JPH08171231A - 熱圧力定着用カプセルトナー - Google Patents

熱圧力定着用カプセルトナー

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JPH08171231A
JPH08171231A JP33415994A JP33415994A JPH08171231A JP H08171231 A JPH08171231 A JP H08171231A JP 33415994 A JP33415994 A JP 33415994A JP 33415994 A JP33415994 A JP 33415994A JP H08171231 A JPH08171231 A JP H08171231A
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哲弘 瀬村
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Abstract

(57)【要約】 【構成】少なくとも熱可塑性樹脂と着色剤を含有する熱
溶融性芯材と、その芯材の表面を被覆するよう設けた外
殻とにより構成される熱圧力定着用カプセルトナーにお
いて、該外殻の主成分が、縮重合により生成した分子鎖
と付加重合により生成した分子鎖が化学的に結合した分
子構造を持つ樹脂であることを特徴とする熱圧力定着用
カプセルトナー、並びに該トナーの製造方法。 【効果】本発明の熱圧力定着用カプセルトナーは、熱ロ
ーラー等の熱圧力定着方式において、耐オフセット性、
低温定着性に優れるとともに、特に高温高湿下において
帯電安定性と画質が優れる。また、本発明の製造方法に
よると、芯材と殻材の親和性が良い樹脂を幅広く選択し
つつ、カプセル構造を安定に形成でき、正、負いずれの
帯電性のカプセルトナーをも容易に得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電印刷
法、静電記録法などにおいて形成される静電潜像の現像
に用いられる熱圧力定着用カプセルトナーに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
りトナーとして、芯材と、この芯材の表面を被覆するよ
う設けられた外殻とにより構成されたカプセルトナーを
用いることにより、低温定着性を図る技術が提案されて
いる。特に熱圧力定着用としては、芯材として単独使用
では高温時にブロッキングを起こしてしまうが、定着強
度の向上をもたらすガラス転移点の低い樹脂を用い、外
殻として耐ブロッキング性等を付与する目的で、高融点
の樹脂壁を形成させた熱ローラー定着用カプセルトナー
が考案されている。
【0003】しかし、従来のカプセルトナーには、製法
がスプレードライ法のため製造設備に負担がかかる(特
開昭58−205162号公報、同58−205163
号公報、同63−128357号公報、同63−128
358号公報、同63−128359号公報、同63−
128360号公報、同63−128361号公報、同
63−128362号公報)、製造に酸クロライドを用
いているため製造安定性が悪い(同63−281168
号公報)、結晶性ポリエステルを用いている上に芯材の
Tgが高いために定着性が悪い(特開平4−18535
8号公報)、等の問題があった。
【0004】そこで、特開平6−130713号公報に
は、殻材として非晶質ポリエステルを用いることによ
り、熱ローラーなどの熱圧力定着方式において耐オフセ
ット性が優れていて、低温で定着でき、また耐ブロッキ
ング性が優れ、カブリのない鮮明な画像を多数回にわた
り安定に形成することができるカプセルトナーが提案さ
れている。
【0005】しかし、ポリエステルは本来定着性が良い
ものの、特に酸価が5KOHmg/g以上の場合には、
高温高湿下においてトナーの帯電量が上昇する傾向があ
り、また酸価が20KOHmg/g以上の場合には、ト
ナーの配合やキャリアの種類によっては正帯電性トナー
が得られにくいなどの問題もあった。更に、in si
tu重合によりカプセル構造を形成しようとした場合、
芯材樹脂の原料となる重合性単量体中にあらかじめ外殻
構成樹脂を溶解させておく必要があるが、ポリエステル
等の場合、酸価があまり高いものは十分に溶解できず、
使用できる樹脂の物性が広く選択できなかった。
【0006】本発明は以上の如き事情に基づいてなされ
たものであって、その目的は、熱ローラー等の熱圧力定
着方式において、耐オフセット性、低温定着性、耐ブロ
ッキング性に優れ、更に、高温高湿下において帯電安定
性が優れ、正、負いずれの帯電も容易であるカプセルト
ナーを提供することにある。また、芯材と殻材の親和性
が良い樹脂を幅広く選択しつつ、カプセル構造を安定に
形成しうるカプセルトナーの製造方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究の結果、縮重合により生成した
分子鎖と付加重合により生成した分子鎖が化学的に結合
した分子構造を持つ樹脂を用いてin situ重合を
行うことにより、上記の目的が達成できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明の要旨は、(1) 少なくと
も熱可塑性樹脂と着色剤を含有する熱溶融性芯材と、そ
の芯材の表面を被覆するよう設けた外殻とにより構成さ
れる熱圧力定着用カプセルトナーにおいて、該外殻の主
成分が、縮重合により生成した分子鎖と付加重合により
生成した分子鎖が化学的に結合した分子構造を持つ樹脂
であることを特徴とする熱圧力定着用カプセルトナー、
(2) 縮重合により生成した分子鎖が、ポリエステ
ル、ポリエステル・ポリアミド、又はポリアミドであ
り、付加重合により生成した分子鎖がラジカル重合で生
成したビニル系樹脂である前記(1)記載の熱圧力定着
用カプセルトナー、(3) ハイブリッド樹脂のガラス
転移点が、50〜80℃である前記(1)又は(2)記
載の熱圧力定着用カプセルトナー、(4) ハイブリッ
ド樹脂の酸価が、3〜50(KOHmg/g)である前
記(1)〜(3)いずれか記載の熱圧力定着用カプセル
トナー、(5) ハイブリッド樹脂が、縮重合系樹脂の
原料モノマー、付加重合系樹脂の原料モノマー、及びそ
れら原料モノマーのいずれとも反応し得る化合物を含む
混合物を用い、同一反応容器中で縮重合反応と付加重合
反応を並行して行うことにより得られるものであること
を特徴とする前記(1)〜(4)いずれか記載の熱圧力
定着用カプセルトナー、(6) 熱溶融性芯材の主成分
となる熱可塑性樹脂に由来するガラス転移点が10〜5
0℃である前記(1)〜(5)いずれか記載の熱圧力定
着用カプセルトナー、(7) 少なくとも熱可塑性樹脂
と着色剤を含有する熱溶融性芯材と、その芯材の表面を
被覆するよう設けた外殻とにより構成される熱圧力定着
用カプセルトナーの製造方法において、縮重合により生
成した分子鎖と付加重合により生成した分子鎖が化学的
に結合した分子構造を持つ樹脂を用いてin situ
重合を行うことにより、粒子の最外層に該樹脂を偏在さ
せ、芯材の表面に該樹脂を被覆して外殻を形成すること
を特徴とする熱圧力定着用カプセルトナーの製造方法、
(8) ハイブリッド樹脂の添加量が、芯材100重量
部に対して3〜50重量部である前記(7)記載の製造
方法、(9) ハイブリッド樹脂の酸価が、3〜50
(KOHmg/g)である前記(7)又は(8)記載の
製造方法、並びに(10) ハイブリッド樹脂が、縮重
合系樹脂の原料モノマー、付加重合系樹脂の原料モノマ
ー、及びそれら原料モノマーのいずれとも反応し得る化
合物を含む混合物を用い、同一反応容器中で縮重合反応
と付加重合反応を並行して行うことにより得られるもの
