JPH0816634B2 - ガス洩れ検査装置 - Google Patents

ガス洩れ検査装置

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JPH0816634B2
JPH0816634B2 JP3349612A JP34961291A JPH0816634B2 JP H0816634 B2 JPH0816634 B2 JP H0816634B2 JP 3349612 A JP3349612 A JP 3349612A JP 34961291 A JP34961291 A JP 34961291A JP H0816634 B2 JPH0816634 B2 JP H0816634B2
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leak
helium
detector
tube
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英二郎 落合
健一 高橋
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日本真空技術株式会社
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えばカーヒータ、コン
デンサ、コンプレッサ、電子部品、熱交換機等の気密を
要する機器を被試験体とするガス洩れ検査装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】リークテストの方法に被
試験体の内部にトレーサガスを充填し、外部にリークす
るトレーサガスを検知し、リークを測定するスニファー
法という試験方法がある。この方法にはハロゲンリーク
ディテクタ及びヘリウムリークディテクタが使用される
が、冷凍機などの被試験体は冷却媒体としてフロンガス
を使用するため、ガス置換を行なう必要がないという利
点により一般的にハロゲンリークディテクタを使用する
ケースが多かった。
【0003】ハロゲンリークディテクタは、ブロアのよ
うなものでガスを吸い込んで大気中で分析するため吸い
込み口は、ある程度の排気量を持っている。そのため被
試験体から流出したフロンガスが、大気中に拡散したと
しても広範囲にガスを吸入できるのでリーク箇所が限定
できない場合でもヘリウムリークディテクタのスニファ
ー法と比べると有効である。
【0004】しかし、近年のフロンガスによるオゾン層
の破壊の問題が世論として持ち上がっていることから、
冷凍機メーカーはフロンガスの使用量を極力抑えるため
にテスト工程をフロンガスからヘリウムガスによるもの
に移行し始めている。
【0005】ヘリウムリークディテクタのスニファー法
には作動排気法と直接排気法があり、作動排気法はスニ
ファーガンをロータリポンプで排気し、吸引したガスの
一部をバリアブルリークバルブによってヘリウムリーク
ディテクタに導入する方法である。直接排気法はターボ
分子ポンプ型ヘリウムリークディテクタのフォアポンプ
によってスニファーガンを排気する方法であり、今まで
はこの2つの方法で、ある程度のテストに対応すること
ができていた。
【0006】 図10はヘリウムリークディテクタの従
来例を示すものであるが、被試験体1は密閉状態にあ
り、この内部にヘリウムボンベ2からチューブ3を介し
てヘリウムガスが大気圧より高い圧力で供給されてい
る。従って仮に、ある部位に洩れがあるとすれば、そこ
からこの被試験体1に注入されているヘリウムガスは洩
れる。これをフレキシブルな細い管でなるプローブノズ
ル4を近接させながら移動させている時に、このヘリウ
ムガスが導入され、このノズル4の他端に接続されるリ
ークディテクタ5により導入ヘリウムガスの分圧又は濃
度が分析され、この検出値により洩れの部位を検査する
ことができる。図11はこのリークディテクタ5におけ
る分析管の詳細を示すものであるが、プローブノズル4
から導入されたガスは真空分析管体6の上流側端部に配
設されるイオンソース7内に導かれ、ここでイオン化さ
れ、即ちヘリウムイオンとなって他のガスもイオン化さ
れ、これが分析管体6内のイオン通路に沿って配設され
た電極偏向板9の開口を通って、そのイオン電荷量と質
量とにより図に示すような各軌跡に沿って走行し、マグ
ネット8により、この磁場のいわゆるローレンツ力を受
けて図示するように偏向し、ヘリウムイオンだけがイオ
