JPH08169951A - 芳香族ポリアミドフィルム及びそれを用いた磁気記録媒体 - Google Patents
芳香族ポリアミドフィルム及びそれを用いた磁気記録媒体Info
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- JPH08169951A JPH08169951A JP27318695A JP27318695A JPH08169951A JP H08169951 A JPH08169951 A JP H08169951A JP 27318695 A JP27318695 A JP 27318695A JP 27318695 A JP27318695 A JP 27318695A JP H08169951 A JPH08169951 A JP H08169951A
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Abstract
優れたフィルムを提供する。 【解決手段】芳香族ポリアミドを主体とするフィルムで
あって、該フィルムの芳香族ポリアミドの数平均分子量
Mnが、 5×103 ≦Mn≦1×105 を充たし、かつ、分子量1000以下の低分子量物の重
量分率を0.5%以下とする。
Description
ルムに関するものである。
テルフィルムに酸化物塗布型磁性層やメタル塗布型磁性
層を設けてなる磁気記録媒体が知られている。(例えば
特開昭61−26933号公報、特開昭60−6631
9号公報など)。また、芳香族ポリアミドについては長
手方向と幅方向のヤング率の異なるフィルムの磁気記録
媒体への応用例が特開昭62−62424号公報に示さ
れている。
屋外での使用の増加、あるいは小型化、記録時間の長時
間化の要請により、またコンピュ−タ−の外部メモリと
して使用するため、薄膜で、過酷な条件での耐久性に優
れた磁気記録媒体の要求が強くなってきている。
ベ−スあるいは芳香族ポリアミドベ−スからなる磁気記
録媒体では、常温、通常湿度下では問題ないが高温、高
湿度条件下で使用すると走行性や、出力特性が悪化した
り、また、繰り返し走行においてドロップアウトが発生
するという問題が出てきている。これは基材フィルムの
耐熱性、耐湿性が不十分であったり、表面性、走行性が
十分ではないためであると考えられる。
香族ポリアミドの優れた耐熱性、高剛性を活かし、かつ
高温高湿下、繰り返し走行などの厳しい条件下でも走行
性、出力特性の優れた磁気記録媒体に好適に用いられる
芳香族ポリアミドフィルムを提供することを目的とす
る。
ミドを主体とするフィルムであって、該フィルムの芳香
族ポリアミドの数平均分子量Mnが、 5×103 ≦Mn≦1×105 を充たし、かつ、分子量1000以下の低分子量物の重
量分率が0.5%以下であることを特徴とする芳香族ポ
リアミドフィルムである。
は、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/
Mnが、 Mw/Mn≦4. 5 を充たすことを特徴とするものである。
次の一般式(I)および/または一般式(II)で表さ
れる繰り返し単位を50モル%以上含むものが好まし
く、70モル%以上からなるものがより好ましい。
−C(CH3 )2 − 等から選ばれるが、これに限定されるものではない。更
にこれらの芳香環上の水素原子の一部が、ハロゲン基
(特に塩素)、ニトロ基、炭素数1から3のアルキル基
(特にメチル基)、炭素数1から3のアルコキシ基など
の置換基で置換されているものも含み、また、重合体を
構成するアミド結合中の水素が他の置換基によって置換
されているものも含む。
されたものが、全芳香環の50%以上、好ましくは75
%以上を占める重合体が、フィルムの剛性が高く耐熱性
も良好となるため好ましい。また芳香環上の水素原子の
一部がハロゲン基(特に塩素)、ニトロ基、炭素数1か
ら3のアルキル基(特にメチル基)、炭素数1から3の
アルコキシ基などで置換された芳香環が全体の30%以
上であると耐湿性が向上し、吸湿による寸法変化、剛性
低下などの特性が改善されるために好ましい。
(I)および/または一般式(II)で表される繰り返
し単位を50モル%以上含むものであって、50モル%
未満は他の繰り返し単位、例えば、芳香族ポリイミド単
位や他の芳香族ポリアミド単位などが共重合、またはブ
レンドされていても差し支えない。
ルムの物性を損なわない程度に滑剤、酸化防止剤その他
の添加剤等がブレンドされていてもよい。
フィルムであって、該フィルムの芳香族ポリアミドの数
平均分子量Mnが、 5×103 ≦Mn≦1×105 好ましくは、1×104 ≦Mn≦5×104 を充たし、
かつ、分子量1000以下の低分子量物の重量分率が
0.5%以下、好ましくは0.2%以下、さらに好まし
くは0.1%以下であることを特徴とする芳香族ポリア
ミドフィルムである。Mnが大きすぎるとポリマ−溶液
の粘度が高くなりすぎて製膜が困難になり、ポリマ−濃
度を下げざるを得ず生産効率が低下する。また、製膜し
たフィルムは硬くもろいものとなる。一方、Mnが小さ
すぎるとフィルムの強度が低下し、特に低分子量物が存
在すると内部可塑化や磁性層形成後の環境の変化によ
り、低分子量成分のにじみ出し等の現象から磁性層の剥
離や表面が粘くなってロ−ル等に巻き付きやすくなる。
は、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/