であることを特徴とする前記(7)〜(9)いずれか記
載の製造方法、に関する。
【0009】本発明の熱圧力定着用カプセルトナーは、
外殻の主成分が、縮重合により生成した分子鎖と付加重
合により生成した分子鎖が化学的に結合した分子構造を
持つ樹脂であることを特徴とするものである。まず、か
かるハイブリッド樹脂について説明する。
【0010】本発明におけるハイブリッド樹脂は、例え
ば、縮重合系樹脂の原料モノマー、付加重合系樹脂の原
料モノマー、及びそれら原料モノマーのいずれとも反応
し得る化合物を含む混合物を用い、同一反応容器中で縮
重合反応と付加重合反応を並行して行うことにより得ら
れるものである。
【0011】本発明においては、縮重合により生成した
分子鎖が、ポリエステル、ポリエステル・ポリアミド、
又はポリアミドであり、付加重合により生成した分子鎖
がラジカル重合で生成したビニル系樹脂であるハイブリ
ッド樹脂が好適に用いられる。従って、縮重合系樹脂の
原料モノマーとしては、縮重合により、ポリエステル、
ポリエステル・ポリアミド、ポリアミド等が得られるも
の、付加重合系樹脂の原料モノマーとしては付加重合に
より、ビニル系樹脂等が得られるものであれば、特に限
定されることはない。
【0012】ポリエステルの原料モノマーとしては、2
価もしくは3価以上のアルコールと、2価もしくは3価
以上のカルボン酸もしくはその酸無水物、低級アルキル
エステルが用いられる。
【0013】2価アルコール成分としては、例えばポリ
オキシプロピレン(2.2) −2,2 −ビス (4−ヒドロキシ
フェニル) プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3) −2,
2 −ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオ
キシエチレン(2.0) −2,2 −ビス (4−ヒドロキシフェ
ニル) プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0) −ポリオ
キシエチレン(2.0) −2,2 −ビス (4−ヒドロキシフェ
ニル) プロパン、ポリオキシプロピレン(6) −2,2 −ビ
ス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン等のビスフェノ
ールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2 −プロピレングリコール、1,3 −プロピレングリコ
ール、1,4 −ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,4 −ブテンジオール、1,5 −ペンタンジオール、
1,6 −ヘキサンジオール、1,4 −シクロヘキサンジメタ
ノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレン
グリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノー
ルA等が挙げられる。
【0014】これらのうち、好ましくはビスフェノール
Aのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、
1,2 −プロピレングリコール、1,3 −プロピレングリコ
ール、ネオペンチルグリコールが用いられる。
【0015】3価以上のアルコール成分としては、例え
ばソルビトール、1,2,3,6 −ヘキサンテトロール、1,4
−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリス
リトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4 −ブタン
トリオール、1,2,5 −ペンタントリオール、グリセロー
ル、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,
4 −ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメ
チロールプロパン、1,3,5 −トリヒドロキシメチルベン
ゼン等が挙げられる。これらのうち、好ましくはグリセ
ロール、トリメチロールプロパンが用いられる。
【0016】本発明においては、これらの2価のアルコ
ール及び3価以上のアルコールから単独であるいは複数
を併用して用いることができる。
【0017】また、2価のカルボン酸成分としては、例
えばマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン
酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン
酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデセニ
ルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハ
ク酸、n−オクテニルコハク酸、n−オクチルコハク
酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、
及びこれらの酸の無水物、もしくは低級アルキルエステ
ル等が挙げられる。これらのうち、好ましくは、マレイ
ン酸、フマル酸、テレフタル酸、アルケニルコハク酸が
用いられる。
【0018】3価以上のカルボン酸成分としては、例え
ば1,2,4 −ベンゼントリカルボン酸、2,5,7 −ナフタレ
ントリカルボン酸、1,2,4 −ナフタレントリカルボン
酸、1,2,4 −ブタントリカルボン酸、1,2,5 −ヘキサン
トリカルボン酸、1,3 −ジカルボキシル−2−メチル−
2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4 −シクロヘキ
サントリカルボン酸、テトラ (メチレンカルボキシル)
メタン、1,2,7,8 −オクタンテトラカルボン酸、ピロメ
リット酸、エンポール三量体酸及びこれらの酸無水物、
低級アルキルエステル等が挙げられる。これらのうち、
特に1,2,4 −ベンゼントリカルボン酸、すなわちトリメ
リット酸又はその誘導体が安価で、反応制御が容易であ
るため、好ましく用いられる。
【0019】本発明においては、これらの2価のカルボ
ン酸等及び3価以上のカルボン酸等から、単独であるい
は複数を併用して用いることができる。
【0020】ポリエステル・ポリアミド、ポリアミドの
原料モノマーとしては、上記の原料モノマー以外に、ア
ミド成分を形成するための原料モノマーが必要であり、
かかる原料モノマーとしては、例えばエチレンジアミ
ン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミ
ン、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、トリエ
チレンテトラミン等のポリアミン、6−アミノカプロン
酸、ε−カプロラクタム等のアミノカルボン酸類、プロ
パノールアミン等のアミノアルコールなどが挙げられ
る。これらのうち、好ましくはヘキサメチレンジアミ
ン、ε−カプロラクタムが用いられる。
【0021】本発明における付加重合系樹脂の原料モノ
マーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メ
チルスチレン、p−エチルスチレン、2,4 −ジメチルス
チレン、p−クロルスチレン、ビニルナフタレン等のス
チレン若しくはスチレン誘導体;例えばエチレン、プロ
ピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン系不飽和
モノオレフィン類;例えば塩化ビニル、臭化ビニル、弗
