JPH08165322A - ポリウレタン樹脂の製造法 - Google Patents

ポリウレタン樹脂の製造法

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JPH08165322A
JPH08165322A JP6332521A JP33252194A JPH08165322A JP H08165322 A JPH08165322 A JP H08165322A JP 6332521 A JP6332521 A JP 6332521A JP 33252194 A JP33252194 A JP 33252194A JP H08165322 A JPH08165322 A JP H08165322A
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Koichiro Oshima
弘一郎 大島
Nobuyuki Takagi
信之 高木
Takayuki Onishi
孝幸 大西
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 高分子ポリオールとジイソシアネート化合物
からなる末端NCO基含有プレポリマーと、多価アミン
類または多価アミン類および一価アミン類、ならびに一
般式(I): 【化1】(式中、R1 、R2 およびR3 は、それぞれ炭
素数1〜24のアルキル基、アルケニル基またはベンジ
ル基を表し、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子
を表す)で表される化合物を反応させることを特徴とす
るポリウレタン樹脂の製造法。 【効果】 製造時の粘度コントロールが容易で、更に経
時の粘度変化や色調変化が少ないポリウレタン樹脂溶液
を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリウレタン樹脂の製造
法に関する。更に詳しくはバインダー、コーティング
剤、接着剤などに好適な、特に色調や粘度安定性に優れ
たポリウレタン樹脂の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】ポリウレタン樹脂塗膜は
弾性に富み、耐摩耗性および機械的強度に優れるため、
塗料、印刷インキなどの各種バインダー、人工皮革、プ
ラスチック、織物、不織布等の各種基材のコーティング
剤、各種接着剤など多方面に賞用されている。
【0003】従来より、ポリウレタン樹脂は、高分子ポ
リオールとジイソシアネート化合物とからなる末端NC
O基含有プレポリマーに、鎖伸長剤である多価アミン類
や低分子多価アルコール、さらに必要に応じて分子量調
節剤である一価アミン類や一価アルコールを反応させ
る、いわゆるプレポリマー法により製造されている。し
かし、こうして得られたポリウレタン樹脂は貯蔵中に溶
液の粘度が変化したりあるいは著しく着色し、その結果
ポリウレタン樹脂溶液を使用して加工した製品の特性を
著しく低下するという問題があった。
【0004】こうした問題解決のため、ポリウレタン樹
脂の製造について、様々な改良研究がなされており、末
端NCO基含有プレポリマーに鎖伸長剤および/または
分子量調節剤を2回以上にわけて反応させる方法が行わ
れている。たとえば、分子量調節剤または分子量調節剤
と鎖伸長剤の一部を反応させた後、さらに鎖伸長剤の残
りを反応させる方法がある。この方法によれば、未反応
の分子量調節剤が樹脂中に残存せず溶液粘度や着色の変
化を抑えられる。その一例として、特開昭58−160
312号公報ではプレポリマーのNCO基の一部と、分
子量調節剤である一価アルコールをあらかじめ反応させ
た後、多価アミンで鎖伸長する方法が述べられている。
しかしながら、これらの方法で生成されたポリウレタン
樹脂は分子的に不均一構造となりやすく、機械的性質が
不十分である。
【0005】また、その他の方法として、特開昭59−
108021号公報では末端NCO基含有プレポリマー
と鎖伸長剤である多価アミン類を反応させる際に、少量
の極性溶媒(たとえば、水)を溶媒中に添加する方法が
述べられている。しかしながら、これらの方法では極性
溶媒が樹脂溶液中に存在するため塗膜化する際にその乾
燥速度が低下するという欠点がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意研究した結果、プレポリマー法によりポ
リウレタン樹脂を製造するにあたり、末端NCO基含有
プレポリマーと、鎖伸長剤として使用される多価アミン
類および下記一般式(I)で表される化合物を反応させ
ることにより、意外にも前記課題を解決しうることを見
