JP2625342B2 - 質量分析型ガス漏れ検知器に適用されるガス濃度校正法及び校正器具 - Google Patents
質量分析型ガス漏れ検知器に適用されるガス濃度校正法及び校正器具Info
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Description
る装置、機器類の気密性をテストするガス漏れ検知器に
係り、特に質量分析型ガス漏れ検知器に適用されるガス
濃度校正法及び校正器具に関するものである。
に、気密性が要求される分野の1つとして通信用ケ―ブ
ルがある。
水につかった状態であっても湿気、水分がケ―ブル内に
侵入し、回線故障を起こさないように、重要市外ケ―ブ
ル、及び回線数の多い市内ケ―ブル等は大気圧よりも高
い圧力で乾燥ガス(乾燥空気又は窒素ガス)がケ―ブル
内に充填され、ガス保守されているためである。
―ブル(以下は、ガスケ―ブルと略称する)及びその接
続部のガス漏れを検知する方法として、作業者の手の届
く範囲で目視可能な箇所は、石鹸水をケ―ブル外被に塗
布する方法、あるいはケ―ブル外被のピンホ―ルからガ
スが漏洩する際に発生する超音波をマイクロホンで集音
し、可聴周波数に変換・増幅し、イヤホ―ンで検出する
方法が取られていた。
る場合や、地下管内に引き込んだケ―ブルの漏洩有無確
認の場合、フロンガスを被検出ケ―ブル内に充填し、
「ライス効果」を利用したフロンガス検知器を用いて、
ガス漏洩の有無を調べる方法が取られていた。
出願人により古くから開発・実施されている方法であっ
て、長い実績を有している。
の破壊が地球規模的に問題になっており、フロンガスの
使用禁止が早急に実施されようとしているために、この
ようなDガス点検法に代る方法を開発する必要がある。
間に張られた、いわゆる架空ケ―ブルと、地下に敷設さ
れた地下ケ―ブルの2種類があって、この内、地下ケ―
ブルは、通常マンホ―ル間に埋設された管路中に収容さ
れている。
入出口の大きさと換気性等を考慮しなければならないの
で、必要最小限の装置類しかマンホ―ル内には持ち込め
ないことになる。
類はマンホ―ルの外に設置せざるを得ない。
型の精密なガス漏れ検知装置は、通信設備保全の現場で
用いられたことはなかった。
検出感度が原理的に最も高い質量分析型ガス漏れ検知器
の、小型化、高精密化、並びに現場環境下での操作性向
上を目的として、これまで特願平4−192380号
「質量分析型ガス漏れ検知器」、及び特願平4−287
861号「質量分析型ガス漏れ検知器」の提案を行って
きた。
置いた場合、ガス漏れ探査作業場所と検知器本体との間
は、少なくとも5m以上の距離が必要となる。
子箱(クロ―ジャ―)からのガス漏れ箇所の特定を迅速
にするためには、できればリアルタイムでガス濃度が測
定されることが望まれる。
器本体の応答性は勿論のこと、漏れガスを高速に検知器
本体に送り込む必要があり、ガスサンプリング流量が重
要になる。
応答性を数秒以内にするためには、ガスサンプリング流
量は、毎分数リットル程度が必要である。
Heリ―クディテクタは今までなかった。
は、空気中の窒素を基準ガスとする検知器の内部校正法
について技術開示している。
生じる電子回路性能の時間ドリフト特性を相殺するのに
適した方法である。
正時に、リ―ク量が既知のHeガスボンベを使用してい
る。
ベは消耗品であるので、その都度補充する必要がある。
接校正したい場合、ガスサンプリング流量が大きいた
め、多量の標準ガスを消費することになり、標準ガスボ
ンベの交換を頻繁にしなければならないという欠点があ
った。
されたもので、その目的はフロンガスを用いたガス点検
法に替わるガス漏れ点検法として高感度・高精度である
と共に、信頼性、作業性、保守性に優れたガス漏れ検知
器のためのガス濃度校正法及び校正器具を提供すること
にある。
この種ガス検知器では欠かすことができない検知器の感
度調整を、特別に用意した校正用の標準ガスを用いない
で、簡便かつ正確にガス濃度の校正を行う方法及び校正
器具を提供するものである。
サンプリング部と真空排気部と質量分析部を有する質量
分析型ガス漏れ検知器に適用されるガス濃度校正法であ