化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ギ酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル等のビニルエステル類;例えばア
クリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリ
ル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t
ert−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸シクロ
ヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオ
クチル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アク
リル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、ア
クリル酸メトキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−クロルエ
チル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチ
ル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソ
プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソ
ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸
アミル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸n
−オクチル、メタクリル酸イソオクチル、メタクリル酸
デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸メ
トキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メ
タクリル酸グリシジル、メタクリル酸フェニル、メタク
リル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルア
ミノエチル等のエチレン性モノカルボン酸およびそのエ
ステル;例えばビニルメチルエーテル等のビニルエーテ
ル類、例えばビニリデンクロリド等のビニリデンハロゲ
ン化物;例えばN−ビニルピロール、N−ビニルピロリ
ドン等のN−ビニル化合物類が挙げられる。
【0022】これらのうち、好ましくはスチレン、α−
メチルスチレン、プロピレン、アクリル酸メチル、アク
リル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルが用いられ
る。
【0023】また、付加重合系樹脂の原料モノマーを重
合させる際には重合開始剤が用いられ、かかる重合開始
剤としては、例えば2,2'−アゾビス(2,4 −ジメチルバ
レロニトリル)、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、
1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリ
ル)、2,2'−アゾビス−4−メトキシ−2,4 −ジメチル
バレロニトリル、その他のアゾ系又はジアゾ系重合開始
剤、又はベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケト
ンパーオキサイド、イソプロピルパーオキシカーボネー
ト、キュメンハイドロパーオキサイド、2,4 −ジクロロ
ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤
が挙げられる。
【0024】重合体の分子量及び分子量分布を調節する
目的で、又は反応時間を調節する目的等で、二種類又は
それ以上の重合開始剤を混合して使用することもでき
る。重合開始剤の使用量は、付加重合系モノマー100 重
量部に対して0.1 〜20重量部、好ましくは1〜10重量部
である。
【0025】付加重合系樹脂の原料モノマーを重合させ
る際には、必要に応じて架橋剤を用いることができる。
かかる付加重合系モノマーの架橋剤としては、例えば、
ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ポリエチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレ
ングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコー
ルジアクリレート、1,3 −ブチレングリコールジメタク
リレート、1,6 −ヘキシレングリコールジメタクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジプロ
ピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレング
リコールジメタクリレート、2,2'−ビス(4−アクリロ
キシジエトキシフェニル)プロパン、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリ
レート、ジブロムネオペンチルグリコールジメタクリレ
ート、フタル酸ジアリルなど、一般の架橋剤を適宜(必
要に応じて2種以上組み合わせて)用いることができ
る。これらのうち好ましくは、ジビニルベンゼン、ポリ
エチレングリコールジメタクリレートが用いられる。
【0026】これらの架橋剤の使用量は、付加重合系樹
脂の原料モノマーを基準にして0.001 〜15重量%、好ま
しくは0.1 〜10重量%で使用するのが良い。これらの架
橋剤の使用量が15重量%より多いと、ゲル化反応が急激
に進行し、反応制御が困難となる他、芯材原料となる重
合性単量体に溶解しにくくなり、in situ重合が
行えなくなる。
【0027】本発明においては、縮重合系樹脂と付加重
合系樹脂が化学結合された樹脂を得るため、両樹脂のモ
ノマーのいずれとも反応しうる化合物(以下「両反応性
化合物」という)を用いて重合を行う。このような両反
応性化合物としては、前記の縮重合系樹脂のモノマー及
び付加重合系樹脂のモノマー中の、フマル酸、アクリル
酸、メタクリル酸、シトラコン酸、マレイン酸、及びフ
マル酸ジメチル等の化合物が挙げられる。これらのう
ち、フマル酸、アクリル酸、及びメタクリル酸が好まし
く用いられる。両反応性化合物の使用量は、全原料モノ
マー中0.1 〜20重量%、好ましくは0.5 〜10重量%であ
る。
【0028】以上のような原料を用いたハイブリッド樹
脂の製造方法は、同一反応容器中で縮重合反応と付加重
合反応を並行して行うものである。かかる方法に於いて
は、2つの重合反応の進行及び完結は時間的に同時であ
る必要はなく、それぞれの反応機構に応じて反応温度及
び時間を適当に選択して反応を進行、完結させればよ
い。
【0029】重合反応は、具体的には例えば、付加重合
反応に適した温度条件下でポリエステル、ポリエステル
・ポリアミド又はポリアミドの原料モノマーの混合物中
に、付加重合系樹脂の原料モノマー、架橋剤、重合開始
剤の混合物を滴下して、両反応性化合物の存在下、付加
重合反応と並行して縮重合反応を部分的に行う工程と、
得られた混合物の温度を前記条件下で保持して付加重合
反応のみを完結させる工程と、次いで反応温度を上昇さ
せて縮重合反応の重合度を上昇させる工程とからなる方
法により行われる。
【0030】ここで、付加重合反応に適した温度条件
は、用いられる重合開始剤の種類にもよるが、50〜1
