JPH0540071A - ガス洩れ検査装置 - Google Patents

ガス洩れ検査装置

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JPH0540071A
JPH0540071A JP34961291A JP34961291A JPH0540071A JP H0540071 A JPH0540071 A JP H0540071A JP 34961291 A JP34961291 A JP 34961291A JP 34961291 A JP34961291 A JP 34961291A JP H0540071 A JPH0540071 A JP H0540071A
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helium
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Eijiro Ochiai
英二郎 落合
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Abstract

(57)【要約】 [目的] 密閉した被試験体のガス洩れ位置の検査の作
業性を向上させるためにガス洩れ検知感度を上昇させる
ガス洩れ検査装置を提供すること。 [構成] ガス吸込用ポンプ31を吸込用フレキシブル
チューブ32の開口端32aに対向して配設し、かつガ
ス吸込用ポンプ31の吸込口の近傍にスニファーガン3
4を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えばカーヒータ、コン
デンサ、コンプレッサ、電子部品、熱交換機等の気密を
要する機器を被試験体とするガス洩れ検査装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】リークテストの方法に被
試験体の内部にトレーサガスを充填し、外部にリークす
るトレーサガスを検知し、リークを測定するスニファー
法という試験方法がある。この方法にはハロゲンリーク
ディテクタ及びヘリウムリークディテクタが使用される
が、冷凍機などの被試験体は冷却媒体としてフロンガス
を使用するため、ガス置換を行なう必要がないという利
点により一般的にハロゲンリークディテクタを使用する
ケースが多かった。
【0003】ハロゲンリークディテクタは、ブロアのよ
うなものでガスを吸い込んで大気中で分析するため吸い
込み口は、ある程度の排気量を持っている。そのため被
試験体から流出したフロンガスが、大気中に拡散したと
しても広範囲にガスを吸入できるのでリーク箇所が限定
できない場合でもヘリウムリークディテクタのスニファ
ー法と比べると有効である。
【0004】しかし、近年のフロンガスによるオゾン層
の破壊の問題が世論として持ち上がっていることから、
冷凍機メーカーはフロンガスの使用量を極力抑えるため
にテスト工程をフロンガスからヘリウムガスによるもの
に移行し始めている。
【0005】ヘリウムリークディテクタのスニファー法
には作動排気法と直接排気法があり、作動排気法はスニ
ファーガンをロータリポンプで排気し、吸引したガスの
一部をバリアブルリークバルブによってヘリウムリーク
ディテクタに導入する方法である。直接排気法はターボ
分子ポンプ型ヘリウムリークディテクタのフォアポンプ
によってスニファーガンを排気する方法であり、今まで
はこの2つの方法で、ある程度のテストに対応すること
ができていた。
【0006】図10はヘリウムリークディテクタの従来
例を示すものであるが、被試験体1は密閉状態にあり、
この内部にヘリウムボンベ2からチューブ3を介してヘ
リウムガスが大気圧より高い圧力で供給されている。従
って仮に、ある部位に洩れがあるとすれば、そこからこ
の被試験体1に注入されているヘリウムガスは洩れる。
これをフレキシブルな細い管でなるプローブノズル4を
近接させながら移動させている時に、このヘリウムガス
が導入され、このノズル4の他端に接続されるリークデ
ィテクタ5により導入ヘリウムガスの分圧又は濃度が分
析され、この検出値により洩れの部位を検査することが
できる。図11はこのリークディテクタ5における分析
管の詳細を示すものであるが、プローブノズル4から導
入されたガスは真空分析管体6の上流側端部に配設され
るイオンソース7内に導かれ、ここでイオン化され、即
ちヘリウムイオンとなって他のガスもイオン化され、こ
れが分析管体6内のイオン通路に沿って配設された電極