出した。本発明は、かかる新たな知見に基づいて完成さ
れたものである。
【0007】すなわち本発明は、高分子ポリオールとジ
イソシアネート化合物からなる末端NCO基含有プレポ
リマーと、多価アミン類または多価アミン類および一価
アミン類、ならびに一般式(I):
【0008】
【化3】
【0009】(式中、R1 、R2 およびR3 は、それぞ
れ炭素数1〜24のアルキル基、アルケニル基またはベ
ンジル基を表し、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素
原子を表す)で表される化合物を反応させることを特徴
とするポリウレタン樹脂の製造法に関する。
【0010】本発明の末端NCO基含有プレポリマーの
構成成分である高分子ポリオール成分としては、ポリエ
ーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエス
テルポリエーテルポリオール、重合体ポリオールおよび
これら2種以上の混合物があげられる。ポリエーテルポ
リオールとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオ
キサイド、テトラヒドロフラン等およびこれらの混合物
を開環重合したポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ポリオキシテトラメチレンエーテルグリ
コール等およびこれらの共重合ポリエーテルポリオール
類;ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコ
ール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジ
オール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3
−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、オクタンジオール、ビスフェノールA、水
添ビスフェノールA、ビスヒドロキシメチルシクロヘキ
サン、ビスヒドロキシエチルベンゼン等の各種公知の低
分子グリコール類とアジピン酸、マレイン酸、フマル
酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハ
ク酸、マロン酸、グルタル酸、アゼライン酸、セバシン
酸等の二塩基酸またはこれらに対応する酸無水物等を脱
水縮合して得られたもの;ε−カプロラクトン、β−メ
チル−δ−バレロラクトン等のラクトン類を開環重合し
て得られるポリエステルポリオール類;ポリエーテルポ
リエステルポリオールとしては前記ポリエーテルポリオ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール等と前記二塩基酸またはこ
れらに対応する酸無水物ならびにアルキレンオキシドと
を反応させることによって得られるもの;その他ポリカ
ーボネートポリオール類、ポリブタジエングリコール類
等の各種公知の高分子ポリオールが例示される。そのほ
か、前記グリコール成分は、多官能のアルコール成分と
して、たとえばグリセリン、トリメチロールプロパン、
トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ソルビ
トール等を併用することもできる。かかる高分子ポリオ
ールの分子量は通常500〜10000、好ましくは7
00〜6000である。なお、前記ポリエステルポリオ
ールの項で述べた低分子グリコール類を高分子ポリオー
ルと併用することもできる。
【0011】また、本発明の末端NCO基含有プレポリ
マーの構成成分であるジイソシアネートとしては、芳香
族、脂肪族または脂環族の各種公知のジイソシアネート
類を使用することができる。たとえば、1,5−ナフチ
レンジイソシアネート、4,4' −ジフェニルメタンジ
イソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネー
ト、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジ
イソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメ
チルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキ
サン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4' −ジイ
ソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)
シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネー
ト、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が
その代表例としてあげられる。
【0012】本発明における末端NCO基含有プレポリ
マーは前記高分子ポリオールとジイソシアネート化合物
からなり、プレポリマー末端にNCO基を付与しうる限
り、高分子ポリオールとジイソシアネート化合物の反応
比率に格別の限定はされないが、好ましくはジイソシア
ネート化合物のNCO当量/高分子ポリオールのOH当
量が1.1/1〜5/1の範囲で反応させるのが好まし
い。該当量比が1.1/1に満たない場合は得られるポ
リウレタンの機械的強度が劣る傾向がある。5/1を越
える場合は、得られるポリウレタン樹脂は十分に溶媒に
溶解せず、均一で安定なポリウレタン樹脂溶液となり難
い。なお、該プレポリマーを製造するに当たっては、高
分子ポリオールとジイソシアネート化合物の投入方法は
とくに制限されない。該プレポリマーの合成において反
応温度は通常50〜130℃、好ましくは60〜120
℃である。反応時間は通常2〜10時間、好ましくは3
〜7時間である。該ウレタン化反応は、通常、無溶媒下
または溶媒存在下で行うことができる。触媒はとくに必
要ないが、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラ
ウレートなどの有機錫化合物、オクチル酸鉛などの有機
鉛化合物などの触媒を使用してもよい。反応の終点はN
CO含有量を測定することによって確認することができ
る。該プレポリマーのNCO含有量は、通常は1〜10
%、好ましくは2〜8%である。
【0013】次いで、本発明のポリウレタン樹脂の製造
について説明する。本発明のポリウレタン樹脂は、前記
末端NCO基含有プレポリマーと、多価アミン類または
多価アミン類および一価アミン類、ならびに一般式
(I)で表される化合物を反応させて製造される。
【0014】多価アミン類としては、エチレンジアミ
ン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ト
リエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン等の脂肪
族系の多価アミン;イソホロンジアミン、1,3−ジア
ミノシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタン−4,
4’−ジアミン、イソプロピリデンジシクロヘキシル−
4,4’−ジアミン等の脂環族系の多価アミン;2−ヒ
ドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシ
プロピルエチレンジアミン等のヒドロキシル基含有の多
価アミン;メチルイミノビスプロピルアミン、ビスアミ
ノプロピルピペラジン等の3級窒素含有の多価アミン等
があげられる。これら多価アミン類は、鎖伸長剤として
使用される。なお、前記高分子ポリオールの項で説明し
た低分子多価アルコール類を前記多価アミン類と併用す
ることもできる。
【0015】一価アミン類としては、ブチルアミン、ジ
−n−ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ラウ
リルアミン等の一価アルキルアミン;モルホリン、ピペ
リジン等の複素環系の一価アミン;モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン等のヒドロキシル基含有の一価
アミン;N−ヒドロキシエチルピペラジン、ジメチルア
ミノプロピルアミン等の3級窒素含有の一価アミン等が
あげられる。これら一価アミン類は、分子量調節剤とし
て使用される。なお、エタノール、イソプロピルアルコ
ール等の一価アルコール類を前記一価アミン類と併用す
ることもできる。
【0016】前記一般式(I)で表される化合物は、エ
ピハロヒドリンと3級アミンを4級化反応させることに
より容易に調製できる。エピハロヒドリンとしてはエピ
クロルヒドリン、エピブロムヒドリン、エピヨードヒド
リン等があげられ、3級アミンとしてはトリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルオ
クチルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルステ
アリルアミン、ジメチルドコセニルアミン、ジオレイル
メチルアミン、オレイルジメチルアミン、ジメチルベン
ジルアミン、トリベンジルアミン等があげられる。
【0017】前記末端NCO基含有プレポリマーと、多