80℃の温度範囲で通常行われる。また、縮重合反応の
重合度を上昇させるのに最適な温度範囲は通常190〜
270℃である。このように反応容器中で独立した2つ
の反応を並行して進行させる方法により二種類の樹脂が
効果的に化学結合したハイブリッド樹脂を得ることがで
きる。
【0031】本発明においては、重合反応を並行して行
う際の、縮重合系樹脂の原料モノマーと付加重合系樹脂
の原料モノマーの重量比(縮重合系/付加重合系)が、
50/50〜95/5であることが好ましく、より好ま
しくは70/30〜90/10である。付加重合系樹脂
の割合がこの範囲を越えると、殻材となるハイブリッド
樹脂がin situ重合中に界面に出にくくなるた
め、トナーの保存安定性が悪くなる傾向があり、この範
囲未満では付加重合系樹脂の性質のみが顕著になり本発
明の効果が得られにくい。
【0032】本発明に用いられるハイブリッド樹脂は、
さらにガラス転移点が50〜80℃であることが好まし
い。この範囲未満であるとトナーの保存安定性が悪くな
る傾向があり、この範囲を越えるとトナーの定着性が悪
くなる傾向がある。なお本発明においてガラス転移点と
は示差走査熱量計(セイコー電子工業社製)を用い、昇
温速度10℃/min で測定した際に、ガラス転移点以下の
ベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピ
ークの頂点までの間での最大傾斜を示す接線との交点の
温度をいう。
【0033】また、該ハイブリッド樹脂の酸価は、3〜
50(KOHmg/g)であることが好ましく、より好
ましくは10〜30(KOHmg/g)である。この範
囲未満であると、殻材となるハイブリッド樹脂がin
situ重合中に界面に出にくくなり、トナーの保存安
定性が悪くなる傾向があり、この範囲を越えると殻材と
なるハイブリッド樹脂が水相へ移行しやすくなり、製造
安定性が悪くなる傾向がある。ここで酸価の測定方法
は、JIS K0070によるものである。
【0034】本発明においては以上のようなハイブリッ
ド樹脂を外殻の主成分として用いることにより、高温高
湿下において帯電安定性が優れ、正、負いずれの帯電も
容易であるカプセルトナーを得ることができ、また、i
n situ重合法において、芯材と殻材の親和性が良
い樹脂を幅広く選択しつつ、カプセル構造を安定に形成
することができる。
【0035】本発明においては、ハイブリッド樹脂が外
殻樹脂の主成分として用いられるが、他の樹脂として、
ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリ
エステルポリアミド、ポリウレア等を外殻樹脂中、0〜
50重量%の範囲内で使用することができる。
【0036】本発明において、カプセルトナーの熱溶融
性芯材の主成分として用いられる樹脂としては、ポリエ
ステルポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル樹脂等
の熱可塑性樹脂が挙げられ、好ましくは、ビニル系樹脂
が挙げられる。このような熱溶融性芯材の主成分となる
熱可塑性樹脂に由来するガラス転移点は、10〜50℃
であることが好ましいが、ガラス転移点が10℃未満で
はカプセルトナーの保存安定性が悪化し、50℃を越え
るとカプセルトナーの定着強度が悪化し好ましくない。
【0037】上記の芯材樹脂は、前記のハイブリッド樹
脂の原料として例示されたモノマー、重合開始剤、架橋
剤等と同様のものを用いて、通常公知の方法により製造
することができる。
【0038】例えば、ビニル樹脂を芯材樹脂として用い
る場合、樹脂を構成する成分の内、樹脂の主骨格形成に
スチレンもしくはスチレン誘導体を50〜90重量%用
い、樹脂の軟化温度等の熱特性の調節にエチレン性モノ
カルボン酸もしくはそのエステルを10〜50重量%用
いることが、芯材用樹脂のガラス転移点を制御し易く好
ましい。また、重合体の分子量及び分子量分布を調節す
る目的で、又は反応時間を調節する目的等で、二種類又
はそれ以上の重合開始剤を混合して使用することもでき
る。
【0039】本発明では、カプセルトナーの芯材中に着
色剤が含有されるが、従来のトナー用着色剤に用いられ
ている染料、顔料等のすべてを使用できる。本発明に用
いられる着色剤としては、サーマルブラック法、アセチ
レンブラック法、チャンネルブラック法、ランプブラッ
ク法等により製造される各種のカーボンブラック、カー
ボンブラックの表面を樹脂で被覆しているグラフト化カ
ーボンブラック、ニグロシン染料、フタロシアニンブル
ー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファースト
スカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−B
ベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146 、
ソルベントブルー35等及びそれらの混合物等を挙げる事
ができ、通常、芯材中の樹脂 100重量部に対して1〜15
重量部程度が使用される。
【0040】本発明においては、更に芯材中に荷電制御
剤を添加することもでき、添加する負帯電性荷電制御剤
としては、特に限定されることなく、例えば含金属アゾ
染料である「バリファーストブラック3804」、「ボ
ントロンS−31」、「ボントロンS−32」、「ボン
トロンS−34」(以上、オリエント化学社製)、「ア
イゼンスピロンブラックTVH」(保土ヶ谷化学社製)
等、銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導
体の金属錯体、例えば「ボントロンE−81」、「ボン
トロンE−82」、「ボントロンE−85」(以上、オ
リエント化学社製)、4級アンモニウム塩、例えば「CO
PY CHARGE NX VP434」(ヘキスト社製)、ニトロイミダ
ゾール誘導体等を挙げることができる。
【0041】正帯電性荷電制御剤としては、特に限定さ
れることなく、例えばニグロシン染料として「ニグロシ
ンベースEX」、「オイルブラックBS」、「オイルブ
ラックSO」、「ボントロンN−01」、「ボントロン
N−07」、「ボントロンN−11」(以上、オリエン
ト化学社製)等、3級アミンを側鎖として含有するトリ
フェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、例
えば「ボントロンP−51」(オリエント化学社製)、
セチルトリメチルアンモニウムブロミド、「COPY CHARG
E PX VP435」(ヘキスト社製)等、ポリアミン樹脂、例
えば「AFP−B」(オリエント化学社製)、イミダゾ
ール誘導体等を挙げることができる。以上の荷電制御剤
は芯材中に0.1 〜8.0 重量%、好ましくは0.2 〜5.0 重
量%含有される。
【0042】芯材中には必要に応じて、熱圧力定着にお
ける耐オフセット性を改善する目的で、例えばポリオレ
フィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、部分ケン化脂
肪酸エステル、高級脂肪酸、高級アルコール、パラフィ
ンワックス、アミド系ワックス、多価アルコールエステ
ル、シリコンワニス、脂肪族フロロカーボン、シリコン
オイル等のオフセット防止剤を任意の一種以上含有せし
めても良い。
【0043】前記ポリオレフィンとしては、例えばポリ
プロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等の樹脂であっ
て、軟化点が80〜160 ℃のものである。前記脂肪酸金属
塩としては、例えばマレイン酸と亜鉛、マグネシウム、
カルシウム等との金属塩;ステアリン酸と亜鉛、カドミ