Mnが、 Mw/Mn≦4.5 を充たすことを特徴とするものである。好ましくは、M
w/Mn≦3.5、より好ましくは、1.6≦Mw/M
n≦2.5である。この値が4.5を超えると低分子量
成分の影響が無視できなくなり、芳香族ポリアミド本来
の力学的性質や耐熱性を損ね易い。また、この値に特に
下限はないが、この値が1.6より小さいと結晶化し易
くなるので、ハンドリングに注意が必要である。
面に磁性層を設けて磁気記録媒体として用いることがで
きる。
種バインダ−を用いて磁性塗料とし基材フィルム上に塗
布する湿式法および蒸着法、スパッタリング法、イオン
プレ−ティング法などの乾式法があり、特に限定される
ものではないが、ここでは湿式法を例にとって説明す
る。
れないが、強磁性粉末、例えば、酸化鉄、酸化クロム、
Fe、Co、Fe−Co、Fe−Co−Ni、Co−N
i等が好ましく用いられる。
料とすることができるが、熱硬化性樹脂系バインダ−お
よび放射線硬化系バインダ−が好ましく、その他添加剤
として分散剤、潤滑剤、帯電防止剤等を用いてもよい。
例えば、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコ−ル共
重合体、ポリウレタンプレポリマおよびポリイソシアネ
−トよりなるバインダ−を用いることができる。
には、該フィルムに適度な粗さを付与するため、該フィ
ルム中に粒子を存在させておくことが好ましい。粒子の
種類としては、SiO2 、TiO2 、Al2 O3 、Ca
SO4 、BaSO4 、CaCO3 、カ−ボンブラック、
ゼオライト、その他の金属微粉末などの無機粒子や、シ
リコ−ン粒子、ポリイミド粒子、架橋共重合体粒子、架
橋ポリエステル粒子、テフロン粒子などの有機高分子な
どがあるが、耐熱性の点から無機粒子の方がより好まし
い。更に本発明のフィルムに含有される粒子の平均一次
粒径は0.005〜5μm、好ましくは0.01〜2μ
mの範囲である場合に電磁変換特性、走行性とも良好と
なるので望ましい。本発明の芳香族ポリアミドフィルム
に含有される粒子の含有量は0.01〜5wt%、好ま
しくは0.05〜3wt%である。粒子の含有量が上記
の範囲より少ないとフィルムの走行性が不良となり易
く、逆に多くても電磁変換特性が不良となり易い。
もちろん単層フィルムでも用いられるが、積層フィルム
であっても良い。ここで積層された本発明のフィルムと
基層部(積層された本発明のフィルム以外のフィルム構
成部分)は同じ種類でも異なるものでも良い。この基層
部を構成する少なくとも一層にも粒子を含有していても
よく、粒子の種類、粒子の平均一次粒径、含有量は本発
明のフィルムに望ましく用いられるものを使用すること
が望ましい。基層部における粒子の径が積層された本発
明のフィルム中の粒子の径よりも大きいと、フィルム表
面に適度のうねりを持たせる事ができテ−プ走行性がよ
り一層良好となるので望ましい。
層が形成される側の表面での表面粗大突起個数H2(個
/100cm2 )が、 H2≦50 であるのが好ましい。より好ましくはH2≦30、更に
好ましくはH2≦20である。H2>50であると磁気
記録媒体としたときの表面性が悪化し、ドロップアウト
が発生し、高密度の磁気記録媒体として適さなくなる。
非磁性層側の表面での表面粗大突起個数H3(個/10
0cm2 )が、 2≦H3≦100 であることが好ましい。より好ましくは、2≦H3≦7
0、更に好ましくは2≦H3≦50である。H3<2で
あると磁気記録媒体としたときのガイドロール等との接
触抵抗が大きくなり、走行性が低下する。またH3>1
00であると塗布工程におけるカレンダー処理時に粗大
突起が磁性層側の表面性に影響を及ぼすことがありドロ
ップアウトの原因となり好ましくない。
℃、相対湿度60%における少なくとも一方向の引張り
ヤング率E20が、 E20≧800kg/mm2 であることが好ましい。より好ましくはE20≧900k
g/mm2 、更に好ましくはE20≧1000kg/mm
2 である。本発明の芳香族ポリアミドフィルムは磁気記
録媒体の薄型化の要請に応えて薄膜で使用されることが
多いので、テープ走行中、あるいはストップ/スタート
時にかかるテンションに耐えるために、高いヤング率を
持つ必要がある。ヤング率がこれより低いとテープの伸
びが起こり記録再生性が低下する。また、フィルムが高
いヤング率を持つことにより塗布層形成、バックコート
層形成工程など磁気記録媒体形成時にかかるテンション
にも耐えることが出来、加工上も有利である。
は、長手方向および/または幅方向に延伸されても差し
支えない。延伸の度合いは特に限定されないが、伸度、
引き裂き抵抗力等の特性を考慮に入れると、長手方向の
引張りヤング率EMDと幅方向の引張りヤング率ETDが、 0.5≦EMD/ETD≦2 の範囲であるのが実用的である。
ムの20℃、相対湿度60%における少なくとも一方向
の引張りヤング率E20と80℃、相対湿度80%におけ
る同方向の引張りヤング率E80が、 0.5≦E80/E20 であることが好ましい。より好ましくは0.6≦E80/
E20であり、更に好ましくは0.7≦E80/E20であ
る。0.5>E80/E20であると高温、高湿度下などで
の使用時に熱、湿度によりテープの剛性が低下し寸法変
化が起こり記録再生性が低下する。また、高温でのヤン
グ率低下が小さいと磁性層塗布後の乾燥工程においてテ