ンコレクタ10によりコレクトされて、これがプリアン
プ11により増巾され、更に直流増巾器12により増巾
され、指示用計器13で検査している部位にガス洩れが
あるかどうか、即ちヘリウムガスがでているかどうかを
検査するようにしている。
【0007】図10の装置により確かにガス洩れを検査
することができるのであるが、プローブノズル4に導入
されるガス中において、検知すべきヘリウムガスの濃度
が低くて洩れがあったとしても非常に感度が低い。従っ
て洩れの部位を誤って検知する場合がある。即ち時間遅
れや雑音としてのバックグランドガスの影響を受け易
い。
【0008】 従来のスニファーガンを使ったヘリウム
リークディテクタでは分析管部の圧力を10−4Tor
r〜10−5Torr台に保持する必要があり、大気圧
と分析管部の圧力との間にその圧力差を持するための
可変バルブがあるのでシステム構成上のガス導入の影響
があり、スニファーガンで被試験体から洩れるヘリウム
ガスをりの空気とともに大量に取り込むことができな
かった。このため、ヘリウムリークディテクタは被試験
体のリーク部から洩れるヘリウムガスの一部のみをリー
クテストに利用しているだけであり、このため検出能力
を充分に発揮することはできず、被試験体上のリーク箇
所を探すためプローブを動かした時も、固有感度では劣
るハロゲンリークディテクタの方がよく検出できるとい
うことがあり、従って、ハロゲンリークディテクタの検
査ラインにヘリウムリークディテクタを導入すると、ヘ
リウムリークディテクタの方がテストサイクルタイム上
ではハロゲンリークディテクタより検出能力が劣ってし
まうことになる。即ち、ハロゲンリークディテクタはリ
ーク検出するセンサー部の固有感度は低いが、多量にガ
スを吸引するので、吸引量の少ないヘリウムリークディ
テクタよりリーク箇所を見つけ易かった。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は上記問題に
鑑みてなされ、特にガス洩れ検査用ガスとしてヘリウム
を用いた場合でも従来より検出感度を大巾に向上させ得
るガス洩れ検査装置を提供することを目的としている。
【0010】
【問題点を解決するための手段】 以上の目的は、ガス
洩れ検査用ガスを密閉状態にある被試験体内に供給し、
洩れ検査用チューブの一端を前記被試験体の外面に近接
して移動させ、被試験体より、洩れ出てくる検査用ガス
を吸引させ、該洩れ検査用チューブの他端から排出され
るガスを受けて該ガス中における前記ガス洩れ検査用ガ
スの分圧又は濃度を分析する検出器を設けたガス洩れ検
査装置において、前記洩れ検査用チューブの他端側を
ライポンプに接続し、前記検出器の吸気口の近傍にガス
流入量の調節手段を設けているスニファーガンの吸込口
を配設するとともに該スニファーガンの吸込口をテーパ
状に形成しかつ前記洩れ検査用チューブの他端開口に対
向させ、前記スニファーガンの他端側は、前記検出器側
に接続されたターボ分子ポンプとロータリーポンプとを
接続する配管内に内蔵され、かつ前記ターボ分子ポンプ
側に向けて屈曲した管体に結合されていることを特徴と
するガス洩れ検査装置、によって達成される。
【0011】
【作用】 洩れ検査用のチューブの一端部がガス吸込口
としてガス洩れ被試験体の外面に近接して移動し、この
検査用チューブの他端側に接続されるドライポンプの吸
気作用により、被試験体の周辺ガスを広範囲にわたって
吸い込む。検出器の吸気口の近傍に配設されるスニファ
ーガンがそのテーパ状に形成された吸込口により効果的
に吸引ガスを引き込み、またスニファーガンに設けられ
るガス流入量の調節手段により、所定量の吸引ガスを検
出器側に接続されたターボ分子ポンプとロータリーポン
プとを接続する配管に導入する。また、スニファーガン
の他端部に結合される管体が配管内に内蔵され、かつタ
ーボ分子ポンプ側に向かって屈曲していることによりス
ロートの働きをし、これにより吸引ガスはターボ分子ポ
ンプ側に導入され、カウンターフローで検出器に導入さ
れる割合を多くすることによりリークガスの検出感度を
向上させる。よって、従来のようにスニファーガンを移
動させる構成ではなく、この吸込口を検出器のガス吸気
口の近傍で、かつスニファーガンの吸込口をガス洩れ検
査用チューブの他端側に対向して固定して設けられてい
るので、従来よりガスの吸込量が大きくなり、作業性が
大巾に向上し、装置全体大巾にコンパクトな構造とす
ることができる。また、スニファーガンと検出器との距