ウム、バリウム、鉛、鉄、ニッケル、コバルト、銅、ア
ルミニウム、マグネシウム等との金属塩;二塩基性ステ
アリン酸鉛;オレイン酸と亜鉛、マグネシウム、鉄、コ
バルト、銅、鉛、カルシウム等との金属塩;パルミチン
酸とアルミニウム、カルシウム等との金属塩;カプリル
酸塩;カプロン酸鉛;リノール酸と亜鉛、コバルト等と
の金属塩;リシノール酸カルシウム;リシノレイン酸と
亜鉛、カドミウム等との金属塩及びこれらの混合物等が
挙げられる。
【0044】前記脂肪酸エステルとしては、例えばマレ
イン酸エチルエステル、マレイン酸ブチルエステル、ス
テアリン酸メチルエステル、ステアリン酸ブチルエステ
ル、パルミチン酸セチルエステル、モンタン酸エチレン
グリコールエステル等が挙げられる。前記部分ケン化脂
肪酸エステルとしては、例えばモンタン酸エステルのカ
ルシウム部分ケン化物等が挙げられる。
【0045】前記高級脂肪酸としては、例えばドデカン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、アラ
キン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セラコレイン酸等
及びこれらの混合物を挙げることができる。前記高級ア
ルコールとしては、例えばドデシルアルコール、ラウリ
ルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアル
コール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、
ベヘニルアルコール等を挙げることができる。前記パラ
フィンワックスとしては、例えば天然パラフィン、マイ
クロワックス、合成パラフィン、塩素化炭化水素等が挙
げられる。
【0046】前記アミド系ワックスとしては、例えばス
テアリン酸アミド、オレイン酸アミド、パルミチン酸ア
ミド、ラウリル酸アミド、ベヘニン酸アミド、メチレン
ビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド、N,
N'−m−キシリレンビスステアリン酸アミド、N,N'−m
−キシリレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミ
ド、N,N'−イソフタル酸ビスステアリルアミド、N,N'−
イソフタル酸ビス−12−ヒドロキシステアリルアミド等
が挙げられる。前記多価アルコールエステルとしては、
例えばグリセリンステアレート、グリセリンリシノレー
ト、グリセリンモノベヘネート、ソルビタンモノステア
レート、プロピレングリコールモノステアレート、ソル
ビタントリオレート等が挙げられる。前記シリコンワニ
スとしては、例えばメチルシリコンワニス、フェニルシ
リコンワニス等が挙げられる。前記脂肪族フロロカーボ
ンとしては、例えば四フッ化エチレン、六フッ化プロピ
レンの低重合化合物あるいは特開昭53−124428号公報記
載の含フッ素界面活性剤等が挙げられる。これらのオフ
セット防止剤の芯材中の樹脂に対する割合は1〜20重量
%が好ましい。
【0047】本発明におけるカプセルトナーの製造方法
は、製造設備や製造工程の簡素化という点からin s
itu重合法が好ましい。以下、in situ重合法
による製造方法を例にとり説明する。
【0048】このin situ重合法において、外殻
形成は、芯材構成材料とハイブリッド樹脂よりなる外殻
構成材料の混合液を分散媒中に分散させ、外殻構成材料
が液滴の表面に偏在(即ち、粒子の最外層に偏在)する
という性質を利用して行うことができる。即ち、溶解度
指数の差によって混合液の液滴中で芯材構成材料と外殻
構成材料の分離が起こり、その状態で重合が進行してカ
プセル構造が形成される。この方法によると、外殻がほ
ぼ均一な厚みを持ったハイブリッド樹脂よりなる層とし
て形成されるため、トナーの帯電特性が均質になるとい
う特長を有する。また、ハイブリッド樹脂が付加重合系
樹脂部分を有しているため、芯材樹脂モノマーへの溶解
性がよく、使用できる樹脂の物性が広く選択できる。
【0049】ところで、一般的なin situ重合に
よるカプセル化は、外殻となる樹脂のモノマー、開始剤
等を、分散相の内相もしくは外相の一方から供給し、重
合により外殻を形成してカプセル化物を得ることにより
行なわれる(「マイクロカプセル」三共出版(株)1987
年、近藤保、小石直純著)。一方、本発明におけるin
situ重合は、外殻樹脂の内部において、芯材樹脂
のモノマー、開始剤等が重合して芯材樹脂を形成するた
め、一般的なin situ重合によるカプセル化の場
合とは異なっているが、分散相の内相のみからモノマー
等が供給される点で両者は共通するため、本発明の方法
も広義のin situ重合に含まれるものである。
【0050】この方法による場合、分散質の凝集、合体
を防ぐ為に、分散媒中に分散安定剤を含有させておく必
要がある。分散安定剤としては、例えばゼラチン、ゼラ
チン誘導体、ポリビニルアルコール、ポリスチレンスル
ホン酸、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボ
キシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸ナト
リウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、テト
ラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウ
ム、オクチル硫酸ナトリウム、アリル−アルキル−ポリ
エーテルスルホン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウ
ム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カ
プリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリ
ン酸カリウム、オレイン酸カルシウム、3,3 −ジスルホ
ンジフェニル尿素−4,4 −ジアゾ−ビス−アミノ−β−
ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カル
ボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2,5,5 −
テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4 −ジアゾ−ビ
ス−β−ナフトール−ジスルホン酸ナトリウム、コロイ
ダルシリカ、アルミナ、リン酸三カルシウム、水酸化第
二鉄、水酸化チタン、水酸化アルミニウム、その他を使
用することができる。これらの分散安定剤は二種以上を
併用してもよい。
【0051】前記分散安定剤の分散媒としては、水、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エ
チレングリコール、グリセリン、アセトニトリル、アセ
トン、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等が挙げられる。これらを単独あるいは混合し
て用いることも可能である。
【0052】本発明における製造方法において、前記の
ハイブリッド樹脂の添加量は、芯材100重量部に対
し、通常3〜50重量部、好ましくは5〜40重量部で
ある。3重量部未満であると外殻の膜厚が薄くなりすぎ
て保存安定性が悪くなり、50重量部を越えると分散相
が高粘度になり微粒化が困難となり製造安定性が悪くな
る。
【0053】なお、本発明におけるカプセルトナーの粒
径は別段制約を受けるものではないが、平均粒径は通常
3〜30μm とされる。カプセルトナーの外殻の厚みは0.