ープの寸法変化が抑えられるため、加工上も有利であ
る。
は好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは1〜2
0μm、更に好ましくは2〜10μmであり、薄膜の磁
気記録媒体とした時に本発明の効果である優れた走行
性、電磁変換特性が実現されるので望ましい。
0℃、10分間での熱収縮率は5%以下が好ましく、よ
り好ましくは2%以下であると磁気記録媒体とした時の
温度変化によるテ−プの寸法変化が小さく良好な電磁変
換特性を保てるので望ましい。
は10%以上、より好ましくは20%以上、更に好まし
くは30%以上であるとテ−プ化した際、適度な柔軟性
を持つので望ましい。
率は、5%以下、より好ましくは3%以下、更に好まし
くは2%以下であるとテ−プ化したときの湿度変化によ
る寸法変化が小さく良好な電磁変換特性を保てるので望
ましい。
フィルムについても満足することが好ましい。
製造方法を説明するが、これに限定されるものではな
い。
リドとジアミンから得る場合には、N−メチルピロリド
ン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジ
メチルホルムアミド(DMF)などの非プロトン性有機
極性溶媒中で溶液重合で合成される。
は、これらの溶媒の水分率を500ppm以下とするこ
とが好ましく、200ppm以下とすることがより好ま
しい。ジ酸クロリドとジアミンのモル比は、一方が他方
の97〜100%、より好ましくは98〜98.5%に
なるように調整する。この時、純度の高いジ酸クロライ
ドおよびジアミンを用いることは言うまでもない。ま
た、本発明の芳香族ポリアミドを得るためには、重合溶
液に適当なせん断応力を与え効率的に重合を実施するこ
とが重要である。せん断応力を与える手段としては、攪
拌手段、ねつ和手段、混合手段などが挙げられ、バッチ
式あるいは連続式のいずれの方法であっても構わない。
本発明においては、重合度調整が容易であることからバ
ッチ式を採用することが好ましい。また、重合が進むに
つれ溶液の粘度が上昇することから、攪拌手段を用いる
ときには、その翼の形状、幅、大きさはきわめて重要な
要因である。翼の形状としては、パドル型、アンカ−
型、ゲ−ト型、ダブルモ−ションパドル型の櫂型のもの
やヘリカルリボン、ダブルヘリカルリボン、ヘリカルス
クリュ−型などを挙げることができる。好ましくは、ダ
ブルヘリカルリボン、ヘリカルスクリュ−型である。ま
た、櫂型のものにあっては、効率的に攪拌するために、
翼に角度をつけることが好ましい。翼幅、翼の大きさ、
攪拌速度などは最終的に必要な溶液粘度に応じて決める
ことができる。翼径は重合槽の内径の85% 以上100%未満
が好ましく、より好ましくは95% 以上99% 以下である。
更に、翼幅は翼径の5%以上30% 以下であることが好まし
い。重合初期の攪拌速度は、線速度(周速度)で2.0m/
秒以上が好ましく、より好ましくは3.0m/秒以上であ
る。また、重合時の溶液粘度の上昇にあわせて攪拌速度
を調節することが本発明には特に好ましい。一般に、芳
香族ジ酸クロライドと芳香族ジアミンから芳香族ポリア
ミドを得る方法は、反応初期において非常に大きな発熱
を伴う。この結果、小スケ−ルではさほどの影響がない
が、スケ−ルが大きくなると反応熱が蓄熱し反応の制御
が困難となり本発明の優れた芳香族ポリアミドフィルム
が得難い。また、かかる状況では溶媒分子と芳香族ジ酸
クロライドが反応し、分子量1000以下のオリゴマ−等の
低分子量物が副生するほか、重合度を本発明の範囲とす
ることができなくなる。従って反応初期には、効率的除
熱のため、また、速やかかつ均一に反応を進行させるた
めに攪拌速度は高く設定される。そして、重合反応の進
行に伴い、重合度が上昇するが、かかる状況において
は、逆に効率的攪拌及び攪拌による発熱を防ぐために緩
やかな攪拌が必要となる。最終的な攪拌速度は最終的な
溶液粘度に応じて決定できる。更に、重合中、溶液は均
一であれば、分散比の調整は容易であり、このため、芳
香環上にハロゲン基(特に塩素)、ニトロ基、炭素数1
から3のアルキル基(特にメチル基)、炭素数1から3
のアルコキシ基等の置換基を有するモノマ−、あるい
は、ビフェニルエ−テル、ビフェニルアミン骨格等の屈
曲鎖を有するモノマ−は物性の低下しない範囲で好まし
く用いられる。また、溶解助剤として塩化カルシウム、
塩化マグネシム、塩化リチウム、硝酸リチウムなどを添
加しても良い。
酸クロライドとジアミンを使用すると塩化水素が副生す
るが、これを中和する場合には水酸化カルシウム、炭酸
カルシウム、炭酸リチウムなどの無機の中和剤、またエ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、アンモニ
ア、トリエチルアミン、トリエタノ−ルアミン、ジエタ
ノ−ルアミンなどの有機の中和剤が使用される。また、
基材フィルムの吸湿性を下げるために、塩化ベンゾイ
ル、無水ο−フタル酸、酢酸クロリド、アニリン等を重
合の完了した系に添加し、ポリマ−の末端を封鎖しても
良い。
として使用してもよく、あるいはポリマ−を一度単離し
てから上記の有機溶媒や、硫酸等の無機溶剤に再溶解し
て製膜原液を調整してもよい。
ためにはポリマ−の固有粘度(ポリマ−0.5gを硫酸
中で100mlの溶液として30℃で測定した値)は、