偏向板9の開口を通って、そのイオン電荷量と質量とに
より図に示すような各軌跡に沿って走行し、マグネット
8により、この磁場のいわゆるローレンツ力を受けて図
示するように偏向し、ヘリウムイオンだけがイオンコレ
クタ10によりコレクトされて、これがプリアンプ11
により増巾され、更に直流増巾器12により増巾され、
指示用計器6で検査している部位にガス洩れがあるかど
うか、即ちヘリウムガスがでているかどうかを検査する
ようにしている。
【0007】図10の装置により確かにガス洩れを検査
することができるのであるが、プローブノズル4に導入
されるガス中において、検知すべきヘリウムガスの濃度
が低くて洩れがあったとしても非常に感度が低い。従っ
て洩れの部位を誤って検知する場合がある。即ち時間遅
れや雑音としてのバックグランドガスの影響を受け易
い。
【0008】従来のスニファーガンを使ったヘリウムリ
ークディテクタでは分析管部の圧力を10-4Torr〜
10-5Torr台に保持する必要があり、大気圧と分析
管部の圧力との間にその圧力差を継持するための可変バ
ルブがあるのでシステム構成上のガス導入の影響があ
り、スニファーガンで被試験体から洩れるヘリウムガス
を回りの空気とともに大量に取り込むことができなかっ
た。このため、ヘリウムリークディテクタは被試験体の
リーク部から洩れるヘリウムガスの一部のみをリークテ
ストに利用しているだけであり、このため検出能力を充
分に発揮することはできず、被試験体上のリーク箇所を
探すためプローブを動かした時も、固有感度では劣るハ
ロゲンリークディテクタの方がよく検出できるというこ
とがあり、従って、ハロゲンリークディテクタの検査ラ
インにヘリウムリークディテクタを導入すると、ヘリウ
ムリークディテクタの方がテストサイクルタイム上では
ハロゲンリークディテクタより検出能力が劣ってしまう
ことになる。即ち、ハロゲンリークディテクタはリーク
検出するセンサー部の固有感度は低いが、多量にガスを
吸引するので、吸引量の少ないヘリウムリークディテク
タよりリーク箇所を見つけ易かった。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は上記問題に
鑑みてなされ、特にガス洩れ検査用ガスとしてヘリウム
を用いた場合でも従来より検出感度を大巾に向上させ得
るガス洩れ検査装置を提供することを目的としている。
【0010】
【問題点を解決するための手段】以上の目的は、ガス洩
れ検査用ガスを密閉状態にある被試験体内に供給し、洩
れ検査用チューブの一端を前記被試験体の外面に近接し
て移動させ、被試験体より、洩れ出てくる検査用ガスを
吸引させ、該洩れ検査用チューブの他端から排出される
ガスを受けて該ガス中における前記ガス洩れ検査用ガス
の分圧又は濃度を分析する検出器を設けたガス洩れ検査
装置において、前記洩れ検査用チューブの他端側をガス
吸込手段に接続し、該ガス吸込手段のガス吸込口の近傍
にスニファーガンの吸込口を配設し、該スニファーガン
の他端側を前記検出器側に接続したことを特徴とするガ
ス洩れ検査装置、によって達成される。
【0011】
【作用】ガス吸込手段及び検出器を操作状態におく。洩
れ検査用チューブの一端側がガス洩れ被試験体の外面に
近接して移動させられる。ガス洩れ検査用のプローブが
被試験体のガス洩れ位置に近接すると、これから噴出す
るガス洩れ検査用のガスを大気とともに効率よく上記ガ
ス吸込手段の吸込作用により吸い込まれ、このガス吸込
手段のガス吸込口の近傍に配設されたスニファーガンの
吸込口を通って検出器側へと導かれる。この検出器内の
検知部に導入される前にこの流量が調節されるが、従来
よりは、ガス中の洩れ検査用のガスの分圧又は濃度は大
巾に上昇しているので、プローブの被試験体に対する近
接距離が従来より大きくても又はその移動速度が大きく
ても感度よくガス洩れ位置を検知することができる。ま
た、スニファーガンを移動させる構成ではなく、この吸
込口をガス吸込手段のガス吸込口の近傍で、かつガス洩
れ検査用チューブの他端側に対向して固定して設けられ
ているので装置全体を従来よりも大巾にコンパクトな構
造とすることができる。即ち、スニファーガンと検出器
との距離を小とすることができ、よってガス洩れ応答速
度も大とすることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例によるヘリウムガス洩
れ検査装置について図面を参照して説明する。
【0013】図1においてケーシング30は密閉構造で