01〜1μm が好ましく、0.01μm 未満では耐ブロッキン
グ性が悪化し、1μm を超えると熱溶融性が悪化し好ま
しくない。
【0054】本発明におけるカプセルトナーには、必要
に応じて、流動性向上剤、クリーニング性向上剤などを
用いることができる。流動性向上剤としては、例えばシ
リカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタ
ン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸スト
ロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰
石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガ
ラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコ
ニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができ
る。特にシリカの微粉末が好ましい。
【0055】なお、シリカの微粉末は、Si−O−Si
結合を有する微粉末であり、乾式法及び湿式法で製造さ
れたもののいずれであってもよい。また、無水二酸化ケ
イ素のほか、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウム、
ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸亜鉛など
いずれであってもよいが、 SiO2 を85重量%以上含むも
のが好ましい。また、シラン系カップリング剤、チタン
系カップリング剤、シリコンオイル、側鎖にアミンを有
するシリコンオイルなどにより表面処理されたシリカの
微粉末などを用いることができる。
【0056】クリーニング性向上剤としては、ステアリ
ン酸亜鉛に代表される高級脂肪酸の金属塩、フッ素系高
分子量体の微粒子粉末などがある。更に現像性を調整す
るための添加剤、例えばメタクリル酸メチルエステル、
メタクリル酸ブチルエステル等の重合物の微粒子粉末な
どを用いてもよい。更に調色、抵抗調整などのために少
量のカーボンブラックを用いてもよい。カーボンブラッ
クとしては従来公知のもの、例えばファーネスブラッ
ク、チャネルブラック、アセチレンブラックなどの種々
のものを用いることができる。
【0057】本発明の熱圧力定着用カプセルトナーは、
磁性体微粉末を含有するものであるときには単独で現像
剤として用いられ、また磁性体微粉末を含有しないもの
であるときは、非磁性一成分系現像剤、またはキャリア
と混合して二成分系の現像剤を調製して用いることがで
きる。キャリアとしては、特に限定されないが、鉄粉、
フェライト、ガラスビーズ等、又はそれらの樹脂被覆し
たもの、更にはマグネタイト微粉、フェライト微粉を樹
脂中に練り込んだ樹脂キャリア等が用いられ、トナーの
キャリアに対する混合比は0.5 〜20重量%である。また
キャリアの粒径としては、15〜500 μm のものが用いら
れる。
【0058】本発明の熱圧力定着用カプセルトナーは熱
と圧力を併用して紙等の記録材に定着させることにより
良好な定着強度を与えるが、熱圧力定着方法としては、
熱と圧力が併用されておれば、公知の熱ローラー定着方
式、又は例えば特開平2−190870号公報記載の如く、記
録材上の未定着のトナー画像を加熱部と耐熱シートから
構成された加熱手段により、該耐熱性シートを介して加
熱溶融させ、定着せしめる定着方式、又は例えば特開平
2−162356号公報記載の如く、固定支持された加熱体
と、該加熱体に対向圧接し、且つフィルムを介して記録
材を該加熱体に密着させる加圧部材とにより、該トナー
の顕画像を記録材に加熱加圧定着する方式等の方法が本
発明のカプセルトナーの定着に適している。
【0059】
【実施例】以下、製造例、実施例、比較例および試験例
により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれ
らの実施例等によりなんら限定されるものではない。
【0060】製造例1,2(ハイブリッド樹脂A,B) 表1に示すビニル系樹脂の単量体および両反応性化合物
に、重合開始剤としてジクミルパーオキサイド(DC
P)を溶解して滴下ロートに入れた。ポリオキシプロピ
レン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(BPA・PO)、ポリオキシエチレン
(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン(BPA・EO)、テレフタル酸(TPA)、
無水トリメリット酸(TMA)を、ガラス製5リットル
の4口フラスコに入れ、温度計、ステンレス製攪拌棒、
流下式コンデンサー及び窒素導入管を取り付け、マント
ルヒーター中で窒素雰囲気下、135℃の温度で攪拌し
つつ、先の滴下ロートよりビニル系樹脂の単量体及び重
合開始剤を4時間かけて滴下した。135℃に保持した
まま5時間熟成し、220℃に昇温して反応させた。重
合度は、ASTM E28−67に準拠した軟化点より
追跡を行い、軟化点が110℃に達したときに反応を終
了した。得られた樹脂をそれぞれハイブリッド樹脂A,
Bとする。
【0061】製造例3(樹脂C) 表1に示すBPA・PO、BPA・EO、TPA、TM
A、ドデセニル無水コハク酸(DSA)を、ガラス製2
リットルの4口フラスコに入れ、温度計、ステンレス製
攪拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を取り付
け、マントルヒーター中220℃、窒素雰囲気下にて反
応させた。重合度は、ASTM E28−67に準拠し
た軟化点より追跡を行い、軟化点が110℃に達したと
きに反応を終了した。得られた非晶質ポリエステル樹脂
を樹脂Cとする。
【0062】得られた樹脂のガラス転移温度(Tg)
