JPH071977Y2 - 釣 竿 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は釣竿先端部における釣糸取付部に釣糸が引掛か
るのを防止する考案に関する。

【従来の技術】

釣竿の先端に釣糸を取付ける場合において釣糸に糸撚れ
が発生したり、釣糸が絡んだりするのを防止する手段と
して釣糸を結着したリリアンをサルカンを介して釣竿に
取付けることが実開昭61−30367号公報で知られてい
る。

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら従来の方式はサルカン等の回転部材の回転
部に釣糸の入り込む間隙が生じ釣竿に絡まった釣糸を引
張ると釣糸が前記間隙内に落ち込み引掛ってしまう欠陥
がある。 本考案はこれらの現状に鑑み、釣竿に絡まった釣糸を引
張ることによって釣糸取付部を円滑に通過して釣糸の引
掛かるのを防止した釣糸取付部を有する釣竿を提供する
ことを目的とするものである。

【課題を解決するための手段】

本考案は前記目的を達成するために、釣竿の先端部に固
定した保持体に、先端に釣糸を結着するリリアン等の柔
軟部材を被着固定した回転体を回動自在に嵌合すると共
に前記保持体と柔軟部材端部又は回転体端部間に生じる
間隙部の上部に或は保持体及び回転体で形成される段部
に滑らかに被覆するカバー部材を設けたものである。 前記回転体を釣竿に固定した保持体内部に回動自在に嵌
合する場合にはカバー材は保持体と柔軟部材の端部間に
形成される間隙部の上部に滑らかに被覆するように設
け、また回転体を釣竿に固定した保持体の外側に回動自
在に嵌合する場合にはカバー材は保持体と回転体の端部
間に形成される間隙の上部又は保持体及び回転体によっ
て形成される段部を被覆するように設ける。 また前記カバー材は保持体と一体に又は別体形成した
り、釣竿に固着したり、更には間隙部に回動可能に設け
ることもできる。 前記カバー材としては釣糸のすべりを良くするチタン、
ステンレス等の金属、繊維補強強化樹脂、ゴム、セラミ
ックを使用する。

【作用】

本考案は釣糸を結着するリリアン等の柔軟部を被嵌固着
した回転体を、釣竿に固定された保持体の内側又は外側
に回動自在に回動して魚釣り中において釣糸に糸撚れや
纏絡が発生するのを防止すると共に釣糸が釣竿に巻き付
き絡んだとき釣糸を引張ると、釣糸は保持体と柔軟部材
又は回転体との間の間隙或は保持体や回転体によって形
成された段部に設けられたカバー材で案内誘導されて間
隙部や段部に引掛ることなく通過して釣糸を釣竿から取
り脱すことができる。

【実施例】

本考案の実施例を図面について説明すると、釣竿１の先
端外側には筒状の保持体２が突出固着されると共に前記
保持体２の内側には後部にリリアン、合成樹脂、ゴム等
の柔軟部材３を被嵌固着した回転体４が保持体２の係止
部２′によって抜けないようにかつ回動自在に嵌合さ
れ、柔軟部材３の先端には公知の如く釣糸５が結着され
る。 また前記保持体２の先端部には該保持体２の先端と柔軟
部材３の端部間に形成される間隙部を滑らかに被覆する
ようにカバー材６が固着され、釣竿１に巻回絡まった釣
糸が保持体２からカバー材６を介して柔軟部材３へ円滑
に通過するように形成されている。 第２図には保持体２の大部分を釣竿１の先端内側に固着
し、該保持体２内に基端に係止部４′を有する回転体４
を回動自在に嵌合すると共にカバー材６を保持体２と同
材質で一体に形成した実施例が示されれている。 また第３図に示す実施例は、釣竿１の先端外側に前端に
係止部２′を有する保持体２を嵌合固着すると共に該保
持体２の外側に柔軟部材３を外部に被嵌固着した筒状回
転体４を回動自在に嵌合し、保持体２及び回転体４の後
端部によって形成される段部に釣竿１からカバー材６を
設けて釣糸を釣竿１表面から滑らかに案内誘導するよう
に設けられている。 第４図に示す実施例は、釣竿１の先端に突出する棒状の
保持体２を釣竿１の先端部外側に嵌着固定し、前記保持
体２の棒状部の外側に柔軟部材３を被嵌固着した回転体
４を係止部２′で抜けないようにかつ回動自在に嵌合す
ると共に保持体２の棒状基部と回転体４後端との間の間
隙部にカバー材６を係合縁６′を介して回動自在に嵌合
して釣糸を保持体２の釣竿嵌着部から回転体４の柔軟部
材３上に滑らかに案内誘導するものが示されている。 第５図に示す実施例は回転体４に直接釣糸５を係止し、
第３図の実施例と同様に保持体２及び回転体４の後端部
によって形成される段部に釣竿１からカバー材６を設け
たものである。 更に第６図に示す実施例は保持体２内に先端に釣糸５を
直接係止した回転体４を回動自在に嵌合すると共に回転
体４に形成した脱落防止用環状部４′によって形成され
る段部部分に保持体２と一体にカバー材６を設けたもの
である。

【考案の効果】

本考案はリリアン等の柔軟部材を被嵌固着した回転体
を、釣竿の先端部に固定した保持体の内側又は外側に回
動可能に嵌合すると共にその際に保持体、柔軟部材、回
転体によって生ずる間隙部の上部又は段部にこれらを被
覆して滑らかに釣糸を案内誘導するカバー材を設けたの
で、魚釣り中の釣糸取付部における糸撚れ及び釣糸の纏
絡をカバー部材が確実に防止できることはもとより、特
に釣糸が釣竿に巻き付いても釣糸を引張ることにより釣
糸は容易にカバー材によって釣糸取付部を通過して釣糸
の引掛るのを確実に防止し、魚釣り操作の支承を来すこ
となく円滑容易に行うことができる優れた特徴を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一部切欠正面図、第２図乃至第６図は
夫々同別実施例の一部切欠正面図である。 １…釣竿、２…保持体、３…柔軟部材、４…回転体、５
…釣糸、６…カバー材。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】釣竿の先端部に固定した保持体内に、先端
   に釣糸を結着するリリアン等の柔軟部材を被嵌固着した
   回転体を回動自在に嵌合すると共に前記保持体と柔軟部
   材の端部間に生ずる間隙部の上部に滑らかに被覆するカ
   バー材を設けた釣竿。
2. 【請求項２】釣竿の先端部に固定した保持体外側に、先
   端に釣糸を結着するリリアン等の柔軟部材を被嵌固着し
   た回転体を回動自在に嵌合すると共に前記保持体と回転
   体の端部間に生ずる間隙部の上部に滑らかに被覆するカ
   バー材を設けた釣竿。
3. 【請求項３】釣竿の先端部に固定した保持体に、先端に
   釣糸を直接又はリリアン等の柔軟部材を介して取付けた
   回転体を回動自在に嵌合すると共に前記保持体及び回転
   体によって形成される段部を被覆するカバー材を設けた
   釣竿。