0.5以上であることが好ましい。
塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化リチウム、硝
酸リチウムなどを添加する場合もある。製膜原液中のポ
リマ−濃度は2〜40wt%程度が好ましい。
分スラリ−化した後、重合用溶媒または希釈用溶媒とし
て使用する方法や、製膜原液を調整した後に直接添加す
る方法などがある。
ゆる溶液製膜法によりフィルム化が行なわれる。溶液製
膜法には乾湿式法、乾式法、湿式法などがありいづれの
方法で製膜されても差し支えないが、ここでは乾湿式法
を例にとって説明する。
らドラム、エンドレスベルト等の支持体上に押し出して
薄膜とし、次いでかかる薄膜層から溶媒を飛散させ薄膜
が自己保持性をもつまで乾燥する。乾燥条件は室温〜2
20℃、60分以内の範囲であり、好ましくは室温〜2
00℃の範囲である。乾燥温度が220℃を越えると表
面粗大突起H2が増加し、本発明の好ましい範囲を超え
ることがある。またこの乾燥工程で用いられるドラム、
エンドレスベルトの表面欠点頻度を制御することでH3
を本発明の範囲内に制御できる。好ましくは径が30μ
m以上の表面欠点頻度が0.001〜0.02個/ mm
2 、より好ましくは0.002〜0.015個/ mm2
である。乾式工程を終えたフィルムは支持体から剥離さ
れて、湿式工程に導入され、上記の湿式法と同様に脱
塩、脱溶媒などが行なわれ、さらに延伸、乾燥、熱処理
が行なわれてフィルムとなる。この湿式工程において
は、フィルム中の低分子量物含量を低減するためにはで
きるだけ穏やかに脱塩、脱溶媒を実施すると良い。具体
的には、凝固・脱塩・脱溶媒浴として、凝固溶媒と重合
溶媒等の良溶媒との混合溶媒を用いることが好ましく、
また、これら凝固・脱塩・脱溶媒浴を複数設け混合比に
勾配を設けたものを用いることがあげられる。また、浴
温度に勾配を設けても良い。
膜工程中で、延伸が行なわれるが、延伸倍率は面倍率で
0.8〜8.0(面倍率とは延伸後のフィルム面積を延
伸前のフィルムの面積で除した値で定義する。1以下は
リラックスを意味する。)の範囲内にあることが好まし
く、より好ましくは1.1〜5.0である。また延伸あ
るいは熱処理後のフィルムを徐冷する事が有効であり、
50℃/秒以下の速度で冷却する事が有効である。
あってもよい。例えば2層の場合には、重合した芳香族
ポリアミド溶液を二分し、それぞれ異なる粒子を添加し
た後、積層する。さらに3層以上の場合も同様である。
これら積層の方法としては、周知の方法たとえば、口金
内での積層、複合管での積層や、一旦1層を形成してお
いてその上に他の層を形成する方法などがある。
フィルムに磁性層を形成する。磁性層を形成する方法は
公知の方法で行うことができるが、塗布法としてグラビ
アロールを使用する方法が塗膜の均一性の点ではより好
ましい。塗布後の乾燥温度は90℃〜150℃が好まし
い。またカレンダー工程は25℃〜150℃の範囲で行
うのが好ましい。
を向上させるために、公知の方法によりバックコート層
を設けてもよい。
ュアした後スリットして本発明の磁気記録媒体となる。
化、薄型化が可能なためコンパクトで大容量のデ−タを
記録することができ、ビデオ、オ−ディオ用にはもちろ
ん、なおかつ湿度・温度による寸法変化が小さいこと
で、特にコンピュ−タ−のデ−タテ−プ等のデジタル記
録材として好適である。また、高温・高湿下での走行性
及び電磁変換特性に優れるので屋外使用向きビデオカメ
ラ用テ−プ等にも好適に用いることができる。
は優れた耐熱性と走行性を合わせ持つので、TAB実装
基板等のフィルム基板や感熱転写記録用転写材あるいは
フィルムコンデンサ−等の用途にも好適に用いることが
できる。
次の方法による。
Mw、低分子量物の重量分率 フィルムサンプルを溶媒中へ溶解する。次いで、ゲル浸
透クロマトグラフ(GPC)に、低角度レ−ザ−光散乱
光度計(LALLS)および示差屈折率計(RI)を組
み入れ、GPC装置でサイズ分別された分子鎖溶液の光
散乱強度および屈折率差を溶出時間を追って測定するこ
とにより、溶質の分子量とその含有率を順次計算し、最
終的には、高分子物質の絶対分子量分布および絶対平均
分子量値を求めた。測定条件を以下に示す。
ERS社製) カラム :TRC−GM(2本)(東レリサ−チセン
タ−社製),Shodex KD−802(1本)(昭
和電工社製) 溶媒 :NMP(0.01N塩化リチウム添加) 流速 :0.6ml/min 温度 :23℃ 試料 濃度 :0. 101%(wt/vol) 溶解性:完全溶解 ろ過 :Shodex DT ED−13CR(0. 4
5μ)(昭和電工社製) 注入量 :0. 2ml 濃度検出器:示差屈折率検出器、R−401(WATE
RS社製) B.LALLS 装置 :CMX−100型低角度レ
−ザ−光散乱光度計(Chromatix社製) 波長 :633nm(He−Ne) 第2ビリアル係数(A2 ):0ml・mole/g 屈折率濃度変化(dn/dc ):0. 215ml/g(実測
値) ゲイン :P0=200mV 温度 :23℃ フィルタ− :0. 45μ−Fluoro
Pore FP−045(住友電工社製) C.データ処理:GPC−LALLSデ−タ処理システ
ム(東レリサ−チセンタ−社製)
光下、異物を観測し、マ−キングする。マ−キングした
異物の高さを波長546nmで多重干渉計を用いて観測
し、干渉縞の数でチェックする。二重環以上のものの個
