ガスプラ
ズマに接触させて選択的に除去し、片面金属化フィルム
1の電極1aを前記端面より露出させるとともに、電極引
出し端面部の凹凸量が0.2mmを超えない範囲で前記端面
中90%以上あるように形成するので、端面電極6を形成
する際に、電極1aと端面電極6との良好な電気的接触
と、端面電極の十分な付着強度を得ることができる。そ
の上、巻回型フィルムコンデンサを量産性よく製造する
ことができる。
なお、本実施例は、第3の実施例と同様に、電極引出
し端面部分の選択的除去に酸素ガスを使用しないので、
電極が酸化されてしまうというおそれがないものの、酸
素ガスを使用した場合に比べて処理速度が遅いので、コ
ンデンサの用途によって実施することが望ましい。
〔実施例7〕 本発明の第7の実施例である巻回型フィルムコンデン
サの製造方法について説明する。
第13図は本実施例の工程の一部を示す。図において、
16は複数のコンデンサ要素を有する、PPSフィルムの両
面金属化フィルムで、互いに隣接する1組のマージン幅
の各間が、両面の金属化部で1/2ずつずらして蒸着され
ている。17は広幅のPPSフィルムの合わせフィルムで、
以上は第3の実施例で用いたフィルムと同一のものであ
る。
まず、第13図に示すように、広幅の両面金属化フィル
ム16と合わせフィルム17とを重ね合わせて巻回し、得ら
れた巻回物を1組のマージン幅4の中央部分で切断し
て、単位コンデンサ素子を形成する。それから、単位コ
ンデンサ素子の電極引出し端面を、第5図に示した酸素
プラズマ処理装置により発生させた酸素ラジカルに接触
させて、フィルムの電極引出し端面側部分をマージン幅
4よりも小さい幅で化学的に選択的除去する。その後、
前記端面に黄銅を溶射して端面電極を形成して、巻回型
フィルムコンデンサ素子を得る。
このように、本実施例では、巻回型フィルムコンデン
サ素子の電極引出し端面を酸素ラジカルに接触させて選
択的に除去して、電極16aを前記端面から露出させると
ともに、電極引出し端面部の凹凸量が0.2mmを超えない
範囲で前記端面中90%以上あるように形成するので、端
面電極6を形成する際に、電極1aと端面電極6との良好
な電気的接触と、端面電極の十分な付着強度を得ること
ができる。さらに、本実施例によれば、巻回型フィルム
コンデンサを量産性よく製造することができる。
〔実施例8〕 本発明の第8の実施例である巻回型フィルムコンデン
サの製造方法について説明する。
第14図は本実施例の工程の一部を示す。
図において、18は複数のコンデンサ要素を有する、PP
Sフィルムの広幅の片面金属化フィルムで、その金属化
面側にPPOの誘電体層が塗布形成されているもので、第
4の実施例で用いたフィルムと同じのものである。
まず、第14図に示すように、2枚の広幅フィルム18を
互いに隣接する1組のマージン幅4の各間が2枚のフィ
ルムで1/2ずつずらせて重ね合わせるように巻回する。
得られた巻回物を前記1組のマージン幅4の中央部分で
切断して、単位コンデンサ素子を形成する。それから、
単位コンデンサ素子の電極引出し端面を、第5図に示し
た装置によって発生させた酸素ラジカルに接触させて、
フィルムの電極引出し端面側部分をマージン幅4よりも
狭い幅で化学的に選択的除去する。その後、前記端面に
黄銅を溶射して端面電極を形成して、巻回型フィルムコ
ンデンサ素子を得る。
このように、本実施例では、巻回型フィルムコンデン
サ素子の電極引出し端面を酸素ラジカルに接触させて選
択的に除去し、片面金属化フィルム18の電極18aを前記
端面より露出させるとともに、電極引出し端面部の凹凸
量が0.2mmを超えない範囲で前記端面中90%以上あるよ
うに形成するので、端面電極6を形成する際に、電極1a
と端面電極6との良好な電気的接触と、端面電極の十分
な付着強度を得ることができる。さらに、本実施例によ
れば、巻回型フィルムコンデンサを量産性よく製造する
ことができる。
〔実施例9〕 本発明の第9の実施例である巻回型フィルムコンデン
サの製造方法について説明する。
第15図は本実施例の工程の一部を示す。図において、
20は複数のコンデンサ要素を有する、PPSフィルムを用
いた両面金属化フィルムで、互いに隣接する1組のマー
ジン幅4の各間が両面の金属化部で1/2ずつずれてい
て、かつその両面にはPPOの誘電体が塗布されている。
これは第4の実施例に用いたフィルムと同じのものであ
る。
まず、第15図に示すように、フィルム20を巻回して巻
回物を得、それを1組のマージン幅4の中央部分で切断
して、単位コンデンサ素子を形成する。次に、前記単位
コンデンサ素子の電極引出し端面を、第5図に示した酸
素プラズマ処理装置により発生させた酸素ラジカルに接
触させて、フィルムと誘電体20bの電極引出し端面側部
分をマージン幅4よりも狭い幅で化学的に選択的除去す
る。それから、前記端面に黄銅を溶射して端面電極を形
成し、巻回型フィルムコンデンサ素子を得る。
このように、本実施例では、巻回型フィルムコンデン
サ素子の電極引出し端面を酸素ラジカルに接触させて選