価アミン類または多価アミン類および一価アミン類(以
下、多価アミン類または多価アミン類および一価アミン
類を、単にアミン類という)、ならびに一般式(I)で
表される化合物を反応させるに当たり、その反応方法は
アミン類が鎖伸長剤や分子量調節剤として機能し、一般
式(I)で表される化合物がポリウレタン樹脂中に導入
されていれば、特に制限されない。
【0018】本発明のポリウレタン樹脂の製造法として
は、たとえば、(1)末端NCO基含有プレポリマーの
NCO基に対し、アミン類をそのアミノ基の合計量が過
剰になるように反応させ、末端アミノ基含有ポリウレタ
ン樹脂を製造し、このポリウレタン樹脂のアミノ基に対
し、さらに一般式(I)で表される化合物を反応させる
方法があげられる。(1)の方法において、末端アミノ
基含有ポリウレタンを合成する場合、アミン類の使用量
は、プレポリマーのNCO基1当量に対し、アミン類の
アミノ基の合計当量が通常1.01〜1.3当量である
のが好ましい。1.01当量未満の場合にはポリウレタ
ン樹脂のアミノ基の含有量が少なくなり、その結果とし
てポリウレタン樹脂に導入される一般式(I)で表され
る化合物の割合も少なくなりポリウレタン樹脂の色調、
粘度安定性の改善効果がなくなる。また1.3当量を越
える場合にはポリウレタン樹脂のアミノ基の含有量が多
くなるため臭気の問題がある。なお、アミン類として多
価アミン類および一価アミン類を併用する場合には、一
価アミン類または一価アミン類と多価アミン類の一部を
反応させた後、さらに多価アミン類を反応させる2段方
法を採用するのが、1段で反応させる場合に比べて、未
反応アミン類が得られるポリウレタン樹脂中に残存せず
好ましい。また、一般式(I)で表される化合物の使用
量は、そのエポキシ基の当量が、末端アミノ基含有ポリ
ウレタン樹脂のアミノ基の当量以下、好ましくは該アミ
ノ基の1当量に対し、0.1〜1当量である。エポキシ
基の当量がアミノ基当量を超えるとポリウレタン樹脂中
に一般式(I)で表される化合物が未反応として残りポ
リウレタン樹脂の色調、粘度安定性の改善効果が低下す
る傾向がある。
【0019】また、(2)末端NCO基含有プレポリマ
ーに、アミン類および一般式(I)で表される化合物を
同時に仕込み反応させる方法があげられる。(2)の方
法において、アミン類のアミノ基は、該プレポリマーの
NCO基と一般式(I)で表される化合物のエポキシ基
との競争反応を起こすが、一般にアミノ基は、NCO基
との反応が優先される傾向がある。そのため、アミン類
の使用量、および一般式(I)で表される化合物の使用
量は、(1)の方法と同様でよい。
【0020】また、(3)アミン類の全部または一部を
一般式(I)で表される化合物とあらかじめ反応させて
中間体を調製しておき、この中間体を含むアミン類を末
端NCO基含有プレポリマーと反応させる方法があげら
れる。(3)の方法において、アミン類と一般式(I)
で表される化合物の反応は、得られる中間体がその分子
中にNCO基と反応する活性水素が少なくとも1つ残存
するように行う。(3)の方法において用いるアミン類
は、多価アミン類が好ましく、たとえば、アミノ基の活
性水素n当量に対し、一般式(I)で表される化合物の
エポキシ基の当量を(n−1)当量以下で反応させるこ
とができる。得られた中間体は、アミン類と同様に鎖伸
長剤や分子量調節剤として機能する。中間体を含むアミ
ン類の使用量は、(1)の方法と同様でよい。
【0021】なお、本発明のポリウレタン樹脂の製造法
は、前記(1)の方法、(2)の方法または(3)の方
法を適宜に組み合わせて反応させてもよい。また、アミ
ン類の仕込み方法も制限されず、一括仕込み、2回以上
の分割仕込みのいずれでもよく、アミン類として多価ア
ミン類および一価アミン類を併用する場合に、その添加
順序も任意である。また、アミン類、一般式(I)で表
される化合物は2種以上を使用してもよい。
【0022】本発明のポリウレタン樹脂の製造法におい
て、アミン類として、多価アミン類および一価アミン類
を使用する場合には、一価アミン類の使用量は、アミン
類の合計モル数の30モル%以下とするのが好ましい。
一価アミン類の使用割合が多くなると分子量が低くなり
十分な機械的性質が得られなくなる傾向がある。また、
(1)の方法または(2)の方法の場合にはポリウレタ
ン樹脂に導入される一般式(I)で表される化合物の割
合が少なくなり好ましくない。
【0023】このようにして得られた本発明のポリウレ
タン樹脂固形分中には、いずれの方法においても、一般
式(I)で表される化合物が0.1〜3重量%含有され
ているのが好ましい。0.1重量%未満の場合には得ら
れるポリウレタン樹脂の色調、粘度安定性の改善効果が