って、ガス導入切替機構によって、ガス溜め器具とガス
導入切替弁とガスサンプリングと質量分析部への微少リ
―ク機構部から構成される閉じた管路内に標準ガスを循
環することによってガス濃度校正を行うことを特徴とす
る質量分析型ガス漏れ検知器に適用されるガス濃度校正
法である。
前記ガス溜め器具に予め導入された空気をキャリア―ガ
スとし、該ガス溜め器具に一定量注入希釈された標準ガ
スを用いて行うことを特徴とするガス濃度校正法であ
る。
型ガス漏れ検知器に適用されるガス濃度校正器具であっ
て、ガス導入切替機構と、定容積のガス溜め器具と、ガ
スサンプリングポンプと、質量分析部への微少リ―ク機
構部とから構成されるガス循環機構を具備することを特
徴とする質量分析型ガス漏れ検知器に適用されるガス濃
度校正器具である。
大気圧の空気導入・循環機構と、標準ガス注入機構と、
ストップバルブとを有することを特徴とするガス濃度校
正器具である。
部に特徴がある。
場で簡単に調製できる点にある。
業のために、探査ガスとして、従来のフロンガスに替え
て、Heガスを用いる方法を開発している。
ブルあるいはクロ―ジャ―にHeガスを充填し、空気中
に漏れ出すHeを検出する方法をとることになる。
され、例えば、10%He−窒素混合ガスあるいは10
0%Heのように、ガス濃度は判明している。
標準ガスを適宜希釈することによって、校正用の標準ガ
スを調製することが出来る。
気導入機構と標準ガス注入機構とが具備されている。
ば、ガスクロマトグラフィ―で用いられているガスタイ
トなマイクロシリンジによって一定量採取し、定容積の
ガス溜め器具に注入することによってなされる。
入されるようになっているので、標準ガスは空気で希釈
され、ガス濃度すなわち希釈倍率は(ガス溜め器具の容
積/注入探査ガス体積)で求められる。
である。
は、ガス導入切替弁によって、ガス漏れ検知操作からガ
ス濃度校正ル―プに切り換えられた後に、サンプリング
ポンプによって密閉管路内を循環させられ、その極く一
部が微少リ―ク機構によって質量分析部へ導入される。
に循環供給できるから、測定状態と同じガスサンプリン
グ流量でガス濃度の校正が出来る利点がある。
法及び校正器具によれば、既製品の標準ガスを特別に携
帯する必要はなく、必要に応じて、作業現場で簡単にガ
ス濃度校正を実施できる。
に、空気中の窒素ガスを検知器の内部校正に用いること
によって、検知器の時間ドリフトを校正する方法を既に
提案(特願平4−192380号)しているが、この方
法に本発明のガス濃度校正法を組み合わせることによっ
て、時間ドリフトが無い、より信頼度の高いガス濃度補
正が可能になる。
記述するが、以下に示すものは本発明の一実施例にすぎ
ず、本発明の技術的範囲を何等制限するものではない。
法におけるガス導入経路図である。
のガスサンプリング法として分類される例を説明してい
る。
なる微少リ―ク機構部1から真空室2に導入される。
量50L/sec)及び油回転ポンプ4(同30L/m
in)によって真空排気されている。
5が取り付けられている。
願平4−192380号で技術開示したm/e(質量数
/電荷数)が7の空気中の窒素を標準ガスとして、ガス
漏れ検知器としての感度補正を行い、m/e=4のHe
濃度を表示する方法を取っている。
ング部について説明する。
るガス導入切替弁6、ダイヤフラム型のガスサンプリン
グポンプ7(吸入量2.5L/min)、容積1Lのプ
ラスチック製のガス溜め器具8、及び前記説明の微少リ
―ク機構部1とから構成されている。
(質量分析)のために使用される注入口パッキング9と
ストップバルブ10が取り付けられている。
されている。
明する。
プリングノズル12からガス導入切替弁6を介してガス
サンプリングポンプ7によって吸引され、微少リ―ク機
構部1を経由した後、ガス溜め器具8に入り、ここから
開状態のストップバルブ10を通して大気に放出され
る。
で示した通りである。
切替弁6はガスサンプリングノズル12とガスサンプリ
ングポンプ7を直結し、ガス溜め器具8からの戻りガス
が吸引されないように設定されている。
らなるガス導入切替弁6はこのままの状態で、清浄な空