あるが、この蓋を取り除いた状態で平面的に示してお
り、ガス吸込用のドライポンプ方式の排気ポンプ31が
配設されており、これはいわゆる「フリーピストンポン
プ」であり、吸込量7リットル/分程度のものである。
またこのガス吸込口31aに対向するようにガス洩れ検
査用のヘリウムガスを吸い込むためのフレキシブルなチ
ューブ32の一端32aが対向するようにワンタッチジ
ョイント方式のT管33の相対向するポートに接続され
ている。このフレキシブル・チューブ32の他端側は従
来のプローブ(probe)に対応し、これが被試験体
の外面に沿って洩れを探すべく移動させるものである。
このチューブ32の長さは約2m〜3m位のものをよく
使い、本例では内径4mm、外径6mmである。T管3
3の脚部の端部に位置するポート33aはスニファーガ
ン34のテーパ状に形成された吸込口35が接続されて
おり、その基部にローレット36が形成されており、こ
のローレット36を回動調節することにより、ヘリウム
リークディテクタ40に接続されるスニファーポート3
9aに結合される導管37へのガス導入量が調節される
のであるが、これとの間に形成されるヘリウムリークデ
ィテクタ40へガスを導入させるための通孔の流路断面
積を調節し得るようにしている。即ちこの調節ねじとし
てのローレット36を回動調節することにより、この通
路の断面積を変え、これによりチューブ32を通って外
部より吸い込まれたガスのうちヘリウムリークディテク
タ40へと導入されるガスの流量を調節し得るように構
成されている。またケーシング30内にはフリーピスト
ンポンプ31に対向してケーシング30の側壁に冷却フ
ァン38が固定されており、これによりフリーピストン
ポンプ31を冷却するように構成されている。勿論ケー
シング30内の全体を冷却するように構成されている。
更にケーシング30の他側端部には電源コネクタ45が
取りつけられている。
【0014】ヘリウムリークディテクタ40(従来の検
出器5に対応する構成を含む)側には更にテストポート
39bが接続されており、これは上述のスニファーポー
ト39aと図示せずとも気密手段を介在させて、例えば
ボルトにより一体的に結合されるように構成されてい
る。「フリーピストンポンプ」31は商品名であるが、
次にこの詳細について図3のA及び図3のBを参照して
説明する。
【0015】これは全体としてモータの形状を呈し、密
閉ケーシング50内にシリンダ51を内蔵しており、こ
れにピストン52に図示せずともシールリングを装着し
て摺動自在に嵌合しており、これはまた、ばね55によ
り図において右方に付勢されており、この右方に空気圧
力室56を画成している。このピストン52を駆動させ
る駆動源はリニアモータであってコイル53の直線的な
磁気吸引力により矢印で示す方向に往復動させ、かつ図
3のBに示す方向にばね55の付勢力により右方へと移
動するのであるが、コイル53には整流用のダイオード
54が接続されており、従って、これに商用電源が接続
された場合には磁気吸引力はその周波数、例えば商用電
源の周波数が50HZ であれば50HZ でピストン52
が往復駆動するように構成されている。
【0016】ケーシング50にはガス吸込口31a及び
ガス排出口31bが形成されており、コイル53に吸引
力が発生するとピストン52はばね55のばね力に抗し
て図3のAに示す如く矢印で示す方向に移動し、この
時、空気圧力室56の圧力が減少することにより、ガス
吸込口31aよりガスを吸い込み、これが圧力室56内
に吸い込まれる。このガス吸込口31aは図1における
吸込口31aに対応するものである。次にコイル53か
らの吸引力がなくなると、ばね55の付勢力により、ピ
ストン52は図3のBに示すように矢印方向に移動す
る。これにより圧力室56の圧力が上昇し、よって排気
弁を開放させて排気口から、先に吸込口31aから吸入
したガスを外部に排出する。
【0017】以上のような構成原理により排気ポンプ3
1はその吸込口31aよりガスを吸い込むように構成さ
れている。
【0018】図4は図1に示すケーシング30に接続さ
れる吸気系及び排気系を示すものであるが、図において
ニードルバルブ60は上述したように図1におけるスニ
ファーガン34に内蔵して設けられている。これは配管
61に接続されており、この配管61における圧力はピ
ラニ真空計62により計測されるようになっている。こ
れは管路64に接続され、この一方にはターボ分子ポン
プ65が接続されており、これの吸気側に分析管5が接