が小となるので、ガス洩れ検知の応答速度および検出
感度も大とすることができ、ガスの排気作用も迅速とな
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例によるヘリウムガス洩
れ検査装置について図面を参照して説明する。
【0013】図1においてケーシング30は密閉構造で
あるが、この蓋を取り除いた状態で平面的に示してお
り、ガス吸込用のドライポンプ方式の排気ポンプ31が
配設されており、これはいわゆる「フリーピストンポン
プ」であり、吸込量7リットル/分程度のものである。
またこのガス吸込口31aに対向するようにガス洩れ検
査用のヘリウムガスを吸い込むためのフレキシブルなチ
ューブ32の一端32aが対向するようにワンタッチジ
ョイント方式のT管33の相対向するポートに接続され
ている。このフレキシブル・チューブ32の他端側は従
来のプローブ(probe)に対応し、これが被試験体
の外面に沿って洩れを探すべく移動させるものである。
このチューブ32の長さは約2m〜3m位のものをよく
使い、本例では内径4mm、外径6mmである。T管3
3の脚部の端部に位置するポート33aはスニファーガ
ン34のテーパ状に形成された吸込口35が接続されて
おり、その基部にローレット36が形成されており、こ
のローレット36を回動調節することにより、ヘリウム
リークディテクタ40に接続されるスニファーポート3
9aに結合される導管37へのガス導入量が調節される
のであるが、これとの間に形成されるヘリウムリークデ
ィテクタ40へガスを導入させるための通孔の流路断面
積を調節し得るようにしている。即ちこの調節ねじとし
てのローレット36を回動調節することにより、この通
路の断面積を変え、これによりチューブ32を通って外
部より吸い込まれたガスのうちヘリウムリークディテク
タ40へと導入されるガスの流量を調節し得るように構
成されている。またケーシング30内にはフリーピスト
ンポンプ31に対向してケーシング30の側壁に冷却フ
ァン38が固定されており、これによりフリーピストン
ポンプ31を冷却するように構成されている。勿論ケー
シング30内の全体を冷却するように構成されている。
更にケーシング30の他側端部には電源コネクタ45が
取りつけられている。
【0014】ヘリウムリークディテクタ40(従来の検
出器5に対応する構成を含む)側には更にテストポート
39bが接続されており、これは上述のスニファーポー
ト39aと図示せずとも気密手段を介在させて、例えば
ボルトにより一体的に結合されるように構成されてい
る。「フリーピストンポンプ」31は商品名であるが、
次にこの詳細について図3のA及び図3のBを参照して
説明する。
【0015】 これは全体としてモータの形状を呈し、
密閉ケーシング50内にシリンダ51を内蔵しており、
これにピストン52に図示せずともシールリングを装着
して摺動自在に嵌合しており、これはまた、ばね55に
より図において右方に付勢されており、この右方に空気
圧力室56を画成している。このピストン52を駆動さ
せる駆動源はリニアモータであってコイル53の直線的
な磁気吸引力により図3のAの矢印で示す方向に往復動
させ、かつ図3Bに示す矢印の方向にばね55の付勢
力により右方へと移動するのであるが、コイル53には
整流用のダイオード54が接続されており、従って、こ
れに商用電源が接続された場合には磁気吸引力はその周
波数、例えば商用電源の周波数が50Hであれば50
でピストン52が往復駆動するように構成されてい
る。
【0016】ケーシング50にはガス吸込口31a及び
ガス排出口31bが形成されており、コイル53に吸引
力が発生するとピストン52はばね55のばね力に抗し
て図3のAに示す如く矢印で示す方向に移動し、この
時、空気圧力室56の圧力が減少することにより、ガス
吸込口31aよりガスを吸い込み、これが圧力室56内
に吸い込まれる。このガス吸込口31aは図1における
吸込口31aに対応するものである。次にコイル53か
らの吸引力がなくなると、ばね55の付勢力により、ピ
ストン52は図3のBに示すように矢印方向に移動す
る。これにより圧力室56の圧力が上昇し、よって排気
弁を開放させて排気口から、先に吸込口31aから吸入
したガスを外部に排出する。
【0017】以上のような構成原理により排気ポンプ3
1はその吸込口31aよりガスを吸い込むように構成さ
れている。
【0018】 図4は図1に示すケーシング30に接続