気をガスサンプリングノズル12から吸引する。
空気が充填されることになる。
6を操作して、ガス吸入方向をガス溜め器具8側に切替
え、ガスサンプリングノズル12から検知ガスが流入し
ないようにした後、ストップバルブ10を閉じる。
矢印で示す経路の閉じた管路内で空気が循環することに
なる。
ト型のマイクロシリンジ11によって一定量のHeを注
入する。Heはガス溜め器具8内の空気で希釈され、上
述のような閉じた管路内を循環し、それの極く一部が微
少リ―ク機構部1から注入された真空室2に流入する。
管5へ供給されるから、標準ガスの消耗を気にせずにガ
ス濃度校正を実施することがきる。
ジンで採集し、100μLを1Lのガス溜め器具に注入
すると、100ppm濃度に調製され、数時間の連続校
正作業が可能である。
法を適用した質量分析型ガス漏れ検知器100の外観図
である。
―ク機構部1は検知器本体100側に内蔵され、この図
では示していない。
知器本体100に内蔵されておらず、校正作業時に外付
けの形で取り付けられる。
リングガスの吸気口13、排気口14が側面に取り付け
られており、これらはワンタッチでチュ―ブが着脱でき
るように、チュ―ブコネクタとなっている。
が、吸気口13にガスサンプリングチュ―ブが取り付け
られ、排気口は何も取り付けられていない。
前述のチュ―ブコネクタに、人手でチュ―ブを差し替え
ることで代用している。
ガス漏れ検知作業時に用いるガスサンプリングチュ―ブ
を外し、代わりに、ガス溜め器具8と検知器本体100
とを吸気用チュ―ブ15(外径6mmの硬質チュ―ブ)
で接続する。
製の密閉容器であり、この側面に吸気口13′、排気口
14′、ストップバルブ10、注入口パッキング9とが
設けられている。
と同じチュ―ブコネクタが取り付けられている。
ブ10を開き、検知器本体100を数分運転すると、ス
トップバルブ10を通じて大気がガス溜め器具8に導入
される。
ガス溜め器具8の吸気口13′とを排気用チュ―ブ16
で接続する。
と、空気は検知器本体100とガス溜め器具8との間の
上述した閉じた管路内で循環することになる。
リンジ11でHeガスを一定量注入する。
である。
空気によって希釈され、検知器本体100とガス溜め器
具8との間を循環する。
スは図1に示したような微少リ―ク機構部1から質量分
析管5へ連続的に供給される。
方バルブ等の切替バルブを用いなかったが、ガス溜め器
具を外付けする場合でも切替バルブを設け、校正の度に
チュ―ブ付け替えをしないようにする方法ももちろん可
能である。
校正作業の自動化に有利である。
バルブの操作を自動的に電磁開閉すれば、作業者は標準
ガス(探査ガス)を一定量注入するだけでよいことにな
り、操作性を改善することが出来る。
校正法に従えば、バルブの操作(あるいはチュ―ブのつ
なぎ替え操作)と、標準ガスの注入操作で任意の濃度の
標準ガスが、簡単に調製される。
業時と同じガス流量で密閉管路内を循環しているから、
検知時と同じ条件で、正確なガス濃度の校正が出来る点
にある。
の消費量は極僅かであるから、1回の注入操作で長時間
の検知器感度の調整が可能である点と、さらには、標準
ガスが空気で希釈されているので、本発明者らが既に提
案した前述のような空気中の窒素を基準ガスとして検知
器感度を補正する方法との相性が良いことが上げられ
る。
検知器のガス濃度校正作業が簡単に実施できるので、測
定値の精度維持に有効であり、フロンガスの代わりにヘ
リウムガスを使用する高感度なガス漏れ検知法の普及に
役立つものである。それ故本発明は、地球環境保全に貢
献するものである。
正器具は、ガスケ―ブルの漏洩探査に限られるものでな
く、自動車産業界、空調・冷凍機業界、電子部品業界、
原子力業界等の種々の分野で実施されているガスリ―ク
試験での適用にきわめて効果がある。
のガス導入経路図である。
れ検知器の外観図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ガスサンプリング部と真空排気部と質量
分析部を有する質量分析型ガス漏れ検知器に適用される
ガス濃度校正法であって、 ガス導入切替機構によって、ガス溜め器具とガス導入切