数をH2、三重環以上のものの個数をH3とした。
III型を用いて測定した。試験片は10mm幅で50
mm長さ、引っ張り速度は300mm/分である。E2
0、E80のサンプル準備には恒温恒湿槽を用いそれぞれ
48時間調温調湿したサンプルを槽から取り出し素早く
測定した。
W0 とし、該フィルムを20℃、相対湿度75%中で4
8時間吸湿後の重量をW1 として(W1 −W0)/W0
に100を乗じた値で吸湿率を表した。
III型を用いてJIS Z−1702に準じて下記式
により算出した。試験片は幅10mm、試長50mmで
ある。
(kg/mm2 ) 伸 度=(伸び)×100/(試長) (%)
次の組成からなる磁性塗料を調整し、グラビアロ−ルで
磁性層の厚みが2μmとなるように塗布し、硬化した後
カレンダ−処理を行った。
ットし、VTRカセットに組み込みVTRテ−プとし
た。このテ−プに家庭用VTRを用いてテレビ試験波形
発生器により100%クロマ信号からカラ−ビデオノイ
ズ測定器でクロマS/Nを測定した。更に、このテ−プ
を80℃、相対湿度80%で1ヶ月以上放置し、同様に
測定した。市販のテ−プを基準として評価した。
のをテ−プ走行性試験機SFT−700型((株)横浜
システム研究所製)を使用し、40℃、80%RH雰囲
気で走行させ、50パス目の摩擦係数を下記の式より求
めた。
径は6mmφであり、ガイド材質はポリオキシメチレン
(表面粗さ20〜40nm程度のもの)巻き付け角は9
0°、走行速度は3.3cm/秒、繰返しストロ−クは
15cmである。この測定によって得られる10パス目
のμKをμK10、100パス目のμKをμK100と
した時、μK10/μK100が0.8以上1.2以下
の場合は走行性○、この範囲外は走行性×と判定した。
なお、測定に当たっては静電気の影響を避けるためフィ
ルムを毎回除電して測定した。更に、このテ−プを80
℃、相対湿度80%で1ヶ月以上放置し、同様に測定し
た。
が、これらに限定されるものではない。
ppm以下に脱水したNMPに芳香族ジアミン成分とし
て85モル%に相当する2−クロルパラフェニレンジア
ミンと、15モル%に相当する4、4’−ジアミノジフ
ェニルエ−テルとを溶解させた。ここに98.3モル%
に相当する2−クロルテレフタル酸クロリドを添加し、
翼径1.14m、翼幅0.16mのアンカ−型攪拌翼を
線速度4.0m/秒で回転させ重合を開始した。攪拌速
度は、溶液粘度が上昇するのに従って段階的に下げ、最
終的に線速度2.0m/秒にし、2時間撹拌して重合を
完了した。これを炭酸リチウムで中和して、ポリマー濃
度10重量%、粘度3000ポイズの芳香族ポリアミド
溶液を得た。この溶液に、一次粒径16nmの乾式シリ
カをポリマ−当たり2wt%添加した。この芳香族ポリ
アミドの数平均分子量Mnは1.68×104 、重量平
均分子量Mwは2.90×104 で、分散比Mw/Mn
=1.73であった。また、分子量1000以下の低分
子量物の重量分率は0.10%であった。
タ−を通した後、径が30μm以上の表面欠点の頻度が
0.006個/mm2 のベルト上に流延し、180℃の
熱風で2分間加熱して溶媒を蒸発させ、自己保持性を得
たフィルムをベルトから連続的に剥離した。次にNMP
の濃度勾配をつけた水槽内へフィルムを導入して残存溶
媒と中和で生じた無機塩の水抽出を行ない、テンタ−で
水分の乾燥と熱処理を行なって厚さ6μmの芳香族ポリ
アミドフィルムを得た。この間にフィルム長手方向と幅
方向に各々1.2倍、1.3倍延伸を行ない、280℃
で1.5分間乾燥と熱処理を行なった後、20℃/秒の
速度で徐冷した。
大突起個数H2は20個/100cm2 で、ベルト接触
面での表面粗大突起個数H3は40個/100cm2 で
あった。このフィルムの20℃、相対湿度60%におけ
る引張りヤング率E20は長手方向、幅方向ともに125
0kg/mm2 の等方的フィルムであり、80℃、相対
湿度80%における引張りヤング率E80との比は長手方
向、幅方向ともにE80/E20=0. 68であった。ま
た、強度40kg/mm2 、伸度50%、吸湿率1.5
%であった。
を測定すると共に良好であった。
NMPに芳香族ジアミン成分として60モル%に相当す
る2−クロルパラフェニレンジアミンと、40モル%に
相当する4、4’−ジアミノジフェニルエ−テルとを溶
解させ、これに99.5モル%に相当する2−クロルテ
レフタル酸クロリドを添加し、2時間撹拌して重合を完
了した。これを炭酸リチウムで中和して、ポリマ−濃度
10重量%、粘度4200ポイズの芳香族ポリアミド溶
液を得た。この溶液に、一次粒径16nmの乾式シリカ
をポリマ−当たり2wt%添加した。このポリアミドの
数平均分子量Mnは2.73×104 、重量平均分子量
Mwは8.78×104 で、分散比Mw/Mn=3.2
2であった。また、分子量1000以下の低分子量物の
重量分率は0.18%であった。
芳香族ポリアミドフィルムを得た。
大突起個数H2は20個/100cm2 で、ベルト接触
面での表面粗大突起個数H3は45個/100cm2 で
あった。このフィルムの20℃、相対湿度60%におけ
る引張りヤング率E20は長手方向、幅方向ともに920
kg/mm2 、80℃、相対湿度80%における引張り
ヤング率E80との比はE80/E20=0.53であった。
また、強度30kg/mm2 、伸度40%、吸湿率1.