される吸気系及び排気系を示すものであるが、図におい
てニードルバルブ60は上述したように図1におけるス
ニファーガン34に内蔵して設けられている。これは配
管61に接続されており、この配管61における圧力は
ピラニ真空計62により計測されるようになっている。
これは管路64に接続され、この一方にはターボ分子ポ
ンプ65が接続されており、これの吸気側に分析管5が
接続されている。他方にはロータリポンプ63が接続さ
れている。管路64内には図8に示すようにターボ分子
ポンプ65側(A方向)に屈曲したスロート81が設け
られており、ここから管路61側に吸い込まれたヘリウ
ムを含む空気が、ロータリーポンプ63(B方向)によ
って排気されるものとターボ分子ポンプ65により排気
されるガスとカウンタフローとなって分析管5に導入さ
れ分析されるものに分かれるように構成されている。配
管64は配管構成要素82、83、84からなってお
り、これらはフランジ部において相互に結合されるよう
になっている。
【0019】本発明の実施例によるヘリウムガス洩れ検
査装置は以上のように構成されるが、次にその作用につ
いて説明する。
【0020】 ヘリウムリークディテクタ40は従来と
同様にこの装置の使用に際しては所定の減圧度に排気さ
れる。またガス吸込ポンプ31が駆動され、図3のA、
図3のBに示すような原理で空気吸込作用を開始する。
他方チューブ32の先端に取りつけられたプローをこ
の検査員が、被試験体の外面に沿って移動させながら従
来と同様にヘリウムリークディテクタ40のメータ部を
見ながら、どの位置でガス洩れを生じているかを検査す
るのであるが、本実施例によれば従来よりもチューブ3
2の先端のプローの移動速度を速くしても、また被試
験体の外面から従来より遠く離れても感度よくヘリウム
ガスのガス洩れを検知することができる。
【0021】 図2はこのような実験結果を示すもので
あるが、縦軸には1×10−6Torr・リットル/s
ecのリークに対するレスポンスデータを所定のリーク
箇所にプローを近づけて実験した場合の各データであ
るが、今実際のリーク量を100%(即ちプローブをリ
ーク箇所に当接させた場合)とした場合のヘリウムリー
クディテクタ40がリークを検知して得られた割合を示
している。また横軸にはプローブから被試験体の外面ま
での距離を示している。またプローブの移動速度をパラ
メータとして図2に示すように掃引速度を毎秒1cm、
毎秒3cm、毎秒5cm、毎秒7cm及び毎秒10cm
として実験されており、例えば被試験体の外表面からの
距離が5mmでプローブの掃引速度を毎秒1cmとした
場合、実際のヘリウムのリークに対し、約60%のヘリ
ウムを検知することができる。このプローブの掃引速度
を距離5mmを一定にして毎秒3cm、5cm、7c
m、10cmと上昇させていった場合、約50%、34
%、19%、18%と低下していくのであるが、従来の
方法では5mm離れて掃引速度を毎秒1cmとした場合
でも殆どヘリウムガスを検出することができなかった。
従って上述の記載及び図2から明らかなように本実施例
によれば同一の被試験体に対し、そのガス洩れ検知感度
を大巾に上昇させることができる。
【0022】 また本実施例によれば、スニファーガン
34の調節部36のローレットを回動させることによ
り、図4に示すニードルバルブ60の開口度が変わり、
ヘリウムリークディテクタ40へのガス流量を調節する
ことができるのであるが、この調節により最適の条件を
設定することができる。このスニファーガン34のガス
吸込口35はテーパ状に形成され、これがガス吸込用の
チューブ32の開口端32aに対向しているので、チュ
ーブ32の他端に取りつけられたプローブに吸い込んだ
ガスを効率よくスニファーガン34内に導くことがで
き、このうちヘリウムリークディテクタ40に最適な量
の流量が調節部36の調節により、このヘリウムリーク
ディテクタ40内に導入される。
【0023】 以上のようにして本実施例によればチュ
ーブ32の他端側に取りつけられたプローブを従来より
大きく被試験体の外面から離しても、また、掃引速度を
はるかに大きくしても感度よくガス洩れ位置を検知する
ことができるので検査の作業性を大巾に向上させること
ができるまた従来はフレキシブルなチューブ32の一
端部に本実施例のスニファーガン34に対応する構成を
プローブとして取り付けており、ここでヘリウムリーク
ディテクタ40内へのガス流入量を調節するようにして