続されている。他方にはロータリポンプ63が接続され
ている。管路64内には図8に示すようにターボ分子ポ
ンプ65側に屈曲したスロート81が設けられており、
ここから管路61側に吸い込まれたヘリウムを含む空気
がターボ分子ポンプ65側に向けて、またターボ分子ポ
ンプ65により排気されるガスとカウンタフローとなる
ように構成されている。配管64は配管構成要素82、
83、84からなっており、これらはフランジ部におい
て相互に結合されるようになっている。また配管61内
にニードルバルブ60が設けられているが、これは図1
におけるスニファーガン34の吸込口35に近接した位
置にある。
【0019】本発明の実施例によるヘリウムガス洩れ検
査装置は以上のように構成されるが、次にその作用につ
いて説明する。
【0020】ヘリウムリークディテクタ40は従来と同
様にこの装置の使用に際しては所定の減圧度に排気され
る。またガス吸込ポンプ31が駆動され、図3のA、図
3のBに示すような原理で空気吸込作用を開始する。他
方チューブ32の先端に取りつけられたプローべをこの
検査員が、被試験体の外面に沿って移動させながら従来
と同様にヘリウムリークディテクタ40のメータ部を見
ながら、どの位置でガス洩れを生じているかを検査する
のであるが、本実施例によれば従来よりもチューブ32
の先端のプローベの移動速度を速くしても、また被試験
体の外面から従来より遠く離れても感度よくヘリウムガ
スのガス洩れを検知することができる。
【0021】図2はこのような実験結果を示すものであ
るが、縦軸には1×10-6Torr・リットル/sec
のリークに対するレスポンスデータを所定のリーク箇所
にプローべを近づけて実験した場合の各データである
が、今実際のリーク量を100%(即ちプローブをリー
ク箇所に当接させた場合)とした場合のヘリウムリーク
ディテクタ40がリークを検知して得られた割合を示し
ている。また横軸にはプローブから被試験体の外面まで
の距離を示している。またプローブの移動速度をパラメ
ータとして図2に示すように掃引速度を毎秒1cm、毎
秒3cm、毎秒5cm、毎秒7cm及び毎秒10cmと
して実験されており、例えば被試験体の外表面からの距
離が5mmでプローブの掃引速度を毎秒1cmとした場
合、実際のヘリウムのリークに対し、約60%のヘリウ
ムを検知することができる。このプローブの掃引速度を
距離5mmを一定にして毎秒3cm、5cm、7cm、
10cmと上昇させていった場合、約50%、34%、
19%、18%と低下していくのであるが、従来の方法
では5mm離れて掃引速度を毎秒1cmとした場合でも
殆どヘリウムガスを検出することができなかった。従っ
て上述の記載及び図2から明らかなように本実施例によ
れば同一の被試験体に対し、そのガス洩れ検知感度を大
巾に上昇させることができる。
【0022】また本実施例によれば、スニファーガン3
4の調節部36のローレットを回動させることにより、
図4に示すニードルバルブ60の開口度が変わり、ヘリ
ウムリークディテクタ40へのガス流量を調節すること
ができるのであるが、この調節により最適の条件を設定
することができる。このスニファーガン34のガス吸込
口35はテーパ状に形成され、これがガス吸込用のチュ
ーブ32の開口端33aに対向しているので、チューブ
32の他端に取りつけられたプローブに吸い込んだガス
を効率よくスニファーガン34内に導くことができ、こ
のうちヘリウムリークディテクタ40に最適な量の流量
が調節部36の調節により、このヘリウムリークディテ
クタ40内に導入される。
【0023】以上のようにして本実施例によればチュー
ブ32の他端側に取りつけられたプローブを従来より大
きく被試験体の外面から離しても、また、掃引速度をは
るかに大きくしても感度よくガス洩れ位置を検知するこ
とができるので検査の作業性を大巾に向上させることが
できるとともに、また従来はフレキシブルなチューブ3
2の一端部に本実施例のスニファーガン34に対応する
構成をプローブとして取りつけていて、ここでヘリウム
リークディテクタ40内へのガス流量を調節するように
していたので、ヘリウムリークディテクタ40に導入さ
れるガス流量はすでに大巾に減少しているが、本実施例
によれば図1に示すようにガス吸込ポンプ31により強
制的にチューブ32によりその一端に取りつけられたプ
ローブを介して、もし被試験体の、ある一点からガス洩
れが生じていたとすれば、従来よりは広い範囲でヘリウ
ムガスを吸い込むことができ、従って大量に吸い込むと
ともに、この吸い込んだガス内の洩れガスとしてのヘリ