低下し、また3重量%以上であると得られたポリウレタ
ン樹脂の耐水性が劣る傾向がある。
【0024】本発明のポリウレタン樹脂の製造法におけ
る各段階、すなわち末端NCO基含有プレポリマーの製
造時、ポリウレタン樹脂製造時(プレポリマーとアミン
類および一般式(I)で表される化合物との反応時、前
記中間体調製時)、製品希釈時において適宜に溶剤を使
用できる。該溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル
等のエステル系溶剤;メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、n−ブタノール等のアルコール系溶剤;ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン系溶剤;ジメチルホルムアミド等のアミド系
溶剤;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤;
ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル系溶
剤などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上の混
合物として用いられる。
【0025】本発明の製造法で得られるポリウレタン樹
脂溶液は、通常は固形分濃度10〜60重量%程度、好
ましくは20〜50重量%、粘度1000〜20000
0cP/25℃程度、色調はAPHAで50〜200程
度である。かかるポリウレタン樹脂溶液は、長期貯蔵後
も粘度や色調が経時変化せず、溶液安定性が極めて優れ
るポリウレタン樹脂溶液である。また弾性、耐摩耗性な
ど機械的性質も良好である。上記効果を奏することか
ら、本発明で得られたポリウレタン樹脂溶液は、塗料、
印刷インキなどの各種バインダー、人工皮革、プラスチ
ック、織物、不織布等の各種基材のコーティング剤、ま
たは各種接着剤として好適に利用できる。該用途におけ
る組成物を調製するに際しては、特に制限はなく、公知
の方法に従えば足りる。例えば、本発明のポリウレタン
樹脂に各種有機溶剤や顔料を加えて分散し、さらに必要
に応じてその他の樹脂を併用したり、ブロッキング防止
剤、可塑剤などの添加剤を適宜配合して、容易に前記バ
インダー、コーティング剤、接着剤組成物を収得でき
る。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、製造時の粘度コントロ
ールが容易で、更に経時の粘度変化や色調変化が少ない
ポリウレタン樹脂溶液を提供できる。該樹脂溶液を使用
すればこれら特性を有する各種バインダー、コーティン
グ剤、接着剤などを提供できる。
【0027】
【実施例】以下に参考例、実施例および比較例をあげて
本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に
限定されるものではない。尚、部および%は重量基準で
ある。
【0028】参考例1 撹拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた丸底フラス
コに、分子量2000のポリ(1,4−ブチレンアジペ
ート)グリコール1000部及びイソホロンジイソシア
ネート222部を仕込み、窒素気流下に100℃で6時
間反応させ、遊離イソシアネート価3.4%のプレポリ
マーを製造したのち、これにメチルエチルケトン815
部を加えて末端NCO基含有ウレタンプレポリマーの均
一溶液とした。
【0029】参考例2 参考例1と同様の反応装置に、分子量2000のポリ−
ε−カプロラクトングリコール1000部及びイソホロ
ンジイソシアネート222部を仕込み、窒素気流下に1
00℃で6時間反応させ、遊離イソシアネート価3.3
6%のプレポリマーを製造したのち、これにメチルエチ
ルケトン815部を加えて末端NCO基含有ウレタンプ
レポリマーの均一溶液とした。
【0030】実施例1 イソホロンジアミン89.7部、メチルエチルケトン1
225部及びイソプロピルアルコール1020部からな
る混合物に、参考例1で得たウレタンプレポリマーの均
一溶液2037部を添加し、50℃で3時間させた。こ
うして得られたポリウレタン樹脂溶液に、エピクロルヒ
ドリンとトリメチルアミンを反応させて得られたグリシ
ジルトリメチルアンモニウムクロライド5.0部を添加
し、50℃で3時間させて反応を終了した。得られたポ
リウレタン樹脂溶液の樹脂固形分濃度は30%、粘度が
3500cP/25℃、色調(APHA)は60であっ
た。
【0031】実施例2 イソホロンジアミン76.3部、2−ヒドロキシエチル
エチレンジアミン4.8部、ジ−n−ブチルアミン3.