いた。これに対し、本実施例によれば図1に示すように
チューブ32の一端部に取り付けられたプローブを介し
て、ドライポンプ31により強制的に被試験体周辺の広
い範囲のガス(大気、被試験体からの漏洩ガス)を吸い
込み、スニファーガン34の先端部に導くようにしてい
る。すなわち、この位置でヘリウムリークディテクタ4
0へのガス流入量調節を行うようにしているので、従来
よりも多量の吸込ガスをヘリウムリークディテクタ40
に導入することができるので、検出感度を向上させるこ
とができるのである。また従来のプローブとヘリウムリ
ークディテクタ間のチューブに相当する管路37は上述
から明らかなように従来のプローブからヘリウムリーク
ディテクタまでのチューブの長さにくらべて大巾に減少
することができるのでヘリウムガス漏れ検査装置本体の
全体の構成をコンパクトにすることができる。
【0024】また図1において冷却ファン38も駆動さ
れているが、これによりフリーピストン31が冷却さ
れ、安定な運転を保証する。更にケーシング30が密閉
構造であるので各部が加熱されるのであるが、これら部
材が本来の特性を充分に発揮するように冷却する。
【0025】また、冷却ファン38は密閉状態にあるケ
ーシング30内に残留すると考えられるヘリウムガスを
このケーシング30の外部に排気する働きもする。
【0026】また、スニファーガン34とヘリウムリー
クディテクタ40との距離は従来より大巾に減少するた
めにヘリウムリークディテクタ40の内部に導入された
ヘリウムガスが短時間に分析管に到達し、かつ排気され
るというシステムであるので応答速度が従来より一段と
速くなり、また、そのクリーンアップ速度も一段と向上
させることができる。
【0027】 また、図5は10−6atm・cc/s
程度のリークからの距離が0mmでのリーク検出量を1
00%として、10mm毎にプローブをリーク箇所から
遠ざけたときの出力をプロットしたものであるが、本実
施例ではリーク箇所からかなりプローブが離れていても
検知することができるが、従来方式では10mm離れる
と、もはや検知することができない。これによっても本
実施例による方式が、従来方式と比べ大巾にその感度が
向上していることが理解されよう。
【0028】 また、図6は従来方式のクリーンアップ
時の特性を示すものであり、ヘリウムガスを100%、
10秒間吸引させたときの復帰時間を示すチャートであ
るが、図示するように従来のものが35秒を要するのに
対し、本実施例の方式でのクリーンアップ時間は同じく
ヘリウムガス100%を10秒間吸引させた時、図7に
示すように復帰時間は16秒と大巾に短縮される。これ
は吸込ホース32内の圧力が600Torr程度の粘性
流であるので空気がキャリアガスとなりヘリウムガスを
排気していて、このためホース32内にヘリウムガスが
残留するということがないためであると思われる。すな
わちホース32内のガス流は粘性流領域に設定されてい
るためであると思われる。
【0029】 またニードルバルブ60により配管61
内の圧力は0.1乃至0.8Torrに調節される。こ
の圧力は大気が含有しているヘリウムガスがカウンター
フローによって分析管40に到達する量測定値より低
くなるようにするためである。すなわちバックグランド
レベルが実際の測定レベルより、以下になるようにして
いる。従ってピラニ真空計62にて常に圧力を監視して
いるが、ニードルバルブ60が目詰まりして以上の設定
値より出力が下った時やロータリポンプ63やガス吸込
用ポンプ31の劣化によって設定値より圧力が上がった
時には信号を出してテストができないようにしている。
【0030】 また本実施例ではスロート81を設けて
いるが、これを設けていない場合と比べると図9のAで
示すように実施例では41%の針の振れがあるのに比
、図9のBで示すようにスロートを用いない場合には
28%で、これにより大巾に検出感度は向上しているこ
とがわかる。
【0031】その他、上記実施例の効果としては次の点
が挙げられる。(1)可動バルブがない:半固定の流量
調整バルブのみで、電磁弁等の可動バルブがないため排
気系としてシンプルな構成が可能である。また、そのた
め操作も至って簡単でメンテナンス箇所も少ない。
(2)分析管の調整は、大気で行なう:磁場変更型質量
分析管の調整として、イオンの加速電圧を調整する必要
がある。通常のヘリウムリークディテクタでは、内部に
ヘリウムガスを充填した標準リークなるものを利用して