は、示差走査熱量計(セイコー電子工業製)で測定し、
その値、軟化点および酸価を併せて表2に示す。なお、
酸価はJIS K0070に準ずる方法により測定し
た。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】実施例1 スチレン69.0重量部、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル31.0重量部、ジビニルベンゼン0.8重量部、カ
ーボンブラック「#44」(三菱化成社製)7.0重量
部に、ハイブリッド樹脂Aを20重量部、2,2'−アゾビ
スイソブチロニトリル3.5重量部を添加し、アトライ
ター(三井三池化工機社製)に投入し、10℃にて5時
間分散し、重合性組成物を得た。次いで、2リットルの
ガラス製セパラブルフラスコに予め調製したリン酸三カ
ルシウム4重量%の水性コロイド溶液560gに前記重
合性組成物240gを添加し、TKホモミキサー(特殊
機化工業社製)を用いて、15℃にて回転数12000
rpmで5分間乳化分散させた。
【0066】次に、4つ口のガラス製の蓋をし、還流冷
却管、温度計、窒素導入管、ステンレススチール製攪拌
棒を取り付け、電熱マントルヒーター中に設置した。窒
素下にて攪拌を続けながら、85℃まで昇温し、10時
間反応せしめた。冷却後、10%塩酸水溶液440ml
にて分散媒を溶かし、濾過、水洗を経て、45℃にて1
2時間、20mmHgで減圧乾燥し、風力分級機にて分
級し、平均粒径8μmの外殻がハイブリッド樹脂Aから
なるカプセルトナーを得た。
【0067】このカプセルトナー100重量部に、疎水
性シリカ微粉末「アエロジルR−972」(日本アエロ
ジル社製)0.4重量部を加えて混合し、本発明のカプ
セルトナーを得た。これをトナー1とする。芯材中の樹
脂に由来するガラス転移点は31.0、また、トナー1
の軟化点は119.4℃であった。
【0068】実施例2 実施例1において、ハイブリッド樹脂Aの代わりにハイ
ブリッド樹脂Bを用いる以外は、実施例1と同様の操作
により、平均粒径8μmの外殻がハイブリッド樹脂Bか
らなるカプセルトナーを得、表面処理まで行った。これ
をトナー2とする。芯材中の樹脂に由来するガラス転移
点は32.3℃、また、トナー2の軟化点は118.9
℃であった。
【0069】実施例3 スチレン70.0重量部、アクリル酸ブチル30.0重
量部、ジビニルベンゼン1.0重量部、カーボンブラッ
ク「#44」(三菱化成社製)7.0重量部に、ハイブ
リッド樹脂Aを20重量部、ボントロンN−07(オリ
エント化学社製)1.0重量部、2,2'−アゾビスイソブ
チロニトリル5.0重量部を添加し、アトライター(三
井三池化工機社製)に投入し、10℃にて5時間分散
し、重合性組成物を得た。次いで、2リットルのガラス
製セパラブルフラスコに予め調製したリン酸三カルシウ
ム4重量%の水性コロイド溶液560gに前記重合性組
成物240gを添加し、TKホモミキサー(特殊機化工
業社製)を用いて、15℃にて回転数12000rpm
で5分間乳化分散させた。
【0070】次に、4つ口のガラス製の蓋をし、還流冷
却管、温度計、窒素導入管、ステンレススチール製攪拌
棒を取り付け、電熱マントルヒーター中に設置した。窒
素下にて攪拌を続けながら、85℃まで昇温し、10時
間反応せしめた。冷却後、10%塩酸水溶液440ml
にて分散媒を溶かし、濾過、水洗を経て、45℃にて1
2時間、20mmHgで減圧乾燥し、風力分級機にて分
級し、平均粒径8μmの外殻がハイブリッド樹脂Aから
なるカプセルトナーを得た。
【0071】このカプセルトナー100重量部に、疎水
性シリカ微粉末「アエロジルR−972」(日本アエロ
ジル社製)0.4重量部を加えて混合し、本発明のカプ
セルトナーを得た。これをトナー3とする。芯材中の樹
脂に由来するガラス転移点は36.5、また、トナー3
の軟化点は126.7℃であった。
【0072】比較例1 実施例1において、ハイブリッド樹脂Aの代わりに樹脂
Cを用いる以外は、実施例1と同様の操作により、平均
粒径8μmの外殻が非晶質ポリエステルの樹脂Cからな
るカプセルトナーを得、表面処理まで行った。これを比
較トナー1とする。芯材中の樹脂に由来するガラス転移
点は32.4℃、また、比較トナー1の軟化点は12
0.6℃であった。
【0073】比較例2 実施例3において、ハイブリッド樹脂Aの代わりに樹脂
Cを用いる以外は、実施例3と同様の操作により、平均
粒径8μmの外殻が非晶質ポリエステルの樹脂Cからな
るカプセルトナーを得、表面処理まで行った。これを比
較トナー2とする。芯材中の樹脂に由来するガラス転移
点は35.8℃、また、比較トナー2の軟化点は12
4.1℃であった。
【0074】試験例 以上の実施例及び比較例で得られたトナー各々6重量部
と250メッシュから400メッシュの粒度を有するス
チレン/メチルメタクリレート樹脂で被覆された球形フ
ェライト粉94重量部とをポリ容器に入れ、回転数が150r
pmで20分間容器ごとローラー上で回転混合し、現像剤を
調製した。得られた現像剤を用い、帯電量、高温高湿下
(35℃,85%RH)における機内汚染、低温定着
性、及び耐オフセット性について、以下のように評価し
た。
【0075】(1)帯電量 高温高湿下における評価は、市販の電子写真複写機(ト
ナー1,2及び比較トナー1に対してはリコー製FT4
080を改造したもの、トナー3及び比較トナー2に対
してはリコー製FT2700を改造したもの)を高温高
湿下(35℃,85RH%)の条件下にて連続コピーを
行い、以下の方法にて帯電量および機内汚染を評価し
た。帯電量は次に述べるブローオフ式帯電量測定装置に
よって測定した。即ち、ファラデーケージとコンデンサ
ー、エレクトロメーターを備えた比電荷測定装置を用
い、まず、500 メッシュ (キャリア粒子の通過しない大
きさに適宜変更可能)のステンレスメッシュを備えた真
鍮性の測定セルに、調製した現像剤をW(g)(0.15〜0.