9%であった。
を測定すると共に良好であった。
DMAcに芳香族ジアミン成分として100モル%に相
当する2−クロルパラフェニレンジアミンと溶解助剤と
して塩化カルシウムを溶解させ、これに98.5モル%
に相当する2−クロルテレフタル酸クロリドを添加し、
2時間撹拌して重合を完了した。これを炭酸リチウムで
中和して、ポリマ−濃度10重量%、粘度3400ポイ
ズの芳香族ポリアミド溶液を得た。この溶液に、一次粒
径16nmの乾式シリカをポリマ−当たり2wt%添加
した。このポリアミドの数平均分子量Mnは1.49×
104 、重量平均分子量Mwは2.95×104 で、分
散比Mw/Mn=1.98であった。また、分子量10
00以下の低分子量物の重量分率は0.21%であっ
た。
タを通した後、径が30μm以上の表面欠点の頻度が
0.006個/mm2 のベルト上に流延し、180℃の
熱風で2分間加熱して溶媒を蒸発させ、自己保持性を得
たフィルムをベルトから連続的に剥離した。次にDMA
cの濃度勾配をつけた水槽内へフィルムを導入して残存
溶媒と中和で生じた無機塩の水抽出を行ない、テンタ−
で水分の乾燥と熱処理を行なって厚さ6μmの芳香族ポ
リアミドフィルムを得た。この間にフィルム長手方向と
幅方向に各々1.2倍、1.3倍延伸を行ない、280
℃で1.5分間乾燥と熱処理を行なった後、20℃/秒
の速度で徐冷した。
大突起個数H2は25個/100cm2 で、ベルト接触
面での表面粗大突起個数H3は50個/100cm2 で
あった。このフィルムの20℃、相対湿度60%におけ
る引張りヤング率E20は長手方向、幅方向ともに129
0kg/mm 2 、80℃、相対湿度80%における引張りヤ
ング率E80との比は長手方向、幅方向ともにE80/E20
=0.61、吸湿率は1.3%であった。さらに、強度
35kg/mm2 、伸度38%となった。
行性を測定すると共に良好であった。
通した後、径が30μm以上の表面欠点の頻度が0. 0
25個/mm2 のベルト上に流延し、180℃の熱風で
2分間加熱して溶媒を蒸発させ、自己保持性を得たフィ
ルムをベルトから連続的に剥離した。以下実施例1と同
様な方法で厚さ5μmの芳香族ポリアミドフィルムを得
た。
大突起個数H2は65個/100cm2 で、ベルト接触
面での表面粗大突起個数H3は90個/100cm2 で
あった。その他のフィルム物性は実施例1と同等のもの
だった。
するとやや劣ったものだった。走行性は良好であった。
NMPに芳香族ジアミン成分として100モル%に相当
する2−クロルパラフェニレンジアミンを溶解させ、こ
れに100モル%に相当する2−クロルテレフタル酸ク
ロリドを添加し、2時間撹拌して重合を完了した。これ
を炭酸リチウムで中和して、ポリマ−濃度10重量%、
粘度6400ポイズの芳香族ポリアミド溶液を得た。こ
の溶液に、一次粒径16nmの乾式シリカをポリマ−当
たり2wt%添加した。このポリアミドの数平均分子量
Mnは4.41×105 、重量平均分子量Mwは1.1
3×106 で、分散比Mw/Mn=2.56であった。
また、分子量1000以下の低分子量物の重量分率は
0.09%であった。
マ−濃度が7%になるまで希釈して、以下、実施例1と
同様な方法で厚さ5μmの芳香族ポリアミドフィルムを
得た。
大突起個数H2は25個/100cm2 で、ベルト接触
面での表面粗大突起個数H3は40個/100cm2 で
あった。このフィルムの20℃、相対湿度60%におけ
る引張りヤング率E20は長手方向、幅方向ともに133
0kg/mm2 、80℃、相対湿度80%における引張
りヤング率E80との比は長手方向、幅方向ともにE80/
E20=0.74、吸湿率は1.5%であった。しかし、
強度29kg/mm2 、伸度9%と硬くてもろいフィル
ムとなった。
すると良好であったが、走行性を測定すると劣ったもの
であり、伸度が低いため、テ−プとして繰り返し用いる
とストップ/スタ−ト時にかかるテンションに耐えられ
なくなった。
NMPに芳香族ジアミン成分として85モル%に相当す
る2−クロルパラフェニレンジアミンと、15モル%に
相当する4、4’−ジアミノジフェニルエ−テルとを溶
解させ、これに95モル%に相当する2−クロルテレフ
タル酸クロリドを添加し、2時間撹拌して重合を完了し
た。これを炭酸リチウムで中和して、ポリマ−濃度10
重量%、粘度1800ポイズの芳香族ポリアミド溶液を
得た。この溶液に、一次粒径16nmの乾式シリカをポ
リマ−当たり2wt%添加した。このポリアミドの数平
均分子量Mnは4.11×103 、重量平均分子量Mw
は1.22×104 で、分散比Mw/Mn=2.97で
あった。また、分子量1000以下の低分子量物の重量
分率は0.71%であった。
の芳香族ポリアミドフィルムを得た。
大突起個数H2は20個/100cm2 で、ベルト接触
面での表面粗大突起個数H3は50個/100cm2 で
あった。このフィルムの20℃、相対湿度60%におけ
る引張りヤング率E20は長手方向、幅方向ともに115
0kg/mm2 、80℃、相対湿度80%における引張
りヤング率E80との比は長手方向、幅方向ともにE80/
E20=0.70、吸湿率は1.5%であった。さらに、
強度15kg/mm2 、伸度6%と硬くてもろいフィル
ムとなった。
ると室温ではやや悪く、80℃、相対湿度80%で1ヶ