ウムの濃度が大きく、従ってスニファーガン34からニ
ードルバルブ60を通って吸い込んだガス量は大巾に減
少させられてヘリウムリークディテクタ40内に導くの
であるが、従来より大この導入ガスにおいてもヘリウム
の濃度が高いので感度よく検知することができる。また
従来のプローブとヘリウムリークディテクタ間のチュー
ブに相当する管路37は上述から明らかなように従来の
プローブからヘリウムリークディテクタまでのチューブ
の長さにくらべて大巾に減少することができるのでヘリ
ウムガス漏れ検査装置本体の全体の構成をコンパクトに
することができる。
【0024】また図1において冷却ファン38も駆動さ
れているが、これによりフリーピストン31が冷却さ
れ、安定な運転を保証する。更にケーシング30が密閉
構造であるので各部が加熱されるのであるが、これら部
材が本来の特性を充分に発揮するように冷却する。
【0025】また、冷却ファン38は密閉状態にあるケ
ーシング30内に残留すると考えられるヘリウムガスを
このケーシング30の外部に排気する働きもする。
【0026】また、スニファーガン34とヘリウムリー
クディテクタ40との距離は従来より大巾に減少するた
めにヘリウムリークディテクタ40の内部に導入された
ヘリウムガスが短時間に分析管に到達し、かつ排気され
るというシステムであるので応答速度が従来より一段と
速くなり、また、そのクリーンアップ速度も一段と向上
させることができる。
【0027】また、図5は10-6atm・cc/s程度
のリークからの距離が0mmでのリーク検出量を100
%として、10mm毎にプローブをリーク箇所から遠ざ
けたときの出力をプロットしたものであるが、本実施例
ではリーク箇所からかなりプローブー部が離れていても
検知することができるが、従来方式では10mm離れる
と、もはや検知することができない。これによっても本
実施例による方式が、従来方式と比べ大巾にその感度が
向上していることが理解されよう。
【0028】また、図6は従来方式のクリーンアップ時
の特性を示すものであり、ヘリウムガスを100%、1
0秒間吸引させたときの復帰時間を示すチャートである
が、図示するように従来のものが35秒を要するのに対
し、本実施例の方式でのクリーンアップ時間は同じくヘ
リウムガス100%を10秒間吸引させた時、復帰時間
は16秒と大巾に短縮される。これは吸込ホース32内
の圧力が600Torr程度の粘性流であるので空気が
キャリアガスとなりヘリウムガスを排気していて、この
ためホース32内にヘリウムガスが残留するということ
がないためであると思われる。すなわちホース32内の
ガス流は粘性流領域に設定されているためであると思わ
れる。
【0029】またニードルバルブ60により配管61内
の圧力は0.1乃至0.8Torrに調節される。この
圧力は大気が含有しているヘリウムガスがカウンターフ
ローによって分析管40に到達する量が測定値より低く
なるようにするためである。すなわちバックグランドレ
ベルが実際の測定レベルより、以下になるようにしてい
る。従ってピラニ真空計62にて常に圧力を監視してい
るが、ニードルバルブ60が目詰まりして以上の設定値
より出力が下った時やロータリポンプ63やガス吸込用
ポンプ31の劣化によって設定値より圧力が上がった時
には信号を出してテストができないようにしている。
【0030】また本実施例ではスロート81を設けてい
るが、これを設けていない場合と比べると図9のAで示
すように実施例では41%の針の振れがあるのに比しス
ロートを用いない場合には28%で、これにより大巾に
検出感度は向上していることがわかる。
【0031】その他、上記実施例の効果としては次の点
が挙げられる。(1)可動バルブがない:半固定の流量
調整バルブのみで、電磁弁等の可動バルブがないため排
気系としてシンプルな構成が可能である。また、そのた
め操作も至って簡単でメンテナンス箇所も少ない。
(2)分析管の調整は、大気で行なう:磁場変更型質量
分析管の調整として、イオンの加速電圧を調整する必要
がある。通常のヘリウムリークディテクタでは、内部に
ヘリウムガスを充填した標準リークなるものを利用して
その調整を行なうが、この排気系では大気を常に吸込む
ということから、大気中に含まれるヘリウムガスを利用
してその調整を行なうことができる。(3)吸込口の先
端の変更:リークテストの方法として、まず大ざっぱに
テストを行ない、もしリークがあればその場所を見つけ
るということになる。よって本排気系では、吸込口先端
