JPH081656Y2 - 穂先釣竿 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は釣竿の穂先に関するものである。

【従来の技術】

釣糸中通し式釣竿においては、竿内に挿通された釣糸
を穂先竿の先端に固定した釣糸ガイドから繰出している
のが現状である。

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら従来の方式は魚釣り操作中に釣糸が穂先
竿に巻き付いた場合に無理して釣糸を捲取ると、釣糸は
穂先竿から脱れずに却って纏絡し、釣糸が摩耗したり切
断したりする恐れがあると共にその解除もその都度で手
で行われなければならない欠陥がある。 本考案はこのような現状に鑑み、釣糸中通し式釣竿に
おいて釣糸が穂先部に纏絡することを防止するようにし
た穂先釣竿を提供することを目的とするものである。

【課題を解決するための手段】

本考案は前記目的を達成するために、中空穂先竿の先
端に保持筒を固定し、該保持筒に内側に釣糸を挿通でき
かつ外側に釣糸案内筒部を有する回転体を回転自在に支
持したものである。 前記回転体は保持筒の内側部に回転自在に支持する場
合と外側部に回転自在に支持する場合とがある。 また回転体の釣糸案内筒部には前方に向け突出状に釣
糸を挿通できるリリヤン等の柔軟性筒部材を被嵌固定す
ると釣糸の纏絡防止に一層好ましい。

【作用】

魚釣り中に釣糸が穂先部に巻き付いて釣糸に穂先部を
直交する方向の負荷が作用しても回転体の釣糸案内筒部
の周方向の回転作用により巻き付いた釣糸が穂先部に絡
み付くことを防止する。 またこの場合釣糸案内筒部から前方に向け柔軟性筒部
材を突出状に被嵌固定すると、釣糸は柔軟性筒部材によ
って穂先竿先端から前方かつ軸心から離れた位置に誘導
繰出されて一層釣糸を絡みにくくする。

【実施例】

本考案の実施例を図面について説明すると、内部に釣
糸を挿通できる中空状の穂先竿１の先端外側には保持筒
２がその前部が突出するように固着されると共に該保持
筒２の前記突出部の内側には釣糸挿通孔３′を有する回
転体３の基部が回転自在に抜け止め支持され、更に回転
体３前部の釣糸案内筒部４の外周面には前方に向けリリ
ヤン等の柔軟性筒部材５が被嵌固着されている。 第２図に示す実施例は保持筒２の外側部に柔軟性筒部
材５を被嵌固着した回転体３を回転自在に支持すると共
に回転体３の前端には釣糸案内リング６を設けたもので
ある。 従って魚釣り操作中に釣糸が穂先竿１の先端部に巻き
付くと回転体３の釣糸案内筒部が回転自在に形成されて
いるので、回転体３は穂先竿１の周方向の釣糸の負荷に
より回転して釣糸の摩耗及び切断を防止しながら巻き付
きをほぐしその纏絡を防止する。 またこの場合回転体３から前方に向け柔軟性筒部材５
を突出状に被嵌固定するときは、釣糸は穂先竿１の先端
より前方でかつ竿の軸心より離れた位置に誘導されなが
ら回転するので、更に釣糸の穂先竿１への纏絡も防止す
ることができる。

【考案の効果】

本考案は釣糸中通し穂先竿の先端部に保持体を介して
釣糸案内筒部を有する回転体を回転自在に支持したの
で、魚釣り操作中において回転体の回転作用で釣糸が穂
先部に巻き付くことを防止すると共に巻き付いた場合で
も回転体の回転作用は釣糸の摩耗、切断を防止しながら
巻き付きをほぐしその纏絡を円滑容易に阻止することが
できる。 また前記回転体の釣糸案内筒部に前方に向け柔軟性筒
部材を突出状に被嵌固定すると、中通し釣糸は柔軟性筒
部材により穂先竿の先端から前方かつ軸心から離れた位
置に誘導されて繰出されるので、釣糸が穂先竿に纏絡す
ることが未然に防止でき、前記回転体の回転による纏絡
防止作用と相俟って釣糸の纏絡を一層確実に防止するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の縦断正面図、第２図は本考案の別実施
例の縦断正面図である。 １…穂先竿、２…保持筒、３…回転体、４…釣糸案内筒
部、５…柔軟性筒部材。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中空穂先竿の先端に保持筒を固定し、該保
   持筒に内側に釣糸を挿通できかつ外側に釣糸案内筒部を
   有する回転体を回転自在に支持したことを特徴とする穂
   先釣竿。
2. 【請求項２】回転体の釣糸案内筒部に前方に向け突出状
   に釣糸を挿通できる柔軟性筒部材を被嵌固定した請求項
   １記載の穂先釣竿。