月放置すると磁性層に損傷が認められた。また、走行性
が悪く、テ−プのストップ/スタ−ト時にかかるテンシ
ョンに耐えられなかった。
したNMPに芳香族ジアミン成分として85モル%に相
当する2−クロルパラフェニレンジアミンと、15モル
%に相当する4、4’−ジアミノジフェニルエ−テルと
を溶解させ、これに98.3モル%に相当する2−クロ
ルテレフタル酸クロリドを添加し、翼径0.75m、翼
幅0.10mの攪拌翼を線速度2.0m/秒で回転さ
せ、重合を開始した。実施例1と同様に、攪拌速度を調
節しながら2時間撹拌して重合を完了した。これを炭酸
リチウムで中和して、ポリマ−濃度10重量%、粘度1
600ポイズの芳香族ポリアミド溶液を得た。この溶液
に、一次粒径16nmの乾式シリカをポリマ−当たり2
wt%添加した。このポリアミドの数平均分子量Mnは
4.52×103 、重量平均分子量Mwは2.35×1
04 で、分散比Mw/Mn=5.20であった。また、
分子量1000以下の低分子量物の重量分率は0.80
%であった。
の芳香族ポリアミドフィルムを得た。
大突起個数H2は30個/100cm2 で、ベルト接触
面での表面粗大突起個数H3は50個/100cm2 で
あった。このフィルムの20℃、相対湿度60%におけ
る引張りヤング率E20は長手方向、幅方向ともに119
0kg/mm2 、80℃、相対湿度80%における引張
りヤング率E80との比は長手方向、幅方向ともにE80/
E20=0.54、吸湿率は1.5%であった。さらに、
強度14kg/mm2 、伸度5%と硬くてもろいフィル
ムとなった。
すると悪いものであった。また、走行性が悪く、テ−プ
のストップ/スタ−ト時にかかるテンションに耐えられ
なかった。
NMPに芳香族ジアミン成分として85モル%に相当す
る2−クロルパラフェニレンジアミンと、15モル%に
相当する4、4’−ジアミノジフェニルエ−テルとを溶
解させ、これに98.3モル%に相当する2−クロルテ
レフタル酸クロリドを添加し重合を開始した。線速度は
4.0m/秒のままで重合を続け、2時間撹拌して重合
を完了した。これを炭酸リチウムで中和して、ポリマ−
濃度10重量%、粘度2100ポイズの芳香族ポリアミ
ド溶液を得た。この溶液に、一次粒径16nmの乾式シ
リカをポリマ−当たり2wt%添加した。このポリアミ
ドの数平均分子量Mnは4.42×103 、重量平均分
子量Mwは2.33×104 で、分散比Mw/Mn=
5.27であった。また、分子量1000以下の低分子
量物の重量分率は0.72%であった。
の芳香族ポリアミドフィルムを得た。
大突起個数H2は20個/100cm2 で、ベルト接触
面での表面粗大突起個数H3は45個/100cm2 で
あった。このフィルムの20℃、相対湿度60%におけ
る引張りヤング率E20は長手方向、幅方向ともに128
0kg/mm2 、80℃、相対湿度80%における引張
りヤング率E80との比は長手方向、幅方向ともにE80/
E20=0.72、吸湿率は1.5%であった。また、強
度18kg/mm2 、伸度7%と硬くてもろいフィルム
となった。
すると悪いものであった。また、走行性が悪く、テ−プ
のストップ/スタ−ト時にかかるテンションに耐えられ
なかった。
に芳香族ジアミン成分として85モル%に相当する2−
クロルパラフェニレンジアミンと、15モル%に相当す
る4、4’−ジアミノジフェニルエ−テルとを溶解さ
せ、これに98.3モル%に相当する2−クロルテレフ
タル酸クロリドを添加し、2時間撹拌して重合を完了し
た。これを炭酸リチウムで中和して、ポリマ−濃度10
重量%、粘度1600ポイズの芳香族ポリアミド溶液を
得た。この溶液に、一次粒径16nmの乾式シリカをポ
リマ−当たり2wt%添加した。このポリアミドの数平
均分子量Mnは3.29×103 、重量平均分子量Mw
は1.31×104 で、分散比Mw/Mn=3.98で
あった。また、分子量1000以下の低分子量物の重量
分率は1.18%であった。
の芳香族ポリアミドフィルムを得た。
大突起個数H2は30個/100cm2 で、ベルト接触
面での表面粗大突起個数H3は50個/100cm2 で
あった。このフィルムの20℃、相対湿度60%におけ
る引張りヤング率E20は長手方向、幅方向ともに105
0kg/mm2 、80℃、相対湿度80%における引張
りヤング率E80との比は長手方向、幅方向ともにE80/
E20=0.68、吸湿率は1.5%であった。さらに、
強度17kg/mm2 、伸度4%と硬くてもろいフィル
ムとなった。
すると悪いものであった。また、走行性が悪く、テ−プ
のストップ/スタ−ト時にかかるテンションに耐えられ
なかった。
NMPに芳香族ジアミン成分として85モル%に相当す
る2−クロルパラフェニレンジアミンと、15モル%に
相当する4、4’−ジアミノジフェニルエ−テルとを溶
解させ、これにカルボン酸ハライドの力価が98%の1
00モル%に相当する2−クロルテレフタル酸クロリド
を添加し、2時間撹拌して重合を完了した。これを炭酸
リチウムで中和して、ポリマ−濃度10重量%、粘度2
800ポイズの芳香族ポリアミド溶液を得た。この溶液
に、一次粒径16nmの乾式シリカをポリマ−当たり2
wt%添加した。このポリアミドの数平均分子量Mnは
8.0×103 、重量平均分子量Mwは3.13×10
4 で、分散比Mw/Mn=3.91であった。また、分