替弁とガスサンプリングポンプと質量分析部への微少リ
―ク機構部から構成される閉じた管路内に標準ガスを循
環するとこによってガス濃度校正を行うことを特徴とす
る質量分析型ガス漏れ検知器に適用されるガス濃度校正
法。 - 【請求項2】 前記ガス濃度校正が、前記ガス溜め器具
に予め導入された空気をキャリア―ガスとし、該ガス溜
め器具に一定量注入希釈された標準ガスを用いて行うこ
とを特徴とする請求項1に記載の質量分析型ガス漏れ検
知器に適用されるガス濃度校正法。 - 【請求項3】 ガスサンプリング部と真空排気部と質量
分析部を有する質量分析型ガス漏れ検知に適用されるガ
ス濃度校正器具であって、 ガス導入切替機構と、定容積のガス溜め器具と、ガスサ
ンプリングポンプと、質量分析部への微少リ―ク機構部
とから構成されるガス循環機構を具備することを特徴と
する質量分析型ガス漏れ検知器に適用されるガス濃度校
正器具。 - 【請求項4】 前記ガス溜め器具が、大気圧の空気導入
・循環機構と、標準ガス注入機構と、ストップバルブと
を有することを特徴とする請求項3に記載の質量分析型
ガス漏れ検知器に適用されるガス濃度校正器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP68893A JP2625342B2 (ja) | 1993-01-06 | 1993-01-06 | 質量分析型ガス漏れ検知器に適用されるガス濃度校正法及び校正器具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP68893A JP2625342B2 (ja) | 1993-01-06 | 1993-01-06 | 質量分析型ガス漏れ検知器に適用されるガス濃度校正法及び校正器具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06201508A JPH06201508A (ja) | 1994-07-19 |
JP2625342B2 true JP2625342B2 (ja) | 1997-07-02 |
Family
ID=11480701
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP68893A Expired - Lifetime JP2625342B2 (ja) | 1993-01-06 | 1993-01-06 | 質量分析型ガス漏れ検知器に適用されるガス濃度校正法及び校正器具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2625342B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4494945B2 (ja) * | 2004-11-26 | 2010-06-30 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 発電機ガス純度計校正装置 |
DE102013216450A1 (de) * | 2013-08-20 | 2015-02-26 | Inficon Gmbh | Pico-Prüfleck |
CN104215409B (zh) * | 2014-09-10 | 2017-03-08 | 国家电网公司 | 一种监测变压器套管密封状况的方法 |
CN112782264B (zh) * | 2020-12-14 | 2023-10-24 | 兰州空间技术物理研究所 | 一种用于密闭空间微量有害气体检测及校准的装置及方法 |
-
1993
- 1993-01-06 JP JP68893A patent/JP2625342B2/ja not_active Expired - Lifetime
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---|---|
JPH06201508A (ja) | 1994-07-19 |
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