択的に除去して、電極20aを前記端面より露出させると
ともに、電極引出し端面部の凹凸量が0.2mmを超えない
範囲で前記端面中90%以上あるように形成するので、端
面電極6を形成する際に、電極20aと端面電極との良好
な電気的接触と、端面電極の十分な付着強度を得ること
ができる。さらに、本実施例によれば、巻回型フィルム
コンデンサを量産性よく製造することができる。
〔実施例10〕 第16図は本発明の第10の実施例である積層型フィルム
コンデンサの断面図である。
同図において、1はPPSフィルムの片面金属化フィル
ム、1aは電極となるアルミニウム蒸着膜、3はマージン
部、4はマージン幅、6は端面電極で、以上は第1図に
示したフィルムコンデンサと同様な構成をしている。第
1図に示している構成と異なっているところは、電極引
出しすべき端面と、溶射により形成される黄銅の導電層
8との間に、低温スパッタリング法で形成した厚さ3μ
mのアルミニウムのコンタクト層7を設けていことであ
る。
この構造の積層型フィルムコンデンサは、次のように
して作製される。
第1の実施例と同様にして単位コンデンサ素子5を形
成し、第2の実施例で用いた酸素プラズマ処理装置によ
り、単位コンデンサ素子5の電極引出しすべき端面を酸
素ラジカルに接触させて、前記フィルムの端面部分のみ
をマージン幅4より狭い幅で化学的に選択的除去し、片
面金属化フィルム1の電極1aを前記端面より露出させる
とともに、電極引出し端面部に凹凸を形成し、その凹凸
量が0.2mmを超えない範囲で前記端面中90%以上あるよ
うに形成する。以上は第2の実施例に示した方法と同様
であるが、本実施例では、さらに、片面金属化フィルム
1の電極1aが露出した前記端面に、低温スパッタリング
法で厚さ3μmのアルミニウムのコンタクト層8を形成
してから、黄銅を溶射して、端面電極6を形成する。
このように、酸素プラズマ処理によりフィルムを化学
的に選択的除去した端面と、溶射により形成される黄銅
の導電層8との間に、低温スパッタリング法で厚さ3μ
mのアルミニウムのコンタクト層7を設けることによ
り、フィルムコンデンサのtanδ特性をさらに向上させ
ることができる。
第17図は第2の実施例と第10の実施例により製造され
たフィルムコンデンサのフィルム厚とtanδ特性の関係
を比較して示す図である。
なお、端面電極の形成に関して、第1〜第10の実施例
では黄銅の溶射で形成しているが、それ以外にも、アル
ミニウムと共晶を形成する金属や固溶体を溶射して端面
電極を形成してもよく、さらには、導伝性塗料を塗布し
たり、フィルムコンデンサの耐熱温度以下の融点を有す
る低融点金属を溶融メッキしたり、あるいは、低温スパ
ッタリングや真空蒸着などといった真空メッキ加工技術
で端面電極を形成したりしてもよい。さらにまた、第10
の実施例では、電極引出し端面と溶射により形成される
黄銅の導電層との間のコンタクト層を、アルミニウムの
低温スパッタリングで形成しているが、アルミニウム以
外でそれと共晶を形成する金属あるいは固溶体を低温ス
パッタリングしてコンタクト層を形成しても、あるい
は、金属の真空蒸着加工などの真空メッキ法でコンタク
ト層を形成してもよい。
フィルムに関しては、第1〜第10の実施例ではPPSを
使用しているが、ポリエチレンテレフタレートあるいは
ポリプロピレンなどを使用してもよい。また、第4,第5,
第7および第8の実施例において、金属化フィルムに塗
布コーティングする誘電体にPPOを使用しているが、そ
れに代えてポリカーボネートを使用してもよい。
電極引出し端面の化学的な選択的除去に関しては、第
1〜第10の実施例において、酸素プラズマを用いる方
法,酸素プラズマから引出した酸素ラジカルを用いる方
法,オゾンを用いる方法,弗素系のガスプラズマを用い
る方法、および水素ガスプラズマを用いる方法のいずれ
かの方法を用いてもよい。また、第1,第2および第7〜
10の実施例において、誘電体の除去速度を高めるため
に、酸素ガス中に、CF4,SF6およびN2Oのうちの少なくと
も一つの成分を添加してもよい。また、第3の実施例に
おいては、オゾンガス中に少量のNO2を添加したり、あ
るいは、紫外線を照射することで、誘電体の除去速度を
向上させることができる。
さらにまた、第1〜第10の実施例において用いたフィ
ルムコンデンサ素子5のマージン部分4を、たとえば第
22図に示すように交互に一方の端縁側に配置した構成と
してもよい。
発明の効果 以上のように本発明は、フィルムコンデンサ素子の電
極引出しを行う端面のそろった端面を、有機材料と反応
性のガスを少なくとも含むガスに接触させ、誘電体の電
極引出し端面側部分を化学的に選択的除去を施し、電極
を前記端面より露出させるとともに、電極引出し端面部
の凹凸量が0.2mmを超えない範囲で前記端面中90%以上
あるように形成することにより、電極と端面電極との良
好な電気的な接触と、端面電極の十分な付着強度を得る
ことができ、特性の優れた積層型あるいは巻回型フィル