その調整を行なうが、この排気系では大気を常に吸込む
ということから、大気中に含まれるヘリウムガスを利用
してその調整を行なうことができる。(3)吸込口の先
端の変更:リークテストの方法として、まず大ざっぱに
テストを行ない、もしリークがあればその場所を見つけ
るということになる。よって本排気系では、吸込口先端
部のノズルを変更することによりテストの方法に合わせ
た吸込み量を設定できるようになっている。(4)フリ
ーピストンポンプを使っているので、大気圧の気体を長
時間連続排気できる:今までのロータリポンプでは、最
高負荷がかかりっぱなしになってしまい、使えない。
(5)クリーンである:従来のロータリポンプでは、大
気圧の気体を排気すると多量のオイルミストがロータリ
ポンプから出てくる。
【0032】以上、本発明の実施例について説明した
が、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明
の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
【0033】
【0034】また以上の実施例ではガス洩れ検査用のガ
スとしてヘリウムガスを説明したが、本発明は、勿論こ
れに限ることなく、ヘリウムリークディテクタの分析管
の構成で検知し得るイオンのガス、あるいは他の構成の
ディテクタを用いて検知し得るガスであればすべて適用
可能である。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように本発明のガス洩れ検査
装置によれば、被試験体の表面に沿ってガス洩れ位置を
検査するためのプローブの操作速度を従来より大巾に向
上させることができ、また被試験体の外面から離れても
従来よりは大きな感度でガス洩れを検知することができ
るので、ガス洩れ検査の作業性を大巾に向上させること
ができ、かつ装置全体を、よりコンパクトなものとする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるヘリウムガス洩れ検査装
置の平面図である。
【図2】同装置の作用を説明するグラフである。
【図3】A及びBは同装置におけるフリーピストンの構
成、作用を説明するための概略側断面図である。
【図4】同装置の吸気系及び排気系を示す概略正面図で
ある。
【図5】同装置と従来方式との効果の差を示すグラフで
ある。
【図6】従来方式のクリーンアップ特性を示すチャート
である。
【図7】同装置のクリーンアップ特性を示すチャートで
ある。
【図8】同装置の排気系における要部の部分破断分解側
面図である。
【図9】Aは同排気系にスロートを設けた場合の検出感
度を示すチャート、Bは同スロートを設けない場合の検
出感度を示すチャートである。
【図10】従来例のヘリウムリークディテクタの概略側
面図である。
【図11】ヘリウムリークディテクタにおける分析管の
断面図である。
【符号の説明】
31 ドライポンプ 32 ガス吸込用フレキシブル・チューブ 34 スニファーガン 35 吸込口 36 ローレット 40 ヘリウムリークディテクタ 63 ロータリーポンプ 65 ターボ分子ポンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス洩れ検査用ガスを密閉状態にある被
    試験体内に供給し、洩れ検査用チューブの一端を前記被
    試験体の外面に近接して移動させ、被試験体より、洩れ
    出てくる検査用ガスを吸引させ、該洩れ検査用チューブ
    の他端から排出されるガスを受けて該ガス中における前
    記ガス洩れ検査用ガスの分圧又は濃度を分析する検出器
    を設けたガス洩れ検査装置において、前記洩れ検査用チ
    ューブの他端側をドライポンプに接続し、前記検出器の
    吸気口の近傍にガス流入量の調節手段を設けているスニ
    ファーガンの吸込口を配設するとともに該スニファーガ
    ンの吸込口をテーパ状に形成しかつ前記洩れ検査用チュ
    ーブの他端開口に対向させ、前記スニファーガンの他端
    側は、前記検出器側に接続されたターボ分子ポンプとロ
    ータリーポンプとを接続する配管内に内蔵され、かつ前
    記ターボ分子ポンプ側に向けて屈曲した管体に結合され
    ていることを特徴とするガス洩れ検査装置。
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