4部、メチルエチルケトン1217部及びイソプロピル
アルコール1016部からなる混合物に、参考例2で得
たウレタンプレポリマーの均一溶液2037部を添加
し、50℃で3時間させた。こうして得られたポリウレ
タン樹脂溶液に、エピブロムヒドリンとトリエチルアミ
ンを反応させて得られたグリシジルトリエチルアンモニ
ウムブロマイド8.0部を添加し、50℃で3時間させ
て反応を終了した。得られたポリウレタン樹脂溶液の樹
脂固形分濃度は30%、粘度が720cP/25℃、色
調(APHA)は70であった。
【0032】実施例3 イソホロンジアミン89.7部およびイソプロピルアル
コール1020部からなる混合物に、エピクロルヒドリ
ンとトリメチルアミンを反応させて得られたグリシジル
トリメチルアンモニウムクロライド5.0部を添加し
て、50℃で3時間させた後、メチルエチルケトン12
25部で希釈して中間体を調整した。この中間体に、参
考例1で得たウレタンプレポリマーの均一溶液2037
部を添加し、50℃で3時間させ反応を終了した。得ら
れたポリウレタン樹脂溶液の樹脂固形分濃度は30%、
粘度が3200cP/25℃、色調(APHA)は50
であった。
【0033】比較例1 イソホロンジアミン89.7部、メチルエチルケトン1
225部及びイソプロピルアルコール1020部からな
る混合物に、参考例1で得たウレタンプレポリマーの均
一溶液2037部を添加し、50℃で3時間させて反応
を終了した。得られたポリウレタン樹脂溶液の樹脂固形
分濃度は30%、粘度が3200cP/25℃、色調
(APHA)は90であった。
【0034】比較例2 イソホロンジアミン76.3部、2−ヒドロキシエチル
エチレンジアミン4.8部、ジ−n−ブチルアミン3.
4部、メチルエチルケトン1217部及びイソプロピル
アルコール1016部からなる混合物に、参考例2で得
たウレタンプレポリマーの均一溶液2037部を添加
し、50℃で3時間させて反応を終了した。得られたポ
リウレタン樹脂溶液の樹脂固形分濃度は30%、粘度が
590cP/25℃、色調(APHA)は100であっ
た。
【0035】(性能評価)実施例1〜3及び比較例1、
2の各樹脂溶液、並びにこれらから調製された白色イン
キにつき下記性能を評価した。結果を表1に示す。
【0036】樹脂溶液の色調変化:製造直後と室温で3
ケ月放置後の色調(APHA)の差による。
【0037】樹脂溶液の粘度変化:製造直後と室温で3
ケ月放置後の粘度(cP/25℃)の差による。
【0038】インキの粘度変化:酸化チタン30部、ポ
リウレタン樹脂溶液40部、メチルエチルケトン30部
からなる配合物をペイントシェーカーで1時間練肉し
て、インキを調製した直後と室温で3ケ月放置後の粘度
の差による(粘度測定は25℃にてザーンカップNo.
4を使用)。
【0039】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 175/04 PHT C09J 175/04 JFD

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子ポリオールとジイソシアネート化
    合物からなる末端NCO基含有プレポリマーと、多価ア
    ミン類または多価アミン類および一価アミン類、ならび
    に一般式(I): 【化1】 (式中、R1 、R2 およびR3 は、それぞれ炭素数1〜
    24のアルキル基、アルケニル基またはベンジル基を表
    し、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す)
    で表される化合物を反応させることを特徴とするポリウ
    レタン樹脂の製造法。
  2. 【請求項2】 一般式(I): 【化2】 (式中、R1 、R2 およびR3 は、それぞれ炭素数1〜
    24のアルキル基、アルケニル基またはベンジル基を表
    し、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す)
    で表される化合物がポリウレタン樹脂固形分中に0.1
    〜3重量%含有されていることを特徴とする請求項1記
    載の製造法。
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JP2002194676A (ja) * 2000-12-19 2002-07-10 Ge Toshiba Silicones Co Ltd 繊維処理剤

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