ムコンデンサを量産性よく生産することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例における積層型フィルム
コンデンサの製造方法の工程の主要部分を示す図、第2
図は複数のコンデンサ要素が形成されるように複数のマ
ージン部が設けられている幅広の片面金属化フィルムを
示す図、第3図は第2図に示すフィルムを積層した図、
第4図は第1の実施例で用いた酸素プラズマ処理装置の
構成を示す図、第5図は第1の実施例で作製されたフィ
ルムコンデンサの電極引出し端面部の拡大断面図、第6
図は本発明により製造された積層型フィルムコンデンサ
と従来技術により製造された積層型フィルムコンデンサ
の、フィルム厚みとtanδ特性との関係を対比して示す
図、第7図は第1の実施例により製造されたフィルムコ
ンデンサのフィルム除去量とtanδ特性の関係を示す
図、第8図は本発明の第2の実施例に用いた酸素プラズ
マ処理装置の構成を示す図、第9図は本発明の第3の実
施例における積層型フィルムコンデンサの工程の主要部
分を示す図、第10図は本発明の第4の実施例における積
層型フィルムコンデンサの製造工程の主要部分を示す
図、第11図は本発明の第5の実施例における積層型フィ
ルムコンデンサの製造工程の主要部分を示す図、第12図
は本発明の第6の実施例における巻回型フィルムコンデ
ンサの製造工程の主要部分を示す図、第13図は本発明の
第7の実施例における巻回型フィルムコンデンサの製造
工程の主要部分を示す図、第14図は本発明の第8の実施
例における巻回型フィルムコンデンサの製造工程の主要
部分を示す図、第15図は本発明の第9の実施例における
巻回型フィルムコンデンサの製造工程の主要部分を示す
図、第16図は本発明の第10の実施例による積層型フィル
ムコンデンサの断面図、第17図は本発明の第2,第10の実
施例により製造されたフィルムコンデンサのフィルム厚
とtanδ特性の関係を比較して示す図、第18図(A)は
従来の巻回型フィルムコンデンサの理想的な構造を示す
図、同図(B)はその実際の構造を示す図、第19図,第
20図および第21図は従来の巻回型フィルムコンデンサの
製造方法を示す図、第22図は本発明におけるフィルムコ
ンデンサ素子のマージン部分の他の配置例を示す図であ
る。 1……片面金属化フィルム、1a……電極、2……フィル
ム間隙、3……マージン部、4……マージン幅、5……
親コンデンサ素子、6……端面電極、18b……誘電体
層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01G 4/32 305 B 7924−5E (72)発明者 大嶋 邦雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−22612(JP,A) 特開 昭62−190828(JP,A) 特開 昭59−175716(JP,A) 特公 昭59−37564(JP,B2)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の電極と、前記電極間に配置されてい
    る、少なくとも1層以上の有機材料からなる誘電体と、
    前記電極の引出し端面にそれぞれ付与され、前記電極と
    接続される端面電極とを備え、前記誘電体の端面どうし
    が凹凸面をなすよう前記電極から後退してなることを特
    徴とするフィルムコンデンサ。
  2. 【請求項2】凹凸面は、規則性なく形成されていること
    を特徴とする請求項1に記載のフィルムコンデンサ。
  3. 【請求項3】複数のコンデンサ要素を有する広幅の片面
    金属化フィルムを積層する工程と、前記工程で得られた
    積層物を電極引出し端面部分で切断する工程と、前記電
    極引出し端面を酸素プラズマもしくはオゾンを含むガス
    に接触させて、前記フィルムの前記電極引出し端面側部
    分を電極から誘電体が後退し、フィルムの端面どうしが
    層単位で凹凸をなすよう化学的に選択的除去する工程
    と、前記電極引出し端面側部分に端面電極を形成する工
    程とを有することを特徴とするフィルムコンデンサの製
    造方法。
  4. 【請求項4】複数のコンデンサ要素を有する、広幅の両
    面金属化フィルムと広幅の合わせフィルムとを交互に重
    ね合わせるように積層する工程と、前記工程で得られた
    積層物を電極引出し端面部分で切断する工程と、前記電
    極引出し端面を、酸素プラズマもしくはオゾンを含むガ
    スに接触させて、 前記フィルムの前記電極引出し端面側部分を電極から誘
    電体が後退し、フィルムの端面どうしが層単位で凹凸を
    なすよう化学的に除去する工程と、前記電極引出し端面
    部分に端面電極を形成する工程とを有することを特徴と
    するフィルムコンデンサの製造方法。
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