子量1000以下の低分子量物の重量分率は0.91%
であった。
の芳香族ポリアミドフィルムを得た。
大突起個数H2は30個/100cm2 で、ベルト接触
面での表面粗大突起個数H3は45個/100cm2 で
あった。このフィルムの20℃、相対湿度60%におけ
る引張りヤング率E20は長手方向、幅方向ともに118
0kg/mm2 、80℃、相対湿度80%における引張
りヤング率E80との比は長手方向、幅方向ともにE80/
E20=0.70、吸湿率は1.5%であった。さらに、
強度39kg/mm2 、伸度28%であった。
すると室温では良好であったが、80℃、相対湿度80
%で1ヶ月放置後測定すると特性が劣化し、また、磁性
層の一部に欠落が認められた。また、走行性を測定する
と室温で良好であったが、80℃、相対湿度80%で1
ヶ月放置すると不良となった。
香族ポリアミドからなる基材フィルムを使用し、数平均
分子量Mnと低分子量物の重量分率を規定することによ
り、厳しい環境下(特に高温、高湿下)での耐久性や、
走行性、出力特性の優れた磁気記録媒体とするに好適な
芳香族ポリアミドフィルムが得られたものである。ま
た、これらの優れた特性により磁気記録媒体製造などの
走行性、耐熱性が向上し加工生産性の向上も可能とな
る。
Claims (4)
- 【請求項1】芳香族ポリアミドを主体とするフィルムで
あって、該フィルムの芳香族ポリアミドの数平均分子量
Mnが、 5×103 ≦Mn≦1×105 を充たし、かつ、分子量1000以下の低分子量物の重
量分率が0.5%以下であることを特徴とする芳香族ポ
リアミドフィルム。 - 【請求項2】該フィルムを構成する芳香族ポリアミドの
重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mn
が、 Mw/Mn≦4.5 を充たすことを特徴とする請求項1に記載の芳香族ポリ
アミドフィルム。 - 【請求項3】請求項1あるいは2に記載の芳香族ポリア
ミドフィルムの少なくとも一面に磁性層を形成した磁気
記録媒体。 - 【請求項4】芳香族ポリアミドフィルムの少なくとも一
面に磁性層を設けてなる磁気記録媒体であって、該フィ
ルムの磁性層が形成される側の表面での表面粗大突起個
数H2、非磁性層側の表面での表面粗大突起個数H3
が、 H2≦50 2≦H3≦100 を充たすことを特徴とする請求項3に記載の磁気記録媒
体。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP25556394 | 1994-10-20 | ||
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ID=26542280
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JP07273186A Expired - Lifetime JP3111870B2 (ja) | 1994-10-20 | 1995-10-20 | 芳香族ポリアミドフィルム及びそれを用いた磁気記録媒体 |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0802066A2 (en) * | 1996-04-19 | 1997-10-22 | Toray Industries, Inc. | Image transfer material for thermal recording |
JP2002525406A (ja) * | 1998-09-25 | 2002-08-13 | ビーピー・コーポレーション・ノース・アメリカ・インコーポレーテッド | 改良されたポリ(ビフェニルエーテルスルホン) |
JP2011017121A (ja) * | 2005-07-05 | 2011-01-27 | Kolon Industries Inc | 全芳香族ポリアミドフィラメント |
JP2011137281A (ja) * | 2005-07-06 | 2011-07-14 | Kolon Industries Inc | 全芳香族ポリアミドフィラメント |
CN108148197A (zh) * | 2016-12-05 | 2018-06-12 | 万华化学集团股份有限公司 | 一种尼龙12/SiO2纳米复合材料及其制备方法 |
JP2020023632A (ja) * | 2018-08-08 | 2020-02-13 | 帝人株式会社 | 薄膜および積層体 |
-
1995
- 1995-10-20 JP JP07273186A patent/JP3111870B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP4842434B2 (ja) * | 1998-09-25 | 2011-12-21 | ソルベイ・アドバンスト・ポリマーズ・エルエルシー | 改良されたポリ(ビフェニルエーテルスルホン) |
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JP2020023632A (ja) * | 2018-08-08 | 2020-02-13 | 帝人株式会社 | 薄膜および積層体 |
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