部のノズルを変更することによりテストの方法に合わせ
た吸込み量を設定できるようになっている。(4)フリ
ーピストンポンプを使っているので、大気圧の気体を長
時間連続排気できる:今までのロータリポンプでは、最
高負荷がかかりっぱなしになってしまい、使えない。
(5)クリーンである:従来のロータリポンプでは、大
気圧の気体を排気すると多量のオイルミストがロータリ
ポンプから出てくる。
【0032】以上、本発明の実施例について説明した
が、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明
の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
【0033】例えば以上の実施例ではガス吸込手段とし
ては「フリーピストンポンプ」31が用いられたが、こ
れに代えてファンブロアのような手段や他の真空ポンプ
を用いてもよい。
【0034】また以上の実施例ではガス洩れ検査用のガ
スとしてヘリウムガスを説明したが、本発明は、勿論こ
れに限ることなく、ヘリウムリークディテクタの分析管
の構成で検知し得るイオンのガス、あるいは他の構成の
ディテクタを用いて検知し得るガスであればすべて適用
可能である。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように本発明のガス洩れ検査
装置によれば、被試験体の表面に沿ってガス洩れ位置を
検査するためのプローブの操作速度を従来より大巾に向
上させることができ、また被試験体の外面から離れても
従来よりは大きな感度でガス洩れを検知することができ
るので、ガス洩れ検査の作業性を大巾に向上させること
ができ、かつ装置全体を、よりコンパクトなものとする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるヘリウムガス洩れ検査装
置の平面図である。
【図2】同装置の作用を説明するグラフである。
【図3】A及びBは同装置におけるフリーピストンの構
成、作用を説明するための概略側断面図である。
【図4】同装置の吸気系及び排気系を示す概略正面図で
ある。
【図5】同装置と従来方式との効果の差を示すグラフで
ある。
【図6】従来方式のクリーンアップ特性を示すチャート
である。
【図7】同装置のクリーンアップ特性を示すチャートで
ある。
【図8】同装置の排気系における要部の部分破断分解側
面図である。
【図9】Aは同排気系にスロートを設けた場合の検出感
度を示すチャート、Bは同スロートを設けない場合の検
出感度を示すチャートである。
【図10】従来例のヘリウムリークディテクタの概略側
面図である。
【図11】ヘリウムリークディテクタにおける分析管の
断面図である。
【符号の説明】
31 ガス吸込用ポンプ 32 ガス吸込用フレキシブル・チューブ 34 スニファーガン 40 ヘリウムリークディテクタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス洩れ検査用ガスを密閉状態にある被
    試験体内に供給し、洩れ検査用チューブの一端を前記被
    試験体の外面に近接して移動させ、被試験体より、洩れ
    出てくる検査用ガスを吸引させ、該洩れ検査用チューブ
    の他端から排出されるガスを受けて該ガス中における前
    記ガス洩れ検査用ガスの分圧又は濃度を分析する検出器
    を設けたガス洩れ検査装置において、前記洩れ検査用チ
    ューブの他端側をガス吸込手段に接続し、該ガス吸込手
    段のガス吸込口の近傍にスニファーガンの吸込口を配設
    し、該スニファーガンの他端側を前記検出器側に接続し
    たことを特徴とするガス洩れ検査装置。
  2. 【請求項2】 前記スニファーガンの吸込口はテーパ状
    に形成され、前記洩れ検査用チューブの他端に対向して
    いる請求項1に記載のガス洩れ検査装置。
  3. 【請求項3】 前記スニファーガンはガス流入量の調節
    手段を設けている請求項1又は請求項2に記載のガス洩
    れ検査装置。
  4. 【請求項4】 前記スニファーガンの他端側は、前記検
    出器側に接続されたターボ分子ポンプとロータリーポン
    プとを接続する配管内に内蔵され、前記ターボ分子ポン
    プ側に向けて屈曲した管体に結合されている請求項3に
    記載のガス洩れ検査装置。
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