20g) 入れた。次に吸引口から5秒間吸引した後、気圧
レギュレーターが0.6kgf/cm2 を示す圧力で5
秒間ブローを行い、トナーのみをセルから除去した。
【0076】この時のブロー開始から2秒後の電位計の
電圧をV(volt)とした。ここでコンデンサーの電気容量
をC (μF)とすると、このトナーの比電荷Q/mは下式
の如く求められる。 Q/m(μC/g)=C×V/m ここで、mはW(g)中の現像剤中に含まれるトナーの
重量であるが、現像剤中のトナーの重量をT(g)、現
像剤の重量をD(g)とした場合、試料のトナーの濃度
はT/D×100(%)と表され、mは下式の如く求め
られる。 m(g)=W×(T/D) なお、初期と1万枚印刷後の帯電量の測定は、上記印刷
試験における初期と1万枚連続コピーした後の現像剤を
試料として用いた。
【0077】(2)機内汚染 また、機内汚染は、上記の印刷試験中の機内の汚れを目
視により観察して評価した。
【0078】(3)定着性 前述の調製済み現像剤を市販の電子写真複写機(トナー
1,2及び比較トナー1に対してはリコー製FT408
0を改造したもの(感光体はアモルファスセレン)、ト
ナー3及び比較トナー2に対してはリコー製FT270
0を改造したもの(感光体は有機光導電体)、から定着
機を除去したものを用いて未定着画像を形成し、外部定
着機(線速255mm/秒)を用いて、定着温度を10
0℃〜200℃にコントロールしつつ定着を行った。そ
の時の最低定着温度により、トナーの定着性を評価し
た。
【0079】ここでの最低定着温度とは、底面が15m
m×7.5mmの砂消しゴムに500gの荷重を載せ、
定着機を通して定着された画像の上を5往復こすり、こ
する前後でマクベス社の反射濃度計にて光学反射密度を
測定し、以下の定義による定着率が70%を越える際の
定着ローラーの温度をいう。 定着率=(こすった後の像濃度/こする前の像濃度)×
100
【0080】(4)耐オフセット性 耐オフセット性については、低温オフセット消滅温度及
び高温オフセット発生温度を測定することにより評価し
た。即ち、ヒートローラ表面の温度を100〜200℃
の範囲で昇温してコピー試験を行ない、各温度でトナー
のヒートローラ表面上への付着を肉眼により評価した。
【0081】以上の結果を併せて表3、表4に示す。
【0082】
【表3】
【0083】
【表4】
【0084】表3、表4より明らかなように、ハイブリ
ッド樹脂を外殻とする本発明のトナー1〜3は、いずれ
も優れた低温定着性と耐オフセット性を維持しつつ、高
温高湿下での帯電安定性に優れ、機内汚染もなく長期に
わたり高画質が維持できた。これに対し、非晶質ポリエ
ステルを外殻とする比較トナー1,2は、優れた低温定
着性と耐オフセット性を有するものの、高温高湿下にお
ける長期の連続コピーにおいて帯電安定性が変化し、機
内汚染が発生した。
【0085】
【発明の効果】本発明の熱圧力定着用カプセルトナー
は、熱ローラー等の熱圧力定着方式において、耐オフセ
ット性、低温定着性に優れるとともに、特に高温高湿下
において帯電安定性と画質が優れる。また、本発明の製
造方法によると、芯材と殻材の親和性が良い樹脂を幅広
く選択しつつ、カプセル構造を安定に形成でき、正、負
いずれの帯電性のカプセルトナーをも容易に得ることが
できる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも熱可塑性樹脂と着色剤を含有
    する熱溶融性芯材と、その芯材の表面を被覆するよう設
    けた外殻とにより構成される熱圧力定着用カプセルトナ
    ーにおいて、該外殻の主成分が、縮重合により生成した
    分子鎖と付加重合により生成した分子鎖が化学的に結合
    した分子構造を持つ樹脂(以下、「ハイブリッド樹脂」
    という)であることを特徴とする熱圧力定着用カプセル
    トナー。
  2. 【請求項2】 縮重合により生成した分子鎖が、ポリエ
    ステル、ポリエステル・ポリアミド、又はポリアミドで
    あり、付加重合により生成した分子鎖がラジカル重合で
    生成したビニル系樹脂である請求項1記載の熱圧力定着
    用カプセルトナー。
  3. 【請求項3】 ハイブリッド樹脂のガラス転移点が、5
    0〜80℃である請求項1又は2記載の熱圧力定着用カ
    プセルトナー。
  4. 【請求項4】 ハイブリッド樹脂の酸価が、3〜50
    (KOHmg/g)である請求項1〜3いずれか記載の
    熱圧力定着用カプセルトナー。
  5. 【請求項5】 ハイブリッド樹脂が、縮重合系樹脂の原
    料モノマー、付加重合系樹脂の原料モノマー、及びそれ
    ら原料モノマーのいずれとも反応し得る化合物を含む混
    合物を用い、同一反応容器中で縮重合反応と付加重合反
    応を並行して行うことにより得られるものであることを
    特徴とする請求項1〜4いずれか記載の熱圧力定着用カ
    プセルトナー。
  6. 【請求項6】 熱溶融性芯材の主成分となる熱可塑性樹
    脂に由来するガラス転移点が10〜50℃である請求項
    1〜5いずれか記載の熱圧力定着用カプセルトナー。
  7. 【請求項7】 少なくとも熱可塑性樹脂と着色剤を含有
    する熱溶融性芯材と、その芯材の表面を被覆するよう設
    けた外殻とにより構成される熱圧力定着用カプセルトナ
    ーの製造方法において、縮重合により生成した分子鎖と
    付加重合により生成した分子鎖が化学的に結合した分子
    構造を持つ樹脂(ハイブリッド樹脂)を用いてin s
    itu重合を行うことにより、粒子の最外層に該樹脂を
    偏在させ、芯材の表面に該樹脂を被覆して外殻を形成す
    ることを特徴とする熱圧力定着用カプセルトナーの製造
    方法。
  8. 【請求項8】 ハイブリッド樹脂の添加量が、芯材10
    0重量部に対して3〜50重量部である請求項7記載の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 ハイブリッド樹脂の酸価が、3〜50
    (KOHmg/g)である請求項7又は8記載の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 ハイブリッド樹脂が、縮重合系樹脂の
    原料モノマー、付加重合系樹脂の原料モノマー、及びそ
    れら原料モノマーのいずれとも反応し得る化合物を含む
    混合物を用い、同一反応容器中で縮重合反応と付加重合
    反応を並行して行うことにより得られるものであること
    を特徴とする請求項7〜9いずれか記載の製造方法。
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